「ゴジラ-1.0」大ヒット御礼白黒舞台挨拶

2024.01.12
  • 公開後舞台挨拶

大ヒット御礼白黒舞台挨拶

昨年11月3日に公開され、日本のみならず、北米をはじめ世界中で大ヒットを記録している「ゴジラ-1.0」のモノクロ版となる「ゴジラ-1.0/C」が1月12日に公開されました。これを記念して同日、東京・日比谷のTOHOシネマズ 日比谷にて、大ヒット御礼白黒舞台挨拶が開催され、神木隆之介さん、浜辺美波さん、佐々木蔵之介さん、山田裕貴さん、田中美央さんが登壇しました。米アカデミー賞視覚効果賞ノミネートに向けてのロビー活動で渡米中の山崎貴監督もオンラインで参加をしたこちらの舞台挨拶の模様をレポートいたします!

敷島浩一役

神木隆之介さん

敷島浩一役

大石典子役

浜辺美波さん

大石典子役

秋津淸治役

佐々木蔵之介さん

秋津淸治役

水島四郎役

山田裕貴さん

水島四郎役

堀田辰雄役

田中美央さん

堀田辰雄役

神木さん

皆さん、今年もよろしくお願いします。
皆さんは、今本作を観られたということですが、いかがでしたでしょうか? 白黒上映ということで、一つの映画作品の上映で色を変えるってことは、なかなかないことだと思うので、新たな挑戦だと思います。そんなおめでたい初日にこうやって皆さんに来ていただけてうれしい気持ちでいっぱいです。

浜辺さん

皆さん明けましておめでとうございます。こんなに公開から時間が経ったのに、こうやって大ヒット御礼、モノクロ公開記念舞台挨拶でまた皆さんにお会いできる――その機会を作ってくださったのも皆さんだと思いますので、本当にうれしく思います。当時のことを思い出しながら、ここにはいないですが、山崎さんとの楽しいお話ができることを楽しみにしております。

佐々木さん

公開して二カ月くらい経って、このように再び皆さんの前でご挨拶できることはうれしいです。そして、この作品に出演できたことに感謝しています。大ヒット御礼で、二度あることは三度あるということで、「大大ヒット御礼」が、もういっぺんあるかなと思っております。本日は楽しんでいってください。

山田さん

レッドカーペットから初日の舞台挨拶にも登壇したんですが、感想を見ていると「あ、山田裕貴出ていたんだ?」と…(笑)。あまり僕が出ていたことが広まっていない事実を知って、「舞台挨拶に絶対に立ちたい!」と思いました(笑)。本作を観て、「あ、山田裕貴だ!出ていたんだ!」と言ってもらえたらと思います。その作品が海外に行って、ちょっとXのポストでは賞を獲り過ぎていて、何の賞か分からないくらいの賞を受賞しています。こうやって日本の作品が世界で評価されて、またそれが帰ってきた時、「あ、日本の映画って面白いんだな」と思ってもらえる。そんなムーブメントを起こす作品に携わることができて本当にうれしいなと思います。そして、今一度、僕がこの作品に出ているということを宣言していきたいと思います。

田中さん

皆さん、明けましておめでとうございます。
「海神(わだつみ)作戦を開始する!」(※劇中の堀田艦長のセリフ)
の山田でございます。

■会場から大きな拍手!

山田さん

堀田艦長(笑)!

MC

「衝撃に備えろ!」も言っていただいてもよろしいでしょうか?

田中さん

「衝撃に備えろ!」

■再び大きな拍手!

田中さん

まさかここに立たせてもらえるとは思わなかったので、感謝でございます。私も我慢しきれず、朝10時から渋谷のTOHOシネマズでモノクロ版を観てきました。観たばかりなので、まだ興奮しておりますので、この興奮を皆さんと共有できればと思います。

MC

公開から70日間で興行収入52億円、観客動員数339万人を突破しております。世界に目を向けても北米興行収入は4974万ドル――約72億円で、北米での日本実写映画のNO.1を記録し、アニメを含めても歴代二位です。また日本を除く世界興行収入は6110万ドルで約88億円を突破し、日本国内を合わせて140億円を突破しております。
さらに、登壇者の皆さんの後ろには熱い感想のメッセージが寄せられています。

神木さん

(後ろのパネルに書かれた観客からのコメントを見ながら)これ気になりますね。「やっぱり山崎監督には、このキャストで続編を作ってほしい」ってありますよ!

山田さん

よっしゃ!

浜辺さん

出られる(笑)!

MC

皆さんの周りでの反響や感想はいかがですか?

