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「屋根裏のラジャー」ジャパン・シネマ・オーケストラ「屋根裏のラジャー」公式サイト「メアリと魔女の花」に次ぐスタジオポノックの長編アニメーションの最新作は、イギリスの作家A.F.ハロルド著の「The Imaginary」(「ぼくが消えないうちに」こだまともこ訳・ポプラ社刊)を基に、愛をなくした少女アマンダが生み出した、想像の友だち・少年ラジャーを主人公にして描かれる冒険ファンタジーです。 12月6日、東京オペラシティ・コンサートホールにて、映画の公開前では邦画史上初となるジャパン・シネマ・オーケストラを開催しました。イベントには、寺田心さん、鈴木梨央さん、仲里依紗さん、イッセー尾形さん、百瀬義行監督、西村義明プロデューサー、そして主題歌アーティストのア・グレイト・ビッグ・ワールドのイアン・アクセルさんが登壇し、本イベント開催にいたるまでの過程や本作の主題歌について語り尽くしました。また、ア・グレイト・ビッグ・ワールドと神奈川フィルハーモニー管弦楽団によるスペシャルコラボも披露されました。こちらのイベントをレポートいたします。ジャパン・シネマ・オーケストララジャー役寺田 心さんアマンダ役鈴木梨央さんエミリ役仲 里依紗さんミスター・バンティング役イッセー尾形さん百瀬義行監督プロデューサー西村義明さん(ア・グレイト・ビッグ・ワールド)イアン・アクセルさん■上映終了後、栗田博文さんの指揮による神奈川フィルハーモニー管弦楽団の演奏と共にゲストが登壇。 MC興奮も冷めやらぬ中ではございますが、改めて感想をうかがっていこうと思います。まずは、ラジャーの声を務められた寺田心さん、ご覧になっていかがでしたか? 寺田さん本作を観るのは三回目ですが、やっぱり、鑑賞する度に観る視点が変わります。一回目は作品に没入してしまうから、物語としてアマンダとラジャーの関係性に注目しがちになります。でも、二回目はラジャー以外のイマジナリーたちの人生や言葉にすごく注目できました。三回目になると、最後に流れる「Nothing's Impossible」の歌詞が、ラジャーとアマンダのお父さんがアマンダに向けて言いたいことだったり、皆さんに向け伝えたいことなんじゃないかと、考えさせられました。 MC素晴らしい音楽だったと思います。 寺田さん僕も少し音楽を習っているので、そのすごさが分かるというか、本当に素晴らしいと思います。鈴木さんまだ余韻に浸っているというか、素敵な演奏とともに本作を観ることができて、涙が溢れてきちゃいます。アマンダを演じることができて、感慨深いものがあるというか、この作品に携わることができて、すごく幸せだと改めて思いました。ありがとうございます。仲さんこんな素敵な環境で観ることが初めてなので、ほんとに貴重な経験でした。今日で(本作を観るのが)二回目なんですが、さらに本作に没入できたというか、「みんなで作っているんだ」ということがさらに伝わってきました。ほんとに今日はすごくいい機会でした。号泣しちゃったので一回メイクを直したいくらいです(笑)。MC一度目を鑑賞された時にも涙を流されたと聞きましたが? 仲さん今日も前回と同じところで涙が止まらなくなりました。メイクを直さないまま登壇すると思った時に、(手で仰ぎながら)涙を乾かしていました。 尾形さん最初からオケの音が聞こえて、鳥肌がたちっぱなし、泣きっぱなし。BGMが入っているんだと気づけますね。栗田さんが演奏していない時の直立不動の姿勢も目に焼き付きました。また思い出すと思います。ありがとうございました。MC百瀬監督、改めて公開前にシネマコンサートでご覧になっていかがでしたか? 百瀬監督アニメーションって、数秒のカットを仕上げるのに三日とか一週間、場合によっては一カ月かかる時もあります。そういう時間の流れの中にいると、今日みたいなコンサートは、みんなで共有できるので、温かみを感じました。冒頭ですごく感動しました。今回こういう形で僕が関わった作品をライブで体験できたのは、すごく良い体験だったと思います。皆さん本当にありがとうございます。 MC改めて神奈川フィルハーモニーの皆さんに感謝申し上げたいと思います。そして、西村プロデューサー、今回このイベントを迎えるにあたって、準備をされてきたと思います。改めて、今日本作をこういった形でご覧になっていかがでしたか? 西村プロデューサー栗田さんと神奈川フィルハーモニー管弦楽団の方々に感謝申し上げたいです。ありがとうございました。映画館と違った椅子だったので、観客として観てしまい言葉が出なくなってしまいました。これからどんどん共有されていくんだと思うとうれしいです。今日は、僕らが代表して登壇していますが、実はクリエイターたち500人ぐらいが、見えないところで毎日頑張っています。そのうちの何人かがこの会場にいるんです。立ち上がっていただいて、ぜひその方々へ拍手をしていただけたらと思います。(会場:大きな拍手)MCありがとうございます。今日こういった形で観客の皆さんにご覧いただきましたが、本日指揮を務められた栗田博文さんにもお話をうかがいたいと思います。栗田さんが本作に携わられたのは完成した八月頃からですか? 栗田さんそうですね、約五カ月携わりました。 MCセッションの開幕にそれだけの時間がかかったということですが、改めて、本作を観ての感想、そして今日を迎えるにあたって難しかったことなどありましたら、教えてください。 栗田さん皆さん、こんばんは。映画って良いですよね。そして、音楽って良いですよね。そして、屋根裏のラジャー最高ですよね。約五カ月前に初めて打ち合わせをして、各部署の皆さんが丁寧に仕事を積み重ねてくださいました。我々のほうは、本作を原曲にしてくれた山下康介さんと、オーケストラのみんなで今日のコンサート用に作るところから始めました。いろんな部署の仕事の積み重ねがあって、本作の公開前にシネマ・オーケストラをやるという初めての経験ができたことを私はとてもうれしく思っています。携わってくださった皆さんにはこういった機会を作ってくださったことに、心より感謝しています。ありがとうございます。難しい点としては、オーケストラの皆さんは演奏すること自体には比較的慣れていますが、待っている時間が長い時にモチベーションを保ち続けることですかね。個人的には、屋根裏でアマンダが泣くシーンで「Nothing's Impossible」を演奏するわけですが、僕も本作を観た時にあそこで泣きました。ラジャーとアマンドの三カ条で、「泣かないこと」とあるのに、僕も一回目は泣いちゃいました。周りのメンバーでも泣いている人がいました。本当にライブ感もあるので、シネマコンサートを楽しんでいただけたらうれしいです。本当にありがとうございました。■ここで一度、栗田さんと神奈川フィルハーモニー管弦楽団の皆さんが降壇されました。 MC主題歌「Nothing's Impossible」を生で披露していただいた、ア・グレイト・ビッグ・ワールドのイアンさんにも大きな拍手をお送りください。 イアンさんThis is a dream.(もう、夢が叶ったという感じですね。)本当に細部にまで渡っていろんなことを気にしながら曲作りをしました。まるで顕微鏡を見ているかのような作曲をしていましたが、これが数年前でした。そして、数年後にこうして日本にやって来て、こういう形でステージに上がって演奏ができました。こんな場所は私は今まで見たことがないです。曲がより大きな存在になって、本当に魔法のような瞬間でした。本当にうれしく思っています。ありがとうございます。MC改めて西村プロデューサーにうかがいますが、ア・グレイト・ビッグ・ワールドを起用しようと思ったきっかけは何だったんですか? 西村プロデューサー本作の主題歌を考えている時に、最後のラジャーのセリフが、ああいうセリフなので、「その後にどんな声が入れば良いかな」と考えていたんです。その時に僕が六、七年前に100回くらい聞いた「Say Something」という彼の代表曲に巡り合いました。聞き過ぎて、英語が分からない、当時四、五歳の息子も寝る前にずっと歌っているような、本当に大好きな曲なんです。それを思い出して、「あ、イアンの声だったらラジャーの後に締めくくるのにぴったりじゃないか」と思いました。 MCイアンさん、今のお話を聞かれて改めていかがですか? イアンさんありがとうございます。西村さんからお手紙をいただきました。西村さんのことも尊敬していますし、作品のファンです。本作の話とか、どんなことを求めているのかというお話をしていただきました。台本を読んで、僕も泣きました。僕自身も二人の息子がいるので、ちょうど息子と「私たちは自分が愛しているものと離れても、心の中に残っている記憶はずっと残っているんだよ」という話をしていました。本作は大事にしている人が亡くなってもずっと繋がりは残るし、時間を超えて愛し続けるというメッセージだったと思うんです。そういう情熱プロジェクトという感じでしたね。皆さんと携われて本当に光栄でした。 MC「情熱プロジェクト」というお話もありましたけが、この曲を制作したのがいわゆるコロナ禍だったとお聞きしています。大変だったこと、今振り返って思い出すことがあれば教えてください。 イアンさんZOOMやフェイスタイムとかでやり取りしていたんですが、やっていくうちにだんだん慣れてきました。曲の細部をいろいろ話し合っていたんですが、ア・グレイト・ビッグ・ワールドのパートナーにチャドというメンバーがいるんですが、彼とも一緒に曲のことを話し合ったりしました。フィードバックをもらったりしながら、スタジオに戻ってまた作るという作業をずっと続けて、という作業でした。 MC寺田さん、本当に苦労のあった制作だったんですね。 寺田さん本当にそうですね。いろいろな方が何年も何年もかけて作った作品なので、本作に僕も関わることができて、とてもうれしく思います。僕の声変わり前の不安定な時期で、その声をこんなに素敵な作品の形で残すことができてとても光栄ですし、貴重な体験です。 MC鈴木さん、なかなか皆さんにお会いする機会もないと思いますが、何か聞いてみたいことはありますか? 鈴木さんそうですね。日本に来て何かご飯は食べましたか?(会場:笑) イアンさん実は僕はヴィーガンなんです。でも、日本にはすごくおいしいヴィーガンレストランがあるんです。本国の方では食べたことがないような味付けのヴィーガンフードを食べることができてとても良かったです。MCさっそく日本を楽しまれているということですね。仲さんいかがですか? 仲さんすごくお衣装が素敵なので、隣に並べて光栄です。(会場:笑) イアンさん「目立つように」と言われたのでこの衣装にしました。(会場:笑)仲さん私も目立つようにと言われたので(笑)。 MCお二人ともとてもお似合いでいらっしゃいます。実際にあの名曲を作っていただいたイアンさんがいらっしゃっていますが、イッセーさんはいかがですか? 尾形さん(英語で伝えつつ)「この作品を、音楽が優しく包んでくれた」という風に和訳してください(笑)。 イアンさんありがとうございます。 MC西村さんに改めてうかがいますが、最初にこの曲を聞いた時の衝撃、感動というのはどんな様子だったか教えていただいても良いですか? 西村プロデューサー2021年の年末くらいにイアンからデモテープが来ました。その時は、百瀬さんも僕も現場もめちゃくちゃ大変で、「もう無理だ」「本作は完成しないんじゃないか」というくらい混乱していた時期だったんです。(曲名が)「Nothing's Impossible」なのに、絵ができないかもしれないんですもん(笑)。できないことがやっぱあるんだと思いました(笑)。でも、イアンの曲のおかげでちゃんと本作は完成しました。 MCこの曲がなければ、ラジャーは生まれていなかったかもしれないんですか? 西村プロデューサーそうですね。それより、この声、この曲で最後を締めくくれたことが奇跡的ですよ。映画の主題歌は「最後どんな気持ちであってほしいか」ということを表すものだと思っていて、それによっては作品が何か変わってしまう部分もある。だから、イアンの協力というか、僕たちの気持ちに応えてくれたことがとてもうれしく…、ねえ、百瀬さん。 百瀬監督そうですね。デモが来た時に、歌詞が英語で分からなくて、西村くんに同時通訳してもらいながら聞いていました。その通訳してくれる詞を聞いて、詞がすごく良くてグッとくるものがありました。 MCイアンさん、この曲がなければ屋根裏のラジャーが完成しなかったかもしれないとの話を聞いていかがですか? イアンさんそれはちょっと褒めすぎだと思います(笑)。(会場:笑) MC本日は、もう一曲演奏していただきます。スペシャルアンコールということで、全米大ヒットソング、先ほど西村プロデューサーが六年前に100回聞いて耳に残ったと言われていた「Say Something」を神奈川フィルハーモニー管弦楽団の皆さんと一夜限りのスペシャルコラボでお送りしたいと思います。こんなに素晴らしい瞬間が実現するとは夢にも思いませんでした。さあ一体どんな素晴らしい時間となるのか、皆さんぜひご堪能ください。 ■イアンさん×神奈川フィルハーモニー管弦楽団スペシャルコラボ演奏「Say Something」
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「窓ぎわのトットちゃん」初日舞台挨拶映画『窓ぎわのトットちゃん』公式サイト黒柳徹子さんが、自身の幼少期を描いた自伝的小説をアニメーションとして初めて映画化した「窓ぎわのトットちゃん」が12月8日に公開を迎えました。東京・六本木のTOHOシネマズ 六本木ヒルズにて行われた舞台挨拶に、声優を務めた大野りりあなさん、役所広司さん、小栗旬さん、杏さん、滝沢カレンさん、そして八鍬新之介監督が登壇しました。黒柳さんからのお礼の手紙が読まれ、会場は感動に包まれました。こちらの舞台挨拶の模様をレポートいたします。初日舞台挨拶トットちゃん役大野りりあなさん小林先生役役所広司さんトットちゃんのパパ役小栗旬さんトットちゃんのママ役杏さん大石先生役滝沢カレンさん八鍬新之介監督大野さん今日は、こんな素敵な舞台に立つことができて、皆さんにも会えて本当にうれしいです。そして、ずっとずっと楽しみにしていたこの日が来て本当にうれしいです。皆さん、本作は感動いっぱいで楽しかったですか? (会場:拍手) ありがとうございます。役所さん今日は、「窓ぎわのトットちゃん」を観ていただいて本当にありがとうございます。主人公のりりあなちゃんが全く緊張していなくて、素晴らしいスピーチだったので、大人たちはタジタジです(笑)。 小栗さん役所さんもおっしゃっていましたが、本作を観てくださって本当にありがとうございます。僕も拝見して本当に感動をいただいた作品だったので、こうして皆さんとお会いできてうれしいです。 杏さん子どもの頃に読んでいた「窓ぎわのトットちゃん」のママ役、つまり子どもの頃から知っている徹子さんのママを演じることができる――そんなことを子どもだった自分に教えてあげたいと思いました。そして、こうして公開となり、いろんな方に楽しんでいただけたらと思います。 滝沢さんようやく皆さんが(私と)同じ感情になれているのかなと思います。たくさんのご意見、感想があると思うので、そこに浸りながら楽しんでいってください。 八鍬監督本日は本作を鑑賞していただいてありがとうございます。無事にこの日を迎えられたことを本当にうれしく思っています。 MC本作は、12万枚の絵を描いたとうかがっています。公開ギリギリまで粘って作られて大変だったかと思います。どんな気持ちで制作されていたんでしょうか? 八鍬監督スタッフを支えていたのは、映画の冒頭にも書いた「本当にあったお話です」という徹子さんの言葉でした。80年前、日本が本当に戦争をしていました。でも、もしかしたらこれから起きてしまうことかもしれないので、本作を観て、もう一度よく考えていただけたらうれしく思います。それから、トットちゃんと泰明ちゃんの友情、小林先生の教育への情熱、パパとママの愛情もフィクションではなく、本当にあったことです。それをしっかり描くためにスタッフが最後まで粘ってがんばってくれました。 MC役所さんは、恩師の小林先生を演じるにあたり、文献なども読まれたそうですが、どんなことを意識して演じられたのでしょうか? 役所さん小林先生についてのすごく分厚い文献を監督から送ってもらいました。全ては読みきれていないのですが(苦笑)、小林先生については、僕の家内の母親が、小林先生を尊敬していて「素晴らしい先生だ」ということは聞いておりました。台本も原作も読んで「こんな先生がいたら、子どもたちは学校に行くのが楽しみになるな」と思いました。僕もどっちかと言うと、学校に行くのが楽しみではなかったので、自分が憧れる先生をイメージして演じました。 MCキャストの中で、小栗さんは早くアフレコに入られたそうですね。黒柳さんのお父さまであり、当時の日本の主要オーケストラのコンサートマスターを歴任した「伝説のバイオリン奏者」とも呼ばれる黒柳守綱さんを演じられていかがでしたか? 小栗さんすごく勇気を持っているお父さんなので、とても大変な役をいただいたと思いました。黒柳さんから、僕の声の雰囲気がお父さまに似ているということでオファーをいただいたので、黒柳さんがそう言ってくださっているならと、自信をもって演じようと思いました。MC杏さんは、黒柳さんのお母さまで、のちにエッセイストとして活躍される黒柳朝さんを演じました。以前から黒柳さんとは交流があったそうですが、黒柳さんのお母さまのことはご存知でしたか? 杏さん実際にお会いしたことはないんですが「チョッちゃん」として有名な朝さんは、黒柳さんと同じように、もしかしたらそれ以上にユニークな方だったんだろうと思います。本作では、トットちゃんを見守る面が前面に出ていたので、そちらを大事にしながら演じました。 MC滝沢さんも黒柳さんとは以前からご友人ということですが、本作に声優として参加されていかがでしたか? 滝沢さんご友人というか、ただただ私が一方的に好きな方なので、申し訳ないです。家族全員が徹子さんを大好きなんです。ご本人と、お会いできることもあり得ないと思っていました。今回、お話をいただいて、(黒柳さんが)たどってきた本当の物語に入らせていただくということで、最初は「うれしい」ってよりも先に「絶対に壊したくない世界がそこにある」と感じました。MCご家族も声優参加を喜ばれていたんじゃないですか? 滝沢さんもちろんです。喜ばない人はいないと思います! MC大野さんは、自分の役だけではなく、台本のすべての役のセリフを覚えて、アフレコに臨んだそうですね? 大野さんはい。五歳の頃からずっと徹子さんに憧れていたので、徹子さんの原作の「窓ぎわのトットちゃん」も読んでいました。どんなことを誰が言っているか分かっていたんですが、オーディションの時は「自分がトットちゃんだ」と思いながらやりました。他の人のセリフも、「今トットちゃんはどんな気持ちなんだろう?」と考えたら浮かんでくるような感じだったので全部覚えられました。 MC今日は、他のキャストの皆さんも勢ぞろいしていますが、お会いしていかがですか? 大野さん皆さん、すごく優しくて、カッコ良くて、美人で、特にアニメの中だと、小林先生がトットちゃんの頭をなでながら「きみは本当は良い子なんだよ」って言ってくれたので、現実で役所広司さんにやってもらえたら良いなと思います。 ■役所さん、大野さんの頭をなでる。大野さん夢が叶いました(笑)! MC会場の皆さんにも思いが伝わったんじゃないですか? 大野さん思いが伝わっていると良いなと思います。 MC本作の完成がつい先日でしたので、キャストの皆さんがご覧になったのもつい最近だったそうですね。本作をご覧になって、感想やおススメのポイントを教えてください。 大野さん私が特に好きだったシーンは、トットちゃんが四時間くらい小林先生とお話をするところです。小林先生はその間ずっと優しくお話を聞いてくれていたというのが、本当に良い先生だなと思いました。