「もしも徳川家康が総理大臣になったら」製作報告会

2024.04.22
  • イベント

製作報告会

ビジネス小説としては異例の14万部を突破する大ヒットを記録した原作を、「テルマエ・ロマエ」シリーズや「翔んで埼玉」シリーズで知られる武内英樹監督のメガホンによって映画化した「もしも徳川家康が総理大臣になったら」。
コロナ禍真っ只中の2020年、首相官邸でクラスターが発生して総理が急死した日本に、日本の歴史に名を刻むそうそうたる偉人が議員バッジをつけて大集結するエンターテインメントムービーが、7月26日より全国公開となります。
4月22日に製作報告会が行われ、浜辺美波さん、赤楚衛二さん、GACKTさん、観月ありささん、竹中直人さん、野村萬斎さん、武内監督が出席しました。偉人たちが顔をそろえた撮影現場の様子を、笑顔いっぱいに振り返りました。こちらのイベントの模様を詳しくレポートします!

西村理沙役

浜辺美波さん

西村理沙役

坂本龍馬役

赤楚衛二さん

坂本龍馬役

織田信長役

GACKTさん

織田信長役

紫式部役

観月ありささん

紫式部役

豊臣秀吉役

竹中直人さん

豊臣秀吉役

徳川家康役

野村萬斎さん

徳川家康役

武内英樹監督

浜辺さん

たくさんの方にお集まりいただき、本当にありがとうございます。本日から本作のプロモーションが始まるということで、気合を入れて夏まで駆け抜けたいと思います。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

赤楚さん

坂本龍馬役を演じました。今日は短い時間ですが、本作の魅力を少しでも伝えられたらなと思うぜよ。(会場:笑)

GACKTさん

最後まで、楽しんで帰っていただければと思います。

観月さん

原作には、私の演じた紫式部の役はなく、男性の偉人だけなんです。でも、今回の映画版では「女性の偉人も」ということで、紫式部を演じました。“偉人ジャーズ”の中の一員に入れたことをとてもうれしく思っています。笑って、感動して、驚くようなお祭りムービーになっていると思いますので、皆さんぜひよろしくお願いいたします。

竹中さん

すごいメンバーが揃っているので、今日はめちゃくちゃ楽しい会見になると思います。皆さん最後まで楽しんでいってください。

野村さん

今日は、ようこそおいでくださいました。三英傑を演じるのは初めてで、それがまさか家康になるとは思いもよりませんでした。この顔ぶれを見ただけでもすでに楽しい感じがすると思います。今日はぜひ楽しんでいただきたいと思います。

武内監督

監督役を演じました。(登壇者の皆さん:笑) 画面には映っていませんが、現場では演じながら皆さんを盛り上げて作品を作りました。最近は「もしトランプが大統領になったら」という、“もしトラ”という略された言葉が流行っていますが、「もし徳」の方が先です(笑)。向こうがパクっているのかは分からないですが(笑)、一応そこだけは言わせていただきたいと思います。今日はよろしくお願いします。

MC

監督ご自身も、歴史好きだとうかがっております。究極の「もしも」を描いた原作を映画化するに至ったきっかけや、原作小説を読まれた時の印象をお聞かせください。

武内監督

いろいろな原作のオファーがあった中で、まずタイトルに惹かれました。歴史が好きだったこともあり、この各時代の偉人のアベンジャーズのような人たちが揃ったら、とんでもない映像になるなと思いました。びっくり箱みたいな面白い設定なんですが、読み終わった時に日本人として背筋が伸びるような思いもしました。「偉人たちは、今の日本人を見た時にどういう風に思うんだろうか」と考えた時に、すごく引き込まれて映画を作りたいと思いました。

MC

本作は、現代と歴史上の偉人という、強烈なミスマッチも魅力の一つだと思います。実写化するにあたって、どのような作品を目指されたのでしょうか。

武内監督

面白くてためになる作品を目指して作りました。老若男女、それから、海外の方にも観てほしいと思っています。今は「SHOGUN 将軍」とかも流行っているので、日本のトラディショナルなコスチュームにも興味があるんじゃないかと思います。なので、海外の方にも観てほしいです。

MC

世界中の方々に観てほしいですね。

武内監督

そうですね。

MC

浜辺さんは、“偉人ジャーズ”の皆さんと対面して、現場でのお芝居は、いかがでしたか?

