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「あの花」「ここさけ」「空青」のメインキャストがそろい踏み!
感動つながる秩父三部作の秘話を語る!
秩父三部作メインキャスト舞台挨拶祭り

2019年11月02日

「空の青さを知る人よ」公開記念秩父三部作メインキャスト舞台挨拶祭り

<左から田中将賀さん、茅野愛衣さん、若山詩音さん、内山昂輝さん、長井龍雪監督>


「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(通称「あの花」)、「心が叫びたがってるんだ。」(通称「ここさけ」)の長井龍雪監督の最新長編アニメーション映画「空の青さを知る人よ」の公開を記念し、秩父を舞台にしたこの三部作のメインキャラクターのボイスキャストを務めた声優陣による舞台挨拶が11月2日、東京・新宿のTOHO シネマズ新宿にて開催! 「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」より茅野愛衣さん、「心が叫びたがってるんだ。」より内山昂輝さん、「空の青さを知る人よ」の若山詩音さん、三部作のキャラクターデザインおよび総作画監督を務めた田中将賀さん、長井監督が揃って登壇した。トークでは「空の青さを知る人よ」の中で描かれている前二作のつながりが明かされるなど、ここでしか聞けない貴重なエピソードも! こちらの舞台挨拶の模様をレポートいたします!


茅野愛衣さん(「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」本間芽衣子(めんま)役)

皆さん、こんばんは。チーム「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」から来ました。よろしくお願いします。
内山昂輝さん(「心が叫びたがってるんだ。」坂上拓実役)

チーム「心が叫びたがってるんだ。」より来ました。よろしくお願いします。
若山詩音さん(「空の青さを知る人よ」相生あおい役)

チーム「空の青さを知る人よ」から来ました。よろしくお願いします。
長井龍雪監督

チーム「超平和バスターズ」よりやってきました。よろしくお願いします。

MC:今まで人前で「超平和バスターズの」とは言ったことがなかったそうですね?

長井監督:
そうなんです。これが初めてです。

田中将賀さん(キャラクターデザイン・総作画監督)

僕もチーム「超平和バスターズ」からやってまいりました。今日はよろしくお願いします。

MC:茅野さんと内山さんは、観客として「空の青さを知る人よ」をご覧になっていかがでしたか?

茅野さん:
今回、「あの花」ラジオを復活させていただいて、若(若山さん)と落合福嗣さん、おじいちゃん(内山さんの愛称)の四人で座談会みたいな形でたっぷり感想を話しました。おじいちゃんは「声優いらないんじゃないか」って言うくらいみんなの演技が素晴らしいと言っていましたし、若のお芝居が好きすぎて...「大好き!」ってなっていました(笑)。「空の青さを知る人よ」を若が演じてくれて「嬉しいな」って思いました。それから、「超平和バスターズ」の永井さん、岡田(脚本の岡田麿里)さんと田中さんの三人のチームワークが画面の中にいっぱい詰まっているのを感じました。映画を観ていて、秩父の見たことがある景色や、行ったことがある景色がいっぱい映っていたので、故郷に帰るようなノスタルジックな気持ちになりました。おじいちゃんはどうですか?

内山さん:
作品を観て思ったのは「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」、「心が叫びたがってるんだ。」ときて、「また若い子たちの話かな?」と思いきや、大人の物語が描かれていました。故郷から出て、都会に行って、また戻ってきたという物語が描かれていて「そう来たか」っていう驚きが一つありました。僕も「ここさけ」から幾年かが経って、"そっち"の世代の人間になっているなんだなと思いました。僕が20代後半になって、高校生の物語が等身大じゃなくなって、夢を追ってきたけれど...という物語の方がちょっとリアルに感じられるという、見る側としての変化も感じました。あとは、秩父にはイベントのお仕事で何度か行かせていただいたんですが「ここ見たことある」とか、「駅もこうだった」とかいろいろ懐かしくなりましたね。

MC:こうしたお話を聞かれて、若山さんはいかがですか?

若山さん:
なんか感無量というか、すごく嬉しいですね。ありがとうございます。やっている時は「自分で大丈夫かな?」っていう不安がいっぱいあったんですが、今、お話を聞いて「良かったんだな」と一安心しています。いろんな世代に楽しんでもらえるし、作品を観てから秩父を訪れたら「あ、ここ聖地じゃん」って分かる楽しみもあるので、秩父に足を運んだりして、何度も楽しんでいただけたらと思います。

MC:たしかに若い世代も出てくるけど30代も出てくるし、でも舞台は同じ秩父です。「空の青さを知る人よ」は前の二作のヒットを受けて、どういうところから作り始めたのでしょうか?

