Movie Movie

Return Page

全世界待望 新海誠監督3年ぶりの最新作が遂に完成!
「天気の子」初日舞台挨拶

2019年07月19日

「天気の子」初日舞台挨拶

<左から、吉柳咲良さん、森七菜さん、新海誠監督、醍醐虎汰朗さん、本田翼さん、小栗旬さん>


「君の名は。」で社会現象を巻き起こした新海誠監督の3年ぶりの新作「天気の子」が7月19日よりついに公開! これを記念して同日、東京・日比谷のTOHOシネマズ 日比谷にて舞台挨拶を行いました。新海誠監督をはじめ、ボイスキャストを務めた醍醐虎汰朗さん、森七菜さん、本田翼さん、吉柳咲良さん、小栗旬さんが登壇し、公開を迎えての思いを語りました。こちらの舞台挨拶の模様をレポートいたします。 ※上映後のお客様を前にした舞台挨拶の為、ネタバレに該当する部分がございます。ご注意ください。


新海誠監督

お忙しい中、初日にわざわざ足を運んでいただき感謝しております。映画を観終わった方々の前に立つのはいつもとても緊張します。今日はこうして皆さんが集まってくださったので、舞台挨拶を楽しんでいっていただければとても嬉しく思います。
醍醐虎汰朗さん(森嶋帆高役)

待ちに待った公開というこの日を無事に迎えることができて、今、とても幸せです。今日はよろしくお願いします。
森七菜さん(天野陽菜役)

陽菜としてこの日を迎えられたこと、本当に嬉しく思います。

MC:森さん、本日のネックレスは...。

森さん:
陽菜のチョーカーを着けています。

MC:陽菜のように今日は晴れを祈りましたか?

森さん:
祈りました! 私も初回一斉上映(午前9時に、『天気の子』の上映全劇場359館にて「初回一斉上映」行いました)を観に行ったんです。昨日からずっと晴れを祈っていたら、観る前は空が曇っていたんですが、映画館を出るころには晴れていましたよね! 「良かったな」と、嬉しく思いました。

本田翼さん(夏美役)

今日はお越しいただきありがとうございます。映画を観終わった方々と会うのは初めてなので、今日がとても楽しみでした。
吉柳咲良さん(天野凪役)

声優のお仕事は初めてで、こうやって舞台挨拶に立つのも初めてです。初めて尽くしですごく緊張しています。このような素敵な作品に参加できたこと、このような素敵な皆さん、新海監督とこのような舞台に立てることを本当に嬉しく思います。
小栗旬さん(須賀圭介役)

どうぞよろしくお願いしまーす。

MC:構想から3年の月日を経て、初日の11日前に完成したということで...。

新海監督:
そうでしたね(笑)。

MC:改めまして公開おめでとうございます。初日を迎えられていかがですか?

新海監督:
本当にありがとうございました。今朝は「スッキリ!」(日本テレビ系)に出演し、その後にいくつかの取材を受けて、気がついたら「次は舞台挨拶です」と、ここに連れてこられています。何の気持ちの準備もないままに、ここに立っているので、何と言って良いか...。まだ言葉をさがすことができていないのですが...、でも、ウソのような気がします。この映画は、もちろん完成させるつもりで作っていましたが、「本当に完成するのか?」と思う瞬間がどこかにありました。でも、こうして観ていただけて、夢のようです。ありがとうございます。

MC:皆さん、作品はいかがでしたか?

場内からは大きな拍手。

MC:映画をご覧になった方々を前にいかがですか?

新海監督:
いやぁ、いかがですかね...(笑)。実は、まだちょっと不安なんですね。というのも、ご覧いただいた直後なので分かるかと思いますが、この映画は、とても自分勝手な映画かもしれません。「自分のすごく大事な人と、もっと多くの人たちの幸せと、どちらを選ぶだろうか?」という時に、少しワガママな選択をする話だと思います。それに対して「自分もそうだよ」「私もそうだよ」と思う方が、この世の中に何人か、もしかしたらたくさんいるかもしれない、ということを信じて作った映画だと思います。でも、同時に「違うと思う」という方もたくさんいると思います。だから、これからたくさんの意見を浴びることになると思うので、それが怖くもあり、何より楽しみにしていたことでもあります。ですから、まだ完全に「やったー!」とは思えないんです。ですが、少しずつ皆さんの声を聞いていけたらと思います。

MC:たくさんのスタッフ、キャストが結集して作られた作品ですが、ご苦労など振り返っていかがですか?

新海監督:
映像の制作、音楽の制作に関して言えば、何百人もの人が関わっていて、その代表として今日、僕はたまたまここに立っています。アニメーター、背景美術のスタッフたちが今まで磨いてきた技の結晶がこの二時間です。それを浴びて、楽しんでいただけたのなら、幸せです。キャストの皆さんとは、一カ月みんなでアフレコに臨みました。それは僕にとってはひたすら幸せな時間でした。最初に考えた自分の声で作ったビデオコンテを、皆さんが何倍にも何倍にも持ち上げてくれる一カ月でした。「楽しいな」「醍醐くん好き」「七菜ちゃん好き」「夏美さんも好き」「小栗さんはカッコいいな」と、思い続ける一カ月間で、本当に幸せでした。

MC:前作「君の名は。」が大ヒットして、今回、大規模な公開で海外でも公開される予定ですが、監督自身の目標は何かございますか?

