「映画」検索結果479件
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あしなが育英会との『東宝スタジオ見学ツアー』開催!一般財団法人あしなが育英会 TOHOスタジオ株式会社 HP 東宝グループは、サステナビリティの基本方針に基づき、子どもたちに映画・演劇の原体験を提供することを目標に掲げています。 その取り組みの一環として、2023年より国内外の遺児を支援する一般財団法人あしなが育英会と連携し、所属する奨学生の皆さまを映画のイベント上映会や演劇公演に継続的にご招待しています。 今回、あしなが育英会との取り組みでは初めてとなる『東宝スタジオ見学ツアー』を8月4日(月)に実施しました。 あしなが育英会主催の体験学習「サマープログラム」に参加した、全国各地から集まった小学4年生~中学3年生まで約30名の奨学生を、夏休みの企業見学の一環として国内最大規模の撮影スタジオである東宝スタジオへ特別にご招待しました。 撮影が行われる広大な撮影スタジオ、映画に欠かせない効果音を収録する施設、映像の音声を調整するMAルームや特殊メイクを制作するスペシャルメイクアップセンターなど、普段は関係者以外立ち入ることができない東宝スタジオの様々な施設を巡りながら学びを深めました。参加した子どもたちは、各現場で活躍している現役スタッフの説明に真剣に耳を傾け、映画がどのように作られているのかを身近に感じ、映画制作に対する理解を深めました。 東宝スタジオ見学ツアーの様子(MAルーム) ツアー後は、東宝スタジオの限定メニューである「ゴジラカレー」を味わいながら、東宝グループの従業員と親睦を深める「ランチ交流会」を実施しました。映画事業や仕事内容について直接質問できる貴重な機会となり、参加した子どもたちは目を輝かせながら積極的に質問を投げかけ、熱心に話を聞いていました。 続いて行われた「クイズ大会」では、子どもたちと従業員がチーム対抗戦で知識を競い合いながら、クイズを通して事業を楽しく学びました。会場は大いに盛り上がり、子どもたちは東宝グループの魅力に触れ、新たな発見を得る時間となりました。 このような体験を通じて、子どもたちが映画業界への関心を高め、「映画に関わる仕事」という将来の選択肢を意識するきっかけとなるとともに、未来の才能を育む一助となることを願っています。 今後も東宝グループは、子どもたちに原体験の機会を提供し、エンタテインメント文化に触れる喜びを知っていただけるよう努めてまいります。 ランチ交流会の様子 クイズ大会の様子 =過去の開催実績= ▼2023年 ・映画『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』ジャパンプレミア ご招待〈TOHOシネマズ 日比谷〉 ・舞台『千と千尋の神隠し』公演 ご招待〈御園座〉 ・映画『ゴジラ-1.0』初日舞台挨拶 ご招待〈TOHOシネマズ 日比谷〉 ・『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』初日舞台挨拶 ご招待〈TOHOシネマズ 日比谷〉 ▼2024年 ・『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』公開記念舞台挨拶 ご招待〈TOHOシネマズ 六本木ヒルズ〉 ・『僕のヒーローアカデミア THE ユアネクスト』公開記念舞台挨拶 ご招待〈TOHOシネマズ 日比谷〉 ・『すずめの戸締まり』あしなが育英会貸切上映会〈TOHOシネマズ 梅田〉〈TOHOシネマズ 日比谷〉 ・映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』初日舞台挨拶 ご招待〈TOHOシネマズ 日比谷〉 ▼2025年 ・『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』公開記念舞台挨拶 ご招待〈TOHOシネマズ 六本木ヒルズ〉 ・ゴジラ生誕70周年記念 『ゴジラ・THE・アート展』 ご招待〈森アーツセンターギャラリー〉
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「ブラック・ショーマン」完成報告会「ブラック・ショーマン」公式サイト 東野圭吾の原作を映画化した「ブラック・ショーマン」がついに完成! 8月11日に都内で完成報告会が開催され、福山雅治さん、有村架純さん、田中亮監督が登壇しました。福山さんが、一流マジシャンにしてダークヒーローの主人公を演じるという本作だが、会見の冒頭から福山さんはマジックで登場! こちらの会見の模様をレポートいたします! 完成報告会 神尾武史役 福山雅治さん 神尾真世役 有村架純さん 田中亮監督 ■二枚のパネルが登場し、ステージ上を左右に何度も交錯したかと思うと、突然、パネルの後ろから福山さんが華麗に登場しました。 福山さんマジックでの登場だったんですが…うまくいったんですかね(笑)? (会場の反応を見て)大丈夫ですか? 良かったです。今日、初めてやったんです。会場に来たら「こういう風に出てください」って言われまして、しかも「できますよね?」っていう空気だったんで(苦笑)…「はい」とお返事して、やらせてもらいました。あの登場が今日一番緊張しました(笑)。今日は、お集まりいただいてありがとうございます。皆さんはまだ本作をご覧になっていないということですが、答えられる範囲でお答えできればと思っております。よろしくお願いいたします。 有村さんちょうど昨年の秋口に撮影をしました。福山さんをはじめとするキャスト、スタッフさん、皆さん非常に穏やかで、和やかな方ばかりで、作品とはまた別に、優しい空気がずっと流れている現場だったように思います。そういうチームワークの良さが、作品全体を包んでくれているような気がしますので、ぜひ楽しみにしていただければと思います。 田中監督今日こうして「ブラック・ショーマン」の完成を皆さんの前でご報告できる機会があり、非常にうれしく思っております。本作の魅力を、今日は限られた時間ですが、お伝えできたらと思っております。 MC福山さん、有村さんはつい先ほど、完成したばかりの本作をご覧になったそうですが、感想をお聞かせください。 福山さんはい。ズバリ面白かったです。大変楽しめました。スピード感があって、テンポ感も良かったです。「ブラック・ショーマン」ということでマジックのシーンがあるんですが、「これは現場で本当にやっているな」「本当にマジックをしているな」ということが伝わると思います。人力でやっている部分が散りばめられていて、楽しめましたね、僕は。(有村さんに向かって)いかがでしたか? 有村さん私もすごく迫力も感じましたし、テンポの良さも感じました。一つのミステリー・エンターテインメント作品としてしっかり仕上がっていて、劇中で流れている音楽も疾走感あふれる気持ちにさせてくれます。全体のトータルバランスというか、各ピースがカチッとハマっている作品になったんじゃないかと思います。 福山さん隙のない仕上がりになりましたね、監督。 田中監督今、こうしてお二人から感想を聞いてホッとしました。撮影段階から感じてはいましたが、編集の段階でも、皆さんに楽しんでいただけるエンターテインメント作品に仕上がっている手応えを感じていました。先ほど、出演者・スタッフのみんなで本作を観ました。みんなで力を合わせて作ったものが、良い作品になったと思います。本当に早く皆さんに楽しんでいただきたいという思いですね。 MC福山さんは「ガリレオ」シリーズ(2007年からフジテレビ系列にて放送されたドラマシリーズ。主演:福山雅治/劇場版として「容疑者Xの献身」(2008年公開)「真夏の方程式」(2013年公開)「沈黙のパレード」(2022年公開)がある)の東野圭吾先生と再タッグとなりました。そもそも東野先生が原作を執筆されたきっかけが、福山さんの「ダークヒーローを演じてみたい」という言葉だったとうかがったんですが、このように生み出されたキャラクターを演じられていかがでしたか? 福山さん湯川学という「ガリレオ」シリーズのキャラクターを演じている中で、「湯川さんがもしダークサイドの人間だったらどうなっちゃうんだろうな?」っていう考えがずっとあったんですね。彼は、天才物理学者で幸いなことに“正義の人”です。人間の感情にはあまり興味がなくて、事件が面白いか面白くないかという基準で事件に向き合っていく人ではあるんですが、やっぱり善の人、正義の人だと僕は思います。だけど、「もし湯川さんがダークサイドの人だったら…?」と考えた時、湯川さんの人間性は、ちょっとダークヒーローっぽい側面があるんじゃないかと思いながら、ずっと演じていました。だから、よりはっきりとそちらの方に振り切った感じで描いたものが「もしあったら良いですよね?」なんて、ちょっと遠くを見ながら言ったんじゃないですかね…(笑)。 MC有村さんは父親を亡くした悲しみを押し殺して、事件の謎に挑むという大変難しい役柄でした。父の死を目の前にしての涙や、武史との軽妙なやり取りなど、一つの役柄の中で、いろんな振れ幅があって心を揺さぶられました。演じられていかがでしたでしょうか? 有村さんとにかく「父」の存在を自分のなかにしっかりと記憶として残すために、ご本人にもお伝えしたんですが、父親役の仲村トオルさんの写真を待ち受け画面にしていました。携帯は毎日触るものですし、毎日目につくところにトオルさんのお顔があると、自然と父である英一さんというのが刷り込まれていく感覚がありました。撮影期間中は、トオルさんご本人のお写真にすごく助けられたところはありますね。 MCちなみに、役作りと知らず、誰かにたまたま待ち受け画面を見られたことは、なかったですか? 有村さんそれはなかったですね。父とのシーンがそんなに多くはなかったので、どうやってこの時間を紡ごうかと考えた時に、この方法にたどり着きました。 MC東野圭吾先生の原作、福山雅治さんが主演、ヒロインに有村架純さんと、本当に豪華な布陣の本作ですが、監督をされてみていかがだったでしょうか? 田中監督この上ない光栄な機会をいただいたと思ったのと同時に、監督としては「ものすごいプレッシャーだぞ」と感じました。でも、制作を進めていくなかで、そのプレッシャーをなくせるタイミングがありました。 MC福山さんと有村さんは、今回が初共演ということですが、とても初めてとは思えない軽やかなやり取りをされていたという印象です。ご一緒されてみて、どんな印象でしたでしょうか? 福山さん偉そうに聞こえたら申し訳ないのですが、有村さんは、本当に実力がある方だなと思いました。この「ブラック・ショーマン」の世界や、神尾武史というキャラクターが、現実的かと問われれば、非現実的なところが多いです。だからこそ面白い――小説や映画だからこそ楽しめる存在だと思っています。そんな非現実の世界を現実と繋いでくれる存在が、真世であり、真世を演じる有村さんです。有村さんのお芝居が、この「ブラック・ショーマン」という世界、神尾武史というキャラクターにリアリティを持たせてくれる存在だと思います。有村さんのお芝居は、本読みの時から「難しい役だな」と思っていました。僕は、今初めてトオルさんのお写真を待ち受けにしていたという話を聞いたのですが、そういった役作りからも分かるように、有村さんは心からのお芝居、つまり心が動いて体が動く、心が動くと同時に体が動くということを、最初から最後までブレずにやられていました。僕は、そこに甘えさせてもらって、より自由に神尾武史という役を演じられるようになったのだと思います。この作品にリアリティを持たせてくれる有村さんのお芝居と、お芝居に向かう心が、神尾武史というキャラクターを作ってくれて、表現の自由度を高くさせてくれたという実感は、初日からありました。 有村さん恐縮です(笑)。 福山さん本当です。嘘はなく、本当なんです。 有村さん撮影は初めてご一緒させていただきましたが、以前に報知映画賞の授賞式でお会いした時に、「いつかご一緒できたら良いですね」なんて他愛もないお話をしました。でも、まさかこんな大きな作品でご一緒できるとは思いませんでした。しかも、叶うのが早かったなと思って…。 福山さんそうですね。 有村さんご縁があって良かったなと思いました。実際に、現場で見た福山さんは、福山さんが歩まれてきた歴史を背景に感じるような存在でした。ドラマや映画の世界で時代を築いて、先頭を切って歩いてこられた方です。もちろん、気持ちがあってお芝居をするのは大前提ですが、そこにプラスアルファとして「こういうこともできる」「ああいうこともできる」ということを考えられていました。ご自身が持っている武器みたいなものを駆使して、お芝居をされているのを見て、本当に圧倒的な存在だと感じました。それは、映像にしっかりと残っています。 福山さん恐縮です。 有村さんいえいえ(笑)。 福山さん恐縮至極でございます。 MC田中監督は二人のバディを見ていかがでしたか? 田中監督見事だったと思います。お二人の掛け合いのシーンを撮っている時が、本当に監督として楽しかったです。何が見事だったかというと、正反対だと思われているキャラクターが、不思議と絶妙なバランスできっちり噛み合っているんです。「叔父と姪」という、この関係性も東野圭吾さんの発明なのかなと思いますが、このような関係性のバディは、なかなか見たことがないですよね。 福山さん絶妙な距離感ですよね。 田中監督そうですね。この距離感の表現ですが、叔父と姪なので常に一緒にいたわけではなく、会っていなかった時間も当然あるわけです。。映画の中では描かれていない時間も、お二人の掛け合いからすごくにじみ出ていたので、この作品の大きな見どころの一つになっているんじゃないかなと思います。 福山さん監督がおっしゃったように、まさに「そんなに会っていない」という設定が、むしろ肝なのかなと思いました。武史はベガス(ラスベガス)に行っていたんで、姪である真世をちっちゃい時からすごく可愛がっていたかというと、おそらくそういう時間もあまり過ごせていなかったのだと思います。真世も、学生の頃に、「お父さんの盗聴器」と言われたことで、人に対して距離を取らざるを得ない、独特の寂しさを抱えていました。勝手ながらですが、この寂しさが有村さん自身が持っている儚さと、すごく通ずるような気がしています。武史も「バーに住んでいる」なんて言っていますが、どんな生活をしているかよく分からないんですよね。生活感があるような、ないようなところが、武史を演じるうえで演じやすかったです。だから、真世が持つ儚さ、切なさ、寂しさや、その距離感が「最初からあっても良いんだ」というのが、とてもやりやすかったですね。 有村さん特に叔父と姪の関係性については、現場で細かく話し合ったりはしていないですよね。でも、お芝居をする上で、お互いを信頼し合えるかどうかは、すごく肝になってくると思っています。福山さんが心をドーンと開いて待っていてくださったから、序盤からお互いに身を委ね合って、自然に空気を作っていくということがスムーズにできました。私も、この距離感や関係性を楽に作り上げることができました。 福山さんミステリーなんで、例えば殺人事件があったとして、「第一発見者など、一番近い人物が犯人なんじゃないか?」と思われることもたまにあります。でも、本作は、叔父と姪という親族関係なので、間違いなくどっちも犯人じゃない、というところから入ることができたので、そこは入りやすかったですね。 MC福山さんは今回、超一流マジシャン役ということで、マジックの所作などもかなり練習を重ねられたとうかがっています。さらに、ダークヒーロー演じるのも初めてということでした。新しいことづくしの本作だったと思うんですが、振り返っていかがでしょうか? 福山さんそれでいうと、今日の登場が一番緊張しました(苦笑)。 MC一発本番でしたからね。 福山さんやったことがないことを、いきなり取材陣の皆さんの前でやるっていうのは、本当に緊張しました。