「SAND LAND」ジャパンプレミア in IMAX

2023.08.15
  • イベント

ジャパンプレミア in IMAX

漫画家・鳥山明さんは、全世界で累計発行部数2.6億部という驚異的な人気を誇る漫画「DRAGON BALL」や「Dr.スランプ」など、数々の国民的作品・キャラクターを世に送り出してきました。そんな鳥山作品の中でも、“圧倒的完成度を誇る名作”と称される漫画「SAND LAND」(全1巻)は、魔物と人間が共存する水を失った砂漠の世界を舞台に、悪魔の王子・ベルゼブブが、魔物のシーフ、人間の保安官・ラオと、砂漠のどこかにある”幻の泉”を探す危険な旅に出る物語です。そんな伝説の名作が8月18日より、442館という最大規模での公開を迎えます。
8月15日、国内では公開前唯一、かつIMAXスクリーンでのプレミア上映をTOHOシネマズ 日比谷にて実施しました。声優を務めた田村睦心さん、山路和弘さん、チョーさん、鶴岡聡さん、imaseさん(主題歌)、横嶋俊久監督、ベルゼブブ(着ぐるみ)が登壇した、こちらのプレミアムなイベントの様子を詳しくレポートします。

ベルゼブブ役

田村睦心さん

ベルゼブブ役

ラオ役

山路和弘さん

ラオ役

シーフ役

チョーさん

シーフ役

アレ将軍役

鶴岡 聡さん

アレ将軍役

主題歌「ユートピア」

imaseさん

主題歌「ユートピア」

横嶋俊久監督

田村さん

皆さん、こんにちはー! こちら(会場)にいらっしゃる皆さんは、めっちゃ運が良いとお聞きしました。今日はいっぱい楽しんでいってください。

山路さん

今日は、お忙しい中来ていただきありがとうございます。思いきり楽しんでもらえると思います。ごゆっくりなさってください。

チョーさん

お元気ですかー!(会場:拍手) 元気にここへ来ましたか。元気が一番でございます。今日という日、皆さんに会えたことを、感謝します。

鶴岡さん

本日は非常にわずかな時間ですが、どうぞごゆっくりお過ごしください。

横嶋監督

今日は、大勢の方に足を運んでいただいて、胸がいっぱいです。楽しんでもらえる作品になっていると思うので、ぜひよろしくお願いします。

MC

田村さん、鳥山先生の作品にベルゼブブ役での出演が決まった時のお気持ちはいかがでしたか。

田村さん

私は小さな頃から「DRAGON BALL」を観て育ったので、「あの鳥山明先生の作品に出られるなんて、ちょっと信じられない」という思いでいっぱいでした。オーディション自体は、コロナ禍以前に行われて、コロナ禍に入ってすぐにPVを撮ったのですが、それから音沙汰がなかったので、「もしかしてPVのオーディションで、映画の本編は別の方がベルゼブブの声をされるのかな?」と思っていました。でも、私がベルゼブブをやらせてもらえると分かり嬉しかったです。ベルゼブブは悪魔の王子という、人間の感覚からすると「悪魔=悪いやつ」のイメージにはなります。いたずら好きで、悪いことをしがちですが、心根はとてもピュアで純粋で、人を助ける優しい心を持っています。(着ぐるみのベルゼブブの様子を見て)「優しい心」と言われるのは、ベルゼブブ自身は嬉しくなさそうですね。
(ベルゼブブの声で)「よせやい!」(ベルゼブブが声に合わせて動く)
みたいな、かわいいキャラクターです(笑)。

MC

チームワークが完璧ですね。

田村さん

完璧ですね! ベルゼブブはよく動くね。元気いっぱいだね。歯磨き…した?……歯磨きはしていないのね。やっぱりワルだからね(笑)。

MC

山路さんに伺います。この「SAND LAND」は、鳥山先生のこだわりが詰まった作品だと思います。中でも先生がお好きだと公言する、おじいちゃん。今日はリスペクトを込めて、じじいと表現します。“じじい”という先生のこだわりが詰まったラオというキャラクターを、山路さんはどのように表現されたのでしょうか。

山路さん

ワルい役ばかりやってきた私ですので、こういう世の中のためになることをやる役はあまり機会がありませんでした。最初にお話をいただいた時は、先ほど田村さんが話したようにPVを撮ったのがオーディションだと思っていたような状態でした。善人の役を私がやって良いものかと思いましたし、すごく感激しました。“じじい”に関して言えば、このアニメーションは平均年齢が高い!

