劇場版「TOKYO MER~走る緊急救命室~」完成報告会見

2023.03.09
  • イベント

完成報告会見

2021年7月期にTBS日曜劇場枠で放送されたドラマ「TOKYO MER~走る緊急救命室~」。オペ室を搭載した大型車両(ERカー)で事故や災害の現場に駆け付け、“死者を一人も出さない”という使命のもと自らの危険を顧みず患者のために戦う医療チーム“TOKYO MER”の活躍を描く物語は、多くの感動を呼び続編や映画化を切望する声が多く寄せられました。そしてこのたび、満を持して劇場版が登場! 劇場版では、横浜のシンボルであるランドマークタワーや赤レンガ倉庫など日本有数の観光名所でもある建物を使用し、”TOKYO MER”メンバーや、新たなライバル組織“YOKOHAMA MER”の活躍が描かれます。3月9日には、ノートルダム横浜みなとみらいで完成報告会見が開催され、鈴木亮平さん、賀来賢人さん、中条あやみさん、要潤さん、石田ゆり子さん、松木彩監督が出席しました。こちらのイベントの模様をレポートします!

喜多見幸太役

鈴木亮平さん

喜多見幸太役

音羽尚役

賀来賢人さん

音羽尚役

弦巻比奈役

中条あやみさん

弦巻比奈役

千住幹生役

要潤さん

千住幹生役

赤塚梓役

石田ゆり子さん

赤塚梓役

松木彩監督

鈴木さん

天気も最高で、皆さんに完成を報告するには、絶好の“MER”日和になったと思っています。ついに完成しました! 絶対に映画館で観てほしい作品になっています。一年前にここにいるメンバーと、それから他の“MER”メンバーたちと一緒に…(窓の外を覗いて横浜の街を見渡しながら)ちょうどここから見えるかな…日本丸メモリアルパークなどで、気温的にも気持ち的にもものすごく熱い思いをしながら撮っていたことが今、懐かしく思い出されます。その横浜の地で今日皆さんに完成をご報告することができて、非常に嬉しいです。今日はたくさん「TOKYO MER」の魅力をお伝えしたいと思っています。

賀来さん

ドラマシリーズの時から非常に濃い現場で、僕自身ものすごく印象に残っています。良い意味で、今までで一番大変だった現場でした。そうやって頑張って撮影に臨み、たくさんの方に観ていただいたドラマがこうして映画になるということで、本日はその魅力をたくさん発信したいと思います。

中条さん

私自身も比奈も、この作品で成長できたと思っています。日々熱い思いを持って戦う皆さんに、この「TOKYO MER」という作品が届くと良いなと思います。

要さん

「TOKYO MER」という作品はスケールがデカく、ドラマをご覧になった方は分かると思いますが、ドラマもテレビサイズを超えたドラマでした。今回は映画ということで、映画サイズを超えた作品として完成しました。ぜひたくさんの方に観ていただきたいと思っています。

石田さん

「TOKYO MER」は、 関わることができるだけで幸せだと思える作品です。私の周りでも、普段はそんなに感想なども言わないような人たちが「観ました」「次は映画をやらないんですか?」と、いつも感想を伝えてくれました。どれだけいろいろな方がこの作品を愛してくださっていたのかと思っています。今日こうして皆さんと久々に揃って会えて、とても嬉しいです。すごい作品です。ぜひ映画館でご覧になってください。

松木監督

二年前にテレビドラマを撮影し始めていた頃は、「TOKYO MER」に続編ができて、ましてや劇場で公開する作品になるとは全く思っていなかったので、今も信じられません。こうして皆さんに完成を発表できることをとても光栄に思っています。 それも、ドラマから応援してくださっている皆さんや、一緒に戦ってくださったキャストの皆さん、スタッフの皆さんのおかげだと思っています。本当にみんなのおかげで、とても素敵な作品にしていただきました。

MC

ついに映画化が実現しました。「劇場版製作決定」のお話を聞いた時の感想から教えてください。

鈴木さん

「騙されないぞ」と思いました。(登壇者の皆さん:笑)

賀来さん

何に(笑)?

