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細田守監督最新作にして、最高傑作が、ついに完成!
ベールに包まれてきたラストキャスト「竜」の正体がついに明らかに...!!
「竜とそばかすの姫」完成報告会見

2021年07月06日

「竜とそばかすの姫」完成報告会見

<左から、玉城ティナさん、染谷将太さん、佐藤健さん、中村佳穂さん、成田凌さん、細田守監督>


「おおかみこどもの雨と雪」(2012年公開/声:宮崎あおい、大沢たかお 他)「バケモノの子」(2015年公開/声:役所広司、宮崎あおい、染谷将太 他)「未来のミライ」(2018年公開/声:上白石萌歌、黒木華、星野源 他)の細田守監督最新作「竜とそばかすの姫」がついに完成。
7月6日に都内で完成報告会見が行われ、その模様がネットでも同時配信されました。 細田監督をはじめ、声優を務める中村佳穂さん、成田凌さん、染谷将太さん、玉城ティナさん、そしてこの日、劇中の謎の存在「竜」の声を担当していることが明らかになった佐藤健さんが出席し、作品への思いやアフレコ収録について語ってくれました。こちらの会見の模様をレポートいたします。


スクリーンにキャラクターが映し出され、MCがそれぞれのキャラクターを演じたボイスキャストを一人ずつ呼び込んでいきました。最後に「竜」の声の担当が発表されました。

MC:そしてここで、これまでベールに包まれてきた謎の存在「竜」役のキャストを発表します。竜の正体はこの方、佐藤健さんです!

最後に細田守監督が登壇し、ステージには豪華キャスト陣と監督が勢揃い。まずはフォトセッションからスタートしました。

細田 守監督

今日はお集まりいただきありがとうございます。皆さんに宣伝していただいたおかげで前の作品がヒットして、また新しい作品を作ることができました。皆さまのおかげです。新しい作品「竜とそばかすの姫」もよろしくお願いします。
中村佳穂さん(すず/ベル役)

こういう場は初めてなので、本当に興味深く、楽しく、光栄に思っています。監督、ありがとうございます。今日は一日、よろしくお願いします。
成田 凌さん(しのぶくん役)

よろしくお願いします。
染谷将太さん(カミシン役)

今回、参加できて光栄です。心から嬉しく思っています。今日はよろしくお願いします。
玉城ティナさん(ルカちゃん役)

細田監督の世界観に少しでも関わることができて、嬉しく光栄に思っています。今日はよろしくお願いします。
佐藤 健さん(竜役)

竜という非常に複雑な心を持った難しい役をやらせていただきました。自分に務まるのか不安でしたが、細田監督の温かいディレクションの下、何とかやり切ることができました。本日はよろしくお願いします。

MC:いよいよ本作の完成報告会見を迎えました。今のお気持ちはいかがですか?

細田監督:
そうですね。今回も、すごくたくさんのスタッフ、キャストと一緒に頑張って作品を作ってきました。いよいよ完成して、皆さんに観ていただけるところまでこぎつけたなぁと、非常に感慨深いです。

MC:先ほども控室で、キャストの皆さん、一人一人に「ありがとうございました」と声をかけられていましたね。この顔ぶれを見ていかがですか?

細田監督:
このメンツを見ても、何て頼もしいキャスト陣だろうと、本当に誇らしい気持ちでいっぱいです。この作品をすごく輝かせてくれているのは、皆さんのおかげです。感謝したいと思います。

MC:今回の作品は「現実の世界とインターネットの仮想世界」をテーマにされていますね?

細田監督:
僕は結構、初期の頃からインターネットを舞台に映画を作るということをずっとやっておりました。20年ほど前に「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」(2000年公開/声:藤田淑子、坂本千夏 他)という映画を作りました。その次に2009年に「サマーウォーズ」(2009年公開/声:神木隆之介、桜庭ななみ 他)、そして今回、3度インターネットの世界を舞台にした映画を作ることになりました。
インターネットの世界自体がまだ25年くらいしか経っていない中で、インターネットと現実の世界の関係性を映画にしてきたということで言えば、世界の監督の中でも僕はかなり特別な存在だと思います。しかも、インターネットを肯定的に描く監督は、おそらく世界で僕一人だと思うので、そこは頑張って表現していきたいなと思っているところです。


MC:インターネットの捉え方自体は10年、20年と経って監督の中でも変わってきているのでしょうか?

