「SCOOP!」初日舞台挨拶
<左から、大根仁監督、滝藤賢一さん、二階堂ふみさん、福山雅治さん、吉田羊さん、リリー・フランキーさん>
"日本一撮られない男"福山雅治さんが中年パパラッチを熱演する、大根仁監督最新作「SCOOP!」が10月1日についに公開! 東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて行われた舞台挨拶に、福山さん、大根監督をはじめ、二階堂ふみさん、吉田羊さん、滝藤賢一さん、リリー・フランキーさんらが集結!
各人が報道陣、観客を前に自らの秘密をリーク...!? こちらの舞台挨拶の模様をレポートいたします。
福山雅治さん(都城静役) |

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ようこそ、お越しくださいました。皆さん、観てもらうのは1回目だと思いますが、2回目、3回目もよろしくお願いします。記念すべき公開初日なので、この時間を皆さんと楽しみたいと思います。
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二階堂ふみさん(行川野火役) |

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お客さまがすごく素敵な顔をしているので「映画が良かったのかな」と嬉しい気持ちです。
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吉田羊さん(横川定子役) |

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本日公開の映画は19本あるそうです。その中から「SCOOP!」を選んでここに来てくださった皆さまに感謝申し上げます。
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滝藤賢一さん(馬場役) |

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台本をもらった時から早く撮影したい、早く皆さんに観てもらいたいと思っていたので、今日を迎えられて本当に嬉しいです。短い時間ですが楽しんでいってください。
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リリー・フランキーさん(チャラ源役) |

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皆さん、映画を観終わった後ということで...福山くんのファンが僕を見る目がすごく冷たい感じがします(笑)。でもね、チャラ源は悪くないですよ。ああいう状態ですから...。
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大根仁監督 |