鈴木さん

続編ができるということは、俳優にとってこれ以上ない幸せなんです。だからこそ、浮かれてしまって「やっぱりやめました」となった時に傷つくことを恐れて、「騙されないぞ」と思っていましたね(笑)。クランクイン間近になって、初めて「本当にやるんだ」という思いが湧いてきて、「またみんなに会えるんだ」と嬉しくなりました。というのも、映画化決定を聞いた時はドラマの撮影の後半で、最も撮影が緊迫していた時期だったので、 なるべく次のこと考えず「今に集中しよう」という気持ちでした。

賀来さん

そうなんですよね。映画化の話を聞いたのは、ドラマの撮影中ですよね。でも、いろいろな情報が流れていたんです。映画化なのか、連続ドラマをまたやるのか、スペシャルドラマをやるのか…。しかも「すぐ撮る」みたいな噂もあったりと、情報が錯綜していました。そういった噂が流れたのが、連ドラの撮影のピークの時だったので、本当に(体力的にも)フラフラで、現実なのかよく分からない感じでした(笑)。スケジュールが無事に決まっても、僕の中ではドラマでやり切った感じがあったので「これを超えるエネルギーをどうやって出そうか」と、ちょっとドキドキでした。

鈴木さん

まことしやかに、現場に(いろいろな)噂が流れていました(笑)。

賀来さん

そうそう(笑)。「何をやるかは分からないけれど…」みたいな感じでしたね。

中条さん

「よし!ドラマをやり切った!」と思っていたら、「映画化」みたいな噂が出てきて「 おー!」となって(笑)。本作を撮っている時も「これでオペも最後だ!」と思って現場に行ったら、「スペシャルドラマをやります」と言われて、「最後じゃないじゃん」と思いました(笑)。びっくりする展開が多かったんですが、ドラマの撮影の途中で、周りの方に「絶対に映画化するでしょう」と言われていたので、心構えはしていました。それだけ期待されていたんだと嬉しく思いました。

要さん

皆さんと同じで、「やるかもしれないので、なんとなく頭に入れておいてください」みたいなニュアンスで僕のところにも伝わってきていたので個人的には「“何災害”なんだろう」という思いが実はありました。というのも、その話を聞く少し前に、(ドラマの撮影で)防護服を着るシーンがあったんです。その撮影が真夏で、防護服を着るとかなり暑くて、着た瞬間に汗が100リットルぐらい出るようなロケをしていたんですね。「もう、二度と着るか!」と思ってて…。(登壇者の皆さん:笑) だから、映画化で「(防護服を)着ないだろうな…」と不安になりました(笑)。

MC

賀来さんもおっしゃっていたように、良い意味で大変な撮影だったのですね。

賀来さん

僕は、過去一、キツかったです。

要さん

クランクアップの日に初めて、賀来くんと「過去で何番目にキツかったですか?」という会話をしました。「クランクアップだから言いますが」ということで…僕も「一番かな」と言いました。

MC

石田さんは、映画化のお話を聞いてどのような感想を持たれましたか?

石田さん

私も「やるだろうね」「だよね」と思いました(笑)。私はみんなと違って、ほとんど(災害の)現場にいない分、少し客観的に「TOKYO MER」を楽しんでいるところがありました。半分、お客さんの気持ちもあるんですね。だから「やるだろう」「やるに決まっている」と思いました。

MC

2021年の7月からドラマ版が放送されました。関係者やご友人、ファンの方など、周囲の方からはどのような反響がありましたか?

