「ラストマイル」シェアード・ユニバースプレミアイベント&完成披露舞台挨拶
- 完成披露
シェアード・ユニバースプレミアイベント&完成披露舞台挨拶
塚原あゆ子監督×脚本・野木亜紀子×主題歌・米津玄師という最強チームによる、人気ドラマ「アンナチュラル」、「MIU404」と世界線を同じくするオリジナル映画「ラストマイル」の公開を前に、8月20日、東京・新宿の新宿歌舞伎町タワー前にて、この三作のキャスト陣が一堂に会するシェアード・ユニバースプレミアムイベントが開催され、キャスト陣と塚原監督がオレンジカーペットを歩きました。
さらにその後、TOHOシネマズ新宿では、完成披露舞台挨拶が行なわれました。「ラストマイル」より満島ひかりさん、岡田将生さん、ディーン・フジオカさん、大倉孝二さん、酒向芳さん、宇野祥平さん、安藤玉恵さん、阿部サダヲさん、「アンナチュラル」からは石原さとみさん、井浦新さん、市川実日子さん、「MIU404」からは綾野剛さん、星野源さん、麻生久美子さん、そして塚原あゆ子監督の計15名が登壇しました。こちらのイベントの模様をレポートいたします!
満島ひかりさん
舟渡エレナ役
岡田将生さん
梨本孔役
ディーン・フジオカさん
五十嵐道元役
大倉孝二さん
毛利忠治役
酒向芳さん
刈谷貴教役
宇野祥平さん
佐野亘役
安藤玉恵さん
松本里帆役
阿部サダヲさん
八木竜平役
石原さとみさん
三澄ミコト役
井浦新さん
中堂系役
市川実日子さん
東海林夕子役
綾野剛さん
伊吹藍役
星野源さん
志摩一未役
麻生久美子さん
桔梗ゆづる役
塚原あゆ子監督
【シェアード・ユニバースプレミアイベント】
■「アンナチュラル」の皆さん
■「MIU404」の皆さん
■「ラストマイル」の皆さん
MC(緒方恵美さん/「MIU404」ポリまるの声を担当)
皆さんに、一言ずつ、最初にオファーをお聞きした時の気持ちでも、撮影時のことでも、今日ここに立たれての思いでも構いません。本作に参加されての思いをお聞きできればと思います。
満島さん
「ラストマイル」は、「アンナチュラル」「MIU404」、塚原あゆ子監督×脚本・野木亜紀子さん×新井順子プロデューサー、そしてこんなに素敵な俳優さんたちが、持ち前のエネルギーを二時間ちょっとの映画にギュッと凝縮した作品になっています。画面から出てくるエネルギーが本当にすごいです! 自分たちの人生に寄り添うような作品です。日常にある悲しさも、苦しさも、痛みもたくさん出てきますが、一人一人の人間、一人一人のコミュニケーションが深く描かれている作品だと思います。改めてこれだけの皆さんと共演することができて、感無量です。
岡田さん
本作を観た時も思っていたのですが、改めて今日、オレンジカーペットを歩いている時に、皆さんの姿を見て、「本当にすごい映画に出させてもらったんだな」と実感しました。「アベンジャーズ」のような皆さんとまたご一緒にお仕事できるように頑張りたいと思います。そして(会場の)皆さん、暑い中本当にありがとうございました。
阿部さん
皆さん、観てください! よろしくお願いします!
ディーンさん
皆さん、劇場でご覧ください! 世界がつながります。「ラストマイル」!
大倉さん
私は、三作品、全部に出演していて…得したぜ! ありがとうございます。
酒向さん
観に来てください、それだけですね。
宇野さん
皆さん、暑い中、本当にありがとうございます。観てもらえればうれしいです。映画を観た後、ドラマを観てもらっても、ドラマを観た後、映画を観てもらってもいいので、とにかく観てください!
安藤さん
最後のメッセージを皆さんがどう受け止めるのか、SNSなどで感想を楽しみにしています。ご覧ください!