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これまでは映画を観る前のお客さんを前にしゃべっていたので、言えないことばかりでしたが、今回はいろいろとしゃべっていきたいと思います!
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MC:福山さん、クライマックスのシーンについてお聞きしたいのですが。
福山さん:
皆さんどう思いました? ああなるとは思っていなかったですよね。あのシーンの数日前から監督がすごくナーバスになっていました...。
大根監督:
そうなんですよ。自分の作品で主人公をああいう風にする経験がなかったんです。初めての経験だったので、急に助監督にあたり出したりしました...(笑)。
福山さん:
自分で書いておいて...。僕以上に監督とリリーさんがナーバスになっていました。
リリーさん:
あのシーン、本当はクランクインしてから1週間後くらいに撮るはずだったのに、雨で5回くらい流れたんですよね。さすが...。
福山さん:
早めに撮る予定だったんですよね。雨で流れて、流れて...。最終的にかなり後半に撮ることになりました。その状況を二階堂さんも「映画の神様がそうさせてくれた」と、若いのに達観したことを言っていました。
二階堂さん:
「神のみぞ知る」ってことですね...。
MC:我々としては静と野火の続編を観たいなと思いますが...。
大根監督:
もう無理でしょ! 原作映画の設定は大きく変えたけれど、あのラストの設定は残しておきたかったんです。原作を高校生の時に観て、ものすごく衝撃を受けて、同じ衝撃を皆さんにも味わってもらいたかったんです。
MC:完成した映画を観てご自身の演技についてどう思いましたか?
福山さん:
いいなと思いました(会場拍手)。ありがとうございます。自分でも観たことのない感じだったので、「監督、ありがとうございます」という気持ちでした。
二階堂さん:
今まで、自分の中でどこか筋があるキャラクターが多かったんです。けれど今回は筋や芯がないまま現場に入って、最後まで、その時、起きたことに対して感じるままに演じていました。新鮮だったし、現場が恋しくなりましたね。すごく楽しい現場でしたので。
MC:お二人の息がぴったりだったそうですね。
福山さん:
いろいろなところで言っているけれど、二階堂さんがどんなお芝居でもセリフでも受け止めてくれて、すごく自由に演じることができました。やりやすかったです。
二階堂さん:
ありがとうございます。この現場に入ってから福山さんという素敵な大先輩とご一緒させてもらって、「この方のために」っていう気持ちで毎日現場に行っていました。すごくいい現場で、素敵なコンビで嬉しかったです。
吉田さん:
「撮られる側の人間が撮る側を演じる。そこにリアリティを持たせられるか」ということに不安もありました。編集部員を演じた方々は、皆さん演劇界の実力のある方たちで、監督の「よーい、ハイ!」という掛け声とともに世界を作ってくださり、そこにいるだけで定子でいることができました。また、監督が細かくつけてくださる「こういうセリフを言ってみましょう」というアドリブが、具体的でした。行間の部分で日常を埋めてくださり、この世界が成立したと思います。皆さん、カメラが向いていなくても勝手にお芝居をされていました。
MC:滝藤さんいかがでした?
滝藤さん:
編集部の一人一人が素晴らしくてカメラが回っていなくても演技をしていました。準備もしっかりできて、監督の演出と福山さん、ふみちゃん、羊さん、皆さんから持っている力以上のものを引き出してもらいました。
大根監督:
準備って走る準備ですよね? その割に現場で肉離れを...。
滝藤さん:
あのシーンは肉離れした瞬間が映っています。そこで走れなくなったけれど、帰してもらえず...。
大根監督:
上半身はできるだろうって。
滝藤さん:
カメラマンさんとバギーに乗って、上半身だけで演技をしていました。
リリーさん:
僕は普段の生活が活きたなと...(笑)。
MC:静との関係は普段の福山さんとの関係のようだったのでは?
福山さん:
あんな下品ではないでしょ! おっぱいパブには行かないでしょ!
リリーさん:
僕は映画で初めてのキスシーンでしたけれど...抵抗がありました。あの後、ロケバスで2時間くらい泣きましたからね。
MC:このシーン大変だったなどという裏話はありますか?
福山さん:
馬場ちゃんが走っているところは、松永という殺人犯の写真を撮るシーンで、大掛かりで時間がかかりましたよね。
二階堂さん:
同じく松永の写真を撮るところは緊張感あるシーンでした。大根監督が「よーい」と言うときに、ファインダーをのぞいて「これから4人を殺した殺人犯が来ます! スタート!」って言って、「カチン」という音とともに恐怖を感じました。すごくハードボイルドな監督だな、この現場にいられて幸せだなと思いました。
大根監督:
直前にそんなことを言いましたね。何かが足りない気がしてボソッと言ったら、ちゃんとそれでスイッチ入りましたね。基本的に自分が書いた脚本を信用していないので、脚本通りにやってもらうと足りないことがあるんです。
MC:アドリブは結構ありましたか?
吉田さん:
そうですね。
大根監督:
羊さんと滝藤さんがやり合うところとかね。
吉田さん:
カットがなかなか掛からず、演じながらお互いに出しつくして最後は笑っちゃったり...(笑)。私は、福山さんと居酒屋で立ち話をするシーンがクランクインで、初日から百本ノック、千本ノックで、何をやっても「はいカット、もう一回行きます」「はいカット、もう一回行きます」って言われていました...。しかも何が悪かったのか理由を言ってくれないんです。福山さんと「何が悪かったんでしょうね?」と言っていました。
福山さん:
「監督、今日は機嫌悪いんじゃないの?」とか(笑)。
吉田さん:
「八つ当たりだね」って(笑)。
大根監督:
そんなことないですよ! 二人の関係ってすごく大事なので、その空気が出るまで待っていたってことです!