鈴木さん

今までにないくらいにすごく反響をいただきました。もちろん友人もそうですし、知り合いの方から「本当に面白いね」「家族で観ている」「親も子供も面白く観られて、みんなでドキドキしながら観ている」「こんなに家族みんなで楽しめるドラマは、最近なかった」という言葉をいただいたのが、すごく嬉しかったです。また、実際の医療従事者の方々もたくさん観てくださっているということをお聞きして、それもとても嬉しかったです。もともとこのドラマは、医療従事者をはじめとする「誰かのために日々頑張っている人たちへの賛歌」として、彼らを称える作品にしたいという思いで作っていました。実際の医療従事者の方々がツッコミながら楽しんでくださり、感動して「明日も頑張ろう」という気持ちになってくださっているという話を聞いて、とても感動しました。

MC

ぜひ劇場版も最後まで観ていただきたいですね。

鈴木さん

そうですね。「劇場版ではそのスピリットをどのように受け継ぐのだろう」と思っていましたが、試写を観たところ、ドラマ版よりもさらに色濃く反映されていました。ぜひ観ていただきたいと思っています。

MC

昨年の夏、猛暑の中で撮影が行われたそうです。撮影で特に大変だったことや、印象に残っていることをお聞かせください。

要さん

言って良い…? 狭い非常階段を、400往復くらい昇り降りしまして…。(登壇者の皆さん:笑)

鈴木さん

400はしていないんじゃない(笑)!?

要さん

390? (登壇者の皆さん:笑)

賀来さん

でも、体感はそれくらいですね(笑)。

要さん

カットごとに昇り降りをするので、狭い非常階段を照明さんもカメラマンさんも、音声さんも通ります。我々も救助しながら、何度も通り…。その行き来が大変で…。しかも真夏の(群馬県)伊勢崎。

中条さん

日本で一番暑いと言われている。

要さん

一番暑いと言われている伊勢崎で、クーラーもなく! (登壇者の皆さん:笑)

中条さん

そうなんですよ!

要さん

しかも目の前で火が燃えているんです! あれは拷問か何かでしょうか(笑)。

松木監督

クーラーを付けてしまうと火が逃げてしまうので、密閉して、火を焚いて…(笑)。

要さん

そして酸素ボンベも背負って…。これはもう、住職もびっくりだと思いますよ。

賀来さん

僕も言って良いですか? 赤レンガ倉庫にテントを張って撮影をしたシーンで、僕(演じる音羽)が会議に乗り込んで指揮を執るというシーンがあったんです。真夏で、しかも密閉された空間なので、めちゃめちゃ暑くて…。「はあ…しんどい…」とフラフラになりながら、「待機する場所は車になります」ということで、自分の車に戻ったんです。車内温度を見たら、52度でした。(登壇者の皆さん:笑) (温度計が)完全におかしくなってしまっていました。でも、よく考えたらテントの中の撮影ってセットでも良いわけじゃないですか? セットでやるという可能性はなかったのかなと思って…。

鈴木さん

いや、思ったよ。でも、向こうが海だったじゃない? テントを開ければ海が見えるから、そこで撮影をしたのかなって思った。

賀来さん

そうなんですよ! だったら、テントを開けていれば良いじゃないですか。でも、スタッフの方がやたらと「外が見えないようにしなきゃ」と閉めるんです。「それならばセットで良くないですか?」という疑問はありました。(登壇者の皆さん:笑)

MC

中条さんはいかがでしたでしょうか。

中条さん

大変なことしかなかったですね(笑)。私たちはその中でオペをしたりもするので、医療用語を言いながら、暑い中、周りを炎に囲まれながらオペをするという環境は「すごいな」と思いました。

MC

石田さんも、横浜のみなとみらいで撮影をされましたか?

石田さん

私は全部セットでした(登壇者の皆さん:笑) すみません(笑)。でも、セットはセットですごく大変なんです。あまり夢を壊すことは言っちゃいけないんですが、私たちのシーンって一挙に撮るんです。これ以上言うと、夢を壊してしまうので…。それはそれで、大変なことがあります。

鈴木さん

実は…僕は、大変なのが好きなんですよね。

賀来さん&中条さん&要さん

そうですよね!

