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最後に音楽の神様に愛されるのは誰か?
史上初!直木賞&本屋大賞 W 受賞の話題作が遂に完成!
「蜜蜂と遠雷」完成披露試写会

2019年09月16日

「蜜蜂と遠雷」完成披露試写会

<左から、石川慶監督、松坂桃李さん、松岡茉優さん、森崎ウィンさん、鈴鹿央士さん>


史上初めて、直木賞と本屋大賞のW受賞という快挙を果たした恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」が映画化され、9月16日、東京・内幸町のイイノホールにて完成披露試写会を迎えました。主演の松岡茉優さんをはじめ、松坂桃李さん、森崎ウィンさん、鈴鹿央士さん、石川慶監督が上映前の舞台挨拶に登壇し、本作への思いを語りました。こちらの舞台挨拶の模様をレポートいたします!


オープニングで、原作小説の装丁と同じデザインのペイントがされたピアノとSTAND UP! ORCHESTRAが登場。シューベルトのピアノ五重奏曲『鱒(ます)』第4楽章を演奏! 続いて、サティの「ジュ・トゥ・ヴ」を入場曲に、登壇者が登場!

松岡茉優さん(栄伝亜夜役)

今日はお足元の悪い中、足をお運びいただきまして本当にありがとうございます。本作は言葉では言い表せないほど素晴らしい原作小説の実写化ということで、我々にとって「挑戦」というよりも「戦い」のような映画でした。遂に完成し、この日を迎えて皆さまにご覧いただけることが嬉しくてなりません。短い時間ですが楽しんでいってください。
松坂桃李さん(高島明石役)

本日は貴重なお時間をいただき、お越しくださりありがとうございます。本日は存分にクラシックに浸って帰っていただければ幸いです。
森崎ウィンさん(マサル・カルロス・レヴィ・アナトール役)

今日は僕らにとって、原作のファンの皆さん、一般の方に初めて観ていただく機会ということで非常に緊張しております。ですが最後まで楽しんでいただければと思います。
鈴鹿央士さん(風間 塵役)

初めまして、鈴鹿央士です。本当にたくさんの記者の方がいて、こんなにフラッシュをたかれるのは人生初でまぶしいのですが...一般の方に映画を観てもらうのも今日が初めてで、楽しみな気持ちもあるんですが、どう受け取られるか、緊張とかそういうのもありながら、すごくワクワクしています。
石川 慶監督

今日、完成披露ということで二年ほど長い長い年月をかけて、ここにいないスタッフ、キャストも含め本当に多くの人たちが関わって完成した映画です。こうしてお披露目を迎えて本当に感無量です。

MC:原作者・恩田陸先生が映画を観て「映画化は無謀、そう思っていました。『参りました』を通り越して、『やってくれました』の一言です。」という絶賛の声が届いています。実際、手応えはいかがですか?

松岡さん:
はい、原作を読まれた方も多くいらっしゃると思いますが、本が好きな方が読んでも、本を読んだというより"読書体験"に近い、何と言い表していいか分かりませんが、音が頭に鳴り響くような素晴らしい本でした。その本を映像化するということで、たくさんの方が映像化したかったと思うのですが、そんな中で本作の企画が権利を勝ち取り、"栄伝亜夜"を主役に置き、しかも若手女優がたくさんいる中で私にご指名をいただき、映画が完成しました。奇跡の連続で私のところまで届いたからには、恩田先生に納得していただけるような作品に必ずしなくてはいけないと、初めにお話をいただいた時に強く決意いたしました。

MC:本作をご覧になっていかがでしたか?

