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山﨑賢人、辻井伸行のピアノ演奏に感動!
「羊と鋼の森」完成披露試写会

2018年05月20日

「羊と鋼の森」完成披露試写会

<左から、橋本光二郎監督、鈴木亮平さん、辻井伸行さん(「辻」は一点しんにょう)、
山﨑賢人さん、上白石萌音さん、上白石萌歌さん>

ピアノの調律に魅せられ、ピアノとつながる多くの人々と出会う青年の成長を描き、2016年第13回本屋大賞に輝いた同名ベストセラー小説を映画化した「羊と鋼の森」(原作:宮下奈都)がついに完成! 
5月20日に東京・千代田区のイイノホールにて、完成披露試写会を行いました。
昨年2月、冬の北海道、旭川でクランクインし、時間をかけて丁寧に作り上げられた本作。舞台挨拶では、厳しい寒さと戦いながら撮影を行ったキャストと監督から、ここでしか聞けない撮影秘話が次々と飛び出しました。さらに映画の完成を祝し、世界的ピアニストである辻井伸行(「辻」は一点しんにょう)さんによるエンディングテーマの生演奏も披露されると、その美しい旋律に、会場全体が深い余韻に包まれました。当日の模様をレポートいたします。



山﨑賢人さん(外村直樹役)

今日、「羊と鋼の森」を皆さまに観ていただけることを、本当に嬉しく思っています。ぜひ楽しんでください。
鈴木亮平さん(柳伸二役)

最初に原作を読んだときに、「この美しい小説をどうやって映像化するんだろうな」と、少し不安もあったのですが、でき上がった作品を観て、涙がこぼれました。本当にすばらしい作品になっています。そんな作品を本日、皆さんに観ていただけるのがとても幸せです。今日は楽しんでいってください。
上白石萌音さん(佐倉和音役)

混乱される方がいると思うので、お話します。私の方が背は低いのですが、私が姉です(笑)。どうぞ、よろしくお願いします。初めて妹と共演ができた、私の人生にとって本当に特別な作品です。ようやくはじめの一歩を踏み出すということで、とても嬉しく思っています。
上白石萌歌さん(佐倉由仁役)

妹です(笑)。今日は足をお運びいただき、ありがとうございます。やっと大好きなこの作品を、皆さんにお届けできることがとても嬉しいです。美しい映像と音楽を、ぜひ楽しんでください。
橋本光二郎監督

原作の宮下奈都先生が描いた静かで、静謐(せいひつ)な美しい世界観を映画化するのは難しく、チャレンジングな試みでした。ですが、最終的には、ここにいるキャストの皆さんと、スタッフのみんなで誠意をもって、原作と向き合い、美しい物語、美しい映画になったんじゃないかと思います。その映画を今日、皆さんに観ていただきます。自分の子どもがひとり立ちする、歩き始めるような気持ちで感慨深いです。今日はどうか映画を楽しんで、お帰りください。

MC:美しい風景や音の表現など、映画化する上で、大切にしたこと、こだわった点をお教えてください。

橋本監督:
僕自身、北海道に行った経験があまりなく、また、ピアノについても学んでいたわけではないんです。ですが、原作と向き合ったときに、体育館でピアノと初めて出会って、音色に魅せられる外村と同じように、僕自身もこの映画を作るにあたって、体験する音の世界を偽りなく、格好つけず、映像に収めていきたいと思いました。これから映画をご覧になるすべての皆さんがピアノに詳しいわけではないと思いますし、そういった皆さんにも新鮮な気持ちで、ピアノの音色の美しさや、楽器としてのすごさを体験していただける作品になればと意識しました。

MC:橋本監督のデビュー作「orange オレンジ」に続いて、本作でも山﨑さんが主演を務めていますね。再びタッグを組んだご感想はいかがですか?

鈴木さん:
(橋本監督に対して、「山﨑さんのことが」)好きなんですか?

