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杉咲花が感動の手紙を披露!
スタジオポノックの門出を俳優陣が祝福!
「メアリと魔女の花」初日舞台挨拶

2017年07月08日

「メアリと魔女の花」初日舞台挨拶

<中央左から、米林宏昌監督、渡辺えりさん、大竹しのぶさん、杉咲花さん、
神木隆之介さん、小日向文世さん、佐藤二朗さん、西村義明プロデューサー>

この夏、全世界から注目を集めている「メアリと魔女の花」が7月8日、公開初日を迎え、東京・有楽町のTOHOシネマズ スカラ座にて舞台挨拶を行いました。
この日は、主人公メアリ役の杉咲花さん、メアリと一緒に冒険を繰り広げるピーター役の神木隆之介さんをはじめ、小日向文世さん、佐藤二朗さん、渡辺えりさん、大竹しのぶさんと、日本を代表する豪華キャスト陣が集結。さらには米林宏昌監督と西村義明プロデューサーも登壇し、スタジオジブリ退社後初作品となる本作に込めた想いや制作秘話について振り返りました。また、俳優陣のなかには、キャラクターの声を初めて演じた方も多く、改めて本作の世界観やキャラクターなどについて語り合いました。舞台挨拶の途中には、スタジオポノックの"ポノック"の意味を杉咲さんが大竹さんに説明したり、渡辺さんが自分のスマホでブログ用の写真を撮ったりと、観客の笑いを誘う場面も!  そして最後には、杉咲さんが、米林宏昌監督と西村義明プロデューサー宛に綴った手紙を披露。感動的なその手紙に、二人とも喜びを隠せない様子でした。
そんな笑顔と感動いっぱいの舞台挨拶の様子をレポートします。


米林宏昌監督(脚本・監督)

(映画の完成が)すごく遅れたのですが、無事、皆さんにお届けできて、本当にうれしく思っています。
西村義明プロデューサー

スタジオポノックの第一回上映作品です。一生懸命作りました。
杉咲花さん(メアリ役)

私の大好きな作品を皆さんにお届けすることができて、すごくうれしいです。
神木隆之介さん(ピーター役)

早く皆さんに観ていただきたいと思っていたので、今日を迎えることができて、本当に幸せです。
小日向文世さん(ドクター・デイ役)

ずっと憧れだったアニメの声を、ついに演じることができました。こんな素敵な作品の声を演じることができ、それがスクリーンに流れるということが本当に夢のようです。全国のたくさんの方に観てもらえるということが、本当に幸せです。
佐藤二朗さん(フラナガン役)

十人中、二~三人が大絶賛するような映画も好きなのですが、一人でも多くの人の胸に届けることをあきらめずに正面から挑むという本作の制作姿勢は、本当に男らしかったと思います。この作品に参加できて、とても光栄でした。
渡辺えりさん(バンクス役)

映画を堪能して、改めて出演できて良かったなと思っています。私も小日向さんと同じように初めて声を演じまして、その初めての作品が素晴らしい作品で本当に良かったです。絵を描いてくださったスタッフをはじめ、映画に関わった方全員を抱きしめて、ほっぺたにキスをしたくなるような映画でした。
大竹しのぶさん(シャーロット役)

監督をはじめ、スタッフの一人一人がこの作品を作りあげたんだなと思い、そしてそれが皆さんに届くと思うと、本当に今日は素晴らしい日だなと思います。私は米林監督作品への出演は二回目だったんですが、監督の熱い想いや、これからの時代に生きる子どもたちのメッセージがたくさん詰まった映画だと思っています。この映画が多くの人の元に羽ばたけるように、応援よろしくお願いします。


MC:制作を振り返ってみて、一番の思い出は何でしょうか?

米林監督:
スタジオジブリから退社してスタジオポノックとして初めての作品だったので、すごく苦労しました。スタジオジブリにいた頃は、宮崎監督の作品をつくるために集まったスタッフたちがすでにいるというところからスタートできたんですが、今回はスタッフ一人一人に声をかけていくところからのスタートだったので、苦労が多かったです。一番の思い出は、制作のラストスパートで、みんな寝ずに絵を描いたことです。いろんな人の力でこの作品ができました。非常にありがたいことだなと改めて思いました。

MC:大竹さんと杉咲さんは何を話されているのですか?

大竹さん:
今、花ちゃんに「ポノック」の意味を教えてもらいました。

杉咲さん:
「深夜...」

米林監督:
「深夜0時」という意味です。

西村プロデューサー:
クロアチア語で「深夜0時」という意味なんですが、言い方を間違えたんです。クロアチア語では、「ポノッチ」です。

大竹さん:
「ポノッチ」だったのが「ポノック」になったの? 素敵。まさに深夜までの作業ってことですね。なんで花ちゃんは全部知っているの?

