「君のクイズ」公開後“検証”舞台挨拶
- 公開後舞台挨拶
公開後“検証”舞台挨拶
映画「君のクイズ」の大ヒットを記念して、劇中で描かれる“検証番組”にちなんで5月28日、東京・日比谷のTOHOシネマズ 日比谷にて「公開後“検証”舞台挨拶」が開催されました。当日は、中村倫也さんと吉野耕平監督が登壇し、検証すべき様々な疑問に対して答えました。さらにサプライズで、本庄絆を演じた神木隆之介さんからの音声も到着! こちらの舞台挨拶の模様をレポートします。
中村倫也さん
三島玲央役
吉野耕平監督
中村さん
本日はお越しくださいましてありがとうございます。メディアの皆さんも、公開した作品の、しかも登壇者が二人だけという舞台挨拶に来ていただき本当にありがとうございます。
皆さんを楽しませられるように今日も精一杯頑張りたいと思います。
吉野監督
本日はお越しいただきありがとうございます。いつもだったら、端っこにいたら時間が過ぎているんですが…。今日は、こんなにステージの真ん中に来たことがないのでドキドキしています。
中村さん
あります? 登壇者が二人だけのイベントに出たこと…。
吉野監督
ないですよね。
さっそく立ち位置もちょっと間違えました。こんなに真ん中に来なきゃいけないとは…。
中村さん
吉野さん、鬼才なのにこの人柄だからね。
吉野監督
よろしくお願いします。
MC
お二人とも気になっていると思いますが、後ろのパネルに、本作をご覧になった方からの感想をビシッと抜粋して載せました。中村さん、気になった感想はありますか?
中村さん
俳優部としては、やっぱりムロ(ツヨシ)さんとか、隆(神木隆之介さん)とか、あとは阿部(亮平)くんのファンの方の声はやっぱりうれしいですよね。
ムロさんとか隆が、役柄的にも俳優の魅力的にも、こんな風に言ってもらえるのは、この作品が俳優陣の魅力を観るような作品かなとも思うので、うれしいです。
あと、阿部くんは、この作品の中で僕の演じる三島にとってめちゃくちゃ重要な役なんです。でも出演時間がそこまで多い役ではないので、「ファンの方に満足していただけるかな?」という不安も少しありました。でも満足してもらえるのはすごくうれしいですね。
MC
「最高の作品」ですというコメントをいただきましたね。
中村さん
すごいね「最も高い」ってさ…。人生はまだ長いのに、この感想で良いのかな…この人。
MC
監督はいかがでしょう?
中村さん
(吉野監督に向かって)後ろを完全に向くなよ(笑)! 半身だよ(笑)!
吉野監督
「もう1回観たい」という感想は、やっぱりうれしいですよ。
1回目に観た時の本庄が皆さんにとってどう見えているのか? そして、2回目に観た時には「三島、早く気づいて!」「本庄がずっとサインを出しているよ!」みたいな感じだと思います(笑)。
中村さん
「かまって!かまって!」ってね(笑)。
たしかに、2回目も楽しめる作品ではありますね。
吉野監督
みんなの思惑が少しずつ見えてきた状態で、作品を観ていくと、全然違って観えてくるところが多いと思います。
中村さん
これはどうですか?
「相変わらず吉野監督のVFXがカッコいい」
この“相変わらず”というのがミソですね。
吉野監督
そう言ってもらえるのはすごくうれしいです。でも、VFXの映像を作ってくれた人はいっぱいいるので、僕に言われると、ちょっとドキドキしちゃいます。でも、褒めてもらうのはすごくうれしいですね。
MC
先ほど、ちょっとうかがったんですが、複数回観ていただいた方が多いそうです。
(会場に向かって)2回以上観たという方は手を挙げてください。
■会場から手が挙がる。
中村さん
すごいじゃないですか! (会場の皆さんに向かって)皆さんは働いていないの(笑)? (自分でツッコミを入れる)失礼な(笑)! ありがとうございます。
MC
今日初めて観たという方も、ぜひもう1回、なるはやで観てもらえたらうれしいですね。
中村さん
意外といろいろな要素が散りばめられていますからね。
吉野監督
そうですね。ちょっと1回観ただけではなかなか…。
「やばい!1回観ただけでは、ちょっと吸収しきれない作品を作ってしまったかもしれない」と後で気づきました。
仕事柄、1回で観られる作品にしたいと毎回思っているんですが…。
中村さん
今回は、二度おいしい?