橋本監督:
恥ずかしいですが、好きですよ(笑)。この作品の準備を始めていた時期に、東宝のスタジオで打ち合わせをしていたら、遠くのほうから「監督!」って大きな声が聞こえたんです。誰だろうと、声のする方向を向くと、ジョジョ(「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」)の格好をした山﨑くんが、ものすごい勢いで走ってきました(笑)。リーゼントだし、一瞬誰か分からず「あれ、絡まれるのかな?」ってびっくりしました(笑)。近づくと、以前と変わらぬ山﨑くんで「あっ、良かった」と思いました。

山﨑さん:
そんなこともありましたね!

橋本監督:
あのときは、ビックリしましたが、いい意味で印象は変わらないですね。とても素直な男と言いますか、こんなに素直で若干心配になるほどです。この年齢になると、ある種の固まった自我みたいなものが出てきて、お芝居の邪魔になることもあると思うんです。でも(山﨑さんは)共演する相手と接しながら、素直な反応が現れるので、役者としてすごいなと思います。その素直さが山﨑賢人という俳優のすごさだなと改めて感じましたね。

MC:山﨑さんにとって、外村という役柄はとても新しい挑戦だったと思いますが、いかがですか? 原作や脚本を読んだ感想も含めて、教えてください。

山﨑さん:
風景や音を想像しながら、読んでいてとても楽しい気持ちになれました。台詞や、宮下さんが作り出す世界がとても素敵でした。登場人物一人一人が魅力的なんですよね。

調律師という仕事については知らなかったですが、僕が役者という仕事をする上でいろいろ感じていることを、(調律師を目指す外村に)重ね合わせながら、リアルに表現できれば、それがご覧になる皆さんにも伝わるかなと思って演じました。

MC:そんな外村を見守る柳伸二を演じた鈴木さん。ときに優しく、ときに厳しい先輩役でしたが、現場でも山﨑さんとは先輩後輩のような関係性だったのでしょうか?

鈴木さん:
クランクインの前に、監督から「役柄と同じく、先輩として山﨑賢人を成長させてほしい」と言われまして、撮影が終わった後も、しょっちゅう飲みに行ったり、ごはんを食べに行ったりしました。(山﨑さんに対し)何がおいしかった?

山﨑さん:
旭川の塩ホルモン!

鈴木さん:
僕はジンギスカンが好きだったんですよ。ジンギスカンと言えば"羊"じゃないですか。旭川はね...、「羊とホルモンの森」でしたよ!

山﨑さん:
うまい!

鈴木さん:
いろんな意味で、うまいね(笑)。皆さん、旭川に行ったことありますか? 本当にいいところですよね。ラーメンもおいしいですし。

MC:それでは上白石萌音さん、萌歌さんにうかがいます。この作品で、初めての姉妹共演が実現しました。撮影の準備や、撮影中はいかがでしたか?

上白石萌音さん:
今回は姉妹で初めて共演できる喜びとともに、とにもかくにも、ピアノ(の演奏シーンを)どうしようという不安がありました。撮影を前に、監督から分厚い楽譜をさっと渡されて、「じゃあ、これ、撮影までによろしくお願いします」って...。そこからは、もう特訓の日々でした。

上白石萌歌さん:
(クランクインの)五カ月前からピアノの練習を始めて、座る姿勢から指の形まで、ピアノと向き合う時間は長かったです。

上白石萌音さん:
同じお仕事をするというのが初めてだったので、姉妹で共有できるものが一つ増えて、また絆が深まった気がします。幸せだなあと...。

MC:さて、映画を締めくくるのが、久石譲さんが作曲をし、辻井伸行さんがピアノ演奏を担当するエンディングテーマ曲「The Dream of the Lambs」、日本語で「羊たちの夢」ですね。世界的に知られるアーティストのタッグが実現したこの曲、山﨑さんはどんな印象をお持ちですか?

