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100日間生きたワニ Blu-ray神木隆之介 中村倫也 木村昴 新木優子 / ファーストサマーウイカ 清水くるみ Kaito 池谷のぶえ 杉田智和 / 山田裕貴共に生きる本編ディスク:Blu-ray本編63分+映像特典 カラー ビスタサイズ 1層(BD25G) 音声:1, リニアPCM5.1ch /2, リニアPCM2.0ch 字幕:なし【映像特典】◆予告編集(予告/特報1/特報2) ◆初日舞台挨拶 【登壇者】神木隆之介/中村倫也/新木優子/ファーストサマーウイカ/上田慎一郎監督 /ふくだみゆき監督 ◆オンラインヒット祈願イベント 【登壇者】:神木隆之介/木村昴/ファーストサマーウイカ/上田慎一郞監督/ふくだみゆき監督 中村倫也(VTR 出演) ◆キャスト座談会 神木隆之介、中村倫也、木村昴、新木優子、山田裕貴の5 人が、映画『100 日間生きたワニ』を試写で見た 直後に座談会を開催!和気藹々と率直な感想を語る5 人の姿を是非お楽しみください!TBR31268D/2022年度東宝原作:きくちゆうき「100 日後に死ぬワニ」 監督・脚本:上田慎一郎、ふくだみゆき コンテ・アニメーションディレクト:湖川友謙 音楽:亀田誠治 主題歌:いきものがかり「TSUZUKU」(Sony Music Labels)桜が満開の3 月、みんなで約束したお花見の場に、ワニの姿はない。親友のネズミが心配してバイ クで迎えに行く途中、満開の桜を撮影した写真を仲間たちに送るが、それを受け取ったワニのスマホ は、画面が割れた状態で道に転がっていた。 100 日前―――入院中のネズミを見舞い、大好きな一発ギャグで笑わせるワニ。毎年みかんを送っ てくれる母親との電話。バイト先のセンパイとの淡い恋。仲間と行くラーメン屋。大好きなゲーム、 バスケ、映画...ワニの毎日は平凡でありふれたものだった。 お花見から100 日後――桜の木には緑が茂り、あの時舞い落ちていた花びらは雨に変わっていた。 仲間たちはそれぞれワニとの思い出と向き合えず、お互いに連絡を取ることも減っていた。そんな中、みんなの暮らす街に新たな出会いが訪れる。引っ越ししてきたばかりで積極的なカエルに、ネズミたちは戸惑いを隠せず... 変わってしまった日常、続いていく毎日。これは、誰にでも起こりうる物語。© 2021「100日間生きたワニ」製作委員会100日間生きたワニ Blu-rayご購入はこちら
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「映画ドラえもん のび太の地球交響楽(ちきゅうシンフォニー)」完成披露試写会「映画ドラえもん のび太の地球交響楽」公式サイト1980年に映画第1作目が公開された「映画ドラえもん」シリーズ。藤子・F・不二雄の生誕90周年となる記念すべき年に、シリーズ第43作目となる「映画ドラえもん のび太の地球交響楽(ちきゅうシンフォニー)」が、3月1日より公開になります。シリーズ初の“音楽”をテーマに、地球の危機を救うべく、ドラえもんとのび太たちが素敵な仲間と出会い、“音楽”を通じて心を通わせ新たなハーモニーを生みます。 2月11日、イイノホールにて完成披露試写会が開催され、ゲスト声優の石丸幹二さん、芳根京子さん、かが屋(加賀翔さん・賀屋壮也さん)さん、今井一暁監督が登壇し、完成した本作の感想や見どころについて語りました。こちらのイベントの模様を詳しくレポートします。完成披露試写会ミーナ役芳根京子さんワークナー役石丸幹二さん漫才師役・バンドマン役加賀翔さん(かが屋)演歌のおじいちゃん役・漫才師役・バンドマン役賀屋壮也さん(かが屋)今井一暁監督MC大きな声でドラえもんたちを呼んでみましょう。ドラえもーん! ■ドラえもん、のび太、しずか、ジャイアン、スネ夫が会場から大きな拍手を浴びて登場。ドラえもん今日は僕たちの映画を観に来てくれて、みんな、本当にありがとう。僕、ドラえもんです。 のび太野比のび太です。 しずか源静香です。 ジャイアンオレ様はジャイアンこと剛田武だぜ! スネ夫どうも、骨川こと骨川スネ夫です。 ジャイアン骨川って呼んだことないけどな(笑)。 スネ夫そうだっけ(笑)? MCドラえもんは、音楽家みたいなコスチュームだね。 ドラえもんこの服はね、燕尾服っていってね、音楽の演奏会の時や、かしこまった場所で着る服なんだよ。 ジャイアン何だよ、言ってくれればオレ様も着てきたのによ! スネ夫ジャイアンは持ってないでしょう! 僕もカッコいい燕尾服を持って来ても良かったんだけどね。 MCドラえもん、その髪型もすごいね。 ドラえもんこれはね、マエストロハットって言います! しずかとっても可愛らしくて素敵だわ。 のび太僕もかぶったら似合うかな? ドラえもん似合うんじゃない? MCいつかのび太くんのマエストロハット姿も見てみたい! ところでドラえもん、今回の大冒険はどうだった? ドラえもんとっても楽しかったよ! 今回は音楽がエネルギーになる星で大冒険をするお話で、そこで暮らす人たちと一緒にいろんな楽器を使って演奏したりしたんだよ。 ジャイアンのび太のリコーダーの音には笑っちまったけどな(笑)。 スネ夫のんびりのんきなのび太の「の」の音ね(笑)。 のび太いいじゃないか! 僕だっていっぱい練習したんだよ! ドラえもんのび太くん、落ち着いて!ここにいるみんなは、音楽は好きかな? 楽器を演奏したり、歌を歌ったり、好きな曲を聴いたり、音楽が好きっていうお友だち、手を挙げてもらっても良いかな?(会場:たくさんの手が挙がる) MCたくさんのお友だちが手を挙げてくれているね。そして音楽と言えば、ジャイアンだよね。 スネ夫ちょっと! だめだよ、それ言っちゃ! ジャイアン何でだよ(笑)。もちろんオレ様と言えば、音楽好きで有名だよな! ということで、ここで一曲歌わせていただきます!スネ夫やめて、やめて~。こうなっちゃうから、その質問は禁止! けが人がいっぱい出るんだよ! MC大変大変! 失礼いたしました!ところでドラえもん、音楽がエネルギーになる星ってどんなところなの? ドラえもん僕たちが行った場所はね、 楽器を演奏したり、歌を歌ったりするとエネルギーが発生するんだ。そうすると明るくなったり、水が流れたりするんだよ。 スネ夫音楽で何でもできちゃうすごいところなんだよ。 しずかそこに招待してくれたミッカちゃんも歌がすごくうまかったわね。 のび太ほんとに上手だったよね。ミッカと一緒に演奏して本当に楽しかったな。 しずかだけど、そのあと怪しい生き物が近づいてきて大変なことが起こったりして、いろいろあったけれど、またミッカちゃんたちと演奏したいよね。みんな元気かしら。 スネ夫ミッカちゃーん! ドラえもん会いたいよね。 MCすごく素敵な大冒険をしたんだね。会場の皆さんも早くその大冒険を観たいですよね。ドラえもん、今日は素敵なゲストの皆さんがいらっしゃるんですよね? ドラえもんそうなんです! MCそれでは、続いてこの方々に登場していただきましょう。ゲスト声優の石丸幹二さん、芳根京子さん、 かが屋の加賀翔さんと賀屋壮也さん、そして本作の監督、今井一暁監督です。 ■石丸さん、芳根さん、加賀さん、加屋さん、今井監督が大きな拍手に迎えられて登場しました。 石丸さん歌うようにしゃべっております~! 石丸幹二です。 芳根さん皆さんこんにちは。芳根京子と申します。今日は楽しんでいってください。 加賀さん(声を変えて)んなわけあるかい!加賀翔です。よろしくお願いいたします。 加屋さんそんな重要なセリフじゃないのよ(笑) 賀屋さん(声を変えて)俺たちの音楽はこんなもんなのかよ!かが屋の加屋です。よろしくお願いします。 加屋さん意外と大事そうなセリフだな! 今井監督本日はお越しいただき、本当にありがとうございます。多くのスタッフを代表いたしまして厚く御礼申し上げます。本作は、藤子先生生誕90周年、シリーズ43作目にして初めて音楽をテーマにしたドラえもん映画です。本当に何から何までやったことがないことばかりで、試行錯誤をしながら進んできた三年間でした。本当にギリギリ、先日ようやく完成したばかりの作品です。ここにいる皆さんが、完成した本作をお客さんとして初めて観ることになります。今はとにかく、この作品がどういう風に子供たちに届くのか、不安と期待でいっぱいです。よろしくお願いします。 MCさて、本日は完成披露試写会ということで、お客さまに本作をご覧いただくのは今日が初めてになります。ご登壇のゲスト声優の皆さんは一足早く本作をご覧になっていると思うのですが、ご覧になった感想をうかがえればと思います。まずは、石丸さんいかがでしたでしょうか? 石丸さん本当に音楽に包まれているんですよ。そして、皆さんがそれぞれ楽器を演奏するところが見どころになっています。 (のび太が笛を吹く真似を見て)のび太くんはどうやら縦笛のようですけれど、彼の演奏も大好きです。 のび太頑張ったんだよ! MC芳根さんはいかがでしたか? 芳根さんみんなの演奏に本当に感動して、「音楽ってとても楽しい」と改めて思いました。私たちは家で(本作を)観たのですが、この大きい画面で音の環境が整ったこの映画館で観る方が絶対面白いと思います。ぜひ楽しんでいってほしいと思います。スネ夫芳根さんは僕の活躍をどう思ったのかな? 芳根さん最高だったよ! スネ夫やったー! ジャイアンオレ様の活躍は? 芳根さん最高だったよ!ジャイアンやったー! やったな、スネ夫! ドラえもん京子ちゃん、ありがとう。この二人はね、いつもゲスト声優の方といっぱいお話がしたいので、今日はジャイアンとスネ夫をよろしくお願いいたします! MC加賀さんはいかがでしたか? 加賀さん大傑作だと思います。リコーダーは、もう吹かないのでのび太たちがランドセルにリコーダーをさして歩いているシーンを見るだけで泣けてきます。ランドセルにリコーダーをさして歩くのは、かけがえないからね。スネ夫そうなんだ? 僕らにとっては日常だもんね。変なの! 加賀さん大人になるとかけがえのないものよ(笑)! 音楽を楽しんでもらえたらと思います。 MC賀屋さん、いかがでしたか? 賀屋さん観終わった後に、「音楽をやりたい」って思ってもらえるような作品になっていると思います。そして、観ていて気になったんですが、スネ夫の私服がめっちゃおしゃれ! オーバーサイズを着ているんですよ! スネ夫そうなんだよね。僕は将来ファッションデザイナーになるのが夢だからね。 賀屋さんファッションリーダーさすがだったよ! MCスネ夫くんの私服にも注目ということですね。今井監督、完成した作品がお披露目になります。監督の中でぜひ注目してほしいポイントはありますか? 監督やっぱり今作のテーマは「音楽」それから「音」ですね。本作の劇中には本当にいろんな音が出てきます。楽器の音、水の音、風の音、あとは人間が奏でる音楽の音など、本当にその音にこだわって作っています。たぶんテレビや、スマートフォンでは絶対に体験できないものになっていると思いますので、ぜひその音を耳で楽しんで、感じて、(本作を)楽しんでくれたらと思っております。 MC五感をフルに使って観てほしいということですね。さて、今日はたくさんのゲストの方々にお越しいただいているので、ドラえもんたちから質問をしてもらおうかな。 ドラえもん僕は前にいろいろ質問しちゃったから、誰か質問したい人いますか? ■のび太、しずか、ジャイアン、スネ夫が元気に手を挙げる。 ドラえもんさっき石丸さんにも褒めてもらっていた、頑張ってリコーダーを吹いたのび太くん!石丸さん、芳根さん、かが屋さんに質問です! 今回の映画の中で、書いたことがなんでも叶うドラえもんのひみつ道具「あらかじめ日記」が出てきましたが、皆さんがもし「あらかじめ日記」を使うとしたら何て書きますか?【のび太からの質問】石丸さん僕は書きたいことが山のようにあるんだけど、「宿題がすぐできるようになりたい」って書こうかな(笑)! 賀屋さん宿題があるんですか?石丸さんセリフを覚えないといけないので(笑)。 芳根さん書いたら絶対成功するんですもんね。言葉を知らない国だとドキドキしちゃってハードルが高いなって思ったりするので、海外旅行に持って行きたい!スネ夫その時は「ほんやくコンニャク」を食べたら良いよ! 芳根さん確かに! それもほしいな。それもほしいけれど、「海外旅行に行きたい」って書いたら絶対に楽しく帰ってこられるなと思って。 加賀さんちょっと間に合ってはいないんですが、「舞台挨拶で絶対にスベらない」。賀屋さんちょっと間に合っていないな(笑)。 スネ夫それは書いておいたほうが良かったよ! ジャイアンウケてるよ、大丈夫だよ! もっと自信を持って! ドラえもんちゃんと自分の力でやったから大丈夫だよ! 加賀さん励まされたよね。僕は皆に笑ってほしいのよ(笑)。「大丈夫だよ」はスベっているからね! 賀屋さん(話し方を変えて)「あらかじめ日記」には、「もしもボックス」とかとの共通点が結構あると思っています。それで、いろいろ考えたところ「イケメンになりたい」です。(会場から聞こえた反応に向かって)誰だ、今「ウエッ」っていったの(笑)! 望んでも良いだろ! 僕だってきれいになりたいんだ!でも、ジャイアンに「引きで見たらイケメン」って言われたから、自信持っていきます(笑)。本作は音楽の話ですが、 ドラえもん、のび太、しずかちゃん、ジャイアン、そしてこの僕の五人のうち、誰か一人と一緒に音楽を楽しむとしたら、誰とどんなことがしたいですか。 歌ったり、楽器を演奏したり、曲を聴いたり、何でもオッケーです!【スネ夫からの質問】MCちょっと難しい質問ですが、賀屋さんはどうですか? 賀屋さんジャイアンと二人で歌いたい!ジャイアンデュオだ! オレ様と一緒にリサイタルでもするか? スネ夫大丈夫? ジャイアンの歌を聴いたら再起不能になっちゃうよ! ドラえもん心配だなー。 MCジャイアン、良かったね。 ジャイアンめちゃくちゃうれしいよ! じゃあ、今日結成な! MCいつか実現できると良いですね。 賀屋さんそうなったら、やっぱり最高ですね。 ジャイアンすぐにリサイタルしような!MC加賀さんはどうですか? 加賀さん僕はやっぱり一番耳が肥えているスネ夫ですね。オーケストラに行きたいなって思います。 スネ夫お抱えのオーケストラを連れてくるよ。家のホールで聴こう! 加賀さんすごい! とんでもないお金持ち(笑)。 MC芳根さんはいかがですか? 芳根さん私は幼い頃からピアノを習っていたので、しずかちゃんと一緒に連弾がしたいです。しずか素敵! よろしくお願いします! MCぜひ聴きたい! のび太僕も聴きたい! ジャイアンレンコン? ドラえもんレンコンじゃないよ! 連弾! ジャイアン「連弾」って初めて聞いた! 芳根さん一緒に弾くことだよ。 ジャイアン勉強になりました! MC石丸さんはいかがでしょうか? 石丸さん僕は、実はリコーダーが大好きなんですよ。 だから、のび太くんと一緒にリコーダーでデュオを組みたいです。のび太ぜひぜひ! うれしいな!石丸さんお風呂場で練習しよう! 良い音で聴こえるから。 のび太一緒に練習しよう! しずか一緒にお風呂に入るってこと? ドラえもんしずかちゃんはお風呂が大好きだから、すぐにお風呂に反応しちゃうね。 MCそれでは、これから本作をご覧になる皆さんに、監督から改めてメッセージをお願いいたします。 監督これから、ドラえもんとのび太くんたちと広くて楽しい音楽の世界の冒険を楽しんでくれたらと思います。そして、本作を観終わった子どもたちが一人でも楽器や音楽に興味を持ってくれたらこんなうれしいことはないと思っております。それでは、本作を最後までどうぞお楽しみください。本日はどうもありがとうございました。 ■フォトセッション MCそれでは最後に一言、ドラえもんからご挨拶をお願いいたします。 ドラえもん今日は皆さん来てくれて本当にありがとうございました。今回は音楽がテーマです! みんなで楽しんで、帰りは音楽を聴いたり、歌ったり、音楽のお話をいっぱいして楽しんで帰ってください。本当にありがとうございました!