その後に、トットちゃんが「どうしてみんな、私のことを困った子って言うの?」と言った時、小林先生がトットちゃんの頭をなでなでしながら「君は、ほんとうは、良い子なんだよ」と言うところが感動するので大好きです。 滝沢さん台本をもらった時に思っていた印象から、映像になってみると本当にガラッと変わっていました。最初は、明るい絵や色のアニメ作品なので、ずっと笑顔でニコニコしながら最後までたどり着くかと思いました。でも、そこには徹子さんがたどってきた道があり、また歴史の動きがアニメの中でも行なわれていました。台本を読んでいたはずなのに、ドンドンお話が進むにつれて胸が詰まる――涙より先に胸が詰まって、最後の徹子さんの言葉がフワッと出てくるところで、涙がワーッと出てきました。アニメだけれども、これは歴史であり実話であり、教科書よりも私たちが学べることがいっぱいあると思います。それが私の一番の感想になりました。 杏さん私も、もちろん物語は頭に入ってはいたんですが、冒頭の自由が丘の駅が出てきた時に「あ、当時はこういう駅だったんだ」と思いました。今もある駅ですし、想像はしていたんですが、アニメで、カラーで描かれることで、「こういう場所が本当にあったんだ」と思いました。お家や学校のレイアウトもすごく鮮やかに再現されていて、こんなにカラフルで素敵な場所があったんだと思うと、すごく感動しました。それが戦争によって色あせた感じになっていくのを感じられて…、これは、ぜひ劇場で体験していただきたいと思いました。小栗さん僕は子どもの育て方みたいなものを、改めて小林先生から教えてもらえました。最後はまたグッときて、多くの人にこの作品が届いたら良いなと観た後に思いました。 役所さんりりあなちゃんも言いましたが、初めて会った時、先生もきっと「大変な子が来たな」と思ったと思います。「君は、ほんとうは、良い子なんだよ」と言った後、トットちゃんはどんどん作品の中で成長していきます。小林先生が、戦争でこの学校を閉じなきゃいけなくなった時、「私がこの学校の先生になってあげる!」と言うんです。それに対して小林先生が「君は、ほんとうに、良い子だな」と言う――この変わっていく感じは、本当に黒柳徹子さんが良い子になった瞬間だった気がします。黒柳徹子の成長物語という感じですね。■黒柳徹子さんからキャストの皆さんへの手紙。 MC本日は、キャストの皆さん宛てに黒柳さんから手紙を預かっていますので、私が代読いたします。この度は「窓ぎわのトットちゃん」の声をやってくださってありがとうございました。 校長先生の役は難しいだろうと、何十年もやらないできました。でも、役所さんがやってくださったおかげで、映画化の話まで来ました。ありがとうございます。感謝しています。【役所広司様】私の父の声をやってくださって心からうれしく思います。私の父の声と小栗さんの声がぴったりでとてもうれしく思います。アニメーションで、父がバイオリンを弾いている顔が難しく、時間がかかったとうかがいましたが、小栗さんの声が合っていたので、とても本当みたいで良かったです。感謝しています。【小栗旬様】母の声をやってくださって、本当にありがとうございました。母の声とピッタリでとてもうれしかったです。 病院でお会いした偶然は、今思い出しても楽しかったです。今はパリにお住まい? 元気でね。子どもはかわいい? また会いたいわ。じゃあね。【杏様】大石先生をやってくださって本当にありがとう。いかにもという先生の声のようでうれしかったです。いよいよ本作の公開が近くなってとても楽しみです。またお会いしましょうね。ありがとう。【滝沢カレン様】トットちゃんの声をやってくださってありがとう。あなたの声のほうが本当の私の声よりもかわいかった。ありがとう。あなたといろんなお話ができてうれしかったわ。またお会いしましょうね。元気でね。【大野りりあな様】MCお手紙の内容をお聞きになっていかがでしたか? 大野さん(泣きながら)本当に五歳の頃から憧れだった徹子さんの声ができて、本当に幸せです。私も将来、徹子さんみたいに世界を変えられるような素敵な女優さんになりたいと思います。 役所さん音楽が流れる中でメッセージが流れると、なんかだか遺言みたいですが…、(笑)まだまだ生きて、世界の子どもたちのために元気で生きていただきたいと思いました。 小栗さん非常にありがたいです。改めて、大野さんが演じたトットちゃんのパパ役をやれて幸せだと思いました。 杏さんすごくうれしかったんですが、ちょっとすごくプライベートな内容でしたね(笑)。補足しますと、毎日、密に連絡をとり合っているほどではなかったんですが、子どもを生んだ直後にたまたま連絡をとっていたんです。そうしたら「え? 私、近くにいるんだけれど」と言って駆け付けて、子どもを見てくださったりしました。収録の時もお会いしたので、子どもに挨拶をさせたりと、本当に孫のように子どもたちをかわいがってくださっています。だから、ぜひ曾孫まで見ていただきたいと思います。 滝沢さん徹子さんって、いつ会っても、どこで会っても褒めてくれる方なんです。いつも「それ良いわね」「その服、良いわね」と言ってくださるんです。今の皆さんへのお手紙を聞いていても、いつも誰かのことを温めてくれる方なのが伝わってきます。今回、この作品の仲間に私を入れてくださってありがとうございました。 MC最後に大野さんと役所さんからメッセージをお願いします。 大野さん映画「窓ぎわのトットちゃん」は、友情の大切さ、親子関係、先生と子どもたちの関係、そして、戦争というものが、どれだけつらくて寂しいことなのか――いろいろなメッセージが込められています。だから、本作を世界中のいろんな方にぜひ観ていただけたらと思います。そして、私も徹子さんみたいに素敵な女優さんになりたいと思います。こんなに素敵な原作を書いてくださった徹子さん、作品を作ってくださった監督さんやスタッフの皆さん、いつもサポートしてくれる事務所のマネージャーさんたち、ずっと応援してくれた家族や大好きなお兄ちゃんや習い事の先生、そして学校の先生たちに、本当に感謝しています。そして、今、劇場に来てくれている皆さんにも本当に感謝しています。ずっとずっと大好きです。 役所さんりりあなちゃんのアカデミー賞の授賞式かのようなスピーチ…本当にこの子は上手ですよね!本作の制作のことで監督からお手紙をいただいた時から、世界では戦争や紛争がなくなっていなかったんですが、この「窓ぎわのトットちゃん」の公開のタイミングで、世界中がもっと酷い状態になり、ニュースで、子どもたちが傷つけられている映像を見ると、胸が痛くなります。そういう意味で、「窓ぎわのトットちゃん」が公開されたことは、運命的に徹子さんの思いが伝わっているような気がします。本作には、学校の教育者である先生たち、家族が見て、もう一回、今の世界について話し合うきっかけになる要素がたくさん詰まっていると思います。今日観に来てくださっている皆さんに、さらにお願いをするならば、本作の感想をたくさんの方に伝えていただけると、本作も黒柳さんも喜ぶと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
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「KAPPEI カッペイ」大爆笑御礼舞台挨拶「KAPPEI カッペイ」大爆笑御礼舞台挨拶若杉公徳の人気漫画を超豪華キャストで映画化した「KAPPEI カッペイ」が公開となり、全国の劇場を爆笑の渦に包んでいる。4月1日には東京・六本木のTOHOシネマズで大爆笑御礼舞台挨拶が行われ、伊藤英明さん、上白石萌歌さん、小澤征悦さん、平野隆監督が出席。さらに原作発売時から「実写版の主役はやらせろ〜だぜぇ!」と手を挙げていたスギちゃんがエイプリルフールゲストとして駆けつけ、伊藤さんと"ジージャン交換"する一幕も! 大いに盛り上がったイベントの模様をレポートいたします。大爆笑御礼舞台挨拶MCお待たせいたしました。さっそくご登壇いただきたいと思います! ■上白石さん、小澤さん、平野監督、スギちゃんが登壇。会場から拍手が上がる中、伊藤さんが不在のまま、伊藤さんになりきったスギちゃんが堂々とステージに立つ。MC勝平役の伊藤英明さんです。スギちゃん山瀬ハル役上白石萌歌さん英雄役小澤征悦さん平野隆監督スギちゃん勝平を演じさせていただきました、伊藤英明です。本当に難しい役でしたが、上手にできました。短い時間ですが、楽しんで行ってください。上白石さん4月に入りましたね。でも今日は2月並みに寒くて、そんな中、来ていただいてありがとうございます。「KAPPEI カッペイ」のイベント自体もこれで最後ということで、(スギちゃんを見ながら)このように伊藤さんにも来ていただいたことですし、皆さんに楽しんでいただいて良い時間にしたいと思います。小澤さん桜の咲く中、お越しいただいてありがとうございます。僕は「KAPPEI カッペイ」という作品に出会えて、英明をはじめとするすばらしいキャストと一緒に共演できたことを本当にうれしく思っています。皆さんも映画を観られたということで、いろいろとお話できたら良いなと思っています。平野監督日本中から「大爆笑した」「笑いすぎて腹筋が強くなった」「笑いすぎてアゴが落ちてしまった」などいろいろなお褒めの言葉をいただいています。今日で日本での舞台挨拶は終わりますが、ヨーロッパの伝統ある映画祭にも招待されていますので、これから伊藤さんの勇姿を世界に向けて届けられればと思っております。皆さん、まだ春休みもありますので、お友達を誘ってまた観に来てください。MCまずは伊藤さんにお話を伺います。今回は衣装を含め、非常にインパクトのある役どころでした。役作りで苦労された点を教えてください。 スギちゃん(伊藤さんになりきったまま)やっぱり勝平は、筋肉ですからね。身体を作るのが大変でした。今も(筋肉が)残っています。 MC筋肉を作るためには、特別なことをされたんでしょうか? スギちゃんええ〜、犬の散歩、大型犬の散歩をしました。本当に懐いていないヤツを。すごく振り回されたんですが、おかげで筋肉がつきました。 MC小澤さんは、伊藤さんと共演されていかがでしたか。 小澤さん英明が真剣にぶつかってきてくれたので、僕もそれに応える形で良い芝居ができたと思っています。思い出といえば...。 ■小澤さんの話の途中に、ノースリーブのジージャン姿&前髪までスギちゃんになりきった伊藤さんが乱入! 伊藤さんおいおいおい! (会場:拍手) 退屈だったから出てきてやったぜぇ〜。話の途中で出てきてやったぜぇ〜。ワイルドだろ〜? (手にしたコーラをアピールしながら)このコーラ、飲まないのにキャップを捨ててやったぜぇ〜。ワイルドだろ〜?スギちゃんあはは! ワイルドだな! 伊藤さん頼まれてもいないのに、(スギちゃんのコスプレを)着てきてやったぜぇ。 スギちゃん伊藤さん(の到着)が遅れているという話だったのは、こういうことだったのか...。なるほど。恐ろしいぜ! MC改めて、伊藤さん自己紹介をよろしくお願いいたします!勝平役伊藤英明さん伊藤さん4月1日という大事な日に集まっていただき、ありがとうございます。新年度ですからね。コロナ禍でマスクをしているし、声を出せないだけなんですよね? スベっていないですよね?小澤さんすみません、話を続けて良いですか? 英明とやり合うシーンは、大変でしたね。バーンと殴られて吹っ飛ぶところなんて、どうやったんだっけ?(そのままスギちゃんを伊藤さんに見立てて、トーク続行) スギちゃん(しどろもどろになりながら)あれは...ワイヤーだよ、ワイヤー。 小澤さんお前、なんか今日、調子悪いね。何かいつもとちょっと感じが違う...。と、本当は一応ここまでが台本なんです。僕の話が終わる前に英明が入って来ちゃったから! 伊藤さん征悦くんがすごく困った顔をしていたから。 MC改めまして、我らが勝平、伊藤英明さんです! (会場:拍手) 伊藤さん、その衣装はどうしたんですか? 伊藤さん衣装も用意してもらっていました。たった30分の舞台挨拶のためにスギちゃんが来てくれたので、僕もスギちゃんになりきろうかなと思って。 スギちゃんじゃあ、到着が遅れてはいなかったんですね?伊藤さん遅れていないです。1時間半くらい前から待っていました。(スギちゃんに向かって)今日はありがとうございます。 スギちゃんこちらこそありがとうございます。 伊藤さん昨日からYouTubeを観て、スギちゃんを研究してきました。コーラも、領収書をもらってこなかったぜぇ〜。 スギちゃんそれは別にワイルドじゃないでしょ! 上白石さんちょっと今、どちらが勝平くんか分からなくて...。(両隣の)どっちを向いても勝平くんなので混乱しています。 MC久々に伊藤さんのジージャン姿を見たのではないでしょうか。 上白石さんそうですね! 私は伊藤さんのデフォルトがこの姿なので、安心しています。落ち着きます。入れ替わっていませんか、お二人。大丈夫でしょうか?伊藤さん俺のデフォルトはこれだぜ。 MC今日は4月1日のエイプリルフールということで、エイプリルフールゲストとしてスギちゃんに来ていただきました。改めてよろしくお願いします。(会場:拍手) 実はスギちゃんは、映画にまったく関係ないわけではないんですよね? スギちゃんそうなんです! もちろんですよ! 原作の帯にコメントを出させてもらって、実写をやる時はね...? 伊藤さんスギちゃん、緊張しているのか? コーラを飲んでいいぜ。 スギちゃん緊張しますよ、こんな華やかな場所。助かるぜ。(コーラを飲む)喉がカラカラだったぜ。口の中が余計に甘ったるくなっちまったぜ。そう、帯に「実写をやる時は、主役で頼むぜ」と書かせてもらったんです。実写化されるのを待っていたら、こうやって映画が公開されるという。恐ろしい現実を見たぜ。 MC映画はいかがでしたか? スギちゃんむちゃくちゃ面白かったですね。最高! 僕の名前が出ていたことも、うれしかったですね。(劇中で)「スギちゃんの真似しているの?」というワンフレーズが出ていた。あれがうれしかったぜぇ。小澤さん映画の冒頭、勝平を見た黒服に「それ、スギちゃんの真似でしょ?」と言われているところね。それがうれしかったということですよね? スギちゃんうれしかったですね。通行人でも良いので、ちょっと出たかったですけれどね。監督、そういった案はなかったんですか? 平野監督まったくなかったですね。 スギちゃんなんですか(笑)! MC今日は、伊藤さんからスギちゃんにプレゼントがあると伺っています。 伊藤さん本当はこの(着ている)衣装を袋に入れて、スギちゃんにプレゼントしようと思っていたんです。でも、着てきちゃったので...。試合後のサッカー選手のように、ここでジージャンを交換したいなと。 スギちゃんマジですか。交換ですか。僕も渡すんですか? そんなに(ジージャンは)何着も持っていないんですけれど。 伊藤さん今後、このジージャンを使ってくれていいので。 ■伊藤さんとスギちゃんがジージャンを交換し、会場からも大きな拍手。伊藤さんその時計も交換してくれていいぜ。とんねるずの番組で見たぜ。 スギちゃん嫌だぜ! いくらすると思っているんですか。648万円! 伊藤さんワイルドだな〜! MC上白石さん、ジージャンから生まれる友情も良いですね。 上白石さんそうですね。でもあまり変わらないというか...。 スギちゃん伊藤さん、(スギちゃんの衣装を)もらってどうするんですか? 捨てないでくださいよ。 伊藤さんメルカリで売ろうかなと思って。 スギちゃんやっぱり! 売れないよ、高値がつくわけないよ! MCここからは、お客さんから登壇者の方に映画に関する質問を受け付けたいと思います。質問のある方は挙手をお願いします。 Qすごく面白くて、続きが観たくなりました。続編の予定はありますか? 伊藤さんそんなにヒットしなかったので、続編はないと思います。 スギちゃん監督の前で何を言っているんですか! 伊藤さんこれは嘘なので...、今日はエイプリルフールですから。 スギちゃんワイルドなエイプリルフールだな(笑)。 伊藤さんスギちゃん、続編をやるなら何をやりたいですか? スギちゃん勝平でしょう、それは! ダブル勝平なのか、勝平の幼少期や歳を取った姿とか。 小澤さんパラレルワールドとかどうですか? こっちの勝平と、あっちの勝平で違う話が続いていくという。同じ物語で、同じ芝居をする。スギちゃんめちゃくちゃ面白そうですね! それはアリですね。 伊藤さん誰が観るんだ。誰に向けてやるんだ。 平野監督それはもう、伊藤さん次第じゃないですか。 伊藤さん僕次第で、できるんですか? ぜひとも、やりたいですけれどね。(会場:拍手)Q映画、とても面白かったです。皆さんの息がぴったりでしたが、次に共演するとしたらどんな作品で共演したいですか? 伊藤さん僕は賞レースに参加するような、この作品とは真逆なものをやりたいですね。今日はエイプリルフールですが、僕もこの作品のオファーをもらった時に「嘘なんじゃないかな」と思いました。よく企画が通ったなと思って。でも皆さん、(出演したことを)後悔していないですよね? 上白石さん、後悔していないですか? 上白石さんしていないです(笑)。 伊藤さん本当に朝ドラに出られてよかったね。危なかったよ。 MC「KAPPEI カッペイ」を観ましょう! 僕は二回観ました。 伊藤さん今日、お客さんの中で二回以上観た人はいますか? (手が挙がる) 三回観た人? 四回、五回...(まだ手が挙がる)。本当ですか!? 伊藤さん(六回観たという人の姿を見て)すごい! このジージャン、あげます! スギちゃん僕のジージャン、勝手にあげないでください! 伊藤さんこれは僕がもらって良いんでしょう? スギちゃんもらっても良いですけれど、僕の明日からの仕事が大変です。 伊藤さん明日からは、僕があげたジージャンを着てください。 スギちゃん本当ですか!? (サイズが小さくて)ボタンが閉じられない!伊藤さん「ボタンがあるのに閉じられないぜ」というネタはどうでしょう。 スギちゃんひとネタありがとうございます(笑)。 Q(六回観たという方が質問)小澤さんが演じた英雄が「バタフライ」を歌っていました。勝平さんには歌はなかったのでしょうか? 伊藤さん僕も歌いたかったんです。企画段階で「終末の戦士でバンドを組んで、それを主題歌にしようか」という話もあったんです。ただあまり目立つのもイヤだったので...。 小澤さん十分、今日目立っているよ(笑)。 MC今日は伊藤さんの発案でその衣装を着てこられたんですよね? 伊藤さん普通にかっこつけて出てくるのもなあと思って。 スギちゃんサービス精神が旺盛ですよね。 伊藤さんこの(「KAPPEI カッペイ」特製)グローブと、スギちゃんの時計は交換できないんですか? このグローブ、オリジナルですよ。 スギちゃんオリジナルって、"カッペイ"って書いてあるだけでしょう。 伊藤さんチープに見えますが、これもたぶん700万円くらいかなあ...。 スギちゃんするわけないでしょ! 小澤さんちゃんと質問に答えないと! 本人が歌う気がなかったんだと思います。 伊藤さんはい、歌が下手なんです。 MC最後に伊藤さんからメッセージをお願いします! 伊藤さん皆さん、本当にありがとうございます! (会場:拍手) 本当にうれしいです。スギちゃんに代わります。 スギちゃん本当に今日はありがとうございました。なんで関係ない僕がマイクを渡されたんだろう。どうすれば良いんだろう...。皆さんにも勧めていただいて、どんどん観ていただきたいなと思っています。続編でスギちゃんが出るかもしれない。ぜひ期待していただければと思います。小澤さん、お願いして良いですか。 ■小澤さん、まっすぐに前を見据える。 スギちゃん恐ろしい現場だぜぇ〜(笑)。本当に...どうしましょうかね...。今日はどうもありがとうございました! (会場:拍手) ■いつの間にか伊藤さんのグローブとスギちゃんの時計が交換されて、二人で仲良く退場。伊藤さん時計、もらったぜぇ! スギちゃんあげてないぜぇ! 伊藤さん皆さん、気をつけて帰ってください。ありがとうございました!