新海監督:
当たり前のことかもしれませんし、大それたことかもしれませんが、年に何百本もある映画は、無数にあるエンターテインメントの一つにしかすぎないわけです。それでも、生きていればいろんなことがありますが、この映画を観て少しでも楽しい気持ちになっていただければと思います。それが僕がこの映画を作っていた時に思っていた目標です。それ以外は「なんでもないや」と思っております。(野田)洋次郎さん(RADWIMPS)は、今日はツアーがあるので北海道に行っちゃいましたが、洋次郎さんも皆さんのお顔を見たかったと思います。よろしくお伝えしておきます。

MC:醍醐さん、森さんは今日、初日を迎えたお気持ちは?

醍醐さん:
今、僕は胸がすごくいっぱいです。夜中の0時の世界最速上映(公開初日7月19日の午前0時から世界最速上映が開催された)があったんですが、「今から皆さんに映画が届くのか」と思って、11時くらいからRADWIMPSさんのCDを聴きながら、家で一人で泣いていました。もうどうしていいか分からない感情のまま、今ここに立っています。この半年間、こんなに素晴らしい一流の方々が携わっている作品の中に主人公として身を置いて、役者としても成長できたと思います。でも、なにより人間としてステップアップできたんじゃないかと思います。そんな作品です。この環境に、半年間身を置いて、今は感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。

森さん:
本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。大変だったことも楽しかったこともいっぱいありました。そして、その集大成を、皆さんにこうやって届けることができました。私も「天気の子」が大好きなので、やっと皆さんと語り合えるので、嬉しいです。これからいっぱいいろんなお話をできたらなと思っています。

MC:吉柳さんは"先輩"こと大人びた少年・凪を演じましたが、演じるにあたって工夫したことや心掛けたことがあれば教えてください。

吉柳さん:
もともと、結構声が低くて「ハスキーだね」って言われることが多いので、男の子の役を演じること自体は初めてではありませんでした。ですので、意外と自然体で凪くんに臨めたかなと思います。すごく大人びていて、イケメンで、私の理想の男の子でもあったので演じていて楽しかったです。現場ではいつも森さんや醍醐さんが、陽菜と帆高そのものだったので、凪というキャラクターのまま、ずっと現場で一緒に声をやらせてもらえたのが幸せだったなと思います。ありがとうございました。

醍醐さん&森さん:
ありがとうございます。

新海監督:
やっていただいたキャストの皆さん、ここに立っている人も立っていない人も含めて全員、この人たちじゃなかったらこの映画にならなかったと思います。今日、ちょっと久しぶりに吉柳さんに会って「すごいな」と思ったのは、吉柳さんは緊張していらしたんですが、凪と小栗さんの演じる須賀の間に謎の関係性ができていたことです。須賀が凪に「ポップコーン食う?」とか言っていて、「いつの間に?」と驚きながら、面白いなと思いました。実は、凪と須賀はそんなに絡まないキャラクターだったので、現実での二人のやりとりを見て幸せだったなと思います。

吉柳さん:
本当に幸せだし、すごく緊張しているんですが、嬉しくて泣きだしそうになりました。

MC:本田さんの夏美は「ぴったりだ」という声が上がっていますが、オーディションでは「なるべく地声で」と言われたそうですね?

本田さん:
ありがとうございます。最初、新海さんに「声を聴かせてほしい」と言っていただいて、スタジオに行きました。そこで、新海さんが「好きな食べ物は何ですか?」「本田さんは、普段、何をされているんですか?」と、質問をしてくるので、それに答えていたんです。そういう時は自分のことなので地声になるんですよね。「それが良かった」と後から監督に言っていただきました。

新海監督:
個人的な興味もあったんですが(笑)、やはり普通の声を聴きたかったと言うのがありました。

MC:森さんも本田さんとの共演がありましたが...。

森さん:
あまり直接、お芝居するシーンは少なかったんですが、その中でたくさんお話をしました。

本田さん:
したした! 大分の話を短い時間で聞きつくしましたね(笑)。

MC:醍醐さんも本田さんの声を聞いて「夏美が来た」とおっしゃったとか?

醍醐さん:
そうですね。夏美の声を聞いて「夏美そのまんまだ!」って、思わず声をかけてしまいました(笑)。

本田さん:
(笑)これは一番嬉しかったです。「夏美が来た」と言ってもらえて嬉しいですね。

MC:小栗さんは新海組の一員になっていかがでしたか?

小栗さん:
参加できて、光栄ですね。本当にいつアフレコに行ってもみんなが初々しくて、瑞々しさにあてられて日々を過ごしていました。今日も舞台に出る前にみんなが「緊張するね」と言っているのを見て「取り戻さなきゃな、その気持ち」と思って、今ここにいます。

MC:リラックスしてアフレコされていた醍醐さんが、小栗さんが来た途端に借りてきたネコみたいになったとか?