田中さん:
「心が叫びたがってるんだ。」が終わった時に、誰が言い出したのか「秩父三部作」の三作目を作らないとね」っていう空気になったんですよね。

MC:「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「心が叫びたがってるんだ。」の時点で「秩父三部作」とは言っていなかったですよね?

長井監督:
結果ですね。「心が叫びたがってるんだ。」のインタビューの時、「秩父の話を二回やったので三部作になったら嬉しいですね」とか言っていました。そう言っておけば既成事実になって作らせてもらえるんじゃないかなと...。

田中さん:
今回は、作る前から秩父が舞台だと決まっていたんです。

MC:今まではそうじゃなかったんですか?

長井監督&田中さん:
違います。

MC:作っていくうちに「秩父が舞台にハマるんじゃないか」と?

田中さん:
その通りです。

MC:今回は、始めから「秩父を舞台に」スタートして、作り方は変わりましたか?

田中さん:
何か最初は「難しいな」って感じはありましたね。発想が急に今までと違って舞台スタートなので、どうすれば良いんだろう? みたいな。

長井監督:
逆にアプローチが変わって、大人が出てきて云々っていうのは、秩父という舞台があったからこそなのかな? 秩父は岡田さんの出身地なので、発想が変わったことで、自分たちの経験を落とし込んだ物語になったのかなって気がします。

MC:秩父への親しみは過去の二作で増していた?

田中さん:
駅に降りたらどこに何があるか分かる感じはありますよね。Googleマップを見なくても良いっていう(笑)。今回、三部作にするなら「秩父に対してどうアプローチするか?」その上で、皆さん共通の「田舎と都会」とか、そういう部分に落とし込んでいって「空の青さを知る人よ」の形になっていく感じでした。僕も長井も岡田も地方から東京に出てきた人間なので、どうしても考えちゃうんですよね。「自分たちがどうだったか?」30代...まあ、僕らは40過ぎていますが、30代の人への思い入れはどうしても強かったですね。「思いの乗せかたが今までとは違うな?」っていうのはありましたね。

MC:そういう部分に内山さんもグッと来たんですね?

内山さん:
そうですね。夢を追う話もそこに絡んでくるという...。オープニングが楽器で始まったので、「音楽ものなのかな?」と思ったらそこだけじゃなくて、「いろんな要素が入っている作品だな」と思いました。

MC:そこで出来た物語を受け取って、若山さんはいかがでしたか? 20代で、30代の人に思いを巡らせる人はなかなかいないだろうとは思いますが...。

若山さん:
そうですね、全然考えていなかったですね。私はかなり、あおいちゃん寄りの考え方をする人間なので、作品を通しても、「あかねがどうしてこんなにあおいを愛してくれるのか?」「なぜ慎之介はあんなにヤサグれたのか?」という考えは、葵ちゃんの役なので、(あえて)そこまで理解しようとしない部分もありました。演じている時は、「あ、そうか」って思えることはあんまりなかったんですね。でも、完成した作品を観て初めて分かった感じがします。役に入り込んでる時は本当に全然分からなかったですね。

MC:入り込んで観ちゃうとすると、茅野さんは永遠に若いままってことなんですが...。

茅野さん:
そうですよ? 私は永遠に...。

内山さん:
小っちゃい子だもんね?

MC:大人の女性として「空の青さを知る人よ」を観るといかがでしたか?

茅野さん:
いやもう私、ちょうどあかねとほぼ同じ年齢なので、自分を重ねちゃいました。全然境遇は違うんですが、「感情移入しちゃうな」って思いました。作中で10代のしんのが、30代の慎之介さんを見た時に「こうなって良かったと思わせてくれよ!」っていう素敵なシーンがありますが、まさに10代の時私に会ったら、今の私を見て「『こうなって良かった』と言ってくれるのかな?」って思いましたね。おじいちゃんも今、30歳手前だから...。

内山さん:
今考えちゃいました。

MC:今ですか?

内山さん:
(10代の自分に)だいぶ、けなされると思います。

茅野さん:
けなされる? そうかねぇ?