でも、そういった緊張感の連続は、お芝居をされた経験のある方だと理解してくれると思うんですが、「何かをやりながらセリフを言って芝居すること」が、一番カロリーが高いんですよね。文字を書きながらでも、セリフと書いている文字が違うといった、人間の反射的な動きとは逆のことをやらなければならないから、結構大変だったりするんですよね。だから、もう体に染み込ませるしかなかったです。雨の日も風の日も、ひたすらコインを持って練習する日々でした。ただ、それが俳優という仕事であり、一番大事なことなんです。体に染み込ませるっていうのは、例えば有村さんがトオルさんの写真をずっと待ち受けにしていたように、本人なりのメソッドで役を体に落とし込むことなのだと、新しい発見と学びになりましたね。 MC間近でご覧になっていって、有村さんはどうでしたか? 有村さん物語の冒頭からマジックが出てくるんですが、私が拝見したのもクランクインの日でした。その時、福山さんは代役を一切使わないで、全てご自身でマジックのシーンを撮影されていました。監督も一連の流れで撮影していたので、間近で見ている私も「いつ撮ったの?」と気づかないぐらいでした。モニターで確認した時に「これは楽しみですね」って監督に言ったのを覚えています。 福山さんものが消えるマジックの時ですね。 有村さん「これから、武史さんがどんなマジックを披露してくださるのか、楽しみですね」っていう会話をしたのを覚えています。 MC先ほど、田中監督からのお話にもありましたが、福山さんが制作の中にかなり入って、制作陣とのディスカッションを重ねて様々なアイディアを提案されたそうですが、改めて本作にかける思いというのをお聞かせいただけますか。 福山さん心配性なんだと思います(笑)。僕自身が、ある程度神尾武史という人物像を作る上で、監督さんやプロデューサー陣、そして撮影のカメラチーム、照明部と、“共犯関係”で撮影現場に入った方が良いなと思うんですよね。それはどの作品でも同じですが、特に今回はキャラクターが立っている設定なので、そのキャラクターを一緒に作り上げたいと思いました。僕は、家で一人で練り上げてくるタイプではないので、監督さん、プロデューサーの皆さんと一緒に相談しながら共犯関係になって、「神尾武史ってこうだよね」という人物像を作ってから芝居に入ったら、新たに登場してくる他の役者さんたちも入りやすいんじゃないかと思いました。何だか演劇部的な感じで、監督にも本読みを付き合ってもらって、みんなで作っていきましたね。 MC免許証を出すマジックのシーンでも、福山さんが提案された部分があったとか? 田中監督実際には、手から免許証を出すというシーンだったんですが、福山さんが練習したら、できてしまって、「もう一つ、二つ上のこともやれます」というご提案をいただきました。マジックの技術としてもすごいですが、「神尾武史というキャラクターとしては絶対にそちらの方が面白い」という提案だったので、「ぜひお願いします」と言いました。うれしい誤算ですが、福山さんは、“努力の方”ですからね。 福山さん心配なんですよ(苦笑)。台本上では書かれてないマジックが、現場で発生したりしました。だんだん監督さんもマジック監修のKiLaさんも「これを考えているんですが、できますよね?」という空気になっていましたね(笑)。そして、今日の登場に至るわけです(苦笑)。「これだったらできますよね?」みたいな感じでマジックが増えていきました。でも、それがやっぱり作品の説得力にも繋がったと思います。マジックが、場面ごとのフックになっていて「次に何が出てくるのかな?」と楽しみになります。決してマジックで事件を解決していく話じゃないんですが、場面ごとにマジックが散りばめられているだけで、神尾武史が本当のマジシャンなんだなっていう説得力が生まれていました。これはもう監督やKiLaさんたちに提案してもらえて良かったです。 MC最後に一言ずつメッセージをお願いします。 田中監督時間が来てしまったのですが、たくさん本作についてお伝えしたことはあります。この素晴らしい原作を映像化するにあたり、自分にとってはいろんな武器をいただけたと思っています。その一つが、真世という難しいキャラクターに、有村さんが本当に説得力のある感情を吹き込んでくださったことです。このストーリーを牽引する真世を、原作とはまた違った魅力で表現できたことが、僕としては、作品の一つの大きな指針となりました。あとは、やっぱり音楽ですかね。劇伴を佐藤直紀さんが作ってくださって、作品を本当に豊かに広げてくださいました。そして何よりも、福山さんが作ってくださったテーマソングの「幻界」です。これを先ほどの試写で、オープニングとエンディングで聞きました。観終わった時には「なんて幸せな作品に仕上がったんだろう」と思い、自分が携わっている作品ながらちょっと感動して観終えることができました。このチームで、この素晴らしい原作を映像化する上での使命というのは一つ果たせたと思いました。早く皆さんにも楽しんでいただきたいと思っております。 有村さん「ブラック・ショーマン」は静かな町で起こった、人々のちょっとしたボタンの掛け違いから、ひずみが生まれてしまって、事件に繋がっていく物語です。でも、近年の社会的な問題みたいなメッセージも入っていると思います。コミュニケーションの希薄さが生んだ、ボタンの掛け違いを、本作を観終わった時に「自分はどうかな?」「言葉にできているかな?」とか、自分自身も立ち返りながら楽しめるミステリー・エンターテインメント作品になっていると思います。ぜひ9月12日を楽しみにしてもらえたらと思います。 福山さん今、有村さんがおっしゃっていたように、地域創生や、SNSが人の人生を大きく左右してしまうことだったり、社会課題が「ブラック・ショーマン」の中には横たわっています。神尾武史というキャラクターは、「ダークヒーロー」という言葉の解釈はいろいろありますが、善の人なのか、悪の人なのかは僕自身も分かっておりません。その答えが分かったり、分からなかったり……つまり、マジックのタネのように「これ、本当にどうやってんの?」っていうことにも通じるような気がします。マジシャンですが、彼の存在自体がマジックのような存在になれば良いなと思っていました。彼のマジック、彼の存在そのものがマジックであったとするならば、そういった様々な社会課題を彼なりに、彼にしかできない方法で表現したり、解決していく――そういうことができるのが神尾武史という存在なのかなと思いました。「ブラック・ショーマン」という作品は、極上のエンターテイメントとして、素晴らしいキャスト、そして監督のスキのない演出・編集で仕上げることができたと思います。まもなく「It's Show Time」の始まりでございます。ご覧なってください。よろしくお願いいたします。
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「七人の秘書 THE MOVIE」公開御礼舞台挨拶「七人の秘書 THE 」公式サイト「ドクターX」シリーズの中園ミホの脚本で、「表」の顔は名もなき秘書だが、「裏」では様々な能力を駆使して、人知れず弱きものを助ける「影の軍団」として戦うヒロインたちの暗躍を描き、人気を集めたドラマ「七人の秘書」。その劇場版となる「七人の秘書 THE 」が先日より公開され、公開10日間で観客動員数30万人を突破するヒットを記録しています。10月17日に東京・六本木のTOHOシネマズ 六本木ヒルズにて公開御礼舞台挨拶が開催され、木村文乃さん、広瀬アリスさん、菜々緒さん、シム・ウンギョンさんが登壇しました。2日後に控えた木村さんの誕生日のためにサプライズゲストとして本作に出演する子役の川原瑛都さんも登場し、バラの花束を木村さんにプレゼント! こちらの舞台挨拶の模様をレポートいたします。公開御礼舞台挨拶望月千代役木村文乃さん照井七菜役広瀬アリスさん長谷不二子役菜々緒さんパク・サラン役シム・ウンギョンさん木村さんたくさんの方に来ていただいてありがとうございます。たぶん、私たちが「七人の秘書」のためにできる最後のイベントになると思うで、皆さんにも楽しんでいただけたらと思っています。よろしくお願いします。 広瀬さん本日はお越しいただきありがとうございます。最後のイベントなので楽しんでいただけたらなと思っています。 菜々緒さん今日もたくさんボードとか用意してくださって本当にありがとうございます。 シムさんお忙しい中たくさんの方々が劇場まで足を運んでくださって本当に嬉しいです。 MC本作の大ヒットおめでとうございます! 公開されて10日ほどですが観客動員数は30万人を突破しました。 木村さんまだ公開から10日だったんですね。結構イベントをやっているから…。 菜々緒さんそうそう! 結構早い段階から何回かイベントをやっていて、今年の初めからずっと一緒にやっているイメージだから…。 木村さんどうする? もう終わっちゃうよ、今年が。 広瀬さんえー(笑)? 木村さん年寄りの会話みたいになっちゃった(苦笑)。 菜々緒さんでもホントだよね? 木村さん反響はさっきも言っていたんですが「ずっと4位に入っている」って。 MCそうなんです。映画公開後から、NetflixのTV番組の国内ランキングで4位に入っています。 木村さんまだ(ドラマの放送から)期間が空いていないから、「すっごく若い!」とかそういう感じじゃなくて良いですよね。広瀬さんやっぱり大人の女性になったので、私は。 菜々緒さんおぼこがちょっと成長しているのが若干分かるよね? 広瀬さん嬉しい! 分かります?(ドラマではまだ)ちょっと幼いですよね? 菜々緒さん文乃ちゃんもちょっと幼い感じがするんだよね。 木村さんホント? ちょっと大人になっちゃった? 菜々緒さん大人よ、文乃ちゃん。 木村さんなんか「セクシーよ」みたいな感じ(笑)。 MCシムさんには反響はありましたか? シムさん(本作を)ご覧になった皆さんから私のSNSに応援メッセージや感想をたくさんいただいて、それが何より嬉しいです。本当にありがとうございます。 MCそして、皆さんの頭の上にありますが、映画のヒットを記念して、ラーメンをモチーフにしたくす玉をご用意しました! 菜々緒さんすごいね、よく作ったね。 MC「七」って書いてあります。 広瀬さん私の役名かと思った(笑)! 木村さんいつもおいしいところ持っていくんだから! MC映画の大ヒットと言えば「くす玉割り」ということで、特別に「ラーメンどんぶりくす玉割り」をやりたいと思います。木村さん、意気込みをお願いします! 木村さんこれからも……おぉっ! 菜々緒さん今、何て言ったの(笑)? 木村さんこれからも、(本作が)ヒットし続けていくことを願い、割らせていただきたいと思います! 木村さんくす玉を割る意気込みって…。 菜々緒さん分からないよね。初めてでしょ? 聞かれたの。 木村さん初めて(笑)。 ■合図に合わせて四人がくす玉を割ると、中身がラーメンのようなくす玉が!菜々緒さんすごーい! 木村さんラーメンだ! タマゴが良い感じ! 菜々緒さん私、くす玉割りって初めて…なわけないですよね? きっと…。 シムさん私は初めてです。 木村さんおめでとう! くす玉割りデビューおめでとう! シムさんとにかくかわいいですね! 珍しいし華やかで、楽しかったです。 広瀬さんかわいいです。私、くす玉は何度かやらせてもらっていますが、一番キュートな感じです。菜々緒さんかわいいですよ、これ麺ですもんね。麺とタマゴとメンマで、チャーシューで…ナルトって萬のラーメンにありましたっけ? 木村さんないよ。ラーメン好きとしてはどんぶりが逆さになっちゃうのが悲しいかな…(笑)。 菜々緒さん厳しい! 広瀬さんクレームが…ラーメン愛がすごいから。 木村さんディティールがすごいですね。 MCここからいろんなお話を伺ってまいります。「二年間秘書を演じてきて本当に秘書のスキルがあるのか?」まず秘書と言えば「重要機密事項」を扱うこともありますが、皆さんは、秘密は守れるほうですか? 木村さんこれ、取材でもそんな話をしましたよね? ポロっと言っちゃって「うわ、どうしよう…」って自分を責めるタイプか、ポロっと言っちゃっても「うわ、言っちゃった(笑)!」って許されるタイプ…。 菜々緒さんそうそうそう。 広瀬さん言っちゃいますよね。 菜々緒さん言っちゃうの? 広瀬さん私、漫画とかドラマとか映画とかオススメする時、熱が入り過ぎて全部オチまで言っちゃうんですよ。親に何度も「もう見る気が失せた」って言われています。「誰誰が刺されちゃうのね」とか言っちゃう(苦笑)。悪気なく…。「言っちゃった!」って(笑)。結構、許されてきた人生かも…。菜々緒さん絶対、許されてきたキャラクターなんですよね。 木村さんこれまで上映前の舞台挨拶が多かったので、「ネタバレはダメ」だったんですよね。私たちはネタバレせずにやってきたけれど、今日はいない鶴瓶さんが一番ネタバレしていたから、たぶん秘書にはなれないと思う。 菜々緒さん言いそう! MC菜々緒さんはいかがですか? 菜々緒さん私、堅いほうだと思いますね。ポロッと言っちゃうこともないし…。でも、そんなに秘密を共有するような事柄が今までそんなになかったのかな…? 一応、頭で考えてやってるつもりではあるんですが…。MCアリスさんは? 広瀬さん私、ぽわーんとした感じで生きているんで、すみませーん(笑)。 MCシムさんは? シムさん私も堅いほうかなと。自分のことじゃなく、相手のプライベートだし、私に秘密を言う理由があると思うので、その気持ちを守りたいなと。 広瀬さんカッコいい! 菜々緒さんでもシムちゃんのかわいいところって全面的にダダ洩れになるリアクション(笑)。動揺した時は「漫画かな?」ってくらい動揺するし、それがかわいい。ちょっとHな話をした時の“ワナワナ感”がかわい過ぎて、ついしちゃう(笑)。それが見たくて。 シムさんなるほど…。自分のことは自分では分からないから…なるほど! 菜々緒さん今も若干出ていますよね、ワナワナ感。 シムさん「ワナワナ」ってどういう意味ですか? 菜々緒さんアワアワしちゃう感じ? シムさんありがとうございます。 MC木村さんはポロっと言っちゃわないんですか? 木村さんいや、言っちゃうんじゃないですかね? 気をつけてねみんな、秘密共有できないから。 広瀬さん気をつけます(笑)! MC秘書は墓場まで秘密を持っていかなくてはならない場合もありますが、皆さんが墓場まで持っていく秘密を一つずつ教えてください! 菜々緒さん思い切り覆しますね(笑)。 MCとんでもない矛盾ですが(苦笑)。 木村さん私たちのイメージだだ下がりですよ(笑)。 広瀬さん墓場まで持っていきたい秘密、あります! 汗が止まらない(苦笑)! 菜々緒さんすごいね(笑)。どうしたどうした? 広瀬さん(汗を拭きに)行ってきて良いですか? 名物なんですよ、「広瀬アリス、汗で降壇」って。 ■広瀬さん、汗を拭きにいったん降壇。 菜々緒さん舞台挨拶とかでスーツ着ている男性陣ってホントすごいなって思います。 MCどなたか墓場まで持っていく予定だった秘密をお願いします。 菜々緒さん予定だった秘密(笑)? 強制的に墓場まで持っていかせてもらえないってのがすごいよね。 シムさん私のはたいした秘密ではないんですが、墓場まで持っていくような秘密というより、内緒というか…この作品でラーメンは本当に大事な食べ物ですが、実はうどん派なんです(苦笑)。(会場のお客さん:拍手)木村さんいいね、それ。すごく良いと思う。 シムさんこの作品を撮影する前まで、ちゃんと日本のラーメンを食べる機会があまりなかったので、ちゃんと食べたのはたぶん、この作品で、しかもしょうゆラーメンですね。初めて味見した時に「しみるな、おいしいな」と思いました。ですが、やはりうどんが…。うどんが大好きなんですが、この作品のおかげでラーメンも大好きになりました。 木村さんちょっと衝撃でした(笑)。くす玉を割りながら「これがうどんだったら良いな」と思っていたの? シムさんいやいやラーメンが良いですよ。この番組はやはり…萬さん、ありがとうございます! MC良い秘密でしたね。 