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「劇場版ラジエーションハウス」完成披露試写会「劇場版ラジエーションハウス」完成披露試写会2019年4月期、2021年10月期にフジテレビの"月9"で放送され、人気を博したドラマを映画化した「劇場版ラジエーションハウス」がついに完成! 4月4日に東京・六本木のTOHOシネマズにて完成披露試写会が行われました。上映前の舞台挨拶に窪田正孝さん、本田翼さん、広瀬アリスさん、山口紗弥加さん、遠藤憲一さん、浜野謙太さん、矢野聖人さん、鈴木伸之さん、八嶋智人さん、和久井映見さん、鈴木雅之監督が登壇。"ラジハ"チームの仲の良さに会場は温かいムードに包まれました。こちらの舞台挨拶の模様をレポートいたします!完成披露試写会鈴木雅之監督五十嵐唯織役窪田正孝さん甘春 杏役本田翼さん広瀬裕乃役広瀬アリスさん黒羽たまき役山口紗弥加さん小野寺俊夫役遠藤憲一さん軒下吾郎役浜野謙太さん悠木 倫役矢野聖人さん辻村駿太郎役鈴木伸之さん田中福男役八嶋智人さん大森渚役和久井映見さんMCまずは鈴木雅之監督、ご挨拶をお願いします。鈴木監督今日は雨の中、お越しいただいてありがとうございます。この映画は一昨年ちょうどコロナ禍が始まった年に脚本を作り、去年コロナ禍真っ盛りに撮影をして、これから公開となります。我々はある意味、コロナと戦っていた最先端の医師ではない、同じ境遇の技師という仕事をメインに描いておりますので、そういう人たちへのエールになれば良いなと思って作りました。もちろん、エンタテインメントですから、気軽に楽しく、そして笑って観ていただければ良いんですが、ちょっとそのへんも感じて観ていただけたら良いなと思っています。窪田さん皆さん、外はすごい雨ですよね? ちょっと大変な天気の中、今日は「劇場版ラジエーションハウス」のためにお越しいただきありがとうございます。去年の夏に、約半年間かけてみんなでドラマから映画まで作りました。みんなと過ごした時間、仲の良さが映像に詰まっていると思いますので、ぜひ楽しんで観て帰っていただけたらと思います。本田さん今日はどんよりとした天気になってしまいましたが、この映画を観れば、そんな天気が「晴れた!」という気持ちになるくらい、楽しい気持ちになれる作品なので、皆さん楽しんでください。広瀬さん本日はお足元の悪い中、お越しいただきありがとうございます。人数が多いんで、私は短めに、これで終わります(笑)。短い時間ですが皆さん、よろしくお願いします。山口さん「ラジハ」メンバーのエネルギーをこの大きなスクリーンから感じ取っていただければと思います。遠藤さん広瀬アリスです(笑)。 八嶋さん違うだろ! 遠藤さん違うか(笑)? 八嶋さんちげぇだろっ! 遠藤さんこんなにいっぱい入った客席を見て、エネルギーをいただいています。僕も映画を観て、美しい映像に感動した部分もあったので、ぜひ感動して帰ってください! 今日はありがとうございます。浜野さん今日はありがとうございます。こんなに人数がいて、それぞれキャラが立っていて、すごく面白いんですよ、映画が。 ■隣の鈴木監督が浜野さんに何かささやく。 浜野さん全然聞き取れない(苦笑)。すごく面白いんですよ。軒下も結構、面白いです。矢野さん皆さん、こんばんは。「ラジエーションハウス」は何かと雨と関係性がある作品です。なので、今日の雨は良い雨だと思います。 登壇者の皆さんおぉー! 八嶋さん言っちゃった! 矢野さんやめて、やめて! そういうのやめて! この後、何もないから(笑)。今日はよろしくお願いします。鈴木さん本当に「ラジエーションハウス」は雨とか水に関係のある作品になっています。...あれ? みんながこっちを見て「やめて、やめて!これ以上ないから」っていうくだりをやろうとしたんですが...、何もなかったみたいです。こちらからは以上です(苦笑)!八嶋さん元気ですかー? ありがとうございます。今はコール&レスポンスがダメな世の中なので、こんなにたくさんの拍手をいただき本当にありがとうございます。この映画は必ず元気になる映画です。その元気をなくす源をちゃんと見つけてそれを解決していく、そういう映画です。皆さん元気をもらって帰っていただければと思います。元気ですかっ? 騙されて言ったりしないよね? じゃあ現場にお戻しします。和久井さんこんなに素晴しい個性を持った皆さんが、またスクリーンの中でさらに輝いています。みんなの思いの力がいろんなことを動かすことができる――そんなことを考えてキュンとくる作品になっているんじゃないかと思います。私も観ながらちょっと涙しました。今日は楽しんでお帰りください。ありがとうございます。MC皆さんは、本当に仲が良くチームワークがばっちりだと伺っています。そして、皆さんで集まるのは久しぶりだと聞いています。 窪田さん久しぶりだと思えないくらい、そこ(待機する舞台袖)でみんな、ずーーーっとしゃべっていましたよね。入ってきた時に、それぞれ歩いていたけれど、(本田さんに)あなたが一番すごかったよ? 嬉しさが出まくってたよ(笑)?本田さんそうでしたか(笑)? 今日は遠藤さんがフルMAXだなって感じがしましたが。 遠藤さんありがとうございます...。 八嶋さんちょっとみんな、本番に弱い人みたいになっているけれど大丈夫? 遠藤さん久しぶりに会って嬉しくなっちゃってね(笑)。扉の向こう側を見せたかったね。みんな、「ホントに?」「あと何秒?」「ホントに?」「どうぞ!」みたいな感じで。 八嶋さんそれは撮影の時もそうですからね。ギリギリまでワーッとやっていて「よーい、スタート!」みたいな。それが今から流れますからね。笑ってやってください。 MC本作は病の第一発見者である放射線技師と放射線科医を描く作品ですが、これにちなんで「最近、発見したこと」「本作の撮影中に発見したこと」を教えてください。監督はいかがですか? 鈴木監督ないんですよね、あんまりね。 八嶋さんないんですか? 何か新しい発見もなかったんですか? 我々に? 鈴木監督たいした発見なかったね(笑)。 八嶋さんおい! 鈴木監督コロナ禍になっておとなしく家に帰るようになってみたら、毎晩飲みに行かなくても生きていけるなってくらいですかね? 発見したことは。 MC監督は雨男だと伺いましたが本当ですか? 鈴木監督存じ上げません(笑)。 八嶋さんそうだよね? 広瀬さんシーズン1の初日、シーズン2の初日、あと劇場版の島? 本田さん島、ひどかったですね、もう7割雨! 矢野さん「1」の時、すごく覚えてる。オープニング撮る時、雪でしたからね。 八嶋さん雨を通り越して? 本田さん認めてください、監督、そろそろ雨男だと。 鈴木監督存じ上げません(笑)。 MC窪田さんはいかがですか? 窪田さん発見したこと? 何かな? 最近? 家で観葉植物を育てているんですが、植物に話しかけると花が早く開くってこと? 遠藤さん素敵エピソード! 窪田さん本当なんですよ。ポジティブな言葉、「ありがとう」とか「おはよう」とか声を掛けていたら、二つ大きな花がバサッと一週間で。ホントに! 本田さん声かけなかったら10日くらいかかってたってこと? 窪田さんそれはちょっと分からないけれど...(笑)。ちゃんと話しかけてあげると喜んで育つから、皆さん、家に植物があったらぜひ...。 八嶋さんどういう言葉をかけるんですか? 窪田さん「おはよう!」、「今日も元気?」とか。 八嶋さん(客席の)皆さんが植物だと思ってやってみて。 窪田さん(客席に向かって)おはよう! 今日もかわいいね。たくさんお水あげるよ。 八嶋さん皆さんも育つんでしょうねぇ(笑)。ありがとうございます。 MC本田さんはいかがですか? 本田さん発見したことですか? 何かありますかね? 窪田さんいや、あなたに聞いているから(笑)。 本田さん日々、発見の連続ですからね。 八嶋さんおっ! 良い入り方したよ。 本田さん毎日スムージーを飲むと朝が気持ち良いですし、寝る前にソファのクッションをちょっとポンポンと直してあげると、次の日起きた時に「部屋、キレイだな」って発見がありますし...。そんなところですかね。八嶋さん日々の小さいことの積み重ね、その連続が大事だってことですね? 本田さん小さい発見!(フォローを)ありがとうございます! MC山口さん、今の話は分かりますか? 山口さん私は本田の背中にくぎ付けで...(笑)。 八嶋さんドキドキしちゃいますよね。 山口さんちょっと(客席に)見せたら良いんじゃない? 八嶋さんせっかくですので! 本田さんじゃあ...ちょっと矢野っちに話しかけよっかな。(本田さんの後ろにいる矢野さんのほうを向いて客席に背中を見せる)矢野っち!八嶋さんフー! 遠藤さん矢野っち、やべぇんじゃねえか? 矢野っち大丈夫か(笑)? 矢野さん何がですか(笑)? 何が大丈夫? MC続いて広瀬さん。 広瀬さんそうですね、発見したこと? このメンバーってメチャクチャ仲良しなんですよ。現場の前室でもこのテンションで。これよりもっと騒いでますよね。メチャクチャ面白いけれど、これを傍から見ると全然面白くないという(苦笑)。 登壇者の皆さん爆笑。 八嶋さんあるある。 窪田さんあるよね。 広瀬さん全く知らない人から見たら、何が何だか...。 窪田さん(客席に向かって)ちょっと皆さん、置き去りにされてます...? 大丈夫ですかね? 八嶋さん(客席に)「大丈夫じゃない」って方、手を挙げていただけますか?(客席の反応から)それはないみないですよ! 窪田さん優しい。 本田さん(客席を指して)一瞬、手を挙げましたよ? 八嶋さんその方は純粋に映画だけを楽しんでいただければね(笑)。 広瀬さんこのワチャワチャ感は、どう伝えてもうまく伝わらないって最近、発見しました。 MC続いて山口さん、お願いします。 山口さんすみません私事で、四十にして。客席に「紗弥加ちゃん」ってキラキラのカードを持っている方を見つけて、ちょっと泣きそうになっています。ありがとうございます! 広瀬さん何人かいらっしゃいますよ。 八嶋さんあちらにもいらっしゃいますよ。 山口さん今発見して、ちょっと感動しています...。 八嶋さん今発見したのね? 良いなぁ...。 MC続いて遠藤さん、お願いします。 遠藤さん僕、最近ウォーキングよくやるんです。東京駅の丸の内側で結婚する人がよく記念撮影をしてるの知っている? ウェディングドレスで、東京駅をバックに。カメラマンの人が「良いですねぇ!良いですねぇ」って撮っているので、それを見て「(後ろから覗き込んで)良い写真ですねぇ」て言ったら(カメラマンは遠藤さんから離れながら)「えぇ、そうなんです」って逃げていくのね。「良いですね」「(逃げながら)はい」って。キャップを被ってマスクしていたから、不審者扱いされたんですね。キャップとマスクはヤバい人柄になっているんだなって思いました。どんどん逃げられて...。 MCそんなフランクに周囲の方に話しかけるんですね? 遠藤さん写真とか好きなんで。「キレイですね」「はい」ってどんどん逃げられたという話です(苦笑)。 八嶋さん結婚する二人の写真を撮っているわけですからね、そこに殺し屋みたいな人が近づいてくると、それは「危険かな...?」って匂いはするんでしょうね。 遠藤さんキャップとマスクでより不審な感じがするんだなって分かりました。 MCエンケンさんだと分かったらびっくりするでしょうね。 遠藤さんもっと逃げるかもしれない(苦笑)。 MC続いて、浜野さんお願いします。 浜野さんこの間、泊りのロケに行った時に面白いことあったので、帰ってきてから家族でロイヤルホストに行って「こんなことあったんだよ!」って話しをしていたら、妻がなんか「うん...」「うん...」って感じで...。気づいたら僕、自分の話ばかりしていて、妻の話を全然聞いていなかったんですよね...。 八嶋さんおぉっ? 奥さんへの愚痴? 広瀬さん反省ですね。 浜野さん反省です。 矢野さんドラマの1シーンみたいな気づきがね。 浜野さんそう...。その間(浜野さんが泊まりでロケをしている間)、家族はずっとどこにも行けず、僕の車も出せずに家にいたのに、いきなり父親に「こんなことあった」って話ばかりされてもイヤだろうなって...。 広瀬さんいつも家族のことで悩んでますよね? 撮影の時もずっと「コミュニケーションが...」って。私はずっと心配しています。 浜野さんいつも相談に乗ってくれてありがとう...。 矢野さん浜野さんは奥さんのこと大好きなんですよね? だからとりあえず、楽しいことを報告したいんだよね? 浜野さん報告したくて...。 MCでもおしゃべりなダンナさんって良いですよね? 本田さん、いかがですか? 本田さん私ですか...(苦笑)? でも、ちょっと一方的なのは...やっぱり(笑)。 MC広瀬さんは? 広瀬さんあ、私全然いけますよ。同じくらい話すんで。 八嶋さんそれはお互いに自分のことだけ話して、何も聞いていないという(笑)。 遠藤さんそれは楽しいね。 広瀬さん(相手の話に)「何だっけ?」って(笑)。 矢野さん(自分たちの)前室じゃん? それ! 窪田さん(客席に)皆さん、大丈夫ですか? ついてきていますか? MC皆さんの中では誰が一番聞き上手ですか? 遠藤さん聞き上手? 八嶋さん矢野っち? 矢野さん八嶋さんもすごく聞いてくれますよ。 八嶋さんでも僕しゃべるよ? 知っていると思うけれど。 矢野さん話すし、聞きますよね。 八嶋さん聞く? そんなイメージもある? 本田さんいや、ないですね。 八嶋さん本田さん! 今すごく良い流れになってたじゃん。ブった切るね(苦笑)。 本田さんやっぱり矢野くんかなあ? 聞いてくれますよね。 遠藤さんはじめから言っていたよ、矢野くんが聞き上手だって(笑)。 八嶋さん矢野くんが聞き上手! 本田さんやったじゃん(笑)? 矢野さんやめなって、そういうの(笑)! やめてやめて! MCこの流れで矢野さん...。 矢野さん「この流れ」って何の流れもないでしょ(苦笑)! 八嶋さん誰の話を聞いていて一番「めんどくせーな」って? 矢野さんそんなのないですって! 失礼でしょ! 本田さん本当は(笑)? 八嶋さんじゃあ、誰の話がためになる? 自分の参考になることもあるでしょ? 矢野さんなんでMCになっているんですか(笑)? 八嶋さんおしゃべりだから。 矢野さん(MCの)仕事をとっちゃっているじゃないですか? 八嶋さん僕ね、おしゃべり病なの。和久井さんとか何かございますか? 和久井さんいつも、矢野さんも八嶋さんもすごく聞いてくださってますよね? みんなの声を。 八嶋さんそうですね、僕は楽屋を使わず、前室にずっといるんでね。みんなの話を聞いて栄養にして、しゃべりをしているんです。 MC鈴木さんは、話し上手、聞き上手どちらですか? 鈴木さん僕はどっちなんだろうなぁ...? 聞き上手? 本田さん結構しゃべりません? 鈴木さんちょくちょくしゃべるみたいです。 八嶋さんでも、伸ちゃんは何かをする時に矢野さんに必ず聞くんです。「矢野っちぃ、○○しても良いですか?」って聞いて、で矢野さんは何て言うんですっけ? 矢野さん「いいよ」(笑)。 八嶋さんって言うんですよ。で行動に移す。 矢野さんだからこれ、あそこ(前室)でやるのは良いけれど、ここでやってもダメなんですって(苦笑)。 広瀬さんこんなに散らかっている舞台挨拶、私、初めてです。 MC矢野さんは発見したことは? 矢野さんせっかくなんで、今日来れなかった丸山(智己)さんのことを。丸山さんは、あんなに身長が高くてスマートで料理上手なパパですが、天然なところがあることに気づきました。本番中に胸ポケットに駄菓子を入れたまま撮影っしちゃうってことがありまして...。ただ、実はそこに山口さんも関与してるって噂が...。 八嶋さんあら紗弥加ちゃん? 本田さんえ? ねえさん(笑)? 山口さんいや(笑)。窪田さんが差し入れで駄菓子屋さんを開いてくださったんですね。すっごくたくさん種類があって、ワーって気持ちが上がって、「どれを子どものお土産にしようかな」って選んでたから「これとこれが良いんじゃない?」って胸ポケットにひょいと入れたらそのまま本番に行っちゃって......。すみませんでした(苦笑)。 八嶋さんしかも、本番に行ったら「(ポケットに)入っていますよ」って普通は言うじゃないですか? 監督もいるわけで。でもそれ気づかずに撮っちゃったんだ? 鈴木監督僕じゃないよね? それ。 八嶋さん映画の時じゃない? 山口さん映画だったと思います。 八嶋さんじゃあどこかで映ってるかもしれない。(TV番組のテロップが出ている風に下を指さしながら)気づいた人はこちらまで! MCそこには何も出ていないです(笑)。続いて、鈴木さん。 鈴木さん皆さんは放射線技師で僕は医師だったんですが、僕は1シーンだけ撮って帰ることがすごく多くて、みんなから現場で「1シーン侍」って呼ばれていて...。僕が着替えていると、後から来られた方から「もう今日は斬ったの? 1シーン侍」「斬り終えました」「お疲れ!」というやりとりが続いて...それが発見したことでしたね。 八嶋さん映画も1シーンだけしか出ていないもんね? 鈴木さんいやいや、もうちょっと出ています(笑)。でもあの島に行ったのは一日だけでしたね。 MC続いて八嶋さん、お願いします。 八嶋さんいや、みんなもう辟易としているだろうと思いますが、発見したこと...