内山さん:
分かんないですが、そうやって観ると心に刺さりますねぇ。

茅野さん:
結構、友達同士でお話をても楽しいですが、自問自答できる作品でもあるなと思いましたね。

MC:三部作で観ていて、いろいろ気づくシーンがありますね。中村正嗣の着ているパーカーには「ANH」って書いてあったりしましたが。

田中さん:
鋭い! そうです。あれは「ANH=あの花(あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。)」です。今回、分かりやすいというか、今作のどアタマのシーンの舞台が「あの花」のどアタマの旧秩父橋ですしね。

茅野さん:
「あの花」のオープニングを思い出しましたね

長井監督:
今作の作中に登場した"シカ肉にあたったドラマー"のアロハシャツが、「あの花」のぽっぽ(久川鉄道)と同じアロハシャツという。これ、俺の持ちネタです!

茅野さん:
ウサミチ(「あの花」の安城鳴子の部屋のぬいぐるみ)も出ていましたよね?

田中さん:
ウサミチは出ています。困ったらウサミチ!

長井監督:
画面がなんとなく寂しくなったらウサミチという(笑)。

茅野さん:
ウサミチは画面的に映えますからね。あと、今回、大仏が...。

長井監督:
あれは田中さんが、「ガンダーラ」って曲を使うことが決まってから...。

田中さん:
最初からあおいちゃんにパーカーを着せていたんですが、寂しいから仮で何か大仏っぽいものを描いておこうと思って...。

茅野さん:
そこから生まれたんですか?

田中さん:
そうです。誰も気づかないだろうけれど、「ガンダーラ」つながりです。

内山さん:
「ガンダーラ」の選曲はどういう所以なのかなって、いつの時代の話なんだろうって思いました。

長井監督:
くだらない話なのであんまり話したくないんですが...。もともと、岡田さん、田中さんと三人でカラオケに行った時に俺がよく歌っていたっていうのがあって...。

茅野さん:
えー! 三人でカラオケとか行っていたんですか?

長井監督:
もちろん歌詞の内容が作品にマッチしていたので使いました。でも、途中で偉い人から「外せ」と言われたんです。

田中さん:
でも、かなり推していたよね?

長井監督:
なんか引けなくなっちゃって(笑)。

茅野さん:
そんなことが...。

MC:でもそもそもはカラオケの持ち歌?

田中さん:
数ある持ち歌の一つとして(笑)。

茅野さん:
田中さんは、長井さんが歌っているのを何回も聞いたことあるんですか?

田中さん:
ありますし、僕も歌いますよ!

茅野さん:
仲良しだ(笑)!

田中さん:
どっちが先に入れようかってくらいの感じです。

MC:それが最終的に大仏パーカーに...。若山さんはその経緯はご存知でしたか?

若山さん:
聞いてなくて、「ガンダーラつながりで大仏」というのは、初めて聞く話でした。

MC:普通に考えると、高校生が仏像のパーカーをチョイスするってなぜだ? と思いますね。

田中さん:
そこはすげぇ、あおいっぽいかなって。

MC:「世間におもねらないぞ」という?

田中さん:
そうですね。

若山さん:
そこは説明していただいたことがありました。正直、私自身、ああいう高校生だったので...結構、恥ずかしいんです(笑)。なんなら大学一年生まであんな感じでした。

田中さん:
ベースも弾かれますよね?

若山さん:
そうですね。だから「あんな感じだろう」っていうのが容易に想像できましたね。社会に対して「チェッ」って思っている感じとか...。もともとそのキャラ感でやっていたので、びっくりはしなかったですね。

MC:中二病の黒歴史を告白されていますが...。

若山さん:
そうですね(笑)。これがまた黒歴史になって、永遠に私の苦しみは続いていくんだろうか...(苦笑)。

田中さん:
いいリリック来たね!

MC:他にもいろんな仕掛けがちりばめられていますね。冒頭のライブハウスのシーンに前二作の制服が出てくるとか。

田中さん:
そうですね、「あの花」の緑ヶ丘高校の制服は出てきますね。

長井監督:
「ここさけ」の揚羽高校の制服は真っ白で目立ちすぎるから外したところもあった気がします。

田中さん:
でも、いるいる!

長井監督:
いることはいますね。目立つところからは外したけれど。

茅野さん:
探したい!