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「からかい上手の高木さん2 Cover song collection」ハイレゾ音源ご購入のお客様へ音源不備のお知らせとお詫び平素より弊社商品をご愛顧くださいまして、誠にありがとうございます。この度、「からかい上手の高木さん2 Cover song collection」及びその収録楽曲の配信用ハイレゾ音源にて不備が判明致しました。ご購入いただいた皆様には大変ご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ございません。謹んでお詫び申し上げます。■該当商品2019年9月25日(水)発売・アルバム作品「からかい上手の高木さん2 Cover Song Collection」 全楽曲・シングル作品「奏(かなで)」「粉雪」「キセキ」「ありがとう」「STARS」「あなたに」「言わないけどね。」「やさしい気持ち」「100万回の「I love you」」■不備内容該当アルバム・楽曲を「flac 48kHz/24bit」にて配信しておりますが、実際の音源が「flac 48kHz/16bit」であったことが判明いたしました。正しい音源をご希望のお客様には2024年2月22日以降ご購入いただいた音楽プラットフォームよりダウンロード頂けます。各プラットフォームによりダウンロード方法が異なりますので、ご購入いただいた音楽プラットフォームへお問い合わせの上、ダウンロード下さい。●各プラットフォームのお問い合わせ先配信サービスを終了したプラットフォームでのサポートについては、2024年8月31日をもって終了させて頂きますので、お早めに手続きいただきますようお願いいたします。お客様にご満足いただける商品制作のため、今後も努めて参りますので、引き続きご愛顧のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。東宝株式会社 -
「線は、僕を描く」完成報告会&完成披露試写会「線は、僕を描く」完成報告会&完成披露試写会「線は、僕を描く」公式サイト2020年「本屋大賞」3位、2019年TBS「王様のブランチ」BOOK大賞を受賞した青春芸術小説を横浜流星さん主演で実写映画化した「線は、僕を描く」。本作の完成報告会が9月27日に都内で行われ、横浜さんをはじめ、清原果耶さん、細田佳央太さん、江口洋介さん、三浦友和さん、小泉徳宏監督が登壇しました。撮影の思い出や、共演の感想、映画の魅力をたっぷりと語り合いました。こちらのイベントの様子を詳しくレポートします!完成報告会&完成披露試写会【「線は、僕を描く」完成報告会】青山霜介役横浜流星さん篠田千瑛役清原果耶さん古前 巧役細田佳央太さん西濱湖峰役江口洋介さん篠田湖山役三浦友和さん小泉徳宏監督横浜さん本日はたくさんの方にお越しいただき、ありがとうございます。作品の魅力をお伝えできればと思っております。 清原さんたくさんの方々に観ていただける作品になっていたら、嬉しいです。 細田さんここにいる皆さんには本作が届いていると思うと、すごく嬉しくて、ずっと表情筋が上がっています(笑)。その中でもちゃんと作品の魅力をお伝えできるように頑張ります。 江口さんすごく良い作品ができたと思います。この秋にぴったりの、表情筋が上がってしまうような映画になっています。(登壇者の皆さん:笑) ワクワクしながら観ていただける作品になっていると思います。 三浦さん今日はみんな、“黒で”という衣装の指定があったので、そういう形になっています。話が変わってしまいましたね(笑)。とても素敵な作品に参加できて、本当に嬉しいです。また、こういう場所に立てたことも、とても嬉しく思っています。 小泉監督皆さんお越しいただきまして、ありがとうございます。(キャスト陣を見渡しながら)こういった素敵な出演者の皆さんのおかげで、本当にすばらしい作品になったと思っております。ぜひその魅力を皆さんにお伝えできればと思っております。 MC水墨画の世界に触れ、水墨画と向き合ってみていかがでしたでしょうか? 横浜さん「墨」と「水」と「筆」と「紙」だけで、こんなにも美しい絵が広がることに感銘を受けました。実際にやってみて、自然や自分と向き合うことができる、すごく大事な時間になりました。水墨画を通して、自分も大事なことに気づけたので、本当に幸せな時間でした。清原さん水墨画と聞くと、一見「難しそう」と感じられるかと思います。私には今回、「こんなもの自分には描けないだろう」と思うような迫力のある絵を見ながらたくさん練習をする機会がありました。描いていくうちに「どんな人でも挑戦できるものなんだ」と思えました。(水墨画に)触れる機会があって良かったと感じられる日本文化だと思いました。MC水墨画の大家、小林東雲先生が水墨画監修として名を連ねています。小林先生は線を見ただけで、その人がどんな方なのか分かると聞きました。 清原さん私は、先生に「清原さんは思ったより大胆な線を描く人だね」と言われました(笑)。「見た目は少女なのに、こんな線を描くんだ。意外です!」と言われて、何だか恥ずかしくなりました。 MC心当たりはありましたか? 清原さん負けず嫌いなところがあるので、もしかしたらそれが線に滲み出ていたのかも…。「先生、すごい!」と思いました。 MC横浜さんも、先生から何か言われましたか? 横浜さん「力強い線を描くね」と言われました。でも、霜介は繊細な線なので、僕とは真反対なんです。どうしていこうかと思いました。 MCそれは難しいですね。あえて力を弱めて描いたりするのですか? 横浜さんそれがまた難しいところなんです。繊細に、筆圧を弱くして描いたとしても、それはまた違うんですよね。その時の内面が映し出されるので、シーンごとに、しっかりと霜介の気持ちになって線を描くことを大事にしていました。 江口さん横浜さんはすごくストイックでした。彼は一年前からずっと練習をして、本作の中では自分で描いているんです。自分で描いたものが、練習した跡として部屋中にある。だいたいそういったものはスタッフが描いたり、美術さんが用意してくれたりするものなんですが、彼はそれを全部自分で描いて、それを部屋に貼っていました。水墨画にどっぷりと浸かっていましたね。僕も小林先生に(描いた線を)見ていただいたんですが、ひょろひょろひょろっと描いてしまったのか、先生は「ああ…なるほど」と言って、その後には何も言われなかったですね(笑)。横浜さんそうなんですね。 江口さん昔の古い水墨画を見る時に、僕たちは風景を見るじゃないですか。岩があって、竹があって、水があって…と。でも、先生クラスになると、呼吸を見るらしいんです。描いている人の呼吸を見て、「なるほど」と楽しむそうなんです。もう全然僕らでは届かない世界観ですよね。ものすごい奥深さを感じました。でも、ちょっとやってみると、それっぽくできるんですよね。すごくシンプルなんだけれど、奥深い世界だと思っています。 MC水墨画の大家を演じた三浦さんは、水墨画と向き合ってみていかがでしたか? 三浦さん果耶ちゃんが言ったように、油絵や水彩画と違って、入りやすいんですよ。「これは無理だ」というものではなくて、技法をいくつかを教わると、なんとなくそれらしくはなるものなんですね。だから「あ、もしかしたらできるかもしれない」と、可能性をものすごく感じさせてくれるんです。でも、いざ家に持ち帰って、またずっと画仙紙に向かって描き続けていると、先生のお手本は簡単なものでも、絶対にそれに近づけない。蘭の葉っぱ一枚も、同じように描けないんですね。お手本も目の前にあるし、一見簡単そうに見えるし、先生はスッス、スッスと描いている。「これできるでしょ」と(お手本を)渡されるんですが、本当にできなくて大変な思いをしました。MCちなみに三浦さんは、描いた線を見た先生から、ご自身の性格について何かお話はありましたか? 三浦さん何も言ってもらえませんでしたね。ダメなんでしょうね、きっと(笑)。 小泉監督言えなかったんじゃないでしょうか。先生は、三浦さんが目の前にいるということにテンションが上がっていましたね。(登壇者の皆さん:笑) 先生、テンションが上がるんですよ。とてもかわいらしい、素敵な方なんです。 MC水墨画を映画にするには、ご苦労もあったのではないでしょうか。 小泉監督(小林)先生や、原作者の砥上先生も水墨画家でいらっしゃるので、僕も最初に水墨画を教わったんです。本当に「やるべきじゃなかった」と後悔しましたね(苦笑)。難しすぎて、これを映像化するなんて…と。この面白さ、難しさ、すばらしさを、うまく伝えられるのかなというところで、すごく悩んでしまいました。皆さんが練習をしているかたわら、僕はどうやって表現しようかと延々と悩む日々でした。MCどのような工夫をされましたか? 小泉監督俳優の皆さんに、徹底的に練習していただくという解決策です(笑)。 MC先ほど「水墨画を見る時に、描いた人の呼吸を見る」というお話がありましたが、横浜さんは水墨画の呼吸が分かりましたか? 横浜さん自分の中では分からないですが、一年間やっていたので、少しずつ身体に馴染んでいきました。それが呼吸にまで達しているのかは、分からないですが…。 MC細田さんは、水墨画に触れてみていかがでしたか? 細田さん一度、僕も「水墨画がどういうものなのか」ということを教わる機会を用意してもらいました。触って描いてみたりもしました。本当に難しくて、その人が描く、その時の状態によって絵が変わるぐらい、繊細で丁寧なものだと思いました。だからこそいろいろな人がハマり続けて、今まで歴史が積み重なってきたんだろうと感じました。その瞬間に触れることができたのはすごく嬉しかったです。MC呼吸という部分では、清原さんは分かってきたものはありましたか? 清原さんどうなんでしょうか…。高められていたら良いなと願うばかりです。 MCかなり練習をされたと聞いています。 清原さん流星くんは一年間練習をされていましたが、私は短期間でグッと練習する機会をいただきました。先生のレベルの絵は、本当に何十年、何百年単位で練習をしないと描けないものだと思います。私はとにかく、千瑛という役で現場に立たなければいけなかったので、「水墨画にずっと触れて来ていたんだろうな」という所作や、そういったものに注力をしていました。MC水墨画に触れたことがない方、初めて見るという方でも楽しめる映画になっていますね。 横浜さんそう願っています。監督が先ほど水墨画の見せ方が「難しい」とおっしゃっていましたが、すごく試行錯誤していらっしゃいました。僕は本作を観て、水墨画をエンターテインメントとしてダイナミックに描いていて、誰が観ても楽しく、その魅力をお届けできると感じました。少しでも、(水墨画に)興味を持ってくださったら嬉しいなと思っています。 MCそれでは、共演者の皆さんについて印象を伺っていきたいと思います。細田さんは、一番共演シーンが多かったのは、横浜さんですね? 細田さんそうです。「どうやって話しかけようかな」とすごく悩んでいました。僕も人見知りなので「どうしようかな」と思ってふと目にした時に、横浜さんがいつも現場で飲まれている飲み物が、僕の好みと一緒だったので「お好きなんですか!」と話しかけました。 MC好みが合って、良かったですね! 細田さん母が好きで、僕も好きになった飲み物なので、母にも感謝しました(笑)。「良かった、細田家にこの飲み物が伝わっていて」と思いました。炭酸飲料です。それがたぶん、最初にした話です。 横浜さんやっぱり好きなものを共有し合えるというのは、距離が近くなって良いですよね。でも、それがなかったとしても、ちゃんと仲良くなっていたと思います。 細田さんありがとうございます。そう言っていただけると、すごく嬉しいです。 MC横浜さんは、細田さんにどのような印象を持たれましたか? 横浜さん明るくて実直で、好感の持てる方だという印象でした。 細田さん恐縮です! 嬉しいです。 MC清原さんは、いかがですか? 清原さん私は(細田さんと)同じ事務所なので、以前から知っていたんです。今回は現場で一緒なので、「嬉しいなぁ」と思っていました。 MC細田さんは、いかがですか? 細田さん僕は、すごくドキドキしていたんです。同じ事務所というのもあるかもしれないですが、学園祭のシーンでのお芝居で、果耶ちゃんが一回でオッケーを出したから、僕も一回で出さなきゃいけない…みたいな(苦笑)。清原さん(笑)。そんな! 細田さんそういう謎のプレッシャーを抱えながら、僕はやっていました(笑)。 MCキャリアで言うと、どのような感じなんでしょうか。 横浜さんキャリアで言うと、(自分よりも)上だよね。子役からやられていますもんね。 細田さんはい、小さな頃からこの仕事をやっていました。 横浜さん先輩ですよ。 MC細田さんからすると、横浜さんが先輩のような感じですか? 細田さん先輩です! MCお互いにそう思っていたのですね。ちなみに他の皆さんは、お二人が炭酸飲料を飲むので「飲もう」という雰囲気になったりしましたか? ■清原さん、江口さん、三浦さんは「飲まなかった」と回答する。 MCそこは、横浜さんと細田さんだけの絆だったわけですね。では、清原さんの印象もお伺いしたいと思います。江口さん、清原さんの印象はいかがでしたか? 江口さん清原さんは少し影のある役で、難しい役ではあったと思うんです。最初は、彼女がNHKのドラマ(2021年NHK総合にて放送「おかえりモネ」)が終わった頃に現場にやって来ました。まだ前のドラマが終わったばかりでこの役(千瑛役)に入っていくということで、何となく緊張も感じていたんですが、ちょっと話すとケラケラケラと笑っていましたね。そのギャップや、彼女の笑顔がすごく魅力的だと思いました。「彼女の笑顔を撮りたい」と監督のような気分にもなってきました。(登壇者の皆さん:笑) ピシッとしていて、所作がきちっとしていないとできない役なので、やっぱり大変だと思うんです。その部分のギャップ、話した時の笑顔がとても魅力的でチャーミングだと思っていました。 MC三浦さんから見た、清原さんの印象はいかがですか? 三浦さん最初はバリアを張っている感じがして、とっつきにくい感じがしたんです。(登壇者の皆さん:笑) でも、それはお互い様なんですよね。僕にもそんな感じがしたんじゃないかと思っています。でも、最後のシーンでパッと「開いたな!」という感じがありましたね。それが私のクランクアップだったので、最後にそんな笑顔が見られてとても良かったですね。 小泉監督僕は「ちはやふる-結び-」(2018年公開/主演:広瀬すず)の時から一緒に仕事をしていて、その当時清原さんは15歳くらいだったと思います。それくらいから知っているんです。千瑛は霜介の先輩というか、姉弟子役なので、最初は「横浜くんよりも年上のキャストが良いのかな」と考えていたんです。でも、清原さんが候補に上がってきた時に、「たしかに」と思いました。僕の中では15、16歳の清原さんで止まっていましたが、久しぶりにお会いしたらとても大人になって、すばらしい女性になっていました。それでもまだ、当時19歳だったんですが、これは“年下でありながら姉弟子”というところで、(霜介と千瑛としても)すごく良いハレーションを起こすんじゃないかと思いました。見事にそれを再現してくれました。 MC横浜さんは、清原さんについてどのような印象を持たれましたか? 横浜さん年齢としては年下ですが、役者としてリスペクトしています。芯があって、すさまじい集中力を持っていて、本当に頼もしいというか、信頼の置ける方です。以前、三年前に共演(「愛唄 ー約束のナクヒトー」2019年公開/主演:横浜流星)をしたんですが、また芯が大きくなって、たくましく成長された彼女を見て、刺激をたくさんもらいました。 MC江口さんの印象はいかがでしたか? 横浜さん江口さんは、現場の太陽でした。 清原さん(横浜さんの言葉にうなずきながら)太陽でした! 横浜さん誰に対してもフランクに接してくださって、みんなの太陽であり、兄貴的存在です。勝手に僕は、兄貴だと思っています。 清原さん江口さんが現場にいらっしゃると、スタッフの皆さんも、もちろん私自身もなんだか元気が出るんですよね。江口さんはいつも明るくて、本当に太陽みたいな笑顔で現場に来ていたので、勝手に「今日も一日、撮影頑張ろう!」という気持ちにさせてもらっていました。 江口さん(照れ笑い)。 三浦さん僕が以前、江口さんと共演(2006年NHK総合にて放送「土曜ドラマ・ウォーカーズ〜迷子の大人たち」/主演:江口洋介)したのは何年前ですかね? 江口さん(考えながら)10年は経ちますかね。 三浦さん今回は二回目の共演です。その当時と、まったく印象が変わっていたんです。イメージで言うと、岩みたいな感じだったんですよ。(登壇者の皆さん:笑) それが今回、マシュマロマンみたいな感じになっていました(笑)。それにちょっとびっくりして、心境の変化でもあったのかと思ったんですが、どうなんですか? 江口さん(照れ笑いを浮かべながら)今回演じた西濱という役としても、彼女(清原さん)と流星くんの二人を支えるような役だったので、普段から明るくして、何となくその場を温めるような感じで(みんなと)接していました。だからそういった好印象を持ってもらったんだと思います。岩というのは、ちょっと分からないですが(笑)。 MC江口さんが太陽だとすると、三浦さんの印象はいかがでしたか? 横浜さん江口さんが太陽で…(三浦さんは)月のような存在ですね。すみません、たとえが合っているのか分かりませんが、現場を包み込んでくれて、優しく見守ってくれるような懐の深い方です。江口さん本当にそうですね。 横浜さん(江口さん演じる湖峰も、三浦さん演じる湖山も)お互いに霜介を見守ってくれているんですが、「湖山先生が目の前にいる」という感覚で、(三浦さんは)優しく見守ってくださっている存在でした。 MC清原さんは、三浦さんにどのような印象を持たれましたか? 清原さん先ほど三浦さんが「バリアを張っている」とお話をしていましたが、私は何とかして三浦さんとお話がしたいと思って、撮影の合間に三浦さんの隣に座りに行ったんです。そうしたら、優しく話しかけてくださったんです。 三浦さんお互いに、そういうことを感じていたんだね。(清原さんと笑顔を見せ合う) 「ちょっと近づいちゃいけないのかな」とかね。歳の差がありながらも、お互いにそんなことも考えながら(現場に)いるんですね。 清原さんその時のことがすごく嬉しくて、今でも印象に残っています。 MCでは続いて、横浜さんについての印象を教えてください。 江口さん流星くんは、(現場で)会った時にはすでに役に入っている状態でした。心情からその役を作っていくタイプで、「とてもストイックな人だ」と思いました。そして常に炭酸飲料を飲んでいます。(登壇者の皆さん:笑)あれは“ダイエットなんとか”じゃないよね? 横浜さんストレートです(笑)。 江口さんストレートだよね。ストレートの炭酸飲料を飲んでいるんですが、結構大きいボトルでガーッと飲んでいました。僕たちが中学、高校くらいにやっていたようなことを今も再現しているようでした(笑)。活きが良いというか…。それでいて今回は(題材が)水墨画なので「繊細な表現にトライしている」と思いながら見ていました。 清原さん私は数年ぶりにこの作品でご一緒したんですが、この数年でたくさんの経験を積まれて、あの頃よりも背中が何倍も大きく見えました。現場を引っ張っていく感じとか、すごかったです。 横浜さんありがとうございます。 MCお互い、相手が大きく見えたんですね。三浦さんは横浜さんについて、どのような印象を持たれましたか? 三浦さん原作、脚本を読んで、霜介役を演じるのが流星くんだと聞いた時は、正直「ちょっと違うかもな?」と思ったんです。流星くんは都会的な感じがするのと、二枚目すぎるのと、「ナルシズムを楽しんでいるんじゃないか」みたいな印象があったんです。(登壇者の皆さん:笑) 会う前(の印象)ですよ! 撮影に入ってみて、それが偏見だったと気づいたんです。(横浜さんは)現場に、コンビニの小さな袋で来るんです(笑)。その中に台本とか携帯とか入っていてね。毎日それで来るので「バッグはないの?」と言うと、「これなんです」って言っていました。その様子も「ああ、霜介だな」と思いました。偏見を持っていて見ていて失礼をしたなと思いました。すばらしい俳優であり、男であると、本当に思いました。 横浜さんその偏見を覆せてよかったです!(登壇者の皆さん:笑) MC皆さんの思う、オススメのシーンやセリフを教えてください。 小泉監督セリフやシーンは、自分で(脚本を)書いているので「ここが気に入っている」というのもなんですので、そこは皆さんにお任せします。僕は、この作品を作るにあたって、水墨画の先生にお話を伺っていてとても印象に残ったコメントがあるんです。それがある種、本作全体のマインドにもなっています。線を引く時に、もちろん一筆一筆を上手に描こうとするんだけれど、やっぱり時々失敗する時もあるそうです。でも「『失敗してしまった』と思う線も気にせずに、どんどん描き続けていると、それが失敗ではなくて、味わいになっていくことがある。出来上がってみると、この失敗の線があって良かったと思うことがある」と先生がおっしゃっていました。これは作品中というより、先生の言葉ではあるんですが…。映画全体の指針になったようなコメントだったと思っています。そういった思いで本作を作っています。 MCきっと、撮影現場でもいろいろなトラブルがあったりするんですよね。 小泉監督めちゃくちゃあります。やっぱりこれだけの人数、そしてこの背景にはたくさんのスタッフが関わっていると、思い通りにいかないこともありますよね。もちろん天気一つとっても、思い通りに晴れたりはしないわけです。もちろんすべてが思い通りには行かないけれども、作品を作っていく中で、だんだん出演者の方の力を借りたり、スタッフの力を借りたりして、どんどん良いものとしてアップデートしていくんです。その感覚はすごく映画作りに似ているんじゃないかと思っています。何となくそこで水墨画と映画の共通点みたいなものを感じて、これで良いんだなと思いました。 細田さん僕は、湖山先生がおっしゃった「環境が変われば、心も変わる。心が変われば、線も変わる」というセリフがすごく好きです。「人の心って、こんなに自由で良いんだ」「本来、自由なものなんだ」と改めて気づいた感じがしています。水墨画の線を通して、その人の生まれ育ってきた環境や心情というのが、おそらく言葉以上にストレートに伝わるものなんだと思いました。そこまで素直な水墨画というものが、ちょっとうらやましくなったんです。なかなか言いにくいこととか、強がってしまう時もありますが、水墨画はそんなことを考えずにストレートに人の思いを伝えるものなので、そのセリフを聞いて「水墨画って本当に自分の心をそのまま表現してくれるし、きっとそれも魅力の一つなんだろう」と感じたので、そのセリフがすごく好きです。 江口さん二人(霜介と千瑛)のシーンで、最後の方でグッとくるシーンがあるんです。水墨画を描いているところは、黙々と絵に向かっているというシーンばかりなんですが、そこに監督の細かい計算のもと、すごく良いタイミングで音楽が入ってくるんですよね。それが心地良い。流れるように入ってくる。本当はすごく静かで、孤独な世界だと思うんですが、それがステージのように演出されている。すごく気持ち良いんです。本作のもう一つのテーマとしては、二人の関係性として、人には消せない過去があって、そこから一歩踏み出していくというものです。その(ドラマと音楽の)バランスが非常にうまくできていると思いました。監督の頭の中にあった世界を描いているんだという気がしました。 小泉監督ありがとうございます! 清原さん霜介が水墨画を始めて、どんどんハマっていってすごく練習を頑張るんですね。劇中にそのシーンもあるんですが、その霜介の内面が熱く滲み出ているような、熱い、熱い、練習の数々が分かるシーンがすごく好きです。そのシーンは、霜介も努力しているし、流星くんも水墨画と霜介と向き合うことでできた証のようなものなんだろうと思います。観ていて、すごく応援したくなるようなシーンだと思いました。 横浜さん嬉しいですね。僕は、湖山先生の揮毫会のシーンが好きです。圧倒されましたし、心を掴まれました。あそこで湖山先生が霜介に言葉をかけてくれたから、彼は水墨画と出会って、水墨画に魅了されていくんです。だから、あのシーンがなかったら、霜介は普通の平穏な日常を過ごしていたと思うので、あのシーンはすごく好きです。 三浦さん揮毫会というのは、水墨画のイベント、ショーなんですね。お客さんをたくさん入れて、大きなものに、いろいろな筆を使って、一時間、二時間ぐらいかけて描き上げる、そういったものです。本作自体がものすごく静かな作品で、この二人が出ていると「ラブストーリーかな」と思われるかもしれませんが、そういうことはありません。本当に静かで、その中で「水墨画ってこんなに迫力があるのか」というシーンがいっぱい出てくるんです。そのメリハリみたいなものがすばらしく、本当に自分でも見入ってしまうような作品でした。MC個人的には、“後ろから、千瑛が霜介の筆を持つ手を取る”というシーンも印象的でした。 清原さんあのシーンは、現場でずっと「どちらが筆を動かすか」という話をしていました。初心者なので、難しいんです。(撮影の)中身の話をしてしまって申し訳ないんですが…人の手を取って描くってとても難しいんです。どちらが主軸となって動かすのか、みたいな話で盛り上がりました。(清原さ