山﨑さん:
聞いていて癒される、優しいメロディで...。鳥肌が立ちましたね。

橋本監督:
静かに始まりますが、展開しながら、勇ましさも感じて、主人公の外村くんの成長を励ますような曲になっていると思いました。

MC:本日はここで、辻井伸行さんにこの場で、ピアノの演奏をしていただきます。皆さま、大きな拍手でお迎えください。

大きな拍手に包まれて、辻井さんが登場。劇中で上白石萌音さんが演奏する「水の戯れ」(モーリス・ラヴェル作曲)、そしてエンディングテーマ曲「The Dream of the Lambs」(久石譲作曲)の計2曲をピアノソロで生披露しました!

MC:辻井さん、すばらしい演奏を本当にありがとうございます! 上白石萌音さんは「水の戯れ」を何度も練習されたそうですね。

上白石萌音さん:
はい。ずっと「水の戯れ」という楽曲と向き合い、辻井さんの演奏のCDをずっと聞きながら、役柄に近づいていったので、もう、どうしましょう! 幸せです。

MC:さて、辻井さんは先ほど、この映画をご覧になられたそうですね。ぜひ、感想をお聞かせください。

辻井さん:
先ほど映画を観て、非常に感動しました。調律師さんは裏方のお仕事ですが、僕らピアニストにとっては、本当に大事な存在です。調律師さんがいなければ、ピアノは弾けませんし、自分で調律もできませんので、この映画で調律師さんの大変さ、すばらしさにぜひ触れてほしいと思います。そして、こうして橋本監督やキャストの皆さんとこうしてご一緒できて、今日は本当に光栄です。

MC:山﨑さんは、演奏を生でお聞きになって、いかがですか?

山﨑さん:
こんな近くで聞けるなんて本当に貴重な機会ですし、辻井さんの力強さと、気持ちを込めて弾いていらっしゃることを改めてすごく感じました。

MC:鈴木さんはいかがですか?

鈴木さん:
もう二度とないチャンスかもしれませんし、必死で聞きました。とても心が震えました。それに「下の車輪がどちら向いているだろうか?」とか、この映画で調律師を演じたからこそ、今までは意識していなかったことに気づくこともありました。

MC:鈴木さんがおっしゃっていること、映画を観れば分かりますよ。萌音さん、萌歌さんはいかがでしたか?

上白石萌音さん:
和音を演じることが決まってから、撮影に入る前、撮影中、そして撮影が終わってからも、何百回も辻井さんの演奏を聞いて、支えられてきました。私が思い描く和音の理想の音は、辻井さんの繊細で、でも力強いものですし、ずっと焦がれていたので、今日はどんな言葉も足りないです。本当に感無量です。

上白石萌歌さん:
最初の一音で、涙がこぼれてしまうような、ここにいることを忘れてしまうように、辻井さんの音の世界に入り込みました。私たちが演じた姉妹にとって、とても大切な曲ですし、辻井さんのピアニストとしての人生や魂まで見えて、すごく素敵な時間でした。ありがとうございました。

辻井さん:
そんな風に言っていただいて、本当に嬉しく思っていますし、光栄です。私も映画を観て、劇中には自分が弾いたことがある曲もたくさんありましたし、とても楽しかったです。

MC:本当にすばらしい完成披露試写会になりました。それでは最後に、山﨑さんからご挨拶をいただきます。

山﨑さん:
僕自身は本当に、今日来て良かったなって...。(会場笑い)。

鈴木さん:
当たり前だよ!

山﨑さん:
「今日来られて良かったな」と思えるほど、元気をもらいました。これから、映画を観ていただくと思いますが、皆さんに伝わるものがたくさんあると思いますし、いろんな人たちのいろんな生き方が描かれています。素敵なセリフ、言葉もたくさん出てきますので、ぜひそれを感じてもらいたいなと思います。今日は辻井さんの演奏を聞きながら、皆さんと同じ場所で過ごせたことが、すごくいい時間でした。ぜひ、映画もよろしくお願いします!

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