『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』公開記念舞台挨拶

2024.02.07
  • 公開後舞台挨拶

公開記念舞台挨拶

2021年1月に日本テレビとHulu共同製作ドラマとして日本テレビ系にてSeason1の放送がスタートした「君と世界が終わる日に」(通称:「きみセカ」)。“ゴーレムウィルス”という嚙まれたら化け物になってしまう“謎の感染症”によって突然日常を奪われた人々の過酷なサバイバルと濃厚な人間ドラマを描き、4シーズンにわたって人気を博してきました。そしてついに、シリーズを通して壮絶な人生を歩んできた主人公・間宮響の最後にして最大の戦いを映し出す「劇場版 君と世界が終わる日に FINAL」が1月26日より公開中です。2月7日には「きみセカ」を愛してくれたお客さんへの御礼を込めて公開記念舞台挨拶が行われ、主演の竹内涼真さん、主題歌を担当した菅田将暉さん、菅原伸太郎監督が登壇しました。この日、映画公開まで明かされなかった菅田さんの本編出演情報が解禁となりました。こちらのイベントの模様を詳しくレポートします!

竹内涼真さん

菅田将暉さん

菅原伸太郎監督

竹内さん

今日は本作を観てくださって、本当にありがとうございます。公開後、初めて鑑賞される方も、何回も観ている方もいると思いますが…(会場から手が挙がり)ありがとうございます。いろいろとサプライズがありましたよね。今日は菅田くんが登壇してくれましたが、本編の出演シーンにはびっくりしたんじゃないですか? (会場:拍手)
四年間、「きみセカ」のチームの皆さんと作り上げてきた作品に、菅田くんが主題歌を書いてくれて、しかも一緒に出演もできた。僕らがこうやって一緒に登壇するのは、七年ぶりくらいですよね?

菅田さん

そうか、そうだよね。「帝一の國」(2017年公開作品)以来だからね。

竹内さん

いろいろと感慨深いですが、今日は皆さんとそういったものも共有できればと思います。よろしくお願いします。

菅田さん

ドラマのSeason1からは四年ぐらい経つんですか? その時にも菅原さんたちから主題歌のお話をいただきました。当時はコロナ禍のど真ん中で、そんな時にゾンビものをやるという心意気がすごくカッコ良いと思いました。「険しい道のりになることが確定している中で動き出そうとしています。その中で竹内さんが響を演じます。」ということを聞きました。あれから、もうそんなに経ったのかと感慨深いです。
そして本作で、再度ご一緒できたことをうれしく思います。久々に涼真とも共演ができました。(自分が演じてきた中でも)今までで一番難しい役でしたけれどね(笑)。どうすれば良いのか…、本当にめちゃくちゃ難しい役でしたが、楽しい時間になったのでうれしかったです。今日はよろしくお願いします。

菅原監督

今日はありがとうございます。短い時間ですが、貴重なツーショットを楽しんでいただきたいと思っています。(竹内さんと菅田さんの二人の世界を作るように、少し離れるフリをして)私は少しずつこちらに移動して…。(竹内さん&菅田さん&会場:笑) 楽しんで行ってください。

竹内さん

無理なんですよ。(菅原監督が)一番身長が大きいから。

菅田さん

デカすぎる。(会場:笑)

菅原監督

こんな扱いをされる監督はいないと思います。(会場:笑)

竹内さん

本当に何回見てもカッコ良いんだよなぁ。

菅田さん

カッコ良いよね。

菅原監督

やめてください。恥ずかしいから…。

菅田さん

しかも、この前までは、(菅原監督は)ロン毛で髭もあったからね。本当にこの世界で戦っていたんだなと思いました。

菅原監督

髪の毛を切る暇もなかったので、そのまま舞台挨拶に出ようとしたら、「デジタルタトゥーになるよ」と妻に止められました。(竹内さん&菅田さん&会場:笑)

MC

私が必要ないくらい、お話が盛り上がっていますね。(竹内さん&菅田さん&会場:笑 )
さて、公開から二週間が経とうとしていますが、今の心境はいかがでしょうか。

竹内さん

なぜなのかは分からないですが、今回はいつもよりも、家族や知り合いの方から本作を観た感想をいただいています。とにかく「すごく感動した」と言ってもらえて、僕はこの四年間で、感動する作品を作り上げることができたんだという自信と喜びみたいなものが心の中にあります。その感情が、今、自分の中で一番ホットかもしれません。