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「シン・ウルトラマン」完成報告会「シン・ウルトラマン」完成報告会「シン・ウルトラマン」公式サイト日本を代表するキャラクター"ウルトラマン"を、企画・脚本を庵野秀明さん、監督を樋口真嗣さんが務めて描く映画「シン・ウルトラマン」が完成! 本作の完成報告会が5月2日にセルリアンタワー東急ホテルで開催され、斎藤工さん、長澤まさみさん、西島秀俊さん、樋口監督が出席しました。ついにベールを脱いだ「シン・ウルトラマン」について、それぞれが興奮気味に感想を明かしました。こちらのイベントの様子を詳しくレポートします!完成報告会神永新二役斎藤工さん浅見弘子役長澤まさみさん田村君男役西島秀俊さん樋口真嗣監督斎藤さん約三年前に撮影をしたこの作品が、必要な時間をかけて、今完成したことにいろいろな必然を感じています。試写を観た直後なので、撮影現場だけではなく、仕上げというものの偉大さを痛感しています。樋口さんをはじめ、仕上げに関わった多くの方たちに敬意を表したいと思います。今日を迎えられて、とても幸せに思います。長澤さん「いつ公開するの?」と、友だちや一緒に仕事をする人たちにずっと聞かれていたので、やっと皆さんにお届けできる日が来ることをとても嬉しく思っています。きっと大人が楽しめる「シン・ウルトラマン」になっていると思いますので、ぜひ楽しんでいただきたいなと思います。西島さん一映画ファンとして、完成を楽しみにしていて、完成した作品を先ほど観ました。「僕の想像を遥かに超えるすごい傑作が生まれた」と本当に興奮しています。ぜひ観ていただいて、早く皆さんとこの興奮を共有したいなと思っています。樋口監督映画というのはお客さんに観てもらうのが大前提です。ただ、作っている時はそういうこと以上に、一つ一つの要素を作り込んで、映画になる部品を一つ一つ磨き上げていく作業が本当に楽しいものです。だからといって、ずっと作業を続けるわけにはいきません。お客さんが観られなくなってしまいますので(苦笑)。なんとか(キャスト陣が)完成したものを観た状態で、皆さんの前に登場することと相成りました。きっとこの声は本作に関わった大勢の人に届くと思いますが、「本当にみんな、ありがとう」という気持ちでいっぱいです。MC2019年8月に本作の製作が発表され、話題となりました。ついに映画の完成を迎えました。改めて今のお気持ちをお聞かせください。 斎藤さんこのプロジェクトが始まって、撮影をしてから世の中が一変しました。完成した作品を一映画ファン、関係者として拝見しましたが、仕上げに注力してくだった樋口さんをはじめ、多くの方の思いというものを考えると、「この期間は必要だった」と強く思いました。(公開のタイミングが)昨年でも来年でもなく「今なんだ」ということを、まさに先ほどの試写で突きつけられたような気がしています。純然たる作品が今、公開になるという必然を感じました。MC出演が決まって、庵野さんによる脚本を読んだ時の印象はいかがでしたでしょうか。 斎藤さん少しだけ参加した「シン・ゴジラ」(2016年公開作品/総監督・脚本:庵野秀明/斎藤さんは自衛隊の第1戦車中隊長・池田役)もそうだったんですが、あまりの活字の量に...。僕ごときが理解できるものではないというか。今回も一度(台本を)閉じた...みたいなことがあったんですが...(苦笑)。分厚い台本に書かれた因数分解のような複雑かつ壮大な物語は、一度読むだけでは自分の想像が追いつかない世界観でした。自分の未熟な脳みそを使うのではなく、製作陣の皆さんに委ねようと、すぐに切り替えた記憶があります。同時に社外秘というか、この作品をいろいろな側面から守って、公開のタイミングで多くの方に驚きを与えたいという好奇心や、夢が詰まっている魔法の辞典のような気もしました。あと製作陣からは、それぞれのキャラクターについて役に寄り添った参考資料のようなものをたくさんいただきました。本当に活字がいっぱいという感じでした(苦笑)。 長澤さん斎藤さんがおっしゃったことと同じことを感じました。「これは、映像になったらどうなるんだろう」と想像が追いつかなくて、ただキャラクターはしっかりと筋が通った形で存在していたので、「自分は担当する持ち場を全うしよう」という気持ちで脚本を読みました。今日、出来上がった作品を観て、「こんな風になるんだ」と思うことがたくさんありました。一度観ただけではまだ理解ができないところもあるので、「何度か映画館に行かないとな」と思っているところです。西島さんまずは面白さと情報量の多さに圧倒されました。設定資料もすごく分厚かったんですが、それを読み込んで、「とにかくこの情報を全部伝えないといけないんだな」と感じたことと、「人間ドラマという意味でも真正面から描こうとしている脚本だな」と感じました。全身全霊を込めて立ち向かわないと、このテーマに寄り添って一緒に走ることができないと覚悟するような脚本でした。MC斎藤さんは、ウルトラマンを演じる上でどのような覚悟を持ち、どのように作り上げていったのでしょうか。 斎藤さん僕個人がこの役を演じて感じたものを軽々しく言葉にしてしまうと、「純粋に映画を観ていただくことと遠くなってしまう」という思いがあります。現場でも感じたことですが、特に僕がいただいた役割に関しては、「私情みたいなものを挟み込まない方が良いんじゃないかな」と思いました。事前に樋口さんや(准監督の)尾上(克郎)さんと「このキャラクターをどうしよう」というお話をする場所も設けていただきました。僕個人ではとても背負えないような、歴史ある、ある意味バトンをつなぐようなキャラクターでもあると思うので、それは先輩方や共演者の皆さんと一緒に...神永一人では背負えないので(苦笑)。皆さんのお力添えをいただきながら、工夫して向き合ったつもりです。 MC撮影時のエピソードをお伺いしたいと思います。たくさんのカメラを使っての撮影だったそうですね。 西島さんカメラ、何台あったんですかね? スマホだけで6台くらいあったのかな? 長澤さんさきほど全部で17台と聞きました。 西島さん17台ですか。メインのA・Bカメラがあって、ハンディのカメラが何台もあってという状況だったので、もう記録さんが何をどう記録していたのか分からない(笑)。とにかくすごい人たちが結集して、皆さんそれぞれが「このシーンはこの角度から撮りたい」という画を撮っていらっしゃるんですね。なぜかメインのA・Bカメラが退く瞬間があったりもして...すごい人たちが集まってカメラを回していたなという印象です。 MCメインのカメラが退いてしまうんですね? 西島さんそうですね。もちろんメインだから退くことはあまりないんですが(笑)、僕は「今、最先端の撮影現場にいるんだな」と感じました。「みんなの想像が自由に出せる場所にいるんだな」と感じられて、毎日楽しくて仕方なかったです。 MC撮影時、キャストの方々もカメラを回していたという話を伺いました。 斎藤さん回しましたよね。 長澤さん回しました。回しながら、演じました。 斎藤さん初めてでした。 長澤さん難しかったですよね。 斎藤さんそうですね。演じることと、撮影行為という、二層になっている状態なので...。ただ、お芝居をする時って感情を前に向かってぶつけるんですが、長澤さんにカメラを回していただいていると、そこにカメラを設営するとこうなるんだという発見がありました。従来ならば、お付き合いとしてカメラの後ろに演者さんがいるという位置関係はよくあるんですが、(今回は)演者さんが撮影をしているので、そこに向けてお芝居をすることになるので、そこにカメラがあるということには、ある種の合理性を感じました。 MC長澤さんも演じながら撮影をしたそうですが、撮影がとても上手だったというお話を伺っています。 長澤さん本当ですか。以前もお世話になったことがあるスタッフの方々ばかりだったので、「こう(カメラを)持ってくれれば良いから」というその言葉や、皆さんを信じてやったので、上手く撮れたのかもしれません(笑)。 MC樋口監督、カメラは17台ということでよろしかったですか? 樋口監督そうですね。回せるだけ、回すというか。「材料は多い方が良い」という考えのもと、そうしました。かといって、今お話を聞いてみると、お芝居に集中する環境を奪っていたということですよね(笑)。斎藤さんそんなことはないです(笑)。好奇心にあふれる現場でした。 長澤さん楽しかったです(笑)。 樋口監督ありがとうございます。でも、「配慮が足りなかったなあ」と思いました(笑)。 長澤さん本当にそんなことはないです。良い経験をさせていただきました(笑)。 樋口監督僕らが考えた画というのは、やっぱり「こういう映画にしたい」という画になるんですが、「演じている人の目線で見るとこうなる」という画を撮ると、(画が)強いんですよね。そういうものを撮れたことは、大収穫でしたね。 MC他に発見はありましたか? 樋口監督「OK」にしたけれど、よく見たら奥の方にこっちを向いているカメラマンが映っていて、「あれ?これカメラじゃないか」って(苦笑)。そういうこともありましたが、本当に良いですよ。大変でしたけれど。視点がこれだけ増えると、見え方も変わってくるというか。皆さんには大変な思いをさせてしまいましたが、それに見合ったものを僕らはいただいたなと思っています。 MC豪華な出演者の方々が共演されています。お互いの印象を教えてください。 斎藤さんまずお二方(長澤さん、西島さん)の名前を伺って、お二人がこの作品に参加していただけると知って、「このプロジェクトは映画的な正しさを持った場所に行けるんだな」と思いました。僕一人では決して背負えないものを、西島さん、長澤さん、他の「禍特対(カトクタイ)」のメンバーも含めてですが、参加していただけるということでとても心強がありました。僕が映画を観る時には、監督で観たり、キャストで観たり、雰囲気で観たり、口コミで観たりといろいろな見方があるんですが、このお二方の数々の名作・傑作というのは、片手では数えきれないほどたくさんあります。このプロジェクトは建て付け上僕が主演ということになっていますが、「誰か一人が背負うものではない」という思いがそもそもあったので、こんなにも頼もしいお二方に参加していただけたので、撮影に入る前、撮影中も含めて「ありがとうございます」という思いです。長澤さん斎藤さんは本当に穏やかな方で、現場ではいつも静かにみんなを見守ってくださいました。大人っぽくて、色っぽくて、本当にウルトラマンのような存在の方ですね。一緒の場にいるだけで、こちらも穏やかな気持ちになって現場に集中できる、頼もしい方だなという印象があります。西島さんは「禍特対」の班長を演じられていますが、私たち俳優部の中でも班長でいてくださって、私たちをまとめ上げてくれました。毎日他愛もない話をしながら、「禍特対」の絆を深め合っていました(笑)。やっぱり「そういう空気感が映画に映るんだよ」ということを、率先して私たちに教えてくださいました。本当にすばらしい先輩だなと思っています。 西島さん本当に他愛もない話なんです(笑)。 長澤さん「このお菓子おいしいよ」とか。 西島さん斎藤さんは今こうしている姿と、現場や控室の姿、普段会っている姿がまったく変わらないんです。自分独自の視点を持っていて、長澤さんが言ったようにウルトラマンそのものみたいな感じですね。自分の視点を持ってきちっとその場にいて、全体を見ている。斎藤さんがいてくれれば、安心感がある(笑)。そういう人ですね。長澤さんは、現れると現場が華やかになる"映画女優"だと会うたびに思いますね。現場で毎日会っていても、毎日現れるたびに「うわあ、やっぱりすごいな。映画女優だな」とすごく感じています。これはもう、生まれつき持っているものなんじゃないかなと思います。 樋口監督僕がこのプロジェクトに関わったときは、まだ誰に演じてもらうのかは白紙の段階でした。その時の理想でした。夢ですよ、もう。夢が現実になった。お願いしたいと思っていた人たちに、みんな「やりましょう」と言っていただけた。本当に嬉しいです。台本を読んだ時に、ウルトラマンと禍威獣や外星人の話ではありつつ、それ以上にウルトラマンと人間たちの話であると思いました。ウルトラマンになった男と、その仲間の人間たちの話なので、人類代表としてのキャストを選びたかったんです。ウルトラマンと出会ったことで全員が幸せになれるような、良い結末を迎えるためには誰が良いのだろうと考えました。 MC完成作の感想を教えてください。 斎藤さん(試写を観たばかりなので)自分の少年性というか、スクリーンからもらった映画の夢というか...。そういったものを全身全霊で浴びた直後です。あまり言語化できないような感情が、今もずっと続いています。先ほど西島さんがおっしゃったように、人とシェアすることでより自分の中で育っていく作品のように思います。 長澤さんびっくりしたというのが、観終えた時の感想です。「禍特対」がとても活躍していて、チームワークや一人一人の感情が生き生きと描かれていて、ウルトラマンと寄り添い合っていて、人間ドラマとしてとても感動するものがありました。一回観ただけで処理しきれない部分もあって、今も高揚感や、ふつふつと燃え上がる感情が残っています。「早くもう一回観に行かなきゃ」という気分になる映画は初めてです。ロマンを背負った「シン・ウルトラマン」をたくさんの人に観ていただいて、その思いを共有したいなと思います。 西島さん圧倒されました。自分が子どもの頃に観ていた「ウルトラマン」があって、それを作っていた方たちの高い志を継承して、今の「シン・ウルトラマン」というすごいものが出来上がった。子どもの頃にウルトラマンを観ていた人たちは大興奮すること間違いないしです。それに、今の子どもたちにもぜひ観てもらいたいなと思います。子どもたちにとっては、人生の記憶の中に深く刻まれるすごい作品になっているんじゃないかなと思います。観られるんだったら、今すぐもう一回観たいです(笑)。それくらい面白かったです。 長澤さん分かります! 私もです。 MCコロナ禍での大変な製作だったかと思います。今、公開されることの意味についてどのように感じていらっしゃいますか? 斎藤さん円谷プロさんの、円谷英二さんの「見る人を驚かせたい」というメッセージがあります。その驚きを糧に平和や愛を願う優しさ、未来への希望を育んでほしいという「ウルトラマン」に込めた思いがあります。昨年でも来年でもなく、(映画公開は)今このタイミングだったのかなと思います。仕上げに携わる皆さんが、徹頭徹尾こだわり抜くために必要な時間がいみじくもコロナ禍だった。そのすべてが必然と言っても良い巡り合わせだったんじゃないかなと、今日完成した作品を拝見して感じました。MC最後のメッセージをお願いします。 樋口監督ネタバレしないように気をつけます(苦笑)。そう考えると、こんなにも恵まれた状態でできた映画はありません。普通は、公開までに慌てて作るケースが非常に多いものです。コロナ禍という大変な事態ではありましたが、いろいろな局面で粘り強く作ることができました。感謝しかありません。ぜひ皆さんに観ていただきたい映画が出来上がりました。5月13日から公開となります。早く観ないと、うかつなヤツがネタバレを言うと思うので...あ、僕か(笑)。一刻も早く観てください。よろしくお願いします。 西島さんこの仕事に携わっている人間として、こんなにすごい映画に参加できて感謝しています。本当にすごい映画が完成したなと思います。アクションやエンタテインメントとして面白いし、それでいてテーマは奥深い。個人的には、子どもたちにとにかく観てもらいたいですね。僕が子どもの頃にテレビの「ウルトラマン」を観て、そこでつかんだものをずっと持って育ったように、今の子どもたちにこの作品をぜひ観てもらって、いろいろなものを感じ取って、それと一緒に育ってもらいたいなと思います。僕も、5月13日が早く来てほしいです。楽しみにしていてください。 長澤さん「禍特対」の絆や、守ろうとする姿、立ち向かう姿に勇気づけられたり、同じような思いにかられたり、この作品を観る上で「禍特対」の頑張りを映画館で感じてもらえたらと思います。"ウルトラマン"という存在が何者なのか、映画館で楽しんでいただきたいなと思います。 斎藤さん言葉にしすぎないように気をつけたいなと思いながら...。樋口さんの「子どもたちに何を残すか」という思いを、スタッフ、キャストに向けてお話をいただいてから映画を観ました。これに関わる方たちもかつて子どもだった時に、ウルトラマンに何かを授かっている。大げさなことではなくて、"子ども心"というものがこのプロジェクトの軸にはあると思います。円谷さんの思いというか、人間と自然の距離感だったり、自分とは異なる他者を思うことだったり、そういった今の時代に必要な概念みたいなものが、この作品に好奇心と共にたくさん詰まっていると思います。そこに関われたことは心から誇らしいなと思います。僕も劇場でこの作品を何度もとらえて、自分の一部にしたいなと思っています。皆さんに観ていただたい暁には、この作品を元に、そこからまた何かが生まれていくことを願っています。
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「東京2020オリンピック SIDE:A」完成披露舞台挨拶「東京2020オリンピック SIDE:A」完成披露舞台挨拶1912年の第5回ストックホルム大会以来、撮り続けられているオリンピック公式映画。今回、その総監督に選ばれたのは、「萌の朱雀」(1997年公開/出演:國村隼、尾野真千子)「殯の森」(2007年公開/出演:うだしげき、尾野真千子)「光」(2017年公開/出演:永瀬正敏、水崎綾女)など数々の映画で世界的にも評価の高い河瀨監督です。 東京2020オリンピックは、2021年7月23日より17日間にわたってオリンピック史上最多となる33競技339種目が実施されました。本作は、大会開催に至るまでの750日、5,000時間に及ぶ膨大な記録を元に、表舞台に立つアスリートを中心としたオリンピック関係者たちを描いた「東京2020オリンピック SIDE:A」(6月3日公開)。大会関係者、一般市民、ボランティア、医療従事者などの非アスリートたちを描いた「東京2020オリンピック SIDE:B」(6月24日公開)として製作されます。 第75回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクションのクラシック部門(カンヌ・クラシックス)に選出された、河瀨直美総監督作品「東京2020オリンピック SIDE:A」の完成披露試写会を5月23日、TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて開催し、河瀨総監督が舞台挨拶を行いました。この日は、森喜朗さん(東京2020オリンピック組織委員長前会長)、橋本聖子さん(東京2020オリンピック組織委員会会長)、山下泰裕さん(日本オリンピック委員会会長)らも来場しました。こちらのイベントの様子を詳しくレポートします。完成披露舞台挨拶■藤井風さんによる本作のメインテーマ楽曲「The sun and the moon」が流れる中、河瀨監督が登壇。河瀨直美 総監督河瀨総監督風くんの曲がかかるとは思っていなかんたんですが...この楽曲もそうですし、5000時間の一コマ一コマがそれぞれの人生です。地球上に暮らす人類78億の人生が刻まれているかのような、去年の夏に繰り広げられた東京2020大会の記録をさせてもらえたことは、自分の人生にとってかけがえのない時間でした。本当にありがとうございました。MC最初に(本作のために)カメラを回したのが2019年の7月24日ということですが、あれから2年10ヵ月が経ち、ようやくお披露目となりました。今はどのようなお気持ちでしょうか。 河瀨総監督歳をとりました(笑)。と、言いますのも、5000時間もの間いつも緊迫していて、それだけの時間、(作品づくりに)夢中になりました。作品ではできるだけ客観的に物事を見つめようと思いました。そして、この数カ月どっぷりと浸かりました。その世界の中で、私のまなざしがこの作品を作ったのだとすると、その作品は今の時代の人たちだけではなく、百年、千年先の私たちの子孫に届いて、(現代の)私たちはどのような立場にあっても、みんなちゃんと一生懸命に生きていたということを残したいと思いました。MC当初は、一作品の予定だったと思います。それが「東京2020オリンピック SIDE:A」「東京2020オリンピック SIDE:B」の二作品になりました。作品の違いをお話ください。 