細田監督:
やはり、すごく大衆化したというか、現実とインターネットの世界が限りなく近づいたと感じます。それがゆえに僕らの生身の気持ちとダイレクトにインターネットが結びついている世界になっていると思います。そして、インターネットの世界を描くことが、「現実に僕らの関わっているいろんな問題を描くことと同じことになるんじゃないか?」と思いますし、そういう意味では、ビビッドな今の問題を扱っているんじゃないかと思いますね。

MC:特に今回、モチーフにされた作品があったそうですね?

細田監督:
はい、そうなんです。今回は映画を作る上で、インターネットの世界で「美女と野獣」をやったらどういうことになるか?というのが発想の一番最初でした。インターネットってやはり二重性というか、現実と虚構の二つの部分を最初から併せ持っている存在で、野獣も二面性を持っている存在ですよね? 18世紀のフランスの物語が、現代の日本でインターネットを介して表現できたら、一体どういう風に表現できるのか? どんな恋物語になるのか? どんなロマンスになるのか?...それが発想の原点です。自分自身、「美女と野獣」が大好きなので、それを映画にできて大変光栄で、幸せだなと思っています。

MC:今回、公開前の試写会は予定されていませんが、キャストの皆さんは既に作品をご覧になったんですか?

佐藤さん:
昨日、観せていただきました。

中村さん:
同じタイミングで昨日、拝見しました。

MC:感想をお聞かせいただけますか?

中村さん:
"圧・倒・的"っていう感じです。制作途中にたくさん映像を拝見していたんです。音楽であったり、音圧の部分までこだわって制作していて、そしてCGがだんだん完成していく様子も拝見していたので、全てがエネルギーを持っていて「すごい!」という気持ちになる圧倒的な試写でした。

佐藤さん:
素晴らしかったですよ。昨日の余韻が今もまだ続いているくらい、素晴らしかったです。細田監督の"真骨頂"であり、"新境地"を見せていただいた感じです。
やはり、「インターネット世界」という、細田監督の得意とされているところを描いている世界観なんですが、その表現の仕方がすごく新しくて、「映像が美しいだけで人間はここまで心が震えるんだ」と思いました。そこにさらに中村さんの歌声が重なり合って、中盤から後半にかけてずっと涙腺が刺激されっぱなしの状態でした。どこか1シーンが感動するという感じじゃなく、スクリーンから音波を通して、"感動光線"をずっと浴びせられているような映画体験でしたね。ちょっとすごかったです。間違いなく映画館で観た方が良い作品ですね。


成田さん:
本当に素晴らしいし、すごかったですね。始まって数秒で「すごい作品が始まった」と感じました。細田さんすごいなって、そして中村さんの直接心に届くような歌もすごかったですね。映画を観るというか、"体感"した感じですね。
自分の声は緊張しすぎてあんまり覚えていないんですが...(苦笑)。皆さんすごかったです。


染谷さん:
「傑作を観ちゃったな」っていう感じですね。アクションあり、ラブロマンスもあり、歌は素晴らしいし、映像も美しいし...。僕は本作をさっき観たんです。号泣しちゃって、目がパンパンのまま現場に入ってきたので、メイクさんを困らせちゃいました。それくらい感動しました。

玉城さん:
私は昨日観たんですが、ずっとインターネットを肯定してくれているのが嬉しかったです。高校生の頃って、コンプレックスを抱えていたり、「もっとできるかも?」って漠然と思っていると思うんです。でも、それをどうやったら乗り越えられるのか? 肯定できるのか? が分からないんです。そんな学生時代の自分に観せてあげたい作品だなと思いました。本当に劇場で浴びるように体験してほしい作品です!