木村さん良い秘密でしたね。 菜々緒さん文乃ちゃん、何かある? 木村さんこの作品、同世代の女性キャストばかりなので、女子更衣室みたいな感じを想像されるかもしれませんが、みんな体育会系なので、男子運動部の部室みたいな感じなんですよ(笑)。 菜々緒さん確かにそれに尽きるよね、私たちが墓場まで持っていかないといけない話って。ピンクな話ばっかりしていたよね、特に私と優子ちゃん! 木村さん前回も「おっぱい、おっぱい」って言っていたし(笑)。 シムさんすみません、「ピンクな話」って何ですか? 菜々緒さんアダルトなお話でございます。 シムさんあ、分かりました。なるほど! MCそれをシムさんが聞いて…。 木村さんワナワナ、アワアワですね。 シムさんまさにこんな感じですね! MCおいしいスイーツの話とかじゃなくて? 木村さんスイーツの話? 菜々緒さんおいしい差し入れとか来た時はそうですが…。 ■汗を拭きに降りていた広瀬さんが再び登壇! 木村さんお帰りなさい! 広瀬さん(取材陣に向かって)記事にしないでください(笑)! 菜々緒さんいや、アリスの降壇を記事にしていただいて、より本作を盛り上げていただいて(笑)。 広瀬さんラーメン食べた時のような汗が…(苦笑)。 MC今、皆さんが裏で実はアダルトな話題で盛り上がっているという話をしていました。 広瀬さんはい、そういう漫画も読んでいます。この間、菜々緒さんが「アリス、これ写真撮りな」ってリストを(笑)。 菜々緒さん私、Hな漫画の本棚をスクショさせて「これ読みなさい。すごく勉強になるから」とかそういう話ばっかりしていましたね。 MC先ほどまでピンクとかアダルトとかぼやかしていましたが、「Hな」とハッキリと…(笑)。 菜々緒さん私もうダメですね、この類の話になると。 MC菜々緒さんからなら紹介されたいですよね? (会場の皆さん:拍手) 菜々緒さん(笑)。ホントですか? 木村さん菜々緒ちゃんが、得た知識や考えを、質問に対してクールにビシッと返してくれると思うとちょっと本棚が気になっちゃう! 菜々緒さん需要があるのであれば公開させていただきます。私の隠したいところまでさらけ出しちゃうことになるかもしれませんが(笑)。 MC続いてですが、秘書と言えばスケジュール管理も仕事ですが、プライベートでのスケジュール管理は得意ですか? 木村さんプライベートのスケジュール管理? プライベートってスケジュール管理をするんですか? MCしますよ(笑)。美容室に行くとか、二時間空いたから何か入れようとか。 木村さんあぁ…(笑)。 菜々緒さん私はたぶん一番得意なほうだと思います。移動の時間とかも組みながら、移動して、この予約とって、移動して、最後これ行って帰るとか…「ついで」とか「ながら」が大好きだからそういうスケジュールの組み方をするのが大好きなんです。ロスゼロでスケジュールを組むのが大好きです。それがカチッとハマって一日が終わった時のお風呂とか最高ですよね。「今日はやりきった!」って(笑)。 広瀬さんお風呂って聞くだけでドキッとしちゃう。さっきの話の流れで(笑)。 木村さんここに優子ちゃんがいたら、ウンギョンちゃんに「ねえねえ、Hって韓国語で何て言うの?」って聞く(笑)。 シムさん知らん(笑)! 菜々緒さん「この言葉は、覚えても絶対に言わない方が良いです」って真面目に教えてくれるウンギョンちゃん。「韓国では言っちゃダメですよ」って。 シムさんもし、次があっても「知らん!分かりません!韓国語分かりません」って言います。 MC最後の舞台挨拶でいろんな面が出てきていますね。 菜々緒さん引き出しがあり過ぎるよね、私たち(苦笑)。 MC木村さんはスケジュール管理はいかがですか? 木村さんうーん、どうなんですかね? どうですか? 広瀬さんアクティブにいろいろと出かけられているけれど、そういう時は? 木村さんそれで言うと、入口と出口だけ決めて、あとは臨機応変にって感じですかね? どこかにふらっと旅立つことが多いので「飛行機はこれ」、「帰りはこれ」、「あとフィーリングで」って感じが多いですかね? 菜々緒さん確かにそうだった気がする。一緒にダイビング行った時、行きと帰りだけ決めていて、ごはん屋さんも決めずに…。「今日ここ行こっか?」とかでしたね。 木村さん「ここ行こう」って誘いもせずフワッとしていました。だからスケジュール管理できないですね。お友だちは減りますね。振り回すことになるから。菜々緒ちゃんくらいですよ、一緒に行ってくれるの。 菜々緒さんそうなの? じゃあまた行こうね! 木村さんやった! MC広瀬さんはいかがですか? 広瀬さん無理です、無理です! 行き当たりばったりか、休みの日は何も入れず、ソファから動かないプロのニートみたい生活なので。脱力しちゃって、思い立ったら「今日の夜、ちょっとマッサージ行こうかな」って感じです。美容院も前もって決められないんです。あと「明日の〇時、何してる?」とか「明日の夜、ヒマ?」とか苦手で、「今ヒマ?」とかならいくらでも動けるんですが…。だからちょっと無理ですね。その瞬間、今を生きている女です! 菜々緒さんそれすごく大事。 MCシムさんはどうですか? シムさん無理です、無理です。(広瀬さんと)ポンコツコンビなんで。 広瀬さんそうだった。 シムさん今、映画を観に行きたいと思ったらすぐ調べて観に行く感じです。一人の時間が多いのであまりプランニングして「これやろう」って動いていないし苦手ですね。 MCそろそろお時間ですが、ここである方にサプライズを用意しました。本日は10月17日。あと二回寝ると、10月19日、木村文乃さんの誕生日です! これは今年、初めてのお祝いですか? 木村さんそうですね。ありがとうございます。というか、あの…この「七人の秘書」のメンバーの半分が10月生まれで、室井さんもそうだし、菜々緒ちゃんも…。 菜々緒さん28日。で、今日は優子ちゃんの…。 木村さんそうそう、今日は優子ちゃんの誕生日なんですよ! 登壇者の皆さんおめでとうございます! MCおめでたい月なんですね。 木村さんだから(くす玉を見て)「七人の秘書大ヒット」じゃなくて「優子ちゃんおめでとう!」とか「安産祈願」でいいのに(笑)。 MCそれでは木村さんにスタッフ・キャスト一同よりプレゼントをお渡ししたいと思います。プレゼンターは本作にも出演しているこの方です!九十九五郎丸役川原瑛都くん■五郎丸役の川原瑛都くんがバラの花束をもってサプライズで登場!木村さんかわいい! 瑛都くん木村さん、お誕生日おめでとうございます。そして「七人の秘書 THE 」の大ヒットおめでとうございます。木村さんは素敵な生活を送られていると思いますが、バラのパワーでこの一年、元気にそして笑顔で過ごされることを心から願っております。 ■瑛都くんから木村さんにバラの花束をプレゼント!木村さんわざわざありがとうね。お花重かったでしょ? 大丈夫だった? 練習してきたの? 瑛都くんはい。 木村さん(笑)。 MCバラは何本あるんですか? 瑛都くん77本あります! 木村さん「七人の秘書」にかけて? 瑛都くんそうです。僕は「あなたは全てが完璧です」(バラが10本の時の花言葉)って意味で10本が良いなと思ったんですが、ちょっと物足りないということで「七人の秘書」のイベントということで77本にしました。 木村さんすごく嬉しいです。実は私、バラの花束をもらったのは初めてです! (瑛都くんを)連れて帰ろうかな(笑)。 菜々緒さん私たちの誰よりも素晴らしいコメントを淡々としゃべられて、感心いたしました。ありがとうございます! 広瀬さんもう現場でもずっとかわいくて! 学校の勉強の話をすると、嬉しそうに話をしてくれたり、「休み時間、何してるの?」とか話すと、キャッキャってするところもすごくかわいくて。 木村さんどう? 学校で本作を観たお友だちとかから何か言われた? 瑛都くんまだみんなに「見てね!」とは言ってはいないですが、先生に「何か最近、出てる?」と聞かれたりすると「今、これに出ているから観てくださいね」と言うようにしています。 木村さんみんなに大きい声で言っておいたほうが良いんじゃない? 瑛都くんぜひ観てください! MCありがとうございます。最後に木村さんからメッセージをお願いします。 木村さん今日は誕生日まで祝っていただいてありがとうございます。優子ちゃん、室井さん、菜々緒ちゃん…あともう一人いたかな? あ、私か(笑)。10月生まれのキャスト全員を代表してありがとうございます!ドラマからこの早さで映画になって、そして大ヒットまでにたどり着くのは、こうして来て応援して観てくださる皆さんがいて成り立つことです。今、「この舞台に立たせてくださってありがとうございます」という気持ちでいっぱいです。こうして直接お話しする機会はなくなりますが、まだまだドラマも映画も盛り上がっていますので、寂しくなったらぜひ映画館に会いに来てください。なんか寂しくなってきちゃった…(苦笑)。そろそろ寒くなってくるので本作を観て、ラーメンを食べて温かくなって帰ってください。本当にありがとうございました!
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劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』大ヒット御礼舞台挨拶劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』公式サイト 2021年にTBS日曜劇場枠で放送された「TOKYO MER~走る緊急救命室~」。鈴木亮平さん演じる医師・喜多見幸太が患者のためにどんな苦境にも飛び込んでいく姿は、「新たな形の救命医療ドラマ」として多くの感動を生み、日本中を熱狂の渦に巻き込みました。 そして前作から二年が経ち、劇場版最新作『TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』がいよいよ公開を迎えました。本作は、公開三日間の興行収入が2025年公開の実写映画で一位を獲得するなど、大ヒットを記録しています。 8月14日にはTOHOシネマズ 日比谷で大ヒット御礼舞台挨拶が行われ、鈴木亮平さん、江口洋介さん、菜々緒さんが出席し、感謝の気持ちを伝えました。この日の模様を詳しくレポートします! 大ヒット御礼舞台挨拶 喜多見幸太役 鈴木亮平さん 牧志秀実役 江口洋介さん 蔵前夏梅役 菜々緒さん 鈴木さんたくさんの方が観に来てくださったおかげで、大ヒット御礼舞台挨拶を行うことができました。本当にありがとうございます。何回も観てくださった方もいると聞きました。二回以上観たという方は手を挙げてください!(会場のお客さんのほとんどが挙手) 菜々緒さんえー! 嘘でしょう? 鈴木さんほとんどの方が二回以上観てくださっていますね! 江口さん本当に? 菜々緒さん最高で何回観たのかを聞きたいですね! 南海だけに! (会場のお客さん:笑) 鈴木さん南海だけに? 江口さん南海、観たか(笑)? 鈴木さん三回以上観たという方はどうですか?(たくさんの手が挙がる) 菜々緒さんもっと回数を重ねた方がいるんじゃないですか? 鈴木さんじゃあ、五回はどうでしょう? (数人手が挙がる)(驚きの表情で)五回?(男の子が手を挙げているのを目にして)僕、五回も観たの? 横のお母さん、「行っていない、行っていない」と言っているけれど(笑)。(会場から「八回!」と自己申告があり)八回の方もいる! 菜々緒さん(驚きの表情で)嘘でしょう? すごい! 鈴木さん(会場から「十回!」と自己申告があり)十回? 菜々緒さん(驚きの表情で)十回? すごくないですか? 鈴木さん今日で十回? 嘘をついていないですよね(笑)? (会場のお客さん:笑) ありがとうございます。(会場を見渡しながら)お客さんの年齢層が本当に幅広くて、お子さんもたくさん観てくださっていて、とてもうれしいです。今日は存分に楽しんでいってください。 江口さんこの作品が皆さんにどれだけ愛されているのか、こういう場に足を運ぶ度にすごく感じています。夏休みの公開なので、僕の知り合いからも「子どもが観に行きたいと言うので観に行ったら、親も楽しめてすごく面白かった!良い話だったね!」というような感想をたくさん聞いています。これからまだ夏休みが続くと思うので、本作を観て熱くなった気持ちを力に変えて、また良い夏を過ごしてください。 菜々緒さん十回も観てくださった方もいて、本当にありがたいです。「TOKYO MER」を愛してくださっている皆さんのおかげで、ここまで来られたんだと思っています。 MCまず、一つ発表があります。本作は8月1日の公開から昨日までの13日間で、観客動員数196万人、興行収入26億円を記録しました。今日にも動員200万人を突破する見込みという、大ヒットとなっています!(会場のお客さん:拍手、登壇者の皆さん:「ありがとうございます」とお辞儀)皆さんの元にも反響の声は届いていますか? 鈴木さんたくさん届いています。今日この会場に来ていらっしゃる十歳のお子様からも、お手紙をいただきました。前作も観に来てくださって、お手紙もくださった子なんですが、手紙には「今まで観た映画で一番感動しました」と書いてありました。 江口さん一生、忘れないね。 鈴木さん(頷きながら)一生、忘れないでいてくれるんじゃないかなと思います。うれしいですね。 江口さん「TOKYO MER」の大ファンの方からは「前作を超えるかというぐらい面白かった」という声を聞きました。これまでのお話を全然知らずに観に行った方からも「ちょっとうるっとしちゃった」と聞きました。医療ドラマ、人間ドラマというだけではなく、何か刺さるものがあるんだなと感じています。 菜々緒さん周りの友人などから、「涙が止まらなかった」「すごく感動したよ」とメッセージをいただきました。撮影で沖縄にいた時も、小さなお子さんから「夏海さんへ」というお手紙をいただいて、本当にお子さんから大人までたくさんの方に愛してもらっている作品なんだなと思いました。 MC会場を見渡してみても、本当にお子さんからご年配の方までたくさんの方に観ていただけているようです。ご覧になった皆さんから「あのシーンが良かった」という声もたくさん届いていますが、皆さんの一番好きなシーン、または一番思い入れがあるシーンを教えてください。 鈴木さんえー! 難しいですね。 菜々緒さん全部のシーンに思い入れがありますからね。(鈴木さん、江口さんが頷く) 鈴木さん前半、船の中で(賀来賢人さん演じる)音羽先生やみんなと一緒に、島にどれくらいの人たちがいるのかを確認しているシーンで、それまで頼りなかった(江口さん演じる)牧志先生が急に「南部、北部に何人いて、持病がある人が何人」と、島の人の状態を全部把握していて、ベラベラベラっとしゃべり出したシーンが印象的でした。 江口さん確かに驚きだよね(笑)。 鈴木さん牧志先生を選んだのは、喜多見や音羽でもあるので、もちろん信頼もしているし、「平和が一番」という牧志先生だからこそ、島の人たちと良い関係を作れると思って選んでいるんですが、「そこまで知っていたの」とびっくりしたシーンです。 MCあそこは泣いてしまうポイントですよね。 鈴木さん(本作の中で)初の泣いちゃうポイントだったかもしれないですね。 江口さん今は何でもカルテに書いてあって、デジタル化が進んでいますが、人と付き合って、目視して、それを全部覚えているというのが牧志です。喜多見みたいなスーパードクターもあってこそですが、牧志は昔ながらというか、医療というものが始まった時はそうだったんじゃないかと思わせるような人です。おそらく牧志は複雑な過去を背負っているからこそ、世の中の見え方が違うんじゃないかと思います。そういったものを噛み締めながら演じました。 鈴木さんあと、あそこも良かったですね! あ、好きなシーンとして挙げて良いのは一個ですか? MC良いですよ! もう一つ、教えてください。 鈴木さん夜に船艇の中で僕が降りてきた時に、牧志先生がふっと「今日の僕の判断、間違っていたかな」と聞くシーンです。あそこは、牧志先生の人柄が詰まっていますよね。 