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劇場商品やここだけでしか手に入らないグッズを取り扱う新しいECサイト TOHO theater STORE(TOHOシアターストア)オープン!新しいECサイトTOHO theater STOREはコチラ劇場グッズを取り扱う通販サイト「ステラ通販」(https://www.stellatuhan.com/)は、「TOHO theater STORE」(TOHOシアターストア)に生まれ変わりました。【サイトURL】https://tohotheaterstore.jp/ 【オープン日】2022年10月19日(水) 正午12時TOHO theater STORE(TOHOシアターストア)【スマートフォン サイトイメージ】【PCサイトイメージ】新しいECサイト「TOHO theater STORE」は、PCだけではなくスマートフォン、タブレットなどでも お買い物を楽しむことができ、商品ご購入に関わる会員サービスや決済方法、配送サービスなどもすべて刷新、土日出荷も対応いたします(一部商品を除く)。話題の映画の最新グッズや、ここでしか手に入らない商品、劇場窓口でお求めになれなかった商品も購入可能。 また、東宝映画作品の他、往年の名作映像ソフト(DVD/Blu-ray)、音楽ソフト(CD)もご用意して皆様のご利用を心よりお待ちしています。※旧通販サイト「ステラ通販」をご利用の会員様へ 大幅なリニューアルに伴うシステム変更により、新たに会員登録が必要となります。お手数お掛けいたしますが、新規の会員登録をお願いいたします。(会員登録無料) -
『隣のステラ』劇場用パンフレットのお知らせ©餡蜜/講談社 ©2025 映画「隣のステラ」製作委員会 2025年8月22日(金)公開 『隣のステラ』の上映劇場で販売いたします。 パンフレットは公開劇場にてお買い求めください。 B5横 P36(表紙込み) 定価990円 (税込) 『隣のステラ』 INTRODUCTION STORY CAST PROFILE AND INTERVIEW 福本莉子 八木勇征(FANTASTICS) CAST PROFILE AND COMMENT 倉 悠貴 横田真悠 西垣 匠 田鍋梨々花 CAST PROFILE 清水美砂 宮崎吐夢 紺野まひる 浜野謙太 野波麻帆 INTERVIEW 監督:松本花奈 PRODUCTION NOTES PRODUCTION DESIGN 美術:後藤レイコ FASHION STYLING スタイリスト:宮本茉莉 OFF SHOT INSIDE STORY 助監督:山下久義 LOCATION COMMENT 原作:餡蜜 SONG FANTASTICS「いつも隣で」歌詞紹介 CREDIT -
「ゴジラ-1.0」アカデミー賞受賞記念記者会見「ゴジラ-1.0」公式サイト日本のみならず世界中を魅了し、衝撃を与え続けてきた「ゴジラ」。その70 周年記念作品であり、日本製作の実写版ゴジラ30 作品目となる最新作「ゴジラ-1.0」が現在大ヒット公開中です。11 月3 日の“ゴジラの日”に封切られた本作は、まさしく“ゴジラ級”の特大ヒットとなり、さらに北米でも邦画実写映画の興行収入記録を塗り替え、世界各地でも大ヒットを記録するなど、ゴジラ旋風が巻き起こっています。 そんな「ゴジラ-1.0」がアメリカ・ハリウッドにて開催された映画界の祭典第96 回アカデミー賞にて視覚効果賞を受賞! 日本映画が本賞を受賞するのは史上初であり、歴史に刻まれる快挙です。 そんな山崎貴監督と、白組スタッフの渋谷紀世子さん、髙橋正紀さん、野島達司さんが帰国後初の公の場となる会見で、授賞式当日の模様や受賞時の気持ちなどを語りました。その模様をレポートします。アカデミー賞受賞記念記者会見監督・脚本・VFX山崎貴さんVFXディレクター渋谷紀世子さん3DCGディレクター髙橋正紀さんエフェクトアーティスト/コンポジター野島達司さん大石典子役浜辺美波さん■アカデミー賞の映像が流れる。 MCご覧いただきました通り、今回のアカデミー賞視覚効果賞受賞を受けて、本作「ゴジラ-1.0」は全国の劇場で凱旋ロングラン上映が始まっており、今後も上映館数をどんどん拡大していきます。すでに公開から昨日までの130日間で観客動員数が397万人、興行収入60.8億円を突破しました。まだまだ「ゴジラ-1.0」の快進撃は続きますが、まずは授賞式から帰国したばかりのこの方たちをお呼びしたいと思います。 山崎監督今日は集まっていただきありがとうございます。本当に、どうなることかと思いながら臨んだオスカーでしたが、最高の結果になれて本当に今はほっとしています。今日は短い時間ですが、いろいろ聞いてください。 渋谷さん私の仕事はVFXディレクターという名前になっていますが、主に監督がプロットを描いたところから撮影まで、いろいろなカットをどう撮っていくかを、VFXを含めて設計するような仕事をしています。 髙橋さん本作で3DCGディレクターを務めました。僕の役割としては、スタッフ全体の振り分けです。それから、クオリティーコントロールですね。皆さんはご存知だと思いますが、(スタッフの)人数が少ないので、僕もカットシーンをやっています。 野島さんエフェクトアーティストとコンポジターという両方を担当しました。エフェクトアーティストとしては、今作でいうと海のシミュレーションをして、それをレンダリングしました。また、僕は元々コンポジターっていう2DでCGのレンダリング画像を最終的な納品形態にするという仕上げ作業もやっていたので、自分でシミュレーションからレンダリングからコンポジターの最終仕上げまで全部やりました。 