映画「教場 Requiem」初日舞台挨拶

2026.02.20
  • 初日舞台挨拶

初日舞台挨拶

警察学校の実態をリアルに描いた長岡弘樹による新感覚警察ミステリー小説「教場」。2020年には主演に木村拓哉さんを迎えて映像化したSPドラマ「教場」(フジテレビ系列にて放送)が放送され、2021年に続編となるSPドラマ第2弾「教場II」(フジテレビ系列にて放送)、2023年には風間の誕生秘話を描いた連続ドラマ「風間公親-教場0-」(フジテレビ系列にて放送)が放送されるなど、大人気シリーズとなりました。
そして物語の最終章となる映画「教場 Requiem」がついに2月20日に公開初日を迎え、TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われた初日舞台挨拶に木村さんをはじめ、綱啓永さん、齊藤京子さん、倉悠貴さん、井桁弘恵さん、猪狩蒼弥さん、中江功監督が出席しました。木村さんが劇場で一緒に本編を“体感”したほか、木村さん=風間教官がお客さんに厳しい訓練を行うなど、サプライズが満載! 劇場が“リアル教場”へと変わった、この日の模様を詳しくレポートします。

木村拓哉さん

風間公親役

綱啓永さん

門田陽光役

齊藤京子さん

星谷舞美役

倉悠貴さん

氏原清純役

井桁弘恵さん

初沢紬役

猪狩蒼弥さん

渡部流役

中江功監督

■Uruさんによる本作の主題歌「今日という日を」が流れる中、上映後の会場に、綱さん、齊藤さん、倉さん、井桁さん、猪狩さん、中江監督が大きな拍手を浴びて登場。木村さんの不在に、登壇者の皆さんや会場から「あれ…?」と戸惑いの声が上がりました。

MC

皆さん、勢揃い…と言いたいところなのですが、センターの方がいらっしゃいません。(キャストの皆さんから「あれ?」「どこ?」と声が上がる)

■劇場後方のバルコニー席にいる木村さんの姿がスクリーンに映し出され、会場から「キャー!」と歓声が湧き起こりました。(キャストの皆さんから「上ですか!?」「あそこにいる!」と声が上がる)

木村さん

皆さんと一緒に作品をこちらで拝見しました。(会場:拍手) 今日は初日に映画「教場 Requiem」を受け取りに来てくださいまして、本当に感謝しています。(会場:拍手)
ちょっと、風間流に不意打ちをしてみたくて。皆さんがどうやって作品を観ているのかを、リアルで体感したいと思い、ここで体感していました。

MC

どんな感じでしたか?

木村さん

何人かは多分、本当のラストを知らないと思います。

登壇者の皆さん

ええ!

木村さん

エンドロールが流れた瞬間に、結構な割合で皆さんがお手洗いに立たれたので…。

登壇者の皆さん

ええ! 嘘!

木村さん

(エンドロール後にも大事な展開があるため)あの方たちは、本当の最後を知らずに帰るんだなと…。

MC

もう一回、作品を観ていただくとか…。

木村さん

でも、これがリアルな劇場の皆さんとのコミュニケーションなんだと思って見ていました。そして、卒業式のシーンで、何人ものお客さんが目から流れるものを拭っていました。皆さんが作品と真摯に向き合ってくれていると感じられて、すごくありがたかったです。
でも、「これから舞台挨拶が始まります」というインフォメーションがスクリーンに映った瞬間に、一生懸命メイク直しをされて…。(登壇者の皆さん&会場:笑) 皆さん、さすがだなと思っていました。

MC

このままの状態での舞台挨拶もなんですので、木村さん、ぜひステージに来ていただけますでしょうか。

木村さん

はい! 分かりました! (会場:拍手)

MC

今日は登壇者の皆さんも、朝からいろいろな番組に出演されていました。木村さんには、驚かされっぱなしではないでしょうか。

猪狩さん

本当にそうですね。今日はフジテレビさんの「ぽかぽか」という番組に出演したんですが、当初は出る予定ではなかった木村さんが突然いらっしゃったんです。それで僕は腰を抜かしてしまったので、まだ背中が痛いんですよ。(登壇者の皆さん&会場:笑)
驚かされっぱなしです。今回も、まさかあんなところにいらっしゃるとは。

