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映画『8番出口』初日舞台挨拶

2025.08.29
  • 初日舞台挨拶

初日舞台挨拶

世界的人気ゲームを実写映画化し、カンヌ国際映画祭でも喝采を浴びた『8番出口』が8月29日についに公開を迎え、TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて舞台挨拶が開催されました。主演の二宮和也さん、小松菜奈さん、河内大和さん、川村元気監督が舞台挨拶に登壇しました。こちらの舞台挨拶の模様をレポートいたします!

迷う男役

二宮和也さん

迷う男役

ある女役

小松菜奈さん

ある女役

歩く男役

河内大和さん

歩く男役

川村元気監督

二宮さん

本日は、数多くある映画の中から本作を観ていただきありがとうございます。皆さんは本作を観た後なので、楽しい話ができればと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

小松さん

皆さん、こんばんは。今日は初日舞台挨拶にお越しいただきありがとうございます。現場でも感じていましたが、改めてスクリーンで観ると、ゲームの世界観の再現度が本当に素晴らしくて、圧倒されました。観ている自分が、プレーヤーになった気分になれます。常に何かに自分も見張られているような、追われているような疑似体験ができる。そんな新感覚な面白さが本作にはあると思います。今日、皆さんには本作を観ていただいたかと思いますが、「ここはどういう意味なのかな?」といった考察も楽しんでいただければと思います。

河内さん

今日はこの劇場にお越しいただきましてありがとうございます。僕はもう本当に、この日を待ち望んでおりました。「おじさん」がなぜ歩いてるのか? なぜ笑ってるのか? その意味を皆さんはもうお分かりだと思います。皆さんの感想を楽しみに待っています。本当にありがとうございます。

川村監督

まずは、初日に来ていただき、本当にありがとうございます。今まで、僕らはプロモーション期間中、作品について言えないことが多すぎて、苦しかったです。今日も言えることがある程度制限はされますが、観終わった方々と楽しい話ができればと思っております。よろしくお願いいたします。

MC

本作は、本日8月29日から全国407館(IMAXを含む)で公開されております。先ほど速報が入ってまいりました。そこから計算したところ、この金土日の3日間で『8番出口』だけに、8億円を目指す大ヒットスタートになっております。

二宮さん

ありがとうございます。

MC

せっかくなので、ピッタリ8億円で止めたいみたいな…。

二宮さん

止めたいんだ(笑)?

MC

さらに専門家の方が最終興行収入を計算したところ、最終的に40億円を目指す大ヒットが見込まれるとのことです。

二宮さん

これ、逆にお客さんにプレッシャーがかかっちゃうかな? 先ほど挨拶でも言いましたが、現在、様々な作品が上映している中で、自分で言うのもなんですが、このヘンテコな作品を選んでいただいて、(会場:笑) 皆さんは変わった人だと思います。入口と出口が全く違うような映画はなかなかないと思うので、皆さんとこの作品を共有できたのはすごくうれしいですね。

川村監督

まず、本作を選ぶというのは、勇気がいる選択だと思います(笑)。あのゲームが、一体どういう作品になっているのか、さっぱり分からないですよね。だって、ゲームにストーリーがないので…。二宮くんに本作の企画書を渡した時に、すごく不安そうな顔をされたのをさっき思い出しました(苦笑)。入口の印象と、観終わった出口の印象は、かなり違っていると思います。そこの感情を、これから観る前の人たちに、上手な形で広めてもらえたらうれしく思います。

MC

SNSの感想を見ると、「ゲーム好きでやり込んでいるから『厳しい目で見てやろう!』と思って行ったら、面白かった!」みたいなものがあります。

二宮さん

それはうれしいですよね。

MC

「どんな映画になるんだ?と思ったら、こう来たか!」という感想もありますね。

二宮さん

「おじさん」がずっと歩いているんでね…。いや、「歩くおじさん」がずっと歩いているんでね…。

河内さん

「歩く男」です。「歩くおじさん」じゃないです(苦笑)。

二宮さん

ああ、「歩く男」か…えっ! 「歩くおじさん」じゃないの?