MC皆様お手元に今回のアカデミー賞で受賞したオスカー像をお持ちになっていますが、まず本作「ゴジラ-1.0」でアカデミー賞視覚効果賞を受賞してオスカー像を手にした時のお気持ちをお伺いできればと思いますけれども、山崎監督いかがでしょうか。 山崎監督想像をはるかに超える重さでちょっとびっくりしました。緊張していたんですけれど、一瞬それを忘れるぐらいの重さでした。でも本当に「今オスカー像を持っているんだ」と思えてすごくうれしかったです。MC渋谷さんいかがでしょうか。 渋谷さんそうですね。(視覚効果賞を)やっぱりもちろん取りたかったんですけれども、取れるかといったら、なかなか自信はそこまでありませんでした。本当にみんなで五分五分と言っていたりしていました。私はもう「言霊の効果があると良いな」と思って、ずっと「取る、取る」っと言い続けていました。本当に取った瞬間は逆にびっくりしちゃって、それだけでめちゃめちゃ盛り上がりました。直前にアカデミーの方から配られたテキーラをみんなで景気づけに飲んだんですが、それもあってちょっとテンションが上がってしまいました。 MC本当に皆さん四名の方は、昨年からずっとアカデミー賞の授賞式に向けたロビー活動で何回も飛び立たれて、何回も向こうでプレゼンをされてという実績が今回現れたのかなと思っています。 髙橋さん僕も直前までは「(視覚効果賞を)取れたら良いな」と思っていたんです。でも取れなければ落胆するので、「ノミネートだけでも十分だ」と言い聞かせていました。でも、実際「ゴジラ-1.0」と呼ばれた時は、頭が真っ白というか、何かよく分からなかったですね。 野島さん「ゴジラ-1.0」と呼ばれる3秒ぐらい前に、子供の時に授業中に急に指をさされて呼ばれる、あれを何となく一瞬感じて、「あ、呼ばれるな」と思いました。この感じは同じなんだなと思いました(笑)。気持ちは一緒ですが、壇上に上がっていく間に何が起こったのかをだんだん頭が理解し始めました。手足がしびれて、シュワルツェネッガーさんを見たら訳が分からなくなりましたが…。その後、山崎監督の英語のスピーチを温かく見守ってくださっている会場の皆さんの顔が本当に忘れられなくて、本当に良い場所だなと感じました。 ■マスコミからの質問この度はおめでとうございます。 今は、ほっとした状況の中で、ちょっと気の早い質問かもしれませんが、今回、日本のVFXの到達点を世界に知らしめたことで、名実ともに「世界の貴(たかし)」になったと思います。今後を見据える目標というか野望みたいなものがあれば教えてください。【マスコミ1質問】山崎監督野望はいっぱいあります。でも、あんまりここで言ってしまうと難しいことになりそうなのであまり言えないですね。でも、日本映画がハリウッドでそれなりの興行成績を挙げられて、ちゃんと賞をもらえたということは、今後の日本映画の作り方が少し変わってくる可能性を秘めていると思いました。それを、ゴジラうんぬんというよりは、日本の作品が、字幕上映で日本人のキャストしか出ていなくても、ハリウッドというか、北米で観られるようになってきているということからも、確実に感じられました。そのことはすごく良いことだし、そこまで見据えた作品作りになれば、製作費ももっと潤沢にしていけると思います。いろんな意味で可能性が広がったということは、すごく良いことだと思っています。大リーグに野茂選手が行った時に「意外といけたじゃん」ってなった途端にすごくたくさんの人たちが大リーグに挑戦できるようになりました。同じように今回のことをきっかけに、もっとワールドワイドな興行を目指した作品を作っていくことは一つ手としてあると思っています。 マスコミ1ということは、「映画界のトルネード」という感じでしょうか。授賞式後には「オッペンハイマー」に対するアンサー作品みたいなことを個人的に話されていましたが、そういう作品も含めて、また今後同じアカデミーの会場に戻りたい、今度は監督賞や作品賞をという欲みたいなものはありますか。 山崎監督そうですね。僕は賞を目指す作品はあまり好きじゃないんです。あまり考えずに作りたいものを徹底的に一生懸命作っていけば、もしかしたらそういう道が開ける可能性はあると思います。でも、あんまり目指さずにやっていきたいなと思っています。おめでとうございました。 山崎監督にお伺いしますが、まさに「世界の貴」についになられました。「世界の貴」になって壇上から見えた風景、世界の映画だけではなくエンターテインメントの世界一決定戦のようなアカデミー賞の壇上から見下ろした世界はどう見えたでしょうか?【マスコミ2質問】山崎監督めちゃめちゃ温かかったですね。僕の、非常に拙い英語のスピーチを、皆さんが「頑張れ」という顔で見てくださっていました。その温かく見守ってくれている空気がしっかりと伝わってきて、本当に心地良かったですね。でも、同時にものすごく焦りました。でも、やっぱり最高峰の人たちが集まっている場所なだけあって、ものすごく素晴らしい場所だと感じました。 マスコミ2先ほど「ちょっと具体的に言うと叶わない」みたいなことをチラッとおっしゃっていました。山崎監督は「スター・ウォーズ」などの作品を観て、どうしてもアメリカ人しか「スター・ウォーズ」製作の舞台には立てないけれど、活躍することによって、「自分にも『スター・ウォーズ』を作らせてくれないかな」という野心を持たれていたと思います。そして、今回の受賞はスタンリー・キューブリック監督以来(視覚効果賞を監督が受賞したのは「2001年宇宙の旅」のスタンリー・キューブリック以来、55年ぶり史上2人目)で、監督として力があるからこそ取れる55年ぶりの金字塔ですので、声がかかってもおかしくないぐらいの結果を出されたと思います。その辺の可能性はご自身でどうお考えでしょうか? 山崎監督そんな誘導尋問に乗るものか(笑)!