あります! この映画の中で僕の演じる田中と浜野さんの軒下さんの二人がワチャワチャするシーンが多いんです。ライバルだったり、良い関係のコンビとして。前室でもずっとふざけていて、ある時、ドタバタコントみたいになってバターンとなった時、僕たちはすごく面白くて楽しいつもりでやっていたんですが、本田さんは「もう...、それ昭和のバラエティだよ」っておっしゃったんですね。「僕たちが楽しいと思っていたことは昭和のバラエティなんだ!」って発見できました。 本田さんだってもう動きがドリフのコントみたいだったんですよ。ホント、動きすぎて机もガタガタガタってなっているの見たら「もう!」となっちゃいました(笑)。 MC和久井さんはいかがですか? 和久井さんあんまりないんですが、この「ラジエーションハウス」の中で、今日はいらしていない浅野和之さんとか髙嶋政宏さんがいらっしゃるんですが、浅野さんはこのチームが大好きすぎて、楽しすぎて、本当の入り時間より早く来ていたと耳にしたんです。「それは本当なのかな?」って聞いてみたいなと。 八嶋さんそうなんです。僕は浅野さんと同じ事務所なんですが、すごく余裕を持って現場に来るのは良いんですが、控室じゃなくて直接、皆さんがスタンバイされている前室に来られて、いじられたりするのも好きだし、女優さんにお会いするのも嬉しいみたいで、本当にすごく早く来ていました(笑)。グループLINEに一つ書き込みを入れると、誰よりも早く反応するのが浅野和之さんです。 窪田さんいつも早いなとは思っていました。アリスとか...若い女性がとにかく好きなんですよ(笑)、浅野さんは。「みんなに会いたーい!」って(笑)。 遠藤さんいや、歳をとるとね、みんな若い女性が大好きなの(笑)。みんな。 窪田さんそれがすごく素直で。あの歩く国宝のような浅野さんのことをアリスは普通に「ジイジ」とか言えちゃって、僕はそれが「すげぇなぁっ」て思っています。それくらいフランクで、浅野さんもそれを喜んでるんですよ。良い関係だなって思いました。 MCでは、残念ですが、ワチャワチャと楽しい時間を過ごしてきましたが...。 八嶋さんさすがに今、本音が出ましたね! 普通は司会者は「ワチャワチャ」って言葉はチョイスしませんよ? ついに本音が! MC良い意味です(笑)。最後に窪田さんからメッセージをお願いします。 窪田さん皆さん楽しかったでしょうか? 大丈夫でしょうか...(苦笑)? 「ラジエーションハウス」のドラマを見てくださった方はいますか? (客席の多くの人が手を挙げているのを見て)ありがとうございます。嬉しい。「シーズン1」から「シーズン2」までやって「1」の頃から応援してくださったファンの皆さんのおかげで映画まで到達できたと思っています。関わったスタッフさん、キャストも一体となって作り上げてきましたが、それも見てくださった皆さんの反応がなかったら、みんなで劇場に来ることもできなかったし、コロナ禍で映画館がすごく寂しい場所になっているのも事実です。みんなでこうやって一つの映画、同じコンテンツを見て笑い合ったりすることが映画ファンとしてすごく嬉しいことなので、その一つとして「劇場版ラジエーションハウス」を観ていただいて、懐かしい気持ちだったり、お互いにマスクなしで顔を見合ったり、話したりしていた時間をちょっと振り返ってみてもらえたら嬉しいかなと思います。ワチャワチャした時間でしたが今日はありがとうございました。
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「窓ぎわのトットちゃん」公開御礼ティーチイン付き舞台挨拶映画『窓ぎわのトットちゃん』公式サイト女優、タレント、司会者、エッセイスト、ユニセフ親善大使などあらゆる顔を持ち、博識でありながら愛らしい人柄が広い世代から支持を集め、今もなおその姿をテレビで見ない日はない黒柳徹子さん。この度、自身の幼少期を自伝的に描いた「窓ぎわのトットちゃん」が初めて映画化され、公開後には絶賛の声があふれるなど大きな話題を呼んでいます。 12月14日、黒柳さんと八鍬新之介監督がTOHOシネマズ 六本木ヒルズで開催された公開御礼ティーチイン付き舞台挨拶に登壇しました。黒柳さんと八鍬監督はこの日、お客さんと一緒に場内で映画を鑑賞し、その後、黒柳さんにとって人生初となるティーチインイベントに挑戦しました。直接質問ができた人の中からは、黒柳さんとの対面に感動のあまり涙する人が続出。「窓ぎわのトットちゃん」や黒柳さんへの愛をぶつけると共に、黒柳さんが子どもたちと交流を図るなど、温かな雰囲気たっぷりとなったイベントの様子を詳しくレポートします!公開御礼ティーチイン付き舞台挨拶原作黒柳徹子さん八鍬新之介監督■八鍬監督が、真っ白なドレスを身にまとった黒柳さんをエスコートして登場し、大きな拍手を浴びました。八鍬監督ご来場の皆さん、「窓ぎわのトットちゃん」をご覧いただき本当にありがとうございます。私も、今日初めて徹子さんと、そして皆さんと一緒に鑑賞できたことをとてもうれしく思っています。 黒柳さん私も、今日皆さんと一緒に観ました。いろいろなことを懐かしく思い出したり、また涙が出ました。あの頃の時代、世の中のことがとてもよく描かれていました。トットちゃんの明るいところはうれしいんですが、世の中がだんだん暗くなっていく時代だったものですから、そんなことを思い出してちょっと涙が出ました。あの本をどうやって映画にするのかなと思っていたんですが、今日(映画を)拝見してとても素敵でした。(八鍬監督に向かって)ありがとうございました。 八鍬監督ありがとうございました。(会場:拍手) MCここからは本作を観終えたばかりの皆さんと、徹子さん、監督で映画の感想を語り合う時間となります。映画を観ていて気になった点があれば、もちろん質問していただいても結構です。ちなみに徹子さんは、このような形でお客さんと直接お話ができるイベントというのは初めてだそうです。 黒柳さん私、70年も芸能界にいるんですが、こういったイベントは初めてです(笑)。 MC非常に貴重な機会となりますので、積極的に質問をしていただければと思います。そして今日は一足早いクリスマスイベントとなります。壇上でコメントをしてくださった皆さんには、徹子さんからプレゼントがあるかもしれませんので、お楽しみに。ちなみに徹子さんにとって、クリスマスの印象深いエピソードはありますか? 黒柳さんキリスト教の家だったものですから、教会に行ってクリスマスを過ごしていました。小学校低学年の頃は戦争中でしたが、教会ではいつもいらしている病気の方の家の窓の下に行って、クリスマスの歌を歌っていました。教会のコーラスグループに私も入っていましたので、副牧師さんに連れられてみんなと一緒に行きました。その日だけは夜遅くまで出掛けても良いという許しを得て、よその家に行ってみんなと一緒にクリスマスの歌を歌いました。私たちが歌い終わると、そのお家の方が窓を開けて、お湯の中に砂糖を入れた、甘いお湯を一杯ずつくださるんですね。戦争中ですから、食べ物もない時代なので、そのために取っておいてくださったんだと思います。それがとてもうれしくて、その晩は何軒もお家を回って歌いました。クリスマスというと、それが一番忘れられない思い出になっています。戦争が激しくない時は、呑気なクリスマスもやりましたが、すぐに戦争になってしまったので、子どもの時の楽しいクリスマスの思い出がないんです。本作の中には、戦争のこともとてもうまく、うまくと言うとおかしいかもしれませんが、きちんとお話の中に入っています。きっと戦争のことをご存知ない方も、何か感じることがあったと思います。 MCそれではお客さんからのご意見、ご感想を伺っていこうと思います。質問のある方は、手を挙げてください。指名された方は、ステージに上がって徹子さんの隣のソファに腰をかけてお話をしてください。 ■「はい!」という元気な声を上げた子どもたちを始め、たくさんの手が挙がりました。その中で、お母さんと女の子二人(姉妹)のご家族三名が指名され、「やったー!」と大喜び。ステージに上がると、お母さんは、黒柳さんの大ファンのようで思わず号泣してしまいました。MC親子で本作を楽しんでいただけるというのは、うれしいことですね。 黒柳さんとってもとってもうれしいことですね。 MCお母さんは、涙が止まりませんね。お嬢さんから質問してもらいましょうか。お姉ちゃんは、今日「窓ぎわのトットちゃん」を観てどうでしたか? 姉妹のお姉さんトットちゃんが泰明ちゃんに「本を大人になったら返す」と言っていたんですが、それは結局どうなりましたか? 黒柳さんよく細かいことを覚えていましたね。泰明ちゃんは本を返す前に死んでしまったので、あの本は結局、返せなかったんです。まだ私が小学校の低学年の頃のことでしたね。ちょうどあなたの妹さんくらいかしら? 妹さんは何年生? 姉妹の妹さん二年生です。 黒柳さん泰明ちゃんが死んだ時は、ちょうどあなたくらいの歳だったと思います。「また今度会った時に返す」と私は言ったんですよね。「死んでしまったらもう会えないかもしれない」ということを、あまりよく分からず「今度どこかで会った時に返す」と言ったんです。だから、そのままになってしまって、結局持って帰って、家にずっとありました。 姉妹のお姉さんありがとうございます。作品は、全部に感動しました。「続 窓ぎわのトットちゃん」と「窓ぎわのトットちゃん」の本があって、「続 窓ぎわのトットちゃん」はお父さんに買ってもらって読みました。「窓ぎわのトットちゃん」もとても面白かったです。とてもお気に入りです。 黒柳さんどうもありがとう。 姉妹の妹さん泰明ちゃんはどんな病気だったんですか? 黒柳さん小児麻痺という病気です。お話ができることは良かったんですが、いろいろなところが動かなくなっちゃうんです。足もちゃんと動かないし、手、指も動かない。手を繋いでも、片方の手は大丈夫でも(泰明ちゃんの)右の手の指などは動かなくなっていました。小児麻痺というのは、そういう病気なんです。 姉妹の妹さん聞きたいことがあるんですが、良いですか? 黒柳さん良いですよ。 姉妹の妹さんお母さんから、「徹子さんの頭には飴が入っている」と聞きました。今も入っていますか? (会場:笑) 黒柳さん(まとめ上げた髪をゴソゴソと触る) 姉妹の妹さん入っているの…? ■黒柳さんが頭から飴を取り出して、妹さんにプレゼントしました。(会場:笑&拍手)姉妹の妹さんありがとうございます! うれしいです!! MCちょっと(飴が)もらえるかなと思って質問したところもあるのかな(笑)? 姉妹の妹さんそれもちょっとあるかな。(会場:笑) MCお母さんはいかがですか? 姉妹のお母さんうちの娘はすごく育てにくくて、毎日「トモエ学園に行きたい」と言うんです。もうトモエ学園はないのに(小学校)三年生の時に「電車の学校に通いたい!」と言われて、同じような学校がないかと探したりもしました。この本に出会った娘は、校長先生から「君は、ほんとうは、良い子なんだよ」と言ってもらったトットちゃんを見て、それを自分に重ねて「私も『君は、ほんとうは、良い子なんだよ』とずっと言われたかった」と言っていました。トットちゃんと自分を重ねながら成長している様子を見て、娘がこの本に出会ってくれて本当に感謝しています。 本作を通して、またいろいろと感じたこともあると思うので、帰って感想を聞くのが楽しみです。小さな頃に観た映画は、大人になってから観るとまた一味違って観えたり、今は勘違いしているところもきっとあると思うんですが、成長していくと共に、子どもたちも本作をそうやって観てくれたら良いなと思っています。本当にありがとうございました。 黒柳さん(姉妹のお姉さんに向かって)あなたは何年生ですか? 姉妹のお姉さん四年生です。 黒柳さん監督に何か質問はありますか? 姉妹のお姉さん何も考えていませんでした(笑)。(会場:笑) とにかく会えたことがうれしかったです。 黒柳さん私と会えたことがうれしかったの? それは一番うれしいこと。私もお会いできたことが、とてもうれしいです。 姉妹のお母さん戦争のシーンがありましたが、子どもたちは耳を塞ぎながら「ちょっと怖い」という印象で観ていたかもしれません。いろいろな年代の人が観る作品ということで、ソフトに描いた部分もあるのかなと感じましたが、そういった点で注意したことはありますか? 八鍬監督原作もそうだと思いますが、映画でも全ての世代の方がしっかりと観ることができる作品を目指していました。他にも太平洋戦争を舞台にしたアニメーション映画はたくさんあります。「窓ぎわのトットちゃん」に関しては、小さな子どもが戦争を知るきっかけになってほしいなと思いながら作ったので、凄惨な描写は少し抑えています。 姉妹のお母さん(娘たちを見ていると)怖がりながらもちゃんと観ようとしている姿勢を感じられて、「この時代には楽しいこともあったけれど、こういうこともあったんだ」と、なんとなく肌で感じながら観てくれたのかなと思っています。親としても戦争を知るきっかけの一つとして、すごく良かったと思っております。ありがとうございます。 MCありがとうございました。徹子さんからクリスマスプレゼントがあります。 黒柳さんみんなで分けてね。(会場:拍手) ■若いご夫婦が指名され、ステージに上がりました。黒柳さんグッズを身につけた女性は、対面に感激しきりで、涙を流しました。ご夫婦の女性小さな頃に「窓ぎわのトットちゃん」に出会って、そこからいろいろな場面でずっと勇気をもらっています。「窓ぎわのトットちゃん」をずっと心の宝物のようにしています。今回そういった作品が自分の心の中に増えて、本当にうれしく思っています。今日はお会いできて本当にうれしいです(感涙)。 黒柳さんありがとう。そう言っていただけて本当に良かったです。(八鍬監督に向かって)良かったですね。 八鍬監督すごくうれしいですし、安心しました。原作が大好きな方には、ご自分の中のイメージがあると思うんですが、それでも納得していただける作品になっていればうれしいなと思っていました。 ご夫婦の女性原作の「窓ぎわのトットちゃん」は私の大好きな作品です。黒柳徹子さんにとって、大切な映画や本などはありますか? 黒柳さん「窓ぎわのトットちゃん」にも出てくる本ですが、「アンクル・トムの小屋」という本があります。捕まって、売られていく黒人の人の話なんですが、私は小さな頃にそれを読んですごく悲しかったんです。お金を出して人間を買うなんて…、しかもそこで一生働かなければいけないなんて「何ていうことだろう」と、とても悲しく思いました。そういう思い出があったので、この本のことも「窓ぎわのトットちゃん」にちょっと入れました。 ご夫婦の女性私も明日、すぐに読んでみたいと思います。ありがとうございました。 ご夫婦の男性僕も、妻の勧めで原作を読みました。本作を観るのも今日で二回目です。僕はもう大人ですが、原作も映画も「こんな大人になりたいな」と思うような登場人物がたくさん出てきます。どのシーンも、これから生きていく上で励まされているような気持ちになりました。監督さんに質問ですが、原作には徹子さんによる「その当時は分からなかったけれど、今は校長先生の意図がわかる」という心の声が入っています。でも、本作では淡々と素敵なシーンが続いていき、そのシーンに込められた意図や徹子さんの思いは、本作を観ている側が考えるような仕組みになっていました。そこがすごく素敵だと思ったんですが、その辺りのこだわりについてお聞きしたいです。 八鍬監督実はそこは、とても迷ったところです。最初は徹子さんご本人にナレーションをお願いできるか分からなかったのですが、“シーンごとに徹子さんのナレーションが入る”という構成も一度は考えてみたんです。でも、小説から映像にする意味を考えると、できるだけ言葉に頼らずに、映像と行動で描写するのが正しいかなと思いました。そこで最初と最後だけ、徹子さんにナレーションをお願いしました。 MCありがとうございました。では、徹子さんからのクリスマスプレゼントを受け取っていただきましょう。 黒柳さんご夫婦ですか? (うなずくご夫婦)あら、そうですか。良いご結婚で良かったですね。お若いのに結婚されて、うまくいって良かったです。お幸せにね。(会場:拍手) ■お母さんと女の子の親子が指名され、ステージに上がりました。 親子の娘さんこんにちは。(黒柳さんに)トットちゃん、大好きだよ。 黒柳さん私のこと大好き? 本当? どうもありがとう。そう言っていただくと本当にうれしい。 親子の娘さん(黒柳さんに)ドレス、可愛いね。 黒柳さんドレス、可愛い? なるべく可愛くしようとしているのよ。(会場:ほっこりとした笑) 親子のお母さん今は子どもを育てているので、教育というものにすごく興味があります。今日本作を拝見して、そういったところもすごく考えさせられることがありました。楽しいだけではなく、戦争も含めていろいろな要素が散りばめられているところもとても素晴らしい作品だと思いました。まだ四歳ということもあって、娘はすごく自由奔放で、トットちゃんと重ね合わせてしまうところもあります。徹子さんが幼い頃は「困った子」と言われていたというセリフがありましたが、そういった時にご両親はどのように対応してくれましたか? 