「記憶にございません!」安倍晋三首相、三谷幸喜監督懇談
安倍首相が総理主人公の映画を鑑賞!
2019年08月11日

「記憶にございません!」安倍晋三首相、三谷幸喜監督懇談
<左から、三谷幸喜監督、安倍晋三首相>
三谷幸喜監督の最新作で、記憶を失ってしまった総理大臣を主人公にした映画「記憶にございません!」を8月11日、安倍晋三首相が鑑賞! 上映後には三谷監督との懇談会を行いました。こちらの懇談の模様をレポートいたします。
■安倍首相を待つ三谷監督。



どうもありがとうございます。
安倍晋三首相:
楽しく拝見しました。
三谷監督:
「ムッ」とはしなかったですか?
安倍首相:
いえ、...一瞬しましたけれど(笑)。
三谷監督:
とりあえず、お伺いをしたいのですが......感想は?
安倍首相:
「記憶にございません!」(笑)。
三谷監督:
(感想が)終わってしまいました...(苦笑)。
安倍首相:
楽しみましたよ。
三谷監督:
ありがとうございます。
安倍首相:
(作品の内容が)やや現実によってくるところもあるのですが...。
三谷監督:
ありますか?
安倍首相:
ええ、でも全く別世界のお話ですから、楽しめました。
三谷監督:
身につまされるところなどはありましたか?
安倍首相:
(劇中の黒田首相の記憶喪失前の)悪い時代ですか? 「悪い総理の時代に消費税を上げる」というのは、ちょっと(現実と)かすったかなと思いました。
三谷監督:
「ムッ」とはされてないですか?
安倍首相:
していないです(笑)。
三谷監督:
ご自身と黒田総理とで重なる部分はありましたか?
安倍首相:
(記憶喪失になる前となった後)どっちの黒田総理ですか(笑)?
三谷監督:
いい方です(笑)。
安倍首相:
「学校の先生と会う」というところがありましたね。私の場合は、先生はもう亡くなってしまったのですが、小学校の時の担任の先生に、最初の政権が終わってしまった後、ずっと励ましていただきましたね。中村先生という先生なのですが、私の昔の日記なども残していてくださっていました。そして、「君はこうだったんだよ」ということをおっしゃってくださいましたね。

その先生は、「いずれこの男は総理になる」ということを思っていらっしゃったんですか?
安倍首相:
いや、その先生は、「全ての子どもたちを褒める」という信条をお持ちで、必ず良いことをおっしゃってくださるんですね。
三谷監督:
それは(子供にとって)良いということを聞きますよね。僕もなるべく役者を褒めるようにしております。
安倍首相:
そうなのですか。
三谷監督:
黒田総理役の中井貴一さんはいかがでしたか?
安倍首相:
中井さんはコメディ作品で光るものがありますよね。非常に良かったと思います。主役にふさわしいですよね。もうちょっと悪い黒田総理を見たかったですね。
三谷監督:
そうなんですよねぇ。(中井さんは)悪い総理がぴったりなんですよね。僕も映画が出来上がってから「もっと悪い黒田総理を観たかったな」と思いましたね。

(中井さんは)三谷さんの映画にはよく出ておられますよね? 「ステキな金縛り」(2011年公開)の検事役もすごく良かったですよね。
三谷監督:
ありがとうございます。
安倍首相:
三谷監督の映画は割と観ています。「清須会議」(2013年公開)も観ましたし、「THE 有頂天ホテル」(2006年公開)も観ました。
三谷監督:
ありがとうございます。気を遣って言ってくださっているのではなく...(笑)?
安倍首相:
「THE 有頂天ホテル」でも悪い政治家が出てきましたもんね?
三谷監督:
あぁ、佐藤浩市が(笑)。映画はよくご覧になるんですか?
安倍首相:
総理になってからは映画館に行くのはお正月くらいなんですが、あとはビデオで観ています。
三谷監督:
一番お好きな映画を伺ってもよろしいですか?
安倍首相:
最近、というか昨日見たのが「運び屋」(2019年日本公開/監督・主演:クリント・イーストウッド)というクリント・イーストウッド監督の作品なんですが、クリント・イーストウッド監督の作品が好きでして「ミリオンダラー・ベイビー」(2005年日本公開/監督・製作・主演:クリント・イーストウッド)とか...。
三谷監督:
昔の「ローハイド」(1959年~1965年・米CBSで制作された西部劇ドラマ/出演:エリック・フレミング、クリント・イーストウッド)なんかも?

良かったですね。
三谷監督:
(クリント・イーストウッドさんは)ずっと良いですよね。