江口さん(なるほどという表情で)ああ…。迷いがありましたよね。命といつも身近に接している医療関係者の人たちは、常に迷いながら仕事をしているんじゃないかな。でも、今回はそれをチェックしている喜多見がいるわけですよ。牧志は人も良くて、いろいろと見ているけれど、「こいつ大丈夫なのか」という目線でずっと見られていますからね。牧志はそれを分かっていながら、ちょっと冗談を言ったりするんです。南海MERが存続するかどうかという危機で、二人が見に来ているとんでもないギリギリの状態なのに、「医者を辞めて、漁師になっちゃおうかな。なんちって」なんてふざけています(笑)。ギリギリの状況になると、そういうことになる人間なんじゃないかなと思いながら演じました。 MC江口さんの好きなシーンやお気に入りのシーンも教えてください。 江口さん牧志を演じたので余計に思ったのですが、島民の人たちが船で逃げる時にガソリンが切れてしまったシーンで、みんながバーッと海に飛び降りるシーンが印象的でした。「島の人たちは子どもの時から海で育っているから大丈夫なのかな」と思ったりもしつつ、「ああいうことが自分はできるのかな」と考えさせられるシーンでもあり、感動的でした。 鈴木さんあそこは本当に反響の声をいただくシーンですよね。 菜々緒さん私は、思い入れがあるシーンと好きなシーンを一つずつお話しますね。まず、思い入れがあるシーンは、(生見愛瑠さん演じる)知花さんの手を握って説得するシーンです。すごく感動的なシーンでした。撮影では、一度嵐に見舞われて中断したので、あのシーンは途中から別の日に撮影しました。 鈴木さんえー! そうなんですか? 全然分からなかった! 菜々緒さんそうなんです。実際に自然の脅威を感じながらの撮影だったので、思い出となっているシーンです。好きなシーンは、音羽先生が「島の人たちは誰一人、諦めていない!」というシーンです。 江口さんあのセリフ、良いよね。あれはグッと来るよね。 菜々緒さん(頷きながら)元々はTOKYOチームとして一緒に戦ってきた音羽先生ですが、ちょっと離れてしまって、距離があるように感じるけれど「心は一つだ」というチーム感や絆が感じられるシーンで、すごく好きです。 鈴木さん音羽先生って、意外と喜多見より熱いんです。すぐ怒鳴るんですよ。(会場のお客さん:笑) 江口さんそうなの? 鈴木さんはい。喜多見っていつもフワフワッとしていて、「ですね」とか言いながら、意外とスルーっと交渉していくんですが、音羽先生は割とすぐに感情的になるんです。 菜々緒さんテレビシリーズでは、(中条あやみさん演じる)比奈先生にも怒鳴っていましたもんね。 鈴木さんそうですよね。シリーズを通してみると、一番熱いのは音羽先生なんじゃないかなと思います。ツンデレですよ。(登壇者の皆さん&会場のお客さん:笑)あの人は意外と感情が抑えられない人です(笑)。喜多見に影響されたのかもしれませんね。 MCそして、先日SNSで発表いたしました、十島村のロゴをお借りしたチャリティーTシャツに関したお知らせです。こちらは、TBSショッピング「東京MER」のグッズページにて販売がスタートいたします。トカラ列島の群発地震によってご不便を感じていらっしゃる住民の皆さん、大変な思いをしていらっしゃる住民の皆さんに、少しでもお力添えができればと思って制作いたしました。チャリティーTシャツの利益に関しては、全額寄付をいたします。十島村は本作の舞台でもあり、本作を制作する上で大変お世話になりました。鈴木さん、鹿児島県十島村の方々に向けてメッセージをお願いいたします。 鈴木さん地震もだいぶ治まってきていると聞いています。まだ油断はできないでしょうけれど、ひとまず安心しております。ただ、毎日不安な日々が続いていると思いますので、まずは代表してお見舞いを申し上げます。皆さんに観ていただいた通り、本作は火山の恐怖を描きたいわけではなく、「何かが起こった時に、誰かを守るために一歩踏み出す。それがヒーローなんだ」というテーマを描いてきたつもりです。島だからこそ、普段の人と人の繋がりが濃いからこそ、みんなが一丸となって誰かを助ける。そういった人間の美しさを描いたつもりです。トカラ列島の諏訪之瀬島という、実際の島を舞台にさせてもらったことに非常に感謝しております。僕たちが届けたかった思いや、島だからこそ描けた人の尊さというものが、全国の皆さんに伝わっていたら良いなと思っています。 MCここからは作品の公式SNSで事前に募集した質問、そして今日会場にいらっしゃる皆さんからの質問に、キャストがお答えいたします。題して「ここが知りたいMER。南海、ティーチインミッションコーナー」! (会場のお客さん:拍手) 鈴木さんよっ! 江口さん(コーナーを盛り上げるように)パフパフパフ! MCまずはSNSから一問目の質問です。「本作で、お三方の一番お気に入りのセリフは何ですか? 私は『アクアパッツァのような何か』がお気に入りです」 鈴木さんそこ(笑)? (会場のお客さん:笑) 江口さんいやいやいや、僕も好きでしたよ(笑)。「何か」っていうところが良いですよね。場を和ませようと必死な感じがあります(笑)。 鈴木さん江口さんの好きなセリフは何ですか? 江口さん牧志的には「平和が一番だ」と言いたいところですが、「平和が一番だ」と言う前に「医者を辞めて、漁師にでもなっちゃうか?なんちってー」と言うセリフですかね。(会場にいた松木彩監督に目を向けながら)「なんちゃって」か「なんちって」なのか、演出の方がすごくこだわっていました。 鈴木さんそうなんですか? 江口さん僕が「なんちゃって」と言うと、監督が「いや、ここは『なんちって』でお願いします」とおっしゃるので、「なんちってー!」と言ったら、「それです!」みたいな感じでした(笑)。 鈴木さん(会場にいた松木彩監督に向かって)やっぱりニュアンスが違うんですか? 江口さん(会場にいた松木彩監督に向かって)もうステージに上がったらどうですか(笑)? 緊迫したシーンが続くので、前半でどれだけ観ている方をリラックスさせられるかいろいろと考えていたので、あそこは気に入っています。 菜々緒さん私は常盤くんを演じた高杉くんの「でも、僕も助けたい」というセリフです。あそこは結構好きですね。 鈴木さん良いセリフですよね。 菜々緒さん自分たちの命も危ぶまれるくらいの大災害だし、初出動であれだけの規模の事件に立ち向かうというのは、どうしても怖気付いてしまうと思うんです。でも、自分が「MER」に志願した熱い思いを思い返して、奮い立っていく姿が、あのセリフにすごく詰まっていると思います。 鈴木さんその前に「ごめん、知花」って言うんですよね。 菜々緒さんそうです、そうです。(そのシーンを真似ながら)「ごめん、知花…でも、僕も助けたい」って言うんです。(会場のお客さん:笑) 鈴木さんちょっとモノマネが入りました(笑)。(会場のお客さん:笑) 江口さん再現しちゃったね(笑)。 MC鈴木さんの好きなセリフは何でしょうか。 鈴木さん僕は、菜々緒さんが演じる夏海さんの「私も震えが止まらない」というセリフも好きです。自分のセリフだと、「潮見先生、徳丸くん、ストレッチャー搬送。冬木先生、気管挿管と全麻。比奈先生とミンさん、ECMO(エクモ)補助下での胸骨正中切開、心修復術の準備お願いします!」 MCすごい! (鈴木さんの生セリフ披露に会場のお客さん:拍手) 鈴木さん一年ぶりなので噛みました(笑)。ただただ長いからというだけで好きなセリフです(笑)。ここは台本をもらった瞬間に覚え始めたセリフです。 MC「セリフはどうやって覚えているんですか」という質問も多く届いていました。 菜々緒さん沖縄での撮影の最終日の前日に、(武美幸役を演じた宮澤)エマちゃんと私のセリフが追加になったんですが、もう全然言えなくてボロボロでした! 鈴木さんへこんで帰っていましたよね。 菜々緒さんはい! エマちゃんと「私たちがダメなんじゃない。喜多見チーフがヤバい。すごすぎるんだ」と慰め合って帰りました。医療用語は何回復唱しても、覚えられない時は本当に覚えられなくて…自分のダメさを痛感した時に、「この鈴木亮平という人間は本当にすごいんだな」と、改めて痛感しました。 MC鈴木さんは難しいセリフをどうやって覚えているんですか? 鈴木さん時間ですね。やり始めるのが早ければ早いほど良いので、時間をかけてやるしかないですね。近道はないです。 MCとはいえ、セリフは間違えられないし本当に長いセリフが多いですよね。 鈴木さん散歩をしながら覚えています。何かをやりながら覚えるのが良いんです。 菜々緒さんみんなで集まっている時にも、どこかから「医師の喜多見ですー!」と、セリフの練習をしている鈴木さんの声が聞こえるんですよ。そうすると「鈴木さん、あの辺にいるんだな」と分かります(笑)。 鈴木さん一人で練習していますからね。 菜々緒さんどんなに短いセリフでも声を出しながら、うろちょろしているんですよ。こちらは「あの辺に鈴木さんがいるんだな」「あっちにいるんだな」って思いながら聞いています(笑)。それぐらい鈴木さんは何度もセリフを復唱をしているんです。 鈴木さん僕の中では、練習中も劇中で周囲にいるはずの人が見えているんです。(医療シーンを再現しながら)「男性の皆さん、手伝ってください」「こっち持って。行きますよ」「行きますよ! 1、2、3」「下ろして!」みたいに一人でやっていますね(笑)。(会場のお客さん:拍手) 菜々緒さん覚え方としては、舞台みたいな感じでやっているんですよね。 鈴木さんイメージしながらやっています。 MCここからは会場の皆さんから、質問を受けたいと思っています。質問がある方は挙手をしてください! (たくさんの手が挙がる) 鈴木さんたくさんの方が手を挙げてくれていますね! ありがとうございます! ■ヘッドセットやヘルメット、リュックなど「MER」チームが作中で身につけているものをフル装備したお子さんが指名され、お母様と一緒にステージに上がりました。 鈴木さん(お子さんの扮装を目にして)ヘルメットもリュックもあるじゃん! 菜々緒さんMERのTシャツも着ている! カッコ良い! 鈴木さんフル装備じゃん! カッコ良い! 江口さんすごいねえ! 菜々緒さんもう救いに行けるじゃん。(いろいろな装備を指して)これは売っているの? (お母様の手作りの物もあると伝えられて)すごい! カッコ良いね! MERじゃん! 完璧! 鈴木さん(左肩だけにリュックの肩紐を通しているのを目にして)リュックを片方だけにかけている! (会場のお客さん:笑) これ、“喜多見持ち”って言うんだよ! 菜々緒さん後ろも見せて! (Tシャツの後ろに)NK1が描いてある。かわいい! MC本作はどうでしたか? お子さん(緊張気味に)すごかったです。 鈴木さんどういうところがすごかった? お子さん(緊張気味に)…。 お母様本作はまだ二回しか観られていないんですが、これまでのシリーズはセリフを覚えているくらいいっぱい観ています。七夕には短冊に「鈴木亮平さんに会いたい」と願い事を書いて、今回当選してその夢が叶ったのですごくよろこんでいます。(登壇者の皆さん「すごい!」、会場のお客さん:拍手) 鈴木さん(お子さんと目を合わせてがっちりと握手)ありがとう! (感激の面持ちのお子さんの肩に触れ)すごいね、七夕の願い事に書いてくれたんだ。ありがとうね。 江口さんグッと来ちゃっているよね。大丈夫? 緊張するよね。 MC会いたかった鈴木さんが目の前にいますが、実際に会ってみてどうですか? お子さんうれしかったです。 MC良かったねぇ。では質問はありますか? お母様撮影はとても大変だったと思いますが、その中でも一番大変だったシーンを教えてください。 鈴木さん僕は、最後の牧志先生のオペです。いろいろな人が関わってくるし、南海チームは新メンバーなので、TOKYOチームとのオペとどう差をつけるか考えながら演じました。あと、牧志先生がオペ中に目を開けたりするので、その時にこちらも「麻酔が切れた!」と思うけれど、顔には出せないですからね。「うわー!牧志先生ー!」と言うわけにはいかないのでね(笑)。(落ち着いたトーンで)「牧志先生ー、大丈夫ですよー」って声をかけていました。 江口さん冷静を装うんだね(笑)。 鈴木さんあのオペの一連のシーンは、大変でしたね。 江口さんオペシーンは結構、狭い中で撮影するんですよね。普通の医療のドラマとはちょっと違うので、「狭い車の中でやるのがこんなに大変なのか」と思いながらやっていました。(相手とスレスレですれ違っている様子を再現し)人とすれ違う時もこうなりながらね。 鈴木さんまたオペを受けている江口さんが大きいんですよ。小さな車の中に、大きな患者がいる状態でした(笑)。 江口さんそうそう(笑)。僕は、CGも使ってはいるんですが実際にスタッフの人が灰をブワーッと振らせながら撮影していたので、リアルな灰がかなり大変でしたね。 菜々緒さん私は先ほど言ったこととほぼ同じになりますが、嵐に見舞われたことや、セリフが覚えられなくてボロボロになってちょっと悔しい思いをしながら帰ったことですね。私は船にいる側だったので、男性陣や高杉くん、エマちゃんは大変だったんじゃないかなと思います。 お母様ありがとうございました。 鈴木さん&江口さん&菜々緒さん(お子さんに改めて手を振る)「ありがとうね!」 鈴木さん(NK1型BOXティッシュをプレゼントしながら)ありがとう! これからも「TOKYO MER」を観てね! (手を振り合う二人の姿に、会場の皆さん:拍手) MC「MER」に対して熱量を持ったお子さんがいらっしゃってうれしいですね。 鈴木さん会場にいる子どもたちも本作を観終わった後にキラキラした顔をしていたので、本当にうれしいです。ありがとうございます。 MCでは、続いての質問者の方を募集します。(またまたたくさんの手が挙がる) ■「十回観た」という女性が、親戚の女性と一緒にステージに上がりました。 菜々緒さんまだ公開から二週間ほどしか経っていないのにどういう計算…? 鈴木さん一日に二回以上観ているのかな。 江口さんすごいね! 「十回観た」という女性テレビシリーズの時から大ファンで、家族や知人にも引かれるくらい「TOKYO MER」を観ています。十回観たことを伝えたくなってしまって、つい叫んでしまいました。失礼いたしました。会場にいらっしゃる皆さんもそうだと思いますが、「TOKYO MER」からたくさんの愛や勇気や希望をいただいています。生きる糧になっています。本当にありがとうございます。 親戚の女性私はまだ二回目ですが、鈴木亮平さんが出ているからとテレビシリーズを観始めて、前作も観ました。鈴木亮平さんから始まったけれど、私も気づけば何回も観ていて、それぞれのキャストさんへの気持ちが大きくなっている自分にびっくりしています。心が揺さぶられる、とても大好きな作品です。 鈴木さんお気に入りのキャラクターはいますか? 親戚の女性運転シーンがカッコ良い、徳丸くんです。あと、本作では船も良かったです。 鈴木さん常盤くん? 親戚の女性そうです。 「十回観た」という女性私は喜多見チーフ推しだったんですが…。 鈴木さん「だった」! 何か嫌な予感がするな。(会場のお客さん:笑) 菜々緒さん残念でした(笑)。 「十回観た」という女性今回は牧志先生と、(玉山鉄二さんが演じる)麦生さんが良かったです。麦夫さんの舞台挨拶を心待ちにしています。 鈴木さん麦生さん! 良いですよね! 麦生さんも舞台挨拶に呼びましょうよ! MCでは、せっかくなので質問をお願いします。 「十回観た」という女性「TOKYO MER」は、シリーズ化ということでこれからも楽しみにしていて良いのでしょうか? 鈴木さん良い質問ですね(笑)。僕もそうなると良いなとは思っています。よりたくさんの方が本作を観に来てくださって、愛してくださったら、実現するかなと思っております! (会場のお客さん:期待するように拍手) 「十回観た」という女性期待してお待ちしています! ありがとうございました! MCできれば喜多見チーフが定年するまで、お願いしたいですね。 鈴木さんそうなると、人を担げないのよ(苦笑)。 菜々緒さん私ももうだいぶ限界です(苦笑)。 鈴木さん毎回、そう言うんですよ(笑)。 鈴木さん&江口(NK1型BOXティッシュをお二人にプレゼントしつつ)ありがとうございます! MC最後に代表して鈴木さんからご挨拶をお願いします。 鈴木さん皆さん、正直「ありがとう」しかありません。皆さんのおかげで、「TOKYO MER」をたくさんの方に愛してもらえています。僕たちもそうですが、スタッフも含めて「TOKYO MER」の撮影は本当に大変です。不思議だなと思うのは、撮影中はそんなに「皆さんを感動させよう」「泣かせるぞ」と意識して撮影をしているわけではないんです。僕たちは、目の前の人をどうやって救おうかということに必死で、スタッフは火山の脅威や、自然の美しさ、人の繋
