「人はなぜラブレターを書くのか」完成報告会
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完成報告会
映画「人はなぜラブレターを書くのか」の完成報告会が1月18日に東京都内で行われ、綾瀬はるかさん、當真あみさん、細田佳央太さん、妻夫木聡さん、石井裕也監督、北島直明プロデューサーが出席しました。
2000年3月8日に発生した地下鉄線脱線事故により、当時高校生だった富久信介さんが犠牲となりました。時を経た2020年、一通のラブレターが信介さんのご家族のもとに届いたという実話に惹かれ、「舟を編む」(2013年公開/主演:松田龍平・宮﨑あおい)の石井監督がメガホンをとり、映画化した本作。監督・キャスト陣が、映画化に至るまでの経緯や、現場でのエピソード、石井監督の演出についてなど、“奇跡の実話”を基に制作された本作の魅力を語ったこの日の模様を、詳しくレポートします!
綾瀬はるかさん
寺田ナズナ役
當真あみさん
小野ナズナ(学生時代)役
細田佳央太さん
富久信介役
妻夫木聡さん
寺田良一役
石井裕也監督
北島直明プロデューサー
■美しい花飾りに彩られたステージに、監督・キャスト陣が登場。大きな拍手を浴びました。
綾瀬さん
本日はお集まりいただき、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
當真さん
短い時間ではありますが、この作品のことを、いろいろとお話できるように頑張ります。よろしくお願いします。
細田さん
本日は、ありがとうございます。よろしくお願いします。
妻夫木さん
本日はお集まりいただき、ありがとうございます。最後までよろしくお願いします。
石井監督
よろしくお願いします。
MC
本作は、2000年3月8日に発生した地下鉄脱線事故をもとに、新たな物語として映画化されました。映画に至るまでの経緯について、教えてください。
石井監督
きっかけは、2020年のスポーツ報知の記事(2020年5月10日の記事「事故で亡くなったボクサー富久信介さんへ“20年後のラブレター”「痴漢から守ってくれた」同じ電車で恋心を抱いた女性から」)でした。
そこから、いろいろな縁が繋がり、いろいろな人が動き、結果として今ここにいるという奇跡のような作られ方をした特別な作品になります。その記事を読んで、あらゆるエピソードや事象が、全く他人事とは思えず、まるで自分事のように感じたんです。
ただ、唯一分からなかったことがありました。それは、「なぜ20年後にこの女性はメッセージを送ったのか」ということでした。それだけがどうしても分からず、普段はそんなことをしないんですが、どうしても聞いてみたくて、コンタクトを取ってその女性に質問をしたんです。「なぜ亡くなった富久信介さんに、20年後にメッセージを送ったのですか」と。すると、その女性は「言いたくない。名前も明かせないし、素性も明かしたくない」と…。ここで、僕の中で謎と興味がさらに深まり、映画にしたいと思ったんです。なので、その女性に「今、自分の頭の中にインスピレーションのように妄想と想像が降りてきているのですが、これを映画にしても良いですか」とうかがったところ、「それならば、ぜひ。どうぞやってください」ということでした。そこから、映画的な冒険が始まりました。
MC
北島プロデューサーとは、どのような会話をしていきましたか?
石井監督
この記事を読んだ瞬間に、「どうしても映画化したいので、コンタクトを取ってください」と話をしましたよね。ちょうど、コロナ禍中でした。
MC
細田さんが演じている富久信介さんのご家族、今お話にあったメッセージを送った女性、またそのメッセージを受け取った大橋ジムの大橋会長など、本当に多くの関係者の皆さんへの取材を重ねて、脚本を書いたとうかがっています。お話を聞く中で、印象に残っていることを教えてください。
北島プロデューサー
今、監督がおっしゃった通り、2020年5月にスポーツ報知さんに掲載された記事を、監督から見せていただきました。
その後のことを時系列で申し上げますと、まず大橋ジムの大橋会長のもとにうかがいました。大橋会長のデスクには、富久さんの写真が飾ってありました。そこから、信介くんのお父様をご紹介いただいて、いろいろとお話をうかがいました。そこから、女性の方…、この辺りは監督がおっしゃった通りです。その女性には、「当時のこと」「実際に信介くんはどういう男の子だったのか」などを一つ一つうかがいながら、物語を紡いでいったという形になります。
監督にもお伝えしましたが、最初に信介くんのお父様とお会いした時に、4時間以上ですかね。当時の信介くんの思いや、その時にどういう気持ちだったのかなど、本当にいろいろとお話をうかがいました。そういったことも含めて、「これは映画にすべきだろう」と、監督とご相談したという経緯になります。
石井監督
僕は、富久信介さんとは一つしか年齢が変わらないんです。当時、僕も高校に電車通学をしていたので、重なるところがたくさんあったんですね。だから、自分ごとのように感じました。
MC
綾瀬さんは、そうやって作り上げられた脚本を、初めて読んだ時にどのような感想を持ちましたか?