河瀨総監督まず「東京2020オリンピック SIDE:A」は、アスリートを中心にした時間、そして「東京2020オリンピック SIDE:B」は、そのアスリートを支えた大会関係者それぞれの人生を描きました。 MC取材日数は750日に及びました。これは大会の延期もありましたから、結果的にそうならざるをえなかったと思います。その中で、アスリートを描く時に、どのようなところに苦労されましたか。 河瀨総監督例えば、33競技339種目それぞれを大会の始まりから終わりまで描くとして、それが時間軸になります。それを33競技分すると33回の繰り返しになります。映画は、時間軸を体現していくメディアだとすると、その時間軸を行ったり来たりする感覚ではなくて、一つの物語として、皆さんに旅をしてもらうための構成が非常に難しかったです。 MC確かに、境目がなく流れるような作品になっていました。 河瀨総監督ありがとうございます。 MC熱戦の興奮がもう一度よみがえるシーンがちりばめられていました。その一方で各国の選手たちの深い思いと意外な人生模様が浮き彫りになる構成でした。二時間という制約の中で、どの選手にスポットを当て、どの競技を取り上げるのかはどのようにして決めていったのですか? 河瀨総監督私は映画監督として、フィクションも作っていますが、ドキュメンタリーも作っています。むしろ、最初の作品は、自分のプライベートな日常を通して描くドキュメンタリー映画でした。その時に、ドキュメンタリーは現実に起こっていくものにカメラを向けるので、こちら(=撮影者)がコントロールすることはできません。人間というのは、さまざまなものをコントロールして、ともすれば人間だけが良ければいいという社会になりがちです。そして自然も含めて、人間以外のものが疲弊していくことも、感じられなくなり、そこを突き進むようになっていきがちです。(ドキュメンタリー映画は)そうではなくて、それぞれの人にきちんとフォーカスして、その時間を一緒に共有させてもらった、そこを克明に描くべきだと考えています。つまり、ドキュメンタリーというのは対象の人との関係性なのです。私=撮影者が作り手として、(被写体との関係性を築くために)心を開いていく。撮影者である前に、一人の人として、相手(被写体)の方に心を開いていくことができれば、その相手(被写体)の方も心を開いてくれるようになります。そうすれば、「はい、取材をします!」という取材者と対象者という関係性を超えていける姿を作品に刻みつけることができます。私自身が実は18歳までバスケットボールのプレイヤーとして、アスリートとして生きていた過去がありました。もちろんナショナルチームに選ばれるような選手ではありませんでした。それでも国を代表して集まった人(アスリート)たちの思いや気持ちは、その人たちとずっと人生を歩んできたわけではないですが、人生の一部に自分自身もなったような気持ちで、アスリートたちに向き合いました。そういう時に切り取られた映像は、やっぱり生きているんです。だから、その生きているそこに向かっていくエピソードを紡いでいくという撮り方をしました。 MC世界のオリンピアンの皆さんを取材されてみて、どのようなことに気がつかれましたか。 河瀨総監督アスリートとして素晴らしい成績を残している人でも、選手としてのピーク、それに年齢との関係もあり、東京2020に照準をあわせている人たちが、コロナウイルスによる一年の大会延期という中で、各国の感染予防対策により、十分な練習を積むことができないとか、それぞれの国で差がありました。日本でも、皆さんの記憶に新しいと思いますが、コロナ対策において、初めて緊急事態宣言がくだされた時は、家の外に出ることもはばかられるし、この感染症はいったい何なのか分からなくて、どうすれば対応できるのかという答えが分からない中で、みんなが右往左往していました。アスリートは、練習をしたくてもできない。チームプレーなのに合宿をしたくてもできない。そういうことにさいなまれていました。思い通りの練習ができたとしても、大会に照準を合わせるのが大変でした。その中でも心の平穏を保ち、競技に対する熱量を持ち続ける人がやはり強くて、それは、その競技において強いというだけではなくて、人間性なんです。そこは感動的でした。MC今競技の話が出ました。この映画を観て感じたのは、オリンピアンの皆さんが競技という言葉以上に人生という言葉を口にされていることです。 河瀨総監督そうなんです。そして、皆さんまだ映画をご覧になっていないので、言いづらいこともありますが......(笑)。東京2020オリンピック組織委員会をはじめ、IOC(国際オリンピック委員会)には、かつてオリンピアンだった方々が多く関わっていらして、主たる役職についていらっしゃる方々の言葉が素晴らしいんです。人生を語られる時に、スポーツを通して生き様を体現していらっしゃいます。その体現された姿に、私たちは勇気と感動と希望をもらいました。スポーツとはそういうものでした。 MC先ほど入場の際にも流れましたが、藤井風さんが手がける本作のメインテーマ「The sun and the moon」が、感動をさらに染み入るものにしていました。 河瀨総監督最高です。風さんはオンラインでこの楽曲を私に届けてくれました。コロナ禍でデビューした、まだ若いアーティストなんですが、この人の歌う声と奏でるピアノの音色、そして歌詞の中に存在しているものは、すべてのものを愛で包みます。アスリートの皆さんが、競技を通してある種の勝ち負けというものを、そして金メダルを手にするために切磋琢磨して日常を過ごしていらっしゃいます。でも、そこには勝ち負けを超えていく愛があって、それと風さんの歌が最後に流れることですべてを包みこんでくれます。「愛」という言葉にすると少し軽くなってしまうかもしれないですが、エンドクレジットの最後の最後まで、私たちすべての命の中に愛はあるんだよと。いろいろなことがあるけれど、それをもってして包むことができたら、この時代に分断ではなくつながりをもって皆さんが笑顔でいられるように思えます。今日、この映画を観てくれた方は、風さんのファンになって、映画館を出る時に、この世界って素晴らしいと思ってもらえると思います。 MC最後に、お伝えします。「東京2020オリンピック SIDE:A」は、第75回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクションのクラシック部門(カンヌ・クラシックス)に選出されました。おめでとうございます!(会場:拍手) 河瀨総監督ありがとうございます。 MC河瀨監督は、今晩このままカンヌに向かわれます。 河瀨総監督このまま?! MCそのドレスで行けば、そのままレッドカーペットを歩けます! 河瀨総監督そうですね(笑)。 MC今、どのような心境でいらっしゃいますか。 河瀨総監督おかげさまで私は最初の映画(劇場映画デビュー作「萌の朱雀」でカンヌ映画祭カメラドールを史上最年少で受賞)からカンヌにご縁をいただいております。私がこの役割を引き受けさせていただいた時に、担当の方から言われたのは「これまでの映画とは少し違う、市川崑の時代に戻りたい」ということでした。つまり、それ(求められたの)は作家性でした。誰が撮っても同じような作品ではなく、「私にしか撮れないもの」を求めていただいているのだと思った時に、その役割を全うしようと思いました。この三年弱の時間は、ほかの映画のことは一切考えていませんでした。実は告白すると、まだ「B」が完成していません。6月3日に「A」を公開するために死に物狂いで仕上げたのが、つい最近で、カンヌに見せたのも4月の中頃でした。上映作品のラインナップがほぼ決まっている中で、最高責任者の方にお見せすることができました。栄誉ある舞台へ、今から飛行機に乗って、到着した翌日に公式上映をします。届けることができるのはご縁だと思います。今日、皆さんにお披露目できて、そしてカンヌという最高の場で世界にお披露目できるのは、カンヌの最高責任者が、「この作品は未来永劫に継ぐべき作品だ」と評価してくださったからです。これは私自身の総監督としての作品でありながら、ここに登場したすべてのアスリートたち、そして大会を支えた方々も含めての作品だと思っています。......まだ「B」はできていないですが、もしも「B」も出来上がっていたらカンヌに持って行けたと思います。「B」は最後の最後、公開のギリギリまで魂を込めて作りたいと思います。レッドカーペットを歩いた先に、この国にしかできなかったこのオリンピック、コロナ禍で無観客だったけれども、アスリートのほとばしる汗を皆さんに届けたかったというそのかたちは、絶対に歴史が証明してくれると思って、世界に届けていきたいと思います。支えてくださった皆さん、本当にありがとうございました。MCカンヌに選出されたということは、これは我々が考えているような通常のカメラアングルにこだわったスポーツのダイジェスト版ではないということが、映画をご覧いただければ分かると思います。それでは、最後に「東京2020オリンピックSIDE:A」を通して伝えたいこと、お客さんにご挨拶をお願いします。 河瀨総監督スポーツにおいて、その栄光の晴れ舞台であるオリンピックで金メダルをとることは最高の姿だと思います。けれども、人生の金メダリストであること、それが私たちすべての人たちに、与えられた舞台です。この映画を観て、アスリートだけではなくて、さまざまな苦悩や悲しみ、そういう場にいて、とても不安で、恐怖、心地よくないと思っていたとしても、必ず舞台が用意されていることを信じていただきたいと思います。そういう気持ちを受け取ってもらえると、この映画が報われるなと思っております。よろしくお願いします。(会場:拍手) MCこれにて舞台挨拶は終了です。これからカンヌ国際映画祭に行かれる監督を、拍手で送りましょう!(会場:拍手)
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『ぶっちぎり?!』Vol.4 初回生産限定版Blu-ray灯荒仁:大河元気 浅観音真宝:星野佑典 千夜:こばたけまさふみ 神まほろ:永瀬アンナ 神摩利人:佐々木望 道満拳一郎:斉藤次郎 座布翔:野津山幸宏 魁駒男:山口勝平 大英王太:竹内良太 蛇走流:古川慎 刃暮達兎:葉山翔太 心土阿久太郎:鈴木千尋―逃げぬ心と見つけたり―TBR34098D/2024年東宝原作:内海紘子・岸本卓・MAPPA・東宝 監督:内海紘子 シリーズ構成・脚本:岸本卓 キャラクターデザイン・総作画監督:加々美高浩 サブキャラクターデザイン・総作画監督:齊田博之/伊藤公規/伊藤晋之 衣装コンセプトデザイン:澤田石和寛 美術監督:鈴木くるみ 色彩設計: 垣田由紀子 撮影監督:加藤慎之助 編集: 長坂智樹 音楽: 大島ミチル オープニング・テーマ:『Sesame』Kroi エンディング・テーマ:『らぶじゅてーむ』甲田まひる 魅那斗會チームソング:『ステゴロ』KDH & Novel Core シグマスクワッドチームソング:『God Mode』BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE NG BOYS チームソング:『E-NERGY BOYS』DA PUMP 音響監督: 菊田浩巳 音響制作:dugout アニメーションプロデューサー:小川崇博 制作:MAPPA© 「ぶっちぎり?!」製作委員会『ぶっちぎり?!』Vol.4 初回生産限定版Blu-rayご購入はこちら
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「キングダム2 遥かなる大地へ」完成報告会「キングダム2 遥かなる大地へ」完成報告会「キングダム2 遥かなる大地へ」公式サイト累計発行部数8700万部を超える大ヒット漫画を佐藤信介監督が実写映画化した「キングダム」(2019年公開)の続編「キングダム2 遥かなる大地へ」が、いよいよ7月15日より公開となります。6月14日に本作の完成報告会が都内で開催され、山﨑賢人さん、橋本環奈さん、清野菜名さん、岡山天音さん、三浦貴大さん、濱津隆之さん、豊川悦司さん、大沢たかおさん、佐藤信介監督が出席しました。主人公の信を演じる山﨑さんをはじめ、それぞれが一層パワーアップした完成作への手応えを熱く語りました! この日の模様を詳しくレポートします。完成報告会信役山﨑賢人さん河了貂役橋本環奈さん羌瘣役清野菜名さん尾平役岡山天音さん尾到役三浦貴大さん澤圭役濱津隆之さん麃公役豊川悦司さん王騎役大沢たかおさん佐藤信介監督山﨑さん続編が完成したことを報告できて、本当に幸せに思っています。前作には、気合を入れて全身全霊で挑みました。僕も本当に大好きで、愛している「キングダム」という作品をたくさんの人に愛していただけました。だからこそ、続編を作ることができたと思っています。本当に感謝しています。新たなキャストの方々も加わり、前作を超えて今回はさらにパワーアップしました。決して簡単な撮影ではなかったですが、楽しみながらみんなで撮影をしました。その中で成長した"信"を見せるために、「みんなを引っ張っていく」気持ちでやりました。すごい続編ができたので、皆さんに早く観ていただきたいです。橋本さん前作に引き続き、河了貂を演じることができて、すごくうれしいです。賢人くんが言ったように、前作をたくさんの方に観ていただいて、「面白い」と言っていただけました。そして、続編を作ることができ、こうして完成してお届けできることがとてもうれしいです。大変な時期の撮影だったので、撮影がストップしたり、皆さんも長い期間撮影をされていました。河了貂の撮影はすぐ終わってしまったので、身体作りとかもなかったですし、皆さんがアクションで頑張られている中、私はちょっとマスコットキャラクター的な立ち位置でした(笑)。実写化が不可能と言われたこの作品は、すごいキャラクターが続々と出てくるので、「誰が演じるんだろう」と楽しみしかなかったです。純粋に楽しみながら、撮影現場にいました。前作からさらにスケールアップした、すごくカッコ良い作品になっています。清野さん私は「キングダム2 遥かなる大地へ」から参加しました。羌瘣という役は、原作でもとても人気があるので、役をいただいた時は、驚きと「原作ファンの方たちが思っている羌瘣を超えることができるのか」というプレッシャーがありました。撮影に入る前はかなり緊張して不安だったんですが、現場に入ってみると、皆さんが前作から培われたチームワークがすごかったです。その仲間に入れたという感覚もあったので、私も思い切って羌瘣を演じることができました。新しい風を「キングダム2」に吹かせられるよう、撮影も頑張りました。熱い映画ができたと思いますので、たくさんの方々に本作の良さを伝えていけたらと思っています。岡山さん僕も「キングダム2」からの参加になります。前作の公開時には自分の近しい人みんなが口を揃えて「「キングダム」がとても面白くて、ものすごく熱い作品だ」と、すごい熱量で語っていました。僕も一観客として楽しませてもらいました。個人的に座長の山﨑賢人とは、この仕事を始めたころから親交があったので、本人がどういった気持ちでこの作品と向き合っているのかも、間近で見ていました。今回、尾平という役で参加できると聞いて光栄に思いました。それと同時に、賢人が前作のキャストの皆さん、スタッフの皆さんと築き上げた船に、仲間として認めてもらえるように、気合を入れて参加しなければいけないという思いで撮影の日々を過ごしました。長い期間、撮影に携わったんですが、これからいよいよ皆さんのもとに届くということで、非常に楽しみにしております。三浦さん僕は漫画が好きで、「キングダム」の原作もとても好きです。前作が公開された時には、劇場で観て「実写としてこんなに面白くなるのか」と感動したのを覚えています。今回のオファーをいただいた時には、僕もまさか「キングダム」の世界を生きられるとは思っていなかったので、非常にうれしかったです。また、完成作を観て、自分が出演しているにもかかわらず、観客として楽しめる映画ってなかなかないと思いました。観ていただいた方には、必ず楽しんでいただけると思います。ぜひ観ていただきたいです。濱津さん今回から参加しました。原作をまったく読んでいなかったんですが、ただすごい漫画があって、人気があって、映画もすごいという、とにかくすごい作品であるということだけは知っていました。だからこそ、出演が決まったというお知らせをもらった時には、うれしさというよりは、驚きというか、あまりにも想定外すぎて、実感として体に馴染ませるまでにすごく時間がかかりました。マネージャーからもらったメールを何回も見直して「本当だよな、嘘じゃないよな」と確認した記憶があります。それくらい大きな作品に、新しいメンバーとして参加できて、本当に幸せでした。すごく壮大な作品になっていて、観たら絶対に熱いパワーやエネルギーを持って帰れる作品になっていると思っています。豊川さん僕も「キングダム」が大好きです。前作の映画もとてもすばらしい作品で、大ヒットしていましたし、「絶対に続編を作るんだろう」と思っていました。でも、その続編にまさか自分が呼ばれるとは思ってもみませんでした。しかも麃公将軍という、とても大切な大きな役をいただいて、「ちょっと僕全然、麃公じゃないんだけど」と思いながら(苦笑)、この船に乗っかってついていくしかないと思いました。前作を観て、大沢さんが完璧に王騎というキャラクターを作られていたので、それにどれだけ迫ることができるかをテーマに演じました。あと「キングダム」とは関係ないんですが、先日「千と千尋の神隠し」の舞台を観たので、隣に(舞台「千と千尋の神隠し」で千尋を演じた橋本さんを見ながら)ヒロインがいるので、ちょっとドキドキしております(笑)。(橋本さんも大笑い)大沢さん3年前に前作が公開になりまして、改めてたくさんの方に観ていただいて感謝申し上げます。その時にはまだ続編をやるということは決まっておらず、「1」が成功して、大ヒットして、お客さんに求められるなら「2」の製作を考えるというスタンスでした。だから、自分としては20キロ近く(役作りで)増量していたものを一度休憩して戻してしまったんですが、「続編をやる」と聞いて、また戻さないといけないと思いました。「どうせ戻すなら前回以上にパワーアップしよう」と、前回よりも増量して臨みました。不安もありつつ現場に行ってみると、「1」をはるかに超える気合とパワーとスケール感みたいなものが、スタッフ、キャストのみんなに行き渡っていました。自分としては、「1」の時よりも緊張し続けた現場でした。きっと「1」を超えるすばらしい作品にいなっていると思いますので、一人でも多くの皆さんにその迫力、サウンド、映像を生で体感していただけたらうれしいです。佐藤監督ようやく「2」が完成し、感無量です。観客の皆さんにこの作品をお届けして、少しでも勇気と元気を与えられたらと思っています。大沢さんがおっしゃったように、まだ「1」の時には私たちも続編を作るとは決めておりませんでした。どちらかというと撮影中の冗談というか、「できたら良いね」と夢を語っていたんです。だから、続編はただの夢という状態でした。でも、「1」を作った時に、自分なりにいろいろな課題を乗り越えられたという思いもありました。公開時の舞台挨拶で「自分の夢を書いてください」という企画があった時に、素直な気持ちで「(信の初陣となる)蛇甘平原(だかんへいげんの)戦いを作りたい」という夢を書きました。「キングダム」は映像化ができない、難しいとよく言われるんですが、特に蛇甘平原の戦いはどこからどう映像化したら良いのか分からないくらいのスケール感で、漫画に描かれています。当時「映像化できるんじゃないか、今だったらできる」と強く思いました。それが「1」がヒットすることによってできました。まさに夢が叶ったと思っています。その夢を叶える時には予想以上の苦労がありましたが、作品が出来上がった今、このキャストの皆さん、スタッフの皆さんで、遠い、遠い夢を実際に叶えることができました。本当に感無量です。お客さんに作品を観ていただけることを、楽しみにしております。MC原作者の原泰久先生からコメントをいただいております。 【原先生からのコメント】映画「キングダム2 遥かなる大地へ」を観させてもらいました。まずは何より、蛇甘平原のスケール感に圧倒されました。信が経験する初めての戦場の迫力、臨場感をそのまま味わえます。その中で、躍動感に磨きのかかった信のアクション、新しく登場する麃公将軍や(歩兵隊の)"伍"のメンバー、実写で再現された魏軍の装甲戦車との戦いなど、本当に見どころ満載です。そして今回は、前作以上にオリジナルのシーンも。信と羌瘣の関係がより綿密に描かれ、羌瘣のドラマが進むにつれて、涙なしには観られませんでした。前作にも増して映画館で観ていただきたい映画になりました。本当に早くお届けしたい。原作のファンの方はもちろん、そうでない方も、ぜひ映画館でこの興奮と感動を味わってみてください。 MCまた今日は残念ながら欠席となった嬴政役の吉沢亮さんからも、コメントが届いています。 【吉沢さんからのコメント】「キングダム2 遥かなる大地へ」の公開が着々と近づいてまいりました。前作にも増して、とてつもないスケール感で終始圧倒されましたが、今作は特にアクションがすごかったです。信の1ミリも妥協のない、細胞の一つ一つにまでパワーが宿ったような動きが、この物語、世界観により強い説得力を与えていたように思います。やっぱり山﨑賢人、すげえ。そして本作から登場する新キャストの皆さんも本当に素敵で、どのシーンを切り取っても画力が半端なかった。とても贅沢な2時間14分でした。ぜひ公開をお楽しみに。 MC山﨑さん、いかがでしょうか。 山﨑さんうれしいですね。生みの親である原先生にこういった言葉をいただけて、本当にうれしいです。前作に引き続き、今回も原先生が映画のオリジナルシーンを考えてくださいました。撮影するにあたって、原先生が手描きで、羌瘣と二人のシーンの絵コンテを描いてくださったんです。その絵コンテを見て、先生の熱量を感じて、かなり気合が入りました。めちゃめちゃ良いシーンです。信と同じような境遇にある羌瘣に対して、信の優しさが見えるシーンです。自分だったらこんなに真っ直ぐ、ストレートに言えないような言葉を、信はストレートに言うんです。そういう言葉って、誰もが言ってほしい言葉だと思います。信を通して、自分もそういうことを伝えられたことが本当にうれしいです。ものすごく好きな、感動するシーンになっています。MC吉沢さんからは「すげえ!」という言葉をいただきました。 山﨑さんうれしいですね。「1」の時に一緒に頑張って、今回の撮影では一緒になった場面はあまり多くは無かったですが、最初の撮影をお亮と環奈ちゃんとのシーンから始められたので、「「キングダム」が始まったな」という気持ちになることができました。 MC原先生からは、「羌瘣のドラマは涙なしには見られない」というコメントがありました。 清野さん羌瘣は過去にいろいろとあって、背負っているものがすごく大きくて...。とにかく私は、その背景を大事にして撮影に挑もうと思いました。原作の原先生がそのシーンを見て喜んでくださったということで、私も一生懸命羌瘣を演じられて良かったと思います。