吉野監督
結果的にちょっと盛り過ぎたところがあるので、ぜひもう1回観ていただけるとVFXの人も喜びます。
MC
今日は、劇中の「Q1グランプリ」の検証番組になぞらえまして、本作の魅力を検証していく公開後“検証”舞台挨拶となっています。
ここからはお二人に質問・疑問を投げかけ、映画「君のクイズ」の魅力をどんどん解き明かしていければと思います。
それでは、劇中の検証番組と同様にちょっと椅子を用意してもらおうと思います。
■舞台上に椅子が用意される。
MC
まずは一つ目の検証内容はこちらです!
【検証1】
クイズの映画?人生の映画?
「君のクイズ」の物語を大検証!
MC
本作を観たお客さんからは、「上質なクイズミステリーの映画でありながら、人生を描いた映画だった」と、多くの驚きと感動の声が寄せられています。
そんな物語を吉野監督はどのようにして作られたのでしょうか?
原作と違う「物語の展開」「本庄のキャラクター像」という部分がありましたが、クイズ番組から広がっていくこの人生の物語を、どのように考えて作っていったんでしょうか?
吉野監督
原作の小川哲先生が、まさに「言葉で表現できるスポーツを描きたかった」というようなことをおっしゃっていたんです。原作は言葉として非常に完成された世界だったので、これをただそのまま映像に置き換えても、「そこにはたどり着けない」と思いました。だから、生身の人間たちが映っている映画だからこそ、人間の方にもうちょっと寄せた物語にできたらと思って作っていきました。
本庄の見え方や三島の見え方は、原作にもすごく散りばめられているので、そこをもう少し掘り起こして、「映画ならでは」にできたら良いなと思いながら脚本チームと一緒に考えました。
MC
「映画ならでは」という部分で言いますと、感想にもたくさんありましたが、VFXで頭の中を可視化するというのは新しいと感じました。
吉野監督
そうですね、VFXに関して褒めていただけるのはうれしいんですが、あんなことを普段から考えているので、「そうか、これが面白いのか」と、逆にちょっと思ったりもします。
僕としては、「せっかく役者さんを観に来ているんだし、CGは誰も観たくないよな…」と思いながらも、説明をする上で必要だと思うので、「みんなで頑張ろう」とやっているところがあります。
中村さん
この作品を作る理由は、アレがやりたかったんですもんね? 最初に浮かんだって…。
吉野監督
アレが最初に浮かんではいるんですが、「VFXを長尺使っても…、お客さんは役者さんを観たいよな」と思っていたので、最初にバッとやって終わらせようと思っていたりもしました。
中村さん
そうなんですか? でも、皆さんはアレで作品に引きこまれたんじゃないですか? 僕は、試写で観た時に「おぉっ!」と思いました。本庄の脳内とか…。
吉野監督
段階をつけて、いろいろな形でやってみて…。何だろう、貧乏性というか作っている側としては「飽きられないように」ということを考えて制作していたので、皆さんに楽しんでもらえたならばうれしいですね。
中村さん
自信を持ってくださいよ(苦笑)!
MC
撮影中はVFXの映像がないわけじゃないですか? 中村さんは、監督から「こういう風になるよ」みたいな説明があったんですか?
中村さん
監督の説明はありました。でも、割と口下手な方なので「文字がこの辺に…」みたいなふわっとした感じの説明でした。でも、僕は監督とご一緒するのが四回目なので、何となく分かりました。
でも、本庄のパート部分の説明は聞いていなかったので、完成した作品を観た時に三島と本庄のエフェクトに違いがあるところは、きっとキャラクターで使い分けていると思うので、「おおっ!」って思いましたね。「これぞ世界の吉野!」みたいな。「食べログ星三つ!」みたいな…ちょっと例えが分からなくなっちゃいましたけれど…(笑)。
吉野監督
現場での説明は、逆に説明しすぎると役者さんにとってノイズになっちゃうかなと思ったので「この辺に文字が浮いています」くらいの感じでした。
中村さん
現場で俳優がやったリアクションを観て、「これを足してみようかな」ってこともあるんですか?