MC

今日は鑑賞後の皆さんの前ですので、言ってはいけないことがない舞台挨拶になります。

竹内さん

先ほど、全部お話しても良いと言っていました。僕が最後にゴーレムになる映像も出ているので。

MC

そんな中、竹内さんにとって「ここが好きだ、ここはぜひ皆さんに伝えたい」と思うシーンはありますか?

竹内さん

冒頭の、僕と(来美役の)中条(あやみ)さんがやり取りをするシーンは、すごく「きみセカ」において大切です。サバイバルな状況下だけれど、根底には「ラブストーリーがあるよ」というところは、やっぱり僕が一番好きなところであり、大事にしてきたことです。そこがすべての始まりかなと感じています。

菅田さん

やっぱりこれだけ続けられたということが、この作品の一番の迫力になっていると思います。回想シーンって、そのシーンだけを撮ったりするんですが、本作では、回想シーンもドラマで配信されているし、それを皆さんも観ています。そこの重さが違いますよね。最初の幸せな日常の景色も、その後に起きたいろいろなことを経て見ると全然感じ方が違います。たぶん、演じていても違うと思います。
また、本作に映し出されている響の熱量は、どれだけCGを使っても、どれだけ特殊効果を使っても、どれだけ音楽をデカくしても、結局は現場でその緊張感をどれだけ保てるかという戦いになっているんですよね。ちょっとでも「こんな世界なんてないよな」「さっき普通にコンビニでコーヒー買ったし」とか、そうやって日常に戻された瞬間に、響の奥さんや娘への愛情が切れてしまいます。でも、本作を観た時に、涼真はこの四年間ずっとそれを絶やしていないところが、一番すごいと思いました。

竹内さん

Seasonを一つやるごとに撮影の間が空くのがちょっと嫌でしたね。

菅田さん

そうだよね。最長で一年弱くらい空いていることもあるのかな?

竹内さん

空いていた。ちょっと不安になっちゃうというか、「大丈夫かな」「また戻れるのかな」みたいな状態が、四年間ずっと続きましたね。

MC

今回、菅田さんは主題歌「谺(こだま)する」を手掛けました。作詞、作曲、プロデュースを担当しています。この曲にはどのような思いが込められていますか。

菅田さん

一番、近くで涼真や響を見ていた菅原さんたちが、「『お疲れさま』と言ってあげたい」ということでした。そういった感謝も含めた、響に対する曲を最後に流したいということで(その思いを受け取って)作りました。

菅原監督

響は、最後にはゴーレムになって命を絶つんですが、レクイエムとしての意味を込めて作ってもらいたいと思っていました。そんなことを頼める人は、菅田くんしかいないだろうと思いました。

MC

菅田さんはSeason1でも主題歌「星を仰ぐ」を担当されていました。今回と異なる点やパワーアップされた点はありましたか?

菅田さん

これもちょっと運というか、縁というか…。僕がいつも一緒にライブや、曲作りをしているメンバーに、ドラマーのタイヘイというヤツがいるんです。今回もタイヘイと一緒に作ったんですが、そのタイヘイに、ちょうど(響の娘である)ミライちゃんと同じくらいの娘さんがいるんですよ。それもあって、今回はタイヘイと一緒に作るべきだと思いました。歌詞の中に出てくる親子愛や父親目線での日常のありがたみみたいなものは、タイヘイと一緒でなければできないこともありました。
この間、タイヘイと一緒に映画館に観に行ったんですが、だんだん涼真がタイヘイに見えてきました。(竹内さん:笑) さらに、ミライちゃんがタイヘイの娘さんに見えてきました。身内の話みたいな、すごみを感じていて、パッと隣を見ると、タイヘイもそんな顔をしていました。僕らの気持ちとしては、他人事ではない感じも、そこに一つ乗っかっています。

竹内さん

うれしいです。

MC

主題歌の方向性はすんなり決まったのでしょうか。

菅原監督

一度、打ち合わせをしました。その後に作って送っていただいた曲が、少し優しさよりも、カッコ良さの方が強い曲のような気がしました。作品全体のことを考えると、ちょっと違うテイストの方が良いんじゃないかなと思って、「もう一回作り直してもらえますか」と人伝に言ってもらいました…。

MC

菅田さんに作っていただいて、一度断っているということですか?