MC

実は、このイベントの打ち合わせをしている際には、木村さんはすでに劇場にいらっしゃったんです。ファンの皆さんに楽しんでもらおうという精神が、ひしひしと感じられます。そういった教官の姿をご覧になっていかがでしょうか。

倉さん

現場ではなかなか見ることができない姿なので、僕たちはすごく安心するというか、うれしいですね。

猪狩さん

でも、風間教官の時も(いつの間にか生徒たちを近くで観察している風間教官を思い出し)「うわ!いる!」みたいなことが多かったですよね。「そんなところに!」みたいな。

綱さん

あれは本当にびっくりするよね。

猪狩さん

「何でそんなところに!」って(笑)。

倉さん

風間教官の定石なんだね。

猪狩さん

まさにそのパターン!
今日は、風間教官が会場の皆さんのことを見ていたんですよ。

MC

急いでこちらに向かっていた木村さんが、到着いたしました! 本作の主人公、風間公親を演じた木村拓哉さんです。どうぞお入りください。

■木村さんが、劇場の中通路を通って登場。大歓声を浴びながらステージに上がりました。

木村さん

風間公親を六年に渡って演じました。先ほどは高いところから、失礼いたしました。今日は初日に劇場でこの作品と向き合ってくださいまして、改めて感謝を申し上げます。ありがとうございました。

綱さん

本日はありがとうございます。ついに「教場」という作品が僕らの手元を離れ、皆さんの元に届くこの日をずっと待っていたので、本当にワクワクしています。皆さんのいろいろな感想が聞けることを楽しみにしています。今日は良い一日にしましょう。

齊藤さん

本日はご覧いただきありがとうございます。無事に公開初日を迎えられて、胸がいっぱいです。皆さんと楽しい時間を過ごせたらと思っています。本日は、どうぞよろしくお願いいたします。

倉さん

今日は、数ある映画の中からこの作品を選んでいただき、本当にありがとうございます。最後までどうぞよろしくお願いします。

井桁さん

本日はお忙しい中、お越しいただきありがとうございます。「教場」という作品が 初日を迎え、すごくうれしい気持ちと、いよいよここからが本当のスタートなんだという、気が引き締まるような想いでいっぱいです。今日はたくさん楽しんでいただいて、皆さんも一緒に盛り上げていただけたらと思います。

猪狩さん

皆さん、今日はありがとうございます。完成披露試写会の時は、体調不良で急遽欠席してしまいました。ご心配とご迷惑をおかけしてすみませんでした。「教場」という作品に出演させていただくところから始まり、その作品が世に放たれるということが、まだ実感できず、夢のような出来事だと思っています。自分なりに「皆さんの元に届けば」と頑張ったので、ぜひここからいろいろな人に楽しんでいただければと思います。今日は短い時間ですが、よろしくお願いいたします。

中江監督

公開初日という後にも先にも一日しかない日に、劇場に足を運んでいただき本当にありがとうございます。
ちょっとだけ感謝を申し上げたいと思っています。原作の長岡先生と小学館の皆さん、ワクワクするような脚本を書いていただいた君塚良一先生、さらに彩りをつけていただいた音楽家の佐藤直紀さん、そして連ドラと今回まで主題歌を担当していただいたUruさん、本当に感謝申し上げます。ここでスタッフ全員の名前を言いたいところですが、そうもいかないので…。皆さんがいなければ今日は迎えられませんでした。
会場の皆さん、短い時間ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

MC

初日を迎えて、バルコニーからご覧になっていた木村さんですが、この作品がファンの皆さんに届いたという実感はありますでしょうか。

木村さん

ものすごくリアルに実感があります。とあるシーンが流れた時に…、皆さんは今観たばかりなので、どのシーンのことを言っても大丈夫だとは思うんですが、この距離でスクリーンと向き合ってくれているからこそのリアクションを、皆さんがしてくださっているのを拝見することができました。僕は、半分以上はスクリーンではなく、皆さんのことを見ていました。本当に感謝しかなかったです。皆さんが何かを思ってくれたということが、すごく伝わってきました。
スタッフと話し合って「あそこに隠れているのはどうですか」と言われました。「風間としては、最終的に気づかれない方が良いんじゃないですか」と言ったんですが、「そうするとあいつはどこに行ったんだということになるので、早々にバラしたいんですが良いですか」と言われたので、あそこに立ってみたのは良かったんですが、非常に恥ずかしかったです。(会場:笑)