吉野監督
そうですね。撮影の時は撮影に集中できたら良いなと思っているので、「こんな顔をしているから、この辺に何かできるな」と、後で足すことが多いです。
中村さん
今回ね、VFXもそうなんですが、検証番組も両サイドにでっかい画面が二つあったじゃないですか? でも、あの画面も撮影の時はずっと緑(グリーンバック)なんですよ。「ここの素材は先に撮っておいてくれよ!」と思った。緑の画面を見ながら、「こんな顔で合ってんのかな?」と思いながらやっていて…「インター・ステラー」かよって思いましたね。
吉野監督
その無茶ぶりに、ちゃんとついて来ていただける方をキャスティングできて良かった。
MC
無茶ぶりという自覚はあったんですね。
吉野監督
そうですよね(苦笑)。
仮の素材でもあったら良かったでんすが、本当に緑の画面を見ながらの撮影だったので…。
MC
中村さん演じる三島の二つの顔といいますか、クイズプレイヤーとしての顔、そして恋人に見せる顔の両方を皆さんは楽しめたと思います。二つの顔はどう演じ分けていたんですか?
中村さん
台本を読んだ時に、先ほど監督がおっしゃっていたような、原作にプラスしてもっと映画ならではの人間ドラマというか、もう一つの軸を僕も感じていました。それを成立させるために、「三島をどういうキャラクターとして考えていけば良いかな?」と考えていました。
クイズプレイヤーとして解答台に立つ時と、バックボーンというか、「何があってここまでクイズにしがみつく男になったのか?」「何を手放してしまった過去があったから、こうなっているのか?」ということを考えた時に、恵茉(堀田真由)との回想シーンはすごく大事にしなきゃいけないと思いました。
あとは、クイズというスペシャリストの世界を見ている観客からすると、恋人とのシーンは、すごく親近感が湧く瞬間だと思うんですよ。だから、そこで恋人といる時の三島が、「どんな空気感で、本当はこういう人なのかも…」と、いかに想像させられるかという部分は、すごく大事にしました。
堀田さんも、本当に少ない日数でしたが、すぐアジャストしてくださって、ありがたかったですよね。
吉野監督
そうですね。あれも非常に無茶ぶりですよね。堀田さんは、作品の本編である戦いは特に観ていないんですが…、まあ逆に観ないほうが良いのか?
中村さん
俳優のリラックスしている表情って、もちろん芝居はしているんですが、対人間の空気感はあるんですよ。そういう意味で、堀田さんは共演者としてすごくありがたかったですね。
MC
続いて、検証二つ目に参ります。
【検証2】
主演・中村倫也と監督・吉野耕平は
お互いのことをどう思っているか、
大検証!
中村さん
何で芸能界の大人って、「二人」になると語り合わせたいの?
大の大人が、何回も対談で褒め合ったりして、恥ずかしいのよ。
MC
まず、中村さんから監督は?
中村さん
仕事柄、いろいろな人と仕事をご一緒しますが、長くても3カ月ぐらいのスパンで仕事仲間が代わる職業です。そういう意味で、監督はクリエイターとして、すごくオリジナリティを持っている方で、なかなか特殊ですよね。
口下手な自覚があるからなのか、最初にご一緒した時から、画で説明をしてくるんですよ。「こんな感じにしたいんです」「じゃあ、これをやるにはどうすれば良いですかね?」みたいなことを話します。
最初にご一緒した時は、「業界人には見つかっているけれど世の中にバレていない人」という記憶があります。それが、今やもう「世界の吉野」として…(笑)。
だから、何ていうんですかね、「現場で楽しい時間が過ごせたら良いね」というのが、変な感じなんですよね。ちょっと親戚の感覚があるというか…。
吉野監督
毎回、ちょっと難しいことばっかりお願いして…。でも、毎回応えてもらって、非常に頼りになる方だと思っています。撮影の時は、「楽しかったらいいな」と思って見ているんですが、撮影が終わった後の宣伝番組などを見ていると、「こんなことを考えていたんだ!」と思ったりします。
中村さん
お互いにあんまり話さないもんね。
吉野監督
そうですね。そういうところが「本当は吉住さんとしゃべりたかったんだ」とか…。
中村さん
そうだよ。でも、普段のキャラを出ちゃうと、三島に戻れない気がして静かにしていたんですよ。
吉野監督
