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ヴェネチアでの自信を胸に、いざ公開!
福山雅治、役所広司、広瀬すず、満島真之介が万感の思いを吐露
「三度目の殺人」初日舞台挨拶

2017年09月09日

「三度目の殺人」初日舞台挨拶

<左から、満島真之介さん、福山雅治さん、役所広司さん、広瀬すずさん>

「そして父になる」から四年、二度目のタッグとなる福山雅治さん主演の是枝裕和監督最新作「三度目の殺人」。
9月9日に全国公開を迎え、TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて初日舞台挨拶を実施。主演の福山雅治さんをはじめ、役所広司さん、広瀬すずさん、満島真之介さんが登壇しました。
本作は第74回ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に選出され、9月5日(現地時間)には福山さん、役所さん、広瀬さん、是枝裕和監督が公式会見やレッドカーペットに参加。初日舞台挨拶では、帰国したばかりの福山さん、役所さん、広瀬さんがヴェネチアでの反響を報告する一方、現地入りが叶わなかった満島さんが悔しそうな表情を見せました。また壇上では、映画の真相をめぐり、福山さんが「本当のことを教えてください!」と役所さんを追求する場面も。一体、何が? 
当日の模様を詳しくレポートいたします。


福山雅治さん(重盛役)

ヴェネチア国際映画祭での手応えを感じつつ、今日の初日を迎えています。やっと日本でも公開することができ、とても嬉しいです。今日は映画の内容についてもお話できればと思っております。
役所広司さん(三隅役)

ましゃ(福山さん)と同郷の長崎出身、役所広司です(笑)。なかなか良いスタートを切ったようです。ぜひ、また劇場でこの作品を楽しんでください。
広瀬すずさん(山中咲江役)

(「海街diary」以来)三年ぶりに是枝組に参加しました。本当に心から幸せに思います。今日は短い時間ですが、楽しんでいってください。
満島真之介さん(川島輝役)

一人だけヴェネチアに行っていない満島真之介です(笑)。(ステージに立つ)皆さん、時差ボケっぽいんですよ! だから僕も皆さんに合わせ、眠たいふりをしていこうかなと思います(笑)。


MC:ヴェネチア国際映画祭から帰って来られたばかりということで、現地での印象や思いを伺っていこうと思います。手応えはいかがでしょうか?

福山さん:
(手応えは)あったと思います。僕自身、それほど国際映画祭に参加した経験がないので、比較はできませんが、エンドロールが始まる前から、すでに「ワ~!」と拍手をいただきました。「おっ、これは届いているんじゃないか」と実感が湧きましたね。もう少し余韻を残しつつ、パラパラと拍手が起こると思っていたのですが、割とドーンと(拍手が)起こりました。

役所さん:
やはり是枝監督作品ということで、すごく期待されているなと感じました。たくさんの是枝監督ファンも観に来ていたと思います。これまでの是枝監督作品とは毛色が違う作品ですが、非常に集中して映画を観ていただきました。この映画にふさわしい素晴らしい反応だったと思いますね。

MC:ヴェネチアでは、福山さんに負けず、役所さんの人気もすごかったそうですね。

福山さん:
今日は日本なので「ましゃ!」と声が飛びましたが、ヴェネチアでは「コウジ!」という声が...(笑)。

役所さん:
それを聞いて、僕も「今日は歓声が『ましゃ!』じゃないね(笑)」と言いました。

福山さん:
「日本では『ましゃ』ですが、ヴェネチアでは『コウジ』だぞ」ということですね。先輩には頭が下がる思いでございました(笑)。

MC:広瀬さん、初めてのヴェネチア国際映画祭はいかがでしたか?

広瀬さん:
本当に見たことがない世界でした。すごく熱い映画ファンが、いろんな国の映画を通して、一つになって盛り上がっていました。熱気や緊張感がすごかったです。(公式上映中は)ずっと観客の皆さんの背中を見ていたのですが、「どんな顔をして観ているのかな?」と、すごく気になっていました。

MC:上映後の観客の反応は、どうでしたか?

広瀬さん:
場内に響き渡っていた歓声や拍手の音が、忘れられないです。「なんて愛おしい音なんだ」と、本当に幸せな気持ちになりました。拍手であったり、「フ~!」という歓声であったり、いろんな音が耳に残っていますね。

MC:満島さん、ヴェネチアに行けなかった思いをお聞かせください。

満島さん:
ヴェネチアで公式会見があった翌日は、朝早く起きて、ニュースを全部チェックしていました。僕もスケジュールが一日ズレていたら行けたのですが、結局調整できなくて...。これも運命だなと思いつつ、「日本で見守っていなければ」と思っていました。やはりレッドカーペットでは、監督をはじめ、先輩方、すずちゃんが本当にカッコ良かったです! そこに僕がいたら、もっとカッコ良かったんだろうなと思いました(笑)。実は祖父がイタリア人なので、僕にはイタリアの血が流れているんです。だから、もしイタリアに行っていたら、「あっ、母国だ」という感じで長く滞在し、まだ帰国していなかったかもしれないですね。

MC:本作はすべての真相が明らかになる終わり方にはなっていませんよね? キャスト陣にも、真相について説明がないまま、撮影が進められたと伺っています。

福山さん:
僕は監督に「本当のことを教えてくれよ」と聞きましたし、役所さんにも聞きました。そうしたら、二人とも「福山くんはどう思うの?」って、教えてくれないんです(笑)。役所さん、本当のことを教えてくださいよ!