松岡さん:
石川監督もそうなのですが、撮影監督を含めポーランドで勉強されていたということで、日本映画離れした映像美になっています。クラシック映画というカテゴリですが、縦ノリできるというか、音楽が好きな方は楽しめる楽曲がたくさんあります。日本映画離れした、クラシック映画とは思えない新しい音楽映画ができたかなという自信があります...大きなこと言っちゃった(笑)。

松坂さん:
先生からその言葉をいただけただけで、僕たちは胸をなでおろすというかホッとする...それくらいハードルの高い作品でもあったので、いやぁ、まずはよかったです。僕たちもこの映画を観て、一つのコンクール、コンサートを観ているかのような、一人のお客さんとして体験しているかのように感じました。監督が作り上げてくださった世界観、色味、邦画で観たことのないカメラワークしかり、演出しかりが組み込まれています。クラシック慣れしてない方も存分に楽しめるような作品になっているんじゃないかと思います。

森崎さん:
監督も撮影しながらおっしゃっていましたが、映画を観て第一の感想が「これは音楽映画だ」と。本当に音が...本当にいいんです!僕は自分でも音楽をやっていますが、もともとクラシックに携わることがなく、本作で携わって初めてクラシックを身近に感じたのですが、本当に聴いていて気持ちいいんですよね。楽しかったというのが純粋な感想でした。それが一番最初に観た時、出てきた感想でした。

鈴鹿さん:
僕は、映画というか現場が初めてだったんですが...、皆さんもスタッフさんも温かく迎えてくださって、本当に居心地のいい空間だなとずっと思いながら撮影をしていました。ちょくちょく緊張感はあったみたいなのですが、僕はそれも分からず、うまく読み取れず。和気あいあい...も、していませんけれど、皆さんと楽しく...。

松岡さん:
「和気あいあい」は言っておこうか? 取り下げちゃうと色々憶測がね...(笑)。

松坂さん:
そうね。「和気あいあい」していなかったら「楽しく」っていうのがちょっと難しい感じになっちゃうからね(笑)。

松岡さん:
今回、(鈴鹿さんは)お芝居も初めてで、映画初出演で、完成披露試写会も初めてなんですよ。どうですか? 初めての完成披露試写会は?

鈴鹿さん:
ホールでよかったなって、今、思っています。映画館だと段差があるじゃないですか? そこに立つって...。

松岡さん:
今回もあるよ?

松坂さん:
本来の劇場とは違うかもね。ちょっと違うか?

松岡さん:
温かいかな?

鈴鹿さん:
撮影でホールに立ち慣れているのもあったので、木の感じが...。

松岡さん:
(公開初日の)10月4日は映画館行くよ、きっと(笑)。

鈴鹿さん:
それはたぶん緊張しますね。今は楽しいです。

MC:監督は、皆さんの感想をお聞きになっていかがですか?

石川監督:
やはり恩田先生の本のようにあんなに100%音楽のこと描き切った小説ってあまりなかったと思うので「音楽だけは妥協しません」というところから始まって、キャストの皆さんにものすごいムチャぶりをした中で、本当に音楽のところを頑張っていただいてよかったなと思いました。そこは自信を持ってお届けできます。

MC:監督は「ムチャぶり」とおっしゃっていましたが、ピアニスト役はいかがでしたか?

松岡さん:
私は小さい頃にピアノを習っていたことがあって、でもマンツーマンのレッスンなのにうたた寝してしまうような不真面目な生徒だったので、先生には非常に迷惑をかけたんですが(苦笑)...。でも根気よく教えてくださったおかげで、鍵盤との親しみはありましたから、その点、私は皆さんよりは楽な位置からスタートしました。松坂さんと鈴鹿くんは鍵盤すら触ったことがない中で始めたようで。その鈴鹿くんの練習方法が非常にキュートでしてね。ね? どういう風に練習していたんだっけ?

鈴鹿さん:
僕は、表...じゃない、楽譜が読めなかったので、鍵盤の「ここら辺」っていうのを楽譜の横に書いて、ドレミファを縦に書いて、白鍵盤は白丸、黒鍵盤は黒丸で、音ゲー(音楽ゲーム)みたいな感じでノートに書いて...。

松坂さん:
(音ゲーで音が)下りてくるような感じ?

鈴鹿さん:
下りてこないけど(笑)、目で覚えていく感じで覚えていきました。

松岡さん:
逆に難しそうなんですよ!

MC:松坂さんは以前、バイオリンは別作品で学ばれていましたがピアノはいかがでしたか?