今回、(クイズの)試合のスタジオで、「大人しくて、つまらなそうにしているな」「あんま面白くないのかな?」と思っていたのに、ちゃんと役作りとしてほかの役者さんと距離を取っていたっていう。すごく初歩的なことを、今更ながら知りました。
中村さん
珍しく、集中していたんです(笑)。
吉野監督
逆に言うと、こっちがあんまり説明しきれていなかったり、「こうしてほしい」と言っていないところまで拾っていただいて、本当にありがたいなと思ってやっていました。
そんな中村さんの横で、僕は吉住さんと結構しゃべっていたので、ちょっと恥ずかしいですね。
中村さん
僕は、あの現場でしゃべったのは、吉野さんに「ぎっくり腰注意してね」ってことぐらいですよ。
吉野監督
スクワットは、いまだにやっています。
中村さん
「スクワットを一日10回やったら良いよ」って言ったんです。
吉野監督
続けているうちに、「あの時教えてもらったフォームはこれで合っているのかな?」と思って、この前メイキングを見たら「やっぱりこのフォームだ!」って思いました。
中村さん
何の検証をしているんですか(笑)。
MC
では、3つ目の検証に参ります。
【検証3】
SNSで募集した
お客様からの質問で
大検証!
MC
ということで、SNSでお二人への質問などを募集しました。
映画を観てくださった全国の皆さんからの質問に答えていただきます。
<質問1>
お二人に質問です。
私は普段何事も“確定ポイント”を待てずに
勝負してしまうタイプなのですが、
お二人は物事を決断するとき、
確信を持てるまで待つタイプですか?
それとも直感で踏み切るタイプですか?
中村さん
確信を持てる時っていつですかね? 確信って、持てますか?
僕は、多分皆さんそうだと思うんですが、「ロジックと直感のハイブリッド、プラス経験値」から物事を判断します。そういう意味では、後にも先にも「確信」って持っていないタイプかもしれないですね。
「飛び込んだ先で、どんなことが起こるのか?」「そこで何ができるか?」ということをずっと考えているんですかね。
吉野監督
僕に限らず映像を作る人は割とそうだと思いますが、「こうだな」っていうのがパっと最初になんとなく出るんです。でも、「それで良いんだっけ?」と、ずっとぐにゃぐにゃ考えて、現場に入るまでぐにゃぐにゃ考えて…っていうことが多いですね。
これも、ハイブリッドかもしれないですね。
まさに、「君のクイズ」の中で、三島が正解が分かる前にボタンを押す――「僕はこれを知っている」ということだけは分かるけれど、答えはまだ分からない状態でボタンを押した後の一瞬の中で考えていくっていうシーンがありますが、それに近いのかは分からないですが、その感覚はすごく分かるなと思いますね。
<質問2>
中村さんに質問です。
ラストのシーンで
堀田真由さんが演じている恵茉は
何かを言いかけていましたが、
最後の言葉は何だったと思いますか?
中村さんの考えを聞きたいです。
中村さん
口がちょっと開いて終わる…みたいな感じでしたよね? ちょっと開いている時の子音の形を見たいですね(笑)。
現場で話していたのは、たぶんですが「そんな色の服、持っていたんだ?」でしたね。あのシーンだけやたら明るい色の服を三島が着ているんですよ。あれは、監督のこだわりだったんですよね?
吉野監督
そうですね。たまには日の光の下に出るんだから、最後ぐらいちょっと明るい三島であってほしいなあと思って…。
MC
監督はどうですか? 明確な答えがあるんですか?
吉野監督
僕も、脚本には書かなかったような気がするので、ギリギリまでみんな考えて…と思いながら、現場で無茶ぶっていたような気がします(笑)。
中村さん
でも、堀田さんとは何かしゃべっていましたよね?
吉野監督
それもたぶん、何とか丸投げしようと思って「どう思います?」みたいな(笑)。
中村さん
いるよね、決まっていない時に質問する人(笑)。
「何か話してんな」と思って、僕は聞かないようにしていた記憶があります。
吉野監督
「これは、いろんな人の中に正解がある」ことだろうから「僕が決め込んでいくことではないだろう」と、思ったんだと思います。
<質問3>
監督に質問です。
本編が終わった後の、幻の17問目が入った
エンドロールが印象的でした。
これはどのような意図で
エンドロールに入れたのですか?