綾瀬さん
すごく、泣きました。実話ということもありますし、そこに描かれている学生時代の姿が、すごくキラキラしていて…。富久さんが亡くなられた後、「遺された皆さんがその後の世界をどのように生きているか」というところも、すごく悲しいけれど、どこか希望を持てるように感じられて、すごく泣きました。
悲しいけれど、温かい気持ちになれるような作品だなと思いました。
MC
本作は、ナズナが人生の岐路に立たされ、そんな時に書いた一通の手紙が、奇跡を起こしていく物語です。綾瀬さんご自身は、主人公のナズナをどのような女性だと感じていますか?
綾瀬さん
学生時代はちょっとシャイで、自信がないところがあるんですが、富久くんが亡くなり、「その人の分も自分は精一杯生きよう」「一日を大事にしていこう」という思いを感じました。だから、すごく力強く、穏やかというかフワッと包み込むような明るさがあって、芯の強い女性だと思いました。
MC
そんなナズナを演じるにあたって、役づくりで意識されたのはどのようなことでしょうか。
綾瀬さん
ナズナは、ある秘密を抱えているんですが、それをみんなに言わないことが、彼女なりの愛なんです。自分一人で抱え、葛藤しながらも、家族にはすごく明るく接し、みんなを包んでいくような女性です。
ここでは言えない部分もあるんですが、「葛藤をどこまで出すか」など、小さなところまで監督とお話をしながらお芝居をしました。
MC
続いて、学生時代のナズナを演じられた當真さんにうかがいます。當真さんは、この作品の元になった事故をご存知でしたか?
當真さん
私は、この作品に参加することになり、台本を読んでから、実際にあった出来事だったということを知りました。私は、まだその時は生まれていなかったですし、沖縄で育ち、あまり電車に馴染みもなかったので、知らなかったです。なので、この作品に参加して初めて知りました。
MC
脚本を読んだ時には、どのような感想を持ちましたか?
當真さん
身近にいる友人だったり、熱中するものがあること。家族だったり、恋人だったりと、普段当たり前だと思ってしまうような存在や日常が、当たり前ではなく、一つ一つが大切で、愛しいものなんだと感じさせてくれる作品だと思います。
それぞれの人の思いの強さや、大切な人がいるということが、その人を強くしてくれるんだということを、すごく感じられる作品だと思いました。
MC
當真さんは、綾瀬さん演じるナズナの学生時代という役を担当しています。演じる上で取り組んだことや、意識したことがあれば教えてください。
當真さん
綾瀬さんが演じたナズナさんと、学生時代のナズナは、パッと見た時に受ける印象が全く違うと思っています。
私が演じた学生時代のナズナは、引っ込み思案で、自分の気持ちをうまく表に出すことができない女の子です。そこを意識しながらも、仕草が少し似ているとか、リンクさせる部分があるんじゃないかと思い、そういったところを監督とお話しながら作っていきました。
MC
お隣にいらっしゃる細田さんとの共演は、大河ドラマ(2023年放送。NHK大河ドラマ第62作「どうする家康」/細田さんは松平信康役。當真さんは亀姫役)以来、二度目になります。共演して、思い出に残っているエピソードなどはありますでしょうか。
當真さん
細田さんと私は、この作品の中では言葉を交わすシーンがほとんどないので、撮影中もお話をする機会が多くはなかったんです。でも、その距離感が本当に良かったと思っています。お互いに気になりつつも、一歩踏み出せない二人だったので、ちょうど良かったのかなと感じています。
今回、たくさんお話はできなかったんですが、以前ご一緒したという安心があったので、楽しくお芝居をしました。
MC
細田さんは、実在した富久信介さんを演じました。オファーが来た時の、率直な感想を教えてください。
細田さん
石井さんとは「町田くんの世界」(2019年公開。主演:細田佳央太・関水渚)以来となりますが、僕自身「石井さんともう一回やりたい」ということを目標に役者を続けてきました。まず、それが叶ったことが、とてもうれしかったです。ただ、今回任せてもらった役どころは、とてつもないプレッシャーを感じました。