浜辺さん

“偉人ジャーズ”の皆さんと初めてお会いしたのは、本読みや顔合わせの時ではなく、撮影現場だったと思います。お衣装を着た完成した姿を初めて見て、テレビで見ているような感覚というか…(笑)。豪華過ぎて、待ち時間もずっと偉人の皆さんを見ていました。
偉人パートと、こちらの記者側の撮影はちょっと時間に差があったんです。その待ち時間に、ずっと偉人の方々を眺めているだけで時間が過ぎていきました。豪華過ぎて、不思議な感覚でした。

MC

偉人役の方々は、ずっと偉人姿のまま現場にいたのですね?

浜辺さん

そうなんです。衣装はすぐには脱げないし、着るのも大変なので、ずっと偉人のままでいてくださいました。それに、出演者の皆さんが、俳優業をしていてもなかなかお会いできない方ばかりなので、そこに対しての興味も尽きなくて、観察していました。

MC

偉人役の方々とお話したことで、覚えていることはありますか?

浜辺さん

萬斎さんと、撮影初日にお話したことを覚えています。私は、緊張すると変なことを口走ってしまう癖がありまして…(笑)。萬斎さんに「狂言って汗をかくんですか?」と聞いたんです。

野村さん

(笑)。

浜辺さん

「ま、かきますねえ」と、答えてくださいました(笑)。その後も「やっぱり動くので汗はかきますよ。ただ不思議なことに、僕は首から上はかかないんだ。体はかくんだけどね」と、優しくこんな質問にも丁寧に答えてくださいました。なので、「優しい方なんだな、この撮影は大丈夫だな」と思いました。(登壇者の皆さん:笑)

野村さん

おぼろげに、思い出し始めましたね。

MC

あまり「汗をかくんですか?」という質問は、されたことはないですよね。

野村さん

(笑)。(偉人役の)みんな、普段のこういった格好とは掛け離れたものすごい格好をしていて、中身の人間が見えませんからね。

浜辺さん

そうです、そうです。

野村さん

みんなすごかったもんね。

MC

赤楚さんは坂本龍馬を演じました。解禁されたビジュアルや本編映像からも分かる通り、かなりワイルドな印象があります。見た目はどのように作り上げましたか?

赤楚さん

見た目でまず気をつけたのは、武内監督とお話をして、ワイルドにカッコ良く、男らしくというところでした。ただ、それを求めて頑張ってきたものの、僕は一つ前の作品で顔がちょっとプクッとなっちゃいまして…(苦笑)。若い感じの顔になっていたので、ご飯を節制して痩せていこうという話になり、六キロぐらい落としました。そうしたら顔つきもキリッときつくなっていきました。

MC

監督から「痩せてください」というお話があったんですか?

武内監督

ぽっちゃりしていたので、痩せてくださいって言いました。赤楚くんはめちゃくちゃ優しくて、人が良すぎるので、最初はワイルドな龍馬にならなかったんです。夜に飲みに行って、酔っ払いながら「もっと強い男になってくれ!」と、ぴょんぴょん跳ねながら説教をしていたら、次の日から良くなりました。(登壇者の皆さん:笑)

赤楚さん

いろいろな人に、どうやったらカッコ良く坂本龍馬が演じられるのかを聞きました。GACKTさんからも「座り方一つで見え方が変わるんだよ」と教えていただきました。本当にいろんな人に助けていただきました。

GACKTさん

たぶん、その話をしたのは撮影の終わりだったんじゃないですかね。(登壇者の皆さん:笑)

MC

遅かったんですね(笑)。赤楚さんは、あのヒゲもご自身のものだそうですね。

赤楚さん

自前です。ヒゲを剃らなくて良いのはすごく楽でした(笑)。

MC

前の作品でも、浜辺さんと赤楚さんはご一緒だったとのことですが、赤楚さんの雰囲気は、前作とはガラッと変わりましたか?

浜辺さん

前の作品は、大学四年生の就活生役だったので、若い俳優陣に合わせて、ちょっと年齢が下に見えるように役作りをされていたと思います。そこから撮影期間をあまり空けずに、本作の撮影に入ったので、体重を落とすのも大変だったと思います。急激にげっそりされていてびっくりしました。

MC

萬斎さんは、これ以上にないぐらい濃いメンバーの中で、最強内閣を束ねていく徳川家康役を演じました。オファーを受けた時の感想を教えてください。

野村さん

ちょうど大河ドラマ(「どうする家康」2023年放送)で、家康を教育する今川義元役をやっていました。なので、「今度は家康なんだ」という驚きもありました。久々に映画で時代劇をやれるということがすごくうれしかったですね。

