「平場の月」初日舞台挨拶

2025.11.14
  • 初日舞台挨拶

初日舞台挨拶

第32回山本周五郎賞を受賞した朝倉かすみさんによる同名小説を映画化した「平場の月」が11月14日に公開を迎えました。
TOHOシネマズ 日比谷で行われた初日舞台挨拶に、堺雅人さん、井川遥さん、坂元愛登さん、一色香澄さん、そして土井裕泰監督が出席しました。上映後の会場から熱いスタンディングオベーションに迎えられ、登壇者の皆さんが感無量の面持ちを見せたこの日の模様を、詳しくレポートします!

青砥健将役

堺雅人さん

青砥健将役

須藤葉子役

井川遥さん

須藤葉子役

中学時代の青砥健将役

坂元愛登さん

中学時代の青砥健将役

中学時代の須藤葉子役

一色香澄さん

中学時代の須藤葉子役

土井裕泰監督

■星野源さんが書き下ろした主題歌「いきどまり」が流れる上映後の会場から、熱いスタンディングオベーションで迎えられた登壇者の皆さん。鳴り止まない拍手の中、全員揃って深々とお辞儀をし、会場を見渡しながら、それぞれが感無量の面持ちを見せました。

堺さん

出番の前に、井川さんと舞台袖で、本作が終わった雰囲気の後に、のこのこと出て来て、お客さんが興醒めになってしまったら嫌だなと話をしていました(笑)。でも、とても温かい拍手を長時間いただき、本当にホッとしています。ここにいる全員が、ホッとしていると思います。本当にありがとうございます。短い間ですが、今日はどうぞよろしくお願いいたします。

井川さん

ちょうど一年前に「平場の月」の撮影をしていました。そして、ちょっと寒くなってきて、人恋しくなるこの季節に公開を迎えられました。本作が終わったばかりで、(堺さんと顔を見合わせながら)「私たちはどのような感じで出て来たら良いんだろう」「皆さんは大丈夫かな」と思っていましたが、こんなに温かい拍手をいただいて本当に感激しています。今日はどうぞよろしくお願いいたします。

坂元さん

会場に入ってきた時の、皆さんの温かな空気に触れることができて、すごく幸せです。改めて、「映画が好きなんだな」と、一人で感じています。短い時間ですが、どうぞよろしくお願いします。

一色さん

昨年の十一月頃に撮影が始まって、その頃は、「公開まではすごく時間がある」と感じていたんですが、こうやって初日を迎えてみると、あっという間だったと感じています。こうして無事に初日を迎えることができて、すごくうれしいです。緊張していますが、精一杯頑張ります。

土井監督

今日は、初日に足をお運びいただきありがとうございます。そして、温かい拍手で迎えていただいて、ありがとうございます。
今回は本作を観ていただいた後に、私たちがご挨拶をするということですが、今までの舞台挨拶では結構話せないことも多くて…。

堺さん

ネタバレが多い…(苦笑)。

土井監督

今日はこれまでよりもう少しお話できると思いますので、短い時間ですがどうぞ楽しんで行ってください。

MC

本日ようやく初日を迎えました。堺さん、井川さんは、「皆さんからどのような反応があるか不安だ」とお話していました。

堺さん

楽しみ半分、不安半分で、ずっといました。なので、お茶でも飲みながら一人ずつ、ゆっくりと話をうかがいたいぐらいです。

MC

堺さんの元には、もういろいろな感想が届き始めていますか?