うれしいです。 MC続いて、皆さんに完成した作品の感想を伺っていきましょう。 山﨑さん素直に2時間14分ずっと面白くて、何度も泣きそうになって、心が動くシーンがたくさんありました。映像も「1」と比べてもかなりスケールアップしていて、みんなでガムシャラに突き進んでいく感じだったり、視覚的にも面白いし、音もすごいです。とにかく熱くて、あっという間に終わったなという印象です。自分が出演しているのを忘れてしまうくらい、没頭して観ていました。 橋本さん台本は読んでいたんですが、戦場のシーンに私はいなかったので、実際に作品を観て、こんなにスケールアップしたんだということを実感しました。「1」の時もすごかったんです! 戦っているシーンも、作品としてすごいなと思っていたのに、「2」でまたこんなにすごくなるんだと驚きました。前作を楽しんでくださった方も、「2」に期待してほしいです。どれだけ期待しても、その期待値を超えてくるものになっていると思います。清野さん完成した作品を観た時は、カッコ良さでこんなに震えるものなんだと思いました。カッコ良すぎて最初の方から泣いてしまって、私はこんな作品に出られたんだという驚きと、まだ自分でも信じられないという興奮が止まらなかったです。とにかく熱い物語で、この作品に出られて良かったなという思いでした。岡山さん僕は「1」の時はお客さんとして観ていまして、「1」を初めて観た時と同じような感覚で「2」を観ました。それくらい引き込まれる迫力がありました。戦いのシーンが多く、壮大すぎて撮影をしている時には「どういう状況で、どういう画になっているんだろう」となかなか予想がつかずにやっていたところもありました。なので、完成した作品を観た時に、壮大な世界が見事に出来上がっていて、お金を払って映画館で観ている錯覚を覚えました。信は「1」以上にパワーアップして登場するので、(アクションシーンを見て)「人間ってこんなふうに動けるんだな」という驚きがありました。アクションも見たことのないアクションで、どうやって考えているのかなと(笑)。少年心を掻き立てられる、ワクワクするような映画でした。三浦さん僕も、お客さんのような目線で楽しめました。撮影中は自分の主観でしか見られないので、引きの映像を観たりすると、合戦のシーンは特にものすごい人数がいたりもしますし、「こんな風になるんだ」と素直な驚きがありました。天音くんも言っていましたが、お二人(山﨑さんと清野さん)のアクションがすごかったです。「人ってこんなふうに動けるんだっけ」って(笑)。初めて見るアクションだなと思いました。何回観ても不思議で、ちょっとよく分からないですね(笑)。(山﨑さんと清野さんも大笑い)濱津さん戦いの迫力やスケール感ももちろんすごいんですが、僕は、ああいった時代に自国のために戦場で命を張って戦い抜いていくという、人間の生き様に心を揺さぶられました。皆さんもそういったところに思いを馳せながら作品を観ていただけると、また一層楽しんでいただけるのかなと思います。豊川さんシナリオがとにかくすばらしかったのと、現場での熱量がすごかったので、ものすごい作品になっていると確信しています。大沢さんみんなが言うように、スケールから何から前作よりもパワーアップしていて、作品を観た瞬間、僕もびっくりしました。現場で自分が体感した以上のすごい作品になっていました。これは劇場の大きなスクリーン、大きな音で思い切り体験してほしいなと、心から思える作品になっていました。そしてスケールや迫力の一番大事な要素として、山﨑くん演じる主人公の信が、「1」よりもさらに信になっています。馬の技術も自分で会得して、馬のアクションも全部自分でやっていました。羌瘣の清野菜名ちゃんは、クランクインの半年前からそのためだけのトレーニングをやって、家でもずっと剣を振っていたと聞きました。映像を観た時には、あまりにすごすぎたので、僕は吹き替えだと思ったんです。プロデューサーに「これは実は吹き替えでしょ?」と聞いたら、「本当に本人がやっている」と言われました。ちょうど本人も一緒に観ていたので、本人に聞いたら「あれ、私です」と(笑)。人間技ではない動きを、体がボロボロになりながらやっていました。そういったみんなの熱量がプラスされたことで、ものすごい迫力の映画になったなと思っています。MC佐藤監督にお伺いします。「2」を作るにあたって、意識されたのはどのようなことでしょうか? 佐藤監督「1」を観ていただいて「続編があるぞ」という時に、「だいたいこのくらいの作品になっているんじゃないかな」と皆さんが予想されると思うんです。でも、それをどれだけ上回ることができるのかが、我々の仕事かなと思っています。今回は「1」からどのようにジャンプするかではなくて、「この夢を叶えるぞ」という気持ちを重視していました。だから、いろいろな困難があったんですが、信たちがどのように頑張って困難を克服したのかという話を語っているのに、ここで我々がくじけている場合じゃないだろうという思いもありました。そう思うと、どんな困難も飲み込めました。それをさらにパワーに変えていったので、心掛けたというより、自然とそうなったという感じです。今は映像社会で、モニターやスマホなどいろいろな映像を日々ご覧になっていると思いますが、やっぱり映画館のスクリーンは圧倒的です。そこで、どのようにこの映画を届けられるかだけを考えていました。音響に関しても、最初から「映画館でもっとも映える音響とは何だろうと」と考えながら、それ用(映画館用)に作っています。ぜひ劇場公開中に観ていただきたいです。 ■マスコミからの質問。 Q原作ファンに観てほしい部分と、原作に触れたことがない人に向けての注目ポイントを教えてください。 山﨑さん「1」を経て、主な舞台が戦場になっていくので、大きな戦場、ものすごい人の数、馬の数など、大迫力の映像になっています。(今回映像化される場面は)僕自身も原作を読んでいた時から「どうやって戦っていくんだろう、羌瘣ってどんなキャラクターなんだろう、装甲戦車って何だ」とワクワクしていたものが、ものすごい映像となって描かれています。原作に触れたことがない人には、「キングダム」はすごく熱い作品なので、観た後には「頑張って生きよう」と思えるようなパワーがもらえるはずです。とにかく大迫力の映像なので、大きいスクリーンで観てほしいなと思っています。 清野さん撮影中はずっと戦場にいて、生きるためにずっと戦ってきたので、この熱い思いを皆さんに届けられたら良いなと思っています。「キングダム」の魅力は、人物の背景がしっかりと描かれていて、みんなに感情移入できるし、女の私でもカッコ良いなと思える作品だと感じています。ぜひ皆さんに、熱いものを受け取ってほしなと思います。大沢さん前作を観た方には、前作と比較するのが難しいくらいすごい作品になっています。ぜひ期待していただいて、その期待を裏切るくらいすごいものになっていると思うので、ぜひ劇場で観ていただきたいと思います。原作漫画に触れていない方もいらっしゃると思いますので、なるべく原作を読んでほしいんですが、もう公開まであまり期間がないので...(苦笑)。「1」を観てから劇場に来ていただけると、より楽しめる作品になっているんじゃないかと思います。 Q共に助け合う"伍"の仲間たちの姿が、魅力的に描かれています。現場でチームワークを感じた瞬間があれば教えてください。 山﨑さんチームワークは抜群に良かったと思います。「1」では一対一の戦いが多かったんですが、今回は大きな戦場の中で、"伍"のメンバーやみんなで力を合わせて、多数対多数のアクションに挑むシーンも多くありました。みんなでタイミングを合わせて演じるシーンなどでは、チームワークによって良いカットがいくつも生まれました。"みんなと一度別れる"シーンがあるんですが、その時のみんなの顔が優しくて、すごく心に残っています。 岡山さん撮影期間中、僕らはずっと行動を共にしていたので、一年近く一緒にいたんですが、その間もずっと和やかな雰囲気でした。それは座長としていてくれる、賢人の人柄が作っているものでもあると思います。思いやりのある、優しい人たちが集まっていたので、日々チームワークを感じていました。 三浦さん山﨑賢人の信が、"信すぎる"というか。原作の信のままみたいな感じなんです。いるだけで場が和みますし、現場ではみんな頑張っているけれど、やっぱり信がすごく頑張っているので、それを見て僕らもさらに頑張ろうと思えたし、すごく引っ張ってもらいました。山﨑賢人がこのチームワークを生み出していたんじゃないかなと、僕は思います。濱津さん撮影中はずっと一緒にいたので、あの時の空気感を思い出すと安心するようなところもあります。そういうところは、気づかないうちに体に染み込んだ距離感だったなと、今日皆さんにお会いして実感しました。 清野さん三浦さんがおっしゃったように、山﨑さんは信そのものでした。みんなで支え合って、信を前に送り出したいと思わせてくれるような、信らしさがありました。過酷な現場でもあり、山﨑さんは一番アクションシーンも多くて、叫ぶシーンも多くて、体力的に大変なところもたくさんあったと思うんですが、山﨑さんは毎日笑顔でした。その笑顔で、羌瘣としても、"伍"のみんなも救われて、自分の持っている力以上のものが出せたと思います。 MCでは、山﨑さんから最後の挨拶をお願いいたします。 山﨑さん信を演じている時は、無限にパワーがあふれてくるような感覚でいられました。「キングダム」は本当にものすごいパワーにあふれた作品だと思っています。この夏、日本中を巻き込んで一緒に熱くなっていける作品だと思いますので、ぜひ大スクリーンで観てほしいと思っています。
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「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」初日舞台挨拶「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」初日舞台挨拶世界的探偵小説「シャーロック・ホームズ」シリーズを原案とし、ディーン・フジオカさん演じる誉獅子雄(ほまれ・ ししお)と、岩田剛典さん演じる若宮潤一(わかみや・じゅんいち)が、唯一無二の名探偵バディとして数々の難事件を解決する、フジテレビ系月9ドラマ「シャーロック」を映画化した「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」がいよいよ公開! 6月17日にTOHOシネマズ 日比谷で初日舞台挨拶が開催され、ディーンさんと岩田さんをはじめ、広末涼子さん、小泉孝太郎さん、椎名桔平さん、西谷弘監督が登壇しました。出会いから約三年の道のりを振り返ったディーンさんと岩田さんがお互いへのリスペクトを告白した、こちらのイベントの模様をレポートします!初日舞台挨拶誉獅子雄役ディーン・フジオカさん若宮潤一役岩田剛典さん冨楽朗子役広末涼子さん捨井遥人役小泉孝太郎さん馬場杜夫役椎名桔平さん西谷弘監督ディーンさん今日はお忙しい中、足をお運びいただき、本当に感謝しております。 今日という日を迎えられたこと、皆さんにこの作品をお届けできたことを心からうれしく思います。今日は短い時間にはなりますが、作品を観た後ということで、本作の世界観に浸りながら、いろいろと作品の魅力を深掘りして、楽しい時間を過ごしていただければと思っております。岩田さん本当にこの日を待ちわびていました。初日からこれだけ多くの方々に足を運んでいただいて、とても感激しております。上映後の舞台挨拶なので、ネタバレOKということで、何でも話して良いそうなので、皆さんと映画についていろいろとお話をできればと思っております。広末さん今日はわざわざ足をお運びいただきまして、本当にありがとうございます。作品はいかがでしたでしょうか? (会場:拍手) 私は完成した作品を観て、泣きました。皆さんは泣きましたか?(その言葉に応えるように会場から拍手) サスペンス、ミステリーと聞いていたのにこんなに泣かされるとは...と思うような人間ドラマがありました。そんな、愛の深さを感じられる作品に関われて、しかも会場をこうやって拝見すると、ほとんどが女性ですね。こんなにたくさんの女性の方に観ていただける映画に参加できて、本当にうれしく思っています。今日は最後まで楽しんください。小泉さんディーンさんもおっしゃっていましたが、今日この日を迎えられたことを本当にうれしく思います。まだコロナの世の中は終わっていませんが、この映画がクランクインする時には、「本当に皆さんの前で舞台挨拶ができるのだろうか」「この作品は完成するのだろうか」と、ゴールまでがとても長く感じられました。こんなにたくさんの皆さんが笑顔で僕たちを迎えてくださって、本当に感慨深い一日です。楽しかったなど、良い感想をたくさん宣伝していただければうれしいです。椎名さん使用人の役を演じました。あ、(作品を観た後なので)もうご存じですね。今回の撮影は非常にハードで、みんながフェイスシールドというお面のようなものをずっとつけていました。長い間つけているとなかなかわずらわしい部分もあるんですが、そういった環境の中、西谷監督をはじめ、キャスト、スタッフが一丸となって頑張って作りました。 できれば、宣伝のほうもよろしくお願いします。西谷監督本日はご覧いただきありがとうございます。皆さんの表情がよく見えて、上映前の舞台挨拶とはまた違うなという喜びでいっぱいです。"獅子雄風"に言えば、束の間、盛り上がっていければと思っていますので、よろしくお願いいたします。MCいよいよ公開初日を迎えた、今の率直なお気持ちはいかがでしょうか。 ディーンさんこの特別な日を迎えられたことを、本当に心からうれしく思います。ミステリーということで、なかなかこの作品の魅力を番宣やプロモーションで伝えることが難しくもありました。今日は朝4時台からプロモーションをして、一つ気づいたことがありました。皆さんはすでに作品をご覧になっているので、ネタバレを気にしなくて良いかなとは思うんですが、この作品をまだ観ていない方に、一言でこの作品を説明するとしたら、"あやとり"のような作品だなと思いました。 今までは、この作品の魅力をネタバレせずに伝えようとすると「ワンちゃんが出ています」「 犬が大好きな方が楽しめる映画です」「もちろん豪華キャストも出演していますので、人間が好きな方も楽しめるようになっています」などと、いろいろとわけの分からないことを言っていました(笑)。普通、謎解きというのは、迷路のように道筋を辿っていくものですよね。「こちらは行き止まりだから、戻ってこっちに行くのかな?」という感じでゴールに辿り着く、そんな構造だと思うんです。でも、本作はまるで"あやとり"のようなんです。あやとりって、一本の輪になった糸に指を通して、指を挿したり抜いたりしながら、いろいろな形を作るわけです。本作はそういう作品なんじゃないかと、自分の中で腑に落ちたところがあります。皆さん、この説明をどう思いますか? (会場:拍手) 西谷監督、どうですか?西谷監督良いんじゃないでしょうか。 ディーンさんでは今後は、ネタバレがダメな時は「あやとりです」と伝えたいと思います。 MC劇場版ではドラマとはまた違った獅子雄の姿を見ることができました。 ディーンさんそうですね。見た目から全然違いますからね。 MC獅子雄が叫ぶシーンもありました。 ディーンさんドラマでは、(獅子雄は)なかなか感情を顕にすることがないキャラクターだったんですが、劇場版においては、獅子雄がたかぶる気持ちを爆発させます。演じていてもすごく新鮮でしたし、誉獅子雄というキャラクターの新たな一面を垣間見た思いがしました。こういう形で皆さんにお届けできて、ちょっと恥ずかしい気持ちもあります(笑)。いろいろなキャラクターの人生が絡み合っている、あやとりのような重層的な物語の中で、獅子雄のようなキャラクターでさえも崩れ落ち、揺さぶられる瞬間があるということが、この映画の魅力の一つなのかなと思います。皆さんにその思いが伝わっていると良いな思っています。 MC愛ゆえに、罪の連鎖が起きてしまう物語です。岩田さんは登場人物それぞれの愛の形について、どのように思われましたか? 岩田さん難しい質問が来ましたね。自分が演じた役柄は、ある意味お客さんと作品の架け橋というか、すごく普通で、身近にいそうなキャラクターだと思うんです。ファンタジー性のあるストーリー展開に、より一層、感情移入していただくために、数々の熱湯芸を披露してきたようなポジションだったと思います(笑)。こうして上映後の会場で皆さんの顔を見ていると、僕も同じ顔になったなと感じています。初号(試写)を観終わった時に、なかなか椅子から立てないような映画でした。だからこそ、今日の舞台挨拶もしっかりとお話を聞いていただけるような雰囲気があるのかなと思います。愛という大きなテーマがあり、家族愛や師弟愛、兄弟愛など(劇中には)いろいろな愛があって、ちょっとしたボタンの掛け違いで、すべてが真っ逆さまの世界に変わってしまったという、悲しい物語だと思います。きっと登場人物の誰かしらに感情移入しながらご覧になっていただけたからこそ、会場がこういった雰囲気になっているのかなと感じています。MC西谷監督は、ディーンさんとはドラマ「モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―」(2018年フジテレビ系列にて放送/主演:ディーン・フジオカさん)でもタッグを組み、岩田さんとは「シャーロック」で初めてご一緒されました。お二人の俳優としての魅力をどのように感じていますか? 西谷監督お二人の俳優としての魅力は観客の皆さんが一番感じていらっしゃると思います。それぞれ個性も違うし、語り始めたら時間内に収まらないと思うんですが、僕から見るとお二人の共通項は二つあるんです。撮影現場で、カメラが回ってないところで見ていても、ディーンさんも岩田さんもすごく気さくだし、みんなを盛り上げようとするんですが、それでいて普段の佇まいがそれぞれ孤高なんです。そういったところがすごく似ているなあと思うのと、もう一つは、アクションもシリアスなシーンも真摯に100パーセント集中してやられるんですが、お二人ともちょっとした笑いを誘うようなところに異様に情熱をかけているようなところがあります。孤高な部分、そして人を喜ばせたいという部分。そのギャップが、お二人に共通した魅力だと思います。 ディーンさん思い当たらなくもないけれど(笑)、やはりエンタテインメントの仕事をやらせてもらっているので、どこかで喜んでもらえたら良いなという思いで、一つ一つの仕事をやっています。 MC本日欠席となりました新木優子さんは、運命に翻弄される、悲劇的な女性・蓮壁紅を演じていました。新木さんの演技もすばらしかったですね。 西谷監督原作者のアーサー・コナンドイルが、なぜ「バスカヴィル家の犬」を書こうと思ったかということを話すと長いので、これはパンフレットとかに載っていると思います。そんな中で誰をヒロインにキャスティングしようかという時に、紅という女性は庶民的な家庭で生まれて、上流階級で育っていくというところで「品格のようなものと庶民的な親近感、その二つの顔を持つことができる女性は誰かな」と考えて、新木さんをキャスティングしました。紅は"人の心"と"悪魔の心"を持っているので、人間と悪魔の間を行き来するお芝居がどこまでできるか...ということが、勝負となる役柄。新木さんは体当たりで、見事に演じきってくれました。自分の想定以上の紅を演じてくれましたし、体育会的な佇まいもある方だなと思いました。 MC広末さんの役どころは、母親としての愛や執念を体現するキャラクターでした。演じてみていかがでしたか? 広末さんこの作品で舞台挨拶に何度か立ったんですが、上映後の皆様とお会いするのは今回が初めてです。先ほどディーンさんがおっしゃっていたように、ネタバレがダメなので、私はこれまでは何も話すことができなかったんです(苦笑)。私や椎名さん、小泉さんの役柄は、(何かを話すと)結末につながってしまうようなことばかりだったので、今日はそういった緊張感がなくお話できるのが、すごくうれしいです。私の演じた役は、あのような追い込まれた状況に身を置けば、女性であれば誰もが共感できて、(その状況を考えれば)そのまま演じられるのではないかというような、究極の状況にいる女性でした。役づくりをどうしたということはなく、そのまま、その場所にいたという感じです。だからそこまで役づくりに苦労はしなかったんですが、完成した作品を観ると、とにかくみんながカッコ良いすよね(笑)? (広末さんの問いかけに会場の皆さんがうなずく)お客様も深くうなずかれていますが、それぞれのカッコ良さを見ることができました。小泉さんの表現されたオタク気質な一途な愛もあれば、桔平さんの(役柄が書く)最後の手紙なんて「ズルイ!」と思うようなカッコ良さもありました。使用人の所作も美しかったです。岩ちゃんさん(岩田さん)のリアクション芸には、みんなが守りたくなっちゃうようなキュートさがあって、ディーンさんのセクシーな、よく分からない(笑)派手な部屋着やロングコートもステキでした。最後には叫び(のシーン)もあって、お腹いっぱいになって帰れますよね。女性にとっては、いろいろな男性の美しさを見せてくれるような作品ですね。美意識や映画の持つ重厚感など、いろいろな贅沢を味わせてくれる作品だったなと思います。 MC不器用な愛を抱えたキャラクターを演じたのが、小泉さんです。 小泉さん振り返ってみると、台本をいただいてから、捨井という役をどちらの方向性で役作りをすれば良いんだというのは、とても悩みましたね。監督とも役作りについて何パターンか話し合いました。ディーンさんとも「一度、その方向性でやってみよう」と立ち稽古から何度もやって、「次はちょっと違うパターンで」「次はもう少し子どもっぽい感じでいきましょう」「次はもうちょっとひどいヤツで行きましょう」 といった感じで何パターンもやりました。(監督とは)四国と東京で、役作りについて電話もしましたよね。僕の中でもとても思い入れのある役、作品になりました。 MC捨井教授の知的さも、怪しく見えてしまうようなところもありました。 小泉さんディーンさん演じる獅子雄と対峙しなければいけないので、(監督から)「獅子雄とはまた違った天才肌の人物でいてほしい」と言われました。いい意味で、プレッシャーをかけられました(笑)。ディーンさんと目を合わせるシーンは、特に印象に残っています。 MC椎名さんは、使用人の馬場を演じられました。 椎名さん使用人の馬場です(笑)。所作の先生についていただいて、学んだことやいろいろと発見もありました。僕の演じた役は、今日は言ってしまってもいいのかなと思うんですが、稲森いずみさんが演じる女性に仕えている身なんです。そして赤ちゃんを誘拐してね...。 広末さんひどい。返してほしかった(笑)。 椎名さんそうですよね(笑)。その赤ちゃんは、新木優子さん(演じた紅)なんだけれど、その子を僕も関わりながら育てていくんですが、稲森いずみさんの演じた母親役の苦悩、それを知ってしまった子どもの思いにも、非常に苦しいものがあるわけです。