石原さん
「アンナチュラル」は私の人生において、確実に唯一無二の大切な作品です。そのミコトがまた「ラストマイル」の世界で生きられたこと、そして三日後に皆さんにお届けできることが本当にうれしいです。
井浦さん
皆さん、暑い中ありがとうございます。大丈夫ですか? もし周りの人で顔色が悪かったり、ふらふらしている人がいたら、助け合って、水を渡したりしてください。この作品はそんな作品です! 23日の公開を、ぜひ楽しみにしていてください。
市川さん
今日は暑い中お越しくださって、ありがとうございます。本作の撮影は、ご褒美のような時間でした。三日後から、ぜひ観ていただけたらと思います。
綾野さん
「アンナチュラル」「MIU404」「ラストマイル」…。愛おしくてたまらないですね。その中で一つ、私の役にとって大きかったのは、志摩にまた再会できたことです。そういった個人的な思いが作品を支えていて、それが皆さんに届いていくと思うと、とても温かい気持ちになります。皆さん、そんなビッグラブな作品を楽しんでください。よろしくお願いします。
志摩、ありがとう!
星野さん
この作品…別名「野木亜紀子祭り」「新井順子祭り」ということで、参加するのがすごく楽しみでした。台本を読んだら、本当に素晴らしいストーリーで、市井の人々が主人公であり、“ラストマイル”という言葉は観た人が絶対に忘れられない言葉になると思います。きっと皆さんが生活の中に持ち帰られる作品になると思います。ぜひ劇場でご覧いただきたいと思います。
麻生さん
私にとって、桔梗隊長は一生に一度、出会えるかどうかの大切な役です。今回こうして戻ってこられて、また演じることができて、志摩と伊吹と再会できて、またこの世界を味わえて、本当に楽しい撮影現場でした。この作品、最初から最後までずっと面白いです。ぜひご覧ください。
MC
塚原監督には、「アンナチュラル」「MIU404」を経ての本作ですが、14名と本日を迎えられての今のお気持ちをお聞かせいただければと思います。
塚原監督
そうそうたる皆さんが、「本当に出ていたんだな」という実感がようやく今になってわいてきました。同じシーンの撮影がある方ばかりでもないので、今日「はじめまして」の方同士もいらっしゃると思います。でも、皆さんで一つの目標に向かって本作をつくり上げました。 “ラストマイル”という言葉に込められた思い、野木さんの描く2024年の物流を、皆さんに届けられると思うと、非常にうれしいです。ぜひご覧ください。
MC
残念ながらお時間となりました。最後に満島さんから、本作を心待ちにされている皆さんに一言お願いいたします。
満島さん
試写で初めてこの作品を観た時、野木亜紀子さんの脚本を読んでいたはずなのに、予想していなかった流れの作品になっていて、改めて、塚原あゆ子監督の演出力にメチャクチャ驚きました。そして、最後に流れる米津玄師さんの楽曲、米津さんの楽曲も「アンナチュラル」「MIU404」「ラストマイル」と三部作になっていますが、本作を優しく包んでくれる楽曲になっています。
これだけの皆さんが集まっている作品なので、パワーがすごいです。個人的には「うわぁ! ミコトキター!」とか「伊吹キター!」「志摩キター!」となっていました(笑)。一回目は皆さんもそうなっちゃうかもしれないので、もしお時間がある方は二回目だと落ち着いて観られると思います。一度でも二度でも三度でも、ぜひご覧ください。「ラストマイル」よろしくお願いします!