MC

皆さんのことを後ろから見守っているというのも、教官らしいと思いました。

木村さん

いや、今は木村なので…。(会場:笑)
劇場にこれだけたくさんの方が集まってくださっていることがうれしかったですし、本当に感謝しかありません。

MC

監督は、テレビドラマの一作目から、木村さんと一緒に「教場」を作り上げてきました。「教場 Requiem」が劇場公開された今の気持ちを聞かせてください。

中江監督

「よく育ったな」と思いました。まさかこんなに続くとは思っていませんでした。面白い二夜連続の作品を作れたので、あれで終わると思っていたんです。まさかこんなに続いて、最後は劇場版になるとは思っていませんでした。本当に皆さんのおかげですし、やっぱりスタッフ、キャストを圧倒的な力で引っ張ってきたのは木村拓哉という男だと思っています。感謝しております。

MC

生徒役の皆さんにも、お聞きしたいと思います。
「教場」は「若手俳優の登竜門」、つまり「リアル教場」だとも言われています。この作品にチャレンジしたことで、どのようなものを得たと感じていますか?

綱さん

おっしゃる通り成長できました。ずっと言っていることですが、木村さんの演じる風間教官と対峙してお芝居できたことは、今後の自信にもパワーにもなるし、新しい心の鎧をゲットできたような感覚です。贅沢な時間でした。

齊藤さん

今振り返っても、撮影というよりは、本当に警察学校に通っているような日々だったと思います。そういう環境を作ってくださったのは、木村さんをはじめ、キャストの皆さん、スタッフの皆さんのおかげだと思います。みんなで本気を出して、この作品に向き合い続けた半年間でした。限界をずっと続けていくような、そんな濃い期間でした。

倉さん

精神力や忍耐力がすごく鍛えられた現場だったと思っています。二カ月の訓練をして、四カ月撮影をしました。映画一本に対して、半年間も向き合うということはなかなかない経験なので、すごく贅沢でした。大変なところもありましたが、自分自身が新しく成長できたと思っています。

井桁さん

自分と向き合わざるを得ない期間が、自分の中で大きな糧になりました。長い間撮影をしていると、大変な場面があったり、自分の弱さに直面して、そこを超えなければいけない瞬間がいくつもありました。自分のことが嫌になりそうな時もありました。そこを乗り越えて、自信になった部分もあったので、改めて自分の強さというか、自分はこういうところが得意で、こういうのは苦手なんだなと突きつけられるような現場でした。二十代後半という年代で、自分と向き合える時間を作っていただけたのはありがたい経験だったと思います。

猪狩さん

「登竜門」とおっしゃっていただいたのは、その通りだなと思います。「教場」という作品に出演して、今まで自分が向き合ってきたものや、自分のキャパを超えるスケールと、現場の空気感、共演者の皆さんの実力を感じました。ただ真っすぐにぶつかっていくだけではどうにもならないことや、自分のやり方だけでは通用しない瞬間の「戦い方」を学んだ気がします。自分の見識を広げていただきましたし、自分だけでは対処しきれないものにどう対処していくべきなのかなど、そういった意味でも「一流」というものを教えていただいた現場だったと思います。

MC

木村さんは「教場」の撮影現場で、今回も若いキャストの皆さんと共演されました。得たもの、教えられたものはありますか?

木村さん

よく「登竜門」という言葉で飾られてしまいますが、それだとちょっと皆さんの想いも、向き合い方も偏ってしまうかなと思います。205期の皆さんの本気をいただけたからこそ、みんなの本気が集中している場所で、風間というキャラクターを構築することができました。自分自身が何かを提示するというよりも、みんなの本気の矛先が、風間というキャラクターを作ってくれていると思います。
撮影を振り返ると、みんなに感謝しかないです。今観ていただいた作品の空気や色は少し特別なので、どうしてもこういった初日舞台挨拶も重い空気になりがちです。皆さんが受け取ってくれた(本作の上映時間の)約二時間半は、普段皆さんが好んでメニューの中から選ぶ、「これ好き」というものではない、ちょっと異質なものだったと思うんです。
現場の生み出すエンターテインメントには、いろいろな種類があるんだということを知っていただけたらうれしいです。本作の卒業式は、グラウンドで行われるので、撮影も屋外でやっているんです。卒業証書の授与も講堂ではなく、グラウンドで行うという設定でやりましたが、あの時は現場の気温は、多分35~6度あったんです。