細田監督:
ありがたいです。本作がこうして完成したのは、このキャスト、そしてすごいスタッフのメンツがあってこそだと思います。今、それをひしひしと感じています。このキャスト、スタッフだからこそ実現できた一種の映画的境地に立つことができて、これはすごいなと思います。

MC:作品の中で一つの軸となっているのが中村さんの歌ですが、今回、オーディションを経て参加されたそうですね?

中村さん:
はいそうです。オーディションのお話が来た時は、まさか自分に声優のオファーが来るとは思っていなくて、びっくりしすぎて家でずっと笑っていました。主人公になったような気持ちで。

MC:現場での体験はいかがでしたか?

中村さん:
初めて私は声優をやったのですが、「どんな感じで皆さんとご一緒するのかな?」と思っていたら、皆さんすごく丁寧に話しかけてくださいました。そして、役にひたむきに向き合ってらっしゃるところを見て、感銘を受ける日々でした。

MC:歌の収録はいかがでしたか?

中村さん:
アフレコが終わった後に歌の収録だったので、「イェーイ! やっと歌の時間!」と思いながら歌っていました。
今までの歌の活動を知ってくださっている音楽のスタッフの皆さんがいらっしゃったので、いかに今までの私の活動と違う面を見てもらえるかを皆さんと試行錯誤しながらやらせていただく日々でした。


MC:成田さんは歌の収録を見学されたそうですね?

成田さん:
はい。僕、ずっと前から中村さんの大ファンで、「聴けるんだ?ラッキー!」ってウキウキしながら見ていたんです。すごすぎて...中村さんが歌い終わった後、すごい空気になりましたね。一つの物音も立てちゃいけないような...。声をかけて良いかも分からないくらい、みんなため息をついていましたね。
今まで聴いていた中村さんとは違う、すごい...ごめんなさい、さっきから「すごい」としか言っていないですが(苦笑)...。感情を入れながら歌うのが直接心に届いたというか...とにかくすごい体験をさせてもらいました


細田監督:
やはり中村さんの歌は特別だと思うんです。世の中に歌が上手い人、すごい表現力を持った人はたくさんいると思うし、それで才能を発揮している人はたくさんいます。でも、中村さんは、歌をすごく大事にしているし、歌っている歌に愛されているというか、歌と中村さんが近い存在になっているところが「特別な人だな」と思います。そういう意味で唯一無二な人だなって思うし、日本語が分からない外国の人に聴かせてもすごく良い歌だねと伝わるみたいで、中村さんの歌の力はすごいと思います。

MC:佐藤さんはアフレコで中村さんとご一緒されたんですか?

佐藤さん:
はい、僕はほとんど中村さんと一緒にやらせていただきました。(中村さんは声優挑戦が)本当に初めてとは全く思えないくらい堂々とされていました。僕の初日は中村さんの何日目かで、あまりに最初から上手すぎて「どうやっているんですか?」って聞きましたもん。教えを請うてやらせていただきました。

中村さん:
(佐藤さんに言われた時は)「やめてください!」って言いました(笑)。

MC:佐藤さんは今回「竜」という謎に包まれた役柄ですが、言える範囲でどういう役か教えてください。

佐藤さん:
「竜」という、仮想世界での悪役といいますか...みんなから怖がられている存在なんです。ただ、そんな「竜」がベルと出会うことでちょっとずつ変化していくんです。仮想世界<U>の竜が、現実世界では何者なのか?ってところが謎の要素となるので、そこに注目して観ていただけたらと思います。

MC:監督はどんなことを佐藤さんに期待し、どのような話をされて収録に臨まれたんでしょうか?