神木さん

公開初日から、役者仲間や一緒にお仕事をしたスタッフさん、親戚、各方面から「観たよ」「二回目」「三回目」といった連絡も来ています。SNSでも毎日のように「『ゴジラ-1.0』観に行ってきた」という声を、ポストですか…? (ツイートではなく)ポストで良いんですか?

山田さん

(ツイートから)ポストに変わりましたね。

神木さん

まだ口が慣れていない(笑)。

山田さん

慣れていないよね。僕もさっき「ポスト」って言いながら「ポストだよね?」って思っていたもん。

神木さん

皆さんのご意見や感想を見ちゃうんですよね。公開して70日くらい経つけれど、毎日のように(ポストが)流れているんですが、それがうれしいんですよね。白黒版も公開されて、また違う見方になったので、白黒版を観て「こういう捉え方、表現になるんだ」という新しい感想がこれからは見られるのを楽しみにしています。

MC

神木さんがエゴサをしているという…。

神木さん

していますよ。

MC

浜辺さんはいかがですか?

浜辺さん

たくさん反響をもらいましたね。他の作品の打ち上げをしているのに「『ゴジラ-1.0』どうだった?」「どうやって撮ったの?」とか、それくらい業界の方から話しかけられました。私の母も「もうすごく泣いた」って言っていました。私が出演する作品でも、怖いものや私がイヤな目に遭う作品は、母は観られないし、観ても「嫌だ」って言うんですが、本作は「すごく泣けて良かったし、ゴジラも怖かった」と言っていました。私の予想をはるかに超える反応をしていて、すごくうれしかったです。「母にも届くんだ」という驚きがありました。

佐々木さん

僕もいっぱい…業界も友だちも家族もいっぱい観てくれています。しかも、一回じゃなく二回、三回と観てくれているんですね。「ゴジラ-1.0」を初めて観て「あんなに怖いって知らなかった」「海を泳ぐって知らなかった」とか言っていました。「すごく怖かった」と言っていた人が、次は4DXで観て「メッチャ面白かった!メッチャ楽しかった」って言っていて、「そんなに変わる?」って…(笑)。いろんな見方があるんだなって思いました。この白黒でまた違う見方になるだろうと楽しみです。

山田さん

僕の周りも「こういう人まで観てくれているんだ」っていう感じです。わざわざ「『ゴジラ-1.0』観たよ」と声をかけてくれる俳優さんもいました。歴史ある作品なので、「ゴジラ」はちょっと昔のものだと思う感覚もあると思いますが、いつもお世話になっているメイクさんが、お子さんと一緒に家族で観に行って、本作にハマったそうです。今日の会場の真ん中にもいらっしゃいますが、ああやってフィギュアを持って、誕生日プレゼントに「ゴジラのフィギュアがほしい」「キングギドラがほしい」と言っていたみたいです。巡り巡って新たに子どもたちに素敵なものを芽生えさせているんだと思うと、だからこうやってたくさん愛されるんだなと感じました。

田中さん

僕も周りの友だちが一回のみならず二回、三回、お子さんや友だちを連れて観に行ってくれています。会場にも「13回観ました」という方がいらっしゃいますが、モノクロを入れて僕は15回観ています。勝っちゃいました(笑)!

MC

劇場で(堀田艦長だと)気づかれているという話でしたが…?

田中さん

いや、一度も声はかけていただいていないです。

MC

でも、目撃情報が結構ありますけれど…。

田中さん

日比谷のゴジラ像の前にぽつんと座っているんで、いつでも声かけてください。

MC

そんなにたくさん観ても見飽きないですか?

田中さん

飽きないです。大好きです。

MC

山崎監督は今はアメリカにいらっしゃり、本日は欠席されています。本作がアカデミー賞視覚効果賞へのノミネートに王手をかけているということで、アカデミー賞に向けてのロビー活動の一環で渡米されています。本日は渡米中の監督とリモートでつながっておりますので、神木さん、監督をお呼びいただけますか?

神木さん

じゃあ、良いですか?「世界の貴(タカシ)!」

山田さん

貴(タカシ)~!

■ハリウッドの丘を背景に設定した山崎監督がスクリーンに登場!

神木さん

そこって、ホテルでしょ(笑)?

山崎監督

夜中の二時のホテルです。背景だけうさん臭いハリウッドに…(笑)。

山田さん

これ、視覚効果としては良くないですね(笑)。

山崎監督

バレバレだね。東京にいるのにハリウッドにいるフリをしている人みたいになっています(苦笑)。

神木さん

何時ですか?

山崎監督

夜中の二時です。辛いです(苦笑)。

神木さん

そちらでは何をしているんですか?