MC

とはいえ、いわゆる普通の時代劇ではない時代劇ですね。

野村さん

本当の時代劇になってしまうと、現代との差別化や、区別されてしまうところがあります。本作は現代とがっつり交わるというところで、時代劇の面白さも、現代劇の面白さもある作品というところが魅力だと思います。

MC

“偉人ジャーズ”を束ねるというのは、どのようなご経験になりましたか。

野村さん

別に僕が束ねていたわけではないんですがね(笑)。でも、ストーリー上は束ねたことにはなりますが、(偉人を演じた皆さんを見渡しながら)これだけバリエーションの豊富な“偉人ジャーズ”ですから、楽しかったですね。

MC

撮影の時の思い出があれば教えてください。

野村さん

皆さんの、普段の行動も面白かったですよ。(竹中さんをチラリと見る)

竹中さん

(笑)。

野村さん

ずっと口笛を吹いている方がいたりね。

MC

竹中さんは口笛を吹いていたんですか?

竹中さん

音が鳴っていないと寂しくてね(笑)。ついつい吹いちゃうんですよ。みんな大人ですからね、現場は静かに進行していて、普通は静かにしているのが当たり前じゃないですか。みんな本当に迷惑だったと思います(笑)。(周囲から「そんなことない」との声が上がる)

野村さん

時々ものすごい勢いの口笛を吹かれたりしていましたね。あと、いろいろなことが始まるんですね。(竹中さんの方を向いて)どう説明したら良いんですかね。

竹中さん

悪魔の真似をしたり、「エクソシスト」をやったり…。

浜辺さん

ええ! そんなことをしていたんですか?

観月さん

していました。急に奇声を発するので、みんなすごく驚いていました(笑)。

竹中さん

ちょっと、それは誤解を生むんじゃないかな(笑)!

観月さん

(笑)!

竹中さん

撮影の士気を上げるためにやっているんだよ。冗談で怒ったようなふりをしても、本当に怒っているように思われるようになってしまったんですよね。人間性はそう変わっていないのに、年を取ると「ベテラン」とか「大御所」とか言われちゃったりするでしょう? ただ年を取っただけなのにね。「何?撮影?何をしているの?」とか、映画の撮影をしていることに気づいた、街の人の真似なんかをやったりしても、もう冗談に聞こえないみたいなんですよ。

観月さん

リアル過ぎるんですよ。

竹中さん

大人しくしていなきゃいけないと思いながら…。

MC

浜辺さんも、最初はびっくりしましたか?

浜辺さん

そうなんです。撮影をロケでしている時に、一般の方が「何やっているの?撮影?」という感じで…。

竹中さん

(実際に自由演技が始まり)「何?撮影?」

浜辺さん

(その演技に乗っかり)「撮影をしています。すみません。」

竹中さん

「誰が来ているの?」

浜辺さん

「それはちょっと言えなくて…。」

竹中さん

「あれ?テレビに出ているな!あ!何て言ったっけ!」
(自由演技を終えて)こういう感じのやつですね。

浜辺さん

これを三回ぐらいやりました(笑)。初回の時、本当にしゃべっているのを遠回しに怒られているんだと思ったんですよね。

赤楚さん

はい(笑)。

浜辺さん

「そういうご指導の仕方をする方なのかな」と思って、ちょっとびっくりしたんです。でも、途中から「これはコミュニケーションなんだ」と気づきました。優しさでした。

竹中さん

何だか寂しい気持ちになっちゃったなあ(笑)。冗談のつもりでやっていても、誤解されちゃうんだ。

浜辺さん

本当に演技がお上手過ぎなんですよ。

MC

武内監督は、萬斎さんの家康役はいかがでしたか?

武内監督

安心ですね。威厳もあるし、長セリフもあったのに、全然長セリフに感じない。一言一言がビシバシ入ってくるので、さすがだと思いました。

野村さん

監督の演出は本当に的確というか、一つ一つのシーンのセリフのテンポや、色なんかが見えている方でした。だから、本当にこちらは大船に乗ったつもりで演じていました。

MC

偉人キャストの中で、GACKTさん、観月さん、竹中さんは、これまでにも武内組を経験されている方々です。本作の撮影現場や、武内監督とのお仕事はいかがでしたか。

GACKTさん

オファーがあった時に、まず、話も聞かないで断ったんですよ。(登壇者の皆さん:笑) でも、「信長だ」と言うので、「信長って何ですか?織田信長ですか?」と聞きました。そこから、「ちょっと話を聞いて良いですか?」となって、「武内監督が一番求めていることは何ですか?」という話をしました。そしたら、「今までの映画やドラマのどの織田信長よりも一番カッコ良い信長をやってほしい」と言われたんで、「それなら、もしかしたらできるかもしれないですね」と答えました。(登壇者の皆さん:笑)。
撮影に入ると、武内監督が褒めてくれるんです。でも、その褒め方が下手過ぎるんですよ。カットがかかると、「無駄にカッコ良い!」って言うんです。全然うれしくないんですよ。「無駄」って言葉いります? そういう現場でした。(登壇者の皆さん:笑)

