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天皇皇后両陛下がご高覧
「羊と鋼の森」特別試写会

2018年05月24日

「羊と鋼の森」特別試写会

<左から、宮下奈都さん、上白石萌歌さん、山﨑賢人さん、辻井伸行さん(「辻」は一点しんにょう)、橋本光二郎監督>


ピアノの調律に魅せられ、ピアノとつながる多くの人々との出会いを通じて成長していく青年の物語を描きだし、2016年第13回本屋大賞に輝いた同名ベストセラー小説を映画化した「羊と鋼の森」。5月25日にはTOHOシネマズ 六本木ヒルズで特別試写会を行いました。本試写会には天皇皇后両陛下がご臨席し、橋本光二郎監督、辻井伸行さん(「辻」は一点しんにょう)、山﨑賢人さん、上白石萌歌さん、原作者の宮下奈都さんとともに映画をご高覧されました。 そして上映終了後、両陛下がご退席された後に上記キャスト、監督ら五名による会見を行い、当日の感想、両陛下とのご懇談の様子などを明かしました。当日の模様をレポートいたします。



MC:本日、天皇皇后両陛下に「羊と鋼の森」の映画をご高覧いただきましたが、皆さまがお出迎えをして、映画も一緒にご覧になりました。まずは今日の感想をお聞かせください。

山﨑賢人さん(外村直樹役)

とても光栄な時間でした。両陛下がお隣にいらっしゃるというのはすごく緊張しました。


MC:隣に一緒に座られた時にお話をされていたようでしたが、その時はどのようなことをお話されたのですか?

山﨑さん:
皇后陛下が「撮影した場所はどこですか」とおっしゃっていたので、「北海道で撮りました」とお答えしました。

MC:ご懇談の時にはどのようなことをお話していたのですか?

山﨑さん:
最初に、皇后陛下とお話したのですが、「とても良い美しい映画でした」と言っていただきました。皇后陛下は原作の小説も読まれておいでで、「外村のイメージにぴったり」と言っていただいたことがすごく嬉しかったです。

MC:上白石さんにも、本日のご感想とご懇談の時のお話をお願いします。

上白石萌歌さん(佐倉由仁役)

本当に終始、緊張していました。でも自分がこうやって出た、すごく大事な作品を天皇陛下や皇后陛下に観ていただけたのは本当に光栄です。きっとこのことは忘れないだろうなというくらい、ギュッと濃縮されたすてきな時間でした。

MC:ピアノについては何かお話をされましたか?

上白石さん:
皇后陛下とお話をした時に、「ピアノはずっとやってこられたのですか?」と聞いていただいて、「わたしは撮影に入る半年前からピアノを始めました」と言うと、すごくビックリしておられました。「まったくそうは見えなかったです」とおっしゃっていただきました。

MC:本当に弾いているようだったと。

上白石さん:
はい。すごく嬉しかったです。

MC:ちなみにご姉妹での共演についてもコメントがあったと聞いておりますが。

上白石さん:
わたしたちは、身長差があるのですが、「あなたが妹さんですか?」と聞かれました。皇后陛下も、妹さまの方が身長が高いそうで、「うちも同じです」とおっしゃられて、「お姉さまにもよろしくお伝えください」ともおっしゃっていただきました。

MC:辻井さん、本日の感想とご懇談のご感想をお願いします。


辻井伸行(「辻」は一点しんにょう)さん

実は天皇皇后両陛下は、僕のコンサートにも何回かいらしていただいて、昨年のデビュー10周年のコンサートにもご臨席いただきました。そして今日は、自分がエンディングテーマで関わらせていただいている映画を両陛下とともに、一緒に観ることができて、大変光栄に思っております。懇談では、皇后様も「忙しく活躍していらっしゃるんでしょ」と、「お身体に気をつけてください」とおっしゃっていました。両陛下ともにエンディングテーマのことをいろいろと聞かれました。このエンディングテーマは、久石(譲)さんが作曲されたのですが、皇后陛下からは「この曲はどう覚えたのですか? 点字の楽譜を使ったのですか?」と聞かれて、僕は「いつも録音していただいたものを聞いて覚えています」と答えました。天皇陛下も「どういうイメージで曲を演奏したのですか?」とおっしゃっていたので、実際に原作を読んで、映画のイメージを思い浮かべていき、久石さんがどういう気持ちでこの曲を書いたのか、想像しながら演奏したことをお伝えしました。