河内さん

「おじさん」こと「歩く男」なんです。「歩くおじさん」じゃないんですよ。

二宮さん

「歩くおじさん」じゃないんだ(笑)? 「歩く男」なんだね。そういう精密さ加減とか、セットもそうですが、ゲームをやり込めばやり込んでくれている人ほど、その再現度の高さに感心・感動してくれるんじゃないかなと思いますね。

MC

さっき小松さんも「ゲームの中に自分が入り込んだみたいだった」という話をされていましたが、それだけではないところもありますよね?

小松さん

そうですね。特に私の役はオリジナルなので、「小松菜奈はどういう役で登場するんだろう?」という声を聞いていました。やっと公開して、全貌が明らかになり、やっとしゃべれると思ったら安心しました(笑)。

MC

前回の「88m無限ループカーペットアライバルイベント」の時は何も言えない感じでしたもんね?

小松さん

そうですね。ほぼ何も言えない感じで…。

MC

SNSでは他にも「映画を観た後、地下鉄に乗って帰るのがちょっとドキドキする」というものがありましたが、これは会場の皆さんも、絶対そうですね。

二宮さん

来るかもしれないからね?

河内さん

出会うと思いますよ(笑)。

MC

今、河内さんが地下鉄の駅を歩いていたら、ドキッとしますよね?

河内さん

白シャツで歩いていたら、ドキッとするんじゃないですか(笑)?

MC

他にも、「ホラー映画なのかと思って、ちょっとドキドキしながら観ました。地下通路にこんな壮大な人生ドラマがあったということを知って思わず涙!観る前と後ではとっても印象が変わる映画だと思いました」という感想もあります。

川村監督

そうですね。本作の結構大事な部分を、真ん中の二人(二宮さん&小松さん)が演じてくれました。そこを早く観てほしいと思っていたんですが、一切それについてしゃべれない(苦笑)。「海」っていうことだけは言っても良いですか? (登壇者の皆さん:笑) じゃあ、「海のシーン」良かったと思うんですが、いかがだったでしょうか?

■会場から拍手!

MC

あのシーンはいかがでしたか?

二宮さん

全員、楽しかったですよ。河内さんも撮影現場に来てくれたんです。

河内さん

僕は出番がないのに見学に行きました。

MC

砂浜は歩いていないですよね?

河内さん

歩いていないです。海の上から歩いてこようかと思ったんですが、出来ませんでした(笑)。
僕としては、(地下通路の)あのシーンばかりだったので、海のシーンは絶対に行きたいと思っていました。美しいシーンでした。

MC

こんな感想も届いています。「俳優の皆さんの演技が凄まじかった!登場人物が少なくて、それぞれの役がとても難しい役のはずなのに、俳優さんって本当にすごいなと思いました。中でも無限ループする空間で迷う男を演じた二宮さんの飽きさせない男!もう日本代表だと思います」ということです。

■会場から拍手!

二宮さん

飽きさせないので(笑)。

MC

新しい称号を手に入れましたね?

二宮さん

次回作で使いたいと思います。「飽きさせない男」!

MC

二宮さんは、ほぼ一人で出ているシーンも多かったですね。

二宮さん

そうですね。多かったです。原作に忠実にというか、再現性の高さを目指しているつもりなので、物語を大きく動かす前は、いかに原作を敬愛しながら、汚さずにちゃんと表現できるか

MC

小松さんは「ある女」を演じてみていかがでしたか?

小松さん

そうですね、私は最初に声の出演があるんです。声色を変えるというか、自分的には自然に伝えているつもりなのに、「ちょっと怒っている」と思われてしまう部分もあったので、監督と話し合ってそこの調節をしていきましたね。
あとは、急遽撮影で顔が出るシーンが増えました。最初、声だけだったんですが、「やっぱり登場させよう」となって、出演させていただきました。

川村監督

本当に本作は、こんなことばっかり起きています。
全然シナリオ通り進まなかったり、さっき二宮さんは「飽きさせない男」っていう話でしたが、シナリオ通りに演じてもらって、編集してみたら「飽きるね」となったり…。

MC

「飽きさせる男」だったんですか?