菅田さん

一度だけではないです。何ラリーかさせてもらっています。

菅原監督

(恐縮しながら)一度は「これだ!」というのをいただいたのに、「これじゃないです」と言ったり…。

菅田さん

もう一回、会議をし直しましたね。

菅原監督

もう一回お話をして、その時に「レクイエム」というワードが出て、ピタッとハマった感じです。

菅田さん

最初は、「響の最後を包み込む讃美歌」のようなものを作っていったんですね。そうしたらもうちょっと優しさというか、重さが必要ということでした。そこで「レクイエムかな」と。

菅原監督

その時は、ちょうど撮影をしている最中だったので、「これで竹内さんとご一緒するのも最後だな…」と、感情が昂っていたのもあって、「これじゃないです」と菅田さんに言えたのかもしれないです。

菅田さん

言ってもらって良かったです。

竹内さん

それは撮影期間中だったんですか?

菅原監督

そうです。

MC

今のお話は竹内さんもご存知なかったですか?

竹内さん

知らなかったです。

MC

竹内さんは、(同じ状況だったとしたら)菅田さんに「別の曲にしてください」と言えますか?

菅田さん

そりゃあ、違ったら「違う」と言うべきですよ。

竹内さん

仕事だし(笑)! みんな本気だから。でも、人伝で断るかな…。(会場:笑)

菅田さん

(菅原)監督には、演者としてお世話になったことがあるんですが、その時は好きなことをやっても許してくれたので、初めてちゃんと「違う」って言われたなと思って…(笑)。

菅原監督

(切り札として)カードを切った感じです。(竹内さん&菅田さん:笑)

菅田さん

ここでカードを(笑)!

竹内さん

溜めて、溜めて(笑)? 

菅田さん

「今まで僕は許していたぞ」と(笑)。

竹内さん

人間関係って、そういうものなのかな。

菅田さん

そうだよね。

MC

改めて、主題歌を聴いた感想を教えてください。

竹内さん

僕は、曲を聴いたのが撮影をしている間だったのかな。やっぱり、毎回怖いんですよ。長く続いているシリーズだし、毎年「しっかりと響になれるのだろうか」と思っていました。ずっとやっているからと言って、すぐに役に入れるわけではないんです。毎年、毎シーズン、自分の中にそういう怖さみたいなものがありました。
Season4が終わってから二週間ぐらい空いて、今度は映画の撮影があったんですが、「こんなにすぐに入れるのかな」などいろいろな不安がありました。そんな中で、菅田くんが主題歌をやってくれると聞いた時に、「もう一回頑張れるかも」と思いました。そういった前向きな気持ちになれて、背中を押してもらった気がしています。
撮影の後半に曲を聴かせてもらうタイミングがあったんですが、その時に、僕は一回聴くのをやめたんです。何だか終わっちゃいそうな気がしたんですね。撮影の最終日に、僕がゴーレムになるシーンの撮影をしたんですが、その撮影が終わって、次の日に乗ったタクシーの中でしっかりと聴いたんですが、何とも言えない感じというか…。お疲れさまではないし、作品の中に残したものをもう一回考えさせられるような…、ちょっと言葉にするのは難しいんですが、すごく新しい感情になりました。作品にマッチしているとかそういうことよりも、あの歌を最後に聴いた瞬間に、僕の中で(本作の)撮影が完結したような感情になりました。

菅田さん

涼真のため、響のためだけに作ったわけではないですが、響のためという部分がやっぱり一番大きいのでうれしいです。うれしいですし、良かったなとも思います。映画の主題歌をやったことはこれまでにもありますが、実写で、自分も出演している作品でということは、そうそうあることではありません。しかも自分で曲を作っているというのは、たぶんこれまでにもないことなので、その怖さもありました。だから、涼真にそう言ってもらえて良かったです。