松坂さん:
いやぁ、なかなかハードで...。触ったこともほぼなくて、最初のレッスンの先生のひとこと目が「じゃあ松坂さん、"ド"はどこですか」で、「ここかな?」「それは"ファ"ですね」「ファ...?」みたいな...(苦笑)。そんなところから...本当に先生がマンツーマンで、熱意を込めて指導してくださったおかげで何とか撮影は撮り切ることができました!

松岡さん:
たまに練習が被ることがあったのですが、鏡越しに松坂さんが弾いているのを見たら、失礼なのですが...バンビみたいでした(笑)! 「立ち上がる子鹿」みたいな感じでしたね。そこからまさかの「これが高島明石だ」という柔らかな優しい演奏が...あの時のバンビは何だったんだ? って。

松坂さん:
どこ行っちゃったんでしょうね(笑)。

松岡さん:
俳優さんってすごいなと。

松坂さん:
騙し騙しやっております(笑)。

MC:森崎さんの成長もすごかったそうですが?

森崎さん:
弾いていてすごく楽しかったんですが、役が決まって監督に最初に「本番は全部弾いてもらうから」とドーンと言われまして...。そんなボールを投げられて、私も負けず嫌いなもので、「できるところまで頑張るぞ!」と、ヤマハの教室とかにも自分で通って、ピアノを身近に感じたいなと頑張りました。まあ、すごくセンスがあったとは思いますね(笑)。

松岡さん:
困るんですよ! 今回のウィンくんのマサル役というのは、原作を知っている方は分かると思いますが、「ジュリアードの王子様」と言われる、質の高い方なんですよ

森崎さん:
え(笑)?

松岡さん:
あ...(笑)! いや、そういう訳ではないんですけれど...、ウィンくんは「ウィンくん!」って感じじゃないですか? ウィンくんのファンの方は、今まで見たことない森崎ウィンくんが見られると思います!

石川監督:
本当に「全部(自分で弾いているところを)映すから」って言いましたか? 

松岡さん:
記憶にございません(笑)? 

森崎さん:
そもそも全部弾いたら20分以上あるんですから!

松岡さん:
クラシックの曲って、一曲20~30分とかあるので、全部弾けるわけがないんですよ。三曲で映画終わっちゃいますからね!

石川監督:
なおかつ、ピアノコンクールの最終候補者たちなので、ちょっと弾けるというレベルじゃないんですよね。それをやってもらうというのはムチャぶりでしかないけれど...。これだけは言っておきたいんですが、映画の中で本人が弾いているように見える部分は、実際に弾いています。CGで首から上だけすり替えてっていうのは、一切やっていませんので、それくらい皆さん頑張ってやってくれました。

MC:映画では四人が葛藤と戦いながらコンクールに挑んでいますが、皆さんが今一番戦っていることを教えていただけますか?

松岡さん:
私、今回「蜜蜂と遠雷」の宣伝で、インスタグラムを期間限定で開設したのですが...フォロワー数が、思わしくない!

松坂さん:
どういうことですか(笑)?

松岡さん:
いや、もちろんありがたいんですよ。すでにもうフォローしてくださった方は7万人いらっしゃいます。でもちょっと周りを見渡してください。私一応、若手女優「群雄割拠」時代といういい世代にいるんですけれど...。

松坂さん:
すごいですね。

松岡さん:
ちょっと足りないかな? 二桁はほしいかな...? もうすぐ公開ですから! 二桁を目指して頑張って戦っております。さっき初めてストーリーを上げました。

MC:今までにない松岡さんの姿も見られますので、まだフォローされていない方はぜひ!

松岡さん:
フォローありがとうございます。そっちの意味のフォローを(笑)!

MC:松坂さんはいかがですか?

松坂さん:
戦っていること? もう終わったんですけれど...事務所と戦い終わりました!

松岡さん:
その話、大丈夫ですか(笑)?

松坂さん:
お仕事を始めて、10年経ちまして、アウトプットすることの連続の10年で、そこからなかなかね。一息つく間がなかったと言いますか、それを事務所サイドとお話をして...って何の話をしているんですか(笑)?

松岡さん:
聞きたいです!!