「実在した人」ということもそうですが、それ以上に、「なぜ監督がその役を自分に任せてくれたのか」というところを、聞けば聞くほど、どんどん「大丈夫なんだろうか」「抱えきれるのだろうか」というプレッシャーが増していきました。
MC
そんなプレッシャーの中で、どのように富久信介という役を作っていったのでしょうか。
細田さん
自分の中で、一番の支えになったのは、ボクシングでした。富久さんが実際にボクシングをやられていたということで、ボクシング練習に、4カ月の準備期間をいただきました。やればやるほど、富久さんとボクシングの関連性は切り離せなくて、「本当に(ボクシングが)なくてはダメだったんだな」ということを、自分の中で強く感じました。
もちろん、ボクシングの練習をするにあたって、大変なことや難しかったこともたくさんありました。その度に、ボクシング指導で入ってくださった松浦(慎一郎)さんを始め、妻夫木さんにも、ジムでご一緒した時に教えてもらいました。本当にいろいろな方に支えてもらいながら、役を全うすることができました。それがなかったら、現場を逃げ出していたんじゃないかと思うぐらいです。
富久さんの役作りにあたって、一番自分の中で支えになったのはまずボクシングでした。
MC
富久信介さんのボクシングの先輩であり、よき理解者でもある川嶋勝重役を菅田将暉さんが演じています。菅田さんとの共演はいかがでしたか?
細田さん
一人の人間としても、一人の役者としても、すごく刺激を受け続けた時間だったと思います。菅田さんから発せられるセリフなどに刺激や影響を受けたところは、もちろん多いです。現場や、現場の外で一緒にジムで練習している瞬間も、川嶋さんと富久さんの距離感は「きっとこうだったんじゃないか」と感じるような、温かい距離を菅田さんがずっと保ってくださいました。ジムで練習が一緒になった時は、菅田さんがミットを持って受け続けてくださいました。お互いがミットとグローブさえ持っていれば、現場の隅で一緒にボクシングの練習を始めたくらいです。
菅田さんには、お芝居以上に、そういったニュートラルな状態でのやり取りでも、すごく引っ張っていただいたと思っています。
MC
続いて、妻夫木さんにおうかがいします。本作では、不器用ながらもナズナを気にかける夫、寺田良一を演じています。綾瀬さんとの共演は、2008年以来、およそ18年ぶり(「ザ・マジックアワー」2008年公開/監督・脚本:三谷幸喜。主演:佐藤浩市)とのことですが、久しぶりの共演はいかがでしたか?
妻夫木さん
綾瀬さんとは、何度か一緒にやらせていただく機会がありましたが、まさかこのように夫婦の役をやるなんてね。(綾瀬さんと顔を見合わせて、笑顔)
綾瀬さん
本当に、不思議でした(笑)。
妻夫木さん
本当に、不思議な感じでしたね。デビュー当時からそうですが、綾瀬さんはいるだけで周りの人たちを温かくしてくれる雰囲気・オーラを持った方なんですね。この作品では、そういった綾瀬さんのオーラを、ナズナという役を通してみんなが感じるだけで、たぶん伝わるものがあるんじゃないかと、期待していました。見事にそれに応えてくれていたので、素晴らしい女優さんだなと思いました。(綾瀬さん:照笑)
MC
役づくりの上で意識したのは、どのようなことでしょうか。
妻夫木さん
人と人との距離感かなと思います。
結構、良一は不器用な男ですが、そこにはとてつもなく深い愛があるからなんです。だからこそ、心や人と人とのリアルな関係性など、いろいろなことに距離をすごく感じるところがあって…。でも、彼を演じる上で、その距離感が大事なのかなと思っていました。だから、撮影中も自然と、あまりコミュニケーションを取っていなかったみたいです。
なので、綾瀬さんから「不器用なのかと思っていた」みたいなことを言われたこともありました(笑)。それくらい、距離感を大事にしていました。
MC
そんな距離感の中で、ご夫婦を演じられた後、完成した作品をご覧になっていかがでしたか?