山崎監督

いろいろやっていますよ。現地の取材を受けたり、あと超巨匠の監督たちに会っています。

神木さん

えぇっ? ちなみに「超巨匠」というのは…?

山崎監督

言えない、言えない! 言えないくらいの巨匠たちに会っていますね。

山田さん

言えないくらい? 巨匠って言っちゃダメなの?

山崎監督

なんか、まだ言っちゃダメみたい。

神木さん

ヒントは?

山崎監督

本当に上から数えるような人たちです。「タカシに会いたいんだよ」って連絡があって、何人も会っています。あとはノミネートに向けたプレゼンテーションもあるので、それのリハーサルがあって、これから本番です。

浜辺さん

これから本番?

山崎監督

明後日ですかね。あとはクリティクス・チョイス・アワード(放送映画批評家協会賞)という大事な賞の「外国語映画賞」にもノミネートされているので、その授賞式にも行きます。まだ決まるかどうかは分かりません。もう大変! 訳が分かりません(苦笑)。

浜辺さん

たしかにいつもより声も低いですよね。いつも「ゴジラ-1.0」の舞台挨拶にはお人形さんを持って来てくれるんですが…。

山田さん

二時ですからね。

神木さん

昼間にずっとしゃべられて、疲れちゃっていますよね。

山崎監督

昼間ずっといろいろやってからの二時ですよ。

神木さん

ちなみに、監督にはこの(キャスト陣が使っている)マイクを使わないと声が聞こえないんですか?

山崎監督

そうなんです。だから、会場の皆さんが拍手をしているかどうか全然分からないんです。

■会場からは拍手と「貴(タカシ)!」コールがわき起こる。

神木さん

聞こえました?

山崎監督

聞こえました。ありがとうございます。でも、ものすごく呼び捨てされているのが、うれしいけれど切ない気持ちです。

山田さん

愛されているんですよ! そこは気にするんですね(笑)。

山崎監督

大丈夫です(笑)。皆さんありがとう!

MC

せっかくこうして山崎監督とリモートでつないだので、白黒上映が始まりましたし、ここで監督に聞いておきたいこと、白黒ハッキリさせておきたいことを皆さんから尋ねていただければと思います。

神木さん

僕、よく「世界の貴(タカシ)」と呼ぶじゃないですか? あれってイヤですか(笑)?

山崎監督

イヤだよ!

神木さん

じゃあ、これからも呼びますね!

山崎監督

いやいや。

MC

普段から呼んでいらっしゃるんですね?

山崎監督

ちゃんと「世界の」を付けるからね…。

神木さん

そこは付けなきゃいけないなと。

MC

アカデミー賞を獲ったら本当に「世界の貴(タカシ)」ですからね。

山崎監督

何だか安っぽいな…(苦笑)。ただのパチモンみたいになっている(笑)。

MC

浜辺さんはいかがですか?

浜辺さん

白黒つけておきたいこと…? 監督が今までのシリーズの中で一番好きな怪獣は何ですか?

山崎監督

ゴジラですよ。

浜辺さん

二番目!

山崎監督

二番目? キングギドラですね。僕の地元の松本を初めて襲った怪獣なんです。もしかしたらゴジラより好きかもしれない怪獣です。

MC

「続編を」という熱がすごくありますが、いかがですか? 

■会場から拍手が!

神木さん

世界の貴(タカシ)!

浜辺さん

貴(タカシ)~!

山崎監督

知りません(苦笑)。でも、続編作りたいですよね。みんなで東宝に言いましょう。でも、どう作るんでしょうね。

MC

キャストの皆さんはそのまま続投で?

山崎監督

「スケジュールがどうの…」とか言わないでしょうね?

佐々木さん

Mr.タカシ・ヤマザキに聞きたいんですが、監督の取材とかをいろいろ見ていた中で、一番心に残ったのが「映画館に来ていただける作品を作りたい」「コロナを経て、みんなに映画館に来てほしい」ということでした。本作は、エンタメで間口を広く、そしてこれまでの「ゴジラ」に敬意を払って作られたと思います。本当にプロデューサー的な思考を持ちつつ、有言実行で、日本のみならず世界でもお客さんが入っていますが、「ここは自分が思い描いた予想以上にうまくいった」という部分と、「ここはうまくいかなかった」部分を言える範囲で教えていただけますか?