黒柳さんうちではあまり「困った子」と言われなかったんですが…(と切り出しつつ、自由にソファに転がったりする娘さんを見て)ちょっとあなた、(会場:爆笑)お名前は? 親子の娘さんエナです。 黒柳さんそこにちゃんと座っていてね。お利口ね、ちゃんと座れるじゃない。座っていてほしいのは、あなたが寝転がるとみんなにお尻が見えちゃうの。(会場:爆笑)(娘さんの視線が頭の方に向けられているのに気づき)飴? (会場:爆笑) ■黒柳さんは再び頭から飴を取り出し、娘さんにプレゼントしました。 親子の娘さん(飴を受け取り)何で、頭に飴が入っているの? 黒柳さん私はね、頭から飴が出てくるのが好きなの。 親子の娘さん今、食べたいなあ。(会場:笑) 黒柳さん食べても良いけれど、食べるとなくなっちゃうわよ。それでも良いなら食べちゃえば?私は、子どもって本当にすごいと思うんです。みんなが思っているより、いろいろなことが分かっているんですね。今、この壇上に上がって来て、自由に質問をするのは、やっぱり小さいからこそできるんだと思います。もう少し大きくなってしまうと、恥ずかしくてあまり質問もできなくなるかもしれないですからね。(飴に夢中な様子の娘さんを見て)どうしちゃったの? 飴に夢中? (会場:笑) 「飴を食べるとなくなっちゃう」と言ったから悩んでいるのね。でも食べたいなら、食べちゃえば? 親子の娘さん食べたい。(飴を食べ始める) MC飴もありますが、徹子さんからもう一つクリスマスプレゼントがあります。 黒柳さんこれどうぞ。プレゼントです。 親子の娘さんありがとうございます。うれしかったです。飴も美味しいです。■女性が指名され、ステージに上がりました。 女性原作ももちろん読んでいるんですが、徹子さんの小さな頃の楽しいエピソードがいっぱいで、全部に感動しました。質問ですが、子ども時代のエピソードを書き残そうと思われたきっかけは、どのようなものだったのでしょうか。 黒柳さん私は日記もつけていなかったので、「窓ぎわのトットちゃん」を書く時は、その前に書いていたものなど何もなかったんです。ただ、小林校長先生のことを書いておきたかったんです。後の世になっても本を読んで「こういう先生が良いな」「こういう先生になろう」と思う方がいたら、どんなにか良いだろうと思いました。だから、「小林先生のことを書こう」と思った時に、「窓ぎわのトットちゃん」という題名が頭に漠然と出てきました。先ほどの女の子は、四歳でしたね。四歳ってあれくらいなんだと思います。私は四歳、五歳くらいの頃からいろいろと小学校のことなどを考えて、六歳ぐらいの頃には、小林校長先生のことが大好きでした。そんな先生のことを皆さんに知っていただかなければと思って「窓ぎわのトットちゃん」を書きました。本当は「窓ぎわのトットちゃん」というのは、どうでも良くて、校長先生のことが書きたかった。「私のこともついでに書いておこうか」と思って、自分のことは書きました(笑)。 女性校長先生のお言葉もそうですし、徹子さんのエピソードも本当に多くの方に勇気と希望を与えていると思います。 黒柳さんそうおっしゃっていただくと、うれしいです。私は初めて入った学校では、小学校一年生の時に退学になった人間なんです。割と良い進学校で、家から近かったのでそこに入ったんです。そういった進学校の先生からしてみると、私のような子どもは本当に困ったと思います。そこで母が自由が丘にあった、トモエ学園を探して来てくれました。そこで、小林先生に出会えて私は本当に運が良かったと思います。もし出会っていなかったら、「あなたはダメな人だ」と言われたまま大人になっていたんだと思います。そう言われていたらきっと、大人になってもダメな人になってしまったと思うんです。けれど小林先生から「君は、ほんとうは、良い子なんだよ」と言われたので、自分は良い子なんだと思い込んでいたんです。そういった意味では、前の学校を退学にならずに、いろいろな人からガミガミ言われていたら、今頃はひねくれた人間になっていたと思います。前の学校が私を退学にしてくださらなかったら、私はこうなっていないので、ラッキーだなと思います。ただ、先生というものは、あまりいろいろなことを覚えていないんだと思ったことがありました。今から二十年ほど前に、私を退学にした先生からお手紙が来たんです。先生は、私を退学にしたことは全く覚えていませんでした。結核療養所のようなところに入っていらして、そこにいらっしゃる方たちと「毎日あなたのテレビを観ています」というお手紙をくださいました。その施設のことを調べてみたら、テレビが一つくらいしかなかったので、テレビをお送りしました。そして、先生にお手紙も書きました。先生が、私を退学にしたことを忘れているのは、それで良かったと思っています。先生はそこで幸せにお暮らしになったようでした。MC先生からのお手紙には、退学のことは全く記載されていなかったんですね。 黒柳さん全然書いていなかったの! (会場:笑) 先生は私を退学にしたことは覚えていなかったと思います。だから、そのことについては書いていませんでした。忘れちゃうんじゃないの(笑)? 女性監督にもおうかがいしたいんですが、多くの方が原作を読まれていると思います。本作によって、原作をまだ読んでいない方にもさらに広く「窓ぎわのトットちゃん」が知られるようになると思うんですが、今回、映画にしたいと思われたきっかけを教えてください。 八鍬監督社会ではいろいろな事件が起こりますが、自分の子どもたちが大人になった時に、泰明ちゃんやトットちゃんのように、他人に思いやりのある社会になっていってほしいと思っていました。その時に原作となる作品を探していて「窓ぎわのトットちゃん」に辿り着きました。意外と、思いやりの心って忘れていることだと思うんです。改めて、この作品をしっかりと映像化できれば、もう一度、思いやりについて捉え直していただけると思って企画しました。 MC徹子さんからのクリスマスプレゼントを受け取ってください。(会場:拍手)それでは最後に、質問をしてくださった皆さんと一緒に写真撮影をしたいと思います。 ■質問者が全員ステージに上がり、黒柳さんを中心に賑やかにフォトセッション! 黒柳さんはうれしそうに、皆さんと会話を交わしていました。 MC最後に、黒柳さんからご挨拶をお願いします。 黒柳さん私が書いた「窓ぎわのトットちゃん」を「映画化させてください」という話は、出版されてすぐにありました。でも、私はどうしても読んでくださった方のイメージが一番良いだろうと思い、「これは映像にはしないんです」とずっと言ってきました。今回「これをアニメーションにしたい」というお話をうかがって、アニメーションだったらちょっと違うかもしれないと思いました。そこで(八鍬)監督の作品を観て「この監督なら大丈夫かもしれない」と思い、お願いしました。今日本作を観て、純粋なものがだんだん損なわれている時代に、純真なものや優しさ、そういったものがよく描かれていてうれしいなと思いました。監督にお礼を申し上げたいです。それはきっと観てくださった方もそう感じただろうと思います。お優しい方が多くて、先ほどステージにいたお一人の方が「100歳まで生きてくださいね」とおっしゃいました。それはとってもとってもうれしかったです。ありがとうございます。(会場:拍手) 生きるつもりでいます。100歳まで生きますので、皆さんも長生きなさってね(笑)。私がテレビに出たりしているのを観てくれたらとてもうれしく思います。ありがとうございました。(会場:拍手)八鍬監督映画が公開されてから、実はお一人のトモエ学園出身の方からお手紙をいただきました。その方は最後までトモエ学園にいたわけではなく、途中で国民学校に転校されたそうです。転校した先で教育勅語や、それまでトモエ学園になかったものを叩き込まれてすごく戸惑ったらしいんです。その方は戦争中、戦後も、自分がトモエ学園にいたことをその当時は恥ずかしく思っていたそうです。ただ、徹子さんが「窓ぎわのトットちゃん」を出版をされた時に「誇りに変わった」「本当に感謝しています」というお手紙をいただきました。本作もそうですが、きっと戦争中、戦後は、自由な教育について表立って言えないような時代だったと思います。本作も含めて、誰をはばかることなく、自由を描いた作品が上映できる時代が続くと良いなと思っています。 黒柳さん皆さん、本当に本作を観てくださってありがとうございました。皆さんも「長生きしてください」とおっしゃった方と同じ思いだと思います。私は長生きしますので安心してください(笑)。今、こういう作品を作る方は少ないと思うんです。これだけ穏やかで優しくて、子どものことをよく分かっている大人のことを描いているものは少ないと思います。どうぞ宣伝して、たくさんの方にご覧になるよう言っていただいて、ぜひたくさんの方に観ていただけるようにしていただきたいと思っています。今日は本当にうれしい日でした。ありがとうございました。(会場:拍手)
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三谷幸喜監督最新作「スオミの話をしよう」製作報告会三谷幸喜さんが脚本と監督を務める最新作「スオミの話をしよう」が2024年9月13日 に全国公開されることが、東京・TOHOシネマズ 日比谷で行われた「2024年東宝配給作品ラインナップ発表会」で明らかになりました。ラインナップ発表会の後に三谷監督が出席しての製作報告会が行われ、主演の長澤まさみさんが演じる謎の女性・スオミを巡る物語であることが三谷監督自身の口から語られました。こちらの会見の模様をレポートいたします!三谷幸喜監督最新作「スオミの話をしよう」製作報告会三谷幸喜監督作品の話をする時に、「この作品はコメディなんだ」「恋愛ものなんだ」「ミステリーなんだ」とか、作った側が言うのって、ちょっと違う気がしています。それは、お客さん側が判断することだと僕は思っているんです。それを踏まえた上で、僕が新作として作った「スオミの話をしよう」について、どういう作品なのかという話ができればと思います。何か一つに限定して「これだ」というのではなく、五つの「顔」がある作品なので、それをこれから説明したいと思います。 まず一つ目の顔ですが、「スオミの話をしよう」はミステリーですね。 大富豪がいて、その奥さんの名前がスオミなんです。その彼女が、突然いなくなってしまいます。誘拐事件なのか、単なる家出なのか分からないので、大富豪はことを大事にしたくなく、警察には通報せず、知り合いの警察官に極秘でプライベートで捜索してくれと頼むわけです。それがこの物語の発端となっております。日本映画で誘拐と言うと黒澤明監督の「天国と地獄」(1963年公開)がありますが、今回それを目指そうかなと思っています。ちょっと大きく言ってしまいました…。 二つ目の顔ですが、「スオミの話をしよう」はコメディです。 僕はコメディしか作らない人間です。ずっと笑いの世界にいて、大河ドラマの「鎌倉殿の13人」では、少しシリアス側に舵を切っていましたが、それでも笑いの要素はありました。僕はやはり、自分が作るものは「皆さんに楽しんでもらう」「笑ってもらう」ことを大前提としています。なので「スオミの話をしよう」はコメディです。 スオミがいなくなって、大富豪のところにはスオミがかつて結婚していた四人の男性が集まってきます。今の夫を含め、五人のスオミを愛する男が集結する物語です。先ほどの極秘に捜査をお願いした警察官も、実はスオミの元旦那さんです。その五人の男たちが、誰が一番スオミのことを愛していたかでマウントをとり始め、彼女がいなくなったことを忘れて、そのことばかりに執着していく、そんな展開になっています。五人の夫はキャラクターも多彩ですし、俳優さんも素晴らしい方ばかりです。本当はここで言いたいんですが、「絶対に言うな」とプロデューサーの方に言われたので言いませんが、今までの僕の作品にあまり出てこなかった俳優さんたちに集まってもらっています。これ、出ていない俳優さんのことは言っても良いですか? 佐藤浩市さんも中井貴一さんも西田敏行さんも出ていないです。だいぶこれで狭まってきたと思います。そんな作品です。 三つ目の顔は、これは僕の作品としては珍しく恋愛映画です。それぞれ五人の男たちが、自分とスオミの思い出を語り、そこでいろんな愛の形が見えてくる構成になっています。パートナーがいる方も、今はパートナーがいない方も必ず楽しめて、いろいろと学べる作品になっていると思います。デートムービーと言っても良いと思います…デートムービーです! 四番目ですが、実はこれが一番大事な顔で、記事にしていただく時は一番大きな活字でお願いしたいのですが、「スオミの話をしよう」は長澤まさみ作品です。 僕が長澤まさみさんが大好きで、舞台にも、ドラマにも出ていただき、大河ではナレーションもやっていただきました。おそらく今の日本の映画界で、最も力があり、輝いている女優さんだと思います。その長澤まさみさんの、今現在の一番素敵な部分、コメディエンヌとしての輝きも含めて、長澤まさみさんの魅力をスクリーンに収めたかったのが一つの目標でもありました。これは長澤まさみムービーです。長澤まさみファンの方には「こんな長澤まさみが見たかったんだ!」と思っていただけると思います。ここは必ず大きく書いてください! 五つ目ですが、これはもう全然小っちゃくて構いませんが、三谷幸喜作品でもあります。 僕にとって九本目の作品です。もう九本にもなっちゃうんだなと思っています。毎回、試行錯誤を繰り返していますが、今回は手応えがあるというか、面白い作品になっていると思います。これまでの作品と同じように、カンヌとかヴェネツィアには全く縁がない作品ではありますが、今の日本のお客さんには必ず楽しんでもらえる作品になっていると思っています。今、数少ないオリジナルの映画作品です。原作もないしアニメでもなく、TVが元になった作品でもありませんが、そんな一本として、来年の日本映画にちょっとでも貢献できればと思っております。ここはちょっとだけ記事に書いておいてください。三谷監督タイトルに「スオミ」とありますが、フィンランドの話かと思ったのですが…。【記者質問1】三谷監督よくご存じですね。ご存知ない方もいらっしゃると思いますが、スオミというのはフィンランド語で「フィンランド」のことなんです。 記者では、フィンランドは関係あるんでしょうか? 三谷監督関係ありません! 主人公の名前がタイトルになるだろうと思って、脚本を書くにあたって名前をどうしようかと考えました。一番印象に残るけれどあまりない名前で、日本的な気もするけれどそうじゃない気もする…そんな名前を考えた時に浮かびました。実を言うと、最終的にはちょこっとだけフィンランドが出てはくるんですが、それは後で取ってつけたような感じなのであまり深い意味はないです。監督にとって九本目の作品ですが、舞台、ドラマもやられる中で、なぜ映画を作られるんでしょうか? 三谷監督にとって、映画を撮るというのはどういう意味や目的があるんでしょうか?【記者質問2】三谷監督TVと映画と舞台に関して言うと、TVは脚本しか書かないですが、舞台と映画は自分で演出もします。自分のテリトリーといいますか、舞台から来ている人間なので、バックボーンは演劇だと思っています。定期的に年に一、二本は舞台をやるようにしています。やはり、舞台と映画の違いとなると、「どれだけたくさんの人が観てくれるか?」という部分にあると思います。「悔しい」という言い方も変ですが、映画の力というのは計り知れないし、舞台はどれだけロングランをしたところで映画を観てくれる人の数には敵わないんです。しかも映画は良い形で残れば、100年後、200年後の人にも楽しんでもらえる媒体なので、そこに憧れはありますね。なので、僕が映画を作る時は、できるだけたくさんの人が喜び、楽しんでくれるというのが前提としてあります。逆に自分が本当にやりたいこと――「別に誰も見なくても良い、これは自分がやりたいものだ」と思ってやるものは舞台になります。それを何年かやっていると、そうじゃない、たくさんの人に喜んでもらえるものが作りたくなるんですね。そんな時に映画を作らせていただいています。いつ本作の脚本を書いていたんでしょうか? 「鎌倉殿の13人」なども大変だったと思いますが、本作はいつ頃着想し、いつ頃書き始めたんでしょうか?【記者質問3】三谷監督「鎌倉殿の13人」が僕の手を離れたのが去年の九月頃で、それ以前から頭の中には「次、どんなものをやりたいか?」というモヤモヤしたものがありました。具体的にプロットなどを書き始めたのは去年の暮れでした。今回、脚本に関しては意外と早く書き上げて、準備も進められ、八月にはクランクインしました。先ほど「これは長澤まさみの映画だ」とありましたが、具体的に長澤さんの魅力をどんなところに感じていらっしゃいますか?【記者質問4】三谷監督皆さんもよくご存じだと思いますが、長澤さんって、結構はっちゃけたイメージもあるけれど、実はすごく繊細なお芝居をされる方でもあります。一緒に舞台をやった時にも感じましたが、ご本人がすごく真面目な方なんです。役をすごく掘り下げ、セリフの一つ一つを自分が納得いくまで繰り返すところもあって、今回の撮影中も僕は「OK」だと思っても、長澤さんから「もう一回お願いします」と言われることがありました。そういう役に対する思いがちゃんと形として残せる方だと思います。長澤まさみさんはコメディエンヌのイメージもありますが、それと同じくらい、とても芝居上手、演技上手な方だと思っています。今回もとても難しい役をお願いしたんです。五人の男たちが思い出す、ぞれぞれのパートナーとしてのスオミは全員同じようで、少しずつ印象が違うんです。でも、通して見ると一人の人間であるという、非常に複雑な役をお願いしました。それをきちんと、僕の思っていた以上に演じてくださいました。こういう長澤さんを僕は皆さんに観ていただきたかったんです!記者もともと長澤さんをイメージして脚本を書かれたんですか? 三谷監督もちろんそうです! ちょっとエンターテイナー的な部分も彼女は持っているので、ちょっとだけ歌うシーンと踊るシーンがあります。少しアクションもあり、長澤まさみの全てがここにあると言えると思います。前作から五年が流れましたが、その間、大河ドラマであったり、ニュース情報番組(TBSで放送中「情報7daysニュースキャスター」)の総合司会をやられたり、いろんな変化もあったかと思います。それによって映画に対する向き合い方が変わられた部分はありましたか? 総合司会をやりながらの撮影は大変だったのではないかと思うのですが。【記者質問5】三谷監督おっしゃるほどいろいろあったわけでもないですけれどね(笑)。ニュースキャスターに関して言うと、僕の前にやっていらした方(=ビートたけしさん)は、世界的巨匠で、コメンテーターもやられていたので、僕よりももっとハードで大変だったと思います。僕はその後を継いだわけで、それと比べるとずっと楽にやらせていただいていると思っています。(「情報7daysニュースキャスター」の生放送がある)土曜の夜は撮影ができないというデメリットはありましたが、逆に言うとそこだけなので、あまり映画の現場の負担にはなっていません。スタッフにもそれほど迷惑は掛からなかったと思います。あの番組に関して言うと、いろんな世界の情勢や日本の政治を僕が語ったとしても、いや、もちろんそんなに語れないというのもありますが、他に語れる方がたくさんいらっしゃいます。なので、そうじゃない部分で、僕のコメントをどう作っていけば良いのかが、だんだん分かってきた部分もあります。僕の生活の中で、そこまで重きを置いていないと言うとあれですが、割りと軽い気持ちでやっています。たぶんそれが良いのかなと思っているので、全然大丈夫です。