妻夫木さん
僕らだけではなく、過去のパートを演じた方々も含めて、今を生きる人、過去を生きる人、本当にみんなの思いが溢れていましたね。
信介さんは実際には亡くなっているんですが、死してなお、一通のラブレターによって止まっていた時間が動き出していく。それこそが、「生きる」ということなのかなと思いました。悲しいこともうれしいことも全部ひっくるめて、人生だし、生きることだよなと、すごく感じました。そんな思いに溢れた人たちを観て、僕は涙がいっぱい出てしまいました。
ただただ、この作品を観て、一人一人の「思い」を感じてほしいですね。やっぱり「思い」というものには、確実に命が宿るので、そういう部分を目の当たりにしてほしいです。
MC
綾瀬さんと當真さんは、石井監督作品に初参加となりました。撮影はいかがでしたか?
綾瀬さん
(優しく當真さんを見つめ)いかがでしたか? (司会のように話を振る綾瀬さんに、会場:笑)
當真さん
(笑顔で)はい。監督は、撮影中にこれから撮影するシーンについてのお話を、たくさんしてくださいました。このシーンでどのようなお芝居をするかは、撮影が始まる前に「こういう風にしていけたら」とお話してくださったので、すごく安心できました。監督から話してくださったので、こちらから聞くときもすごく安心してできたと思っています。
綾瀬さん
監督は、本番までが早かったですね。「さあ本番、よーい、スタート!」というテンポ感が、すごく気持ち良かったです。
監督は、自分が思っていることを加えて、台本に書かれているところからさらに広げてくれたり、違う視点から、ポンと課題のように意見をくださったりするんです。すごく刺激的で、緊張感のある現場だったんですが、「あ、そういう視点もあるな」と思えることが、とても楽しかったです。
MC
石井監督は、今のお話を聞いていかがでしょうか。お二人にオファーをしたきっかけなども教えてください。
石井監督
綾瀬さんには、捉えどころのない不思議な魅力というものがあります。先ほど、妻夫木さんもおっしゃっていましたが、何て言うんですかね…(妻夫木さんと顔を見合わせて)、言葉では表しがたいんですよね。…不思議なんですよ。こういう存在感やオーラをお持ちの方は、なかなかいないんです。
今回は、ラブレター自体が不思議な存在となる話なので、それを書く人も、そういった「ある種の不思議な魅力を持っている人」にお願いしたいと思っていました。それと同時に、オファーの決め手になったのは、気品だと思います。
當真さんは、皆さんご存知のように当代一の若手俳優ですから、きらめき方が断然違いますよね。きらめき方の鋭さが違うというところで、学生時代のナズナ役をお願いしました。あと、とても聡明です。今お話を聞いていても、本当に聡明だなと思いました。
MC
細田さんと妻夫木さんは、これまでも石井監督の作品に参加しています。細田さんは本作が二作目、妻夫木さんは(映画では)四作目(「ぼくたちの家族」2014年公開・出演:妻夫木聡、池松壮亮ほか/「バンクーバーの朝日」2014年公開・主演:妻夫木聡/「本心」2024年公開・主演:池松壮亮)になるとうかがいました。石井監督作品には、どのような心境で参加されましたか?