杉咲さん:
西村さんから教えてもらったんです。

西村プロデューサー:
私の思い出は、制作が過酷過ぎて10kgも痩せちゃったことです。

渡辺さん:
10kgも痩せたの!?

神木さん:
渡辺さん、うらやましいですか?

大竹さん:
(渡辺)えりちゃんをスタジオポノックに入れてください(笑)。

西村プロデューサー:
今、実写じゃない映画を作るのが難しいんです。子どもたちのための映画を作れるプロダクションが、一つ立ち上がったことは、うれしいことだと思います。

MC:「スタジオジブリ超えなるか?」という声もありますが、いかがですか?

米林監督:
ジブリ超えですか? そんなおこがましいことは僕の方から言えないです。一歩ずつだと思うので、前作よりも良くなっていければいいかなと思います。

西村プロデューサー:
米林監督と一緒にスタジオジブリで最後に作ったのは「思い出のマーニー」ですから、自分たちのジブリ作品は超えていきたいですよね。もう一歩前に進みたいと思っています。

米林監督:
そういう姿勢で、これからも作品を作っていけたらいいなと思います。

MC:杉咲さん、メアリを演じて自分の中で変化はありましたか?

杉咲さん:
私はメアリに共感できるところがあって、作品の中でメアリが自分の髪の毛を気にしていているんですが、私もくせっ毛で、小さい頃すごく嫌だったんです。でも、このお仕事を始めてからメイクさんに髪をほめてもらう機会があって、それがすごくうれしかったんです。メアリもマダムに髪をほめられるシーンがあるのですが、「自分にとってのコンプレックスが、誰かからすると魅力だったり、憧れだったりするのかな」という可能性を感じました。そういうことがあるのかと思うと、ちょっと魔法にかけられたようなうれしい気分になりました。映画を観る前の日よりも明日が楽しみになるような、そんな希望をもらいました。

MC:この映画のタイトルが「メアリと魔女の花」で、杉咲さんのお名前は「花」です。何か運命的なものを感じましたか?

杉咲さん:
運命を感じました(笑)。アフレコしていて発見したことなんですが、私、笑い声が「イヒヒッ」らしいんです。名前の「花」っていう字見ると、(くさかんむりの下を)「イヒッ」って読めますよね。私、「イヒッ」が運命でした。

佐藤さん:
ガマンして聞いていたけれど、「私、イヒが運命」って、ぜんぜん意味がわからない(笑)。

MC:神木さん、この作品で杉咲さんの声に引っ張られたとお聞きしましたが。

神木さん:
声をあてる順番というのが、花さんの方が早かったんです。なので、花さんの声を聞きながら僕はピーターの声を演じることができたんです。(観客に向かい)「花さんの素晴らしさというのは、(観客の)皆さん、聴かれましたよね?」

会場:
拍手

佐藤さん:
お前は花ちゃんの優秀なマネージャーか!?

神木さん:
本当に花さまに助けてもらったんです。僕の声がない状態で、声を録ることも難しいことだと思いますし、僕がどうやってピーターを演じるかわかっていない状況ですから。なので、(杉咲さんの)声を聴きながら、ピーターをやることができて感謝の気持ちでいっぱいです。

杉咲さん:
すべては、神さまの力です。

神木さん:
そんなことないです。

佐藤さん:
楽屋でやれ!

神木さん:
収録スタジオに行って、全員いるかなと思ったら誰もいなくて。一人ずつの収録だというのを初めてそこで知ったんです。みんな一人ずつで録ったんですよ。驚きです!

MC:アフレコを一番楽しんでいたのは小日向さんだとお聞きしました。

小日向さん:
監督がつくってくださった、ドクター・デイというキャラクターがすごくチャーミングなんです。その人物に自分の声を重ねていくことが本当に楽しかったです。自分の姿が画面上に見えない状態で、キャラクターになりきるというのは、本当に心地よくて。これから声の仕事、もっとやりたいですね。僕、神木くんみたいな声、いっぱいできますから(笑)。どんなに(実年齢と)離れていてもできますから。(高い声で神木さんの声を真似て)「神木です!」

佐藤さん:
全然似ていませんよ(笑)。

MC:それだけ声のお仕事は魅力的なんですね。

小日向さん:
自分じゃない、でき上がったキャラクターが目の前にあるっていうのは、役者としては本当にうれしいですね。初体験です。

MC:佐藤さんが演じたフラナガンは、チャーミングだけれどつかみどころがないキャラクターですが、演じる上で難しかったのでは?