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「屋根裏のラジャー」初日舞台挨拶「屋根裏のラジャー」公式サイト「メアリと魔女の花」に次ぐスタジオポノックの長編アニメーションの最新作は、イギリスの作家A.F.ハロルド著の「The Imaginary」(「ぼくが消えないうちに」こだまともこ訳・ポプラ社刊)を基にして、愛をなくした少女の想像が生み出した少年ラジャーを主人公に描かれる冒険ファンタジーです。 12月15日、TOHOシネマズ 日比谷にて公開初日の舞台挨拶を行いました。イベントには、本作の声優を務めた寺田心さん、鈴木梨央さん、安藤サクラさん、仲里依紗さん、山田孝之さん、寺尾聰さん、イッセー尾形さん、そして百瀬義行監督、西村義明プロデューサーが登壇し初日を迎えた喜びと、それぞれのお気に入りのシーンなどを語りました。こちらのイベントの模様を詳しくレポートします。初日舞台挨拶ラジャー役寺田心さんアマンダ役鈴木梨央さんリジー役安藤サクラさんエミリ役仲里依紗さんジンザン役山田孝之さん老犬(レイゾウコ)役寺尾 聰さんミスター・バンティング役イッセー尾形さんプロデューサー西村義明さん百瀬義行監督MC初日を迎えて、今どのようなお気持ちでしょうか? 西村プロデューサーこの作品は作るのが大変でした。このステージに登壇している皆さんにも、脚本を読んで出演していただけてうれしいです。何より、今回はいろいろな国の方々と作りました。それは初めての経験で、それによりいろいろな問題を生んでしまいました。一本の作品に作り上げることができて本当にうれしく思っています。 MCアフレコなど、いろいろな思い出があると思いますが、公開初日にこうしてステージに立たれていかがですか。 寺田さん僕が関わる前から、スタッフの皆さんは何年も何年も準備をされていましたが、僕はオーディションでこの作品と出会いました。そこでラジャーの一枚の絵とセリフを見て、ラジャーという存在や、ラジャーとアマンダの関係性、僕にも昔イマジナリがいたんですが、その頃はイマジナリというものを僕は知らなかったので、そういうものにすごく興味を持ちました。そして、スタジオポノックさんにうかがって、作り手の皆さんが本気で作られている姿を見ました。なので、この日を迎えることができて、ホッとした気持ちもあります。でも、これからがスタートなんだという感じです。本作に携わることができて、この作品を世の中の皆さんにお届けできて、今日という日を迎えられたことをすごくうれしく思います。 鈴木さん本当に今日という日を心待ちにしていました。スタジオポノックさんの作品に参加することがすごくうれしかったです。試写会で本作を観た時に、自分の声がアマンダとして描かれているか、アマンダになれているか、というのがすごく気になりました。でも、途中からそんなことはどうでもよくなるくらい作品の中に入り込んでしまいました。あまり自分の作品を観て涙したりはしないんですが、久しぶりに泣いてしまいました。自分が参加していることを忘れてしまうくらいに世界に入り込めた作品でした。この作品に携わることができて、すごく幸せだなという気持ちでいっぱいです。今日は初日ですが、これからどんどん皆さんに観ていただけることがすごくうれしいと感じています。 安藤さんこの作品に自分が出演できて、こうやって初日を皆さんと迎えられたことがすごくうれしいです。この作品と出会って脚本を読んで、自分の想像力との付き合い方が変わりました。きっとこれから本作がたくさんの方に届いていくと思います。私は「人の想像力の力はすごい!」と思っていて、それはすごく素敵なことにもなるし、とっても苦しいことにもなります。こういう作品が皆さんに届いて、より素敵な世界になっていったら良いなと思っています。 仲さん今日でプロモーションが終わると思うと、なんだかちょっと寂しい気持ちもあります。だから、今日は衣装に多くの色をとり入れてきました。イマジナリ側として…多分入っていない色はないと思います(笑)。山田さん今日の山田は、いつもと違うところがあるんだけれど、分かるかなぁ? あまり見た目じゃ分からないかなぁ。でも、雰囲気で分かるかな? 時間帯を考えると分かるかもしれないな。…今日の山田は、胃の中にご飯が入っているんですよ! 朝昼は食べないから、大体仕事の時は食べていない状態なんです。でも今日は遅い時間なので、えへへへ(笑)。質問は何でしたっけ?MC初日を迎えてのお気持ちは? 山田さん僕にとっても大切で素敵な作品が一つ増えたので、本作を一人でも多くの方に知ってもらいたいです。大切な作品として、みんなの心に残り続けてほしいと思います。 寺尾さん私の俳優人生の中で、"声を当てる"仕事は生まれて初めてだったので、新人です。この仕事をお引き受けするにあたって、原作をちょっと読みました。僕自身の中で一番決定的だったのが、西村プロデューサーと百瀬監督にお会いして、「この人たちと一緒にやろう!」と思ったことです。そんな風に作品から離れた理由で、惹きつけられて今回の出演を決めました。「この人たちが作る作品なら間違いないだろう」という確信を持ちました。ただ、なにぶん初めてのことだったのと、原作の挿絵のレイゾウコは、僕の印象だとちょっと狼に近くて痩せた印象でした。だから、本作でのレイゾウコの姿を見て、「あー、毛がふさふさでうれしい!」って思いました。自分の声で、このレイゾウコに命を吹き込むことができたらうれしいなと思って、今日を迎えています。私がいろいろ言うよりも、ご覧になった皆さんの感想を聞きたいというのが一番です。 MC作品の感想を聞いても良いですか? 寺尾さんいつも、聞かれても僕は答えないんです。僕らは演じたりする側なので、自分の感想よりも皆さんの感想をと思っています。僕は、作品は映画館で観ます。その時に、入口を出たちょっと先のところで、映画館から出てくるお客さんの姿や、どのような表情をしているのか見ることを楽しみに、この仕事をしています。ただ、感想として言うのならば、「初めてなのにとっても気持ちよくやり終えた」、そういう感想を持ちました。ありがとうございます。(客席:拍手) 尾形さん夏から、皆さんとお会いしていますが、「今日で最後なんだな」「残念だな」「これでお別れかな」というのが初日の感想です。今日ここに集まっているお客さんは、いろいろとやることがいっぱいある! まず本作を観た後に、帰って「面白かったよ」って(誰かに宣伝して)言うことが一つ。二つ目は、もう一回観に来てください。というのはね、このあいだ、神奈川フィルハーモニーの生オーケストラで、本作を観たんです。すごい迫力! 一度観た時は、正直分からなかったことが、全部解けました。感動するわ、鳥肌立つわ、泣くわで、えらいことだったんです。そういう感動が二回目ありましたので、ぜひ二回観てくださいね。お願いいたします。百瀬監督皆さんの今のコメントを聞いて、ジーンときちゃいました。「この作品の見どころは?」とか質問されることがあるんですが、一つ一つ挙げていくとキリがないほどいろいろな思いを込めて作りました。そしてその思いを受け止めてくれたならば、ラジャーを始めとする登場人物たちを好きになってもらいたい。そんな作品だと思っています 。二時間観ていただくわけですが、その間も楽しんでいただけたのならば、僕は最高の気分です。 MC今日は上映後の舞台挨拶なので、少し深いお話もできそうです。皆さんがご覧になって「好きなシーン」「ここを注目して観ると良いよ」ということを一つずつ教えてください。 鈴木さんたくさんあるんですが、特に注目してほしい場面は、"ラジャーとの約束"で誓った「泣かないこと!」っていうルールを自身に課したアマンダが、屋根裏部屋で傘を広げながら一人で話す場面です。アフレコをしていた時に一番難しいと思う場面でした。アマンダは、自分が傷つきたくないから現実から目を背けてしまったり、本当はお母さんに甘えたりしたいのかな、とアマンダの純粋な気持ちを考えながら演じた場面です。そこに注目して観ていただきたいと思っています。 MC安藤さん、あのセリフはグッときますよね? 安藤さん(深くうなずく)ね、泣いちゃいますよね。 寺田さんラジャーにも関係するというか、すごく大事な気持ちです。アマンダにとっても大事で、すごく思いが詰まっているシーンだと思いました。 仲さん夢の中のジョンくんのシーンが最高に可愛いんです。最初の宇宙船は、よく見ると段ボールで出来ています。その細かいタッチが、子どもの想像の世界だからかなと思いました。その段ボールが、途中でカッコ良く本物の宇宙船に変身するんです。あのシーンは、ちょっと可愛らしいシーンですが、子どもの頭の中、子どもの発すること、子どもの想像力にもっと触れ合っていきたいと思いました。私の息子はもう十歳なので、反抗期に差し掛かっていて、発言も大人になってきて、ちょっと寂しいところもあります。でも、子どもの想像の世界を本作で観て、息子は「楽しかった!」「すごく良かった!」と言っていました。私はすごく好きなシーンです。段ボールというのがポイント高かったですね。 百瀬監督仲さんは、最初に会った時に、そういう指摘をしてくれたと思うんです。それがね、「ちゃんと本作を観てくれているんだなぁ」って思って、実はすごくうれしかったんです!尾形さん先ほどオーケストラで二回観たって話をしたでしょ! すごく感動したんですが、皆さん全員の芝居がすごかったですね。中でもレイゾウコの存在感がすごかったね。安藤さんの担当したリジーの病室でのあの歯がゆさ…、壁に埋め込まれてレイゾウコを呼ぶまでに、時間があるでしょ。リジーに「早くレイゾウコを呼べよ!」と、手に汗を握りました。二回目ご覧ください。 MCあのシーンは、尾形さんと寺尾さんのバトルと言ってもいいと思います。 寺尾さんあんまり冷静に自分の声を聞きながら観ることができないというのもあるんですが、あのバンティングとのやりとりが、かなり強烈に残っています。一番の見どころは、初めてのせいもあるんですが、レイゾウコです! そんなにたくさん出ていないんですが、本作の中で、僕は自分が演じたせいもあって、レイゾウコの存在、そこから全体を観る…そういう観方で本作を観ました。そんな風にいろいろな観方ができると思います。そのうちの一つです。 安藤さんもぉ〜、レイゾウコがいとおしくて仕方がない。わーってやりたくなっちゃう! すごく大好きな映像です。あともう一つ言って良いですか? バンティングが消えるところの声が恐怖!尾形さんあそこは二、三回やりましたね。「なるほどなぁ」という気持ちと、「うまく演じなきゃ」という気持ちの半々でしたね。 山田さんリジーの写真を見たシーンで、「これは来るぞ!」と思いました。取材で答えないといけないので、冷静に観なきゃと思っていたんですが…。「泣かない!泣かない!」と思っていても、「我慢しなくて良いんだよ」って思ったら、もうバッーと(涙が)。一度目に観た時がそういう感じでした。だから、次はもう冷静に観ないで心をフルオープン状態で作品全体を観たいと思います。 MCジンザンはどうですか? 山田さんジンザンはカッコ良かったですね。すごく落ち着いていて「あーこういう猫になりたいなぁ」と思いましたね。 MC監督には、こだわりをうかがいましょう。 百瀬監督僕には、それは難しいですね。さっきも言いましたが、あれもこれもになってしまいます。ただ、今回のキャストの皆さんは、すごくキャラクターにハマっていると思うんです。それはハマっているんではなくて、ハメてくださったんだと思っています。それぐらいキャラクターたちを肉付けしてくれたと思います。皆さんの演技が、実在するのだという説得力を持たせてくれました。感謝しています。ありがとうございました。 寺田さんオーディションの時のセリフもそうだったんですが、作品の冒頭に「見たこともない鳥。見たこともない花。見たこともない風。見たこともない夜。そんな素敵なものある」って言うシーンがあります。そこは、やっぱりラジャーの第一声なので、録る時もすごく緊張したし、考えさせられた部分でもありました。 百瀬監督「見たこともないもの」って冒頭でいうと、すごくハードルを上げますよね。本当にそのセリフは結構考えました! 見たことのないものをどうやって絵にして映像化するのか、ハードルを上げているけれど、それが具体的に肉付けされて出来上がってくると、それを見ながら手ごたえを感じることができました。それが作っている時の大変さと面白さです。 尾形さん繰り返し観ることによって作品が育っていく…そういう作品だと思います。 ■鏡開き MC今日は初日でおめでたいので、鏡開きをします。人数が多いので樽を三つ用意しました。寺田さんは未成年なので、樽の中身はお水です。会場の皆さんもご発声をお願いします。寺田さんが「屋根裏のラジャーの公開初日とこれからのさらなるヒットを祈念して、せーの」を言ったら、皆さんで「ラジャー!」とお願いします。 寺田さん「屋根裏のラジャー」の公開初日とこれからのさらなるヒットを祈念して、せーの。 会場の皆さんラジャー! 登壇者の皆さんよいしょ!(小槌をおろす)■フォトセッション MC最後に代表して寺田さんからご挨拶をいただきます。 寺田さん皆さんは、この作品にどのような感想をお持ちになりましたか。大切な言葉やシーン、家族の愛、ひたむきに支え合う友情、夢に向き合うことの大切さ、信念や自分を信じること、諦めないことは、本作を通してラジャーやイマジナリが教えてくれるほんの一部のことだと思います。皆さんは本作を観て、きっと大切な気持ちや大切な何かを受け取ってくれたと思います。皆さんが受け取ったその気持ちに正解はないと思っています。イマジナリがいる方といない方、イマジナリがいた方といなかった方によっても感覚が少し変わると思っています。僕には昔イマジナリがいました。その子は、僕が小学校高学年になった頃から話さなくなったというのか、消えてしまいました。きっと、僕に大事なものを残して「もういなくても大丈夫」だと思ったからだと思います。イマジナリはいなかったけれど、自分自身と向き合えた西村さんと百瀬監督。百瀬監督は昔から漫画を描くことがお好きで、人のために描くのではなくて、自分で見ることが大好きだったそうです。それは自分自身に向き合っていくことだと思います。西村さんは困った時とか、考えごとがある時は、昔の自分、昔の等身大の自分に質問をするそうです。それも自分自身に向き合っていることだと思っています。きっと皆さんにとってそれぞれのイマジナリがいたりとか、自分の大切な親友だったり、何か自分が大事にしていたものなど、きっとそれらから教えられたことがあると思います。本作を観て、その気持ちを忘れないでください。本作を一回観ただけでは分からないこともあるとは思います。でも、きっと受け取るものがあると思います。何回でも観てほしいし、忘れないでください。忘れたら、また本作を観に戻ってきてください。登壇者の皆さん乾杯!