壇上のスピーチでも言わせてもらいましたが、ハリウッドというか、アメリカに生まれた人にしか与えられなかったチャンスが、ハリウッドはもうちょっと広く受け入れてくれるようになってきたというのは改めて感じました。外国語映画賞のように最初から海外作品向けの賞ではなくて、視覚効果賞というのはすごく聖域だったと思います。その部分を開放してくれたということは、何か懐の深さというか、オープンにしてくれているんだなという印象を受けました。なので、いろんなチャンスがここから芽生えてくると良いなと思います。 マスコミ2山崎監督は、ずっと「ゴジラ」というタイトルで作品を作りたかったじゃないですか。そのゴジラシリーズで初めてオスカーを取ったお気持ちはいかがですか? 山崎監督完全にゴジラのおかげですね。ゴジラというキャラクターが本当に大スターだったということを改めて思い知らされました。アメリカの人たちが、いかにゴジラのことを好きかということも思い知らされました。僕らが、あの会場に入って行っても「こいつら何なんだ」という感じなんですが、みんなでゴジラを持って入って行ったので、「ゴジラ!」と皆さんが言ってくれるんですよ。だから、何度も何度も繰り返して言っていますが、「ゴジラに連れて行ってもらったんだ」「ゴジラがワールドワイドなものになっているんだ」と、改めて想像以上に感じて、すごかったですね。だから、「ゴジラのVFX」だったからあの場所に立てたと改めて思っています。この度は受賞おめでとうございます。 ノミネートの瞬間の時から、カメラで追わせていただいておりました。あの時と、今実際オスカーを手にとった時の気持ちで何か変化はありましたか?【マスコミ3質問】山崎監督人というのは欲深いものだと思いましたね。ノミネートが発表になった瞬間は「もうこれで十分だ」と、完全に満足していたんです。その後一カ月ぐらいロビー活動と言われているいろんなところでQ&Aをやっていると、すごく皆さんから「ゴジラが好きだ」という感じが伝わってきました。すると、「これ、取れるんじゃね」みたいな気持ちがちょっと沸いてきました。オスカーそのものを狙っても良いんじゃないかという空気が出てきながらそれと戦う日々でしたね。多くを望むとだめだった時に大きく失望するので「そこで良いじゃん。十分じゃん」「そんな大きなことを望んではいけない」と思いながらも、あまりにも反応が良かったんです。Q&Aの後に観てくださった方たちがすごく並んで、ミニサイン会みたいなことに毎回なるんですが、その時のリアクションが良くて、「あれ?これもしかしたらあるんじゃないかな」となりました。そんな自分を見て、本当に欲深いなと思いました。でも、取れて良かったです。マスコミ3今回、壇上でもゴジラを持ったり、ゴジラのデザインの靴を履かれていましたが、このVFXというポジションで注目されたというところから、可能性がまた一歩進んだのかなと思います。それについてはどう思っていらっしゃいますか? また、ちょっと野島さんにお尋ねしたいんですが、監督に一番物申す…というようなお話も、私どもの取材でありました。実際、その若さで、世界の舞台で自分たちの作品が見てもらえたことに対するお気持ち、ご感想があればお聞かせください。 山崎監督ずいぶん前からVFXの視覚効果賞というのは、本当にオスカーの中で聖域中の聖域でした。なぜかというと、ものすごく巨大な予算をかけて、凝りに凝ったVFXがいっぱいある中でのベストという場所だったんです。だから、僕らには挑戦権がなかったんですね。本当に、そこに夢を見ることすら許されない場所だったので、僕ら的にはオスカーを考えることすらタブーというか…。例えば、誰かが「夢は本場のオスカーで視覚効果賞を取ることです」って言っていたら、「それは違うんじゃないか」っていう空気だったんですよ。だから、その聖域を開いてくれたことは、すごくうれしいことです。やっぱりハリウッドという場所の懐の深さ、力強さ、つまり、僕らがそこで賞を取ったからといって、彼らの映画産業は何も揺らぎはしないっていう自信も感じました。本当に繰り返しになりますが、会場の皆さんの温かい「頑張れ」という感じが本当にうれしかったです。VFXでは、実は僕は一番長いキャリアなので、それをずっとやり続けてきたことで、今この場所があったということは、本当にうれしいことですね。 野島さん僕は、すごい直感タイプというか…。白組に入社するのも、高校生の時に、朝目が覚めて青空を見ながら「白組に入れるかな」「入れたら良いな」っていうふわっとした思いがあったくらいでした。今回、ゴジラをやる時も、「ゴジラをやるんだし、何かあるだろうな」くらいにしか思っていませんでした。でも、まさかここまでとは思わなかったです。めちゃめちゃびっくりしました。物申していたのも、ゴジラがそんな予感を後押ししていたというか、何かあると思ったので、言っておこうみたいな感じで、普段よりも言っちゃっていたかなと思います。 山崎監督結構「世界が」という言葉はスタッフの間からも出ていましたね。ゴジラ作品だから世界中の人たちが観ることは確かだと思いました。でも、僕にはその視点がちょっと欠けていたので、「すみません」って言っていました。何人かのスタッフから「世界中の人が観るんですよ」って言われて「そうだよね」って思いながらやっていました。まさか、こういうことになるとは思っていなかったです。 マスコミ3ちなみに監督は、「ほっとした」とか「もう感無量」「興奮した」など一言で表すと何が一番ですか? 山崎監督ノミネートの時は、ほっとした感じだったんですよ。ノミネート発表でご取材いただいていた際にはこうやって皆さんがいらっしゃるし、これでしょんぼりした姿を中継されたらたまらないなという気持ちがあったので、その点はほっとしました。