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「四月になれば彼女は」完成披露試写会「四月になれば彼女は」公式サイト映画プロデューサーで小説家の川村元気さんの長編小説第三作目「四月になれば彼女は」(英題 April, come she will.)を映画化した本作。愛する人をさがし求める四月を、ウユニ(ボリビア)、プラハ(チェコ)、アイスランド、東京を舞台に、十年に渡る愛と別れを描きます。 3月22日の公開初日を前に、本作の完成披露試写会を3月7日、イイノホールで実施しました。主演の佐藤健さん、長澤まさみさん、森七菜さん、ともさかりえさん、山田智和監督が登壇し、一足早い満開の桜を背景に花びらが舞い散る中、本作を映画化するに至った経緯や、山田監督の長編映画初監督作品への熱い思い、そして初共演となるキャスト同士の互いの印象などを語りました。こちらのイベントの様子を詳しくレポートします。完成披露試写会藤代俊 役佐藤健さん坂本弥生 役長澤まさみさん伊予田春 役森七菜さん小泉奈々役ともさかりえさん山田智和監督MC本日の試写会への応募総数が16000人を超えまして、倍率が70倍とのことです。さっそく監督とキャストの皆さんにご登場いただきましょう。 佐藤さん本日はお越しいただき本当にありがとうございます。毎回思うんですが、こうして完成した作品をいち早く観たいと思って足を運んでもらえるのは本当にうれしいです。本作は我々にとっても本当に大切な作品です。 長澤さん本作の撮影が終わってから二年ということで、あっという間に時が過ぎていきました。その時を経て、皆さんの元に届くんだなぁとこうして実感すると、「みんなで頑張ってきた姿をやっと観てもらえるんだ」とうれしい気持ちです。今日は少しの時間ですがよろしくお願いします。 森さん今日は本作をもっと楽しく観られるような話ができたらと思っております。 ともさかさん今日の完成披露試写会という記念すべき日を皆さんとご一緒できて、とてもうれしく思っております。 山田監督本日はお忙しい中このようにお集まりいただきありがとうございます。本当に今日を無事に迎えられたことがうれしくて感無量でございます。 MCそれでは皆さんにお話をうかがっていきます。まずは佐藤さん、先ほどもおっしゃっていましたが、今日初めて一般のお客さんに本作を観ていただきます。今のお気持ちをうかがえますか? 佐藤さん非常に感慨深いです。先ほどいくつか取材があったので、監督と話をしました。監督と初めてお会いしたのは四年ぐらい前で、その時はご飯を食べたんです。その時に監督はプライベートで悩みを抱えていました。「その時の悩みは解決したのかなあ?」と、ふと思い出しました。 MC監督いかがですか? 山田監督四年前なので遠い記憶ではあるんですが、三十代ならではの悩みだったので、佐藤さんが同世代ということでうれしくて相談した記憶があります。 佐藤さん確か脚本を書いていらっしゃいました。(佐藤さんが演じた)藤代よりも悩んでいましたね。相当もがき苦しんでいました。 MC佐藤さんが藤代を演じるにあたって、どのようなことを意識されたんでしょうか? 佐藤さんとにかく「何かを表現しよう」と思うのではなく、感じたままその場にいれたら良いなと思って演じていました。 MCがっちりと役づくりをしてから撮影に臨んだのではない? 佐藤さんないですね。不思議なもので、過去と現在で十年ぐらいを演じているんですが、何も考えないでそこに立っていたとしても、お相手の方が違うだけで、自分の演技も変わってくるんですよね。そういう体験が初めてだったので非常に興味深かったです。 MCリアルに近いということですか? 佐藤さんドキュメンタリーを観ているかのように、本作を観ていただけたらうれしいと思っていました。 MC佐藤さんご自身が川村元気さんの原作小説を読んで、映画化を熱望したとうかがっています。それについてお話しいただけますか? 佐藤さん僕は、リアルタイムで原作を読んでいました。登場人物たちが語るセリフが、ちょっと皮肉めいていて、でも真実味があるところが僕は大好きで、非常に惹かれました。例えば「永遠の愛なんてないんだ」とか、「ほとんどの人が言っている優しさっていうのは、自分が気に入られたいだけなんだ」とか。この原作を…まあ、川村元気が書いているのだから、“どうせ映画化するでしょう”って(笑)。 MC川村さんとはプライベートでも仲の良いのは知っていますが…。 佐藤さんきっと映画化するのだから「藤代役は自分がやりたい」という話をしました。 MC実際に、オファーが来た時は? 佐藤さん本当かどうか分からないんですが、「自分の周りから恋愛が消えたから、小説にしたい」と元気さんは書かれたみたいですが、「健がモデルになっている」と言っていました。 MCそうなりますと、先ほど監督が脚本を書く話をされていましたが? 山田監督そうなんです。今回はありがたいことに脚本の段階から佐藤さんと打ち合わせをしました。とにかく佐藤さんの原作への思いがものすごく熱いので、佐藤さんならではの目線も脚本に組み込みました。事前にそれだけ目線が合っていたので、信頼して藤代役を任せることができました。 MC一種ドキュメンタリーみたいな、という話も出ていましたが? 山田監督ドキュメンタリーと言い切ってしまうと「フィクションではない」と捉えられてしまいそうですが、そういうことではないんです。脚本がありながらも僕の頭の中だけではなく、お芝居が一流の皆さんの解釈も採用させてほしいなと思って、自由に演じていただきました。 MC長澤さん、出来上がった作品をご覧になって、どのように思われましたか? 長澤さん登場人物たちのそれぞれの立場が様々なので、本作を観た人と、ちょっと感想を…というか、みんなで恋愛や愛について語り合ってみたいと、そんな感想を持ちました。 MC長澤さんは現場でいかがでしたか? 長澤さん(佐藤さんは)ものすごく信頼がおける方なので!(佐藤さんに)ねぇ、楽しかったよね? 佐藤さんふざけないでそれをビシッと真面目に言えば良いのに!長澤さん(笑)。何か真面目に…ね? 佐藤さん(笑)。いや、「ね?」って言われても。 長澤さん楽しかった! MC現場では佐藤さんの熱量も感じていたわけですよね? 長澤さん先ほどの佐藤さんと監督の話を知らなかったので、現場では、撮影初日に久しぶりに会って、恋人役として向き合えるように「仲良くなりたいなぁ」と思うところはありました。雑談をしながら、二人の空気感を、藤代と弥生に近づけるように歩み寄っていった感じです。 MC途中で失踪してしまう弥生さんは、長澤さんから見てどのような人に見えましたか? 長澤さんとても素直な子だなと思います。一方で、「なんで突然?」と思ったり、「自分が思うことをうまく言葉にできないのかな」と思ったり、ちょっと心配になる人でもあるかなという印象もありました。 MC監督から見て、今回の長澤さんとの現場はいかがでしたか。 山田監督長澤さんが演じられた弥生という役は原作にも出てくるんですが、今回映画化するにあたって、原作者の川村さんと一緒に本作のために書き下ろした要素が一番多いキャラクターでした。なので、現場に入るまでは、文字上でしか分からない人物という感じでした。でも、当たり前のことかもしれないんですが、長澤さんが現場に入ってきた初日に、「弥生が来た!」という感じがしました。信頼感というか、安心感というか…、何かそういうものが最初からありましたね。長澤さんが、「二人の関係性」とおっしゃっていましたが、長澤さんは意外と座長気質というか、ある種の男前というか、現場の雰囲気を作ってみんなを引っ張ってくれるタイプの人でした。もちろん藤代との関係性もそうだし、現場全体の空気も「行くぞ!」みたいな空気を作ってくれる女優さんだと思いました。 佐藤さん完全に長澤さんが現場の空気を作っていました。「行くぞ!」って感覚で、番長のようにみんなを引っ張っていってくれるんです。 長澤さん(笑)。それだと弥生のイメージからかけ離れているけれど、大丈夫ですか? 山田監督撮影の時にちょっと小雨が降っていて「濡れちゃうから申し訳ないかな?」と、僕がおどおどしていた時も、長澤さんが「全然大丈夫、行くよ!」って感じで、すごく心強かったです。 長澤さん……まったく覚えていないです! いつのことだろう? MC藤代の初恋の相手を演じた森さんですが、出来上がった本作を観ていかがでしたか? 森さん私はまだ22歳なので、22歳の見方かもしれないんですが、これまで甘いラブストーリーをいっぱい観てきて、本作はその後で大人になるための一歩のような作品だと思いました。残酷なところもちゃんとあるし、いろいろな人物の視点もある。だから、もし実際にこういうことが起きたとしても、お互いが嫌い合わないでいられそうなことを学べたような気がします。そういう意味でもありがたかったですし、このような素晴らしい作品に参加できてありがたいと思いました。MC年齢の話が出ましたが、春はまさに大学生で、藤代とは友人から恋人同士になっていく関係を演じる上で、意識したポイントはありますか? 森さん意識してこうしようと思っていたわけじゃないですが、佐藤さんとの最初のシーンはアドリブが多かったんですが、なかなか佐藤さんとお話ができませんでした。なので、そのまま現場に行って、撮影する前後のシーンやシチュエーションだけを把握していくことが多かったです。なんとなく自然と作り上げられていくような、成長していく…そんな作り方だったので、漠然としていて不安を感じた時もありました。でも、作品の中での恋のパートではきらめきを皆さんに存分に見せることができたら良いなと思って演じていました。 佐藤さんそうなんですよ。(森さんとのシーンは)過去の回想なので、「図書館で旅行先を決める感じ」という設定だけがあって、そこからアドリブでしたね。でも、その割に長回しするんですよね。ただ、これは森さんだから成立したと本当に思いました。彼女は細かく決められていない方が輝いている感じがあります。 森さんその通り! 分析されちゃった気がします。 佐藤さんだから、僕は楽しそうにしている春を見ているだけで良かったんです。後はちょっと話を振るだけで成立しました。 MC森さんからすると、佐藤さんが相手役だからということもあるのでしょうか。 森さんもちろんです! 今回は、同じ大学の生徒を演じたんですが、佐藤健さんはすごい先輩なので、最初は恐縮していました。でも、柔らかい空気を作ってくださって、二人ならではの空気感が出せたと思います。 佐藤さん写真部の設定で、実際にお互いカメラを首から下げていましたね。結構大事な広告に使われた僕の写真は、森七菜さんが撮ってくれたものです。あれは、芝居中に本当に撮られたものです。 森さんそうなんです! お一人で写られている(幸せな記憶を表現する)「恋するビジュアル(略称:恋ビジュ)」です。 佐藤さん劇中のキーとなる写真も、ほぼ森さんが撮った写真をそのまま春の作品として使っています。 MC写真は元々お好きなのですか? 森さんいえ、この作品のために勉強しました。それで、ものすごく好きになったので今も続けています。 MC佐藤さんも写真、お好きですよね? 佐藤さんはい! 気合いを入れて撮りました。でも、何にも使われていません(笑)。 MC撮影現場で、二人でお話をして記憶に残っていることはありますか? 森さん(笑)。私、基本忘れがちなので、本当に記憶がなくて……。 佐藤さん(上を向いて思い出そうとする)…撮影中の話は思い出せないですが、最近話したことだったら覚えています。ウユニ塩湖の撮影の話なんですが、二回行ったんだよね? 「もう行きたくない」って言っていました。(会場:笑) 森さんそうですね。 MCともさかさんは藤代に対して客観的にアドバイスをする役柄でした。出来上がった本作をご覧になっていかがでしたか? ともさかさん私は、ここに登壇するのが申し訳なくなるほどちょっとしか出演していないんです。台本でストーリーや展開は知っていますが、会場のお客さんと同じくらい新鮮な気持ちでドキドキしながら出来上がった作品を拝見しました。 MCシングルマザーの役柄でしたね。 ともさかさん私が演じた女性は、バックボーンが描かれるわけではないのですが、私もシングルマザーで息子を育て、息子は今年でもう二十歳になります。息子と二人で過ごしてきた時間が長かったので、「こんな風に必死で子育てしていたなぁ」とか、あの頃の自分がフラッシュバックするような不思議な気持ちでした。 MC山田監督の現場はいかがでしたか。 ともさかさんすごく心地の良い現場でした。私は「美しいなぁ~」と佐藤さんの横顔をずっと見ていた感じでした。 山田監督実際にお子さんと触れ合っていただくシーンがありました。ちっちゃいお子さんたちなのでこちらではコントロールできない状態がありましたが、ともさかさんは全く動じることなく、子どもたちを迎え入れるように接してくださいました。今回は、いろいろな愛の形を描くようにトライした中、説得力が大事だった中で、我が子を迎え入れる時のともさかさんの表情は、子育ての経験もおありなので、愛の本質を知っている感じがしっかりと残せたことがありがたかったです。 ともさかさんそんな風に見ていただけて、うれしいです。本作は、若い世代の方に向けた物語だと思われるかもしれないですが、監督がおっしゃったようにいろいろな愛の形が詰まっています。自分も「こういう気持ちを通り過ぎたな」と、自分の懐かしい気持ちに向き合えました。なので、大人の方にもぜひご覧になっていただきたいです。 MC山田監督は、初めての長編映画となります。これからお客さんにご覧いただきますが、改めて今のお気持ちをうかがえますか。 山田監督原作の川村元気さんから最初に本作の映画化のお話をいただいてから四年ちょっと経っています。なので、本日を無事に迎えられたこと、皆さんにこうして来ていただけたことが本当にうれしいです。初めての長編映画で、素敵なキャスト陣と、最高のスタッフチームとで、この作品ができました。長編一本目がこの「四月になれば彼女は」という作品で良かったと思っています。皆さんに早く観ていただきたいという気持ちが強いです。 MC先ほどお話に出ましたが、長澤さんと佐藤さんの初めての共演はCMで、今回のように演技での共演は初めてですよね。お互いに撮影前の印象と、撮影中のエピソードがあればお話いただけますか。 佐藤さん撮影前からとても素敵な女性だと思っていました。真面目な話、今回、本当に良いところをたくさん知れて、「長澤まさみという人の魅力を僕は知らなかったんだ!」と思い知らされました。共演して本当に素敵な人だと思いました。 長澤さんありがとうございます。 MC具体的に話せることはありますか。 佐藤さん僕がすごく好きだったエピソードは……。 長澤さんえっ! (小声で)ダメ、言わないで。 佐藤さん口止めされるんです(笑)。何個もあります。 長澤さん(小声で)良いことを言って! 佐藤さん現場で「そういうところがとても素敵だと思う」って言ったら、「宣伝の時に言わないでね」って言うんです。でも、言いますね(会場:笑)。すごく大事なシーンがあって、現場で僕は「とても素晴らしいステキなお芝居だな」と思っていたんです。でも、本人は何か納得がいっていなさそうでした。