撮影中は、そういう風に監督が追い込むわけですからね(笑)。僕らはずっと後悔の念を抱いたり、重苦しい、いろいろな思いでいるわけです。監督から最初に言われたのは、「馬場には、お客さんを泣かせてほしい」ということでした。そしてもう一つ「フレームの中で目立たないようにいてくれ」ということでした。どちらも、難しい課題を与えられました。できたかどうか分かりませんが、一生懸命に頑張りました。 MC「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」という、タイトルにちなんだ質問をします。犬の鳴き声といえば、なんだと思いますか? ディーンさんええっと...。ワン? MCその通りです!皆さんにとって、ナンバー"ワン"なものとは何なのかを教えてください。 広末さん本作の台本を読んだ時に、お引き受けするかどうか、実は少し悩んだんです。西谷監督だし、キャスティングを見てももちろんやりたいと思ったんですが、私は暗い作品、悲しい作品が嫌いなので、どうしようとすごく悩んだんです。結果的には、お引き受けしてこういうステキな作品になったので、とても良かったなと思っています。私の演じた役は、母親としての愛情深さ、娘を大切にする愛の深さゆえに、運命に翻弄されてしまった母親の役です。私にとってのナンバーワンは、やっぱり私の母かなと思います。ママがあっての自分で、産んでもらって、ここまで育ててもらったことはもちろんだけれど、今日この舞台に立てていることも、ママのフォローがなかったら無理だなと思うと、やっぱりママはナンバーワンだなと感じています。 小泉さんこうして今、僕らは一つの作品を撮り終えて、舞台挨拶をやることができています。当たり前のことなんですが、適当にやっていたらこの日ってないんですよね。みんなが体力や精神力を削って、僕らも何度(作品づくりを)やっていても、苦しいな、辛いなと思うことの連続だと思うんです。そういった時にはやはり、一つのものに向かう情熱がなければ、 ゴールまでは辿り着けないと思います。今回この作品に出演することができて本当に感じたのは、ずっとこの作品を大切にしてこられた西谷監督の情熱です。引っ張ってもらいましたし、監督の「この作品を必ず成功させる、良いものにするんだ」という思いをものすごく感じました。そういった意味では、"ワン"というならば、情熱になるのかなと思います。それは皆さんも多分スクリーンから感じ取ってくれたのではないかと思いますが、そういった西谷監督の情熱に僕は心から感謝しています。 椎名さん孝太郎くんがすべて話してくれました。制作過程にはいろいろと大変なこともありますが、これだけのステキな俳優さんがキャスティングされて、西谷組のスタッフも本当にタフでした。僕と稲森さんにとっては六日間の大変な撮影がすごく記憶に残っているんですが、そういった中でも監督をはじめ、スタッフの皆さんが倒れないで、一生懸命に情熱を持って取り組んでいる姿を見て、こちらもエネルギーをもらってなんとか乗り越えられた。そういう現場だったと思います。そういう思いを乗せた作品が初日を迎えて、満員のお客さんが足を運んでくれて、ディーンくんがステキなスピーチをして、そういう瞬間を今ここで感じられていることが、ナンバーワンです。 岩田さん自分のナンバーワンは、「シャーロック」と出会えたことです。こうして映画が公開されるまで、ドラマから数えると足掛け約三年です。そのプロジェクトに参加して、西谷監督の情熱のもと「何としてもこのプロジェクトをみんなで成功に導いていくんだ」と、チーム一丸となったという思いもありました。最初の立ち稽古のことをいまだに鮮明に覚えているんですが、今こうして舞台挨拶に立っていても「あそこから始まったんだな」とすごく感じています。この三年をこの作品にぶつけられたような思いもありますし、今日は朝からずっと一緒に番宣に奔走したり(笑)、名実共にバディであるディーンさんとの出会いは、自分にとってとても大きなものです。自分にとって、作品が終わってもこうして交流が続いている方ってあまりいないんです。でも、ディーンさんはお芝居の世界はもちろんのこと、音楽の話など、いろいろなものに精通しているので、そういう部分もリスペクトできる先輩と出会えたのも「シャーロック」という座組みのおかげです。「シャーロック」との大切な出会いに、感謝しています。これがナンバーワンですね。ディーンさんみんなすごい! ステキな話が出尽くした感があります。 広末さん岩ちゃん、泣いちゃいそうじゃないですか? ちょっと目がキラキラしている。 岩田さん本当ですか! ディーンさん分かるよ、その気持ち。広末さんのお話にもあったように、家族のつながりというものにもすごく共感します。小泉さんがおっしゃっていた、西谷監督の情熱もすごいと思います。僕も西谷監督と作品をつくる中で、これは言って良いのか分からないですが、現場で監督が涙を流すような瞬間を何度か見ています。突っ伏して、ぶっ倒れている状態で、涙がポロッとこぼれているところを見ています。だからこそ、小泉さんの思いに共感する部分もあります。また桔平さんがおっしゃっていた、作品が完成して皆さんにお届けできる、一人でも多くの方に観ていただけるということの喜びにも共感します。映画を製作する側としてはそこに命を懸けてやっていますし、俳優の仕事においては、人生の一部分をその役として生きるということ、そして自分の人生とクロスさせるという(苦しい)部分が必ずあると思うので、(お客さんに届いた喜びには)すごく共感します。そして岩ちゃんのエモい話にもね。がっつり、自分も魂が共鳴するんです。この作品においての岩ちゃんとの出会いについて、(先ほどの話には)すごく共感するところがあります。これを一言でまとめるならば、ご縁ですね。"縁"と"ワン"が近いのかなということころも込みで(笑)。本作における縁がナンバーワンかなと思っております。 MC最後にディーンさん、岩田さんから、皆様に向けてメッセージをお願いします。 岩田さん初日からこれだけ多く方々に来場いただいて、作品を届けられたことを本当に幸せに感じております。ありがとうございます。ディーンさんとの濃い三年間。先ほども申し上げましたが、2019年の秋クールのドラマ「シャーロック」の撮影に入る際、湾岸スタジオでディーンさんと「初めまして」の挨拶をした日のことを鮮明に覚えています。ドラマの一話の最後のシーンで、獅子雄が若宮の家に勝手に荷物を持ってやって来て「一緒に住もう」という場面があるんですが、そこで獅子雄と若宮がいろいろなものを投げ合うんです。この作品は、まずそのシーンの立ち稽古から始まったんです(笑)。そこで、西谷監督から「バディの関係性を体で覚えてくれ」ということを言われました。それから三年が経ち、これだけ大きくなってパワーアップして、映画として皆さんにお届けできるという事実がとても誇らしいです。僕は勝手に、ディーンさんは"背中で語る男"だと思っています。武士道的なものを感じるんです。監督が先ほどおっしゃっていた孤高という言葉には、確かに共感するなと思いました。ディーンさんはすごく凛とされていて、真摯で、完璧というイメージを、僕もドラマに入る時には持っていたんですが、その内側には燃えたぎる情熱のようなものが誰よりもあります。そういう方とこうしてお仕事をできた経験が、何よりも自分にとって刺激になりました。心から感謝しています。ありがとうございました。 ディーンさん(岩田さんに向かって)こちらこそ。そして皆さん、改めて今日はお集まりいただき、本当にありがとうございます。この作品が世に放たれました。ここから一人でも多くの方の胸に、魂に届くかどうかは、共同作業ということで、ぜひ皆さん、惜しまずにこの作品を観た直後の思いを、文章でもいいですし、言葉や会話でもどういう形でもいいので、自分の言葉で表現していただけたらうれしいです。そして僕は、この作品のこの続きを観たいなと思っております。(会場:拍手)岩ちゃんと初めてフジテレビの湾岸スタジオで会って、「岩ちゃんと呼んで良いか」と許可を得て、その日からは岩ちゃんと呼ばせてもらっています。僕は、仲間というものをずっと求めて生きてきました。特に僕は、生まれた国ではないところでこの業界に入りました。日本で仕事をしたり、生活したりというイメージを持たずに、自分の人生を途中まで生きてきました。いろいろな経緯があって、自分の母国に少しずつ戻ってくる縁が生まれた時に「一緒に前に進める仲間と出会いたいな」という気持ちで、日本での活動を始めたことをはっきりと覚えています。今こうして初日舞台挨拶に立たてていて、豪華キャストの皆さんや西谷監督と、こういう形で一つの作品を世に放つことができた。映画を作るというのは大きな賭けでもありますが、それでもここに辿り着きました。コロナ禍においても、それぞれが粛々とやるべき感染対策をして、本当にストイックに作品をつくってきました。改めて、岩ちゃんとの出会いの日をかみ締めながら隣に立っています。さっきの岩ちゃんの言葉も、なかなか気軽に言えることではないんです。この仕事をしている上では一つ一つの発言を、自分の人格や信用と重ねながらやっている部分がある中で、そういう言葉をいただけたことはうれしいです。僕にとっては、岩ちゃんと出会えたこと。最高のバディとの出会いがあったから、今日ここまで辿り着くことができたと確信をしました。この先どのようにこの物語が進んでいくかを見てみたいなと改めて思いましたので、そのためにも皆さんのお力添えをいただけたらいいなと思っています。(会場:拍手)
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「東京2020オリンピック SIDE:B」日本外国特派員協会会見「東京2020オリンピック SIDE:B」日本外国特派員協会会見1912年の第5回ストックホルム大会以来、撮り続けられているオリンピック公式映画。今回、その総監督に選ばれたのは、「萌の朱雀」「殯の森」「光」など数々の映画で世界的にも評価の高い河瀨直美監督です。 東京2020オリンピックは、7月23日より17日間にわたってオリンピック史上最多となる33競技339種目が実施されました。本作は、大会開催に至るまでの750日、5,000時間に及ぶ膨大な記録を元に、表舞台に立つアスリートを中心としたオリンピック関係者たちを描いた「東京2020オリンピック SIDE:A」(6月3日公開)。大会関係者、一般市民、ボランティア、医療従事者などの非アスリートたちを描いた「東京2020オリンピック SIDE:B」(6月24日公開)の二つの作品になります。 6月21日、日本外国特派員協会主催の会見が行われました。河瀨直美総監督をはじめ、「SIDE:B」に縁のあるグエム・アブラハム選手(陸上男子 1500m 南スーダン代表)、緊急事態宣言中の沖縄県にありながら、「戦争のことを知ってもらい平和につなげたい」という一心で、沖縄伝統の木造船サバニにて聖火リレーを実現させた宮里哲(沖縄県座間味)村長の三名が登壇しました。こちらのイベントの様子を詳しくレポートします。日本外国特派員協会会見河瀨直美 総監督南スーダン代表グエム・アブラハム選手沖縄県座間味村の村長宮里 哲さん河瀨監督本日ご覧いただいた「SIDE:B」は今月の24日より公開になります。この映画に込めた思いの中には、「平和」というものがあります。今日は南スーダンからアブラハムさんと、座間味島から宮里村長にお越しいただきました。今なお、この地球上で起きている戦争や、様々な状況の中で、日常を奪われてしまうような人々がいます。そういったことを、このオリンピックが少しでも光の方向に導くようなものであれたら良いなという思いのもとに、昨年「2020」と題したオリンピックが日本で行われました。その中で、自分自身が、この作品の中で見られたもの、見てきたものは、聖火が中心にあり、聖火を運んだ先に、私たちは何を見つめるのかということを、百年後の子どもたちに託したつもりです。少しざっくりとした話になりますが、例えば、作品の冒頭の子どもたちの表情は、「彼らが何を見ているのか」で言えば、「もしかしたら私たちの今を見ているのかな?」というものになっています。そのコンセプトから始まって、最後には森山未來くんなどがコメントをしてくれます。森山くんは、「生きている人間の感情が一番やっかいだ」という内容のことを話しています。私たちが今、生かされている地球上で、生きている人間そのものの感情に違いがあって、その感情同士がぶつかりあった時に、ある種の分断が生まれます。でも、その自分たちの心模様を、より相手を慮るような気持ちになって前に進んでいければ、もしかしたら、「そこに一つの光が現れるのかな?」という気持ちで、作品を作りました。アブラハム選手(日本語で)みなさん、こんにちは。(英語で)この会見に出席していること、映画に出演できたことをとてもうれしく思っています。オリンピック(を開催すること)の意味を知り、そして私の故郷である南スーダンが困難な状況にあるからこそ、うれしく思います。私は、世界の中でも苦境に直面している国の出身であり、紛争があるがために発展への道が阻まれております。一方で、スポーツというものは、世界が一丸となれるきっかけとなってきました。「平和の祭典」と呼ばれる世界的な場において、国の代表になれたことは本当に光栄なことだと思っています。帰国してからも、オリンピックで得られた気づきや平和への思いをぜひ伝えていきたいと思っています。一時期、「そもそもオリンピックに出場できるのか?」という状況で、苦しい時もありました。トレーニングすることで何とか力をつけて、スキルの向上をはかるべく努力しました。とはいえ、不安にかられて十分な睡眠がとれない時もありました。もしもオリンピックに出場できなければ、痛みを伴うことになるからです。それは母国にとっても良くないことでした。映画出演のお話をいただいて光栄に思いましたし、平和というテーマがある作品に、国の代表として出たいと思いました。今後、南スーダンにも和平が訪れることを願ってやみません。同胞同士でハーモニーをつくれることを願っています。それから、オリンピックへの出場資格を私は得ることができました。しかしながら、出場資格を得られなかった仲間もいました。それはとても悲しい出来事でした。「自分が出場しなければ良いのでは?」と考えたこともありました。出られないことの悲しみや苦しみは自分のことのように思えました。そこから、仲間のために出場しようと思いました。そして、出場するからには、仲間のためにも勝ちたいと考えるようになりました。こういう「人のために」という気持ちが、平和には欠かせないと思います。それこそが南スーダンに必要な思いです。いつの日か南スーダンが平和を取り戻せるように願っております。南スーダンの人々にも、この作品を観てもらいたいと思っています。現在はウクライナとロシアの問題があります。戦争には賛成できません。肌の色が違っていても、状況が違っていても、何よりも平和が必要だという思いは共通していると思います。宮里村長本日は、お招きいただきましてありがとうございます。座間味村では、令和3年5月2日に、沖縄の伝統的な舟であるサバニ二挺を使い、聖火を運びました。思いはいろいろございますが、沖縄は今年、本土復帰五十年という大きな節目を迎えました。地上戦があったのも唯一沖縄だけでした。悲しい過去を持つ場所でもあります。そういった過去を持つ場所で生まれたことも含めて、私は選挙の公約ではなく「平和の尊さを語り継ぐ沖縄県民でありたい」と、それを座間味の大きな使命であると行政としてやっています。今回の東京オリンピックの聖火リレーを座間味で開催することができて、非常に喜びました。それには二つ、理由がございます。まずは、沖縄は過去に琉球王国から日本に編入され、第二次世界大戦があり、米国の統治下になり、そしてまた祖国に復帰する。そうした中で脈々と琉球の歴史、文化を伝えつなげてきました。そして、戦争の中でもみんなが頑張り、その後も復興してきました。全世界が分かっているとは思いますが、平和の尊さ、その中でも沖縄県民、特に私たちの島は一番初めに米軍が上陸した島で、村でございました。それが、昭和20年の3月26日。多くの犠牲者が出ました。そういったことを背景に考えますと、まさしく私たちの座間味村でこのような聖火リレーができるのはとても大切なことだと考えて、一生懸命取り組んでみました。沖縄県で、リアルに開催できたのは、沖縄県の石垣市と座間味村でございました。「どうしてもリアルに開催したい」と強くお願いし、どうしたら開催できるのかを考えました。このリレーは、私たちの先輩方が漕ぐ舟から、中学生が漕ぐ舟に聖火を運びますが、先ほどお話ししました「歴史や文化、それに平和の尊さを私たち大人の世代が、しっかりと子どもたちにつなげていくのだ」というのが一番大きな目的で、しっかりとつなげることができました。そして、多くの村民を目の前にして、今の平和な状況の中で、素晴らしい海で聖火リレーができたことも嬉しいことでした。そういったことをすることで、「これからも私たち座間味村はこの平和というものをしっかりと次世代につなげていきたい」と、舟で先輩から後輩に伝えていく貴重な経験をさせてもらいました。また、この映像が作品の中に取り入れられ、後世に伝えられていくことに、心から感謝しております。【質疑応答】 質問オリンピック公式映画はこれまでたくさん観てきました。監督の作品は個性があり、これまでの作品とだいぶ異なる印象を受けました。複雑で、多面的で、様々な声が反映されていました。二作であることもユニークです。この映画の制作過程について伺います。作品は予定通りのものですか? それとも途中で変わっていきましたか? 河瀨監督質問のお答えとしては、計画していたものとは、まったく違う作品になりました。私は、この作品に三年半の時間を費やしました。そして、COVID‑19というウイルスに翻弄され、パンデミック下でステイホームが求められ、全世界が活動を休止させられました。もちろんオリンピックも史上初の延期となりました。そして、(オリンピックを開催しても)無観客という事態になりました。だからこそ、「SIDE:A」「SIDE:B」の二つを作らなければならないと思いました。つまり、アスリートだけにフォーカスしたこれまでのオリンピックドキュメンタリー映画ではなく、これはこの時代の人類に何が起きたのかを描く、オリンピック開催に向けて下支えした人々、尽力した人々、また開催を反対していた人々の思いを込めて描かなければいけないと思うようになりました。また、百年後、二百年後の人たちにも、別のウイルスで、このようにオリンピックの開催が困難になった時に、何かの指針になれるような作品でなければいけないと思いました。単なるドキュメンタリーではなくて、私が見たこの時代の現実を、映画監督として映画にしたつもりです。五月にカンヌ国際映画祭で「SIDE:A」を上映した時に、IOCのメンバーも同席しました。そして、「私たちはこれまでオリンピックの記録映画を作ってきましたが、あなたの作品はアスリートにフォーカスしているだけではなく、アスリートという人間像にも迫った作品になっていました」というコメントをいただきました。これは私にとって、非常に嬉しい評価でした。 質問素敵な映画をありがとうございました。オリンピックの開催者の近いところから撮影していたので、そういう撮影をする時の苦労や工夫があればお聞かせください。 河瀨監督私は2018年に(総監督に)就任して、2019年の一年前の(オリンピック)イベントから撮影を開始しました。その時COVID‑19はなくて、近づいて撮ることも困難ではありませんでした。近いところで撮れているように見えたかと思いますが、実際は2020年になってからは一度も選手にアクセスできませんでした。その時は大会関係者、組織委員会、医療関係者、ボランティアといった方々で、アクセスできる人には、「できるだけ近い距離感で撮影をさせていただきたい」と申し出ました。ドキュメンタリーというのは、人との関係性によって、その物語の強度が増すと思います。そして、時間をかけることは、とても大事です。そういった意味では、ちゃんとフォーカスできた競技とフォーカスできなかった競技がありましたし、無観客の状態も含めてスクリーンの中に人がいない状況を描くことや、人との距離感があり、どうしても遠く離れてでしかフォーカスできない状況もありました。そのような中でもインタビューはクローズアップという、大きなフレームで映したのは、できるだけ人の内面が見え隠れするようにしたかったからです。人と二メートルの距離を保つ必要があったので、ズーム(望遠レンズ)で撮りました。そのサイズを選び距離を詰めて撮った演出は、敢えてそうしました。そのショットの紡ぎ方が、「これまでのドキュメンタリーとは違う」と言われている所以でもあるかと思います。 質問村長としては、有権者の方々にもこの作品を観てもらいたいかと思います。座間味村の皆さんに、どのように受け止めてもらいたいとお考えでしょうか。 宮里村長今回の聖火リレーが決まり、(その後)中止になるかもしれないという話が出た時に、村民に確認しました。すると村民の方々のほとんどが、「出たい」「見たい」「そばにいたい」と答えてくれました。最終的に、予定通り聖火リレーを開催して本当に良かったと思っています。実際に映像に残っていること、それだけではなくて、今回作品を観せてもらった時に、これまでマスコミなどを通じて(第三者に)伝わらなかった東京2020オリンピックの舞台裏と人々の葛藤が含まれていたことから、私は村民にぜひ観てもらいたいと思いました。(東京2020オリンピックを)どうしたら成功できるのか、そのためには何が必要なのか、私たちのかわいい子どもたちも含めて、この作品を観ることで素晴らしい人間に育っていくように思えますから、私はすべての方々に観ていただきたいです。先ほど河瀨監督から「いつかは座間味で上映会をしたい」というありがたい言葉がありました。私も上映会ができるように、一生懸命頑張っていきたいと思います。COVID-19でどこの自治体も大変な思いをしております。同じようにオリンピックの開催はもっと大変だったかと思います。諦めるのは簡単だと改めて思いました。河瀨監督とお話をし、今回の作品を観ることにより、諦めずに目的を達成するにはどうすれば良いのか考えさせられました。これからの人生だったり、政治活動だったり、子どもたちの成長にとってとても素晴らしい映画になっていると思います。座間味村での上映会を実現させたいと思っています。河瀨監督、よろしくお願いします。河瀨監督私も、英語通訳が入る前に一つお話してもいいでしょうか(笑)。これは本当に大事なことです。一年前を思い返してもらうと容易に想像できると思います。(聖火リレーを開催した)5月3日の沖縄は緊急事態宣言下でした。その時は、石垣と、この小さな座間味村でしか、聖火リレーができませんでした。ほかの自治体は(聖火リレーを)中止しました。ほぼ国民の八割がオリンピックの開催に反対をしていた苦難の中で、(聖火の)トーチを島に持ってくる時に、どのような声があがったのか、想像すると胸が痛いです。