でも、今回は燃えましたね。気持ちとしては(受賞は)五分五分ぐらいだったんです。でも、いろんなところで「ゴジラが取る」という下馬評がものすごく高かったんですよ。それが、保障のない空喜びシステムみたいになっているんですよね。会場に行く途中で野島が「59%ですよ」って言っていて、「取れちゃうじゃん」って思ったんですが、「ここでうっかり取る気になるものか!」と、自分の精神をコントロールしていました。でも、まさかターミネーターのシュワルツェネッガーに呼ばれるとは思わなかったので、本当にうれしかったです。先ほどもちょっとお話がありましたが、今回の視覚効果賞候補作品の中で、予算としては一番少なかったと思います。そのハリウッドの巨額の製作費と人手を掛けたものよりも上回った要因はどういうところだと思いますか? もう一つ、それでもやっぱり及ばない部分があるとしたらどんなところだと思いますか?【マスコミ4質問】髙橋さん自分たちなりにすごく頑張って良い出来のカットもあるし、もっと頑張りたかったカットもあります。実際アメリカに行った時に他のノミネート作品も観たんですが、そこには素直にVFXをやっている自分としては「やっぱりすごいな」「僕たちができない技術を使っているな」という部分がありました。「やっぱり世界はすごいな」って思いながら観ていました。ただ、プレゼンテーションするための紹介ムービーのようなものを作ったんですが、そこでは、なぜか僕たちの「ゴジラ-1.0」が一番面白いと思いました。それは、作品とVFXとが相まっていたし、歓声がすごかったので、少しは戦えるかなと、一ファンとしては思っていました。ただ、まだまだ全然アメリカのクオリティはすごいので、これからも頑張っていかなきゃいけないと思っています。 渋谷さんBake Off(アカデミー賞「視覚効果賞」のショートリストに残った10作品によるVFXのプレゼンテーションの場)以降に、VFXの10本のショートリストに残った作品の方々とか、その後のノミネートの方々から言われたのは、「始めた頃に、ない知恵を絞って何とか作ろうと、もがいて作っていた頃をすごく思い出した」と言われました。その辺が、皆さんの温かい気持ちや、見守っていただけていたっていうことも含めて、響いたのかなと私は思っています。 野島さん作品が本当に面白かったのが、一番影響があるのかなと思います。僕らのVFXは、もがいて、いろんな気持ちで作ったので、こんなに堂々として良いとは思えないんです(笑)。ゴジラや山崎さんの話もすべてが良くて、全部のピースがはまって、こうなったんだと思いました。 山崎監督一つは、少人数・少ない予算というところが、(ノミネートされた)他の作品と違ってかなり特殊なケースだったので、面白がってもらえたんじゃないかと思います。あとは、ビジュアルエフェクトの部門というのは「VFXが物語にいかに貢献したか」ということを非常に大事にされるみたいなんです。本作ではたぶんVFXが作り出したゴジラの恐怖感とか絶望感がお話に貢献している部分があると思うので、その部分を評価されたのだと思います。負けているところでいうと、真面目に観ちゃうと心がズタズタになるぐらいに、他の作品が素晴らしいんです。Bake Offの時もオリンピックに来たようなすさまじいクオリティのものが続く中で、僕らの面白ビデオを見せるという感じでした。何かポンコツチームが頑張っているっていう感じが、恐らく皆さんのVFX初期のスター・ウォーズのように感じたんじゃないでしょうか。今聞くと、本当に当時CGが使えなかった時代にいろんなことをやって、何とか作品を成立させようと思ったカットが素晴らしい効果を上げているんですよね。そういう部分が皆さんの琴線に触れたのかなって思うようにしています。 マスコミ4今後、日本のVFXは十分世界で戦えると思いましたか? 山崎監督全然思わないです。まだまだというのは改めて感じました。だから、本当にラッキーパンチだと思います。いろんな条件が重なって今回こういう賞をいただきましたが、もぎ取りに行くのにはまだまだいろいろと頑張らなきゃいけないと、改めてその中枢に近づいたからこそ思うすごさがありました。でも、一応戦えて結果は出せたので、これを橋頭堡にまた頑張っていきたいと思います。野島さんにお伺いします。受賞後に山崎監督とはどんな言葉を交わしましたか? また、野島さんから見て受賞後の山崎監督の喜びようはいかほどでしたか? 印象的なお言葉や姿があれば教えていただきたいです。【マスコミ5質問】野島さん受賞後間もないので、まだそんなに…。オスカーの重みっていう話だと、精神的な重みと物理的な重みで両腕が筋肉痛になってしまいました。 山崎監督パーティーの間もずっと持っていないといけないんですが、どんどん重くなってきて、最初は写真でもっと出してくれと言われるんですが、本当に重くて…。そういえば、(野島さん)会話していないな(笑)。 野島さんたぶん、言うことなくなっちゃったんですよ。オスカーもあるし、もう語ることはないと…。 マスコミ5受賞後の今、お互いに言葉をかけるとしたらどんな言葉をかけたいですか? 山崎監督「これが人生のピークにならないようにね」と言っていました(笑)。僕らは、何かここで良い曲線を描いていますが、野島はまだ若いので人生の頭の方にピークが来ちゃうと、映画のシナリオ的にもあまりよろしくないので…。 渋谷さん野島は初パスポート、初海外で、とうとう初オスカーまで取っちゃうという(笑)。 野島さん初サマータイムもあって、急に一時間なくなるという(笑)。 マスコミ5野島さんは監督に一言言葉をかけるとしたら、何とかけますか? 野島さん「天才でいてくれてありがとう」とただそれだけです。 山崎監督めったにこういうことは言わないんですけれどね(笑)。