MC

今回は主題歌のみならず、菅田さんもご出演されています。その経緯について教えてください。

菅原監督

台本を作っていて、物語の中盤で、大きく話を転換する役割となる大事な役どころがあったんです。とにかく「意味のある人に出てもらいたい」と思っていました。菅田さんにはSeason1の主題歌もやっていただいているし、この作品への理解度や、気持ちがある方が良いなと思って、ダメ元でお願いしました。その時は、まだ、曲を一度お断りする前だったので、関係性も良かったのかもしれないです。(竹内さん&菅田さん:笑)

菅田さん

そんな、曲を断られた前後で答えは変わりませんよ(笑)。一緒、一緒! (菅原監督:笑)

MC

シーズンを重ねている作品の撮影現場に飛び込むのは、どのような感覚でしたか?

菅田さん

すごく良い雰囲気でした。主演と監督の二人が、ちゃんとタッグを組んでやってきた月日をすごく感じました。この作品は、どうしたって途中でみんなリタイアしていくので、シリーズが続いていく中で残っているのは、この二人なんですよね。だから、この二人にみんな付いていくことになるんですが、まさにその迫力というか、監督が指示を出しつつも、涼真が意見を言うことで、俳優陣(の空気)が締まる。すごく良い雰囲気だったので、入りにくさみたいなものは全くなかったですね。

竹内さん

あのメイクで再会して…(笑)。でも、僕は(菅田さんに)久々に会えるのを楽しみにしていました。

菅田さん

撮影所に、「GANTZ」(全2部作品『GANTZ』2011年1月公開。『GANTZ PERFECT ANSWER』2011年4月公開)の玉の模型が置いてあるんですよ。僕、「GANTZ」の中の人(演じたのは橋本まつりさん)とビジュアルが似ていたから、うれしかった。

竹内さん

たしかに(笑)! 
久々に会った時、(菅田さんの)顔がほぼ隠れていて、目も片目しかない状態だったから、会えてうれしかったんだけど、何とも言えない空気感になったんだよね(笑)。

菅田さん

誰だろう? みたいな(笑)。

竹内さん

そうそう。ちょっとね、誰だか分からないんですよ(笑)。もちろん菅田くんなんですが、久々に会えたからちょっと小っ恥ずかしいとか、そういう次元の距離感じゃなかったんですよね(笑)。でも楽しかったです。

MC

あの特殊メイクをされていると、「久しぶり!」とはなりにくいですかね。

菅田さん

なるんですけど…。

竹内さん

「うわー! 菅田くん!」って行けないんですよね。見た目があれだから(笑)。

菅田さん

そりゃあ、そうだよね(笑)。

竹内さん

「(メイク)すごいよねえ」「メイクにこれだけ時間かかって」みたいな。そういうテンションでした。

菅田さん

最後の刺す場面の撮影の時に、涼真が先頭を切って「こういう殺し方はどうですか」みたいに、いろんな動きをしていたので、(シリーズを通して)「こうやって作品を作っていたんだな」と感じました。

MC

竹内さんは、菅田さんとの共演はいかがでしたか。

竹内さん

刺す前のシーンでめっちゃ楽しかった瞬間があったんです。

菅田さん

ああ、対峙しているところね。

竹内さん

もちろん、僕が彼らの頭を刺すことになるんですが、ああいうアクションって、二人の絶妙な力の入れ具合やあうんの呼吸みたいなものがないと、成立しないんですね。でも、それを全部打ち合せしてからやると、作り物っぽくなったり、生々しさが消えてしまうこともあるんです。だから、少ない言葉だけを交わして本番に入ったんです。テイクも一回か、二回しかやっていない気がします。僕はあの瞬間に何とも言えない、(菅田さんと)繋がった感じがしたんです。それがすごく、うれしかったですね。久々の共演とかあまり関係ないなって思いました。

菅田さん

分かる。僕も危うく、弟役の板垣(李光人)くんよりも、こっち(竹内さんの方)に気持ちが行きそうになったから「ダメだ、ダメだ」みたいになった。

竹内さん

それぐらい、繋がった感じがしました(笑)!