【完成披露舞台挨拶】
MC(緒方恵美さん)
なぜ私が、今回MCを務めているかと言いますと、本作と世界線が同じ「MIU404」の“ポリまる”というキャラクターの声を私が担当している関係でオファーを受けました。本日はポリまると一緒にMCを務めます。
(ポリまるの声で)「ポリまる、4歳です。よろしくお願いします」
■15名の登壇陣が入場。
MC
まずは一言ずつ、皆さんからご挨拶を頂戴したいと思います。まずは「ラストマイル」チームより、お願いします。
満島さん
今日は、たぶん(笑)? 暑い中…お越しいただきありがとうございます。
すごいですね。こんなにたくさんのキャストの皆さんが一人一人出てきて…。朝から、みんなで話をしたり、ずっと感極まっている状態です。
岡田さん
こんなに大人数の舞台挨拶は初めてです。あんまり長く話すのはアレだと思うので、アレします(笑)。
阿部さん
本当に豪華だと思います。だって、豪華だもん。本当に豪華だし、まだ、本作を観る前の皆さんで、アレですが、「初めまして」の方もいるので、撮影以上に緊張しています。
ディーンさん
皆さん、今日はお暑い中、お集まりいただきありがとうございます。クイックにしておきますね(笑)。最後まで楽しんでいってください。
大倉さん
毛利忠治を演じました…。
満島さん&石原さん&市川さん
(爆笑)。
大倉さん
何がおかしいっ!
私は、皆さんとは顔見知りなので、ホーム感がありますね。
ディーンさん
クイックにお願いしますね。
大倉さん
何だって!?
満島さん
長い長い(笑)。
大倉さん
よろしくお願いします!
宇野さん
はい、皆さんこんばんは。よろしくお願いします。
酒向さん
私もそちら側で本作を観たい気持ちで、こちら側に立っております。楽しんで観ていただければ幸いです。
安藤さん
今日は最後まで楽しんで行ってください。
MC
続きまして「アンナチュラル」チームです。
石原さん
皆さん、こんばんは。「アンナチュラル」で三澄ミコトを演じました石原さとみです。この早口言葉みたいな名前で、またこうして自己紹介ができることが、心の底からうれしいです。
井浦さん
皆さん、こんばんは。今日は三つの物語が交差する本作の最初の目撃者になってくれて、ありがとうございます。うれしいです。
市川さん
こんばんは。東海林夕子です。
石原さん
え…(笑)?
市川さん
東海林夕子役の市川実日子です(笑)。「ラストマイル」を、細部まで楽しんでいただけたらと思います。
MC
続きまして「MIU404」チームです。
綾野さん
皆さん、こんばんは。長年、俳優を続けてきましたが、舞台挨拶で、人数が多すぎて壇上の列が湾曲になっているのは初めてです(笑)。
石原さん
間違いない(笑)。
綾野さん
皆さん、楽しんで観ていただければと思います。
星野さん
今日は、もうこのお祭りみたいな日に参加できて本当にうれしいです。
麻生さん
皆さん、こんばんは。今日はお忙しい中、ありがとうございます。頑張ります(笑)。本当にこの作品は、最初から最後までずっと面白くて、考えさせられる作品です。皆さんと一緒に大きなスクリーンで観たい気持ちでいっぱいです。今日は「MIU404」の桔梗さんとして、この場に立てたことをうれしく思っています。短い時間ですが楽しんで帰ってください。
MC
最後に塚原あゆ子監督、お願いします。
塚原監督
少し前に撮った作品なので、皆さんの顔を見ながら「あ、とうとう始まるんだな」という気持ちで、非常に緊張します。
MC
非常にたくさんの皆さんにご登壇いただいているので、クロストークがしにくいところもあるかと思いますが、先ほどのオレンジカーペットイベントよりはお時間があります。ぜひクロストークをしていただければと思います。
まずは「ラストマイル」への出演が決まった時のお気持ちなどをお聞きできればと思います。
満島さん
最初に「『ラストマイル』というタイトルで、脚本を作って、映画を撮ろうと思うんですが、どうでしょう?」と新井順子さんからメールが届ました。そこには、“塚原あゆ子監督×脚本・野木亜紀子さん”と書いてありましたが「何だろう?よく分からないな…」と思って、脚本を待っていました。脚本を読んでみたら、何か…(隣の岡田さんに向かって)めっちゃお腹が鳴っているけれど、大丈夫(笑)?
岡田さん
お腹が空いちゃって…(苦笑)。
大倉さん
やめるか? おい(笑)!