堺さん

声はまだ届いていませんが、番宣でいろいろな番組に出させていただくと、結構話が盛り上がるんですよね。

MC

「ひるおび」(TBSテレビ系列で生放送されている情報ワイド番組)でも大変盛り上がっていましたね。

堺さん

話が止まらないんじゃないか、というくらいでした。それぐらい魅力のある物語なんだなという気がしているので、本当に皆さんとおしゃべりしたいぐらいです。
意地っ張りな須藤のかわいさと悲しさや魅力について…、それを見守る青砥についても…。僕は、原作を読んでいても、「あの関係性は、僕だったらどうするかな」「そこが須藤の良いところなんだよな」と、後から後から、言葉が出てきました。皆さんもそうなっていただけたらとてもうれしいなと思っています。

MC

本作は、観終わった瞬間だけではなく、二、三日経ってふと思い出した時の感覚が素晴らしいんですよね 。

堺さん

そうなんですよ。時々思い出すんですよね。今でも思い出すので、やっぱり不思議な物語だなと思います。作品の内容に名前の付けようがないというか…。ラブストーリーなんだけれど、ラブストーリーだけではない気がします。大人の恋だけれど、その裏には中学時代の恋がずっと続いていたりもします。
宣伝でも「こういう映画です」と説明しようとすればするほど、するすると逃げていく言葉がある感覚でした。僕も結構SNSなど見ているので、皆さんの言葉で、もし思い付いたらぜひハッシュタグをつけて投稿してください。

MC

「エンドロールを観ながら、感情が溢れ出した」という感想も見かけました。星野源さんが書き下ろした主題歌「いきどまり」は、いかがでしたか?

堺さん

最初に聴いた時は「物語が星野源さんのこの言葉で終わる」ことがとても素敵だなと思いました。また「いきどまり」という言葉は、“行く”と“止まる”の複合動詞ですが、“生きる”と、“留まる”の意味もあるのかなと思った時に、その立場と意味がグッと反転しました。今まで“さようなら”だと思っていたものが、“さようならじゃない”と思った瞬間に、ゾゾッと来ました。だから、タイトルをひらがなにした意味が絶対にあると思うので、「星野源さんは何てすばらしい言葉を最後に残してくれたんだ」と思いました。

土井監督

星野さんから曲をいただいて、それを作品の最後に入れて、全部完成という時に、この歌までが「平場の月」なんだ…最後の星野さんのブレスが終わるまでが、「平場の月」という作品なんだなと自然と思えました。聴けば聴くほど、言葉の奥にあるものがいろいろな意味に聴こえてきました。「もしかしたらこれは須藤の目線の感情かもしれない」「やっぱりこれは青砥なんじゃないか…」など、いろいろと想像させてくれる。本当にすばらしい歌をいただいたと思います。感謝しています。

MC

井川さんは、本作で「太い」と表現される役柄を演じられました。身体的ではない太さをどう表現するかをいろいろと考えられたのではないかと思います。

井川さん

「一人で生きていくんだ」というところや、意地っ張りなところ、本心を見せないで生きている一筋縄ではいかない須藤が、青砥と過ごす時間の中で、柔らかさみたいなものをしまい込んでいるけれど変化していく部分を表現としてどうすれば良いのだろうかと、日々悩んでいました。
ヒリヒリするようでもあり、でも「須藤の人生自体がそうだろうな」と思い、もがきながら演じていました。なのでよく「須藤だったらどうするんだろう」と監督と相談していました。

堺さん

現場では、監督と一緒に「それは須藤じゃないかもね」「もうちょっと心を閉じた方が良いかもね」「でも気持ちはそれなんだよ」というやり取りを、(井川さんと顔を見合わせながら)何度も何度もいろいろなシーンでしていましたね。

土井監督

気持ちの扉みたいなものを、どこまで開けるのかということは、本当に微妙なことですが、それによって全然見え方が変わります。なので、お酒を飲みながら話したりなど(青砥と須藤の)二人の長いシーンが多かったので、三人で一つ一つ積み重ねて作っていきました。
「太い」と表現される役なんですが、役柄上はどんどん痩せていかなければいけない役なんです。すごく大変だったと思います。