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「ゴールデンカムイ」完成報告会見「ゴールデンカムイ」公式サイト「実写化不可能」と言われた野田サトルの2600万部突破の大人気漫画「ゴールデンカムイ」がいよいよ実写化となります。その完成報告記者会見が12月20日、東京・日本橋のマンダリンオリエンタル東京にて開催されました。主演の山﨑賢人さんをはじめ、山田杏奈さん、矢本悠馬さん、工藤阿須加さん、栁俊太郎さん、大谷亮平さん、玉木宏さん、久保茂昭監督、松橋真三プロデューサーが出席しました。こちらの記者会見の模様をレポートいたします!完成報告会見杉元佐一役山﨑賢人さんアシㇼパ役山田杏奈さん白石由竹役矢本悠馬さん鶴見篤四郎役玉木宏さん月島基役工藤阿須加さん二階堂浩平/洋平役栁俊太郎さん谷垣源次郎役大谷亮平さん久保茂昭監督松橋真三プロデューサー■原作者の野田サトルさんからのコメントが公開されました。原作者である私の頭の中にも映像としてのゴールデンカムイがあります。 なので、実は、内心ものすごく心配していましたけれど試写を拝見いたしましてホッとしています。 今回の映画には、私の頭の中にも無かった良いところが沢山ありました。 特に役者さん方はかっこよくて、渋くて、可愛くて、キャラクターに合っていて漫画とはまた違った生身の魅力があふれていました。 動物のCGも心配ありません。 ものすごく謙遜して言わせて頂きますと観に行って損することはないと思います。【原作者・野田サトル先生のコメント】山﨑さん今日、「ゴールデンカムイ」の完成を報告することができてうれしく思っています。杉元という、すごく生命力の強い、心優しい男を演じられてうれしいです。 山田さん今、こうやって皆さんとこの場にいることで、「いよいよ公開するんだな」という実感がわいてきました。すごく贅沢な環境で、素敵な俳優の皆さんやスタッフの皆さんと一緒に作ったものが世に出るんだと思うと感慨深いです。 矢本さん個人的に大好きな漫画で、一ファンとして、一読者として白石由竹という人物が実写になった時、「こうであったら良いな」というものを作りました。 玉木さん鶴見中尉はすごくやりがいを感じる役柄でもあり、現場にいても非常に熱量の高い作品だったと思います。皆さん、楽しみにしていてください。 工藤さん月島という役を演じるにあたって、僕個人としてもこの作品のファンであり、何より月島のファンでもあったので、心からうれしかったです。演じる上で、矢本さんが言ったように、「自分だったらこういう月島が良いな」というのを全力で注ぎ込みました。素敵な作品になっていると思うので、皆さんに観ていただければ嬉しいです。 栁さん二階堂浩平/洋平の二役を一人で演じました。僕も原作を読んでいたので、インパクトの強いイカれた兄弟を演じられることを幸せに思いました。また、早くいろんな人に届けば良いなと思います。この作品の素晴らしさを伝えられたらと思います。 大谷さん先日、完成した本作を観ましたが、アクションが本当にすごかったです。たぶん、ここにいる皆さんの中では僕だけアクションシーン少なかったんですが、本作を観ながら内心ホッとするくらい、観応えのある素晴らしいアクションが多かったです。早く皆さんに劇場で本作を観ていただきたいと思いました。 久保監督僕も原作の大大大ファンで、どれくらいファンかというのを語ったら半日くらい必要になると思いますし、フィギュアを全部持っているくらいのオタクです。本作を撮らせていただけて本当に光栄に思っております。全てにこだわって撮っています。キャストの皆さん、過酷な撮影を本当にありがとうございました。雪の中での撮影は本当に大変で、そんな中で、皆さんは素晴らしいお芝居で、素晴らしいキャラクターを演じてくれています。いろんな人に観ていただきたいと願っています。 松橋プロデューサー本日は、このようにたくさんの方々にご取材に来ていただき、ありがとうございます。今作に注目いただき、本当にありがとうございます。ここまで長い道のりでしたが、無事、素晴らしい作品が完成しましたので、このような形でご報告できることを光栄に思います。 MCまずは山﨑さん、原作者の野田サトル先生からのコメントがありましたが、役者陣がキャラクターにピッタリ合っていて魅力にあふれいているとおっしゃっていました。 山﨑さん現場に先生が見学に来られた時に「いろんなことを言われたりすると思うけれど、僕は味方ですから」と言っていただいて安心しました。その言葉に背中を押されました。みんな役にピッタリで、すごいです。みんな原作にリスペクトして、愛を持ってやっていました。 松橋プロデューサー私その後、野田先生からお話をうかがうことがありまして。なかなか山﨑くんの口から自分のことを言うのは大変だと思うので僕がお話すると、「山﨑さんは杉元と本質的に似ているところがあると思う」とおっしゃっていました。それは、私が思うに、カッコ良くて強いというところだけでなく、心根、人間の本質がとても優しくて、器が広くて、多くを語らずに行動で示すところを、直感的にご覧になって感じられたんじゃないかと思います。そこが杉元に似ていたんじゃないかと推測しています。 山﨑さん不死身の部分かと思った(笑)。 MC今の話を聞いていかがでしたか? 山﨑さん多くは語らないようにします(笑)。うれしいです。 MC不死身の杉元を演じる上で、役作りはどのように進めたんでしょうか? 山﨑さん二〇三高地の戦いを撮影する前に、幼なじみの梅ちゃんと寅次とのシーンを撮影しました。戦争に行く前の杉元から丁寧に作っていけたので、男としての強さはあるけれど心優しい、という部分を撮影してから二〇三高地の撮影ができて良かったと思います。ワンカットでの長回しもあったのですが、「不死身」ということを表す上で、すごく意味のある撮影だったと思います。そこから、「金塊探し」になっていくんですが、戦争で傷ついた心、人間として忘れてしまった大事な部分をアシㇼパさんと出会い、少しずつ(心が)ほぐれていくのを表現できたらと思ってやっていました。MC成長していくだけじゃないんですね。 山﨑さん成長していくんですが、今回は成長し切っている杉元が、取り戻していくというか、取り戻しながら、また新たな成長をしていくという気持ちでやりました。 MCこれまでもいろんなアクションをやってきた山﨑さんも、やったことのないアクションがあったとお聞きしました。 山﨑さん冒頭の長回しもそうですが、狂気というか、杉元は生きるために「やられる前にやる」という鬼神のようだと言われる部分が出せたら良いなと思っていました。あとは馬ぞりですかね。馬ぞりは、引っ張ってもらって…。実際に地面の上を馬に引っ張ってもらったんです…(笑)。 MC普通は本人がやらないようなアクションですね。 久保監督普通は合成などをするシーンなんですが、賢人くんはそういうところにも挑戦してくれる方なので、スタッフの甘えとリスペクトもあってやってもらいました。北海道の夜はハンパなく寒いんですが、そこで馬ぞりで雪を浴びながら、引きずられる――本当に過酷どころじゃなく、「すみません」としか言えないです。でも、それ以上に素晴らしいシーンが撮れました。夜の北海道での撮影は、肌も手も出していられない寒さの中で頑張っていただきました。 山﨑さんいや、でも楽しかったですね。人生でそんなに馬車で引きずられることはないので、楽しみながらやりました。 MC肉体もすごく大きくなっていました。 山﨑さん強さを出すために体重は約10キロ増やしました。あとは、軍事練習もやりました。日本の武道から来ている戦い方を練習しました。例えば尾形と対峙した時、冷静に倒しにいったり、感情を出して戦うところなどいろいろありましたが基本は日本の武道から来ています。 MC山田さんはアシㇼパを演じる上で学ばれる部分も多かったと思います。 山田さん意識したことは、アイヌの少女ということで、文化的なものを学んで、アシㇼパの考えの根底には何があるのかをアイヌ語・文化監修の中川先生にも教えていただきながら、少しずつ作っていきました。彼女は信仰の部分を大事にしつつ、合理的なところもあって、原作でも「私は新しい時代のアイヌの女だから」と言っていますが、そういう部分も大事にしようと思いました。山の中を駆け回っていて、本当にたくましいですし、すごくしっかりとした考え方もそうですが、芯の強い人だなと思いました。MC雪の中でのアクションや弓など大変な部分もあったかと思います。 山田さん私は、ほぼほぼアクションは初めてで、走り方・立ち止まり方から教えていただきました。だから、本当に「皆さんすごいな」と完成した作品を観ながら思いました。大谷さんもおっしゃっていましたが、私も「ここまで激しいアクションがなくて良かった」と思うくらいの大迫力でした。弓矢はおうちに持って帰って、家のカーテンに向けて撃つ練習をしていました(笑)。弓をつがえる動きが極力スムーズになれば良いなと思い練習しました。 MC白石はコメディ部分も担う役で、身体を張る部分も多かったですが、演じる上でプレッシャーもあったのでしょうか? 矢本さんもちろんプレッシャーはありました。もともと原作の大ファンで、たくさんのキャラクターがいて、どのキャラクターも魅力的で好きなんですが、僕は白石推しなんです。コメディ部分を担う以前に、まさか僕が演じられるとは思っていなかったので、それだけで肩に力が入ってガチガチでした。すごい大作だし、さらにガチガチになって(苦笑)、最初の一日目、二日目とかは調子が悪かったです。「撮り直してぇ!」って思うくらい力が入っちゃっていました(苦笑)。でも、白石は他のキャラクターと違って、志とかどうしてもという祈願もない中で金塊争奪戦に入っていく自由なキャラなので、「自分が固くなっていたら白石の良さを引き出せない」と思って、とりあえず全部忘れてやるようになってからは調子が良かったですね。久保監督最初から調子良かったよ(笑)。 MCオープニングの映像でも「マイナス10度」という表示も出ていましたが…。 矢本さん特に辛かったのは、原作にもある雪山の川に入るシーンですね。原作を読んでいる時はゲラゲラ笑っていましたが、生の肉体で12月から1月にかけての雪山の川に入るのは笑えなかったですね。当時風邪はひかなかったですが、撮影が終わってから取り戻すかのように今年、風邪をひいて、他の現場に迷惑かけちゃいましたね。 MC山﨑さんも川に入っていましたが、凍っていたとか…。 山﨑さん朝、川が凍っていたのを、スタッフさんたちが僕らが入る前に砕いていました。 矢本さん砕いたら温度が上がるわけじゃないですからね(笑)。また固まる前に入った感じですね…。一番寒かったかもしれないです。寒いというより痛かったです。 MC山﨑さん、山田さんとのトリオはいかがでしたか? 矢本さん作品のお尻のほうから撮り始めたので、仲が深まってなきゃいけなかったんですが、それが撮影一日目だったので調子が悪くてすみませんでした(苦笑)。 山﨑さん最初からメッチャ良かったです(笑)。 矢本さん器がデカい男ですね(笑)。 MC鶴見中尉は絶大なカリスマ性と狂気を持ったクセの強いキャラクターですが、演じる上でどのようにされたんですか? 玉木さん僕も原作が大好きだったのですが、まさか自分が鶴見中尉を演じるとは思っていなかったです。イメージは原作を読んでいて分かっていたのですが、実写で演じる上では、杉元や周りを脅かす存在でなければいけない、「怖さ」が必要だけど、一方で、どこか愛嬌みたいなのもなければ部下がついてこないし、先の読めない得体の知れない存在感を目指してやりましたね。「何かやらかすぞ」という感じじゃなく、いきなり何かをやってしまうような怖さのさじ加減が難しかったです。MCその鶴見中尉と対峙した山﨑さんはどうでしたか? 山﨑さんイヤぁ、ゾクゾクしました。串で刺されるシーンとか、いきなりですから(笑)。 玉木さんさっき、用意されていたお弁当に串だんごがありましたよね。狙って置いたのかと…。ステージに持ってこようかと思いましたが、やめました(笑)。 山﨑さん僕もだんごを見たらすぐに思い出します(笑)。 玉木さんそうだよね! なかなか串だんごを見て思い出すってないですけど(笑)。 MC完成した作品を観ていかがでしたか? 玉木さん鶴見のシーンは多くはないですが、台本以上に皆さんのシーンは迫力があり、VFX CGの部分はすごく説得力があるものに仕上がっていました。冒頭の熊のシーンとかどうするのかと思っていたら、(作品を観たら)現実との境目が分からないくらいの恐怖を感じました。やっぱり、今でないと実写化はできないものだったんだと感じました。 MC工藤さんはそんな鶴見の忠実な部下である月島をどのような思いで演じたんですか? 工藤さん月島は、鶴見の絶対的な命令を全て遂行する、冷酷でもあり機械的でもあるキャラクターです。映像を撮られている時は、小細工かもしれないですが、僕は目を開き過ぎると垂れ目になるので、なるべく開かないようにしたり、ちょっと顔を伏せ気味にしたりと、なるべく月島のイメージを外見からでも取り入れようと監督ともお話をしました。どうしても緊張すると声が上ずって高めになるんですが、なるべく重くてしっかりした声で言いたいというのがあって、家でずっと「はい」の練習をブツブツ言っていました。「はい…ちょっと違うな。はい!」って。MC工藤さんも馬ぞりのシーンがありますが… 工藤さん僕もあそこまでガッツリとアクションをやるのは初めてでした。山﨑さんが数多くアクションをやられているので、おんぶにだっこというか、頼り切ってしまった部分もありました。でも、メチャクチャ楽しくできたので、(山﨑さんに)ありがとうございます。 山﨑さんいえいえ、ありがとうございます。 工藤さんあんまり多く語らないよね(笑)? 山﨑さん多くは語らないです。 工藤さん身のこなしもそうですが、山﨑さんは速いので、ついていくのに必死でした。月島も、キャラクターの中で上位に入る強いキャラクターなので、それをどう表現するのかをアクションスタッフの皆さんと協力して作りました。でも、やはり一番は山﨑さんが引っ張ってくれたおかげかなと思っています。 MC栁さんは一人二役をどのようなところに気をつけて演じられたんでしょうか? 栁さんまず、「双子は同じ時にどうやって芝居をすれば良いんだ?」っていうところから疑問でした。ボディダブル(代役)の方が、僕の動きを覚えてくれて、自分が浩平をやっている時には洋平を演じてくれました。そういう感じで撮影をしていたんですが、こんがらがりました…。スタッフさんも「次、どっちだっけ?」と分からなくなってこんがらがりました。MC栁さんにも馬ぞりなどのアクションがありました。 栁さん自分は型というより、キャラクター的にも変わった動きをしようと思っていたので、自由に動いていました。あとは山﨑さんが受け止めてくれたので、ケガがないようにだけ気をつけていました。 MC大谷さんは原作でも人気の谷垣を演じました。どのように準備して、演じられたんでしょうか? 大谷さんアクションはあまりなかったんですが、マタギ出身ということで、雪山を難なく走ったり歩いたりできる身体を作らないといけなかったので足腰だけは鍛えました。キャラクターの中では、すごく真面目で誠実な男なのですが、あんまり僕はそっちのタイプじゃないので、誠実に見えるようにそこは大事に演じました。MC久保監督は、日本各地での大規模ロケ、特に作品の舞台となる北海道でのロケはいかがでしたか? 久保監督なるべく本当の北海道の雪の中で撮りたいということは強く言わせていただきました。9割くらいが雪のシーンなんですが、それをほとんど本当の雪の中で撮るというのは、こういうエンタメ作品ではあまりなかったと思います。躍動するキャラを大自然で撮りたいと思ったんですが、雪での撮影自体、普段の4倍くらい時間がかかるイメージでした。ただ、僕らの体感としては、準備も含めて15倍くらい大変な感じがしました。そんな過酷な中で準備をして撮影をしました。 MC衣装や銃など細かい部分まで大切に作られたそうですね? 久保監督今回、アイヌの物語でもあるので、アシㇼパの衣装は実際にアイヌの方たちに刺繡を手縫いで作っていただきました。一着作るのに半年以上かかっています。杉元の銃に関しても、日露戦争の二〇三高地の時の三十年式銃は日本には残っていないので、それを改良して作られた三八式銃という銃を改造して、主要人物の銃を一つ一つこだわって作りました。特にアシㇼパのものは、アイヌの方たちに一つ一つ大事に作ってもらった小道具になっています。 MC松橋プロデューサーは「実写化不可能」といわれたこの作品、完成してどういう作品になっていると思いますか? 松橋プロデューサーまずは、この場を借りて幹事会社のWOWOWさんに感謝したいと思います。こういう大きな作品を作るにあたっては、巨大資本が必要で、今の日本映画の環境ではなかなかそこにチャレンジして踏み出してくださる方は少ないので感謝しております。今、世界ではいろんな国の作品が観られる環境が整っている中で、日本のエンターテインメントがどうなっていくかが問われていると思います。そんな中で、ドンッとすごい作品を出して「日本のエンタメはすごいんだ」と世の中に出したい気持ちで企画を立ち上げました。皆さんには本作をぜひご覧いただきたいですが、世界に出して恥ずかしくない、むしろ「日本のエンタメはすごいんだ」という作品に仕上がっていると思います。こういった作品をどんどん日本から出して、世界中のエンターテインメントを日本の作品で埋め尽くしていきたいと思っています。そんな作品に仕上がっていると思いますので、どうぞ楽しみにしてください。 MC最後に山﨑さん、メッセージをお願いします。 山﨑さん本当に「ゴールデンカムイ」は、スタッフ・キャストみんながそれぞれ愛を持って、リスペクトを持って、魂を込めて作った作品です。広大な北海道の自然があり、キャラクターそれぞれに正義・信念があり、それに向かって生きています。そういう中での人間ドラマがあり、迫力あるアクションもあり、ごはんを食べるグルメ要素もあり、囚人たちを探すミステリ要素もあり、コメディの要素もあり、全部入っています! 全部入っている最高のエンタテインメント作品ができました。あと、熊も出てきます! ぜひ大スクリーンで観ていただきたいです。
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最後まで行く DVDマズい男vs ヤバい男TDV34183R/2023年度東宝©2023 映画「最後まで行く」製作委員会最後まで行く DVD
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最後まで行く Blu-rayマズい男vs ヤバい男TBR34182R/2023年度東宝©2023 映画「最後まで行く」製作委員会TBR34182R