「小さな島に、COVID-19患者が一人でも入ったらどうなるんだ」「誰が責任をとるんだ」と、たぶん言われたと思います。それでも、今日お話されたように、子どもたちの未来のためにも、聖火がやってくることの意味を、真剣に考えた宮里村長がいたからこそ、この作品の中で子どもたちは笑顔でいます。「(日本での五輪開催は)一生ないと思うから」「去年の先輩のためにも僕たちが一生懸命に(サバニを)漕ぐから」と言った子がいました。想像すると、一年前に(当初の予定通りに)オリンピックが開催されていたとしたら、つないだ子たちが、つなげられなくなることもありえました。そういう悔しい思いをした人たち、できなかったことがいっぱい隠れている中で、(諦めずに聖火リレーを)やった人が記録されること、記録できたことを私はしあわせだなと思っています。本当にありがとうございました。(会場:拍手) 宮里村長こちらこそ!(笑顔を見せる) 質問一つの作品の中にジェンダー、COVID-19、アスリートといろいろな物語がありました。今後五十年、百年経って、このオリンピックはどのように思い出されると思いますか。 河瀨監督これが質問の答えになるのか分かりませんが、この映画は観た方々それぞれの映し鏡のように、その時の自分の状況や思いの中で観られると思っています。つまり、私は今回の映画「SIDE:A」「SIDE:B」では、片側だけのイメージで描いていません。何かの分断が起きているかのように見えるシチュエーションの中で、「A」「B」の人々は同じ地平で描きました。ですから、そこを観た人が、ご自身の感覚でどちら側に心を寄せるのか、それにより見え方がまったく変わってくると思います。そして、ジェンダー問題についても、2021年当時は日本女性の社会進出や役員就任の人数においても、(諸外国に比べて)日本は非常に低い数値になっています。そういう現実の中で、例えばアスリートにしても、結婚、妊娠、出産を経て、トップアスリートとしてはどうしても活躍できる土壌がないというような現実も記録しました。でも、これを五十年後、百年後の人々が観た時に、「あの時代はそうだったんだ」「でも、五十年後の今はそうではない」となり、それなら「時代の転換期はどこだったのだろう?」という見え方になるのではないかと思って作っています。皆さんそれぞれが、どのように観るのかを私が何か言える立場ではなく、私はすべての感じ方を、フラットに観てもらえるように、描いたつもりです。質問(英語と日本語で質問)映画「SIDE:A」「SIDE:B」の両方を拝見しました。コンセプトの違いが重要だと感じました。大きなテーマと個人的な物語があり、「SIDE:B」では河瀨監督の声が入っていました。作品の中にご自身の声を入れることについての見解を伺いたいです。 河瀨監督手法のことに言及することになりますが、あれは私の声ではありません。私がカメラを構えて、撮っている被写体はリアリティがありますが、こちら側の声は、あとから構成して付けたものです。「純然たるドキュメンタリーであるか」と言えば、私自身も最初のプライベートドキュメンタリーの時から、いろいろな意味でフィクションの部分があります。ただし、ドキュメンタリー映画というのは、その監督のまなざしで描かれるものです。この世界にあまたある現象のうちカメラを向ける対象は、一つしかないわけで、その一つのどこを撮るのかは、作家性という意味において、その監督のまなざしになると思います。同じ現実を捉えるにしても、私が撮るものと、是枝(裕和)監督が撮るドキュメンタリーではまったく異なります。そういう意味で、私にしか撮れない今回の東京2020オリンピックが「SIDE:A」「SIDE:B」であって、良かったと思っています。それは、IOCから最初に制作を依頼された時に、「市川崑の時代に立ち返りたい」「あなたにしか撮れないものであってほしい」ということでした。その依頼は全うできたのではないかと思っています。それまでのここ二十年ぐらいのオリンピックの公式映画は、誰が撮ってもそんなに変わらないような、ひな形に基づいたかのような、どこの国であっても変わらないようなエピソードがはめ込まれていたと思います。でも「あなたにしか撮れないオリンピック映画を撮ってほしい」と言われ、その依頼に基づいて作りました。皆さんが思い描く、オリンピックの公式映画があるのであれば、莫大なお金が投入されて、IOCのひな形にエピソードをはめ込んでいく、そういうものをイメージされたかもしれません。もっといえばTOCOG(公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会、英: The Tokyo Organizing Committee of the Olympic and Paralympic Gamesの略称)の言う通り、政府の言う通りに撮っているのではないかと思われているかもしれません。でも、作品をご覧になった方は「河瀨映画ですね」と受け止めていただいています。それこそが、私が三年半をかけて、自分のこれまでの映画監督としてのスキルをすべて投入して作り上げたものであると誇りを持って言えます。お金も市川崑時代と同じお金しか使わせてもらっていません(笑)。本当に、そのような中で、一年延期になって、追加予算もほぼないです。私自身がカメラを回して見えた世界です。「SIDE:A」「SIDE:B」はどちらにも8ミリフィルムの映像が入っています。私が一番最初にフィルムに触れた感覚で、この2019年から2021年までの東京で行われたオリンピックを自らのまなざしで作り上げたものです。 質問東京2020オリンピックにご出場するために南スーダンから来日され、(群馬県の)前橋に二年半滞在されました。閉会後いったん、南スーダンに戻り、再び来日されたと伺いました。映画の内容からは少し離れますが、近況と、オリンピックを経験されたことによる未来への展望をお聞かせください。 アブラハム選手いい質問をありがとうございます。今は、パリ大会に出場することを目標に、日本の阿見スポーツクラブに所属してトレーニングを続けています。東京大会に出場したことで貴重な経験が得られました。阿見スポーツクラブは、中距離の選手が主でして、良いトレーニング相手であり、良き友人であり、家族のようです。落ち着いた環境にいることで、体制も整い、パリ大会に向けて頑張っています。パリ大会では正規の出場資格を得て、最前線で最強の選手たちと競いたいと思っています。 MC本日はありがとうございました。
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「キングダム2 遥かなる大地へ」ワールドプレミア「キングダム2 遥かなる大地へ」ワールドプレミア「キングダム2 遥かなる大地へ」公式サイト「週刊ヤングジャンプ」で連載中の原泰久による人気漫画を原作に2019年に実写映画化され、興行収入は57.3億円を突破し、2019年に公開された邦画実写作品で見事No.1を獲得した「キングダム」。その待望の続編となる「キングダム2 遥かなる大地へ」がついに完成! 6月30日に東京・水道橋のTOKYO DOME CITY HALLにてワールドプレミアが開催され、山﨑賢人さん、吉沢亮さん、橋本環奈さん、清野菜名さん、岡山天音さん、三浦貴大さん、濱津隆之さん、豊川悦司さん、髙嶋政宏さん、要潤さん、加藤雅也さん、玉木宏さん、小澤征悦さん、佐藤浩市さん、佐藤信介監督がそろって登壇しました。この豪華キャスト陣によるトークの模様をレポートいたします。ワールドプレミア信役山﨑賢人さん嬴政役吉沢 亮さん河了貂役橋本環奈さん羌瘣役清野菜名さん尾平役岡山天音さん尾到役三浦貴大さん澤圭役濱津隆之さん麃公役豊川悦司さん昌文君役髙嶋政宏さん騰役要 潤さん肆氏役加藤雅也さん呉慶役小澤征悦さん昌平君役玉木 宏さん呂不韋役佐藤浩市さん佐藤信介監督山﨑さん皆さん今日はお越しくださいましてありがとうございます。公開までやっと二週間なんだなとワクワクしております。今日はひと足先に皆さんに本作を観ていただきますが、本当にすごい映画が完成したので、早く観ていただきたいです。この「キングダム2」のすごいパワーを感じてもらって、公開まで皆さんに広めてもらえたらと思います。今日はよろしくお願いします!吉沢さん本日はこんなにたくさんの方に足をお運びいただきましてうれしく思います。今回「2」ということで、スケールやリアクションがよりパワーアップした「キングダム」を皆さんに観ていただけるということですごくワクワクしています。皆さんがどんな顔をして帰るのかを想像したらニヤけそうなくらい、素晴らしい作品になっています。ぜひ最後まで楽しんでいってください。橋本さん「1」の初日舞台挨拶で「願い」(「1」のテーマであった「夢」)をフリップで出した時に「続編」と答えている人が結構多かったんです。私自身も続編を願っていたので、こうしてまた皆さんにパワーアップした続編を観ていただけることがうれしいです。「1」でたくさんの人に観ていただけたからこそ、この続編を作ることができました。「1」の時にスケールが大きくてびっくりしていたのに、続編でさらにスケールアップしていて、どれだけ期待していただいても、皆さんの期待を超えられるんじゃないかと思っています。ぜひ楽しんでいただきたいと思います。清野さん「キングダム2」から参加しましたが、羌瘣は本当に人気のあるキャラクターで、私もオファーいただいた時に、プレッシャーと不安で押しつぶされそうでした。でも、「1」を成功させた皆さんの中に一員として入って羌瘣を演じられて、誇りに思いますし、幸せでした。今日は暑い中、お越しいただいてありがとうございます。本当に熱い素晴らしい作品ができたと思います。岡山さん「1」の公開時は僕も一ファンだったんですが、それがこうやって続編では参加できて、今日、最初のお客さんに本作をご覧いただけることをうれしく思います。三浦さんもともと原作の「キングダム」のファンでした。だから、「キングダム」の世界の中に入って自分が生きられるなんて思っていなかったので、非常に光栄であり、財産になっていくと思います。そして、こうしてたくさんの人に観ていただける機会が持てることがうれしいです。これから公開ですが、さらにたくさんの方に観ていただきたいので、皆さんよろしくお願いします。濱津さん僕も今回初めて「キングダム」というものすごく壮大な世界に参加できて光栄でした。一人でも多くの方にこの作品を観ていただけたら本当にうれしいです。豊川さん「1」を観た時に本当に素晴らしい作品で「自分も参加したかった」という思いがあったので、今日はこういう場に立ててとてもうれしく思っています。髙嶋さん今までの僕の歴史上、完成した作品を観てここまで感動したことはありません。それはあらゆる意味を含めてですね。ですので、なんとかこの夏の激戦区を勝ち残るべく、皆さんどうか口コミをよろしくお願いします!要さん「1」に引き続き今回も出演しました。僕も一足先に観ましたが、観終わってすごく元気になったという記憶があります。しばらく自分のテンションが上がっているのを感じていました。皆さんもきっと同じ思いになっていただけるんじゃないかと思います。ぜひ楽しんで帰ってください。加藤さんこの映画を撮っている時、本当に大変な状況だったのですが、出来上がった作品を観て、本当にみんなすごく頑張ったなと改めて思いました。ですので、たくさんの方に観ていただけることがスタッフを含め一番うれしいことだと思いますのでよろしくお願いします。小澤さん今回、私が演じた呉慶は知略型の知性に長けた武将ですが、僕は真逆で知性のかけらもない男なんです(笑)。今回、演じることができてすごくうれしかったです。そして「キングダム」という壮大な世界観に参加できてうれしかったです。豊川さんと戦わせていただくというのも光栄でした。佐藤浩市さんをはじめ、素晴らしい豪華キャストの皆さんの中で演じることができてうれしかったです。素晴らしい作品です。皆さん、乞うご期待です!玉木さん「1」を観た時、悔しさを覚えるくらいの素晴らしい出来で、「続編があるのであれば参加できたら良いな」という思いがありました。なので、こうして昌平君を演じることができてうれしいです。僕も一足先に観たのですが、手に汗握る、興奮する仕上がりになっていると思います。最後まで楽しんで帰ってください。佐藤さんこれだけ演者がたくさんいると挨拶が長い長い(苦笑)。ようやく順番が回ってきたなと...。僕自身、撮影に参加したのが二年ほど前で、それからコロナ禍の中、みんな大変な思いで撮影をしていました。それがやっと、皆さんの前で公開される――これだけ待って我慢をした分、それだけの作品になっていると思います。今日は楽しんでいってください。佐藤監督今日は皆さん、お越しいただきありがとうございます。先ほどの佐藤さんのお話にもありましたが、この作品には数年前から携わってきました。撮影が始まったのがまさに二年前です。前作の初日舞台挨拶で、自分の夢として「続編を作りたい。蛇甘平原の戦いを描きたい」と申し上げましたが、それから数年を経て、蛇甘平原の戦いを描き切ることができたと思います。思ってもいない苦難がたくさんありましたが、キャラクターたちが一人ずつ夢に向かう物語を作っていく中で、そのキャラクターたちに背中を押されて、スタッフ・キャスト一丸となってこの作品を作ることができました。その作品を皆さんに今日こうしてお披露目できることを夢のように思っています。どうか皆さん、楽しんでいってください。MC皆さんに、ここだけは注目してほしいシーン、出演者についてお話しいただきたいと思います。 山﨑さんそうですね。「1」の時もそうだったんですが、原作者の原(泰久)先生が今回も映画の脚本に携わってくださっています。羌瘣と信が原作とはまた違った関わり方をしていくんですが、そこでの信のセリフがすごく好きです。これから皆さんには観ていただくんですが、あれだけの熱量と真っ直ぐさで出会ったばかりの羌瘣に"ああいう言葉"を掛けられるってすごく良いなと思いました。観ている人にもその言葉が伝わったら良いなと思って演じました。そこをぜひ観ていただきたいです。他にも見どころはいっぱいあるんですけど一つだけということなので...。清野さん原作にはないシーンを書いてくださって、なかなか私としてはどう心情を整理しようか悩んだシーンでした。でも、信が素敵な言葉をかけてくれて、羌瘣の内面が変化していくシーンなのでぜひ観ていただきたいです。 MC清野さんの注目ポイントは? 清野さん自分なんですが(笑)、予告でも流れている尾平とのシーンで「無理じゃない! だってお前はまだ生きてるじゃないか!」と叫ぶシーンがあって、羌瘣の人間的変化もあり、アクションもたくさん詰まっているのでぜひ楽しみに観ていただければと思います。MC小澤さんも「うんうん」とうなずかれていましたがいかがですか? 小澤さん本当にそうだと思います。 MC続いて吉沢さんの注目ポイントをお願いします。 吉沢さん見どころと言うと、いろいろあり過ぎて絞れないんですが、やはり今回から参加されているキャストの皆さんの、原作のキャラクターの再現度――それがただの再現ではなく、実写として、生身の人間として漫画のキャラクターを演じていて本当に素晴らしいんです。僕は基本的に王座にいて、戦場の皆さんの様子は全く知らなかったんですが、完成した作品を観ると本当に素晴らしくて、前回の戦いとはレベルが違ってすごいことが起きています。その辺はチェックしてほしいですね。MC信のアクションはいかがでしたか? 吉沢さんすごい! すごかったです。何ていうか...、漫画原作なので、普通に考えたらありえない動きもするんです。それを賢人が、信になり切って全細胞を使っていることで、「本当にそういう動きをしているんじゃないか?」って観えるその説得力がすごかったと思いました。 山﨑さん本当にうれしいですね。ありがとうございます! 橋本さん私はマスコットキャラ的な立ち回りで温かく見守っていて、戦場には全然行っていないんです。皆さんが体を鍛えたり、アクションの練習をされているとは聞いていました。戦場に行く組ではない、軍議のシーンはすごい空気感でした。これだけ豪華なキャストの皆さんが揃っていたので、緊張感がすごかったですね。すごく大きな場所で距離も遠かったし、セリフがフェイスシールドで聞きとりづらくて大変だったなという印象だったんですが、そのシーンも深みのあるシーンになっていて。アクションはカッコ良いですが、アクションだけでない深みや忠実な部分が足されていると思います。そこも観てほしいですね。MC緊張感を一番醸し出していたのはどなたですか? 橋本さんみんなですね。みんなが整列して二列に並んでいるわけです。その中で唯一、王様の吉沢くんが真ん中にいて、すごい長ゼリフを言っていて...。私だったら絶対にイヤだなと思いながらドキドキしていました。 吉沢さん覚えています。いやぁ、ハンパじゃないですね(笑)。「1」の時は信と二人とか、年の近いメンバーでアグレッシブなアクションもあったり、冒険をしながらという流れだったのが、「2」は大先輩がズラーッといる中、みんな僕にひざまずいていて、僕だけ偉そうにしているんですね(笑)。声が震えちゃって...全然違う緊張感がありました(苦笑)。岡山さん僕はやはり「1」は普通に観ていたので、信もそうですが羌瘣さんのアクションですかね。原作でハッキリとした戦闘スタイルというのがあるので、それが「果たして三次元でどうなるのか?」というのが見えなかったんです。でも、実際に現場で見てみたら「なるほどな」と思いました。やはり二人のアクションは好きですね。 三浦さん同じです。やはりずっと一緒にいる時間が長かったので、アクションは目の前で見ていてもすごいものがありました。出来上がった作品を観ても素晴しいものになっていたので、ぜひ注目してほしいです。僕は現場で王様にお会いしていないんですよ。戦場に出ていたので...。映画で「あぁ、この人がいるから俺たちは戦っていたのか!」とハッキリ意識しました。メチャクチャ王様でした! カッコ良かったです。そこもぜひ観てください。 濱津さん好きなキャラクターで縛虎申さんという人がいるんです。戦場でのこの男の信念をもって駆け巡っている生き様が男としてカッコ良くて、憧れて、すごく好きなキャラクターです。縛虎申さんだけでなく登場人物たちの人間の魅力をぜひ味わって心を揺さぶられていただけたらうれしいです。楽しくご覧いただけるんじゃないかと思います。アクションなど壮大な場面もいっぱいありますが、そこに生きる人たちの人間味を観ていただけたらうれしいです。 豊川さん見どころ? 全部なんですが、やはり...僕かな(笑)? 監督と話をして、原作ありきだし「1」もありましたので、どれだけ原作と同じビジュアル的に作り込んでいくか...。僕のやった麃公はカツラをつけ、つけ髭をつけています。そして、もう一つ、何かをつけています。何でしょう? 映画を観た後、ホームページでお待ちしています。 髙嶋さんまずですね、アクションなんですが「1」も最高傑作なんですが、その中でも「あぁ、ここもっと観たかったな!」とか、自分でちょっとコピーして動いてみたいなという人にとって、「2」ではそういうところもすべてクリアになる――そんなアクションになっています。「観たいところがちゃんと観られる!」そんな素晴らしいアクションシーンです。それとですね、原作ファンにとっては観たら「あぁ、これもちゃんとやってくれた!」と思うと思います。最初に試写を観て、試写室で泣きましたね、震えて。それだけ原作を愛して作品を作った。そこが最大の見どころかもしれません。 要さん髙嶋さんと全く同じです。僕は今日はいらっしゃらない王騎将軍(大沢たかおさん)に仕える身ですが、「1」もそうでしたが、王騎はすごく良いところで登場するんですね。これ以上ないタイミングで登場されて、それがまたすごくカッコ良いんで、そこを見ていただきたいです。 加藤さん要くんが言ったように、大沢たかおくんは、彼が18歳くらいの頃から知っていますが、当時は細かったんです。その彼が王騎のあの身体を作っているって、前回ビックリしました。再びこの映画のためにそれを作っているっていうのは絶対に見どころです。 小澤さんいやもう僕は山﨑賢人の大ファンなんで、出てくるたびに「賢人!」って手を振って観ていました。撮影中はあんまり現場で会えなかったので、今日は結構レアな「うしろ賢人」と「うしろ亮」が見えて、すごくハッピーです! アクションはもちろんですが、芯のある男を演じていて...(後ろを振り向いた山﨑さんに)あ、賢人、こっち見ないで(笑)! 完璧です。 玉木さん見どころはたくさんあるんですが、清野さん演じた羌瘣がすごく好きです。そこに一緒にいる岡山くんが演じる尾平が「すげぇー!」って言うんですが、その「すげぇー!」に全部持っていかれた感があります(笑)。そこもぜひ見ていただきたいです。 MC佐藤さんはどんなところが見どころだと? 佐藤さん最初に言ったように、どれだけみんなが頑張ったか。それはアクションだけではなく、スタッフ、キャストみんなです。正直、僕は、原作を読まれている方はご存知かと思いますが、あまり動きのある役ではないんです。政(まつりごと)ではよく動きますが。監督、次があったら俺、ガンガンやりますよ! いや、すみません、そういうキャラじゃありませんでした(笑)。 佐藤監督全部見どころですが...。今作では「蛇甘平原の戦い」という紀元前200年くらいの中国の戦いを描いているんですが、一人の元奴隷だった信という少年が、天下の大将軍を目指して繰り出す初めての戦場で、そこでいろんなもの見るんですね。生き様、死に様、いろんなものを見るんです。見られている人たちの姿や表情も素晴らしいし、静かにそれを見ている信の表情も見どころかなと思います。戦場を見つめ、現実を知っていく眼差しに、僕はすごく良いものが撮れたという実感を持ちました。そこで信が成長していく物語だと思います。中国の紀元前の戦いなんですが、日本の時代劇にはない破格のものが中国の歴史には眠っていて、それを今、こうして描けたというのは観ていただきたい見どころですね。ちょっと停滞して元気がなくなってきたところでのターニングポイントになる公開作品になったら良いなと思ってやっていました。ぜひそこを観ていただければと思います。 MC最後に山﨑さんからメッセージをお願いします。 山﨑さん「こんな日本映画観たことない」って言葉がよくあると思いますが、「これだったんだ!」と思いました。本当にすごいものができたと思います。スケールもデカいですが、「キングダム」の良いところは仲間たちの絆だと思います。僕が好きな信のセリフで、本編には出てこないんですが「戦は数じゃねぇ!人だ!」というのがあって、本当にその通りだと思います。これだけ素敵な方々とみんなで熱量を持って「キングダム」を作り上げることができたのがうれしいです。自分自身もパワーをもらっている作品なので、観ている人にも元気になってもらえると思います。暑いので水分補給をして体は冷やしても、心は燃やして、熱く夏を「キングダム」で盛り上げてもらいたいと思っています。今日はありがとうございました!