MC

須藤を見ていると、「私たち自身の中にも、須藤があるな」と感じた人も多いと思います。

井川さん

私ぐらいの歳になると、なかなか寄りかかれない気持ちがあります。
(須藤は)「もう恋愛とかないのかな」と思っているところに、(青砥という)幼馴染とこんな形で出会ってしまいます。自分の中に「もうない」と思ったからこそ地元に戻って来たのに、自分の恋に気づいて戸惑っているとは思うんです。そういったことを青砥が溶かしてくれる。須藤の思いがけない病気のこともあり、いろいろなことを考える役だったと思います。そうやって堺さん、監督と三人で一つ一つ作っていきました。

MC

青砥と須藤が、宝物のような存在になった人も多いと思います。それは、中学時代を演じたお二人がいたからこそでもあります。

堺さん

うん! そうだ! (会場のお客さん:笑)

MC

本作では、自転車の二人乗りのシーンも印象的です。中学時代の二人乗りと、大人時代の二人乗りがありました。坂元さん、自転車の二人乗りのシーンはいかがでしたか?

坂元さん

めっちゃ、緊張しました。まず、二人乗りをしたことがなかったので…。

堺さん

えっ! そうなの?

土井監督

最近の人は二人乗りをしたことがないんですよ。

堺さん

そうなんですか! (会場のお客さん:笑)

坂元さん

そうなんです。

堺さん

一色さんも?

一色さん

はい。(二人乗りを)したことはないです。初めてでした。

井川さん

でも、法律でダメだから(笑)。

堺さん

そうか…。そうだ…。

坂元さん

法で禁止されているんですよね。

堺さん

そう! 法で禁止されているんだ! (会場のお客さん:笑) 僕たちの頃も法で禁止はされていたかな。

井川さん

途中からじゃない?

堺さん

それは知らなかった。そうか…。(会場のお客さん:笑)
(※自転車の二人乗りが法律で禁止となったのは1950年から)

坂元さん

僕は「自転車を漕げるかな」という不安が、ずっとありました。

堺さん

そこから!

坂元さん

物語の設定上、落ちていた自転車を青砥が直して、ボロボロの自転車で二人乗りをしているというシーンだったので、程よく自転車が壊れていたんです。(会場のお客さん:笑) だから、ちゃんと漕げるかなって不安でした。後ろには、香澄ちゃん演じる須藤が乗っているし…。

堺さん

絶対に怪我をさせられないもんね。分かる!

坂元さん

ビクビクしながらやっていました。

土井監督

場所も河原だったので道が凸凹なんですよね。

坂元さん

あのシーンはビクビクしすぎて、もうあまり覚えていないです(苦笑)。

堺さん

(しみじみと)そうか…。

MC

そんな大切なシーンも、一度撮り直しがあったそうです。

坂元さん

そうなんです。一回撮影したんですが、雲がいまいち言うことを聞いてくれなくて、別日にもう一回撮り直しました。

堺さん

でも、撮り直した甲斐がありましたよね。

土井監督

そうですね。本作の最後のカットなので…。
でも、誰も「えっ!」と言わずに、「もう一回やりましょう」と言ってくれました。日が昇る前に本番を撮るので、暗いうちから準備をして、大変でした。二人は、真っ暗な中で自転車の練習をしていました。だから、「ここ」という時に「行け!」と言って撮影しました。

堺さん

それはビクビクするよね(笑)。

坂元さん

河原を三、四周くらいぐるぐる回ってから、カメラの方に直進する…という撮影のやり方でした。もう何周したか分からないです。

一色さん

監督もおっしゃっていたように、凸凹した道だったので、ちょっとスリルを味わいながら…。(会場のお客さん:笑)

堺さん

上品な言い方をされますね。

一色さん

いえいえ…(照笑)。楽しみながら乗っていました。早朝の撮影だったので、朝早くからスタッフの方々が準備をしてくださったおかげで、あんなに美しくて、儚いシーンが生まれたのかなと思います。

MC

今までずっと須藤を追いかけていた青砥が、ようやく前に行けた瞬間のような気持ちにもなりますね。

坂元さん

そうですね。青砥としては、とにかく幸せな時間でした。

MC

一色さんは、それを背中から感じましたか?