菅田さん

シーン的にもね。

菅原監督

竹内くんとは四年間一緒にやってきて、彼が毎年いろいろなものを得て、成長して戻ってくるのを見ていたので、段階を踏んで、俳優として大きくなっているのを感じていました。菅田さんに関しては、数年に一度お会いして、話をしたり、仕事をしたりして、現場ではいつも「こんなことしてくるんだ」という新鮮なものをいただいていました。自分が想像しているよりも、もっと面白い役にしてくれるし、こちらで「こうしてほしい」と言ったことは柔軟に受け入れて、もっと面白いものへとクリエイティブに役を大きくしてくれます。その二人が一緒に演じているのは、見ていても本当に楽しかったです。カットをかけずに、そのまま見ていたいという瞬間は何度もありました。

MC

SNSで感想コメントや質問を募集したところ、1500件以上もの反応をいただきました。今日はぜひお三方にお答えいただきたいと思います。

【質問1】

この映画は、Season1しか観ていない人が観ても面白い内容になっていますか?

竹内さん

おー!

竹内さん&菅田さん

なっています!

菅原監督

そのように作ったつもりではあります。

竹内さん

台本作りの段階から、そういう話をしていましたよね。

菅原監督

初めての方にも観ていただけるように、作ったつもりではあります。

MC

では二つ目です。

竹内さん

どんどん来てください!

菅田さん

だって1500も質問があるんでしょう?

竹内さん

全てに答えるためには、もっとテンポを上げていかないと(笑)!

【質問2】

スクリーンで観た菅田さんは、瞬きをほぼされていないように感じられました。あれはどういった演出だったのでしょうか。瞬きのなさに、“人ではあらぬもの感”が感じられてゾクゾクしました。

竹内さん

菅田くんの得意技です。

菅田さん

(須賀健太さん演じる)首藤シンジについて何か聞かれた時にだけ、一回ちゃんと瞬きをしようみたいなことを、勝手にしていました。

竹内さん

あっ! 僕が「首藤シンジ、知っているか」と質問するところだ。

菅田さん

そうそう、その時の反応。監督とも話をしていたんですが、人間的な反応をどこまでやるかというところが難しいと思っていました。僕が(ゴーレムの動きについて)ルールを作ってしまうと、これまでの歴史も変わってしまいます。かと言ってワクチンという、本作における大事なものや、展開としてある頭を刺さないといけないという部分にも繋がってくるので、どのくらいやるかみたいな難しさがありますね。

菅原監督

(菅田さんが演じるキャラクターは)理性的な部分と、ゴーレム化しかけていて人間ではない部分が戦っているんですよね。特殊メイク的にも、顔の半分側はゴーレムの要素が強いとか、こちらは人間に近いから、理性を保つためにやっていた腕に噛み跡があるとか、一生懸命戦っているようになっています。

菅田さん

感情的になっちゃうとそっち(ゴーレム化)に持っていかれてしまうから、ずっと(感情を)抑えて、ほぼ無感情な状態でいるという作りにしていたんですよね。

菅原監督

そうです。それがたぶん、瞬きがないということに繋がったのかなと思います。

菅田さん

でも、こちらもアドレナリンが高まってきたり、刺されたりするうちに、身体が反応していってしまう。

竹内さん

ナチュラルな、人間の身体の反応ってあるじゃないですか、あの(ゴーレムの)メイクをしていると、それからちょっと遠くなりませんか?

菅田さん

ちょっと動きがノロくなったよ。

竹内さん

そうそう! ノロくなる。それ、すごく分かる。

菅原監督

話し方もちょっとゆっくりになりますよね。

竹内さん

あれは何なんだろう。僕も最後、すごくノロくなったんです。

菅原監督

単純にメイクをしていると感触が気持ち悪いというのもあるんじゃないですか。

菅田さん

うまく動けないからね。

菅原監督

動いたらメイクを崩しちゃうんじゃないかとか、そういう制約があったり。

菅田さん

(首を大きく動かしながら)グッとやると、痛いしね。

【質問3】

二十年後にミライが会いに行った響は、竹内涼真さんが演じているのでしょうか。その場合は、特殊メイクにどれくらい時間がかかりましたか?