二宮さん

現場をね(笑)。「現場を飽きさせる男」(笑)。

川村監督

それでもう一回話し合って「ちょっと芝居を変えよう」とか。

二宮さん

話し合ってみたら「やっぱり(小松さんに)来てもらった方が良い」ってなって…。でも、 「いなくて良い」って言われてんのに次の日には急に「来てもらった方が良い」って言われたら不安ですよね?

小松さん

でもなんか「呼ばれるかな」って思いました。

二宮さん

本当?

小松さん

現場に数日いてみたら、「これ呼ばれるな」と思っていました。だから、呼ばれた時は「キター!」って思いました(笑)。

川村監督

それくらい、現場で毎日シナリオを書き換えて、変わりながら撮っていました。その作り方がすごく「ゲーム的」というか、一回やってみてうまくいかなかったから、シナリオを書き換えて、お芝居も変えて撮る…という繰り返しでした。僕らが先を読めないで作っているから、お客さんはもっと読めないんじゃないかと思います。

MC

日本での公開を皮切りに、ここからさらに海外の映画祭へ羽ばたいていきます。9月にはカナダのトロント国際映画祭、韓国の釜山国際映画祭。10月にはスペインのシッチェス・カタロニア国際映画祭への出品も決定しております。おじさんも国境越えて、世界中で大人気になるんじゃないですか?

河内さん

この作品のオファーをいただいてから、初めて川村監督とお話した時に「おじさんはこの作品のアイコンになるんで、覚悟しておいてください」みたいなことを言われたんです。今、日本の映画館と本屋が大変なことになっていて…。どこに行っても自分がいるっていう(笑)。

二宮さん

SNSを見ていると「こんなにいろんなパターンを撮ってたの?」って思いました。

河内さん

みんなが知らないところで、撮影が終わった後に一人居残りをして、撮っていたんです。「居残りおじさん」です。

MC

SNSでもやっぱり子供人気がすごいですよ。

河内さん

子どもに声をかけられることが多いです。「8番出口の人だ!」って。

二宮さん

へぇ! もう「変なおじさん」と同じですね(笑)。

河内さん

いやいや(苦笑)! でも、うれしいです。大人の方は、多分まだ怖いから、声がかけられないんですよね。

MC

見る前と見た後で印象がガラリと変わる部分もあったりして、その辺も演じていて面白い部分もあったんじゃないすか?

河内さん

そうですね、最初ゲームを見て「このおじさんをやるのか」と思いました。

二宮さん

(笑)。思いますよね。それは、思うと思います。

河内さん

「これどうやって演じるんだろう?」と思いましたが、脚本を見て「なるほどな」と思いました。おじさんは、おじさんなりに、ああやって歩いている理由があって、ああやって笑顔になる理由がきっとあるんだなと思いました。それを撮影しながら探している感じでしたね。

MC

そして、釜山国際映画祭からも素敵なニュースが入ってきております。映画祭の人気プログラムに「アクターズハウス」というプログラムがあります。これは…

二宮さん

(MCの言葉を遮るように先走って照れ笑いをしながら)あぁ、(選ばれてしまって)すみません(深々と頭を下げる)。

MC

早い!早い!

川村監督

ちゃんと聞こう!

MC

この「アクターズハウス」というのは、演技力だけではなく、スクリーン内外で際立つスター性を放ち、高い評価を得ている俳優にスポットを当て、俳優自身の魅力に迫るトークプログラムです。過去には「ミナリ」(2020年公開/監督:リー・アイザック・チョン)で韓国人初のアカデミー賞助演女優賞を受賞したユン・ヨジョンさんや、是枝裕和監督の「ベイビー・ブローカー」(2022年公開/出演:ソン・ガンホ、カン・ドンウォン他)に出演したカン・ドンウォンさんなど、韓国のスターの皆さんが登壇してきた人気プログラムです。今回、初の日本人俳優として二宮和也さんの登壇が決定しております!(二宮さんは客席の左右あらゆる方面に向かって頭を下げる)この、「スクリーン内外で際立つスター性」という…。

二宮さん

スクリーン内外で…すみません。(苦笑しながら頭を下げる)

MC

今までの俳優人生を語ったりするということなんですが…。

二宮さん

だとすれば、怯えます! いや、どういったものなのっていうのは…。

川村監督

当日イ・ビョンホンさんと出るらしいですよ。何を話します?