佐藤さん:
収録前、フラナガンは100%ネズミだと思ってスタジオに行ったんですが、スタッフに「タヌキだ」「アライグマだ」って言われました(笑)。最後に監督に聞いたら、「さぁ、なんでしょう?」って言うんです。一体、フラナガンが何なのかわからなくて演じたんですが、それはお客さんの想像にお任せしてます...。

神木さん:
すごくいい役ですよ。大好きなキャラクターです。取材で、「好きなキャラクターは?」と聞かれて、「フラナガン」って答えているんですが、「フラナガン」って言い過ぎて、フラナガンが好きなのか、佐藤二朗さんのことが好きなのか、どっちかわからなくなりました。

佐藤さん:
後者だよ!

MC:渡辺さんは初めてのアフレコはいかがでした?

渡辺さん:
私、唯一この(登壇者の)中で自分のキャラクターが森に行っていないんです。みんな行っているのに、私だけ行ってないんです。それが悔しいです(笑)。今回は初めて声の仕事をしたんですが、最初の収録でものすごくお年寄りの声で演じたら、「60歳ぐらいのおばあさんでやってください」って言われちゃったんです。(自分が)62歳だから、結局普段の声で演じたんですよね。小日向さんが言ったように、10歳とか、8歳の女の子の声もやらせてほしいです。

米林監督:
じゃあみんな、(メアリの)同級生の役で。

大竹さん:
それは誰も観たくない(笑)。

渡辺さん:
本当にいい経験をさせてもらいました。(観客に向かい)皆さん、パンフレットは買われました? 最後の映画批評を私が書いているんです。そこを読んでもらうと、私が思っていることが全部わかります。

小日向さん:
自分の宣伝をしているんじゃないの?

渡辺さん:
パンフレットが売れないと、売り上げも変わるでしょ。あれだけ徹夜してみんなで作ったのに、赤字だったらどうするんですか!

MC:そのために、パンフレットを持ってきたんですよね?

渡辺さん:
(パンフレットを開いて観客に見せながら)ここに「渡辺えり」って書いてありますが、映画のことを書いているんですよ。米林監督と一緒に映画を観て、一晩で必死になって書き上げました。興味のある方は、これをお買い上げになってください。

ここで渡辺さん、スマホで写真を撮り始める

佐藤さん:
何をしているんですか?

渡辺さん:
ブログ用の写真を撮っています。宣伝しなきゃいけないから。

大竹さん:
こんなに素晴らしい作品を観た後に、みんなの心に残っているのは、このトークショーになったらどうしようと思っているんですが(笑)。本作は、これから生きる世界について、いろいろと考えさせられる作品だと思います。息子が幼稚園児の時に湾岸戦争が勃発したんですが、その時に息子がテレビの中継を見て、「お母さん、科学じゃなく魔法が発達すれば良かったね」って言ってたんです...。今実際にミサイルが飛ぶ時代になっていることを考えると、「メアリの持つしっかりした意思っていうものを、これからの子どもたちは持っていかなくてはいけないんだな」と強く感じました。

MC:それではここでキャストを代表して、杉咲さんからご挨拶をお願いします。

杉咲さん:
この場をお借りして、監督と西村さんにお手紙を書いてきたので、読ませてもらいます。

杉咲さんのお手紙

「米林監督、西村さんへ 私はこの映画が大好きです。監督は取材の時に、『"ジブリ"という魔法が解けて』とおっしゃっていましたが、私は"スタジオポノック"という新たな魔法が誕生したと思っています。この映画が完成して初めて拝見した時に、『ここに戻ってくればいつでも力がもらえるんじゃないかな』と思え、自分にとっての希望ができたと思ったからです。だから、これからも何度もこの映画を観たいです。その作品を生みだした監督や西村さんは、魔法を持っているんじゃないかと私は思います。改めて私自身は小さな力しか持っていないですが、この作品に関わることができて幸せでした。本当にありがとうございました。たくさんの方々が映画を観てくださることを祈っています。今日は本当におめでとうございます。」

米林監督:
感動しました。素晴らしい方々と一緒に仕事ができたことをうれしく思っています。

西村プロデューサー:
皆さんにこのお仕事を受けてもらえると聞いた時は本当にうれしかったです。この杉咲花という女優の声でメアリという映画が誕生したので、むしろ僕たちの方が感謝しています。ありがとうございます。

MC:それでは最後に監督からご挨拶をお願いします。

米林監督:
スタジオポノックの第一回目の作品ということで、力を込めて作品を作りました。本当にすごく苦労して、大変な状況のなか、公開を迎えられたことをうれしく思っています。「スタジオジブリ」「宮崎駿」、この二つの言葉がいつも僕の中にありました。宮崎駿監督から学んだものを愛していて、好きでした。と同時に、これを乗り越えていかなくてはいけないと常に思ってきました。魔法というものは、それぞれの人の中にあると思うんです。そういうものを胸に抱きながら、一歩一歩前に進んでいく勇気を持ってもらえるような、そういうキッカケにこの映画がなればうれしいです。

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