MC

昨年の夏に撮影が行われた本作ですが、昨年はものすごく暑い夏でした。

木村さん

父兄役のエキストラさんも三百人以上来てくださって、あそこで卒業するのは風間が教えた生徒たちだけではなく、第二教場・第一教場の皆さんもいましたし、その方たちの行進も、すべて存在していました。みんながバッと集合して「半年間、ありがとうございました!」「ありがとうございました!」というところは、本番までの間、制作チームがバーベキュー用の大きなテントを移動させながら、みんなのために影を作ってくれていたんです。キャストのみんなは、その影の中でスタンバイをすることができました。「本番、いくよ!」となったら、そのバーベキュー用のテントを移動させて撮影を行っていくという感じでした。
コロナ禍の時もそうですが、そういった大変だったことも皆さんが「映画を観たよ」という事実を目の当たりにすることで、あの時に食いしばったことや、みんなが流れる汗をごまかすようにやっていたことなど、その全てが良い思い出に変換されていきます。今、僕らは本当にステキな場に立たせていただいているんだなと改めて感じています。

MC

若手キャストの皆さんは、教官が入ってくる時の敬礼や、木村さんがおっしゃっていたような校庭での行進など、息を合わせなければならないこともたくさんありました。ご苦労もあったのではないでしょうか。

綱さん

そうですね、大変でした。最初は全然合わなかったですもんね。

猪狩さん

そうですね。最初はどうやって合わせたら良いかも分からなかったですね。

綱さん

驚くほど合わなかったんですが、いつだったかな…急にピタッと合うようになった日があったんです。その日から、僕らも調子に乗っちゃうというか…「もうちょっと抑えて」と言われるような日もありました。まさかそんな未来があるとは思わないぐらい、最初は本当にバラバラでした。

木村さん

スタッフとも衝突していたもんね。

猪狩さん

すみませんでした(苦笑)。(登壇者の皆さん:笑)

木村さん

監督に「本番お願いします」と声をかける前に、演出部は「みんなカメラ前に立って良いのか、どうなのか」「もうちょっと練習しておいた方が良いかな」という物差しになっている一方、出演者はそれぞれの想いもあったし、それぞれのメジャーの持ち方もあったので、現場は結構熱くなっていましたよ。

MC

厳しかったのですね。

木村さん

自分もその場に参加しながら「これ、大丈夫か?」と思うぐらい厳しかったです。それが、いろいろな流れがあって今に至るんですが、こうやって映像として最後の卒業式などを観ていると、お芝居を超えて、皆さんが警察学校の所作を身につけている姿がそのまま映し出されています。
現場の本番中は風間としてそこにいるんですが、スクリーンを観ている時は、皆さんが本当にできるようになっているのを感じて、僕個人としてはちょっと違う感動がありますね。感謝の感動です。

MC

今でも、その敬礼や挨拶というのはできるものなのでしょうか。

木村さん

え…?

猪狩さん

ど、どういうことですか…?

MC

身体に染み付いていらっしゃるということなので…。

木村さん

え…? これ、何が始まるんですか?

猪狩さん

どういう流れで言っているんですか?

木村さん

(MCを務めた)西山(喜久恵)さんの振りが怖い! (会場:笑)

MC

身体に染み付いてらっしゃるということなので、「今でも挨拶や敬礼ができるのかな?」と思いまして…。会場の皆さんも、見てみたいのではないかと思います。(会場:同意を表現するように拍手)

木村さん

(移動をし始め)僕が真ん中にいたらおかしいから…ここだと、やる方になっちゃうから…。
本当にやるの?