二宮さん

いや、とりあえず写真を撮ってもらいます。

河内さん

写真好きだな!

二宮さん

絶対に写真は撮りたい。
やっぱり本作と一緒に海外に行くっていうのは、本当に旅行してるみたいで、いろんな思い出が増えていきますよね。河内さんも一緒に行くんですよね。

河内さん

行かせていただきます!

MC

そうなんですね。川村監督は行かれますか?

川村監督

行きます。おじさんと一緒にレッドカーペットを歩くんですが、衣装をどうしようかなって考えているんです。

二宮さん

ドレスコードないんですか?

川村監督

いやどうなんですかね?

二宮さん

ちょっとワクワクしてきちゃった!

MC

さて、ここからは映画の世界観を表す重要なキーワードである「異変あり」「異変なし」の二択にちなんで、テーマトークを皆さんとしていきたいと思います。これから、いくつかの質問をいたしますので、「その通りだな」と思ったら「異変なし」の札を、「いや、それは違うよ!」と思ったら「異変あり」の札を挙げてください。

【質問1】

本作の撮影はかなり変わった撮影手法だったとうかがっておりますが、何の問題もなくスムーズに撮影できたなと思ったら、「異変なし」。
いや、結構大変で苦労したかなと思ったら「異変あり」を挙げてください。

■全員「異変あり」。

小松さん

良かった!

二宮さん

みんなが同じ思いでしたね。
「もう一回観てもらいたい」という意味を込めてなんですが、映画の中のメインストリートみたいところがあるじゃないですか?

MC

ループしていく通路ですね。

二宮さん

あそこに「迷う男」が三歩入ると、(おじさんが)出てくるんですよ。これをずっーと守らなきゃいけないんです、我々は。

河内さん

(爆笑)。

二宮さん

同じところで「おじさん」って言わなければならないので、僕がちょっとタイミングをずらしてしまっても、おじさんがちゃんと調整をして、いるべきところにいてくれるんです。それって、お芝居とはまたちょっと違う脳が働いているんですよ。それは「異変あり」という感じでした。

MC

それは大変だったということですか?

二宮さん

大変というよりも、新しい感覚でしたね。

河内さん

そうですね。どのタイルのどの部分で曲がって、どちらの足で曲がるかは、決めていたんですよ。でも、やっぱり二宮さんは毎回、芝居が違うじゃないですか?

二宮さん

いい意味でね(笑)?

MC

「飽きさせない」から。

河内さん

(笑)。その「飽きさせない」が如実に出ていましたね。スタッフさんがキューを出してくれるんすが、その通りに出ても違う時が結構ありました。毎回、スピードが違うから、その速度調整とかは結構大変だったんですが、楽しかったですね。

二宮さん

そんなのやったことなかったから、楽しかったですね。
まあ、僕はもう基本的に自由にやっているから、(河内さんが)全調整をしてくれて。

MC

一点を見つめながら微妙に調整して?

河内さん

そうそう、(真っすぐしか)見れないからね。こうやって(真っすぐに一点を)見るんですが、タイルをずっと見ていると、何だかクラクラしてくるんですよ。

二宮さん

分かるかも。

■二宮さんと小松さんと監督は後ろにあるセットのタイルの絵をじっとみる。

河内さん

だからもう、グワーンってなりながら歩いている時もありました。でも、舞台みたいで面白かったですね。

MC

小松さんも「異変あり」を挙げていますが?

小松さん

マイナスな捉え方ではないんですが、聞いてもらいたくて…。

二宮さん

これからマイナスなことを言おうと?