今日はお祝いなので少し盛っていると思います。 野島さんいや、本当のことを言いました(笑)。監督と渋谷さんに伺いたいと思います。今回登壇される時に、昨年お亡くなりになった阿部秀司プロデューサーのお写真を持って登壇されたと思います。お二人にとって阿部プロデューサーはどんな存在かをお聞かせください。 また、監督が阿部プロデューサーに見出してもらったというお話があったかと思うのですが、出会いや、「ALWAYS 三丁目の夕日」の時など何かエピソードをお聞かせください。【マスコミ6質問】山崎監督長くなりますよ(笑)。できるだけ簡潔に話しますと、僕のデビュー作からのプロデューサーです。僕がまだVFXしかやったことがなくて、監督もしたことない時に書いたシナリオをすごく面白がってくれて、「ジュブナイル」というデビュー作を作らせてくれた一番の恩人です。そこそこお金がかかる作品で、僕は脚本を書いていましたが、「監督は誰がやるんだ」という話になった時に「そんなのは山崎がやるに決まっているでしょ」とすごく推してくれたんですね。だから、それがなかったら監督になるとしても、すごく時間がかかったと思うし、なれていなかったかもしれないです。そういう意味では、監督にしてくれた恩人です。それに、ずっと作品を作り続ける中で羅針盤のように方向を示してくれる人です。「ALWAYS 三丁目の夕日」は、正直僕はあまり乗り気ではなかったんですが、「こういうのをやらないと、お前は本当にSF映画だけを作る人になっちゃうぞ」と言われました。僕としてはそれでも全然構わなかったですが、「監督としての幅を広くするためにはこういうこともやらなきゃだめなんだ」と言ってくれました。結果的にはいろんな作品ができる監督になれたと思います。本当に人生の様々な場所で素晴らしい助言と行動を起こしてくれました。映画の企画って、実際に軌道に乗せるのが本当に大変なんですが、その部分でめちゃくちゃ力を発揮してくれました。僕がずっと作り続けてこられたのも阿部さんがいたからだと思います。去年亡くなってしまったんですが、すごく興行にもこだわる人だったので、ゴジラが大ヒットしている中で亡くなられたのを聞いて、「ギリギリ間に合った」という感じがすごくします。でも、やっぱりオスカーを手にして、ホテルの部屋に戻ってくると「阿部さん、良かったね」と言いたかったなと思いました。「阿部さんと一緒にオスカーを取りに来たかったな」と、きっと来ていたとは思うんですが、いてほしかったなと思います。一緒にいたら、どんなに喜んだだろうと思います。今も「何で僕が生きている間にオスカーを取らなかったんだよ」って怒っていると思います(笑)。 渋谷さん四半世紀、25年以上一緒だったんです。恩師であり、仕事の仲間であり、友でもあって、ものすごく近い存在でした。時には一緒に戦ってくれたり、ものすごくバトルをすることもありました。そういったことを20何年もやってきました。「きっと山崎はハリウッドに行くよ」と、かなり早い時期からに阿部さんは言っていました。最初はその話を「またまたぁ」という風に言っていたんです(笑)。それでも言い続けていたので、ハリウッドに進出してオスカーを取れたところを、阿部さんも一緒に見たかったと思います。でも、向こうで「ほらな、取ると思ったよ」と、鼻高々に周りに自慢していると思います。このレールを引いて
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FLY!/フライ!© Universal City Studios LLC. All Rights Reserved.
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「ラーゲリより愛を込めて」東京国際映画祭ワールドプレミア舞台挨拶「ラーゲリより愛を込めて」舞台挨拶舞台挨拶「ラーゲリより愛を込めて」公式サイト第35回東京国際映画祭が10月24日(月)に開幕し、オープニング作品として『ラーゲリより愛を込めて』のワールドプレミア上映が東京・日比谷の丸の内ピカデリーで開催されました。上映前の舞台挨拶には、映画祭のレッドカーペットを歩いたばかりの二宮和也さんと瀬々敬久監督が駆けつけ、撮影の様子や本作への思いを語りました。こちらの舞台挨拶の模様をレポートいたします!東京国際映画祭ワールドプレミア舞台挨拶山本幡男役二宮和也さん瀬々敬久監督二宮さん本日は足を運んでいただきありがとうございます。映画を観る前ということで、話す内容はいろいろ限られてくるかと思いますが、できる限りお話しできれと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。 瀬々監督東京国際映画祭オープニングの日にこの作品が選ばれて上映されることを光栄に思っています。ぜひ最後まで楽しんでいってください。 MC先ほどまで行われていた東京国際映画祭オープニングのレッドカーペットイベントにも登壇されましたが、レッドカーペットはいかがでしたか? 二宮さんそうですね、最後に歩いたんですけれど、何回隣を見ても瀬々さんしかいなくて(笑)。本当はポスターを見ても分かるように、いろいろな方が出ているんですけれど、今日は瀬々さんと二人だけで160メートル歩きました(笑)。三年ぶりにこういうイベントができて、見ている方や取材されている方がいる光景をだんだん思い出すというか、「戻って来られたのかな」という思いになって熱いものがあります。 瀬々監督そうですね、やはりまだコロナ禍での開催ですが、その中でもこれからいろいろ工夫して、こういう映画祭もどんどん世界との交流の場としてやっていけたらと、改めて感じる場でした。そういう意味では良かったと思います。 