鈴木さん

大変であればあるほど「楽しい!MERってこうだよね!」となる(笑)。

賀来さん&中条さん

ちょっとおかしい。

鈴木さん

(笑)。階段でいろいろな方を抱えながら、ひたすら階段を降りていくというシーンが多かったんですが、途中から、背中の全面がつったんです。これは初めてのことでした。ものすごく痛いんですが、落とすわけにはいかないから必死でやる。「喜多見もこうだよな、MERこれだぜ!」となる(笑)。監督、ありがとうございました。(登壇者の皆さん:笑)

MC

鈴木さんにとっては楽しみの多い現場なのですね。

鈴木さん

そうですね。僕は割と大変な撮影は好きですね。

MC

では、松木監督に伺います。本作では横浜市や周辺大型施設、横浜市消防局の協力を得て、大勢のエキストラの皆さんにも参加いただきながら、大規模な撮影が行われました。今回の撮影で特にこだわった点、もしくは苦労した点はどんなことでしょうか。

松木監督

ドラマ版の時から、「実在する地を使って撮影をする」ということが夢でした。どうしても爆発や事故が起きるとなると、実際の場所を使えなかったりするんです。でも、今回はランドマークタワーの展望台や、先ほど賀来さんがおっしゃっていた赤レンガ倉庫など、実際に横浜の各所の名前を出して(撮影に)使うことができて、ランドマークタワーは、台本を初めて読んだ時に「燃えているけれど、本当に使って良いのかな」と思っていたのですが、とても快く展望室からロビーまで余すことなく使用させていただきました。大規模なエキストラや横浜の方、横浜消防局の方々にもたくさんご協力いただき、本当の地名ならではのリアル感を出すことができたので、ぜひ注目していただきたいと思っています。

MC

キャストの方々からは、「過去一大変な撮影だった」という意見や「背中がつったけれど楽しかった」という意見もありました。

松木監督

キャストの方々には、本当に感謝しかないです。でも、亮平さんにだけは一つ言いたいんですが、(爆発事故を描くための)火を減らそうかな、軽くしようかなとすると、「監督、こんなもんで良いんですか」と焚き付けてくるんです。(登壇者の皆さん:笑) こちらもだんだん、挑戦されているような気持ちになってしまって…(笑)。そこは共犯だと思っていただきたいなと…。

鈴木さん

気をつけます(笑)。もちろん安全第一で。

MC

皆さんは今、4月16日に放送される新作スペシャルドラマ「TOKYO MER~隅田川ミッション~」の撮影中だと伺っています。どのような作品になりそうでしょうか。

松木監督

ドラマの最終回と映画の間の物語になるんですが、「隅田川ミッション」というサブタイトル通り、こちらは東京でたくさん撮影をしました。実際に東京の街並と隅田川を舞台として撮影をしました。ドラマの時とはまたちょっとスケールの違った作品になっていると思っています。個人的には、今回のスペシャルドラマが一番(撮影が)大変な感じがしているくらいです(苦笑)。初めて水の上が舞台になるということで、ドラマから応援してくださっている方も、また新しい楽しみ方ができる作品になっていると思います。

鈴木さん

劇場版にも劣らないくらい、すごいスケールですね。実際の船をお借りして、隅田川を漂っている屋形船に救助へ駆け付けたり、海上保安庁の方々のご協力も得て、警備をしながら隅田川で撮影をしました。隅田川からお台場まで、東京の美しいウォーターフロントで撮影ができました。その美しい景色と事故の緊迫感の対比も素晴らしく、スケールの大きなスペシャルドラマになっていると思います。

