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中井貴一と佐藤浩市が鏡開きクラッカーで大ヒットをお祝い!
「記憶にございません!」超大ヒット御礼舞台挨拶

2019年10月11日

「記憶にございません!」超大ヒット御礼舞台挨拶

<左から、佐藤浩市さん、中井貴一さん>


9月13日に公開した、三谷幸喜監督・脚本の八作目となる、政界を舞台にしたシチュエーション・コメディ作品「記憶にございません!」は、「もしも自分が総理大臣になったら?」という空想から生まれたオリジナルの物語で、三谷監督のもとに豪華キャストが集結しました。
本作が公開29日間で観客動員数230万人、興行収入29億円を記録し、10月11日には主演の中井貴一さん、佐藤浩市さんが登壇する超大ヒット御礼舞台挨拶をTOHO シネマズ 日比谷にて開催しました。この日の来場者には大入袋が配られました。名優で盟友の二人が揃い、撮影の裏側と改めて互いの印象を語るなど特別な一夜となりました。大ヒットを祝して鏡開きも行った、こちらのイベントの様子を詳しくレポートします。


中井貴一さん(総理大臣・黒田啓介役)

(台風19号が迫る)本当にとんでもない時に、ようこそお越しくださいました。早く帰った方が良いですよ!(会場:笑) 多分今日は大丈夫だと思いますが、明日は、皆さん家から出ないようになさっていただきたいと思います。「(中井さんのご家族に)今日、映画の舞台挨拶の仕事があるんだ」と告げたら、「何の映画?」と聞かれたので、「『記憶にございません!』」と答えたところ、「まだやっているの?!」と言われました。(会場:笑) 二度目の大ヒット御礼舞台挨拶は本当に異例なことだと思います。大概、大ヒット御礼舞台挨拶は一回ですから、「二回やるというのはどういうことなのだろう」と、我々二人も戸惑っております。齢(よわい)60歳を迎えそうなおじさん二人が、台風を迎えそうな日に舞台挨拶に出るというのに、足を運んでくださって本当にありがとうございます。これからご覧になると思うのですが、面白い映画になっていると思いますので、最後までごゆっくりご覧ください。
佐藤浩市さん(謎のフリーライター・古郡祐役)

はじめに、何でここにいるのが三谷幸喜ではなくて僕なんだよ!(会場:笑) 普通は...。

中井さん:
普通は、三谷幸喜なのよ。(主演の)僕がいなくても、(監督の)三谷幸喜はいるはずなの。

佐藤さん:
いないとダメだよ、うん。

中井さん:
いや、仕事らしいの。

佐藤さん:
あ、仕事なの? ...という訳で、代わりに来ました佐藤です。僕は何度観ても楽しいのが三谷作品の魅力だと思います。外は大変ですけれども、楽しんでください。


MC:まずは本作の数字をお伝えします。先月の13日に公開されまして、週末興行ランキングで三週連続の第一位を獲得しております。そして、本日までに観客動員数230万人、興行収入29億円を突破し、30億円に届かんという勢いでございます。(会場:拍手)
本日は上映前の舞台挨拶ですけれども、既にご鑑賞済の方はいらっしゃいますか?(会場の多くの方の手が挙がる) ありがとうございます! 中井さん、佐藤さん、このようにリピーターの方がたくさんいらっしゃいます。嬉しいですね?


中井さん:
本当に嬉しいです! 僕はまだ一回しか観ていないですが、この映画の面白いところは、最後のタイトルバックまでご覧になる観客の方が多いことです。出演者の名前を見ても、探し当てられない方がいらっしゃるらしいですね。それを、どうしても探したいと何度も観に来られる方が大勢いらっしゃるようですね。(誰なのか)知っていても、分からないです! なので、多分分からないと思います。三谷幸喜の作品というのは、回を重ねて観ることで見えてくるものが変わります。舞台でもそうですが、観る度に新しい発見があります。そして、三谷さんご自身も、何度も観てもらえることを喜んでいると思います。

MC:佐藤さん、周りの反響は何かございましたか。

佐藤さん:
「(大ヒットして)良かったですね」と声をかけてもらいます。実際問題、「これで三谷さんも次の映画が撮れるな!」と...「良かったな」と思っております。(会場:笑)

MC:そうですね、九作品目が期待されますね。中井さんは、出演作は「公開後に映画館でご覧になる」とおっしゃっていましたが?