田村さん

(笑)。

山路さん

そういうアニメ作品は、他にあまりないと思います。いわゆる世の中のおじさん、おじいちゃんと言われている方々に楽しんでいただけると思います!

MC

チョーさん、シーフも実はおじいちゃん役ですね。

チョーさん

もう、しっかりとおじいちゃんです! もうこの作品は、“じじいによる、じじいのための、じじいだけのための作品”でございます!

田村さん

そんなことない(笑)!

チョーさん

「ついに“じじい”の時代がやってきたか!」と、本当に嬉しいです。(会場:拍手が起きる) 拍手をありがとうございます。もっと拍手しても良いんですよー!(と会場をあおる)
ここは合わせて、じじいのために拍手!(盛大な拍手と締めの手拍子) ありがとうございます。

MC

まさかの“じじい”で会場に一体感が生まれました。

チョーさん

もう本当に嬉しいです。

MC

鶴岡さん、以前コメントで「この世界で生きていて、一度は飛び込んでみたい鳥山明先生の世界」とおっしゃっていました。実際に飛び込んでみていかがでしたか。

鶴岡さん

正直、やっている最中はついていくのが精一杯でした。とにかくアレ将軍と気持ちを一緒にすることが最優先だったので、自分の浮ついた気持ちを出している余裕はなかったです。その結果、ああいうフィルムが出来上がったことは光栄でした。その時に、「あぁ、僕は本当にこの世界の中に入ることができたんだ!」と思えて、すごく幸せな気持ちでした。

MC

本作で旅をするのは、ベルゼブブ、ラオ、シーフになりますが、この三キャラクターは実は魔物と人間の種族を超えたトリオでした。改めて本編をご覧になって、三キャラクターのチャーミングな部分、三人の関係性が変わっていくところなど、どのように感じられたのでしょうか。

田村さん

最初は、人間のラオが魔物の里にやってきて、旅の同行を頼むんです。魔物からすると「何だ?!あの人間」という感じでしたが、触れ合っていくうちに、「こいつもピュア」だと分かり、「面白そうだ」と感じるようになり、三人で旅に出ます。
とにかくやりとりが軽妙で、楽しいシーンが多かったです。実際にアフレコを三人で録ることは難しかったんですが、セリフやかけあいを見て、楽しいと思いました。それに楽しいだけではなく、ピンチに陥り、大変なシーンもあるので、三人でそこをどのように乗り越えていくのかも見どころの一つだと思います。

山路さん

人間よりも純粋な心を持っているのが魔物だということが、少しずつ自分の中で分かっていきました。ベルゼブブとシーフは、ずっと漫才みたいなことをやっていて、ラオはそれを心から微笑ましく見ている。コロナ禍の中でのレコーディングでしたから、そのことが、その時の我々には分からなかったんです。完成した映像を観て、それをつくづく感じて、本当に幸せな気持ちになりました。

チョーさん

本当にそうですね。この三人トリオ、これは「てんぷくトリオ」(1960年代から1970年代にかけて活躍した三波伸介さん 、戸塚睦夫 さん、伊東四朗さんによる三人組のお笑いグループ)を彷彿とさせます。皆さん、知らないでしょう? 

田村さん

知っている方、いらっしゃる?

チョーさん

知らないでしょうねえ。昔はトリオの時代だったんです。昭和にはそういう時代があったんです。コンビじゃなくて、トリオでうまくやるんです。ボケ、ツッコミ、真面目がいるんです。その中で織りなしていく、三人模様を楽しんでいただければ幸いです。

MC

鶴岡さん、今回、アレ将軍はトリオとは敵対します。そんなトリオを見ていかがでしたか。

鶴岡さん

僕もトリオに入りたかったです!