細田監督:
「竜」っていう存在を表現するのに、ものすごい表現力が必要だと思いました。誰がいったい「竜」というものを演じることができるんだろう? と、思っていたんですよね。でも映画を作っている途中...、キャスティングが始まる前から、この役は健くんにお願いするしかないんじゃないか? と思いつきました。キャスティングディレクターに相談する前から「日本でこの役ができるのはごくわずかで、そのうちの一人が間違いなく健くんだと思う」という話をして「様子を聞いてもらえないか?」と言ったくらい必要だと感じました。

佐藤さん:
その気持ちに応えたいのはやまやまなんですが、なかなか難しい役ですし、普段とは違うアフレコという作業なので、どうして良いのか分からなくて難しかったですね。

MC:しかも解禁となる今日までずっと言えない状態で...。

佐藤さん:
「やっと言える!」ということで嬉しいです。

MC:成田さんは、細田監督作品には初挑戦ですが、ずっとお好きだったそうですね?

成田さん:
僕、たぶん生まれて初めて観た映画が「デジモン」なんじゃないかと思います。もちろん他の作品も全部観ています。「デジモン」も「サマーウォーズ」もインターネットの世界ですが、"今"という現実の中で、すごくSNSと本人が近かったり、いろんな考え方をみんな持っていると思うけれど、それを「肯定的に描くって素晴らしいな」って思いますね。やはりインターネットやSNSって良いところもあるけれど、悪い部分も目立っていると思うんです。それに触れながらも、美しく歌と映像で表現されていて、「やっぱりすごいな」と思いました。

MC:同じインターネットの世界を描きつつ「サマーウォーズ」とはまた違う印象でしたか?

成田さん:
そうですね。「サマーウォーズ」の話も現場でさせていただいて、「あの時のオーディションには、実はあいつもいたんだよ」みたいな裏話を聞いたりして、興奮してあの当時の思いがよみがえりました。もうファンです、ファン(笑)!

MC:染谷さんは、「おおかみこどもの雨と雪」、「バケモノの子」に続いて3回目の細田作品参加ですね。

染谷さん:
はい。嬉しいです、本当に。もともと僕もファンで「おおかみこどもの雨と雪」にオーディションで呼んでいただいてから、今回で3回目の参加ということで光栄です。

MC:3回参加されて、何か感じることはありますか?

染谷さん:
「自分を肯定された気分になる」と言いますか、「背中をそっと最後に押してもらえる」と、言いますか...。でも、偽善的な背中の押され方じゃなく、芯から背中を押してもらった気になって毎回感動していますね。

MC:今回のカミシン役はいかがでしたか?

染谷さん:
難しかったですね。天真爛漫な元気な男の子なんですが、自分はそんなに...元気ですが、そんなに(役柄のように)元気でもないので難しかったですね。

MC:素の染谷さんとは違った...?

染谷さん:
いや、ああいう一面もある...? というか、そういう一面もほしいなって(笑)。

MC:玉城さんは、アニメーション作品の声優は初挑戦だったんですね?

玉城さん:
初めて(のアニメーション作品の声優)が細田監督の作品で本当に嬉しく思っています。アフレコの期間は数日でしたが、監督と直にお話ができて、演出をしていただいて、「良い時間だったな」って思います。初めてのことばかりだったので、キャラクターの秒数に合わせないといけないのが最初は難しかったです。でも、監督はほめて伸ばしてくださる方で、優しく演出してくださいました。

MC:今だからこそ言える、監督の厳しかったところはありますか?

玉城さん:
何か言いたいんですが、ないですね(笑)。「良かったねぇ!」という感じだったので。

MC:染谷さんは、3回参加されてみて厳しいところはなかったんですか?

染谷さん:
今回が一番すごくヒリヒリしましたね。すごくほめてくださるんですが、「良いですね、良いですね。違うのもお願いします」「良いですねぇ。また違うのも」って。

佐藤さん:
3回目だからどんどん試されているんだね。試されているし、今までと同じじゃつまらなくなっているんだね、自分で呼んでおきながら(笑)。

MC:佐藤さんはアフレコはいかがでしたか?