MC本作は本日がワールドプレミアということになりますが、世界各国から注目される作品になっていると思います。 二宮さんすごいものに出ちゃったなと思っています。僕はわりと都度都度、戦争映画に呼ばれることがあるんですけれど、結構な激戦地であったり、爆心地であることが多かったんです。でも今回はまた違う――戦争がもたらした「後遺症」の物語だと思っています。戦争が良くないとか、やってはいけないということより、後遺症として、これだけのことが起こるんだというのがちょっとでも伝われば、作った者として嬉しいなと思いますね。実際に起こったことでもあるし、僕らにとっても過去の話ではあるけれど「忘れないように」とこの作品を作りました。それでもやはり戦争は起きるし、僕らがやっていることが合っているのか間違っているのかも分からなくなるような状況ではありましたが、何とかできて、こうしてオープニングにまで呼ばれるというのは感謝だな、運が良いなと思います。 瀬々監督僕らがこうしている中でもウクライナでは、実際に戦争が今も起こっています。そういう状況が現代にあるし、僕らの日本でもコロナ禍や貧困、いろいろ問題を抱えて皆さん生きていると思います。そういう中で、二宮くんが演じた山本幡男さんという人は、「希望を捨てるな」と言い続けて生きた人なんです。そういう人の生き方が、今の僕らの生活、生きることにヒントを与えてくれたら良いなと思いながら作った作品です。そういうところを感じていただけたらと思います。MC山本幡男さんは、シベリアに抑留され、収容所での生活の中でも必ず帰れる日が来るという信念を持って生きた人です。演じられていかがでしたか? 二宮さん僕はこの作品に対して本当にすごく縁を感じています。山本幡男さんという方に出会って、いろいろなことを作品を通して教えていただいた気持ちになっています。その山本さんを皆さんがこれからご覧になって、どういった感情を抱くのか、人によっては眩しすぎると感じる人もいるかもしれないし、その言葉が刺さる人もいるかもしれないし、温かくジワッとする人もいるかもしれません。過酷な環境で、生き抜いた人間の一人として観ていただけたらと思いますし、「どういう人なのか」というのを作品に残してきたのでそれをじっくり観ていただけたらと思います。 MC監督から見て、現場での二宮さんはいかがでしたか? 瀬々監督二宮くんと話して、二宮くんは「この人物を決して偉人やヒーローとしては表現したくない」ということでした。「“普通の人”として生きていたというのをやりたい」と撮影前に話してくれました。そういう二宮くんの生き方、考え方がまさに山本幡男さんらしいなと思いました。「縁がある」と言っていましたが、二宮くんのおじいさんはシベリアの抑留者だったんですね。そういう意味では、二宮くんがここにいるのは、おじいさんが帰ってきてくれたからなんです。そういう意味では二宮くんはこの作品の申し子と言いますか…。 二宮さん縁を感じずにいられませんよね(笑)。 瀬々監督そういう二宮くんを観ていただきたいと思います。 MC松坂桃李さんに中島健人さん、桐谷健太さん、安田顕さん、そして妻・モジミ役の北川景子さんとの共演はいかがでしたか? 二宮さん北川さんは大変だったんではないかと思いますね。僕はなかなか会う機会がなかったんですが…。日本の内地にいる人にとっては「待つ戦争」という一つの戦争の後遺症があり、それは多くの女性が受けなくてはならないものであって、いろいろな形があったんです。夫婦の形にもいろいろなものがあったにせよ、「待つこと」を選んだモジミさんには「女性なら分かるのかもしれない母性にも近いものがあるのかな?」と僕は思ったし、僕が言うのはおこがましいですが、その演技が本当にお上手でした。夫婦の愛情もそうですが、その愛情を支えるように友人たちの絆があったからこそ流した涙だったのかなと感じましたね。安田さんや桐谷くんは、ドラマやバラエティでご一緒していますが、中島健人くんとは初めてでした。松坂くんとも初めてですが、松坂くんは僕と雰囲気が近いタイプだったので、なかなか作品で一緒になることがなくて...。どっちかが出ているとどっちかは出ていないという状況で、「大河ドラマとか大きなものじゃないと出会えないのかな?」と思っていたんですが、「そうか、こういう特殊な環境だったらこういうタイプがたくさんいても良いんだ」と、今回共演できる喜びがありました。実際に一緒にやってみて、「上手だな」と思いましたし、「今の良かったね」と素直に思える環境を瀬々さんに作ってもらい、現場でやり取りできることができました。作品は静かに進んでいますけれど、本番前後は盛り上がってやれていたので、その雰囲気の良さを感じていただければと思います。MC撮影環境は過酷だったのではないかと思いますがいかがでしたか? 二宮さん過酷でしたよね? 瀬々監督そうですね、野球のシーンがあるんですが、そこでは雪が降らないはずだったのに大雪の予報が出て、俳優さんたちもみんな、雪かきをやりました。中島健人くんも桐谷くんも出てきてやったんですけれど、一人だけやらない人がいて…。 二宮さん信じられない人がいますね? ぶん殴ってやりたいです。誰ですか? そいつ。 瀬々監督あなたでしょ? (笑) 二宮さんあぁ、そうでした! 僕でした! 僕はずっと、営倉の扉の陰に隠れていました(笑)。本当にみんな手伝ってくれましたよね。野球場もそうだし、他のシーンでも、誰かが倒れそうになったら支えに行くチーム感が出来上がっていたなと、仕上がりを観ても感じましたね。 MC監督は撮影で最も印象深いシーンはどこですか? 瀬々監督いろいろありますけれど、まあやはり苛烈な自然のシーンは印象深かったですね。雪の中の労働とか、本当に一日中、労働して重い木材を運んで…。 二宮さんしんどかった(苦笑)! すごく(雪が)降ったんですよね、あの年は。