福山さん&吉田さん:
未熟ですみません(笑)。
滝藤さん:
僕は個人的に、花火のシーンが面白かったです! 車から花火をバンバンと...。
大根監督:
いろんな技術を駆使しました。
福山さん:
アナログに見えて、実はあそこに最新の技術を使っています。
大根監督:
実はあそこが一番お金と手間がかかっています!
福山さん:
最近の技術はすごいよね。
MC:二階堂さんはいかがでしたか?
二階堂さん:
現場はイメージして演技するしかなくて...。最新技術で「あんな感じで」って...(笑)。
MC:リリーさんはいかがでしたか?
リリーさん:
僕だけ編集部の人じゃないのでね(笑)。
MC:映画では東京の夜の街が映し出されますが、皆さん、東京の夜をどう過ごしていらっしゃるのか教えていただけますか。
福山さん:
東京...ほとんど仕事をしていますからね。今回の映画の撮影で映っている、西麻布や六本木など、この撮影を通じて今の東京の夜を感じられたと思います。東京の設定なのに東京じゃないところで撮っている作品は多いけれど、今回の映画は東京の画が特徴的で象徴的です。東京を感じられたのが楽しかったです。撮影では、夜10時に終わって、その後深夜3時集合ということもあったりして、その間にリリーさんと飲みに行って、また集合したりしていました。
MC:二階堂さんはいかがですか?
二階堂さん:
私は、若々しく友達と遊んでいます! カラオケとか? 上京したのが15歳の時で、10代は東京の夜と言っても外には出ていないし、20歳を迎えて、東京は楽しいものなんだなと感じています。福山さんやリリーさん、素敵な先輩にいろいろ教えてもらって、面白い場所がたくさんあるんだなと思いました(笑)。
吉田さん:
私は家が大好きで、仕事が終わったらすぐに家に帰っています。家で台本を覚えていて、寝てしまって寒くて目覚めるっていうことが多いですね。
滝藤さん:
僕は夜遊びは落ち着かない...というか怖いです! 家が好きなので子どもと家にいます。最近、観葉植物にはまっていて、バルコニーを見ながらじっとしています(笑)。
MC:続いて、皆さん、ご自身に関するスクープネタを発表してもらいたいと思います。
福山さん:
スクープというか、最近、すごく嬉しいことがありました。黒柳徹子さんとメールアドレスを交換したんです。割とメールを送らせてもらっています。(黒柳さんは)最近はインスタグラムも始められて、そんな話もします。
二階堂さん:
いまだに小学校5年生に時に買った服を着ています。スカートなんですけれど...。
福山さん:
入るの?
二階堂さん:
入るんですよ、身長は変わっていないんです。
吉田さん:
私、実は巻き舌ができません。
MC:巻き舌というのはどういう...?
吉田さん:
だからできないんです(笑)!
福山さん:
(巻き舌で)「てめぇ、このやろう!」ってこういう感じのですか?
吉田さん:
できないんですよ。椎名林檎さんが大好きで、巻き舌で歌いたいんですけれど、いまいち迫力が出ないんです(苦笑)。でも一度、松岡茉優ちゃんにやり方のコツを教えてもらってできるようになったんですけれど、皆さんに「それは巻き舌じゃない」と言われました(笑)。
■吉田さん、みんなの前で巻舌を実演するもいまいち...。
福山さん:
それはヒクソン・グレイシーの「火の呼吸」ですね(笑)。
滝藤さん:
僕はオリーブの木を買ったんですけれど、30万円もしたんです(苦笑)。いまだに奥さんに値段を言えていません。
大根監督:
あれ1本だけでは実ができないって知っています?
滝藤さん:
そうなんですよ。でも勝手に花粉が飛んでくるって話なので、1本だけで置いてあるんです。
MC:これで奥様に知られてしまいますね?
滝藤さん:
まあ、もう半年もあるんでね...。
MC:リリーさんは何かありますか?
リリーさん:
スクープ? なんですかね? 何かあります?
福山さん:
昨日、何時まで飲んでいたんですか?
リリーさん:
さっきまでです。やっと初日を迎えられるというお祝いの日ですからね(笑)。
MC:それでは監督から皆さんにメッセージをお願いします。
大根監督:
最後に僕のスクープですが...リリーさんがこの映画「SCOOP!」というロゴの「O」の2個目がお尻の穴みたいだと言っていて、「何を言っているのか、この人は...」と思っていたら、この数日で僕は、緊張のせいか生まれて初めて痔になりました! すみません...(笑)。
まったく新しいエンターテインメント映画ができたと思います! どうぞよろしくお願いいたします。
MC:それでは最後に皆さんを代表して福山さんから一言お願いします。
■会場のあちこちから「ましゃ」コールが!
福山さん:
モテとるなぁ、今日も(笑)。皆さん、初日の朝早い回にありがとうございます。「お足元悪い中、わざわざ六本木に来てくださって...」という気持ち以上に「初日の一本目に来てくれたあなたは素晴らしい、最高!」という気持ちです。なぜならこんなにかっこいい映画を観に来てくれたんですから。あなたのその気持ちが最高です。よくぞ来てくれましたという気持ちです。自信を持って早く観てもらいたかったので、「わざわざお越しいただき...」という気持ちもありますが「来てくれて本当にありがとう」という気持ちのほうが強いです。ご家族...なかなか全員でというわけにはいかないかもしれませんが...若い方も来ていいんですっけ?
大根監督:
大丈夫ですよ。
福山さん:
若い方も多くいますね。一番若い方...、12歳ですっていう方はいますか?
リリーさん:
(観客の一人を指さして)12歳くらいじゃない?
福山さん:
13歳? 間違いなくこの映画を観に来た13歳は、とても立派な大人になります。よく考えたら、自分もその頃に聴いていた音楽、観ていた映画って相当大人の世界が描かれていたと思います。ぜひ若い人に観てもらいたいなと思っています。この「SCOOP!」自信作です。ぜひよろしくお願いいたします。本当に今日はありがとうございました!
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