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「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」公開御礼“烏野”舞台挨拶「劇場版ハイキュー‼ ゴミ捨て場の決戦」公式サイト古舘春一による大人気青春スポーツ漫画の金字塔「ハイキュー!!」の4期にわたるTVアニメ版の続編となる待望の「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」。公開から9日間で観客動員数は260万人を突破し、興行収入は38億円を超える大ヒットを記念して、2月25日、東京・日比谷のTOHOシネマズ 日比谷にて舞台挨拶が開催されました。烏野高校のメンバーの声優を務める村瀬歩さん、細谷佳正さん、林勇さん、岡本信彦さん、内山昂輝さんが揃って登壇しました。こちらの舞台挨拶の模様をレポートいたします。大ヒット御礼舞台挨拶日向翔陽役村瀬歩さん東峰旭役細谷佳正さん田中龍之介役林勇さん西谷夕役岡本信彦さん月島蛍役内山昂輝さん村瀬さん皆さん、こんにちは!(会場のおとなしい反応に)あんまり大きな声を出せないタイプの人たちかな(笑)? もう一回、聞いてみましょうか。こんにちは!(会場の大きな反応に)すごい! 雨にも負けない良い声をありがとうございます。そして、お集まりいただいてありがとうございます。今日はよろしくお願いします。 細谷さん皆さん、こんにちは!(会場の反応に)やっぱり緊張が解けて良い感じですね。本日はご来場いただきまして誠にありがとうございます。よろしくお願いします。 林さん皆さん、こんにちは。(会場の反応に)良いですね、三回目もちゃんと声出してくれて、本当に良い方ばっかりですね。本日はここにいらっしゃる方たちと、全国の会場が配信で繋がっています。皆さん元気ですか? 短い時間ですが、一緒に「ハイキュー!!」愛を感じながらお話しできればと思います。 岡本さん皆さん、ソイソイソーイ! (会場:「ソイソイソーイ」)もう一回、ソイソイソーイ!(会場:「ソイソイソーイ」)声は出ていますね。「こんにちは」の時より出ていますね。皆さん、ありがとうございます。本日はよろしくお願いします。内山さんはい、本日は寒い中ありがとうございます。 岡本さん温度差! 林さん本当はこれで良いんですよね(笑)。 細谷さん悪い流れを作ってしまったなと…。 林さん悪くはないですよ。良い流れですよ。 内山さん短い時間ですが、よろしくお願いします。 MCアニメ4期から四年余り、ファンの皆さんが待ちに待った劇場版が公開され、大ヒットしています。皆さんの後ろのパネルには、X(旧Twitter)に寄せられた感想コメントが載せられています。 村瀬さんへぇー、すごい。「奥歯を噛みしめてしまって顎痛い」 ――大変ですね。でも最後には「エモっ」で締めているから、心は洗われたんでしょうね。うれしい。…そういうこと? ちがう?僕はSNSもやっているので、このボードに書かれた思いだけではなく、そちらにもたくさん感想をいただいています。メチャクチャうれしいですね。作品が世に出る前に、我々は作っている時に熱を込めたり、スタッフさんの努力も知っているから、手応えというか、「世の中の人に受け入れられるだろう」とは思っていました。でも、蓋を開けてみるまでは分からないので、それがこういう形で耳に入るのはうれしいですね。ありがとうございます。 細谷さん「IMAXで観てきたので旭さんのスパイクの音が重い」というのは、クレームにも似た感想だなと…。 村瀬さんクレームじゃない(笑)! 細谷さんそれだけ音の演出が素晴らしかったんだと思います。僕もXをやっていますが「ハイキュー!!」を引用リツイートするとものすごく伸びますね。「面白い内容を投稿しないとバズらないのかしら?」と思うじゃないですか? でも「ハイキュー!!」は「お願いしやーす」だけですごく伸びるので、作品のすごさを物語っていますね。 岡本さん旭くんの「お願いしやーす」に脳内変化できますからね。 細谷さんなるほど。たしかに。じゃあお願いしまーす。 MC有名声優の細谷さんもそういうことを思うんですね。 細谷さんいやいや、何をおっしゃいますか、僕なんてもう。…「ハイキュー!!」は伸びるぞって話ですよね。 林さんポストへの皆さんのコメントもそうですし、ここにいらっしゃる皆さん、全国にいる皆さんを見ても、それだけでも「ハイキュー!!」に対する熱量がすごいんだなって思います。あとは仕事で会う人、会う人から「見ましたよ」とめちゃくちゃ声をかけてもらいます。今まで携わった作品はいろいろありますが、こんなに声をかけられるのは初めてです。劇場公開が始まった後の「『ハイキュー!!』観ました」という声がすごくて、その度にうれしく思っています。 岡本さんこのパネルもそうなんですが、「旭さんホントにカッコ良かったです」「旭さんスパイクが大砲です」「旭さんすごいです」っていっぱい書いてあってうれしいです。でも、一番気になったコメントがありまして、ツッキーがすごく罪深いんですよ。一番グッと来たのが「月島蛍に心臓を持ってかれました」――これは犯罪者です! 細谷さん心臓を持っていかれたらね。 林さん危ないよ。悪い男やな。 岡本さんそんな風に心がギュッとなるくらい、それぞれのキャラクター、――音駒も、烏野も当然そうなんですが、試合を見に来ている梟谷の方も含めて、いろんなキャラクターに魅力があって見応えがあるんだと思います。それから、個性的なコメントや試合運びとかに進化があったなと思います。 内山さん僕が気になったのは「映画を観ている感覚がなくて、85分の試合を観戦していました」というコメント。アフレコは何日かに分けて行なわれたんですが、僕が参加した日は、できるだけコート内で試合をやっているメンバーを揃えてという形でした。TVシリーズの時はコロナ禍に入っちゃって、できるだけ少人数でのアフレコだったんです。でも、久々に今回は一気に大人数でやれたんです。そうしたらアフレコが本当に終わらなくて…。「こんなに『ハイキュー!!』って大変だったっけ?」って思いました。村瀬さんホント終わらなかった。ワンチャン、永遠に続くんじゃないかって…。 内山さん月島が「勝てない」って言うんですが、あの時、僕は「アフレコ終わらない」って思っていて…。選手の疲労感と僕の疲労感がマッチしていました。「あぁ、これが『ハイキュー!!』だったな」って久々に懐かしくなりました。 MC因縁の音駒との試合が描かれますが、ライバル関係にも注目されています。そこで、キャラクターを演じてみて好きになったライバルとのシーンやアフレコの印象的な出来事などを教えてください。 村瀬さんもう音駒はみんなにドラマがあって、一人一人とリンクしていて、なかなか決められないですね。でも、日向視点で言うと最後のほうで研磨が汗だくになっているシーンは、僕自身も非常にエモーショナルな気持ちになりました。日向はそれを受けて雄たけびを上げるんですが、それがアフレコの終盤だったので、さっきのウッチー(内田さん)の話と同じで、そこまでに積み上げてきたものが自分の気持ちとリンクして、声のことも考えずに、叫び続けていました。まさか全部使われるとは思っていなくてビックリしました(笑)。細谷さん使われていたね。 村瀬さん三回くらい「っしゃー!」って言っていたのを全部使われていました。 細谷さんあれ素敵だったわ。本当に素敵でした。 村瀬さんありがとうございます。 細谷さん印象に残ったセリフがありまして…今日は、ネタバレしちゃいけないかな? 何て言ったら良いのか難しいですね。ものすごくボカして言うと、小っちゃい子がバレーを始める。小っちゃいけどカッコ良いことがやりたい。だけど背丈が足りなくて、「背丈が延びるまで我慢だな」と言っていたら、ネットを下げれば良いんだと教えられて…。そういうこと(身長が伸びるまで)より「好き」っていう気持ちだろっていうあれはメチャメチャ良いなって思いました。それで打てた日にゃ、その日を忘れないみたいな?林さんすごくオブラートに包んでいる(笑)。 細谷さんしゃべりがすごく下手なんじゃなくて、メチャクチャ気を遣っているってことですよ(苦笑)。あのシーンは素敵だったなと思います。 岡本さん何でも同じですよね、バレーだけでなく、声優業だって他のスポーツだってね。 村瀬さん「好き」の力の偉大さですよね。 細谷さんそれが言いたかったんです。 林さんネタバレしないように気をつけないといけないけれど…。 岡本さん緊張感が(笑)。 林さんいやいや、僕、絶好調だから。噛んでいる時は絶好調だから(笑)。 細谷さん続けてください。 林さん僕も村瀬くんと同じところですね。田中と虎の過去の回想もあったりしてライバル関係の描写も良いなと思うけれど、やっぱり研磨と日向かな。研磨がうなだれて、とあること言うんですよ。一言言った瞬間に日向が雄たけびを上げるわけです。僕は同じ日に収録だったので、真後ろで雄たけびを聞いていて、グッとくるものがありました。ちょっと泣きそうになるくらい「あぁ、コイツすげえな」と思いました。田中も田中らしく最後まで全力で声を出さないといけないし、アフレコも終盤に差し掛かってくると結構きつかったんですよ。声を張り上げて、かすれながらやっている人もいました。そんな時に彼の全力の叫びを聞いて、「僕も最後まで田中を演じ切らなきゃ」って突き動かされました。あの叫びは主人公としてのプライドとかいろんなものが詰まっている声だなと感じました。村瀬さんメッチャありがとうございます。 林さん褒めるの上手だった? 村瀬さんめっちゃ上手だった! 岡本さん今回は待望の一戦だったと思うんです。今まで積み上げてきたものがお互いにあって、最強の攻撃と最強の防御という矛盾対決があり、それぞれのライバル関係である西谷さんと夜久さんや、もちろん翔陽と研磨もあるけれど、ツッキーと黒尾さんがズルいんですよ。あの二人の関係性もズルいし黒尾さんもズルいって話をずっと言っていて…。関係性としては一人一人でなくてはいけないのに…。 村瀬さん黒尾さんがいろんな人とエのピソードが…。 岡本さんそう! いろんな人とのエピソードがあり過ぎて、ズルいんですよ。しかも、中村さん(中村悠一)の声もズルくて…。 内山さん声が強いからね。 岡本さん声に説得力があるんですよね。そういう意味で、お互いの積み上げてきたものもそうですが、今回の作品で黒尾がメインキャラクターとしても立っているんです。「俺たちは血液だ」ってセリフがありますが、縁の下の力持ちとして血液を循環させている人に思えて、すごく重要なキャラクターなんだなって改めて思いました。ズルいくらい、カッコいいキャラクターだなと思います。内山さん月島の声を演じている身としては「ツッキー、どうした?」みたいなシーンが多かったです。これまでにもいろんな変化を積み重ねてきたキャラではあるんですが、山口のことを褒めるし、黒尾さんにも感謝っていうか「バレー楽しいです」とか言うし、これまでにない月島蛍をどう表現するかが課題でした。これまでにない感じをギャップを付けてどう表現するか? 律義に黒尾に教えられたことを守っているけれど、ドラマ的に熱いからどうしようかなと悩みつつアフレコをしていました。でも、完成した作品を観たら良い感じでしたね。試合の流れの中でポンッと出てくるので、みんなでアフレコして、時間をかけて大変だったけれど、やったかいがあったと思いました。そこが良い作品につなげられたんじゃないかと思います。 ■室伏広治スポーツ庁長官から応援メッセージが到着!室伏長官皆さん、こんにちは。私はスポーツ庁長官として「する」「見る」「支える」の三つの観点からスポーツ振興に取り組んでいます。その中で大事なのは、皆さんが楽しんでスポーツをすること、スポーツの楽しさを知ること、スポーツを分かち合うことだと思います。この「ハイキュー!!」はスポーツをすることの楽しさを全力で教えてくれます。お互いに切磋琢磨し合える関係性がチームの中にも外にもあって、そうやって汗をかいて必死になって成長する喜びが私たちの中からも湧き出てくるようです。本作を観た皆さんはきっと「バレーボールって良いな」「スポーツって良いな」と感じてもらえたのではないでしょうか。アニメ放送開始から10年目の節目を迎える「ハイキュー!!」を通じて、スポーツの輪が広がっていくことを期待しています。 村瀬さんすごい。まさかの! 林さん素敵なコメントを! 村瀬さん本当にありがとうございます。うれしいです。 MCさらに今回、新たに4DX、MX4D、ドルビーシネマでの上映が決定しました。そして、応援上映の実施も決定しました。「集え!ゴミ捨て場の決戦 応援上映 みんなで生観戦」となっております。 村瀬さんすごいですね。別の作品で応援上映があった時に、キャストさんが参加されて、普通に観るのとまた別の楽しみ方ができると言っていました。例えば「オープン」の声が上がった時、「オープンだよ、日向」と言う回もあれば、「せーの、オープン!」と言う回もあったりして、上映回によって体感することが変わって楽しめると聞きました。臨場感があって、しかも我々はお客さんとして観客席で観るわけじゃないですか? その親和性がすごく高いのではないかと思います。 細谷さんどっちを応援するの? 村瀬さんそんなの烏野に決まっているでしょ? 細谷さんいやいや、音駒も人気ですよ。 村瀬さんえ? 烏野を応援してくれないの?「今日は烏野」「明日は音駒」とか、そういうのもアリかもね。 MC最後に登壇者を代表して村瀬さんからメッセージをお願いします。 村瀬さんまず劇場にお越しくださった皆さん、配信でご覧くださっている皆さん、お越しくださいまして、誠にありがとうございます。「ハイキュー!!」という作品が2014年に放送開始されてから、僕はずっとこの作品を教科書にして生きてきた声優人生だったと思います。原作の面白さもとてもすごくて、毎回、アフレコが始まるたびに見返しています。過去の自分がどうだったかなというのを見て、「今の僕だったらこうする」という気持ちもあるんですが、その時の自分にしかできなかったもので、汗水たらして頑張った結晶だなと思っています。今回の劇場版も10年後に見返したら、この時の自分はその時にできる全力のことを頑張っていたと思う作品になっていると思います。なおかつ、それは自分についてだけでなく、さっきの林さんの話もそうですが、他の人の頑張っている姿や映像、音楽を受けて「もっと頑張ろう」という気持ちになり、一緒のコートで戦っていて、エネルギーを受け渡している感じがものすごく強い作品です。その集大成が皆さんの元に届いて大ヒットという形になったのが、とてもうれしいです。村瀬としてもうれしいです。「ハイキュー!!」という作品に恩義を感じているし、面白い作品が評価されるのはすごくうれしいです。本作を観た方はご存知だと思いますが、メチャクチャ気になる終わり方をしています。今後の展開も、一役者としても、一「ハイキュー!!」ファンとしても気になりつつも、(情報などを)発信していきます。4DX上映とか、またいろいろありますので、まだまだ応援していただけたらと思っています。本日はご来場いただきまして誠にありがとうございました。