吉野監督
エンドロールって、作り手にとっては楽しいんですが、お客さんとしては暇なんじゃないかと思って、邪魔にならないくらいに物語を思い出せるような時間にしたら良いかなと思いました。
「17問目」に関しては、16問目まで来たらそこは出したいなと思って出しました。坂田はあそこまでの人だから、用意はしていただろうと思うんです。ただ、この17問目を出すのは結構残酷だよなと思いつつ、あんな感じで出すんだろうなと思いながら入れています。
クイズの問題というのは、事情を知らない人から見ると、ただのクイズの羅列なんです。でも、この映画を観た後のお客さんなら、「いろいろな意味を見出してくれるだろう」と思って入れています。
MC
ありがとうございます。では次の…。
■ここで突然、スタッフからMCに謎の紙が手渡される。
中村さん
変質者かと思いました!
「止めに入らなきゃ!」と思いましたよ!
MC
すみません。検証の途中なんですが、この番組宛てに質問が届いたということです。その方の音声が届いたそうなので、ちょっと会場と繋げてみますね。
■スクリーンに本庄絆役の神木隆之介さんの画像が映し出され、神木さんの音声が流れ始める。
神木さん(音声)
皆さん、吉野監督、中村倫也さん、本庄絆です。
中村さん
このしゃべり方、役を入れているな(笑)。
神木さん(音声)
本日は、中村さんと吉野監督に何でも質問ができる舞台挨拶だとお聞きしまして、いても立ってもいられず、声だけお邪魔することになりました。
会場の皆さん、本日は公開後“検証”舞台挨拶にお越しいただきありがとうございます。
じゃあ、僕からの質問も、中村さんと吉野監督に疑問を検証してもらいたいと思います。
まずは吉野監督へ質問です。
本庄絆の芝居の良かった点と悪かった点、必ず両方答えてほしいです。そして、それを検証してほしいです。お願いします。
そして中村さんへの質問です。無事に映画が公開されて、今こうやって検証の舞台挨拶をやられていると思うんですが、今のお気持ちをご自身の一番得意なモノマネで感想を言ってほしいです。楽しみにしています。
ちゃんと答えてくださいね!
「それではあなたたちの答えをお待ちしております。」本庄絆でした。
中村さん
うるさいわ!
本当にあの子は、困った子だよ…(苦笑)。
吉野監督
そうですね…。いやちょっと眼鏡が曇ってきちゃった…。
良かった点は、僕自身がすごく好きなのが、最後に舞台が片付けられていくシーンです。その中で、本庄がふっと去って行く直前のあの表情がすごく良いなと思っています。全てが終わった後に、「本庄は今後どう動くんだろうか?」っていう時のあの微妙な表情が、冷たくも見えるし、普通に戻ったようにも見える、そんな顔に見えてあの顔がすごく良かったなと思っています。
悪かった点は、悪かったというか、これは僕が悪かったと思っているんですが…。
中村さん
上手に答えるじゃないか!
吉野監督
その顔が良かったがゆえに、その後に撮った本当のラストシーンになるはずだったものが、全て丸々カットになってしまって…。
中村さん
それ、根に持っていましたよ(笑)。
吉野監督
本当は、本庄が歌を口ずさみながら去っていくシーンがあったんですが、「これもういらないんじゃないかな」と思ったんです。すごく時間をかけて撮ったんですが、バッサリカットして、すみませんでした。「悪かったなと思っているシーン」です。
中村さん
ご静聴ください。
「僕が吉野作品に一番うまく染まれるんだ!」
(※「機動戦士ガンダム」第19話「ランバ・ラル特攻!」のアムロ・レイのセリフ「僕が一番ガンダムをうまく使えるんだ」のモノマネ)
■会場から拍手!
中村さん
神木呼べ! 神木を呼びなさい(苦笑)!