山崎監督

そうですね、今の状況は、世界展開も含めて夢のようですが、すごくドメスティックな物語だったのに、世界の人が反応してくれたのは完全に予想外ですね。国内で頑張ろうと思っていたものが、海外でもものすごくたくさんの人に観ていただけて、本当に予想外でうれしいです。うまくいかなかったことは……ないです! うまくいきすぎて、今アメリカに来ていることも含めて「夢じゃないか」って思います。こんなことは滅多にないので、しっかりと味わいたいと思っています。

MC

山田さんはいかがですか?

山田さん

満足しちゃったな、もう…何だろう? たくさんの人に愛される作品になったのは、どこが決め手でしょうか?

山崎監督

今日、とある監督に会ったんですが「みんなの演技が素晴らしい」と言っていました。「ものすごく伝わってくる」と言っていたんで、そういうことじゃないですか? 皆さんのお芝居が言葉の壁を超えて伝わったんですよ。それが大きかったと思います!

田中さん

いろんなお客さんの意見を聞いている中で「『ゴジラ』映画で初めて泣いた」という方が多いです。監督ご自身が編集などをされている中で、涙があふれてくるようなことはありましたか?

山崎監督

作っている最中に何回も観るので、涙まではいかないですが、何回も観ているのにグッとくる瞬間はあります。それは本物なんじゃないかと思います。

田中さん

僕は何回観ても泣けます!

MC

せっかくですから監督からキャストの皆さんに聞いておきたいことはありますか?

山崎監督

せっかく「新生丸」メンバーが来てくれているので聞きたいんですが、また海に行きます?

■神木さん、佐々木さん、山田さんは苦笑を浮かべつつ無言で、目をそらす。

浜辺さん

(神木さんらの様子に)そんなに辛かったんだ(笑)?

MC

誰も即答しないですね。

神木さん

たしかに迫力はあったよね?

山田さん

確実に迫力はありました。

佐々木さん

あったね(笑)。

神木さん

リアルな揺れで、本当に命を懸けて、僕らは見えないゴジラと戦い…フルスロットルで進んでいく船の最後尾で戦ったりしたじゃないですか?  でも…どうなんでしょうね(苦笑)? スタジオで撮ったらどういう風になるのか?

山田さん

比較したいよね(笑)。だって視覚効果がすご過ぎるんだもん!

神木さん

取材でも「え?あの海のシーンスタジオでしょ?」とおっしゃる方もいましたからね。CGがすご過ぎるんですよ。「いやいや、ちゃんと海に出ていますよ」と言っておきました。

山田さん

リアルな海での撮影が認められちゃっているからね…「視覚効果がすごい」って。

神木さん

どうなんでしょう?…スタジオで揺れても…。

山田さん

カメラさんも揺れていましたが…。

神木さん

そのスタジオ撮影での揺れと、海の揺れとではどっちが酔うんだろうね?

山田さん

僕らもう、酔う話しかしていない(笑)。

佐々木さん

だって、僕は取材でも言ったもん。「涙も、汗も、鼻水も、違うものも出していました」って(笑)。僕らだけでなくスタッフさんもね。

山田さん

監督もね。

佐々木さん

監督自身が行きたいのか行きたくないのかをはっきりさせた方が…(笑)。

山崎監督

僕は出してはいないですよ(笑)。我慢していました。

田中さん

僕は一番海に行かなアカンのに、全部スタジオでした(笑)。

神木さん

臨場感はね、気持ち良かったですけれどね。楽しかったですし。

佐々木さん

あれでチームが結束したのはありましたよね。

山田さん

また行きましょうよ(笑)。

浜辺さん

いってらっしゃ~い(笑)!

山崎監督

典子だって行く可能性はあるよね?

浜辺さん

行かないですよ!

山田さん

また、電車で良いんじゃないですか?

浜辺さん

次に典子がいるかも分からないんですから!

神木さん

電車! 電車!

浜辺さん

電車もないです(笑)!

山田さん

(典子の)最後に反応した細胞がゴジラを探すカギになるかもしれないから、一緒に海に…って(笑)。

浜辺さん

イヤだ、イヤだ! そんなおとりみたいに使わないでくださいよ。エサ(笑)?

MC

そろそろお時間になりますので、神木さんからメッセージをお願いします。

神木さん

こうやって長きにわたって、皆さんにゴジラという存在、本作を愛してくださり、本当にありがとうございます。今日から白黒版もさらに愛していただければと思っております。そして、せっかくなので監督からも皆さんに一言お願いします。

山崎監督

モノクロもすごく怖いので、ぜひ観ていただきたいです。世界の方たちがすごく喜んでくださっているので、日本の皆さんにもまた何度も観て、しっかり楽しんでいただきたいと思っています。本当にずっと「ゴジラ」を応援してくださってありがとうございます。よろしくお願います。