田村さん

絶対にそうですよねー!

鶴岡さん

絶対に楽しいもん!

田村さん

楽しかったです!

鶴岡さん

そうでしょう! 羨ましいです。
その名前や行動だけで、空気を凍りつかせるところに国王軍の脅威がある気がしていました。そこをいかに大きく壊していけるかというのは、僕の中では大きなテーマでした。それがうまく作品に反映されていると良いなと思います。あとは、ただただトリオに入りたかったです。

田村さん

(笑)。

山路さん

でも、アレ(将軍)はすごく素敵だった。

田村さん

本当に。

鶴岡さん

ありがとうございます。恐縮です。

MC

皆さんも、これから作品をご覧いただく時に、このトリオとアレ将軍にご注目いただければと思います。
横嶋監督、先日アメリカで開催されたサンディエゴ・コミコンでワールドプレミアを、さらにカナダで開催されたファンタジア国際映画祭にも参加されました。そしてファンタジア国際映画祭では審査員特別賞を受賞されました。おめでとうございます!(会場:拍手) 海外での反響はいかがでしたか。

横嶋監督

直前まで(本作の仕上げの)作業をしていて、ヘロヘロな状態で行きました。2000人規模の会場だったので、それだけの人が入ってくれるのか不安がありましたが満席でした! 反響としては、ギャグのところでは笑いが起きて、良いシーンでは拍手が起きていました。

田村さん

日本語? 吹替えですか?

横嶋監督

日本語のオリジナル音声に英語字幕だったんですよ。だから、後方の座席の方は字幕が見えていなかったのではないかと……。それでも会場全体が沸いてくれて、楽しんでくれているリアクションが、僕には嬉しかったです。「本当に携わって良かった」と思いました。

MC

海外のファンの方からかけられた言葉はありましたか。

横嶋監督

いろいろなことを言っていただいたのですが、英語が分からないので、「ありがとう!」ぐらいしか返せませんでした(笑)。皆さん本当にリアクションが良くて、必ず感想を伝えてくれました。それから、めちゃくちゃな人数と一緒に写真を撮りました。僕は、写真を撮ると「表情がかたい」と言われますが、ちょっと笑顔が作れるようになりました。

田村さん

それほど写真を求められたんですね。それは、すごく嬉しいですね!

横嶋監督

そうなんですよ!

MC

日本での公開を前にして、こうして海外でも盛り上がっているのは嬉しいですね。

田村さん

そうですね。でも「(製作国の)日本ではなく、先に海外なんだ!」とは思いました(笑)。でも、海外で盛り上がってくれたら「いろいろな展開があるのかもしれない」という期待もありますよね。

鶴岡さん

実写になるとか?

田村さん

(驚いて)実写に?! ま、そういう展開もありますよね。ハリウッドとかね。

山路さん

なるほどねぇ。

田村さん

その時の吹替え版(の声優)はぜひ私たちにやらせてほしいです。

田村さん&山路さん&チョーさん

(揃って)ぜひよろしくお願いします。

鶴岡さん

砂の描写とか大変そうですね。

田村さん

確かに。でも、ハリウッドならなんとかしてくれると思う(笑)。

MC

ここからは、もうお一方、スペシャルなゲストをお迎えして進めてまいります。早速、ご登場いただきましょう。
本作の主題歌「ユートピア」を歌ってらっしゃいます、アーティストのimaseさんです。(会場:拍手)

imaseさん

本作の主題歌を担当しました。よろしくお願いします。

MC

本作に主題歌で参加されて、改めてお気持ちを伺えますか。

imaseさん

鳥山明先生の作品「SAND LAND」に参加することができて、本当に光栄に思います。

MC

主題歌「ユートピア」は、ご自身で作詞・作曲を手がけられたということですが、どのような思いを込めて制作されたのでしょうか。

imaseさん

原作を読んで、「やっぱり本当に大切なものは自分の周りにあるのではないか」、「たまには自分自身を愛してみることも大切なのではないか」と思って制作しました。ワクワク感やアドベンチャー感が溢れる作品になっていますので、そこも楽曲から演出できるように華やかできらびやかな楽曲を目指して作りました。