長井監督:
ちゃんとあの(前二作の)高校は秩父にあるんです。

MC:三部作が公開されて、こうしてヒットすることで、秩父は幽霊や生霊がよく出てくる土地みたいなことに...。

茅野さん:
確かに(笑)。

内山さん:
頻出しているね。

茅野さん:
ちょっとスピリチュアルな場所かなって...。

若山さん:
(笑)。

茅野さん:
若は笑い上戸なので、ツボにハマっています。今日もね、三人で話していたらずっと笑っていて...。

内山さん:
良い人だな。笑ってくれて。

MC:笑い上戸の良い人なのに中二病だったという...。

若山さん:
やめてくださいよ、それはもう! 箱の中に閉じこめてそっと中にしまいたい。

茅野さん:
そうね。でも今日はマスコミの取材も入ってるから...。

内山さん:
ネットでばらまかれるね。「中二病告白」って見出しがついちゃうよ。

MC:そろそろお時間ですので、最後に一言ずついただきたいと思います。

茅野さん:
「めんま役の茅野愛衣です」という言葉を...「10年後にまた会おうねって言ってから何回も言ってきましたが、もう「あの花」から8年。10周年が目前になってきたことにちょっと驚きもあります。でも、またこうやってめんまとして、秩父三部作そろい踏みでステージに登壇できて嬉しく思います。今回「空の青さを知る人よ」を観ている時に、作品の舞台が秩父なので、「ライブハウスにじんたん(宿海仁太)がいないかな?」とか、ゆきあつ(松雪集)が、あなる(安城鳴子)が、つるこ(鶴見知利子)が...みたいな感じで、つい目で追いかけてしまいました。「このお店に来たのかな?」とか「『あの花』のキャラもここで生きているのかな?」って思うと懐かしくなって、観ていて私はついウルウルしちゃいながら当時を思い出していました。こうやっ「三部作」が無事に皆さんのもとに届いて、皆さんの観終わった後のお顔を見ることができて嬉しく思っています。「空の青さを知る人よ」を何度も観ていただいて、三部作をまるっと楽しんで、今後とも「超平和バスターズ」をよろしくお願いします。またお会いできればと思います。本日はありがとうございました。

MC:もともと、劇中の子どもたちが名付けた「超平和バスターズ」を大人たちがユニット名として名乗るという恥ずかしさもあるでしょうが...。

茅野さん:
メチャメチャカッコいですよ。ずっと仲良しですからね。

内山さん:
僕もまた「ここさけ」から何年も経って、今度は「空の青さを知る人よ」の舞台挨拶に立てるなんて、こんな幸せなことがあるなんて思ってもいなかったので、嬉しかったです。お話を伺って、「制服が出ているよ」とか、世界観のつながりを知ることができたので、僕も「また観てみようかな」と思っています。ぜひぜひ三部作をセットで繰り返しお楽しみいただければと思います。今日はありがとうございました。

若山さん:
今日は、拙い喋りではあったんですが、温かく見守ってくださりありがとうございました。私は、この大先輩方に囲まれて、「超平和バスターズ」の田中さんと永井さんと一緒にこの舞台に立てることが、本当に本当に嬉しくてたまりません。「空の青さを知る人よ」も素敵な作品ですし「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」も「心が叫びたがってるんだ。」も本当に本当に素敵な作品なので、超平和バスターズが日本を飛び越えて、世界に広がっていけば良いなと思っています。「空の青さを知る人よ」の感想はぜひ「♯空青」でつぶやいていただければ超平和バスターズの輪がもっと広がるかなと思います。遠い中、ここに来ていただいて本当にありがとうございました。

田中さん:
つい2~3日前くらいに「あの花」劇場版を観てその後、「ここさけ」を思わず観ちゃったんですよ。その当時、思っていたこと、見ていたことが客観的に観ることができました。しかも舞台が同じ秩父だと分かってはいたんですが、意外と見返すと「我ながら面白いな」と思ったんですね。なので、そのまま「空青」も観たら面白いんじゃないかなって思った次第です。「空の青さを知る人よ」は、30代の目線と10代の目線という二つがある作品です。ネタバレとかはあんまり関係ない映画だなと試写を観て感じました。そんなのは関係なく、「人間関係だけで見せられるものになってるな」と、この作品の強さを感じました。何度も観ると、見えるポイント、刺さるセリフがどんどん変わっていく、そういう作品になったと思います。これからも何度も観ていただき、その時、感じたことを大切にしていただけたらと思います。本日はお越しくださりありがとうございました。

長井監督:
すごくみんな、良いことを言うんですが、こういう舞台で茅野さん、内山さんを含めて、若山さんと三人並んでここに立っているなんて10年前は思ってもいなかったので、感無量です。これもひとえに「あの花」から好きでいてくださったお客様のおかげだと思っています。「空の青さを知る人よ」をこれからもよろしくお願いします。本日はありがとうございました。

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