(立ち上がって)あいつ、こういうのちゃんとチェックしますからね。…宇宙に行っている最中に(「サバ缶、宇宙へ行く」フジテレビ系列にて放送中/神木さんはJAXAの宇宙日本食開発担当役)…(笑)。
MC
それでは最後の検証内容に参ります。最後はこちらです。
【検証4】
会場にいらっしゃる
お客様からの質問で
大検証!
MC
最後は会場にいらっしゃる皆さんからの質問にお答えいただきます。お二人に質問のある方は手を挙げてください。
<観客1の質問>
こんにちは。私は普段、クイズ番組の制作をしています。クイズは緊張感とかドキドキ感が大事だと思うんですが、現場の緊張感を観ている人に伝えるためにこだわった点、中村さんは演技とか表情でこだわったところを聞きたいです。
吉野監督
僕は、割と中村さんが嫌いな音ですね。「『クイズQ1グランプリ!』ズイーン」っていうこの音ですね。
緊張感を演出する番組の、ちょっとした扉の作り方というか、空気の変え方が、テレビ番組は本当に上手だなと思っていて、そこにすごくこだわって作りました。
中村さん
僕は、無駄なことをしないようにってことですね。
撮影の時は音がないんですが、こういう空間の中で、二人だけで対峙するというのはそれだけでストイックな空間なので、三島のキャラクターもそうですが、あんまり無駄なことをしないようにしました。
そのぶん本庄が無駄なことをきっとするだろうなと思って。
<観客2の質問>
もし次の作品があったら、中村さんにどんな役をやってほしいのかなと思って質問しました。
中村さん
回を重ねるごとに全然違うキャラクターを振ってくれますよね?
吉野監督
そうですね。僕も作り手として、年齢を重ねてきたところもあるので、また違う役をやってほしいなあと思っています。中村さんは何でもできてしまう方なので「じゃあ次はどんなことを面白がってくれるかな?」と思いながら振りたいと思っています。
中村さん
一言もしゃべらない役とかどうですか? やってみたいんですよね、一言もしゃべらない役。
吉野監督
本当ですか? それは…楽しいですか?
中村さん
僕は楽しいので、それが楽しくなるように成立させてくれれば…(笑)。
それこそ僕がしゃべらない分、VFXをいっぱい回してしゃべるより雄弁に文字数を出してもらったら良いんじゃないですか。
吉野監督
本当ですか? 普通にその役のことを考えてしまいました(笑)。
本当に毎回、役に向き合ってくださって、こっちが期待している以上に向き合ってくれるので…。それに甘えて「しゃべらない役って言いましたよね?」って振るかもしれません(笑)。
中村さん
僕の予想だにしないような難易度の高い役が来るかもしれません。眉毛の角度で伝えるとか(笑)、やめてくださいね!
MC
最後に一言ずつメッセージをお願いします。
吉野監督
公開されて、いろいろな感想をいただきました。
この映画のように、「正解がないんじゃないか?」みたいなこと言っておきながら、今は「あれが正解だったんじゃないか?」「これが正解だったんじゃないか?」と、日々思ったりしています。
自分が普段、観客として作品を観る時には、自分の好きなようにいろいろなものを作品から持ち帰らせてもらっていますので、皆さんも本作を観て、自分の中で得られそうなものを持って帰っていただければうれしいです。いろいろなことが描かれていますので、ぜひ何回でも観てください。ありがとうございます。
中村さん
本日はありがとうございました。
この作品は、手前味噌ですが、非常に評価を得ている作品です。公開前から業界内でもすごく褒めていただいて、多くの方に観ていただきたい作品です。
今、監督も「客として観る時は好きにいろいろ持ち帰っている」とおっしゃっていましたが、チケット代と時間と労力とこの空間にいるという作業は、好きに楽しむための権利をチケットと共に買っていると思っています。なので、「これはこういうことなんじゃないか?」と考えたりもできるし、誰かと話して、それぞれの考えた答えを共有したくなったりもする作品だと思います。ぜひ観ていただけたらうれしいですし、誰かと話していただけてもうれしく思います。
作品は、公開されると僕らの手元から離れるというか、巣立っていきます。あとは、「皆さんの中でどれだけ育てていただけるか?」「大きな存在にしてもらえるか?」というものだと思っています。そういう意味では、今は僕たちの手元にはないので、ぜひ皆さんそれぞれの手の中で、この作品を愛でていただければうれしく思います。今日はありがとうございました。