その地域でもメチャクチャ降ったねという年でした。いろいろなところで撮影しましたが、メインで撮っているところではどんどん降ってくるので、スタッフの方が雪を降ろしに行ったり、それこそ二十四時間、セットがつぶれないように張り付いている班ができたり、大変でしたよね? MC最後にこれからご覧になる皆さんにメッセージをお願いします。 瀬々監督これからご覧になる皆さんが、世界で最初にこの作品を観ることになります。気に入ってもらえると思いますので、また劇場で観てやってください。そして、今回この作品を上映していただくことになった東京国際映画祭も良い感じになっていけばと思います。明日からも映画祭はやっていますので、皆さんもぜひ興味がある作品があれば観に来てください。今日はどうもありがとうございました。 二宮さん僕の近しい人からいろいろな話を聞いて、ずっと忘れられない経験をしているということを知り、戦争がもたらした後遺症というものは、よほど強いものなんだなと感じざるを得なかったし、それを背負って生きていたんだなと思いました。重たくするつもりはないけれど、「なんでこういうことが起きちゃいけないのか?ー 」ということも同時に感じていただきたいですし、そこを乗り越えたからこその希望や愛、仲間たちとの友情が見えてくると思うのでどうか楽しんで…いや、楽しんでいただくというより、観て心が温かくなればと思います。
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「線は、僕を描く」公開記念舞台挨拶 in大阪&福岡「線は、僕を描く」公式サイト2020年「本屋大賞」3位、2019年TBS「王様のブランチ」BOOK大賞を受賞した青春芸術小説を横浜流星さん主演で実写映画化した「線は、僕を描く」は公開を迎えるとともに、全国で“感動の線”が描かれています。その熱が冷めやらぬ10月24日、大阪と福岡にて公開記念舞台挨拶を実施しました。大阪には霜介役の横浜流星さん、千瑛役の清原果耶さん、そして小泉徳宏監督が登場、福岡には横浜流星さん、小泉徳宏監督に加え、福岡出身の原作者・砥上裕將さんが登場しました。こちらのイベントの様子をレポートします!公開記念舞台挨拶 in大阪&福岡【公開記念舞台挨拶 in大阪】青山霜介役横浜流星さん篠田千瑛役清原果耶さん小泉徳宏監督横浜さんこうやってコロナ禍が少し落ち着いて、大阪で舞台挨拶ができて本当に嬉しいです。本作を観終わった後に皆さんが拍手をしてくださったのが聞こえて、嬉しい気持ちになりました。清原さんまさか大阪で舞台挨拶ができるとは思っていなかったので、皆さんに会えて嬉しく思っています。 小泉監督久しぶりにこの劇場でご挨拶するのですが、またこの地に帰ってこられたことをありがたく思っています。 MC本作を観たばかりの皆さんの前での舞台挨拶となりますが、本作を観た人に届いてほしいことや、印象に残っているシーンはありますか? 横浜さん最初の湖山先生の揮毫会(きごうかい)は印象に残っています。多賀大社で撮影をして、三浦さんの水墨画の筆さばきを目にして、心を掴まれました。実際に完成した本作を観た時には編集の力でさらにスケールアップしていて、印象深いシーンです。 清原さん私自身も本作を観終わった後、「明日からもうちょっと頑張れるかも」という気持ちになれたので、ポジティブな明るい感情を持って帰っていただけたら嬉しいなと思います。MC印象に残っているシーンはありますか? 清原さん霜介が湖山先生にお弁当をもらうところです。「湖山先生が本当に優しいな」という気持ちと、「霜介はもりもり食べられて良かった」という気持ちで、心がほっこりと温かくなりました。人の優しさが日常の中に描かれているシーンだと思ったので好きです。 小泉監督本作を観終わった人には、優しい気持ちになって帰ってもらえたら嬉しいです。印象的なシーンは、途中で江口さん演じる西濱と霜介が地元の食べ物を収穫したりもらいに行ったりするところです。そのシーンの力の抜け具合が個人的には印象深いですね。どちらも滋賀県で撮影したのですが、実は地元の農家さんや漁師さんにご出演いただいたんです。 横浜さんニワトリ小屋のシーンでは、おばあちゃんにおにぎりをもらいました。 MC監督は、本作で四作連続(「ちはやふる 上の句」2016年公開/「ちはやふる 下の句」2016年公開/「ちはやふる 結び」2018年公開)で滋賀県での撮影を敢行されていますが、滋賀についての印象はいかがですか? 小泉監督「何にも染まっていない少年」のような感じです。特定のイメージで固まっていないので日本のどの地域にでもなれるんです。撮影をする側からしてみると、とても助かります。MC本作では、滋賀だけではなく京都など関西がロケ地になっていますが、関西での思い出や行ってみたいところはありますか? 横浜さん撮影中はご飯を食べに行くくらいしかできなかったのですが、近江牛が美味しかったです。行ってみたいところは、気持ちが高まる場所に行ってみたいですね。 清原さんこの映画館には学生時代もよく来ていたので、またこうやって帰ってこられたのは「嬉しいな」と思っています。 MC横浜さんは「気持ちが高まる場所」に行ってみたいそうですが、おすすめの場所はありますか? 清原さん通天閣…(笑)? 小泉監督撮影場所の近くに琵琶湖があったのですが、自転車好きの間では琵琶湖を一周する文化があるんです。僕も自転車が好きなので、いつか一周してみたいと思いました。 ■会場のお客さんから、登壇者の皆さんへの質問のコーナー。 Q本作を観て、いろんなことに挑戦してみようという気持ちになれました。感動して泣いてしまいました。質問は、撮影中に印象的なNGシーンはありましたか? 小泉監督そんなにNG連発というところはなかったですね。