岡田さん
クロストークがこんな形になってしまって、すみません(苦笑)。
ディーンさん
今、すごい音がしましたね(笑)。
満島さん
すごかったね。
岡田さん
ごめんなさい。もう大丈夫だから! 本当にごめんなさい(笑)。
満島さん
脚本を読んだんですが、出演者の方や、私も観ていたドラマの名前とかが出てきました。野木亜紀子さんの脚本は、面白いんですが、一度読んだだけでは難しくて、何が書いてあるのか分からないことがあるんです。物流業界の話というのも、役柄がなかなかピンと来ないことが多かったです。「私は、ここでは中心に立てないかもしれない」と思い、一度、野木さんと塚原監督とお会いしました。お会いした時に、楽しく帰っちゃって…(笑)、結局「どうしようかな?」と思っていました。
舟渡エレナという役は、みんながミクロのことを考えている時に、マクロなこと考えるような人です。なので、少し違うことをしてみようと思いました。熱海の温泉を借りて、温泉に入り、海の向こうを見ながら、視野を広げて脚本を読んでみたら「あ、いけるかも」と思いました。新井さんに電話して「私でもいけるかもしれません」と言ったら「だから、あて書きだって言っているじゃないですか」って言われてしまって、「はい。じゃあ頑張ります」と返しました。でも、撮影中も分からなくなって、作品に巻き込まれている感じがしていましたが、出来上がった作品を一回目、二回目と観た時、「あ!あて書きだ!」って思いました。二年も経ってから三人の手の平の上で転がされていたんだと感じました。
きっとビックリするような内容です。「アンナチュラル」「MIU404」に出ていた皆さんも、そうだったんじゃないかと思います。「アンナチュラル」「MIU404」でも、うっすら「そうじゃないか」と思っていた“核心”を突いたような役柄を、されていたので、改めて脚本と演出力に感動しました。
すみません! 長くなりました。岡田さんはお腹が空いているのに(笑)。
岡田さん
すみません。先ほどお腹が鳴ってしまって、恥ずかしい(苦笑)。
星野さん
かわいいなぁ(笑)。
麻生さん
かわいい(笑)。
岡田さん
僕も、脚本を読んだ時は「え?『MIU404』出るの?『アンナチュラル』出るの?うわっ、すごい!」って思いましたが、「いやいやいや、これは“出る出る詐欺”なんじゃないか」と思っていました。でも、話が進んでいくと現場では「皆さん、スケジュールが合わなくて」ということが、何度かありました。そういうことがある世界なので…と、ひねくれていますが…(阿部さんに向かって)僕を助けていただいて良いですか(笑)? どうでしょうか、阿部さん?
阿部さん
うん、そう思うよ。とてもそう思ったし、そう思うよね。
(岡田さんを見ながら)キレイだなっていつも思うよ(笑)。
登壇者の皆さん
(爆笑)。
岡田さん
こうやって、皆さんと同じ舞台に立てて本当にうれしく思っています。
阿部さん
ドラマを見ていたし、野木さんの脚本を読んでみたいと思っていました。実際に読んでみたら、ニヤニヤしましたね。「あ、八木って役なんだ」とか、「MIU404」「アンナチュラル」の方も出ているし。
星野さん
何でニヤニヤしたんですか?
阿部さん
そこは良いじゃない。そんなに、真面目に聞かなくたって。
星野さん
真面目に答えても良いですよ(笑)?
大倉さん
真面目にやれよ!
阿部さん
やっているよ! どうですか、皆さん?
星野さん
あなたがしゃべる番ですよ!
阿部さん
いや、そろそろディーンさんがしゃべる番ですよね。どうですか?
ディーンさん
えっと、質問は何でしたっけ(笑)?
MC
この作品に出ると決まった時のお気持ちを…。
ディーンさん
どうだったかな…?
MC
では、作品に参加して、いかがでしたか?