武内監督

(GACKTさんの信長は)現場で、めちゃくちゃ怖かったですね。「カッコ良くもあり、ミステリアスな信長を演じてほしいと」お願いしたら、現場でも異様に怖かった。GACKTだけが現場で浮いていましたね(笑)。

MC

それは意図したものがあったのでしょうか?

GACKTさん

いえ、意図はしていないです。意図はしていないんですが、キャラクター的に(威圧感溢れる信長役なので)「他の共演者の方と仲良くなっちゃいけないのかな」とか、僕なりにいろいろと感じていたんです。なので、最初に僕に声をかけてくれたのは(徳川吉宗役の)高嶋(政宏)さんだけです。(登壇者の皆さん:笑)
高嶋さんは、僕に声をかけてくれて、最初に話したのはSMの話だった。(登壇者の皆さん:笑)
「そうなんですね」と答えていましたが、その会話を他の方たちはおそらく遠巻きに聞いていたんだと思います。それをきっかけに、他の方は誰も話してくれなくなりました。(登壇者の皆さん:笑)

MC

GACKTさんは、信長のオーラをずっとまとっていたんですね。

武内監督

そうです。役作りでやっているんだろうと思ってはいましたが、本当に怖かったです。

MC

浜辺さんも、怖かったり、近寄りがたかったりしましたか?

浜辺さん

近寄りがたくはありました。オーラみたいなものがすごくあったので、軽々しく話しかけられないような気がしました。私も、きちんと会話をしたのは、ほぼクランクアップの時に「ありがとうございました」とお話ししたくらいでした。

GACKTさん

そうですよ。僕が話しかけられたのは、本当に最後の瞬間だけでしたよ。(登壇者の皆さん:笑)

浜辺さん

話しかけたかったんですが、役作りもあるかなと思って…(笑)。

赤楚さん

浜辺さんは「しゃべれなかった」と言っていましたが、(GACKTさん主演の映画「翔んで埼玉」の“埼玉ポーズ”を実演しながら)裏では、ずっと “埼玉ポーズ”を取っていたりしたので、「やってんな」と思いました(笑)。

浜辺さん

(タジタジになりながら)クランクアップしちゃうから、前日に「翔んで埼玉」を観に行って、ずっと裏で(“埼玉ポーズ”を実演)、こっそりやっていました(笑)。

MC

竹中さんも、武内監督とはこれまでにもご一緒されていますが、今回はいかがでしたか?

竹中さん

僕も大好きな監督です。とてもテンポ感を大事にする監督で、最高の作品を作ろうとしている監督の思いがギンギンに伝わってくるので、幸せな時間でしたね。

MC

竹中さんにとっては、五回目の秀吉役となります。

竹中さん

役は別に何でも良いんですよね。基本的には、共演者と監督を愛するということしかないんですよ。武内監督のたたずまいは相変わらず美しく、カッコ良いですよ。監督としての色気というか、魅力がすごいので、「監督が何か言ってきたら全て監督の思う通りに芝居をしなければいけない」という思いが強くなります。

武内監督

無駄に褒めてもらいました(笑)。
竹中さんとは「のだめカンタービレ」(フジテレビ系列にて2006年放送されたドラマ版)からずっと一緒にやっています。現場で、いつも口笛を口ずさんでいるのも当時から同じです。「のだめ」の時もいつもすごい口笛を吹いてくれました。本当にそれで現場が和むので、いつも感謝しています。

MC

観月さんは今回、紫式部役を演じました。

観月さん

武内監督に紫式部の役で呼んでいただいたので、監督の意向に沿えるようにと、とにかく頑張りました。私も竹中さんと同じで、紫式部を演じるというよりは、監督の意向に沿って、本作の中で良いキャラクターになるようにと考えながら演じました。偉人感を出そうとすると、どうしてもセリフ(のテンポ)がゆったりと、ゆっくりになってしまうんです。そうすると、監督が飛んできて「遅い!皆さん、ちょっとテンポを上げましょうか」と、セリフのテンポにすごくこだわっていました。私も偉人の役ではありながら、セリフはなるべく速く言うようにしていました。紫式部ですが、いろいろと自分の尺を考えながら演じました。