竹内さん

僕です。あれは僕です!

MC

特殊メイクには、どれくらい時間がかかったのでしょうか。

竹内さん

休憩も入れつつ、十時間くらいかかっています。

菅田さん

じゃあ、十時間もあの鉄の棒が刺さっていたんだ。

竹内さん

そう(笑)。途中で、Season1にも出演している(結月役の)横溝菜帆ちゃんが、すごく美味しいバナナを差し入れしてくれて、それを食べたからまたメイクの時間が伸びちゃった。(会場:笑) 
菅田くんが言っていたように、これまでにいろいろなゴーレムがいて、自分がなった時に、どうしようと思いました。これは本当に特殊メイクチームに感謝をしたんですが、作り上げている間、メイクをしている自分の姿をずっと見ていると、だんだんそういう動きになってくるんですよ。僕は何も考えないで現場に入って、気づいたらああいうモーションになっていました。

菅田さん

またすごく(特殊メイクが)良いチームなんだよね。みんなおしゃべりでね。

竹内さん

そう! 最高なんですよ!

菅田さん

すごく楽しいチームだよね。

竹内さん

特殊メイクチームはケーキが好きです! タルトが好きです(笑)!

MC

菅田さんのメイクは、どれくらい時間がかかっているのでしょうか。

菅田さん

僕は、四時間くらいですね。だから、いかに(竹内さんのメイクには)時間がかかっているかということです。

竹内さん

もっと腐敗しているバージョンなのでね。

【質問4】

鉄の棒が刺さっていたのは、響が他の人に迷惑をかけないように、自分で刺して動けないようにしたのでしょうか?

竹内さん

ご想像にお任せします(笑)。

菅田さん

ありがとうございました。(会場:笑) そもそも僕、知らないし(会場:笑)。

竹内さん

これは監督から言ってもらった方が良いのかな。

菅原監督

「自分で迷惑をかけないように」というのはおっしゃる通りです。自分で動けないようにしました。さらに、これは特殊メイクチームのアイデアなんですが、(響は)前頭部にかなりダメージを負っています。恐らく、自分であの体勢になって死のうとして、頭を地面に打ち付けた名残があるんですね。それぐらい、響は最後にひっそりと死のうとしたんですが、二十年もあの状態でいたということです。

菅田さん

(そのシーンを実演)あの身体の畳み方、すごく好きだった。あれは泣けるね。

竹内さん

ミライと別れるところね。最後にミライに受け入れてもらえて、僕が左手でミライに触れることができるシーン。最後は高橋文哉くん演じる大和に託して、僕は縮こまって背中を向けるんです。なんだか、ああいう風になったんですね。自然な身体の反応でしたね。

菅田さん

(そのシーンを実演しながら)あれ、すごく良かった。(会場:笑)

MC

いろいろな感情を乗せて、あの形になったということなんですね。

竹内さん

そうです。最初にやった時にあの形になったんですが、テストの時に変わったんだったっけ? でも、菅原さんが「最初にやったものが良い」と言ってくれた気がする。

菅原監督

そうですね。途中で別のパターンも思いついて、どちらが良いか聞いてくれたんですよね。でもあの形が一番良いなと思ったんですよね。

菅田さん

響らしくて良かった。

MC

作品を鑑賞後の舞台挨拶も、楽しいものですね。

竹内さん&菅田さん

(声を揃えて)楽しいですね! 話せるから。

竹内さん

ハモっちゃった(笑)。

MC

では、会場の皆さんからも質問を受け付けたいと思います。質問のある方、手を挙げてください。(すぐさま会場から手が挙がる)

竹内さん

一番アピールされている方、行きましょう!