一色さん

はい、感じていました。

堺さん

すごいね。

坂元さん

(照れながら)良かった…。

堺さん

僕たちは「ひゃっほ〜い!」とやっていましたよね。(井川さん&会場のお客さん:笑)

井川さん

(楽しそうにうなずきながら)ねえ。

堺さん

あそこは唯一、“井川須藤”の鎧がストンとなくなるところだったので…。(井川さんと顔を見合わせて)今でも思い出しますよね。無邪気な井川さんの姿がとても楽しかったので、こっちもちょっとワクワクしちゃいました。楽しくなり過ぎましたかね。

井川さん

私は、後ろに乗っていたので、堺さんに意地悪するように、ひょいっと飛び降りてみたり、手を離してみたり…(笑)。

堺さん

あと何テイクかやっていたら、この人はバク転で降りるんじゃないかというくらい楽しんでいました(笑)。

土井監督

あの時の堺さんは、本当に少年の顔をしていますよね。顔が少年になっているんですよ。

堺さん

ニコニコする須藤は、良いものです。

井川さん

滅多に見られないから(笑)。

堺さん

滅多に見られない(笑)

MC

青砥が一人で自転車に乗っている時と、全然表情が違うんですよね。漕ぎ方一つとっても、ギャップがあります。

堺さん

一人で乗る時は、走らせ過ぎてチェーンが外れて壊れてしまったので、しばらく復旧に時間がかかったんです。(自転車が)カラカラカラ…となって、あの時は、一瞬チェーンが切れたのかと思いました。
あそこは思い切り漕ぎたいシーンでした。須藤の真実を知った後に、須藤の家に行くというシーンだったので、自分でもびっくりするようなスピードが出たんです。でも、自転車が耐えきれなかったんですね。そんな大切なシーンです。

MC

本作は平場に生きる、いわゆる普通の人々を描いた作品ですが、愛すべきキャラクターがたくさん登場します。皆さんが好きなキャラクター、気になるキャラクターを教えてください。

堺さん

原作はもちろんすばらしい小説ですが、映像が「勝ったな」と思うようなキャラクターがあるんです。それは、大森南朋さんが演じる江口です。原作よりもっと世話焼きで、ちょっと冗談を言ったりして、青砥をわざと地元につなぎ止めてくれるような人なんですね。原作ではこんなに江口は出てこないんです。南朋さん演じる江口だからこそ、青砥は地元にいることができたし、おかげで須藤とあんな思い出も作れたんじゃないかと思うので、まずは江口です。あと、母のお葬式の時のお坊さん。レアキャラです。(会場のお客さん:笑) テストの時と本番で、お経を変えたんですよ。

井川さん

それを堺さんは、すぐに気づいて、お坊さんに「すみません」と声をかけていました。

堺さん

「今のお経、何ですか?」って(笑)。その変えたお経の内容を聞いてみると、まさに「平場の月」にぴったりなお経だったんです! 「理趣経」(正式名称「般若波羅蜜多理趣百五十頌」という主に真言宗各派の常用経典)という空海の教えのお経なんですが、「人間の愛が一番美しいよ」というお経なんです。それは仏の妨げではなくて、それこそが悟りの道だよというお経です。そのお坊さんは、監督が何も言ってないのに、アドリブで「理趣経」に変えたんですよ。

MC

すごいですね! (会場のお客さん:拍手)

土井監督

僕も全く(お経が変わったことに)気がついていなかった(笑)。堺さんだけが気づいたんです。だから、堺さんがやけにお坊さんと話し込んでいるなと思っていました。(会場のお客さん:笑) そうしたら「実は…」みたいな話を聞いて、「あ、そうだったんですか」と(笑)。