MC

十二単での演技も大変だったのではないでしょうか。

観月さん

本当に大変でした(笑)。周りのみんなからも「大変ですね、大変ですね」と同情されながらあの衣装を着ていました。あの十二単、十三キロもあるんですね。それを着て、カツラをつけるので、十五、六キロのものを抱えてお芝居をしていました。もう、前進しかできない。後ろに下がったり、横に移動したりができないので(笑)、着たらもう、着たままでした。そのまま立つか、座るかしかできないんです。お芝居をしながら、本当はもう少し動いたりしたいんですが、着物があって、幅を取るから他の偉人の方の近くに寄ることもできなくて、割と一人でずっと立っている孤独な戦いでした。でも、竹中さんが後ろからいろいろないたずらを仕掛けてきていました(笑)。後ろから肩をトントンとして、振り向くともう竹中さんはあっちの方でニヤっと笑っていたりしましたね。(登壇者の皆さん:笑)
そんな、小学生のようないたずらをたくさん仕掛けてくださったので、孤独をそれほど感じることなく、とても楽しい現場でした。「もっと長く一緒にいた」と感じるくらい、仲良く、和気あいあいとした現場でした。

MC

改めて萬斎さんにおうかがいします。圧倒的な行動力と想像力で、コロナウイルスに立ち向かい、日本のピンチを救う家康というヒーローを演じられて、いかがでしたか?

野村さん

改めて、江戸幕府が長く続いたという安定感を感じました。とはいえ、やっぱりその前の段階で、信長、秀吉の時代があり、そして他の偉人たちもそれぞれの時代を生き抜いてきた。そこには知恵があるんでしょうね。それをうまく使って今回の話が進んでいくので、歴史好きもニヤリとするところや、「そう来たか」とツボるところがいろいろとあると思います。これはハマりますよ!

MC

本作は、「現代人がイメージする偉人像がAIで蘇る」という設定で物語が進行します。それぞれの偉人をご覧になっていかがでしたか?

浜辺さん

まず、キャスティングを聞いた時に、豪華過ぎてちょっと笑ってしまいました。さらに、どういう衣装を着るんだろうと思っていたら、イメージの絵を見た時にもうぴったり過ぎだと思いました。豪華×豪華だなと思いました。皆さんが知っているような豪華な偉人たちが復活して、そこのキャスティングがまた豪華なので、豪華の掛け合わせだと思います。とても観たくなる作品だと思いました。私がお客さんだったら、絶対に劇場に観に行くと思います。

MC

偉人の中で、特に推しの偉人はいますか?

浜辺さん

私は、大好きな憧れの先輩としてずっと挙げている高嶋政宏さんが演じる、徳川吉宗です。お写真一枚からも分かるんですが、威厳を感じる目力が素晴らしいんですよ。目が「パッ!」としていて、こういう目をした方が歴史的にも活躍していたんだろうなと納得してしまうような目力でした。実際にお会いしても、「この目はどういう作りでこうなっているんだろう?」と思いました。あの扮装をした高嶋さんに会えたことがすごくうれしかったです。

MC

赤楚さんはいかがですか?

赤楚さん

僕は、初めて皆さんとお会いした時に、登場する偉人の時代がバラバラ過ぎて、ちょっと脳の処理が追いつかない…みたいなことになったんです(笑)。皆さん素敵なんですが、面白いなと思ったのは、(江口のり子さんの演じた)北条政子さんですね。たたずまいからして面白かったです。

野村さん

聖徳太子役を長井短さんが女性でありながら演じているというところも良いですね。扮装も、「一人だけ楽だ」と言っていましたね。

浜辺さん

「むくんでも隠せる」とおっしゃっていました(笑)。

野村さん

重い衣装を着ている方もいれば、「ほとんどパジャマじゃないか」みたいな感じの人もいますからね。(登壇者の皆さん:笑)