「昨日家で練習した時はもっとうまくできたのにな」とか言うんですよ。(声を大にして)「長澤まさみが家で練習するの!」って思いました(笑)。……そんなところが大好き! MC裏で努力していることを話されて恥ずかしいんですか? 長澤さん……恥ずかしいです。 MC長澤さん、撮影前の佐藤健さんのイメージは? 長澤さんCMで共演していた時からの知り合いですが、ちょっとカッコ良すぎてですね…。 佐藤さん何か言っているなぁ。 長澤さん&ともさかさん(佐藤さんの美しさで意気投合して)カッコ良すぎます! 佐藤さんそのトーンの言い方はバカにしている! 長澤さん&ともさかさん違う! 違う!!(二人揃って本気で言っていることを強調) ともさかさん何かもう彫刻を見ているような……。 長澤さん「カッコ良い人だな」っていう印象で、こっちが恥ずかしくなっちゃって、ちゃんとしゃべれなくなるんですよ。で、「ちょっと付き合いづらい人なんじゃないか」って思っていました。 佐藤さん(笑)。最後に落とす! 長澤さん(笑)。恋人役ということで、関係性を築きたいっていうのもありましたし、一緒にお芝居するのがすごく楽しみでした。現場では思っていた以上にフランクで本当はとっても良い子でした! 佐藤さんコメントが薄い(笑)! 長澤さん(笑)。(佐藤さんに)ごめんなさい、コメントが薄くて。サービス精神もすごく旺盛だし、プロデューサー気質な部分があって、作品に対しての情熱がとってもある方でした。なので、一緒にお芝居をしていても私の不器用で一生懸命な姿にもちゃんと反応してくれて、寄り添って、受け止めてくれる人でした。きっと理想があるとは思いますが、そういう準備をした上で、現場ではそれを手放して人を受け入れることができる器の大きい人という印象があります。全然知らなかった過去が全て塗り替えられて、「こんな人だったんだ!」「とっても素敵な俳優さんだな」と思いました。「また一緒に作品をやりたいね」なんていう話を撮影時からしていた思い出があります。 MC森さん、今回はウユニ塩湖やプラハ、アイスランドと丸々一カ月の大型ロケをされたそうですね。キャスト一人でトランジットを含めると十カ国行かれたんですね。思い出も含めてお話いただきたいです。 森さん(しぼりだすように)…辛かったです!(笑顔で)でも楽しかったし、美しかったし、おいしかったですよ。実際は、21日間で十カ国周っているので、単純計算だと二日に一回は違う国にいることになりますね。目まぐるし過ぎて辛いとか言っている暇もないくらいでした。でも、日本に帰りたくてコロンビアで一度泣きました。(会場:笑)春としていろいろな街を訪れているので、本作ではそういう風に観てほしいです。でも、かなり壮大な旅過ぎますよね。ただ、このような旅をできるのはなかなかないことなので、大役を任せていただいて本当にありがたいなと思っています。でも、さすがに「ちょっと…正直帰りたい!」と母に電話したら、「どうやって?」と言われて、「確かに」と思いました。で、そのままウユニ塩湖に行ったら絶景が観られました。 MC聞いた話では、ウユニ塩湖からも誰かに電話したんですよね? 森さんまさみさんに、電話をかけました! 絶景を前にして、どうしても見せたくて、「まさみさん、見てー!」って。 MCそれは、佐藤さんではなかった? 森さん(指摘されて初めて気づいた感じに)あ! そうですよね…。 佐藤さん思い浮かばなかった?森さん(大慌てで)思い浮かびました!しっかり浮かんだ上で、まさみさんに電話をしました。(会場:笑) MC素晴らしい写真を撮っていましたね。 山田監督本当に森さんは頑張ってくれました。素晴らしい景色がフィルムに映っていました。制作期間が四年かかった理由の一つにコロナ禍があり、海外に行った時にいろいろな苦労がありました。東京パートも含めてコロナ禍中に撮影をしていたので、普段気にしてなくて良いことも、キャストやスタッフでケアして何とか乗り越えて今日を迎えることができました。今改めて作品を観ると、変化していく社会や恋愛の価値観を含めて大きなハードルを超えた今の方が、本作の説得力は上がるように思っています。 ■フォトセッションMC最後に、佐藤さんからご挨拶をいただきます。 佐藤さん本日は本当にありがとうございます。恋愛ってきれいなことばかりじゃなくて、うれしいこともあるけど、苦しいこともあって、辛いことがあるから喜びがあります。本作はそういった恋愛のすべてが詰まった作品になっているんじゃないかと思います。本作の中で弥生が「愛を終わらせない方法は何でしょう?」と問いかけます。でも、恋愛には答えがないからこそ考えるきっかけにしていただきたいです。本作を観て、皆さんだけの答えを見つけてもらえたら幸いです。本作を楽しんでください。ありがとうございました。
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2021年までに発売されたBlu-ray・DVD・CD商品のご案内【TOHO thear Store】 映画・その他 商品はコチラ【TOHO animation STORE】TOHO animation 商品はコチラ平素より弊社商品をご愛顧くださいまして、誠にありがとうございます。 2022年9月1日(木)よりTOHO公式ホームページが新しくなりました。 2021年までに発売されたBlu-ray・DVD・CDにつきましては次のサイトでの取り扱いとなります。 映画・その他の Blu-ray・DVD・CDは【TOHO theater STORE】 TOHO animation商品 は【TOHO animation STORE】 お客様にご満足いただける商品をお届けできますよう、今後も努めて参りますので、引き続きご愛顧のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。
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国宝©吉田修一/朝日新聞出版 ©2025映画「国宝」製作委員会
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「線は、僕を描く」公開前夜祭オンラインイベント「線は、僕を描く」公式サイト2020年「本屋大賞」3位、2019年TBS「王様のブランチ」BOOK大賞を受賞した青春芸術小説を横浜流星さん主演で実写映画化した「線は、僕を描く」。本作の公開を前日に控えた10月20日、公開前夜祭オンラインイベントを実施しました。横浜流星さん、清原果耶さん、河合優実さんらの最旬豪華キャストが登場したほか、メガホンを取った小泉徳宏監督も集結し、“線”(オンライン)で繋がった国内外のファン総勢150名とともに、ついに公開を迎える喜びを分かち合いました! こちらのイベントの様子をレポートします!公開前夜祭オンラインイベント青山霜介役横浜流星さん篠田千瑛役清原果耶さん川岸美嘉役河合優実さん小泉徳宏監督横浜さんいよいよ明日公開を迎えて作品が皆さんの元に届きます。楽しみですね。一人でも多くの人に届けば嬉しいです。MC清原さんは撮影を振り返ってみていかがですか? 清原さん五年前に小泉監督とはご一緒(「ちはやふる-結び-」(2018年公開/主演:広瀬すず)しました。「その時から成長した姿を見せないと」と思い緊張していましたが楽しかったです。 小泉監督成長した背中を見られて大満足です。すごく嬉しかったですね。 清原さん(小泉監督の言葉に満面の笑みを見せる)。 MC河合さんは、本作の撮影を振り返っていかがでしたか? 河合さん小泉監督のまっすぐな想いに全員がついていっている感じがしました。とても居心地の良い現場だったのを覚えています。(演じた役柄は)「霜介を支える役割」だと感じていたので、とにかく明るく支える、というのを意識していました。横浜さん河合さん演じる川岸と細田さん演じる古前は、霜介の辛い過去を知っているからこそフラットに接してくれました。現場でも、良い空気感で霜介としていられました。感謝しています。 MC横浜さんは役作りなどいかがでしたか? 横浜さん監督ともたくさん話し合いをしました。でも、僕も頑固だし、監督も頑固なので…(笑)。でも、それを受け止めてくれたので霜介が出来上がっていきました。楽しかったです。 小泉監督頑固と頑固なので、話が進まない(笑)。 登壇者の皆さん(笑)。 MC日本各地でも、公開前日の盛り上がりは最高潮ということで、日本各地をと“線”を繋ぐ中継を行いたいと思います。 ■原作の大ファンであり芳林堂書店高田馬場店で映画公開に合わせてコーナー展開を担当した書店員の方と中継がつながる。 小泉監督(壁一面に張り巡らされたポスターの数々を見て)横浜くんがいっぱい! 横浜さんありがたいですね。見に行ってみたいです。 ■ロケ地となった滋賀県の多賀大社と中継がつながる。 登壇者の皆さん(多賀大社の荘厳な雰囲気に思わず)おおっ! MC多賀大社での撮影はいかがでしたか? 横浜さん観てくれる方の心を掴む大事なシーンで使わせてもらったので、すごく印象に残っています。 ■水墨画の監修を務め、横浜さん、清原さんらにも熱心に水墨画指導を行った東雲先生が雅叙園との中継がつながる。 横浜さん&清原さん東雲先生。(呼びかけながら笑顔で手を振る) MC東雲先生からみた本作の見どころを教えてください。 東雲先生本作もスタッフもキャストも、みんな本当に素晴らしくて感銘を受けました。感動しましたね。 MC清原さん、東雲先生のお気持ちを聞いていかがですか? 清原さん水墨画の魅力が伝わったら…と心がけてもいたので、明日の公開が楽しみですね!■日本国内のみならず、今後は海外の公開も予定しているということで、現在公開検討中の韓国と中継がつながる。 配給を担当しているスタッフ(本作を観て)感動しました。色々な日本映画を観てきたけれど、水墨画をテーマにした作品は珍しいですね。繊細でパワフルな水墨画が描かれている作品だと思いました。 横浜さん”検討”ではなくぜひ“公開決定”してください! お願いします!! ■公開が決定している台湾と中継がつながる。江口さんや三浦さんとの撮影エピソードを明かし、日本のみならず、世界へ向けて続々と広がる“センボク熱”に「おめでとう!!」と配信コメントも盛り上がりを見せていました。 MC登壇者への質問や感想を「#映画せんぼく前夜祭」をつけて投稿してくださいと募集しておりましたので、こちら皆さんに質問にお答えいただこうと思います。 【質問】青春映画でもある本作ですが、青春時代の思い出は? 清原さん中学生三年生の最後の体育祭にどうしても出たくて…リレーで走ってそのまま東京の仕事に向かったのが良い思い出です。一位でした! 河合さん高校時代にダンスをしていたので、仲間と一緒に一つのことを作り上げていくのが青春の思い出です。 小泉監督今ですね。映画作りって、それこそ体育祭で走っているみたいな…(笑)。 MC横浜さんはいかがですか? 横浜さん監督と一緒で、今ですね。いつまでも青春できると思います。 MCそろそろお時間となります。横浜さんに最後にご挨拶をお願いいたします。 横浜さんいよいよ明日、本作が公開となります。僕らの手を離れて、作品が皆さんのものになっていくので、愛してくれたら嬉しいですし、霜介の変わっていく姿に何か感じてくれると良いなと思います。
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劇場商品やここだけでしか手に入らないグッズを取り扱う新しいECサイト TOHO theater STORE(TOHOシアターストア)オープン!新しいECサイトTOHO theater STOREはコチラ劇場グッズを取り扱う通販サイト「ステラ通販」(https://www.stellatuhan.com/)は、「TOHO theater STORE」(TOHOシアターストア)に生まれ変わりました。【サイトURL】https://tohotheaterstore.jp/ 【オープン日】2022年10月19日(水) 正午12時TOHO theater STORE(TOHOシアターストア)【スマートフォン サイトイメージ】【PCサイトイメージ】新しいECサイト「TOHO theater STORE」は、PCだけではなくスマートフォン、タブレットなどでも お買い物を楽しむことができ、商品ご購入に関わる会員サービスや決済方法、配送サービスなどもすべて刷新、土日出荷も対応いたします(一部商品を除く)。話題の映画の最新グッズや、ここでしか手に入らない商品、劇場窓口でお求めになれなかった商品も購入可能。 また、東宝映画作品の他、往年の名作映像ソフト(DVD/Blu-ray)、音楽ソフト(CD)もご用意して皆様のご利用を心よりお待ちしています。※旧通販サイト「ステラ通販」をご利用の会員様へ 大幅なリニューアルに伴うシステム変更により、新たに会員登録が必要となります。お手数お掛けいたしますが、新規の会員登録をお願いいたします。(会員登録無料)
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『隣のステラ』劇場用パンフレットのお知らせ©餡蜜/講談社 ©2025 映画「隣のステラ」製作委員会 2025年8月22日(金)公開 『隣のステラ』の上映劇場で販売いたします。 パンフレットは公開劇場にてお買い求めください。 B5横 P36(表紙込み) 定価990円 (税込) 『隣のステラ』 INTRODUCTION STORY CAST PROFILE AND INTERVIEW 福本莉子 八木勇征(FANTASTICS) CAST PROFILE AND COMMENT 倉 悠貴 横田真悠 西垣 匠 田鍋梨々花 CAST PROFILE 清水美砂 宮崎吐夢 紺野まひる 浜野謙太 野波麻帆 INTERVIEW 監督:松本花奈 PRODUCTION NOTES PRODUCTION DESIGN 美術:後藤レイコ FASHION STYLING スタイリスト:宮本茉莉 OFF SHOT INSIDE STORY 助監督:山下久義 LOCATION COMMENT 原作:餡蜜 SONG FANTASTICS「いつも隣で」歌詞紹介 CREDIT