井桁さん

確かに(両足のかかとをしっかりと密着させながら)気づいたら足がこうなっている時はありました。(所作が身体に染み付いて)立ち方がそうなっている時はありますが…。

木村さん

(自然と生徒役の皆さんが背筋を伸ばし、警察学校での立ち方になっているのを目にして)良い感じですね。会場の皆さんは「何をしているの?」と思うかもしれませんが、横一列になった時に、右隣を顎だけで確認して、それが揃ったなと思ったら前を向くんですよ。

MC

今、皆さんも自然にその動きが出ていましたね。

猪狩さん

そうか、会場の皆さんはそれを知らないのか。説明がちょっと不足していました。

木村さん

こういったドレスやスーツ姿で急に始めると、「あいつら何をしているんだ」という感じになりますよね。(会場:笑) 皆さんは、脳内で警察学校の制服だと思って見ていただければ成立すると思います。でも、撮影が終わってから時間も経っているので、髪が伸びたりいろいろしていますが、その辺はちょっとご了承いただいて…。

猪狩さん

(戸惑いが止まらず)これは、何をやれば良いんですか…?

木村さん

誰が号令をかけるの?

MC

やはり、猪狩さんではないでしょうか。(会場:笑)

木村さん

そうなの?(会場:笑)

猪狩さん

やっぱり僕なの?(会場:笑)
(他の登壇者の皆さんから「お願いします」と声がかかり)自分ですか!? 本作ではそういうタイプのキャラクターではなかったから、ずっと端っこで絵を描いていたんですが…。(会場:笑)

木村さん

「絵が好き」というキャラクターだった(笑)。

猪狩さん

はい、作品の中ではそういうキャラクター設定の元で演じていたので…。
(号令係を担当することに乗り気になって)じゃあちょっとやってみてもいいですか? しっかりとやりたいです。

木村さん

皆さんにご覧いただくのは、どの所作にするの?

猪狩さん

立ち姿からだと、本当は「教官に注目」だと思うんですよ。

木村さん

分かった! 劇中の風間は壇上にいたので、僕はみんなより一段高いところにいたじゃん? でも、今日は会場の皆さんにみんなのことを見ていただくから、下にいる設定にするわ。(ステージの下を示し)ここに立つからね。

綱さん&齊藤さん&倉さん&井桁さん&猪狩さん

分かりました!

木村さん

「休め」の時は、ここ(映画館のステージ)では着席ができないから、その場で「休め」だね。

綱さん&齊藤さん&倉さん&井桁さん&猪狩さん

分かりました。

MC

(木村さんと生徒役の皆さんのやり取りを目の当たりにして)“リアル教場”ですね。

木村さん

突然始まったので、今ここで打ち合わせをしました。(会場:笑)

猪狩さん

号令は、マイクを通さなくても良いですか。

木村さん

マイク、いらないね。

MC

監督が「なし」と言っています。

猪狩さん

監督の指示が出ました。(会場:笑)

木村さん

(風間が)入ってくる時は、ノックから始まるんですが、ノックからやって良いですか。(会場:笑)

猪狩さん

助かります!

木村さん

じゃあ、ノックから行きます。(ステージを降りながらステージを「コンコン」と叩く)

猪狩さん

(「コンコン」という音をきっかけに号令スタート)気をつけ!

綱さん&齊藤さん&倉さん&井桁さん&猪狩さん

(背筋を伸ばし、視線を前方に向けて「気をつけ」の姿勢)

猪狩さん

敬礼!

綱さん&齊藤さん&倉さん&井桁さん&猪狩さん

(頭を少し下げ、「敬礼」の姿勢)

猪狩さん

よろしくお願いします!

綱さん&齊藤さん&倉さん&井桁さん

よろしくお願いします!

木村さん

休め。

猪狩さん

休め! (姿勢をもとに戻す)

木村さん

という流れになっています。

■キリリと引き締まった表情で、きびきびとした所作を披露したキャスト陣に会場からは拍手が送られました。

綱さん&齊藤さん&倉さん&井桁さん&猪狩さん

緊張した!

猪狩さん

いけましたか?

木村さん

いけた、いけた。揃っていました。

綱さん&齊藤さん&倉さん&井桁さん&猪狩さん

良かった! あのノックでピリッとした!

木村さん

会場の皆さんには、今見ていただいたので…(会場を見渡しながら)どうですか、皆さんもやりますか? (木村さんからの提案に会場:「ええ!?」と驚きの声)

綱さん&齊藤さん&倉さん&井桁さん&猪狩さん

ええー!(会場を見渡しながら)皆さん、いきますか?