佐藤さん:
僕は「竜」の声がどんな声か全く想像つかなかったんですよ。分からないじゃないですか? 仮想世界だし。だから監督に「竜っぽい声なんですかね?」と聞いたら「竜っぽい声でお願いします」と言われたので、竜っぽい声でやりました(笑)。僕の思う、竜っぽい感じで...。「何となくやるんで、細かい指示をください。それで微調整していくんで」と言って、やってみたら「そんな感じで」と言われて、「本当かな?」って、思いながらやりました(笑)。しかも、僕のアフレコは一日だけだったので、最後まで「心配だな」って思って終わりました。

細田監督:
一言目からムチャクチャ勘が良くて、「さすが!」って思いました。本当に言うことがないんですよね。いきなり正解を出されてビックリしました。

MC:本作品は、カンヌ国際映画祭のオフィシャル部門内に設立された「カンヌ・プルミエール」部門に選出されました。日本映画としては唯一の選出です。改めておめでとうございます。

細田監督:
「未来のミライ」の時もカンヌ国際映画祭の「監督週間」に呼ばれてすごく光栄だなって思ったんですが、今回はまさか連続で選出されて、しかも新設のプルミエール部門に呼ばれるなんてびっくりしました。特に今回、ラブロマンスあり、アクションありのカンヌらしくない作品内容ですから、それを押してでも勇気をもって選んでくださったカンヌの方がすごいなと思います。すごい選び方をするなと思いつつ感激しました。

MC:中村さんの歌声がそのままカンヌに響き渡ることになります。

中村さん:
嬉しいです。音楽は本当に言葉を超えるものだと信じてやってきたので、改めてそれが証明される日が来ると思うと嬉しいです。

会場のマスコミからの質問。

Q:インターネットの世界と対比する形で、すずが住む現実の世界として、高知県の自然が描かれていますが、高知についてどのような印象をお持ちですか?

細田監督:
高知は憧れの県です。幕末ものの小説を読んだ人は誰もが行ってみたくなる、いつか行ってみたい場所だと思います。美しい川が流れていて、仁淀川や鏡川は映画の主な舞台にもなっています。高知の自然をネットとの対比として描くことに美術監督の池信孝さんをはじめみんなで頑張りました。高知の方にも納得していただける良い画面ができたと思います。ありがとうございました。
僕もシナリオハンティングなどで何度も行きましたが、今回はコロナ禍で、スタッフとは行けなかったんです。そこで、高知のフィルムコミッションの皆さんに協力していただいて特別にリモートでロケハンをしました。スタッフみんなでスタッフルームにいながらあちこちを見るという体験をしました。おかげで、高知の自然をバッチリ描かせていただきました!


Q:佐藤さんは今日、ようやく「竜」を演じていることが解禁されました。先ほど「やっと言えた」という言葉もありましたが、この日までどのように気持ちを抑えていらしたのでしょうか?

佐藤さん:
予告編を見ながらひやひやしていました(笑)。まあ僕にとっては自分の声なので、どこからどう聞いても「俺じゃん!」って思いながら「バレないかな」と思いながらいましたが...どうなんでしょう? 皆さんの反応が心配ですが...(苦笑)。

MC:他のキャストの皆さんは知っていらしたんですか?

染谷さん:
知っていました。でも、(周りに)聞かれても言えないので...。うっかり言いそうになったこともあったけれど...(笑)。

MC:ベールが脱げかけた瞬間もあったんですね。

染谷さん:
(苦笑)。ちゃんと(内緒にいていることを)貫きました。

Q:今回のテーマが「もう一人の自分」ということですが、皆さんがインターネットの世界でもう一人の自分を作るならどんなキャラクターを作りますか?

玉城さん:
私は日々「もう一人自分がいたら良いな」と思うんです。映画の冒頭で「人生はやり直せないけれど、(映画の中の仮想世界の)<U>ならやり直すことができる」というセリフがあるんですが、インターネットの世界ってやり直しが効くと思うけれど...。ごめんなさい、答えとして正しくはないと思いますが、やはり現実を生きたいですね。やり直しできないからこそ、インターネットの世界で得たものを現実に持ってきて頑張りたいなと思います。(答えが)真面目過ぎるかなと思うので...ウサギになりたいです(笑)!