中井さん:
この作品も公開後に観ました。ですが、上映二日目に映画館へ行ったら、満員で入れませんでした。最終の上映回ならばと思いましたが、それすらも(チケットが)買えませんでした。結局(三連休明けの)平日まで待ってから観ました。

MC:ご覧になっていかがでしたか?

中井さん:
ものすごく落ち込みました。...もう、(観てしまったら)ダメなんです! 僕が公開前に観ない理由は、先に観てしまうと「反省」してしまって、「観てください!」とは言えなくなってしまって、(宣伝)キャンペーンができなくなってしまうからなんです。大体撮影してから一年後に公開になるでしょう? ですから、まだ自分が観ていない無責任な時に、(お客様に)「観てください!」とお願いをしてから、(作品を)観て反省するのが僕のやり方です。

佐藤さん:
「反省」するんだ!?

中井さん:
えっ(反省を)しないの?(会場:笑)

佐藤さん:
(笑)。うん、反省したことない!

中井さん:
「意外と良いな」って思うの?

佐藤さん:
「イケてる!イケてる!」と思う。(会場:笑)

中井さん:
(とても驚いて)マジか!? 本当?

佐藤さん:
初号(試写)で観て「あ、イケてる!OK!OK!」って。(会場:笑)

中井さん:
齢60歳を迎えようとする二人で、これだけの違いがあります! 人生それぞれ、いろいろです。

佐藤さん:
(笑)。

MC:佐藤さんはスクリーンでご覧になったのですか?

佐藤さん:
今申し上げたように、僕らは「初号」といって関係者だけでの試写を観るわけです。ただ「喜劇」の場合は、仕事をしたキャストやスタッフと一緒に観るのは辛いものです。要は、笑いどころが難しいので、自分を観て「ワッハハ!」とお腹を抱えて笑うのはちょっとできないですからね。

MC:でも、実際にご覧になったお客様が、「映画館で声を出して笑った」という声が多々あります。

佐藤さん:
実際に一人でクスクスと笑うより、同じスクリーンを前に、同じ時間を共有している人たちと同じタイミングで笑えるというこんな幸せなことはないんです。お客さんはそれで良いんです。

MC:佐藤さんの「あのシーン」も大きな笑いが起きております。今は具体的に申し上げられませんが、そちらもお楽しみいただければと思います。

佐藤さん:
(笑)。

MC:本日、スケジュールの関係で出席できなかった、「あの方」からビデオレターを頂戴しておりますので、スクリーンでご覧いただきましょう。

三谷幸喜監督からのビデオレター

三谷幸喜監督:
(数秒間、微動だにしない三谷監督に会場から笑いが起きる)皆さんこんばんは! 三谷幸喜です。本当に皆さんのおかげで、この「記憶にございません!」が大ヒットいたしました。記録にも記憶にも残る作品になりました! (声を張り)バンザーイ!! こういうビデオレターみたいなものは、本当に面白かった試しがありません。大体失笑して、終わるパターンなので...ま、今回も別にそれで僕は構いません。
中井さん! 佐藤さん! ご結婚、おめでとう!!(会場:笑) 今回はちょっとそちらへ伺えませんが、本当に良かったです。君らがあっての僕です。また、お会いしましょう!
(観客の皆さんへ向けて)それでは、映画を楽しんでいってくださいね。ありがとうございました。


MC:はい、三谷監督からのビデオレターでございました。ご覧いただいて、中井さん、いかがですか。

中井さん:
(呆れ気味に)...バカじゃないの? ...本当にお気楽で良いですね。僕たちは、これから二人で幸せに歩んでいきますよ。

MC:メッセージの冒頭の「間」は監督のこだわりみたいですけれども、佐藤さん、コメントいかがでしたか。

佐藤さん:
(笑)。「また、やりやがって」と思いました。あの方はほとんど出役(でやく)ですから! 