役所さん:
本当はですね、僕は誰一人殺していないんです。

福山さん:
衝撃の発言を簡単に言いましたね。本当ですか?

役所さん:
皆さんが判断してください(笑)。

福山さん:
どっちなんですか! (劇中同様)また翻弄されるじゃないですか。本当に分からなくなって、役所さんがどういう気持ちで三隅を演じたのか知りたかったんです。「実際に『三隅が殺人を犯した』と思って演じているんですか?」と。そう聞いても、やっぱり今日も教えてくれませんでした。「絶対に三隅は何かをやっているだろう」と思っているのですが、頑なに教えてくれないんです。

MC:広瀬さんは映画を二度観て、何か気づいたそうですね。

広瀬さん:
ヴェネチアで二度目を観たのですが、何か分かった気がしたんです。「私、分かったんです」と福山さんと役所さんにお伝えしました。

福山さん:
何が分かったの?

広瀬さん:
初めて観たときは、(自身が演じる)咲江が何かをやっているように見えるじゃないですか。監督も「咲江が何かをやっているように(物語が)終わっているよ」とおっしゃるので、「えっ、私が何かをやっているんだ!」って思っていたんです。だけど、ヴェネチアで二度目を観て、「これは私がやったことじゃない」と思いました。

MC:重要なのは、広瀬さんが"二度"観て何かが分かったということですね。

福山さん:
そういうことです。何が言いたいかはお分かりですよね(笑)。二度目の鑑賞も、よろしくお願いします!

MC:さて、本作のタイトルにちなみまして、「一度、二度ならず、三度も...」というように、ついついハマってしまうことをお聞きしたいと思います。

福山さん:
僕は、とにかくギターを買ってしまうんです。「そんなに買っても、全部弾かないでしょ?」って言われるのですが...。あと、どうせ買うことは決まっているのに、「どうしよう、買っていいのかな?」っていつもしゅんじゅんするんですよ。これは儀式みたいになっていて、自分でも毎回「何やっているんだ」と思います(笑)。

役所さん:
こうやって舞台挨拶に立ち、質問をたくさんいただく度に、「事前に回答を考えなくちゃ」と思っているんです。でも、今回も考えていなくて...。「考えなきゃ、考えなきゃ」と思いつつ、毎回、意外と考えていないんですよ。何度も繰り返してしまう失敗ですね。

広瀬さん:
私はハマったお店に何度も行っちゃうことです。この前は、友だちに教えてもらった串揚げ屋にドハマりして、お母さんと一緒に行ったり、一人で行ったりして、週三~四回ほど通っていました。

満島さん:
僕は一つのことにしか集中できないので、一つのことをやっていると、もう一つのことを忘れるんです。それで今日も、さっきまでチャックが開いていたんです(笑)。実はこの映画の撮影のときも、チャックが開いていて...。

福山さん:
映画に映っているの(笑)?

満島さん:
さすがにそれは映っていないです(笑)。物忘れもひどく、コンビニでお水を買うと、レジに財布を忘れて、財布を取りに戻ると、今度は水を置き忘れていたりします。それを何度も繰り返してしまうんです。

福山さん:
それはちょっと深刻かもね(笑)。

満島さん:
だから、最近は小さなポーチに身の回りの物を全部入れています! 成長しましたよね(笑)。あと、最近は舞台挨拶が始まる前に、周りがチャックをチェックしてくれます。「チャック、チェック!」って(笑)。

MC:それでは最後に、役所さんと福山さんよりご挨拶をお願いします。

役所さん:
この映画は二度目の鑑賞でも、いろいろな発見がある映画だと思います。そして、"三度目"に観て、やっと完成する作品だと思います。なので、また劇場に足を運んでください。

福山さん:
この作品は、是枝監督の新たなチャレンジだと思います。そして私たち俳優陣も、新しい部分を引き出されている作品です。通常、こういうサスペンス映画は、いくつかの謎を一つ一つ解決していき真実にたどり着く構造です。しかし今回、監督はそれとは全く逆の手法で、まずは真実のように見えるものを提示し、最後にたくさんの謎を散りばめています。そういう革新的な作り方をした、参加型のエンターテインメントになっています。僕も三度、映画を観ました。そして、新しい解釈が生まれました。それを皆さんとも共有したいので、ぜひ二度、三度と観てください!

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