小松さん

違います、違います(笑)! そうじゃないよと(笑)。

二宮さん

そうじゃないのね。

小松さん

私は現場で見ていたんですが、「迷う男」が黄色い部屋に入っちゃうシーンがあるんですが、その部屋のタイルが黄色なんです。そこで監督が「いや、この黄色じゃないんだよな…」って言って、もう一回それを撮り直しするっていう話を聞こえてきたんです。その時にアンミカさんの「白は200色あんねん」って言葉が浮かんできて(笑)。いや、どの黄色が正解なんだろうって思いました。

二宮さん

塗り直しましたからね。しかも、乾かすのに二日くらいかかりました。

MC

監督はそんなの当たり前だよという感じですか?

川村監督

いやいや、黄色に異常なこだわりを持っていた二カ月間でしたね。でも、全然違うんですよ。(会場のセットを差して)この黄色とそこの黄色も全然違うじゃないですか。黄色って、ちょっとした差で印象が変わるんですよ。怖くもなるし、温かくもなるので、結構面白い色だなって…言い訳です。

小松さん

でも、細部にまでこだわって、みんなで話し合って、追求していくっていう時間はすごく良かったと思います。

MC

監督も「異変あり」ですが…?

川村監督

小松菜奈さんの初日の話なんですが…。今言われたので、ちょっと言い返そうかなって(笑)。
小松さんは、久しぶりの映画の現場だったんですよね? 一年ぶりくらいでしたっけ?

小松さん

はい、そうでした。

川村監督

結構、スンとした顔でやってくるんですよ、この人は。

小松さん

そういう顔なんですよ(笑)。

川村監督

「小松菜奈が“スン”とした顔でやってきたな…」って思っていたら、現場のパイプ椅子に座って緊張で震えているんですよ。声を録っても、声がずっと震えているから「これはダメだ!」って思うくらいでした。

小松さん

そうなんです。そう見えちゃうのが良いところなのか悪いところなのか?

二宮さん

良いところなのよ。でも実際、緊張しているんだもんね?

小松さん

めちゃくちゃ緊張しています。ノミの心臓なんです(苦笑)。

川村監督

今日も、ずっと挨拶の前に「はぁ、緊張して吐きそう」って言っていましたよね。

二宮さん

「何しゃべって良いか分からない…」って言っていましたけど、さっきからベラしゃべりですよ(笑)。

小松さん

そんなことは言っていないですよ。「緊張しています」って言っていたんです。

【質問2】

私は身の回りの日常生活に起きる異変に全く気づくことができないタイプだ。
気づかない場合は「異変なし」いやいろいろ気づいちゃうんですよね、細かいとこも…という場合は「異変あり」を挙げてください。

■二宮さん「異変なし」、小松さん、河内さん、川村監督は「異変あり」

二宮さん

僕はあんまり気づかないというか、あんまり私生活に興味がないのかもしれないです。違っていても自分で直せばいいし…、という感じで、あんまり気にしたことがなかいですね。

河内さん

あんまり気にしなさそうですよね。何が起きても動じない感じがします。いい意味で、自然とそこにいるんですよ。中はどうなのかは分からないですがね。

小松さん

「緊張するんですか?」というお話をしたら「全然しない」って言っていました。

MC

緊張したことはないんですか?

二宮さん

さすがにしたことはありますよ(笑)。でも、あんまりしないかも。

川村監督

僕が驚いたのは、カンヌ国際映画祭でスタンディングオベーションを受けている時って、パニックになるんですよ。でも、二宮さんはカメラに向かって投げキッスをしていましたからね。それを見た是枝裕和監督から「ニノすごいね」っていう一言だけのコメントが来ました(笑)。(登壇者の皆さん:笑) 「投げキッス、カンヌでやれる人はいないよね」って。

二宮さん

そういうところがありますよね(笑)。でも、人生一回きりだからね。

MC

小松さんは「異変あり」なので、結構、細かいところに気づいちゃう?

小松さん

わりと敏感かもしれないです。人としゃべっていても「今日疲れていそうだな」「何かあったのかな?」って聞くと「そうなの。よく気づいたね」って言われますね。

MC

河内さんも「異変あり」?