松坂さん:
それで、どうにかできんもんでござろうかと...。

松岡さん:
休みがほしいと?

松坂さん:
ざっくり言うと、ちょっと休みがほしいかなと。結果、ようやくお許しが出て...。

松岡さん:
おめでとうございます! アフリカでもブラジルでも行ってらっしゃい!

松坂さん:
行ってこようかな? ということで、この間戦いが終わりました。

MC:森崎さんは?

森崎さん:
僕は飛行機が好きで、「Infinite Flight」というアプリをやっているんですが、リアルに(飛行機を飛ばす)時間がかかるんですよ。ここからLAに飛ばすとなったら、12時間とか。僕、今日は出てくる前に飛行機をミャンマーに飛ばしていまして。墜落していないか...。

松坂さん:
どういうアプリなの?

森崎さん:
これ後でリアルに教えますね。飛行機って、離陸して上に行くとオートパイロットになるじゃないですか? 僕は今日、離陸させてオートパイロット状態でここに来たんです。

松坂さん:
なるほど。

森崎さん:
アプリ内だとミャンマーまで七時間くらいかかるんですけれど、ちょっと計算を間違えていて、家に帰ったら墜落している可能性があるんです。オンラインなので、グレード(飛行経験値)に関わってくるんです。ロングフライトになると経験になるんですよ。

松坂さん:
え? それはどういう立ち位置のゲームなの?

森崎さん:
パイロットです。

松岡さん:
つまり早く帰りたいってこと?

松坂さん:
気になってしょうがないと!

森崎さん:
そうなんですよ...いや、「そうなんですよ」ってあれですけれど、すごく気になっているという。

松坂さん:
ソワソワしているんだ?

松岡さん:
映画でマサルを観てもらう前に、あんまりウィンくんを見せないでほしい!

森崎さん:
こういう時って、明日の朝刊の記事になることを言った方がいいんですよね?

松岡さん:
ならないだろうね(笑)。

MC:鈴鹿さんはいかがですか?

鈴鹿さん:
戦っていることですよね? 何でもいいんですよね? ...食費?

松坂さん:
大事だよ。そりゃ戦うわ!

松岡さん:
物価高いよね? (鈴鹿さんの出身地の)岡山と比べて高いでしょ?

鈴鹿さん:
牛乳が高いんですよ。

松岡さん:
松坂さんのご出身は?

松坂さん:
僕は神奈川です。

松岡さん:
神奈川は牛乳安いんですか? 

松坂さん:
そういうわけではないのかもしれないですが、東京は高いって印象はありますね。

森崎さん:
ミャンマーが一番安いと思います。

MC:監督に最後、締めていただきますが...。

石川監督:
この流れで(笑)? 

松岡さん:
食費の後はやりづらいぞ...(笑)。

石川監督:
前作もそうでしたが、映画を作ると公開するまで夜寝る時、ずっと映画が頭の中で再生し始めちゃって寝られないっていう現象が起きています。しかも今回は音楽もので毎晩、ずっと再生されるのが大変なんです...。ちょっと不安もあるのでしょうが、今日は完成披露試写会ということで、皆さんのリアクションが少しでもよければ、夜、ぐっすり眠れるんじゃないかと期待しております。

松坂さん:
寝てほしい!

MC:最後に松岡さんから皆さんにメッセージをお願いします。

松岡さん:
この作品は恩田陸先生が構想13年、執筆7年をかけて、たくさんコンクールを取材して、たくさん時間と努力をかけて書かれた原作の実写映像化となります。恩田先生も「実写化は無謀」と思われていたようですが納得していただくことができました。我々も最初は半ば半信半疑で、本当にこの作品、あの「蜜蜂と遠雷」が実写化できるのか? という思いでしたが、いよいよこうしてお客さまにお届けすることができる日を迎えて感無量です。クラシック音楽映画ですが、皆さんに手に汗を握っていただけるような、バトルアクションのような音楽シーンになっておりますので、クラシック映画という概念を振り払って、新しい音楽映画の誕生を見守ってください。今日は貴重なお時間をいただきましてありがとうございました。楽しんでいってください!

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