【会場からの質問1】

公開記念舞台挨拶、おめでとうございます。「泣くな、はらちゃん」(日本テレビ系列にて2013年1月から3月まで放送/主演:長瀬智也)を観ていたので、菅原監督と菅田将暉くんが並んでいるのがすごくうれしいです。「帝一の國」の舞台挨拶にも行ったので、竹内くんと菅田将暉くんの並びもすごくうれしいです。
質問ですが、板垣李光人くんがインタビューの中で「ある方がサプライズで出ている。インする時もアウトの時もあのメイクだったので、ちょっと微妙な何とも言えない気持ちだった」という風におっしゃっていました。写真も出てくるんですが、あれは別の日の別撮りだったのか、合成だったのか、すごく気になっています。

菅田さん

だいぶニッチな、狭いところを突いてきますね。さすがですね。(会場:笑)

竹内さん

なかなかそんな質問を投げかけてくる方はいないですね。

菅原監督

探偵のようですね(笑)。

竹内さん

めっちゃ細かく見ている。

菅原監督

あれは別撮りで、合成しています。板垣くんの代わりに、助監督を…。

菅田さん

僕は助監督のおじさんをおんぶしています(会場:笑)。

菅原監督

助監督の方がすごく良い笑顔をしていました(笑)。

竹内さん

そういう時もちゃんと笑顔でやることが大事ですよね(笑)。

菅田さん

重かったけどね(笑)。

MC

では続いて、質問のある方はいらっしゃいますか?

竹内さん

じゃあ、あちらの方! 
(スタッフに確認しながら)え? この質問が最後ですか? 時間がない!? 二人では何なので、三人にしましょうよ!

【会場からの質問2】

感動しました。私は、去年娘が産まれたので、劇中にミライちゃんの話が出てきて、自分のことのように泣いてしまいました。
もし、ゴーレムのいる世界にいるとしたら、戦うか、生き残るか、自滅するか。皆さんはどのような選択をすると思いますか?

竹内さん

僕は逃げます。ずっと逃げるかな。最近は「戦わない」という選択肢もあるのかなと思っています。でも、主人公は戦うわけですよ。運命に抗っていく。それが響の生き様だし、彼は愛してもらうために戦っていたんです。でも、僕は自分の大切な人や家族が隣にいたら、とにかく戦いません。ゴーレムを殺すとか、そういう部分も自分の子どもには経験させたくないし、「逃げる」という選択肢を最初に取るかもしれない。戦わせない。

質問者2さん

素敵です。

竹内さん

(菅田さんに向かって)先生、どうぞ。

菅田さん

何の先生やねん。響のように家族を奪われたら、正直なところ分からないですが、目指すのは、まず家族での自給自足ですよね。(会場:笑)

竹内さん

土から(笑)。たしかに!

菅田さん

土から。(劇中の世界では)生物がたくさん亡くなっているので、分からないけれど、バクテリアの力で良い土になっている気がする。そういう場所をまず探します。理想はそこですよね。

竹内さん

良い種からだ。

菅田さん

そういうことになるよね。農業とかやったことのない素人の意見になりますが、まずはそこかなと。

菅原監督

僕は、行政に頼ります。区役所に。(竹内さん&菅田さん&会場:笑)

竹内さん

ではラスト! 手を挙げていないんだけど…。(手を挙げていない観客を質問者として指名しようとする)

菅田さん

新しいね(笑)!

竹内さん

手を挙げていないんだけど、彼に聞きたい。目が合っちゃったんだよな。あの、ぬいぐるみを抱っこしている。(少年を指名しながら)何か聞きたことはないかな?

菅田さん

嫌だったから別に良いからね。

竹内さん

その人形は?

菅田さん

(菅田さんが「ミステリと言う勿れ」シリーズで演じた)整くんの人形だよね。ありがとう。(会場:笑) 作品は面白かった? ちょっと怖かった?

質問者3さん

はい。

竹内さん

本作を観終わって、どんな気持ちですか?

質問者3さん

本当にゴーレムがいたら怖いなって思いました。

竹内さん

何か質問があれば…。

菅田さん

手を挙げていないのに(苦笑)!

竹内さん

人形と目が合っちゃった(笑)。

【会場からの質問3】

あんなにボコボコにされて、痛くなかったですか?

竹内さん&菅田さん

ああー!

菅田さん

本当だよね。撮影をしていた時、僕は身体を絞っていたので、体重も軽かったんですよね。逆に涼真は、デカかった。最後にこうやって(腕で押されるように)やられただけでも、ポーン!って、めちゃめちゃ吹っ飛ばされたんですよ。結構、痛かった。(会場:笑) でも、「大丈夫、大丈夫」っていう顔はしましたよ。でも、“だいじょばない”感じでした。痛かった。(竹内さん&会場:笑) (竹内さんに向かって)どうですか?