木村さん

飲み物や食べ物、お荷物があるとは思いますが、皆さんにご起立いただいて…。(木村さんからの提案に会場:「ええ!?」と再び驚きの声)

猪狩さん

ぜひ! 皆さん、こんな機会はないですから!

木村さん

劇中だったら「コンコン」というノックがあると、座った状態からザッと立つんですが、この状態でいきなり立つと、いろいろなものをバーン!とばら撒くことになると思うので…。(会場:笑) 皆さんには、ご起立いただいた状態から今の流れをやってもらった方が良いのかなと思います。どうですか、皆さん。(木村さんの提案に賛成するように会場:拍手)
では、ご起立いただいてもよろしいですか。

登壇者の皆さん

(観客の皆さんが立ち上がる光景に)すごい!

木村さん

この光景はすごいですね。初日舞台挨拶を見に来て「何で私たち立ち上がっているんだろう」って思いますよね。(会場:笑)

猪狩さん

難しい方はご無理なさらずで!

木村さん

(猪狩さんに向かって)皆さんに注意していただくポイントは?

猪狩さん

「気をつけ」の号令の後はそのまま「気をつけ」です。腕はこう(まっすぐに下ろし)、指はしっかりと太ももにつけた状態です。

木村さん

オシャレなネイルとかされている方はね、どうしても開きがちになるのは分かるんですが…。(会場:笑)

猪狩さん

ダメです。

木村さん

風間教場では絶対に許されないので、指先は絶対につけてください。身体の横にちゃんと沿わせる状態です。胸骨を若干前にグッと出して、肩甲骨を寄せる感じです。
(改めて今の状況に)何をやっているんですか、これ。(会場:笑)

猪狩さん

現場でも、そうやって木村さんから気をつけるポイントを伝授していただきました。

木村さん

どうしますか。「号令」は今と一緒で、僕が前に入って、(ステージ下を示しながら)今度はここに会場の皆さんに背を向けるように立って、ここで「敬礼」。この「敬礼」となった時、ここが難しいんですよ。一番難しいんです。

猪狩さん

そうです!

木村さん

彼ら(生徒たち)が「敬礼」(頭を下げる)をしたら、教官による「答礼」(という行為)があります。「こんにちは」に対して「こんにちは」をするんですね。するんですが、その間は彼らも、皆さんも、絶対に頭を上げてはいけないんです。上官が「答礼」をしてくださって頭が上がったということを空気で感じ取ったら上げて良いんです。(難しい所作に会場:ざわざわ)

MC

空気なんですか…?

木村さん

そうです。そこに号令は一切ないです。

井桁さん

見てもいけないんです。

MC

見てもいけないんですか!?

木村さん

上目遣いで相手の動きを確認するのもダメなんです。「敬礼」で礼をして、上官が「答礼」をして頭を戻したというのが分かったら、一斉にピッと姿勢を戻す。(難しい所作に会場:再びざわざわ) それが揃っていないと、映画「教場 Reunion」(Netflixにて配信中)の中で(風間が)言っているセリフ「やり直せ」ということになります。(会場:ざわめきが止まらず)それが突きつけられるので、すみませんがそこだけはあしからず。

猪狩さん

ちょっと無理なんじゃ!(会場:笑)

井桁さん

今日、終わるかな!(会場:笑)

猪狩さん

一カ月とかかけてやらないと!

木村さん

じゃあ、一回やってみますか! 「休め」となったら一斉に着席してみてください。

猪狩さん

やってみましょう!

木村さん

(生徒役のキャストの)みんなは、普通に「休め」の姿勢で、会場の皆さんは「休め」と言われたら着席。その着席も揃っていないといけないですよね。(厳しいルールに会場:笑)

猪狩さん

はい、揃っていないとダメです。(会場:笑) あと「よろしくお願いします」(の発声)も揃っていないとダメなんで!

木村さん

あ、そうだね!

猪狩さん

号令をかける担当が「よろしくお願いします!」と発声したら、皆さんで「よろしくお願いします!」と言います。これもピタッと揃えてください。(会場:笑)

木村さん

しかも、声は張り気味で。(会場:笑)

猪狩さん

張り気味で、全力でお願いします!