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「ゴジラ-1.0」アカデミー賞受賞記念記者会見「ゴジラ-1.0」公式サイト日本のみならず世界中を魅了し、衝撃を与え続けてきた「ゴジラ」。その70 周年記念作品であり、日本製作の実写版ゴジラ30 作品目となる最新作「ゴジラ-1.0」が現在大ヒット公開中です。11 月3 日の“ゴジラの日”に封切られた本作は、まさしく“ゴジラ級”の特大ヒットとなり、さらに北米でも邦画実写映画の興行収入記録を塗り替え、世界各地でも大ヒットを記録するなど、ゴジラ旋風が巻き起こっています。 そんな「ゴジラ-1.0」がアメリカ・ハリウッドにて開催された映画界の祭典第96 回アカデミー賞にて視覚効果賞を受賞! 日本映画が本賞を受賞するのは史上初であり、歴史に刻まれる快挙です。 そんな山崎貴監督と、白組スタッフの渋谷紀世子さん、髙橋正紀さん、野島達司さんが帰国後初の公の場となる会見で、授賞式当日の模様や受賞時の気持ちなどを語りました。その模様をレポートします。アカデミー賞受賞記念記者会見監督・脚本・VFX山崎貴さんVFXディレクター渋谷紀世子さん3DCGディレクター髙橋正紀さんエフェクトアーティスト/コンポジター野島達司さん大石典子役浜辺美波さん■アカデミー賞の映像が流れる。 MCご覧いただきました通り、今回のアカデミー賞視覚効果賞受賞を受けて、本作「ゴジラ-1.0」は全国の劇場で凱旋ロングラン上映が始まっており、今後も上映館数をどんどん拡大していきます。すでに公開から昨日までの130日間で観客動員数が397万人、興行収入60.8億円を突破しました。まだまだ「ゴジラ-1.0」の快進撃は続きますが、まずは授賞式から帰国したばかりのこの方たちをお呼びしたいと思います。 山崎監督今日は集まっていただきありがとうございます。本当に、どうなることかと思いながら臨んだオスカーでしたが、最高の結果になれて本当に今はほっとしています。今日は短い時間ですが、いろいろ聞いてください。 渋谷さん私の仕事はVFXディレクターという名前になっていますが、主に監督がプロットを描いたところから撮影まで、いろいろなカットをどう撮っていくかを、VFXを含めて設計するような仕事をしています。 髙橋さん本作で3DCGディレクターを務めました。僕の役割としては、スタッフ全体の振り分けです。それから、クオリティーコントロールですね。皆さんはご存知だと思いますが、(スタッフの)人数が少ないので、僕もカットシーンをやっています。 野島さんエフェクトアーティストとコンポジターという両方を担当しました。エフェクトアーティストとしては、今作でいうと海のシミュレーションをして、それをレンダリングしました。また、僕は元々コンポジターっていう2DでCGのレンダリング画像を最終的な納品形態にするという仕上げ作業もやっていたので、自分でシミュレーションからレンダリングからコンポジターの最終仕上げまで全部やりました。 MC皆様お手元に今回のアカデミー賞で受賞したオスカー像をお持ちになっていますが、まず本作「ゴジラ-1.0」でアカデミー賞視覚効果賞を受賞してオスカー像を手にした時のお気持ちをお伺いできればと思いますけれども、山崎監督いかがでしょうか。 山崎監督想像をはるかに超える重さでちょっとびっくりしました。緊張していたんですけれど、一瞬それを忘れるぐらいの重さでした。でも本当に「今オスカー像を持っているんだ」と思えてすごくうれしかったです。MC渋谷さんいかがでしょうか。 渋谷さんそうですね。(視覚効果賞を)やっぱりもちろん取りたかったんですけれども、取れるかといったら、なかなか自信はそこまでありませんでした。本当にみんなで五分五分と言っていたりしていました。私はもう「言霊の効果があると良いな」と思って、ずっと「取る、取る」っと言い続けていました。本当に取った瞬間は逆にびっくりしちゃって、それだけでめちゃめちゃ盛り上がりました。直前にアカデミーの方から配られたテキーラをみんなで景気づけに飲んだんですが、それもあってちょっとテンションが上がってしまいました。 MC本当に皆さん四名の方は、昨年からずっとアカデミー賞の授賞式に向けたロビー活動で何回も飛び立たれて、何回も向こうでプレゼンをされてという実績が今回現れたのかなと思っています。 髙橋さん僕も直前までは「(視覚効果賞を)取れたら良いな」と思っていたんです。でも取れなければ落胆するので、「ノミネートだけでも十分だ」と言い聞かせていました。でも、実際「ゴジラ-1.0」と呼ばれた時は、頭が真っ白というか、何かよく分からなかったですね。 野島さん「ゴジラ-1.0」と呼ばれる3秒ぐらい前に、子供の時に授業中に急に指をさされて呼ばれる、あれを何となく一瞬感じて、「あ、呼ばれるな」と思いました。この感じは同じなんだなと思いました(笑)。気持ちは一緒ですが、壇上に上がっていく間に何が起こったのかをだんだん頭が理解し始めました。手足がしびれて、シュワルツェネッガーさんを見たら訳が分からなくなりましたが…。その後、山崎監督の英語のスピーチを温かく見守ってくださっている会場の皆さんの顔が本当に忘れられなくて、本当に良い場所だなと感じました。 ■マスコミからの質問この度はおめでとうございます。 今は、ほっとした状況の中で、ちょっと気の早い質問かもしれませんが、今回、日本のVFXの到達点を世界に知らしめたことで、名実ともに「世界の貴(たかし)」になったと思います。今後を見据える目標というか野望みたいなものがあれば教えてください。【マスコミ1質問】山崎監督野望はいっぱいあります。でも、あんまりここで言ってしまうと難しいことになりそうなのであまり言えないですね。でも、日本映画がハリウッドでそれなりの興行成績を挙げられて、ちゃんと賞をもらえたということは、今後の日本映画の作り方が少し変わってくる可能性を秘めていると思いました。それを、ゴジラうんぬんというよりは、日本の作品が、字幕上映で日本人のキャストしか出ていなくても、ハリウッドというか、北米で観られるようになってきているということからも、確実に感じられました。そのことはすごく良いことだし、そこまで見据えた作品作りになれば、製作費ももっと潤沢にしていけると思います。いろんな意味で可能性が広がったということは、すごく良いことだと思っています。大リーグに野茂選手が行った時に「意外といけたじゃん」ってなった途端にすごくたくさんの人たちが大リーグに挑戦できるようになりました。同じように今回のことをきっかけに、もっとワールドワイドな興行を目指した作品を作っていくことは一つ手としてあると思っています。 マスコミ1ということは、「映画界のトルネード」という感じでしょうか。授賞式後には「オッペンハイマー」に対するアンサー作品みたいなことを個人的に話されていましたが、そういう作品も含めて、また今後同じアカデミーの会場に戻りたい、今度は監督賞や作品賞をという欲みたいなものはありますか。 山崎監督そうですね。僕は賞を目指す作品はあまり好きじゃないんです。あまり考えずに作りたいものを徹底的に一生懸命作っていけば、もしかしたらそういう道が開ける可能性はあると思います。でも、あんまり目指さずにやっていきたいなと思っています。おめでとうございました。 山崎監督にお伺いしますが、まさに「世界の貴」についになられました。「世界の貴」になって壇上から見えた風景、世界の映画だけではなくエンターテインメントの世界一決定戦のようなアカデミー賞の壇上から見下ろした世界はどう見えたでしょうか?【マスコミ2質問】山崎監督めちゃめちゃ温かかったですね。僕の、非常に拙い英語のスピーチを、皆さんが「頑張れ」という顔で見てくださっていました。その温かく見守ってくれている空気がしっかりと伝わってきて、本当に心地良かったですね。でも、同時にものすごく焦りました。でも、やっぱり最高峰の人たちが集まっている場所なだけあって、ものすごく素晴らしい場所だと感じました。 マスコミ2先ほど「ちょっと具体的に言うと叶わない」みたいなことをチラッとおっしゃっていました。山崎監督は「スター・ウォーズ」などの作品を観て、どうしてもアメリカ人しか「スター・ウォーズ」製作の舞台には立てないけれど、活躍することによって、「自分にも『スター・ウォーズ』を作らせてくれないかな」という野心を持たれていたと思います。そして、今回の受賞はスタンリー・キューブリック監督以来(視覚効果賞を監督が受賞したのは「2001年宇宙の旅」のスタンリー・キューブリック以来、55年ぶり史上2人目)で、監督として力があるからこそ取れる55年ぶりの金字塔ですので、声がかかってもおかしくないぐらいの結果を出されたと思います。その辺の可能性はご自身でどうお考えでしょうか? 山崎監督そんな誘導尋問に乗るものか(笑)!壇上のスピーチでも言わせてもらいましたが、ハリウッドというか、アメリカに生まれた人にしか与えられなかったチャンスが、ハリウッドはもうちょっと広く受け入れてくれるようになってきたというのは改めて感じました。外国語映画賞のように最初から海外作品向けの賞ではなくて、視覚効果賞というのはすごく聖域だったと思います。その部分を開放してくれたということは、何か懐の深さというか、オープンにしてくれているんだなという印象を受けました。なので、いろんなチャンスがここから芽生えてくると良いなと思います。 マスコミ2山崎監督は、ずっと「ゴジラ」というタイトルで作品を作りたかったじゃないですか。そのゴジラシリーズで初めてオスカーを取ったお気持ちはいかがですか? 山崎監督完全にゴジラのおかげですね。ゴジラというキャラクターが本当に大スターだったということを改めて思い知らされました。アメリカの人たちが、いかにゴジラのことを好きかということも思い知らされました。僕らが、あの会場に入って行っても「こいつら何なんだ」という感じなんですが、みんなでゴジラを持って入って行ったので、「ゴジラ!」と皆さんが言ってくれるんですよ。だから、何度も何度も繰り返して言っていますが、「ゴジラに連れて行ってもらったんだ」「ゴジラがワールドワイドなものになっているんだ」と、改めて想像以上に感じて、すごかったですね。だから、「ゴジラのVFX」だったからあの場所に立てたと改めて思っています。この度は受賞おめでとうございます。 ノミネートの瞬間の時から、カメラで追わせていただいておりました。あの時と、今実際オスカーを手にとった時の気持ちで何か変化はありましたか?【マスコミ3質問】山崎監督人というのは欲深いものだと思いましたね。ノミネートが発表になった瞬間は「もうこれで十分だ」と、完全に満足していたんです。その後一カ月ぐらいロビー活動と言われているいろんなところでQ&Aをやっていると、すごく皆さんから「ゴジラが好きだ」という感じが伝わってきました。すると、「これ、取れるんじゃね」みたいな気持ちがちょっと沸いてきました。オスカーそのものを狙っても良いんじゃないかという空気が出てきながらそれと戦う日々でしたね。多くを望むとだめだった時に大きく失望するので「そこで良いじゃん。十分じゃん」「そんな大きなことを望んではいけない」と思いながらも、あまりにも反応が良かったんです。Q&Aの後に観てくださった方たちがすごく並んで、ミニサイン会みたいなことに毎回なるんですが、その時のリアクションが良くて、「あれ?これもしかしたらあるんじゃないかな」となりました。そんな自分を見て、本当に欲深いなと思いました。でも、取れて良かったです。マスコミ3今回、壇上でもゴジラを持ったり、ゴジラのデザインの靴を履かれていましたが、このVFXというポジションで注目されたというところから、可能性がまた一歩進んだのかなと思います。それについてはどう思っていらっしゃいますか? また、ちょっと野島さんにお尋ねしたいんですが、監督に一番物申す…というようなお話も、私どもの取材でありました。実際、その若さで、世界の舞台で自分たちの作品が見てもらえたことに対するお気持ち、ご感想があればお聞かせください。 山崎監督ずいぶん前からVFXの視覚効果賞というのは、本当にオスカーの中で聖域中の聖域でした。なぜかというと、ものすごく巨大な予算をかけて、凝りに凝ったVFXがいっぱいある中でのベストという場所だったんです。だから、僕らには挑戦権がなかったんですね。本当に、そこに夢を見ることすら許されない場所だったので、僕ら的にはオスカーを考えることすらタブーというか…。例えば、誰かが「夢は本場のオスカーで視覚効果賞を取ることです」って言っていたら、「それは違うんじゃないか」っていう空気だったんですよ。だから、その聖域を開いてくれたことは、すごくうれしいことです。やっぱりハリウッドという場所の懐の深さ、力強さ、つまり、僕らがそこで賞を取ったからといって、彼らの映画産業は何も揺らぎはしないっていう自信も感じました。本当に繰り返しになりますが、会場の皆さんの温かい「頑張れ」という感じが本当にうれしかったです。VFXでは、実は僕は一番長いキャリアなので、それをずっとやり続けてきたことで、今この場所があったということは、本当にうれしいことですね。 野島さん僕は、すごい直感タイプというか…。白組に入社するのも、高校生の時に、朝目が覚めて青空を見ながら「白組に入れるかな」「入れたら良いな」っていうふわっとした思いがあったくらいでした。今回、ゴジラをやる時も、「ゴジラをやるんだし、何かあるだろうな」くらいにしか思っていませんでした。でも、まさかここまでとは思わなかったです。めちゃめちゃびっくりしました。物申していたのも、ゴジラがそんな予感を後押ししていたというか、何かあると思ったので、言っておこうみたいな感じで、普段よりも言っちゃっていたかなと思います。 山崎監督結構「世界が」という言葉はスタッフの間からも出ていましたね。ゴジラ作品だから世界中の人たちが観ることは確かだと思いました。でも、僕にはその視点がちょっと欠けていたので、「すみません」って言っていました。何人かのスタッフから「世界中の人が観るんですよ」って言われて「そうだよね」って思いながらやっていました。まさか、こういうことになるとは思っていなかったです。 マスコミ3ちなみに監督は、「ほっとした」とか「もう感無量」「興奮した」など一言で表すと何が一番ですか? 山崎監督ノミネートの時は、ほっとした感じだったんですよ。ノミネート発表でご取材いただいていた際にはこうやって皆さんがいらっしゃるし、これでしょんぼりした姿を中継されたらたまらないなという気持ちがあったので、その点はほっとしました。でも、今回は燃えましたね。気持ちとしては(受賞は)五分五分ぐらいだったんです。でも、いろんなところで「ゴジラが取る」という下馬評がものすごく高かったんですよ。それが、保障のない空喜びシステムみたいになっているんですよね。会場に行く途中で野島が「59%ですよ」って言っていて、「取れちゃうじゃん」って思ったんですが、「ここでうっかり取る気になるものか!」と、自分の精神をコントロールしていました。でも、まさかターミネーターのシュワルツェネッガーに呼ばれるとは思わなかったので、本当にうれしかったです。先ほどもちょっとお話がありましたが、今回の視覚効果賞候補作品の中で、予算としては一番少なかったと思います。そのハリウッドの巨額の製作費と人手を掛けたものよりも上回った要因はどういうところだと思いますか? もう一つ、それでもやっぱり及ばない部分があるとしたらどんなところだと思いますか?【マスコミ4質問】髙橋さん自分たちなりにすごく頑張って良い出来のカットもあるし、もっと頑張りたかったカットもあります。実際アメリカに行った時に他のノミネート作品も観たんですが、そこには素直にVFXをやっている自分としては「やっぱりすごいな」「僕たちができない技術を使っているな」という部分がありました。「やっぱり世界はすごいな」って思いながら観ていました。ただ、プレゼンテーションするための紹介ムービーのようなものを作ったんですが、そこでは、なぜか僕たちの「ゴジラ-1.0」が一番面白いと思いました。それは、作品とVFXとが相まっていたし、歓声がすごかったので、少しは戦えるかなと、一ファンとしては思っていました。ただ、まだまだ全然アメリカのクオリティはすごいので、これからも頑張っていかなきゃいけないと思っています。 渋谷さんBake Off(アカデミー賞「視覚効果賞」のショートリストに残った10作品によるVFXのプレゼンテーションの場)以降に、VFXの10本のショートリストに残った作品の方々とか、その後のノミネートの方々から言われたのは、「始めた頃に、ない知恵を絞って何とか作ろうと、もがいて作っていた頃をすごく思い出した」と言われました。その辺が、皆さんの温かい気持ちや、見守っていただけていたっていうことも含めて、響いたのかなと私は思っています。 野島さん作品が本当に面白かったのが、一番影響があるのかなと思います。僕らのVFXは、もがいて、いろんな気持ちで作ったので、こんなに堂々として良いとは思えないんです(笑)。ゴジラや山崎さんの話もすべてが良くて、全部のピースがはまって、こうなったんだと思いました。 山崎監督一つは、少人数・少ない予算というところが、(ノミネートされた)他の作品と違ってかなり特殊なケースだったので、面白がってもらえたんじゃないかと思います。あとは、ビジュアルエフェクトの部門というのは「VFXが物語にいかに貢献したか」ということを非常に大事にされるみたいなんです。本作ではたぶんVFXが作り出したゴジラの恐怖感とか絶望感がお話に貢献している部分があると思うので、その部分を評価されたのだと思います。負けているところでいうと、真面目に観ちゃうと心がズタズタになるぐらいに、他の作品が素晴らしいんです。