MC

こちらもとても楽しみです。
では、ドラマ、劇場版といろいろな困難を乗り越えてきた、本作の現場のチームワークについて教えてください。

中条さん

皆さんが「今までで一番大変だった作品」と言うように(撮影は)本当に大変でした。みんなでドラマの大変な現場を乗り越えたことで、強い絆が築き上げられました。劇場版の撮影で一年ぶりに皆さんにお会いしても、三日前くらいまで会っていたんじゃないかと思うくらいの感覚で、スッと撮影に入ることができました。そうやって自分たちの身体に染み込むくらい濃厚な日々を過ごしていたんだと感じました。
(鈴木さん演じる)喜多見チーフがみんなの背中をいつも押してくれるんです。背中でみんなを引っ張ってくれる方だと思います。みんながめげそうになっている時には、亮平さんが「いろいろ大変なこともありますが、私たちなら絶対にできます。明日からも僕のために、みんなのために頑張ってください!」という熱いメッセージを送ってくださいました。言って良いのか分からないけれど…、言っちゃった(笑)!

鈴木さん

そういう良い話は、どんどん言ってください。(登壇者の皆さん:笑)

賀来さん

(鈴木さんが)そのメッセージを打っている時、撮影が楽しみでたぶん目がギンギンになっていると思うよ。

鈴木さん

「明日の撮影、大変だぞ。楽しいぞ」って(笑)。でもそのメッセージに音羽先生(=賀来さん)からの返信はありませんでした。(登壇者の皆さん:笑)

賀来さん

もう寝ていたからね(笑)。

中条さん

そうやって絆が深まる出来事がいっぱいありました。いつも引っ張ってくださる方です。

MC

素敵な思い出を教えていただき、ありがとうございます。では続いて、完成作をご覧になった感想を教えてください。

石田さん

すごいですよ。「TOKYO MER」って“一難去ってまた一難”が、かける10ぐらいある作品です。台本を読んで分かっているにもかかわらず、(完成作を)観るまで想像がつかなくて…。「ここまでやるか!」という気持ちでした。すごいです。観終わった後に、効果音が頭の中で鳴り響いて大変でした(笑)。

MC

あの音楽が鳴ると心が高揚する感じがありますね。

石田さん

「(MERが)来るぞ、来るぞ、来るぞ!」って。本当に来てくれますし、スカッとします。

要さん

ドラマがあったからこその映画と言いますか…。やはり過酷な時間を共にして、ドラマで団結力がしっかりとできた。そして役作りという言葉がいらないくらい、皆さんそれぞれのキャラクターができ上がった中で本作の撮影に突入して、作品を完成させることができた。「TOKYO MER」という作品の、集大成の一つなんじゃないかなと思っています。

中条さん

絶対に映画館で観てほしいです。本当にあっという間に終わってしまう作品になってて “医療従事者の皆さんはヒーローだ”というお話ですが、一人一人のキャラクターに人間味があって素晴らしくて、いろんな人に共感して感情移入しながら観ていただける作品になっていると思います。

賀来さん

常に起承転結の“転”が続いている感じと言いますか、最初から最後まで引き込まれる作品になってます。そして世代を問わず、小さな子から大人まで楽しめるエンターテインメント作品になっていると感じます。僕も子供を連れて映画館に行きたいと思っています。

鈴木さん

「ものすごい」の一言ですね。始まって二秒で「TOKYO MER」の事故現場の世界に引きずり込まれます。ずっとハラハラしているかと思えば、ドラマの時以上に泣かされます。ストーリーが分かっていても、自分が演じていることも関係なく、ボロボロ泣いてしまうという状態になりました。ちなみに今日お集まりの皆さんで、本作をご覧になった方はいますか? これからご覧になる皆さんは、幸せだと思います。これからあの作品を経験できる。本当にドキドキ、ハラハラ、そして泣けます。ぜひ映画館で観ていただきたい作品です。