木村さん

横の人が言っているから口パクをしているとか、そういうのは絶対にダメです。(会場:笑)

猪狩さん

それが認められたら、教官から「休め」が出ます。そうしたら僕が、「休め」と発声します。教官の「休め」で皆さんは休んじゃダメです! 僕が「休め」と言ったら、そこで休んでください!(会場:笑)

綱さん&齊藤さん&倉さん&井桁さん

難しい!(会場:笑)

猪狩さん

これ、一回でできたらすごいですよね。

木村さん

一回でできたら、監督次の作品にぜひ会場の皆さんを呼んでください。(会場:笑)

中江監督

(お客さんに向かって)今日、帰れませんよ。(会場:笑)

井桁さん

(お客さんに向かって)椅子、気をつけてくださいね。

木村さん

じゃあ、やってみますか。ノックから返しますね。(中江監督に)「本番」の一言をお願いします。

会場の皆さん

えー! 本格的!

中江監督

本番。よーい、スタート!

木村さん

(ステージ下に降りながら、ステージを「コンコン」とノック)

猪狩さん

気をつけ!

綱さん&齊藤さん&倉さん&井桁さん&猪狩さん、会場も一体となって

(背筋を伸ばし、視線を前方に向けて「気をつけ」の姿勢)

猪狩さん

敬礼!

綱さん&齊藤さん&倉さん&井桁さん&猪狩さん、会場も一体となって

(頭を少し下げ、「敬礼」の姿勢)

猪狩さん

よろしくお願いします!

綱さん&齊藤さん&倉さん&井桁さん、会場も一体となって

よろしくお願いします!

木村さん

(風間教官になって)やり直せ。(厳しい風間教官の言葉に会場:笑)

猪狩さん

敬礼!

綱さん&齊藤さん&倉さん&井桁さん&猪狩さん、会場も一体となって

(頭を少し下げ、「敬礼」の姿勢)

猪狩さん

よろしくお願いします!

綱さん&齊藤さん&倉さん&井桁さん、会場も一体となって

よろしくお願いします!

木村さん

(風間教官になり切って)休め。

猪狩さん

休め! (姿勢をもとに戻す)

MC

すごかったです! (自然と会場から拍手が沸き起こる)

猪狩さん

すごかったですよ。できていました!

木村さん

(会場に背を向けていたので)背中で会場の皆さんの「よろしくお願いします!」という本気を感じた(笑)。良いよ、良い。すごく良かったです。ありがとうございました! (会場:拍手)

猪狩さん

しかも(風間教官からの)「やり直せ」も一回いただきました。

木村さん

一回目は「あ、これは揃ってねえな」というのが(背中からも)すごく伝わってきたんですよ。

MC

会場が一体になっていました。皆さん、本当にありがとうございました。(会場:拍手)

木村さん

今やったことを(現場の所作訓練では)これの800%ぐらいの本気でやって、警察指導の方にできるまで教えていただきました。連帯責任なので、本当に帰らせてもらえなかったですよね。

中江監督

みんなは練習していましたが、僕は先に帰っていました。(会場:笑)

木村さん

みんな、訓練はどれぐらいやった?

猪狩さん

撮影の三カ月前からなので、相当ですね。やってもなかなか揃わなかったので、どれぐらいですかね。

倉さん

居残り練習とか、全然ありましたね。

猪狩さん

めちゃくちゃやったと思います。

木村さん

そういった訓練をやっていただいたから、こういうお話を作ることができました。腕を組んで「まだまだできてないな」と言っていた監督が、今ここにいますけれど。(会場&中江監督:笑) 言いたいことがあったら、言った方が良いですよ。

中江監督

みんな、まだ帰れませんよ。(登壇者の皆さん&会場:笑)

猪狩さん

これ、これ。こんな感じですよ。

■会場の皆さんと一緒ににぎやかにフォトセッションが行われました。

木村さん

本日から映画「教場 Requiem」が劇場公開になりました。僕らが現場で作ったものが、スクリーンに投影されて、皆さんの元に届いてくれれば良いなと思っています。ぜひ、たくさんの皆さんに作品を受け取ってもらえればと思っています。よろしくお願いします。今日はありがとうございました。(会場:拍手)