ディーンさん
「ハンパねえ」って思いましたね。ウワサには聞いていましたが、「本当にすげぇな」って思いました。もちろん、僕が出ているページしか読んでいないとかじゃなくて、脚本は全部見ていますよ。三回目くらいになれば、僕が出ているところだけとかにはなりますけれどね。でも、現場に行ってもすごいですよ。「塚原監督が現場を止めているんじゃないか?」って心配になるくらい丁寧に演出されていました。それに、「誰かカリカリしている人はいないかな?大丈夫かな?」って気を遣っていました。でも、みんなが粛々と良い作品を撮ろうとしているのが感じられる良い現場でした。完成した作品を観た時は「悔しい」って思いました。いや、何か「本当にすげぇな」「悔しい」って思うくらいにすごい作品だなって思ったんですよ。「こんな作品を作れる人がいるんだ」って思いました。
MC
ディーンさんも作ったお一人ですが…。
ディーンさん
だから、今ここに立っているんですね! はい、大倉さん!
MC
大倉さんは全作品に出ているので、いろんなお気持ちがあるかと思いますが。
大倉さん
質問変えました?
MC
いえいえ、出演が決まった時のお気持ちを…。
大倉さん
僕は、「MIU404」の撮影中に、塚原監督と雑談をしていたんですね。その時に、本作の構想を先に聞いていました。なので、お話を聞いた時は「来やがったぜ」という気持ちでしたね。
MC
先にお一人だけ聞いていたんですね?
大倉さん
どうなんですか?
石原さん
私には、「MIU404」の撮影終わりに「“アベンジャーズ”がやりたいんだよね」っておっしゃっていました。
塚原監督
結構、みんなに言っていたのかな(笑)。
大倉さん
大恥かいたよ! 何で「僕だけ知っていた」みたいなことを言ったんだろう。
塚原監督
みんなに言っちゃっていたかもしれません(笑)。
ディーンさん
お下がりください(笑)。
大倉さん
ありがとうございました!
酒向さん
他の現場でも言ったことがありますが、「大きな魚を獲るには深く潜れ」という有名な言葉があるんですよね。本作は、たぶん、それにあたると思います。最初にお話をいただいた時は、「あ、この女性三人だ」「幸せの水先案内人だ」と思いました。僕は、塚原監督、野木さん、新井さんは、「この世界を引っ張っていくんだろうな」という思いを持っていました。案の定、引っ張っていますよね。今の映画界・TV界を引っ張っている三人の作品に僕も出演できてとても幸せです。深く潜れる監督と、資金力と、深く潜れる俳優が揃って、とても良い作品になっていると思います。どうぞご覧ください。
宇野さん
野木さん、塚原監督、新井さんが作った作品「アンナチュラル」「MIU404」も大好きだったので、僕も参加できることがうれしかったです。本作では火野正平さんが、お父さんの役で、僕の名前と響きが似ているんですが、俳優をやる前から火野正平さんという名前は、意識せざるを得ない人でした。名前の響きが近いので、それが狙いだったんですかね?
塚原監督
別に名前でキャスティングしたわけではないです。ただ、二人が並ぶと、親子にしか見えなかったので、ベストキャスティングだと思います。火野さんに「僕の名前を取るな!」と言われているのを見て、「親子みたいだな」と思いました。
宇野さん
ずっと、火野さんの存在が自分の中にあって「火野さんみたいにモテるようになれよ」と周りには言われていたので、不思議でした。
安藤さん
私の役は、ちょっと説明が難しいんですが、反抗期の中学生の娘と保育園児の娘を育てるシングルマザーで、孤軍奮闘している感じの役です。私の演じている世界は、とても日常的で、本作の大きなお話に比べて、小さく感じると思います。もしかしたら、その日常が、皆さんとシェアできるかもしれないと感じています。
MC
「アンナチュラル」チームの皆さんは、また同じ名前で参加できることになって、いかがでしたか?