MC

先ほどの「(本作の関係者の)平均年齢が高い」というお話からすると、かなり若い方が参加されました。山路さん、いかがですか。

山路さん

頼もしく感じます。

MC

横嶋監督、改めて本作のエンドロールで「ユートピア」が流れますが、はじめて聴いた時はどのように感じましたか。

横嶋監督

imaseさんには、一度リモートで打ち合わせをした時に、僕の思いはお伝えしました。それをものすごく考えて楽曲にしてくれました。僕としては、「軽快な気持ちで劇場を出て行ければ、ありがたいです」というオーダーだったので、オーダー通り、いえオーダー以上の楽曲になっていました。聞いた時に、スタッフ全員で盛り上がった記憶があります。

MC

imaseさんは今回が初めての映画主題歌となりますが、横嶋監督の今のお言葉を聞いていかがでしょうか。

imaseさん

初めての映画主題歌が鳥山明先生の作品ということで、すごくプレッシャーがありました。それに、「自分で大丈夫なのかな?」という気持ちもありました。横嶋監督とリモートでお話をして、作品も観て、気合いを入れて頑張って制作したので、そのように言っていただけてすごく嬉しく思います!

MC

映画の舞台挨拶も今日が初めてということで、imaseさんにとって記念すべき舞台挨拶になるかと思います。実は、それだけではないのですよね?

imaseさん

はい。今日は主題歌「ユートピア」をパフォーマンスしたいと思います!(会場:拍手)

田村さん

おー! すごい!

MC

本日が、映画公開前の唯一の試写会、かつIMAXでのプレミアム上映、かつimaseさんの「ユートピア」生パフォーマンスという、とてつもなくスペシャルなイベントになりました!
本日は、imaseさんだけでなく、ダンスクリエイターチーム「Hoodie fam」の皆さんにもダンサーとして参加していただきます。Hoodie famの皆さんは、imaseさんの楽曲「NIGHT DANCER」の振付を担当されており、世界的にも今人気です。

■imaseさん×Hoodie famさんの主題歌「ユートピア」生パフォーマンス

MC

かなりパワフルでアツいライブでした! ありがとうございました。

田村さん

すごく良いですね! 「SAND LAND」は、骨太な戦いもありますが、最後には明るく爽やかに理想郷のユートピアを感じる雰囲気で締められると思うので、それが歌に現れていて、すごく素敵だと思いました。ダンスパフォーマンスも良くて、仲間に入りたくなりました。見ていてめちゃくちゃ楽しかったです。

MC

ベルゼブブも踊っていましたね。

鶴岡さん

しれっと並んでいてびっくりしましたね。「あ、行くんだー!」って思いました(笑)。

田村さん

可愛かったですね。(ベルゼブブに向かって)頑張った?!

ベルゼブブ

(リアクション)

MC

imaseさん、映画館での初ライブはいかがでしたか。

imaseさん

初めてなので少し緊張しました。でも、皆さんがすごく温かくて、クラップ(手拍子)もしてくれて、パフォーマンスできて嬉しかったです。(会場:拍手)

MC

ベルゼブブくんはワンステージ終わってもまだ動けそうですね。

ベルゼブブ

(元気に動き回る)

■フォトセッション。鶴岡さんとベルゼブブが一緒にスキップのようなダンスを披露。

MC

最後に、代表して田村さんからご挨拶をいただきます。

田村さん

皆さん、楽しんでいただけましたでしょうか。(会場:拍手)私たちもすごく楽しかったです。でも、皆さんにはこの後本編の上映というもっとワクワクが待っています。絶対に楽しんでいただけると思います。お子さんから、年配の方まで幅広く楽しんでもらえる作品ですので、ご家族やご友人などお誘いの上、いっぱい観てくださると嬉しいです。今日は本当にどうもありがとうございました。