MC

堺さんの探究心があるからこそ、分かった事実ですね。

堺さん

いやいやいや。まさか、お坊さんがアドリブをかましてくるとは思わないじゃないですか。びっくりして! そういう素敵なことがありました。

MC

お坊さんも気づいてくれて、うれしかったのではないでしょうか。

堺さん

ニヤリとしていました(笑)。

MC

井川さんはいかがでしょうか。

井川さん

そうですね。出てくる人がみんな濃いですからね(笑)。どうしようかな…。安藤玉恵ちゃんが演じた、うみちゃんですね。
学生時代って、友だちのいろいろなことや人間関係で苦しんだりするんです。でも、地元に戻ってきたら同級生の中で、うみちゃんは世話焼きなんです。でも、二人にとっては、ほっといてほしいと思うところなんですが、すごく良いキャラクターでした。

堺さん

良い芝居をしていましたよね。ズカズカ入ってくるあの感じが、たまらなかったですね。

井川さん

本当ですよね。あとやっぱり、(中村ゆりさんが演じる須藤の妹)みっちゃんかな。みっちゃんがいる三人のシーンは、姉妹の感じと、義理のお兄さんになるという感じがあって温かいし、「須藤」「青砥」と呼んでいる感じがすごく良い。いい歳になってから、こんな関係になることはなかなかないので…。

堺さん

お互いを苗字で呼び合うって、すごく素敵ですよね。

井川さん

会話の中で、みっちゃんがすごく良い感じに二人を微笑ましく見守ってくれていたので、みっちゃんがいてくれて、良かったと思いますね。中村ゆりちゃんには、本当に感謝しています。

坂元さん

僕は、あまり面白くない回答かもしれないですが、やっぱり中学時代の須藤が…(照笑)。

堺さん

(坂元さんを称えて)おお! それでこそ青砥だ!

坂元さん

試写で本作を観た時は、まだ青砥を演じた記憶が残っている時でした。だからなのか、一緒にお芝居をしていた時も、…うまく言葉にできないんですが、本当に感謝しかないんです。青砥を作ってくれた存在なので、やっぱり中学時代の須藤が一番好きです。(照れまくる坂元さんに、登壇者の皆さん&会場:ほっこり&笑)

土井監督

二枚目だね。(会場:同意するように拍手)

一色さん

私も中学時代の青砥…と言いたいのはもちろんなんですが、他には安藤玉恵さんが演じるうみちゃんが、私も気になります。遠慮のない感じというか、「身近にいそうだな」という感じを表現されるのがすごく上手で、本当に圧倒されました。

MC

地元に必ずいる気がしますね。

一色さん

そうですね。

MC

中学時代の青砥も、もちろん好きなキャラクターですね。

一色さん

もちろんです! もちろん青砥も。

坂元さん

ありがとうございます(照笑)。

土井監督

僕は、まず中学時代の青砥と同級生たちですね。先ほど堺さんが大森南朋さんと言っていましたが、安藤玉恵さん、椿鬼奴さんと、あと宇野祥平さんと吉岡睦雄さんが登場する、同級生たちのシーンは撮っていてもすごく楽しかったです。僕的にはドリームチームが組めたような感じがあります。あと、焼き鳥屋の大将を演じる塩見三省さんが、カウンターの奥でずっと二人を見守っているのも良かったですね。あれは、原作には出てこない役で、映像化にあたり作ったんです。たくさんのことをしゃべるわけでもないんだけれども、塩見さんの人生というか、存在みたいなものが説得力を持っている…。
本当に俳優さんは、いるだけでちゃんと芝居になっているからすごいなということを、改めて感じました。

MC

最後に堺さんからメッセージをお願いいたします。

堺さん

ようやく本作の船出が始まった感じです。冒頭にも申し上げたように、名前の付けようがないけれど、確実に心にさざ波が起こるような、作品になっていると思います。ぜひ、これに名前を付けられる方は付けて、付けられない方はそのまま、さざ波として、周りの方、もしくは自分の心の中に持っていてください。それは、この作品に携わった者として、こんなに幸せなことはないです。すばらしい原作小説から始まったこの作品が、皆さんの心に届いたことを本当に喜んでいます。どうぞ末永く、この作品をよろしくお願いいたします。今日はどうもありがとうございました。