石原さん
私が最初に知ったのは、綾野さんからのメールでした。綾野さんから「ミコトやったね」ってメールが来て「どういうこと!?」と思いました。なので、「どういうことですか…?」って返したら「マネージャーさんにすぐ聞いて」って言われたので、その場にいたマネージャーさんに「綾野さんからこういうメールが来ています。どういうことですか?」って聞いたら、脚本を渡されました。もう、うれしさを通り越して爆笑していました(笑)。もう一度ミコトを演じることを本当に待ち望んでいたので。
綾野さん
お願いですから、同タイムで皆さんに伝えてくださいよ(苦笑)。皆さん知っているもんだと思うじゃないですか!
石原さん
でも、すっごくうれしかったです。
井浦さん
僕は、ラッキーなことに、新井プロデューサーと塚原監督と「アンナチュラル」以降に撮っていた作品(「最愛」2021年TBS系列にて放送/主演:吉高由里子)の時に「ちょっとスタンバイしていてね」と言われたので、すぐに髪を伸ばしました。作品ごとに髪形がコロコロ変わっちゃうから、準備しないといけないなと思ったんです。
市川さん
私は、うれしかったです…。ミコト~。
石原さん
ちゃんとやって(笑)。
井浦さん
うれしかったんですよね?
市川さん
何て言うんですかね…。同窓会みたいでしたよね?
石原さん
六年前に終わって、そこから「MIU404」でも生き続けていて、同作品のシリーズじゃないのに、同じ世界線で生き続いているって、すごく不思議でした。
市川さん
「アンナチュラル」だけど「ラストマイル」で、ちゃんとみんなが「ラストマイル」の中では進化していました。
石原さん
六年間で、役に対してちょっとだけ成長していました。
市川さん
役を、ただなぞるんじゃなくてね。
石原さん
そう。ただ戻るんじゃなくてね?
市川さん
誰もそれを言わないのに、当たり前にできている現場で、それがすごくうれしかったです。「この現場だな」って思いました。
石原さん
UDIラボ(不自然死究明研究所)が完全再現されていて、たった一日…あ、「一日」って言っちゃって良いですか? 我々の撮影は、たった一日だったんですよ。その一日のためにUDIラボが細部まで再現されているのを見て、このチームの情熱や意気込みを感じて泣きそうになりました。
井浦さん
「アンナチュラル」の最終話で、最後に野木さんが「彼らの旅は続く」って言葉を添えてくれていたので、その旅がずっと「ラストマイル」まで続いていたんだなと思いました。だから、「ラストマイル」の脚本を読んで、グッとくるものがありましたね。
市川さん
それぞれ成長しているからね、へっぽこの六郎(窪田正孝)だってね。
石原さん
伊吹や志摩さんにね…。
井浦さん
うらやましかったです。
石原さん
寂しかったね。
市川さん
へっぽこがいてこその、東海林だったんだなって感じましたね。
綾野さん
伊吹と志摩も混ざりたかったですがね…。
石原さん&市川さん
混ざりたかったぁ!
塚原監督
まだ、会場の皆さんは観ていないの!
MC
続きまして「MIU404」チームの皆さんにもおうかがいします。
綾野さん
先ほど、新さんが「この旅は続く」って言っていましたが、我々の最後のセリフも「ゼロ地点から、ここからだ」という言葉で終わっています。それが、こういう形でつながったことはとてもうれしいです。それ以上に、ここにいる皆さんもだし、今日は居ないけれどスクリーンの中では生き続けているみんなが、それぞれが生きていたことに、何とも言えない愛おしさがあります。こうやって話をしていると皆さん自由だし、楽しいんですよ。でも、本作を観終わった後、「満島さんと岡田くんの目の中に何が映っているのか?」会場の皆さんは、これから観ていただきますが、本作は23日に初日を迎えるので、そういうところを感じていただけたらと思っています。
星野さん
実は、僕は「MIU404」の前にこの話を聞いていたんですよ。たぶん、一番早いと思います。
大倉さん
もうやめてくれ!
石原さん
それは、どこ情報ですか?