MC:改めて本作で三谷監督とお仕事をされて、やり取りはどうでしたか。

中井さん:
僕は、一緒にお仕事する方と新鮮(な気持ちを維持できる関係性)でいたいので、あまりプライベートではお会いしないようにしています。ですので、三谷さんとは会うたびに新鮮な気持ちでやらせてもらっています。三谷さんが今やっていることは、大体十年前に発想したものの具現化です。そういう周期でやっていらっしゃるので、この「記憶にございません!」は、十年前に発想したことだったりします。なのに、すごくタイムリーに見えるのは、彼のセンスなのだと思います。今作は、同世代のメンバーで作れたことがとても楽しかったです。僕たちはコメディだと思って撮影はしていなかったのですが、ものすごい暑さの中で撮影をしていたので、結果的に皆さんに笑ってもらえる作品になって本当に良かったと思っています。

MC:中井さんは、インタビューでも「コメディはシリアスなものよりも難しい」とおっしゃっていました。本作の中で、三谷監督から言われた印象的な事柄があれば、お話ください。

中井さん:
僕たちの世代の俳優は、「監督がカットをかけるまで芝居を続けるもの」だという教育を受けてきました。ですから習慣で、セリフを言い終えていても、監督の「カット」がなければ芝居を続けることは僕と佐藤さんには当たり前のことなのです。でも、三谷さんから「面白いことをやると、ずっと見ていたくてカットがかけられなくなるから、セリフが終わったら動かないで」と言われました。(会場:笑) それがもっとも印象的でした。

MC:佐藤さんは、三谷監督との作品作りで何か印象的なことはありましたか。

佐藤さん:
三谷さんは、何を求めているのかが明解です。戯曲(演劇用の台本)っぽい設定を無理やり映像にしているのは、ある意味直球なんです。それを我々がどのようにして具現化するのかを三谷さんご自身も楽しみにされています。ですから、三谷さんの前でそれを演じて見せるんです。現場では、そんなキャッチボールの連続です。

MC:今作でもワンシーン、ワンカットがありました。そこでは、お二人のやり取りも多かったと思います。同世代であり、お父様が俳優という境遇も少し似ていらっしゃって、日本の映画界を代表する名優であり、盟友だと思います。そこでお二人に、改めてお互いの印象をお聞きしたいと思います。...なんだか本当に「結婚」会見のようですみません!(会場:笑)

中井さん:
(笑)...どこの印象を言えば良いですかね。最初に出会った時の印象をお話ししますか? 

MC:今日に至るまでの...お好きなところを切り取っていただければと思います。

中井さん:
いつから好きになったとか? 

MC:いつから意識し始めたとか...。

中井さん:
「壬生義士伝」(2003年公開/滝田洋二郎監督作品)という映画の時に「結婚」しようかなって...(笑)。
我々二人は、映画デビューがだいたい一緒で、ずっと俳優をやってきました。でも、共演することがなくて、四十歳を過ぎて「壬生義士伝」で初めて共演しました。その時に、それまで共演していなかった理由が分かった気がしました。「そこまで共演しなかったからこそ良かった」のだと、芝居を分かっていろいろ理解してから共演できたことが、僕にはすごく良かったのだと思いました。僕の中では、佐藤さんがいることが、役者を続けていく一番の刺激で、一番の励ましになっているのは事実です。


佐藤さん:
本当に中井さんが言ったように、確かにそうですね。きっと出会わなかったのには、出会わなかった理由があるんですよね。出会った時というのは最良の時だと、僕らの商売は思えるものです。やっぱり四十年間というほぼキャリアが同じで、今回の作品でも長回しのテストで芝居を合わせる時に何かこう...「信頼」というには安っぽいし...(中井さんに向かって)なあ? 