醍醐さん:
それは緊張しました。一番憧れの俳優さんなので、最初はいちファンとして観察していました。

小栗さん:
まさか観察しているとは思っていなかったんですが、僕が収録している時は、七菜ちゃんが(須賀の)娘の萌花ちゃんの声をやってくれたりして、そんな楽しい時間もありました。またそれがすごく上手で(笑)。

新海監督:
七菜ちゃんは脚本も覚えているし、全部できるんですよね。醍醐くんもそうですけれど「ちょっとネコをやって」とか「おばあちゃんをやって」と言ったらやってくれるんです。あと、醍醐くんが「小栗さんが通り過ぎた後は、いい匂いがする」って言っていました。

醍醐さん:
すっごくいい匂いがするんですよ! それで小栗さんに「香水、何を使っているんですか?」と聞いて、教えていただいたんです。でも、「あぁ、ちょっと高いな」と思っていたんですが、小栗さんが「次に会う時に、持って来てやるよ」と言ってくださって、今朝、持って来てくださったんです。小栗さんにいただいた香水を、今つけています。ありがとうございます。

小栗さん:
好感度が上がったな(笑)。

新海監督:
七菜ちゃんとその時に話をしていたら「醍醐くんから小栗さんの匂いがしたらちょっとイヤだよね」って(笑)。

醍醐さん:
ちょっと待ってよ! 今香水つけてますよ(笑)!

新海監督:
(匂いが)ちょっといつもと違うね。

醍醐さん:
この匂いをつけていると自信がつきます!

MC:本田さん、小栗さんから改めて新海監督の作品の魅力がどんなところにあるかを教えていただけますか?

本田さん:
「天気の子」ですよね? 昨日、試写で観たんですが、観ていて監督のやり遂げる力が、全部、帆高くんに乗り移っていていたように思いました。帆高くんの真っすぐで、周りに何を言われても聞かずに突っ込んでいく姿は、無謀にも見えるし、大人の自分たちからすると止めたくもなるんですが、その止める気持ちをも変えてしまうくらいの強い力を感じました。そのシーンでは監督が浮かんでしまいましたね。

小栗さん:
いやぁ、すごくいいお答えですね。素敵だなぁ...。

本田さん:
本当ですか? 嬉しいな。

小栗さん:
僕も純粋さみたいなもの、素晴らしいなと思いました。勇気をもらえますよね。監督も一番最初に言っていましたが、もしかしたらすごくワガママな選択かもしれないけれど、そんなワガママな選択をすることって、なかなかできなくなっていく瞬間が多くて、それを「若いからできる」とは言わず、いつまでもできる自分でいたいなと思いましたね。あとはやはり、音楽が持つ力もすごいんだなと思いました。RADWIMPSさんと監督がずっといろんな打ち合わせをしながら作られてきているので、なんか...「すげぇ!!」って思いました。

新海監督:
今、須賀と夏美がいるなと思いながら、見とれてしまいました。小栗さんがRADWIMPSのことに触れてくださって、今日は彼らはツアーに行っているので、そんなに深掘りはできないんですが、実は今月に入った時点でもRADWIMPSさんはまだ音楽を、僕は画をいじっていました。例えば、パトカーに帆高が乗せられるシーンがありますが、そのシーンにはピアノ曲がかかる予定でした。洋次郎さんはすでに音楽を持って来てくださっていたんですが、「少し違う気がする」と言って、その場で曲を編集して、ピアノを全部抜いて、チェロだったかな? 弦楽器が最初に聴こえるように変更したんです。陽菜の秘密を帆高が知るシーンですが、ピアノを抜いて弦楽器になったことで、この映画がさらに一段上がった瞬間があったりしました。そういうことを、一度、完成した後に「まだやる」「まだやる」とRADWIMPSさんは本当にしつこいんですよね(笑)。そこを含めて学ばせてもらった気がします。こんなギリギリでも映画のためならワガママになっていいんだと、そんなことを洋次郎さんたちが示してくれた気がします。

MC:ありがとうございました。最後に新海誠監督から登壇者を代表してメッセージをお願いします。

新海監督:
長い映画を観た後の話までお付き合いいただきありがとうございました。ちょうど公開前にとても痛ましい事件(京都アニメーション放火事件)があり、「どういう気持ちで初日に臨んだらいいのかな?」と思ったりもしました。ここで皆さんのお顔を見て、やはり僕たちの仕事はどういうことがあったとしても、エンターテインメントを作って表現することだと思いました。それが誰かを傷つける可能性もゼロじゃないけれど、そこでひるまずにやり続けていくことが自分たちの生業であり、役目であり、一番やりたいことなんだなと、今日、皆さんのお顔を見て改めて思いました。楽しい映画を作ったつもりです。少し気持ちが晴れるような、青空になるような映画を作ったつもりです。みんなの力で作りました。これからぜひ多くの人に観ていただきたいと思いますので、「あの映画良かったよ」とか、もしくは「気に入らない部分もあったけれど、ちょっといろんな議論をしてみたいから君も観てみて」などと周りの方に言っていただければ幸いです。本日はありがとうございました。

東宝website