細田さん
やっぱり、怖かったです(笑)。現場自体は、すごく楽しかったですし、常にいたいという思いがありました。特に石井さんだからなんですが、二回目の参加って、当たり前のことではないですよね。自分でも、それを目標にやっていた中で、声をかけていただきました。しかも、「町田くんの世界」から今回まで、撮影時期でいうと、約6年半から7年くらいの時間が空いていたので、「石井さんをガッカリさせたくない」というか、「どう見られるんだろうか」という思いもあり、すごく怖かったです。
自分からずっと(石井監督との再タッグを)願っていたはずなのに、同時にプレッシャーにも感じていました。だから、気持ちは常に引き締まった状態だったと思います。でも、現場はすごく楽しかったです。
妻夫木さん
僕自身、勝手に石井さんのことを戦友のように思っているところがあります。また、新しい自分自身の「顔」みたいなものを発見してもらいたいし、期待に応えたいという思いもあります。
石井さんは、いつも何かに挑戦しているイメージがあります。その姿から、僕自身も刺激をもらっていました。石井さんは、その挑戦を生涯にわたって続けていくんだと思うんです。だから、そういう場に呼んでもらえるのは本当に光栄なことだし、僕も全力で勝負に挑み、一緒に勝ちに行きたいという思いで、いつも関わらせてもらっています。
石井監督
ありがたいです。
細田くんに関しては、7年、8年ぶりにご一緒しました。「町田くんの世界」の時に、僕が細田くんを「見つけた」と言っても過言ではないですし、当時の彼を「助けた」と言っても過言ではないんです。でも、今回、富久信介さん役を演じられる人を探していく中で、「亡くなっても多くの人の胸に残り続ける存在感」というものを持った青年(を演じられる人)をいろいろ探したんですが、どうしても見つからなくて…。でも、この存在がなければ、この作品は100%成立しないということは十分に分かっていました。そこで、最後の最後に閃いたんです「細田佳央太だ」と…。彼に問い合わせたところ、スケジュールはパンパンだったんですが、何とかこじ開けてくれました。僕は、細田くんにこう言ったと思うんですよね。「今度は、僕を助けてくれ」と…。細田くんは、何て言ったっけ?
細田さん
何て言いましたっけ?(登壇者の皆さん&会場:笑) 覚えています?
石井監督
覚えているよ。「分かりました」と言っていました。
細田さん
(石井監督からの言葉に終始、汗をかいて)「頑張ります」とかじゃなかったんですね。
石井監督
そう、「分かりました」としか言わなかった。もう兵隊ですよ。(登壇者の皆さん&会場:笑)
そこからすぐに、ボクシングの特訓を始めてくれました。素晴らしかった。結果として、本当に細田くんがいなかったら成立しなかっただろうなと思うくらいの存在感を、発揮しましたね。
先ほど細田くんが菅田くんの話をしていましたが、菅田くんも妻夫木さんも、細田くんのことが大好きなんです。彼の努力と頑張りというものが、いろいろな人に影響を与えました。この作品のように、現場でもそういったことが巻き起こりました。
妻夫木さんに関しては、「戦友」だとおっしゃっていましたが、僕も本当にそう思っています。それに、僕にとっては最も信頼できる俳優です。それ以外の言葉はいらないという感じです。
MC
では最後に、公開を楽しみ待っている方々にメッセージをお願いいたします。
石井監督
今回は富久信介さんの死というものが作品の中で描かれます。でも、それで終わりではなく、誰かの人生の灯火になっていきます。これは、人の存在の尊さを表しているエピソードだなと思い、頑張って映画化を進めてきました。今日、ここにいることに運命や縁を感じています。これは、僕にしか言えないと思うので申し上げますが、ここにいらっしゃるキャストの皆さん、いらっしゃらないキャストの皆さん全員が、本当に驚くぐらい素晴らしい芝居をしています。その全てが分離独立していなくて、ハーモニーのように重なり合う、奇跡的な作品になったと思います。なので、4月の公開を、ぜひ楽しみにしていただきたいです。皆さん、今日はありがとうございました。
綾瀬さん
富久さんが亡くなって、悲しかったり、悔しかったりという思いが、もちろんあります。その中で、残された皆さんが、その人のことを思うことで、会えないけれど繋がっていたり、存在を感じられたりします。それがまた、いろいろな人に紡がれていく、とても希望のある作品になっています。ラブレターに秘められた思いが、どんな奇跡を起こしていくのか、ぜひ観ていただけたらうれしいです。よろしくお願いします。(会場:拍手)