染谷さん:
正反対の、自分にはないもの...色黒でムキムキでスポーツマンですかね(笑)。自分にないものを謳歌したいですね。

佐藤さん:
僕は、「ネコ科の何か」までは決まっているんですが、ネコ科の何かで迷っていますね。猫はかわいいし良くないですか? ヒョウとかも良いんですが、ちょっと孤独そうだなとか。...スナネコとかにしておきます。かわいいし。いや、やっぱり、ヒョウでお願いします(笑)!

中村さん:
今ずっと考えていたんですが、何だろうな? 監督とかになって、「どういう気持ちでどういう目線でいつもものを見ているのか?」監督の目を借りて見てみたいなと思いますね。
何か、普段みんなが全然注目しない人の機微とかを見ていそうで...。私を起用してくださったりするのも、パッとつかみ取る力だったりも、どういうところを見ているのか気になりますね。


成田さん:
そうですね。ちっちゃい虫とかになりたいです。バレないようにいろんなものを見てみたいなと。あ、変な意味じゃないです(笑)。

細田監督:
僕は、中村さんとは逆で、「表舞台に出て活躍する人ってどういう世界を見ているんだろう」っていうのが気になります。監督ってシミュレーションや、妄想で見るところあるけれど、「本当に見えている人たちが見えている世界の風景ってどういうものだろう?」と思いますよね。映画や映像を観る人、歌手や俳優さんを好きな人って、みんなその人の目で世界を見たいと思って集まると思うし僕もその一人だと思います。

成田さん:
答えを変えたくなりましたね(苦笑)。

Q:カンヌ国際映画祭への参加について、世界の映画人にこの映画をどう観てほしいでしょうか?

細田監督:
映画祭って、つい「光栄です」って言っちゃうけれど、もちろん光栄なんですが、それ以上に今世界で何が起こっていて、何が面白いか? というのを映画を通して見せ合う場だと思います。
この「竜とそばかすの姫」は、今僕が日本にいて、日本から見える現実と、インターネットの関係性が面白いなと思った作品です。それを映画にして、それを世界がどう見て、どんな変化が起こっているのか?、そういうことを世界の人と話し合い、答えを照らし合わせながらこの先の未来に何が起こるのか?、この世界はどういうところに向かっているのか?を確かめ合う意義のある場所だと思うんですよね。
それをすごく楽しみにしています。特に、カンヌのジャーナリストの皆さんは、そういうところに鋭い質問を投げてくださるので、勉強になるし刺激になるし、考えさせられる貴重な機会になります。それを考えて、世界の映画人にアピールしてきたいと思います。


Q:アヌシー国際アニメーション映画祭はアニメ専門の映画祭ですが、カンヌとの違いはどういうところだと感じてらっしゃいますか?

細田監督:
アヌシーはカンヌから独立したというのもありますが、ジャンルとしてのアニメ専門の映画祭です。カンヌは、もっと作家主義――つまり作家主義の作品を選んで、その中の手法はあえて問わないという姿勢なんですね。なので、僕の映画もアニメーションだから選んだんじゃなくて、たまたま作っている映画がアニメーションだったなのかなと思っています。そういう意味でアヌシーに呼ばれるのも光栄ですし、カンヌに呼んでもらえるのも光栄に思っています。

MC:最後に細田監督からメッセージをお願いします。

細田監督:
今回の映画は、とても作るのに苦労した映画です。スケールが大きいし、いろんなデザイナーさん、様々な人を巻き込んで作っていきましたので、「それをどうまとめるのか?」「ひょっとしてまとまらないんじゃないか?」というくらいいろんな人に参加してもらいました。
それが昨日の初号試写で、全てが一体になった姿を僕も初めてスタッフと一緒に確認しました。この地点までこの映画が来られたのはすごいなと、スタッフ、キャストに感謝しました。そういう意味ではとても自信を持って、皆さんに楽しんでいただける作品になったと思います。インターネットの世界で「美女と野獣」をやったら...という非常にシンプルでエンターテインメント性があり、ラブロマンスもアクションもサスペンスもあって、面白い映画の要素がたくさん入っています。だから、どんな方でも楽しんでいただける映画になっています。ぜひ皆さん、楽しみにしていただければと思います。


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