GACKTさん

皆さん、キャラ立ちがすごいんですよ。撮影初日に、全員が揃ったんですが、本当に豪華キャストで、そのキャストの方たちが全てキャラクターの格好をしているタイミングで、僕も現場に入りました。「初めまして」の方たちもかなり多く、皆さんピリピリしている空気感もあったんです。その中で、竹中さんが一人、口笛を吹いていたんですね。その口笛が、ホールの中で響くんですよ。その時に「やっぱり大御所になると、こういう人の威圧の仕方があるんだ」と思いました。(登壇者の皆さん:笑) 「この無音の中での口笛は、一体誰に対しての威圧なんだろう」とずっと考えていました。(登壇者の皆さん:笑)
ちょうどそのすぐ後に、竹中さんと一緒のシーンだったので、「お前、しっかりやれよ」という僕に対するメッセージなのかなとか、いろいろ考えました。(信長として)僕が「サル!」と秀吉を呼ぶんですが、呼ぶとファーッと走ってきて「殿!」って言うんです。でも、妙に目が怖いんですよね。「やっぱり違うな」と思いました。そんな竹中さんが、僕にとってのファーストインパクトでした。

MC

推しでもあるということでしょうか。

GACKTさん

そうです。

竹中さん

GACKTさん、ありがとうございます(笑)。
威圧…。赤楚くんも美波ちゃんも、僕と共演してさ、最初のうちは怖いと思ったかもしれないけれど…。「おい、何なんだ。どうなってんだよ!」って威圧を与える人じゃなかったでしょ? 「赤楚、芝居が違うんだよ!それじゃ、俺は受けられないんだよ!」なんてやっていなかったでしょ? (登壇者の皆さん:笑)

赤楚さん

全くないです(笑)!

竹中さん

全然ないよね! 威圧感、与えてないよね? 口笛が威圧に感じたのなら本当に申し訳なかった! これじゃあ、今日は夜眠れないよ…。(登壇者の皆さん:笑)
でも、GACKTさんから「サル!」と呼ばれた時は感動しました。秀吉は「サル」と呼ばれていたので、GACKTさんが「サル!」と呼んでくれると、若かった頃を思い出すんですよ。昔、秀吉を演じていたので、その当時のことなど、いろいろな記憶が思い出されて、GACKTさんと共演する時はとてもドキドキしましたね。
(GACKTさんが)スタジオに入ってくるだけで、空気が変わるんですよ。GACKTさんの空気がブワッと静かに押し寄せてくるので、こっちも真剣になる。だから怖くなっちゃったというか、(秀吉の)お館様に対する緊張感として見上げていました。
(再び威圧感を与えていたかを気にし始めて)基本的に、僕は、優しい人間だよね? 赤楚くん、美波ちゃん。(登壇者の皆さん:笑)

赤楚さん

優しいです。めちゃめちゃ優しいです(笑)。

浜辺さん

はい! 優しくしていただきました(笑)。

竹中さん

良かった、良かった。観月さんもね?

観月さん

とても優しいです(笑)。

竹中さん

それだけがちょっと心配になりました。
GACKTさんのスッと現れる、孤高の男という信長像が映像として今もものすごく眼球に焼き付いています。
あと、赤楚くんがめちゃくちゃかわいかったです(笑)。赤楚くんの龍馬が「ぜよ」って言うのが、愛おしいくらいでした。こんな龍馬は見たことないというか、僕にとってはとてもチャーミングでかわいい龍馬でした。最高です。

赤楚さん

すみません。(竹中さんから)この会見中もずっと「ぜよ」って付けろと言っていたのに…。

竹中さん

「付けろ」なんて言っていないだろう(笑)! 印象操作になるじゃないか! 裏で「会見中も、“ぜよ”って付けろよ!」なんて言っていないだろ? (登壇者の皆さん:笑)

赤楚さん

言っていないです(笑)。

竹中さん

安心した。

MC

偉人が揃った撮影は、やはり壮観でしたか?

観月さん

すごい迫力でした。逆にその姿を見慣れてしまっていたので、今日こうやって正装をしている姿に 違和感があるくらいです。ちょっと逆に緊張しちゃっています。

MC

最後に浜辺美波さんから、映画の公開を待ち望んでいるファンの皆さんに向けてメッセージをお願いいたします。

浜辺さん

「もしも徳川家康が総理大臣になったら」という、現代で考えるとあり得ないような、究極の「もしも」の設定を、劇場で皆さんに体験していただける映画になっています。先ほど萬斎さんがおっしゃった通り、偉人だけではなくて、現代の人も出てくるからこそ、お子さんからおじいさん、おばあさん方まで楽しんでいただけるような作品になっていると思います。武内監督の描く、本当に豪華な、駆け抜けるようなエンターテインメント作品です。
本日からプロモーションを開始して、この夏はたくさんの方に本作をお届けできるように頑張っていきたいと思います。