■記者からの質問に登壇者の皆さんが答えました。

記者

今回の劇場版から、杏さんとジェシーさんが新たにメンバーに加わりました。お二人の印象を教えてください。

鈴木さん

ジェシーくん(演じる潮見)が入ったことによって、改めて「TOKYO MER」という組織がどういう組織なのか、潮見の目線で発見していってもらえる作りになっています。また、中条さん演じる比奈先生が、先輩としてどのように彼を教育するのか、先輩の先輩として喜多見はどのようにそれを見守るのかという話にもなっています。劇場版から初めて観る方も、ジェシーくんの演じる潮見先生の目線を通して楽しんでいただけると思います。ドラマを観ていない方でも、劇場版だけでも楽しめる作りになっているんですが、そこに対してジェシーくんがすごく大きな役割を果たしてくれていると思いました。
杏さんは本当に素敵な方で、“YOKOHAMA MER”を支えるチーフドクターとして、人間的にも器が大きくて、杏さん以外のキャストは考えられないくらいの存在感がありました。

賀来さん

僕は杏さんとのシーンがすごく多くて、杏さんのスケール感ってすごいんですよ。何て言ったら良いのかな…。とにかくスケールがすごいんです。分かります(笑)?

鈴木さん

どういうこと(笑)?

賀来さん

人間力と知識力があって、僕は、亮平くんにちょっと似ていると思ったんです。人としての規模が大きいんですよね。僕も共演してすごく面白かったし、今まで対峙したことのない俳優さんでした。すごく楽しかったですし、ずっとお話をしていました。

鈴木さん

袖にはめると、冷たくなるアイテムを持っていましたよね。秘密の袖みたいな。

中条さん

暑さ対策の! 教えていただきました。

賀来さん

(鈴木さんに向かって)買っていましたよね。

鈴木さん

速攻、買いました。(杏さんは)準備万端という感じでしたよね。

中条さん

誰よりも「TOKYO MER」に向かう姿勢がすごかったですね。

記者

今、日本中がワールド・ベースボール・クラシック(WBC)開幕で盛り上がっていますが、侍ジャパンと「TOKYO MER」の共通点やエールなどがあればお聞かせください。

鈴木さん

(大谷)翔平と亮平の共通点ですか?(会場:笑) 身体を大きくした時に、たまに大谷選手に似ていると言われます。
今回の映画はスケールや感動もあって、ずっとハラハラするんですが、根底にあるテーマは「仲間の絆」だと思っています。それによって喜多見も、人間として成長していく物語だと思っています。野球というのはチームプレイなので、そこも非常に似ていると感じています。お互いを信頼し合いながら、自分が出るべきところは出て、引くところは引くというのは、まさに「TOKYO MER」の撮影で日々経験していることです。僕もドラマの撮影の前半は「自分が主役だから頑張らなきゃ」と思っていました。中盤からは、雨に打たれた撮影で寒さで凍えている時にみんながお湯を掛け続けてくれたり、そうやってみんなに助けられた体験を経て、「自分が頑張らなくても良いんだ。みんなで支え合って、チームとして強くなっていけば、このドラマは成功するかもしれない」と思えました。僕自身もこのドラマで仲間の大切さや、共演者を信じることを学びました。
WBCとなると、いつものチームで戦うわけではないので大変だと思いますが、僕たちも期待しています。皆さんのチームワークと個人、その二つのコンビネーションでぜひ健闘していただきたいと思います。

MC

では最後に、キャスト・スタッフを代表して鈴木さんからメッセージをお願いします。

鈴木さん

今日はお集まりいただき、ありがとうございます。ゴールデンウィークにご家族で映画館に来ていただきたい。それに相応しい作品だと自信を持っています。このドラマは、「医療従事者を称えるドラマ」として作り始めたんですが、撮影をしているうちに、そして皆さんからの感想いただくうちに、「医療従事者だけを称えるドラマではない」と思いました。消防、レスキュー、警察も含め、日々誰かのために頑張って仕事をしている方はもちろんですが、子育てや介護など日々誰かのために一生懸命に生きている人、みんなに捧げる作品だと思います。本作を観ていただいて、興奮して感動して「また明日も頑張ろう」「ゴールデンウィークが明けたらまた頑張るぞ」という気持ちを持ってもらえる作品だと思います。ぜひゴールデンウィークは映画館に来て、存分に「TOKYO MER」を楽しんでください。