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「劇場版 SPY×FAMILY CODE: White」初日舞台挨拶「劇場版 SPY×FAMILY CODE: White」公式サイト集英社のマンガ誌アプリ「少年ジャンプ+」にて2019年3月より連載がスタートし、数々のマンガ賞にも輝き、最新コミックス12巻までのシリーズ累計発行部数が3,400万部を突破。2022年にテレビ東京にて放送されたTVアニメではあらゆるトレンドを席巻、初のミュージカル化が大成功を収め、現在放送中のTVアニメSeason 2も大好評と、常に盛り上がりを見せる大人気マンガ作品「SPY×FAMILY」(遠藤達哉・著)。 敏腕諜報員・黄昏(たそがれ)こと父・ロイド、超能力者の娘・アーニャ、凄腕の殺し屋・いばら姫こと母・ヨル、未来予知犬・ボンドからなる仮初めの家族・フォージャー家が、ロイドの任務(オペレーション〈梟(ストリクス)〉)継続とアーニャの〈星(ステラ)〉獲得のため、初めての全員での家族旅行に行くことから物語が動き出す「劇場版 SPY×FAMILY CODE: White」が12月22日に公開されました。 映画の公開を記念して、12月22日に初日舞台挨拶をTOHOシネマズ 日比谷にて実施し、レギュラー声優の江口拓也さん、早見沙織さん、松田健一郎さん、劇場版からのゲスト声優、中村倫也さん、賀来賢人さんが登壇しました。トークだけではなく、敏腕諜報員ロイドにちなみ、スパイに必要な要素を試すミッションに挑むなど大盛り上がりとなりました。こちらのイベントの様子を詳しくレポートします。初日舞台挨拶ロイド・フォージャー役江口拓也さんヨル・フォージャー役早見沙織さんボンド・フォージャー役松田健一郎さんドミトリ役中村倫也さんルカ役賀来賢人さん江口さん「ね!」(笑)。ようやく皆さんに本作を観ていただけたので、いろいろな話ができたらと思います。 早見さん「ね!」(笑)。本作を皆さんはご覧いただいたかと思います。今日は、アーニャさんはお家で宿題をやっているんですが、我らフォージャー家は洋服にアーニャカラーを入れていますので、心は一つということで! いろいろとお話できればと思います。 松田さん「ねっ!」皆さんに囲まれて、本日は緊張しております。(ボンドの声で)ボフッ! 中村さん(会場からの拍手に)優しい人たちですね。一応「ヌン」って言おうと思っていたんですが…。 賀来さん…言わなくて良かったね。 中村さんそうだね。(賀来さんが)きっと何か言うので待ってあげてください(笑)。 賀来さん「プッ!」(会場:拍手)このような場に立ててうれしく思います。今日は楽しんでいってください。 MCさっそくお話をうかがってまいりましょう! 目の前にいらっしゃるのは、先ほど本作を観終わったばかりの皆さんです。皆さん、本作はいかがでしたか?(会場:大きな拍手)江口さん、本作の公開初日を迎えた今の率直なお気持ちを聞かせてください。 江口さんお話をいただいてから収録を経て、本作をついに皆さんに観ていただけたという実感が湧いています。ここからどんどん周りの方々に伝えていただきたいです。この熱と、本作のすごさみたいなものを周りの方々に話してもらえたらうれしいなと思います。 MC中村さんと賀来さんは、劇場版からの参加となりましたがどうでしたか。周りからの反響等はありましたか? 賀来さんキャストが発表になって、僕たちが出ると決まった時に、まずうちの子供が「良いなぁ」って言いました。アーニャと写真を撮っているのを見て、「ずるい!」って言われました。 中村さん僕は、同業者から「マジか?!」と羨ましがられましたね。僕も知り合いがここに立っていたら、「良いなぁ」と思うので、頑張ってきて良かったです。 MCせっかくの上映後の舞台挨拶ですが、ネタバレにならない範囲で本作のお話もうかがいたいと思います。まずは江口さん、銃撃戦そして格闘シーンなどカッコ良いシーンが本当に盛りだくさんでした。しかも劇場版のアフレコは、スナイデル役の銀河万丈さんと一緒にされたそうですね。 江口さんはい! 一緒に収録をしました。銀河さんと言ったらレジェンド声優ですからね。普段は謙虚な方なので「おはようございます」と静かに入ってくるんです。でも、マイクの前に立つと、とにかく激しいんです! それこそ最後のシーンは本当に白熱のシーンだったんですが、僕は銀河さんのアフレコする姿を後ろから見ていました。「僕もこういうお芝居のアプローチをしたい」と思えました。本当にカッコ良かったです。 MC今回映画版のアフレコということで意識したことはありますか? 江口さん本作の収録自体が、TVアニメのSeason 2の収録をしているスケジュールの流れで収録できたので、ある意味普段と変わらない感じというか、彼らがある意味そのままスクリーンにいるような、そんな感覚でやっていました。だから特に劇場版という意識はあまりしていないと思います。 MCアーニャをさらった、ドミトリとルカをボコボコにするような、普段はクールなロイドの感情が乱れるシーンもありました。 江口さんその辺のやりとりは、他人同士だけど利害の一致で一緒になっている家族なので、その中で生まれる言葉には表せない感情や、何気ない会話の中には感動させようとは思っていないんだろうなと思います。でも、ふとした瞬間に何かぐっと来てしてしまいます。そこには根本的に流れている不思議な関係性をすごく感じます。そういう部分も良いなと思いながら観ています。 MC早見さんもアクションシーンがすごかったです。 早見さん今回のアクションシーンは、今までで一番ヨルさんが戦っているんじゃないかっていうぐらいすごかったです。江口さんカメラの動きもすごかったですよね! 松田さん回り込んでね! 早見さんアフレコの時はあのシーンがあんなに燃え盛っているとは思っていませんでした。「すごいところで戦っているな、ヨルさん!」という感じでびっくりしました。タイプF役の武内(駿輔)さんと一緒に収録をしたんですが、横に並んでマイクに向かってお芝居をしていても気迫をすごく感じました。TVアニメのSeason 2の豪華客船編では、戦闘中に焦ったり緊張することがありましたが、基本的にはヨルさんが戦闘中に焦ったりすることはあまりないんですね。でも、今回の劇場版の戦闘シーンは手に汗握るものがありました。戦闘シーンでのアドリブというか、「フッ!」「ハッ!」「トオーッ!」みたいなのは、ヨルさんはあまり入れないのですが、劇場版の収録をしている時には「ここからさらに絵がブラッシュアップされて、ヨルさんがどれだけ動くかまだ分からないので、戦闘のアドリブを20個ぐらい録っても良いですか?」と言われました。大きな攻撃の「ハーッ!」や、小さい攻撃の「ハッ!」みたいなボイスだけをいっぱい録りました。でも、さらにブラッシュアップされた縦横無尽に動くヨルさんにベストマッチするように、後から音声を録ったりもしました。 MC弟のユーリにアーニャさんを重ねるシーンにはグッとこみ上げるものがありました。Season 1からのヨルさんの心境の変化をどのように感じていますか? 早見さん最初は、お互いの利害が一致したから擬似家族となって物語は進みました。ヨルさんも、家族に対しては、自分の小さい時から一緒だったユーリに対しての思いが一番強くて、そういう疑似家族を組むことになったと思うんです。でも、Season 2の豪華客船編ではやられてしまってピンチの時に、最初に思い浮かんだのが「ロイドさんのクリーニングしたシャツを取りに行っていない」「アーニャさんの図書館の本を返さないといけない」という、疑似家族のほんの些細な日常のことなんですね。そこにはもちろんユーリの存在も重なってくるんですが、重なるくらいユーリのこともフォージャー家のことも、ヨルさんの中では、同じぐらい大事な家族として無意識に浸透しているんだと、今回の劇場版でも感じました。 MC松田さん、テレビアニメの豪華客船編ではお留守番でしたが、今回は初めてボンドも含めたフォージャー家揃っての家族旅行になります。今回は寂しくなかったですね。 松田さん(ボンドの声で)アウーン。(会場:笑)今回はお留守番しないでみんなと一緒に出かけられたのがすごくうれしいですね。ボンド自身が本当にうれしそうにアーニャの側をついて回っているのを演じていて、すごくうれしかったです。 MC(犬の鳴き声の)「ボフ!」という一言で感情を表すのはすごく技術が必要かと思うんですが、何か表現するにあたってコツなどありましたら教えていただけますか? 松田さん人間と一緒です。うれしかったら「ワウっ!」って言いますし、悲しかったら「ワウ…」って言いますから。思ったことを、感情に乗せて「ボフ!」と言うので、そんなに難しいことはありません。割とみんなできちゃうんじゃないかな。 MCそれでは今、ここで喜怒哀楽をやっていただくことはできますか。(会場:拍手) ■松田さんによるボンドの喜怒哀楽を実演されました。 MC松田さん、ありがとうございます。そして、今回のゲスト声優のお二人にもお話をうかがいましょう。中村さんと賀来さんは、先日開催されたファンミーティングを始め、本編でもお二人の掛け合いが面白いですが、お二人が演じられて楽しかったシーンはどこでしょうか? 賀来さん僕は、(声優陣の)皆さんの声を聴きながらアフレコできたことです。ヨルさんやアーニャと一緒にお芝居ができたんです。それはもう本当にただただ楽しかったです。これはもうファンからしたら最高の思い出です。 中村さんネタバレっていうほどのことじゃないので言ってしまいますが、僕ら二人はヨルさんにちょっとひねられるシーンがあります。あれはもう…変な意味じゃなく、変な意味じゃないですよ! 興奮しました! やっぱりうれしかったよね。賀来さんそうだよね。 中村さん(記者に向かって)「変な意味じゃない」って書いといてくださいね。 江口さん余計に強調されるっていうね。 賀来さんその辺はね、ファン冥利につきますし、興奮しましたね。 MC「SPY×FAMILY」ファンのお二人ですが、本日目の前にいるのは本作を観終わったばかりの皆さんですが、二回目を観るとしたら、「ここに注目してほしい」というところはありますか? 賀来さんアーニャと追いかけっこするシーンあるじゃないですか。僕たち二人で、あそこは結構ぶっつけ本番みたいな感じに即興でやりました。 中村さんそうそう! 「君たち、面白いことやって」って言われてやりました。 賀来さん結構なむちゃぶりだったんです。絵もまだそんなに完成していなくて、パラパラ漫画みたいな感じだったんですよね。中村さんそうだったね。 賀来さん二回目観る方は、そのライブ感みたいなところをぜひ! 中村さん僕らの普段の実写のお芝居では、ありえない速さのリズムでした。あそこは声優をやっている気がしました。 賀来さんそうだよね。 MCそれをいきなりできるということは、声優の才能がやはりあるということでしょうか? 江口さんあそこのシーンって、空間は現実的に言うと歪んでいるんですよね。こっちから来てあっちからも来てという、ある意味お約束のパターンではあるんですが、あそこで切り替えて演じるには技術が必要ですよね。だからそれこそ種﨑さん(アーニャ役)もそこのシーンではいろいろなアプローチを考えていましたね。「作品はまだできていないんですが、こっちからも来て、あっちからもってなります」って言われて、いろいろなニュアンスを考えていましたね。それぐらいに発想力というかそういった力が必要なシーンだなと感じました。 ■特別企画「ナンバーワンスパイ決定戦」 MCここからは様々な角度から皆さんに楽しんでいただきたいということで、企画をご用意しました!「ナンバーワンスパイ決定戦」です!そして、皆さんの応援と特別審査員としてアーニャちゃんが駆けつけてくれました。皆さん大きな拍手でお迎えください。 早見さんアーニャさーん! ■アーニャさんがステージに登場。 MCではルールをご説明いたします。本作の主人公である凄腕スパイの〈黄昏〉ことロイド・フォージャーにちなみまして、スパイに必要とされるであろう素質を試すミッションをご用意しました。これから皆さんには三つのチャレンジに挑戦していただきます。瓦割り【力】・イラスト対決【技術】・ひもくじ【運】の三番勝負で、誰が〈黄昏〉のような凄腕スパイに近いのかを競っていただきます。まずは皆さんの前に今回特別にご用意したホワイト瓦をスタンバイいたしましたので、これを実際に割っていただきたいと思います。割った瓦の枚数がそのまま得点になりますので、ぜひ皆さん気合を入れて【力】の勝負に挑戦してください。 江口さん瓦割りを人生でやることありますか? 松田さんないですねー。 早見さん舞台挨拶で瓦って割るんですね! 江口さん初めて聞きました。 松田さん(笑)舞台挨拶ではないですよね。 MC皆さん、自信の程はいかがですか? 江口さん未知数です。どんな感覚なのかが分からないです。 早見さんがんばりましょう! MCそれでは早速ですが、皆さん準備はよろしいですね。安全を配慮してグローブをつけてくださいね。中村さんどうやって割るのかも分からない…。(登壇者の皆さん:笑) MC私の「せーの!」という掛け声を合図に力いっぱい割っていただければと思います。せーの! ■登壇者の皆さんが一斉に瓦割にチャレンジ!江口さんきれいに割れるものなんですね。 MC瓦一枚あたりが1ポイントで、マックスが8ポイントになります。なので、全員が全ての瓦を割ったということで、全員8ポイント獲得です。(会場:拍手)では、次の競技に参りましょう! 次のミッションは、「スパイと言えば言葉を発せられない状況下でも的確に情報を伝える能力が必要」ということで、イラスト対決に挑戦していただきます。 松田さんイラスト対決! 中村さん(笑)。いい声だ…。 MCこちらの優勝者には10ポイントを差し上げます。そして、優勝者の絵は一部の劇場で、宣伝ポスターとして実際に飾る予定です。ぜひ心してご参加ください。 江口さんこれはね、ちょっと我々に分がありますね。先日、ジャンプフェスタに出演した時に、原作の遠藤達哉先生からアーニャの描き方レクチャーがありました。どういう風に書けばうまくなるかということをちょっと教えていただきました。 早見さん(描くには)ポイントがありますからね! 江口さんパース! 松田さんレイヤー! 賀来さん何ですか? それは? MC本日は、アーニャちゃんがせっかく来てくださっていますので、登壇者の皆さんには「アーニャの好きなところ」をテーマに、アーニャのイラストを事前に描いていただきました。まずは、今回のゲスト声優の中村さんと賀来さんから発表いただきたいと思います。まずは、賀来さんからお願いします。 賀来さん一番目かよ! いくぜ! テテン!(効果音を付けながら発表)松田さんん? 早見さんえ? 賀来さん(会場:拍手)マジで!? 本当? 早見さん発想力がすごい! 賀来さんアーニャのこの顔が好きなんです! これは予想外な反応だぜ! 江口さんこれだけ寄ってもアーニャだって分かりますね。 MC次は中村さんお願いします! 中村さん僕もこんな顔です。賀来さん上手いなあ。 早見さん絵心がある! 中村さんさっき10秒ぐらいで描いたものなのでごめんなさい。心の声を読んで、引いている時の表情です。 江口さん10秒で描けるものなの? MCレベルが高いですね。 中村さん(江口さんたちは原作者の先生に)教えてもらっているわけですからね。 MCでは、続いては松田さんお願いします。 松田さん私の描いたアーニャはこちらです。早見さんあ! (賀来さんの絵と)一緒!? 賀来さん被っちゃった! 松田さんアーニャといったら笑顔ですから。 江口さん(松田さんに上手なので)昨日から描いていましたか? 松田さん今日描いたの! MCでは、続いて早見さんお願いします。 江口さんえ? 早見さんからで良いんです? 僕、今ちょっと見えちゃったんですが、(早見さんの答えは)最後にしたほうが良いですよ! 早見さんそんなわけないじゃないですか! 私、今回遠藤先生にパースとレイヤーを教えていただいたので、自信作ができました! アーニャさんの好きなところ、ドン!(絵を発表)江口さんこわいって! 早見さんいかがですか? アーニャさん!(アーニャ逃げる) 江口さん&松田さんおびえてる! 早見さんアーニャさん? あれ? おかしいなあ…。 江口さんすごい化け物がいっぱいいる…。 早見さん皆さんの描いている表情と同じですよ! 江口さん同じですか? 中村さんどの子ですか? 全部ですか? 早見さんはい。全部です。つまりですね、アーニャさんの表情の豊かさを表現しました。 中村さんなるほど。 江口さんこの化け物に囲まれたら、絶対に殺されるな。 早見さんちょっと! 優勝するかもしれないんですからね! 江口さん狂気を感じます! 早見さん遠藤先生からパースとレイヤーを習いまして、奥行きみたいなことだったと思うんですよ。手前を大きく奥を小さく描くとか、目の割合が多いとか…。 賀来さん(早見さんの絵を示して)一番奥の子は、吐いているんですか?早見さんびっくりして、絶叫している顔です。「こ、殺し屋!」って言っている時の表情です。 中村さん表情豊かなバリエーションの説明を一個ずつほしいですね。 江口さん確かに、解説がほしいですね。 早見さん「CODE: White」ということで、一応ベレー帽もかぶらせています。 中村さんベレー帽?! MCヨルさんは独特ですね! 中村さんこれだけで15分は話せますね。 賀来さん噛めば噛むほど味が! 中村さん良いつまみですよ。 江口さん早見さんとちょっと何か似ています。表情豊かなそれぞれの顔を描きました。こちらです!登壇者の皆さん(笑)。 早見さん悲鳴が上がっていますよ。 江口さん悲鳴って何ですか! 早見さんお客さんがのけ反っています。 中村さんそれは魔除けか何かですか? 江口さん魔除けじゃないです! アーニャ! これ、アーニャだよ。(会場の反応に)何で? いろんなバリエーションの表情がほしかったんです。まず、パースですね。 賀来さん待って、パースって何? 江口さんパースとレイヤーです! 早見さん一つの体に頭が全部…。 松田さん某悪魔超人…じゃん。 江口さん右と左を見ているのがこの絵から分かると思うんですが…。 中村さん人間の闇か何かなの? 江口さん違います! すごく楽しそうにしているアーニャです。 松田さん何かあると横の顔がカチャカチャって変化するんですよね? 早見さんみんなバラバラにしゃべりそう。 MC全員のイラストが出揃いましたので、アーニャちゃんに審査をしてもらいます。ということで発表いたします。優勝は「全部良かった」ということで、全員優勝です。勝負は引き分けです。 江口さん優しい! 早見さんやったー! MC瓦割りも、イラストも全員同じ得点です。皆さんの絵は全国の劇場に飾りますので、どこに飾られるのかなどの詳細は作品の公式Xにてお知らせします。 賀来さん(江口さんの絵を)これヤバイのよ。 中村さん何でシースルーの服を着せたんですか? 冬だって言っているのに。 江口さんシースルーじゃない! MCそれでは最後のミッションです。高難度のミッションをクリアするためには、時として運も必要です。ということで、最後は運試し企画です。本編でもメレメレのさくらんぼリキュールを巡ってさまざまな事件が巻き起こっていますが、皆さんの前にボックスを置きます。箱から出ているロープが1本だけさくらんぼリキュールにつながっています。私の掛け声でお好きなロープを引いていただきます。勝者の方には50ポイント差し上げます。 江口さん運をつかみ取りたい! MCそれでは、選んでください。 松田さんどうぞどうぞ、選んでください。 賀来さんよし、じゃあこれにします! 中村さんあ、このロープ重いわ…(当たりが)来てるな。 MCそれではいきます! せーの! ■ロープを登壇者の皆さんが一斉に引く。松田さんのロープの先にあたりのさくらんぼリキュール。賀来さん来い! 早見さんあっ! 松田さんやったー! 50ポイント! これでナンバーワンスパイ! MC松田さん、喜びの声を聞かせてください。 松田さん(ナンバーワンスパイの喜びをボンドの声で)「ボフ!」(会場:拍手) 江口さんいいなあ。幸せな気持ちになる。 松田さんありがとうございます。 MC最後に、登壇者を代表して江口さんからご挨拶をいただきます。 江口さん皆さん、本日は初日に足を運んでいただき本当にありがとうございます。楽しんでいただけましたでしょうか。(会場:拍手) ありがとうございます。本作を観た直後の感想をいろいろな人と分かち合いたいかと思います。ぜひその感想を身近な方に伝えてください。やはり初日に観ていただいたということは、皆さんは「SPY×FAMILY」のガチ勢だと思います。ぜひ映画館で公開しているこの期間にまた足を運んでいただけたらうれしく思います。本日は本当にありがとうございました。
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『モアナと伝説の海2』パンフレット発売のお知らせ『モアナと伝説の海2』公式サイトモアナが再び壮大な冒険に挑む新作『モアナと伝説の海2』。本パンフレットでは、キャラクターたちの設定や映画の世界観、制作の舞台裏エピソード、日本版声優のインタビュー、さらに美しい南の海と文化を描いたアートワークギャラリーなど、充実した内容が盛りだくさん。手に取るだけで冒険の世界が広がる一冊です! ぜひ劇場にてお買い求めください!『モアナと伝説の海2』の公開を記念し、12月6日(金)より上映劇場にて劇場パンフレットを販売致します。商品名:『モアナと伝説の海2』劇場パンフレット 仕様:250×250㎜ 46P 価格:990円(税込)【パンフレット】発売日:2024年12月6日(金) 東宝株式会社 ライツ事業部 © Disney