星野さん
プロデューサーさんたちの話で、フワッとした「できたら良いよね」という状態での話を聞きました。「MIU404」に松重豊さんや飯尾和樹さんが出ていた時点で、もう着々と伏線が張られているんだなと思っていました。
今日、松重さんに会いたかったです。松重さんはマイメンなので、大好きなんですが、今は(「劇映画 孤独のグルメ」で)ご飯を食べたり、監督をやっていると思います。他にも、ここに来ていない方で、ものすごい人たちが「あ、この人がここに!?」みたいなのをまだ隠しています。まだ言えないですが、皆さん、ビックリすると思います。脚本を読んでびっくりするポイントがいっぱいあったので、ぜひ楽しみにしていてください。
麻生さん
出演が決まった時の感想は「呼んでもらえて良かったぁ」です。本当にホッとしました。私、実は「MIU404」の続編を撮るっていうウワサを聞いていたんです。でも、「MIU404」じゃなく、本作のことだったんですね。「多くのファンがいるから、何かが動き出しているよ」「『MIU404』続編撮るらしいね」「もう撮影は始まっているらしいよ」って聞いていたんです。「私、呼ばれてない…」と思ってすごく落ち込んでいたんです。
綾野さん
絶対に大丈夫ですから(笑)。
麻生さん
でも、本作のお話だったと聞いて、ホッとしました。
また、桔梗隊長をやることができて、すごくうれしいです。私もバラして良いのかは分からないですが、一日だけの撮影でした。その時に「MIU404」にかける愛情みたいなものをすごく感じることができて、幸せな現場でした。
綾野さん
麻生さんは事前に聞いていたんですっけ? 「こういうことをやりますよ」って。
麻生さん
聞いていないですよ。知らないですよ!
綾野さん
僕も、途中から聞いていました。大倉さん。
大倉さん
もう何も言わないでくれ…。
綾野さん
だから、「MIU404」の撮影の時に、ちゃんと「メガネとか衣装を残しておかないといけないな」と思っていました。今日もこれは、伊吹のメガネです。もしかしたら、本当の意味で最後かもしれないと思ったので、伊吹と一緒にステージに立とうという気持ちでした。大倉さん、すみません。たぶん、みんな聞いていました。
大倉さん
ありがとう。いろいろ気が済んだよ、僕も。
MC
塚原監督、たくさんの方たちが楽しみにしていますし、ファンの皆さんの期待も背負っていたかと思います。今日、こうして完成披露試写会を迎えたお気持ちをお聞かせください。
塚原監督
今も、舞台挨拶に出てくる前の楽屋や、廊下でも異種格闘技戦みたいにキャラクターが大渋滞しちゃっています。ワイワイしているのを見て、この熱量や幸せが、皆さんに届いてくれると良いなと思います。本作を観て、持ち帰って考えていただきたい内容もありますが、「アンナチュラル」「MIU404」をご覧になっていない方でも、楽しめるように野木さんがきっちりと作っています。これが、どういう風に皆さんに届くのかを知りたいですが、これが上映後だったら、皆さんの顔を見られなかっただろうというくらい緊張しています。とにかく、無事にこの日を迎えられて良かったです。
MC
最後に登壇者を代表して、満島さんから皆さんにメッセージをお願いします。
満島さん
試写で本作を観た日から、ずっと緊張しちゃっています。すごい作品なので、あんまりよく分からないままに参加しちゃったなと思っています。役を演じている時は、役に集中しているけれど、こうやって華やかな場に出てみると、こんなにいろんな人が関わっていたんだなと思います。画面からでも感じるとは思いますが、こうやって一人一人俳優さんたちに会ってみると、同じ時代にこんなにエネルギーのある人たちと同じ仕事ができることが、すごくうれしいことなんだなと思います。塚原監督ってすごいですよね、これだけの人たちを夢中にさせる演出が出来るんですから。野木さんの脚本は、これだけの人たちに「難しい」と言わせたり、「奥が深すぎる」と言わせてしまう。そんな作品に、出会えることが出来て感謝しかありません。今日の皆さんは、本作の第一回目のお客さんです。ぜひ、ゆっくり楽しんで帰っていただけたらと思います。「ラストマイル」よろしくお願いいたします。