水墨画を描くシーンは一発勝負だったので、NGが出せないという緊張感の中で撮影をしましたね。 清原さん「NGを出しちゃいけない」という緊張感がすごかったですね。 横浜さん緊張感が、確かにありましたね。 Q水墨画に対するイメージは役を演じる前と後でどのように変わりましたか? 横浜さん最初は自分からは遠い存在のものだと思っていました。水墨画に対する知識が全くない中だったので「どのように描かれているんだろう」と不思議に思っていました。「難しいだろうな」「自分に描けるのかな」というのが第一印象です。でも、実際にやってみると、とても難しいんですが、楽しくて…。その時の感情が線に出るし、失敗もないので自由に描けるんです。でも、自由に描ける分壁にぶつかったりとか、とても奥深かったです。指導してくださった小林東雲先生が「画を見ればその人の性格が分かる」と言うのを聞いて、すごく魅力的で奥深いものだなと感じました。自分と向き合うこともできる水墨画を大好きになりました。 清原さん水墨画のことは前から知っていたのですが、この作品で水墨画を描くと初めて聞いた時には、同じように「私にできるの?」と思いました。練習期間を設けていただけるとはいえ、私の役(千瑛)は初めから水墨画が上手くないといけない役だったので、「大丈夫かな…」と思って練習を始めました。始めてみると、東雲先生が「間違いはないんだよ」という言葉をずっとかけてくださいました。「失敗がないんだ」と思うと、とても気が楽になって、そこからどんどん水墨画に楽しく向き合えたので、出会えて良かった日本文化だと思いました。 MCそろそろお時間となります。横浜さんに、最後のご挨拶と、大阪弁で一言お願いいたします。 横浜さん映画を観終わった後の皆さんの顔が見られて、熱い感想を聞くことができて幸せです。本当にこの作品がもっともっと多くの方に届いてほしいと思っています。本当に今日は…おおきに。(会場:盛大な拍手)【公開記念舞台挨拶 in福岡】青山霜介役横浜流星さん小泉徳宏監督原作者砥上裕將さん横浜さん福岡に来られて本当に嬉しいです。(福岡に来るのは)何年ぶりでしょう…? 舞台挨拶や舞台をした際に来たのが最後なので、久々ですね。小泉監督こうして博多に来ることができて、すごく嬉しいです。 MC本日は、本作の原作者で福岡出身の砥上裕將さんも来てくださいました。 ■横浜さんと小泉監督の二人への花束を持って、砥上さんが登場しました。MC砥上さん、完成した本作を観ていかがでしたか? 砥上さん本当に言葉にならないくらいに素晴らしいと思いました。「観ればわかる」という感じでした。 横浜さん生みの親からそう言っていただけるのは嬉しいです。 小泉監督(イベントの)頭からヒリヒリする質問ですね。 MC本作の映画化のお話を聞いた時はいかがでしたか? 砥上さん監督の目の前では言いづらいのですが、最初は「本当にやるの…?」という気持ちでした。いくつもの障壁が容易に想像できたので、「これを実写化する人は大したもんだな…」と思っていました。小泉監督砥上さんに最初にお会いした時に水墨画の手ほどきをしていただいたのですが、それがきっかけで、劇中で横浜さんと清原さんが手を取って二人で筆を持つシーンが生まれました。 MC水墨画を習う際にはよく行う手ほどきだそうですね。横浜さんにも砥上さんから直接指導されたそうですが、その際の横浜の手の印象はいかがでしたか? 砥上さんしっかりした手で、指先まで力がしっかりと伝わっている良い手でした。 ■会場のお客さんから、登壇者の皆さんへの質問のコーナー。 Q撮影中大変だったことは何ですか? 横浜さんやはり水墨画のシーンですね。霜介の部屋で、一心不乱に水墨画を描いているシーンは、集中力を使いすぎてだんだん意識が遠のいていきそうになりました。それくらいひたすら描いていました。そこを監督の編集の力もあって、とても素敵なシーンになったので、感謝しています。 小泉監督映画の最後の畳みかけるところだと思うのですが、なかなか現場で「このようになる」と伝えるのが難しかったシーンでした。そこを「大丈夫大丈夫」と言いながら撮り続けるのは大変でしたね。Q本作を観て、日本の伝統的な文化でもある水墨画を、大迫力で体感して感動しました。質問は、他の国の方に観てもらうとしたら、どのような方に観てほしいですか? 横浜さん水墨画の生まれた中国の方もそうですし、つい最近パリに行ったのですが、パリの映画館でこの作品を上映してくれたら嬉しいです。国を超えてたくさんの方に広まることを願っています。 小泉監督劇中でもフランスの大臣が登場しているのですが、実はフランスは水墨画に興味がある方が多い国なんです。もし、フランスで上映されるような機会があれば嬉しいなと思います。そして、中国やアジア全域でも観ていただけたら嬉しいです。 砥上さん青春と水墨画というものが、小説を書く前は全く結びつかないものでした。なので、青春を生きようとする人たち、皆さんに観ていただきたいです。 Q劇中で三浦友和さんが演じていた湖山先生のセリフで「生きる活力」という言葉がありましたが、横浜さんにとっての「生きる活力」は何ですか? 横浜さん仕事をしている上で、僕が生きることができているのは、携わってくれている方々や応援してくれる皆さんの力のおかげです。僕らの仕事は地味な作業なのですが、皆さんやチームのおかげで救われて、最後までやり切れています。いつもありがとうございます。 MCそろそろお時間となりますが、本日の舞台挨拶はいかがでしたか? 横浜さん映画が公開して舞台挨拶があっても、なかなか東京でしかできなくて…。その度に地方の皆さんの顔を見て、僕らの声で、作品の魅力をしっかりと届けたいと思っていたので、それが叶って嬉しく思います。この作品がたくさんの人に届いてほしいと思っております。