MC:エンディングテーマについてもお話をされたということですね。橋本監督にも、本日の感想とご懇談のご感想をお願いします。

橋本光二郎監督

何はともあれ、最初はものすごく緊張しました。我々が作った映画を、お忙しいご公務の中で観ていただくというだけでも、かなり貴重な経験なのですけれども、その中で観終わった後に天皇陛下から「とても良い映画を観させていただきました。ありがとう」という温かいお言葉をいただいて、とても胸がいっぱいになりました。緊張はしていたのですが、その後、陛下がお話をされているオーラというか...包んでくれるようなオーラで、優しげな話し方をされていて、だんだんと緊張がゆるんで、話もしやすくなりました。すごくお優しいお二人なのだなというのが印象でございます。
宮下奈都さん(原作)

最初はちょっと、緊張しすぎていたのですけれども、お目にかかった両陛下が本当にお優しくて、ご自分のことをたくさんお話されていました。映画で「白樺がきれいだった」というお話を天皇陛下がおっしゃっていて、「ご婚礼の時に、皇后陛下のお印として白樺を選んだくらいに白樺がお好きだった」というお話をされて、だから今も白樺を種から庭に植えて、育てているのだと、それが10メートルくらいになったのだと、五分間くらい白樺のお話をされていました。それがとても美しく映っていたのが嬉しいとおっしゃっていました。そういったお話を感激しながら聞いておりました。

MC:映画の風景をほめていただいたということですね。ピアノの調律も勉強されていたとのことですが。

宮下さん:
はい。皇后陛下は、M.B.ゴフスタインという作家の「ピアノ調律師」という本を読んでおられて、内容を詳しくお話してくださいました。とても調律のことに興味がおありで、だから「映画をとても楽しみにしていた」とおっしゃっていました。そして、「たくさん、もっともっと言いたいことがあるのだけれど、だいたいわたしは車の中で思い出すの」だとおっしゃっていましたね。今日観た映画も、「いっぱい感想があって、もっとお話をしたいことがあるのだけれど」とおっしゃっていただいて、それだけで胸がいっぱいになりました。

MC:橋本監督はピアノのお話をされたとのことですが。

橋本監督:
そうですね。ピアノの話をされている流れの中で、最初に天皇陛下とお話をさせていただいている時に、天皇陛下は「どちらかというと、わたしよりも、皇后陛下の方が音楽に造詣が深いので、音楽のことに関しては聞いてくださいね」とおっしゃっていました。一方、皇后陛下がいらっしゃってお話をされたときに「ずっとピアノを続けてきたけれども、ピアノを続けてきた理由というのが、天皇陛下がチェロを弾かれているということで、その伴奏をするためにわたしは弾き続けていますし、それがわたしの喜びです」とおっしゃっていたのが、すごくお互いを尊重し合っているというか、認め合っているという、なんとも良いご関係なんだなと、お話を伺って思いました。

MC:山﨑さんは皇后陛下とお話をされる中で、「美しい映画です」と声をかけていただき、その中でご自身の役作り、仕事の印象と重ね合わせるような役柄だったというお話をされたそうですが、具体的にはどういうことだったのでしょうか?

山﨑さん:
具体的には、半年前くらいから調律の勉強をしたのですが、僕自身、仕事というものをテーマとする作品が初めてでした。僕がやってきたのは俳優という仕事しかないので、その経験と、悩みや喜びといったものをリアルな感情として出せるようにやっていましたとお話させてもらいまいた。

MC:それでは、山﨑さんから今の思いと、どういった方に観てもらいたいかというところをお願いします。

山﨑さん:
本当に美しく優しい映画です。どんな職業の人も,夢に向かっている人も背中を押してもらえるような映画になっていると思います。特に音楽と映像が本当に素晴らしいので、大スクリーンで、映画館で感じてもらいたいなと思います。よろしくお願いします。

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