竹内さん

僕も撮影中は、アクションだったとしてもやっぱり痛いです。痛いけれど、お互いの信頼関係があるから、思いっきりやります。その裏にはお互いを信頼し合っている優しさみたいなものがあるから、痛いんだけど、痛いだけじゃない。

菅田さん

そうだね。集中していると怪我をしないしね。

竹内さん

あまり怪我はないんです。もちろん怪我をする時もあるんだけれど、僕らのアクションでは怪我していないんですよ。
(質問者の男の子をまっすぐに見つめながら)でも、ちょっと、痛いよ。(会場:笑)

菅田さん

ちょっとはね(笑)。

竹内さん

良い質問、ありがとうございました。

菅田さん

ありがとう!

MC

では、お一人ずつ、メッセージをお願いします。

菅原監督

今日は、どうもありがとうございました。Season1をやっている頃は、まさか映画になるとは思っていませんでした。シリーズも四年も続くとは思っていなかったので、本当に皆さんのお力のおかげだと思っております。ありがとうございます。もう一つ、毎シーズンごとにいろいろな方が出演してくれて、ゴーレム化したり、殺されたりと、入れ替わりが激しい作品です。その中で四年間も続けてこられたのは、竹内さんが主役として背中で引っ張るというか、彼がこの作品はこういうものなのだという熱量をちゃんと伝えてくれたおかげだと本当にありがたく思っています。
四年間、毎年冬に撮影をしていたんですが、今年はもう撮影をせず、こういう機会でしか竹内さんに会えないのが本当に寂しいです。でも、感謝を伝えたいです。(竹内さんに向かって頭を下げながら)ありがとうございました。

竹内さん

ありがとうございました。(菅原監督とお辞儀をし合う)

菅田さん

今日はありがとうございました。こんな情熱的な現場に関われて、感謝しています。監督と一緒で、響の熱量、シンプルな力強い愛情というものが一番だと思います。それに、菅原さんたちのものづくりへの愛情もそうですし、「そういうものが全部鳴り響いて、どんどん伝染していってくれ」という思いを込めて曲も作りました。どうやら良い反響がいろいろあるようなので、すごくうれしいです。そして今日、久々にこうやって涼真と監督と話せてうれしかったです。また、次どこかで会える時を楽しみにしています。ありがとうございました。

竹内さん

今日は皆さん、本当にありがとうございました! 
「きみセカ FINAL」の舞台挨拶もそうですし、響としてのプロモーションもここで一度、締めくくりというか、終わりになると思います。本作が公開されて、プロモーションを終えて、どんな気持ちになるのかなと、すごく興味がありました。今の気持ちとしては、もっと面白い作品、良い作品、楽しい作品を作る意欲が湧きました。こういう場で菅田くんと再会できたこともうれしいですし、すごく良い刺激になりました。
こうやって上映後に皆さんの顔を見て、いろいろな感情をもらってくれたのかなということも伝わってきます。それをもらえただけでも、僕は四年間、響として走り続けてきて良かったと思っています。「きみセカ」を一緒に作ってきた監督、プロデューサー、キャスト、スタッフの皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。公開されて二週間ですが、どんどんこの映画が愛されて、皆さんの手元に届き、一人でも多くの方に観てもらいたいと思っています。これまで四年間、プロモーションも楽しかったです。(深々とお辞儀をしながら)本当にありがとうございました! (会場:拍手)

MC

それではフォトセッションに参ります。

■いきなり、二体のゴーレムが会場に乱入! 「うおー!」と呻き声を上げながら観客に襲い掛かろうとする恐ろしいゴーレムの姿に、「キャー!」という悲鳴が響き渡りました。そこで竹内さんが、「倒し方、教えます!」とゴーレムを退治。会場から大きな拍手が上がりました。

■ゴーレムと一緒に仲良くフォトセッション。

■退場時には、竹内さんが驚かされた観客のそばまで足を運び、「びっくりしたよね」と気遣いを見せる場面も。その真摯な姿に、再び拍手が上がっていました。