Bake Offの時もオリンピックに来たようなすさまじいクオリティのものが続く中で、僕らの面白ビデオを見せるという感じでした。何かポンコツチームが頑張っているっていう感じが、恐らく皆さんのVFX初期のスター・ウォーズのように感じたんじゃないでしょうか。今聞くと、本当に当時CGが使えなかった時代にいろんなことをやって、何とか作品を成立させようと思ったカットが素晴らしい効果を上げているんですよね。そういう部分が皆さんの琴線に触れたのかなって思うようにしています。 マスコミ4今後、日本のVFXは十分世界で戦えると思いましたか? 山崎監督全然思わないです。まだまだというのは改めて感じました。だから、本当にラッキーパンチだと思います。いろんな条件が重なって今回こういう賞をいただきましたが、もぎ取りに行くのにはまだまだいろいろと頑張らなきゃいけないと、改めてその中枢に近づいたからこそ思うすごさがありました。でも、一応戦えて結果は出せたので、これを橋頭堡にまた頑張っていきたいと思います。野島さんにお伺いします。受賞後に山崎監督とはどんな言葉を交わしましたか? また、野島さんから見て受賞後の山崎監督の喜びようはいかほどでしたか? 印象的なお言葉や姿があれば教えていただきたいです。【マスコミ5質問】野島さん受賞後間もないので、まだそんなに…。オスカーの重みっていう話だと、精神的な重みと物理的な重みで両腕が筋肉痛になってしまいました。 山崎監督パーティーの間もずっと持っていないといけないんですが、どんどん重くなってきて、最初は写真でもっと出してくれと言われるんですが、本当に重くて…。そういえば、(野島さん)会話していないな(笑)。 野島さんたぶん、言うことなくなっちゃったんですよ。オスカーもあるし、もう語ることはないと…。 マスコミ5受賞後の今、お互いに言葉をかけるとしたらどんな言葉をかけたいですか? 山崎監督「これが人生のピークにならないようにね」と言っていました(笑)。僕らは、何かここで良い曲線を描いていますが、野島はまだ若いので人生の頭の方にピークが来ちゃうと、映画のシナリオ的にもあまりよろしくないので…。 渋谷さん野島は初パスポート、初海外で、とうとう初オスカーまで取っちゃうという(笑)。 野島さん初サマータイムもあって、急に一時間なくなるという(笑)。 マスコミ5野島さんは監督に一言言葉をかけるとしたら、何とかけますか? 野島さん「天才でいてくれてありがとう」とただそれだけです。 山崎監督めったにこういうことは言わないんですけれどね(笑)。今日はお祝いなので少し盛っていると思います。 野島さんいや、本当のことを言いました(笑)。監督と渋谷さんに伺いたいと思います。今回登壇される時に、昨年お亡くなりになった阿部秀司プロデューサーのお写真を持って登壇されたと思います。お二人にとって阿部プロデューサーはどんな存在かをお聞かせください。 また、監督が阿部プロデューサーに見出してもらったというお話があったかと思うのですが、出会いや、「ALWAYS 三丁目の夕日」の時など何かエピソードをお聞かせください。【マスコミ6質問】山崎監督長くなりますよ(笑)。できるだけ簡潔に話しますと、僕のデビュー作からのプロデューサーです。僕がまだVFXしかやったことがなくて、監督もしたことない時に書いたシナリオをすごく面白がってくれて、「ジュブナイル」というデビュー作を作らせてくれた一番の恩人です。そこそこお金がかかる作品で、僕は脚本を書いていましたが、「監督は誰がやるんだ」という話になった時に「そんなのは山崎がやるに決まっているでしょ」とすごく推してくれたんですね。だから、それがなかったら監督になるとしても、すごく時間がかかったと思うし、なれていなかったかもしれないです。そういう意味では、監督にしてくれた恩人です。それに、ずっと作品を作り続ける中で羅針盤のように方向を示してくれる人です。「ALWAYS 三丁目の夕日」は、正直僕はあまり乗り気ではなかったんですが、「こういうのをやらないと、お前は本当にSF映画だけを作る人になっちゃうぞ」と言われました。僕としてはそれでも全然構わなかったですが、「監督としての幅を広くするためにはこういうこともやらなきゃだめなんだ」と言ってくれました。結果的にはいろんな作品ができる監督になれたと思います。本当に人生の様々な場所で素晴らしい助言と行動を起こしてくれました。映画の企画って、実際に軌道に乗せるのが本当に大変なんですが、その部分でめちゃくちゃ力を発揮してくれました。僕がずっと作り続けてこられたのも阿部さんがいたからだと思います。去年亡くなってしまったんですが、すごく興行にもこだわる人だったので、ゴジラが大ヒットしている中で亡くなられたのを聞いて、「ギリギリ間に合った」という感じがすごくします。でも、やっぱりオスカーを手にして、ホテルの部屋に戻ってくると「阿部さん、良かったね」と言いたかったなと思いました。「阿部さんと一緒にオスカーを取りに来たかったな」と、きっと来ていたとは思うんですが、いてほしかったなと思います。一緒にいたら、どんなに喜んだだろうと思います。今も「何で僕が生きている間にオスカーを取らなかったんだよ」って怒っていると思います(笑)。 渋谷さん四半世紀、25年以上一緒だったんです。恩師であり、仕事の仲間であり、友でもあって、ものすごく近い存在でした。時には一緒に戦ってくれたり、ものすごくバトルをすることもありました。そういったことを20何年もやってきました。「きっと山崎はハリウッドに行くよ」と、かなり早い時期からに阿部さんは言っていました。最初はその話を「またまたぁ」という風に言っていたんです(笑)。それでも言い続けていたので、ハリウッドに進出してオスカーを取れたところを、阿部さんも一緒に見たかったと思います。でも、向こうで「ほらな、取ると思ったよ」と、鼻高々に周りに自慢していると思います。このレールを引いて
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「線は、僕を描く」公開記念舞台挨拶 in大阪&福岡「線は、僕を描く」公式サイト2020年「本屋大賞」3位、2019年TBS「王様のブランチ」BOOK大賞を受賞した青春芸術小説を横浜流星さん主演で実写映画化した「線は、僕を描く」は公開を迎えるとともに、全国で“感動の線”が描かれています。その熱が冷めやらぬ10月24日、大阪と福岡にて公開記念舞台挨拶を実施しました。大阪には霜介役の横浜流星さん、千瑛役の清原果耶さん、そして小泉徳宏監督が登場、福岡には横浜流星さん、小泉徳宏監督に加え、福岡出身の原作者・砥上裕將さんが登場しました。こちらのイベントの様子をレポートします!公開記念舞台挨拶 in大阪&福岡【公開記念舞台挨拶 in大阪】青山霜介役横浜流星さん篠田千瑛役清原果耶さん小泉徳宏監督横浜さんこうやってコロナ禍が少し落ち着いて、大阪で舞台挨拶ができて本当に嬉しいです。本作を観終わった後に皆さんが拍手をしてくださったのが聞こえて、嬉しい気持ちになりました。清原さんまさか大阪で舞台挨拶ができるとは思っていなかったので、皆さんに会えて嬉しく思っています。 小泉監督久しぶりにこの劇場でご挨拶するのですが、またこの地に帰ってこられたことをありがたく思っています。 MC本作を観たばかりの皆さんの前での舞台挨拶となりますが、本作を観た人に届いてほしいことや、印象に残っているシーンはありますか? 横浜さん最初の湖山先生の揮毫会(きごうかい)は印象に残っています。多賀大社で撮影をして、三浦さんの水墨画の筆さばきを目にして、心を掴まれました。実際に完成した本作を観た時には編集の力でさらにスケールアップしていて、印象深いシーンです。 清原さん私自身も本作を観終わった後、「明日からもうちょっと頑張れるかも」という気持ちになれたので、ポジティブな明るい感情を持って帰っていただけたら嬉しいなと思います。MC印象に残っているシーンはありますか? 清原さん霜介が湖山先生にお弁当をもらうところです。「湖山先生が本当に優しいな」という気持ちと、「霜介はもりもり食べられて良かった」という気持ちで、心がほっこりと温かくなりました。人の優しさが日常の中に描かれているシーンだと思ったので好きです。 小泉監督本作を観終わった人には、優しい気持ちになって帰ってもらえたら嬉しいです。印象的なシーンは、途中で江口さん演じる西濱と霜介が地元の食べ物を収穫したりもらいに行ったりするところです。そのシーンの力の抜け具合が個人的には印象深いですね。どちらも滋賀県で撮影したのですが、実は地元の農家さんや漁師さんにご出演いただいたんです。 横浜さんニワトリ小屋のシーンでは、おばあちゃんにおにぎりをもらいました。 MC監督は、本作で四作連続(「ちはやふる 上の句」2016年公開/「ちはやふる 下の句」2016年公開/「ちはやふる 結び」2018年公開)で滋賀県での撮影を敢行されていますが、滋賀についての印象はいかがですか? 小泉監督「何にも染まっていない少年」のような感じです。特定のイメージで固まっていないので日本のどの地域にでもなれるんです。撮影をする側からしてみると、とても助かります。MC本作では、滋賀だけではなく京都など関西がロケ地になっていますが、関西での思い出や行ってみたいところはありますか? 横浜さん撮影中はご飯を食べに行くくらいしかできなかったのですが、近江牛が美味しかったです。行ってみたいところは、気持ちが高まる場所に行ってみたいですね。 清原さんこの映画館には学生時代もよく来ていたので、またこうやって帰ってこられたのは「嬉しいな」と思っています。 MC横浜さんは「気持ちが高まる場所」に行ってみたいそうですが、おすすめの場所はありますか? 清原さん通天閣…(笑)? 小泉監督撮影場所の近くに琵琶湖があったのですが、自転車好きの間では琵琶湖を一周する文化があるんです。僕も自転車が好きなので、いつか一周してみたいと思いました。 ■会場のお客さんから、登壇者の皆さんへの質問のコーナー。 Q本作を観て、いろんなことに挑戦してみようという気持ちになれました。感動して泣いてしまいました。質問は、撮影中に印象的なNGシーンはありましたか? 小泉監督そんなにNG連発というところはなかったですね。水墨画を描くシーンは一発勝負だったので、NGが出せないという緊張感の中で撮影をしましたね。 清原さん「NGを出しちゃいけない」という緊張感がすごかったですね。 横浜さん緊張感が、確かにありましたね。 Q水墨画に対するイメージは役を演じる前と後でどのように変わりましたか? 横浜さん最初は自分からは遠い存在のものだと思っていました。水墨画に対する知識が全くない中だったので「どのように描かれているんだろう」と不思議に思っていました。「難しいだろうな」「自分に描けるのかな」というのが第一印象です。でも、実際にやってみると、とても難しいんですが、楽しくて…。その時の感情が線に出るし、失敗もないので自由に描けるんです。でも、自由に描ける分壁にぶつかったりとか、とても奥深かったです。指導してくださった小林東雲先生が「画を見ればその人の性格が分かる」と言うのを聞いて、すごく魅力的で奥深いものだなと感じました。自分と向き合うこともできる水墨画を大好きになりました。 清原さん水墨画のことは前から知っていたのですが、この作品で水墨画を描くと初めて聞いた時には、同じように「私にできるの?」と思いました。練習期間を設けていただけるとはいえ、私の役(千瑛)は初めから水墨画が上手くないといけない役だったので、「大丈夫かな…」と思って練習を始めました。始めてみると、東雲先生が「間違いはないんだよ」という言葉をずっとかけてくださいました。「失敗がないんだ」と思うと、とても気が楽になって、そこからどんどん水墨画に楽しく向き合えたので、出会えて良かった日本文化だと思いました。 MCそろそろお時間となります。横浜さんに、最後のご挨拶と、大阪弁で一言お願いいたします。 横浜さん映画を観終わった後の皆さんの顔が見られて、熱い感想を聞くことができて幸せです。本当にこの作品がもっともっと多くの方に届いてほしいと思っています。本当に今日は…おおきに。(会場:盛大な拍手)【公開記念舞台挨拶 in福岡】青山霜介役横浜流星さん小泉徳宏監督原作者砥上裕將さん横浜さん福岡に来られて本当に嬉しいです。(福岡に来るのは)何年ぶりでしょう…? 舞台挨拶や舞台をした際に来たのが最後なので、久々ですね。小泉監督こうして博多に来ることができて、すごく嬉しいです。 MC本日は、本作の原作者で福岡出身の砥上裕將さんも来てくださいました。 ■横浜さんと小泉監督の二人への花束を持って、砥上さんが登場しました。MC砥上さん、完成した本作を観ていかがでしたか? 砥上さん本当に言葉にならないくらいに素晴らしいと思いました。「観ればわかる」という感じでした。 横浜さん生みの親からそう言っていただけるのは嬉しいです。 小泉監督(イベントの)頭からヒリヒリする質問ですね。 MC本作の映画化のお話を聞いた時はいかがでしたか? 砥上さん監督の目の前では言いづらいのですが、最初は「本当にやるの…?」という気持ちでした。いくつもの障壁が容易に想像できたので、「これを実写化する人は大したもんだな…」と思っていました。小泉監督砥上さんに最初にお会いした時に水墨画の手ほどきをしていただいたのですが、それがきっかけで、劇中で横浜さんと清原さんが手を取って二人で筆を持つシーンが生まれました。 MC水墨画を習う際にはよく行う手ほどきだそうですね。横浜さんにも砥上さんから直接指導されたそうですが、その際の横浜の手の印象はいかがでしたか? 砥上さんしっかりした手で、指先まで力がしっかりと伝わっている良い手でした。 ■会場のお客さんから、登壇者の皆さんへの質問のコーナー。 Q撮影中大変だったことは何ですか? 横浜さんやはり水墨画のシーンですね。霜介の部屋で、一心不乱に水墨画を描いているシーンは、集中力を使いすぎてだんだん意識が遠のいていきそうになりました。それくらいひたすら描いていました。そこを監督の編集の力もあって、とても素敵なシーンになったので、感謝しています。 小泉監督映画の最後の畳みかけるところだと思うのですが、なかなか現場で「このようになる」と伝えるのが難しかったシーンでした。そこを「大丈夫大丈夫」と言いながら撮り続けるのは大変でしたね。Q本作を観て、日本の伝統的な文化でもある水墨画を、大迫力で体感して感動しました。質問は、他の国の方に観てもらうとしたら、どのような方に観てほしいですか? 横浜さん水墨画の生まれた中国の方もそうですし、つい最近パリに行ったのですが、パリの映画館でこの作品を上映してくれたら嬉しいです。国を超えてたくさんの方に広まることを願っています。 小泉監督劇中でもフランスの大臣が登場しているのですが、実はフランスは水墨画に興味がある方が多い国なんです。もし、フランスで上映されるような機会があれば嬉しいなと思います。そして、中国やアジア全域でも観ていただけたら嬉しいです。 砥上さん青春と水墨画というものが、小説を書く前は全く結びつかないものでした。なので、青春を生きようとする人たち、皆さんに観ていただきたいです。 Q劇中で三浦友和さんが演じていた湖山先生のセリフで「生きる活力」という言葉がありましたが、横浜さんにとっての「生きる活力」は何ですか? 横浜さん仕事をしている上で、僕が生きることができているのは、携わってくれている方々や応援してくれる皆さんの力のおかげです。僕らの仕事は地味な作業なのですが、皆さんやチームのおかげで救われて、最後までやり切れています。いつもありがとうございます。 MCそろそろお時間となりますが、本日の舞台挨拶はいかがでしたか? 横浜さん映画が公開して舞台挨拶があっても、なかなか東京でしかできなくて…。その度に地方の皆さんの顔を見て、僕らの声で、作品の魅力をしっかりと届けたいと思っていたので、それが叶って嬉しく思います。この作品がたくさんの人に届いてほしいと思っております。