中井さん:
(うなずく)。

佐藤さん:
セリフでも芝居のやり取りでも、キャッチボールは、お互いに投げ合いながらできました。...言葉にしてしまうと安っぽくなるな(照笑)。

MC:お二人は、撮影中にどのようなお話をされるのでしょうか。

中井さん:
こうして二人が並んでいると、僕が緻密に計算するタイプで、佐藤さんは「大丈夫だよ」って言うような感覚派タイプだと思われるでしょうが、実は逆です。三谷さんから、「見た目と感覚が全く違う」とよく言われます。それを客観的に見て、三谷さんは演出してくれます。ですが、僕らの根底にあるものは共通しているので、一緒にやっていると楽しいわけです。

MC:佐藤さん、ご自身の方が緻密だと思われますか?

佐藤さん:
いや、百人いたら百通りのやり方があると思います。それでいうと、中井さんは体育会系なところがありますね。でも、一緒に同じシーンで芝居をすることは嬉しいですね。それで、お金をもらえるのだから、良い商売ですよね。(会場:笑)

中井さん:
(笑)。

MC:公の場で気恥ずかしさがあったかとは思いますが、貴重なお話をありがとうございました。ここで、皆さまと一緒に大ヒットのお祝いをしたいと思います。

中井貴一さんが歌唱する「まったく記憶にございません」(歌詞・合いの手:三谷幸喜/「記憶にございません!」サウンドトラックに収録)が流れる中、ステージに金屏風と樽酒が運ばれてくる。
歌詞は、♪「今日は結婚記念の日〜」


MC:こちらの「まったく記憶にございません」の歌詞は何番まであるのですか?

中井さん:
四番まであります。

佐藤さん:
これ、歌っているの? この歌は恥ずかしいわ(笑)!

中井さん:
(笑)。

MC:これより金屏風の前でお二人による鏡開きのお祝いをします。

中井さん:
これ、全てが恥ずかしい...。この曲が流れて、金屏風と酒樽が出てくるって!(会場:笑)

MC:いよいよ「ご結婚」という感じになってまいりました(笑)。お二人には木槌をお持ちいただいて、先にフォトセッションを行います。

佐藤さん:
(カメラマンに対して、結婚会見のように中井さんとの距離を)寄りましょうか?

佐藤さん:
もう良いかしら?(会場:笑)

中井さん:
ちょっと女性っぽくなってきていない(笑)?

MC:映画「記憶にございません!」超大ヒット、おめでとうございます!

中井さんと佐藤さんが樽を割ると、中から金銀のテープが飛び出し、驚くお二人。(会場:大きな拍手)

MC:最後に中井貴一さんからご挨拶をいただきます。

中井さん:
今日が我々の「記憶にございません!」最後の仕事になります。本当に公開してから一カ月、この大ヒットを我々キャストだけでなくスタッフも喜んでおります。映画は、お客様に入っていただいて初めて完成するものだと思います。これから私も佐藤さんも、そして三谷さんも出演しているキャストも、また別の役・別の作品で皆さんにお会いすることがあると思います。
僕たちがデビューした時は日本映画があまり良くない状態でした。徐々に良くなってきて、僕たちもあと何年俳優をやっていけるのか分かりませんが、日本映画のために尽力していけたら幸せだなと思っております。先ほどMCさんも言ってくれましたが、俳優を始めて四十年が経ちます。四十年前にデビューした時には、どうなるか分からなかったこの二人が、今こうして二人並んで舞台挨拶ができることを本当に心から幸せに思っております。
今日は足元がお悪い中、お越しいただいたことを心から感謝しております。明日、すんごいの(超大型台風)がきます。ご自宅、御身大切にお過ごしいただければと思います。本当に今日はありがとうございました。(会場:拍手)


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