河内さん

僕、ビビリなんで(苦笑)。何かあるとすごく声が出ちゃうんすよ。ビクってなるし、いろんなことに過剰に反応しちゃうんですよ。
そういえば、今日の僕の異変に気付きました?

二宮さん

本人じゃない?

河内さん

(爆笑)。

二宮さん

あ、髪ね!

河内さん

(後ろを向いて)初日だから、三つ編みヘアが8本あるんです。

二宮さん

すごいね…。

MC

川村監督は?

川村監督

僕は細かいことを気にするので、河内さんにはとにかくCGみたいに動いてほしかったんです。毎回同じように歩いてほしいし、毎回同じ笑い方をしてほしかったんです。でも、同じ顔を人はできないじゃないですか? それが何回も繰り返されることがCGみたいで怖い――人間がCGのような動きをするのが怖いっていうのを表現してもらったんです。あまりにしつこくやるから、河内さんの顔面の筋肉がおかしくなっちゃいました(苦笑)。本作を二回目以降に観る時に観てほしいんですが、振り向いたらっていうシーンが三回ありますが、三回目の顔は震えています。それが好きです。

河内さん

僕も人間だからね。あれはやばかったですね…。

【質問3】

実は、今、二宮和也さんに異変が起きている…?
異変に気づいたら「異変あり」、ないと思ったら「異変なし」を挙げてください。

■二宮さんと川村監督は「異変あり」、小松さん、河内さんは「異変なし」

二宮さん

(小松さんに向かって)別に普通だよね?

小松さん

はい…髪の毛が、今伸びたとか(笑)?

河内さん

ずっといつもの二宮さんですよね? 全くいつもと変わらないフラットな感じです。

川村監督

半袖になっている(笑)?

二宮さん

それは、最初から!

MC

二宮さんから異変を説明していただけますか?

二宮さん

僕もこれは、SNSを見て「気づいた」んです。でも、説明は受けていたと思うんですよね。ということは、聞き流していたんだろうな…。今、SNSで私のプロフィールが「八宮」になっているっていう話なんです。「八宮和也」になっているらしいんですよ。その画像を見て「え?マジでなっているじゃん!」って。僕としては、勝手にやられているイメージなんです。でも、説明は受けているはずなんだ。でも、忘れているんだよね、きっと。

MC

プロモーション活動の一環として名前を変えるっていうのは、若手芸人みたいな感じですね。

二宮さん

でも、もしかしたら、この世界中で八宮と仕事をやりたいっていう人がいるかもしれないので、八宮と仕事するんだったら、今オファーをするしかないですよ!

MC

でも、こちらは本日(8/29)23時59分までとなります。

二宮さん

ええ!? そうなの? 短いなあ…。

MC

SNSで気づいている人は結構いました。

二宮さん

ですよね。僕もSNSの書き込みで気づきました。

MC

「よくやるなあ。さすが」って思いました。

二宮さん

僕もそう思いました。「よくやるなあ。さすが」って思いました。

MC

最後に二宮さんからメッセージをお願いします!

二宮さん

本日は観ていただきましてありがとうございました。映画がたくさんあふれかえる世の中になって思うのは、エンターテインメントに関わる仕事は、有事の際や、それこそコロナ禍になったりすると、自粛をせざるを得ないカテゴリーの一つだということです。その時は、もう世の中を応援することしかできない。見守ることしかできないんです。今はこうやって映画がたくさん出てきて、僕たちも映画を封切ることができる世の中は、すごく平和なんだなと思います。そして、幸せな時じゃないとエンターテインメントには触れることができないものです。
なので、僕らはいろんな作品を作ることに集中して、熱中して、こういった尖った作品や、王道なものなど、いろんなものを生み出しています。我々は、また新しい作品を…いや、「我々(このメンバー)」でやるわけじゃないですが(笑)、それぞれに新しい作品を作ると思います。その時は、またぜひスクリーンで出会っていただきたいと思っております。本日はありがとうございました。