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豪華キャストがボケるツッコむ、爆笑舞台挨拶
「後妻業の女」完成披露試写会

2016年08月01日

「後妻業の女」完成披露試写会

<左から、鶴橋康夫監督、津川雅彦さん、笑福亭鶴瓶さん、尾野真千子さん、
大竹しのぶさん、豊川悦司さん、永瀬正敏さん、水川あさみさん>

直木賞作家・黒川博行氏の受賞後第一作目となる小説「後妻業(ごさいぎょう)」を映画化した「後妻業の女」がついに完成し、8月1日、都内で完成披露試写会を開催し、主演を務める大竹しのぶさんをはじめ、豪華キャスト陣が勢ぞろいしました。
晩婚化や熟年離婚の増加といった世相を反映し、だまし合いを繰り広げる男女の悲喜こもごもを軽快に描いた本作。舞台挨拶では、大竹さんと尾野さんが殴り合い、罵倒し合う壮絶バトルの舞台裏や、大竹さんと鶴瓶さんの"ラブシーン"にまつわる秘話などが次々と飛び出し、映画さながらに爆笑の連続でした。当日の様子をレポートいたします。

大竹しのぶさん(武内小夜子役)

後妻業のエース...と言われても、そんなに嬉しくないです(笑)。この役は「本当にぴったりですね」とよく言われるんですけれど、まったく嬉しくありません! でも鶴橋監督と16年ぶりにご一緒した作品が、やっと完成しました。笑えるし、でもちょっと怖くて、考えさせられる映画なので、ぜひ親子で観ていただきたいです。今日はありがとうございました。
豊川悦司さん(柏木亨役)

この映画では、素晴らしい監督のもと、素晴らしいキャストの皆さん、そして素晴らしいスタッフの皆さんと本当に楽しい時間を過ごすことができました。その楽しさがスクリーンにいっぱい映っていると思います。
津川雅彦さん(中瀬耕造役)

この映画は、お隣にいる鶴橋監督にあるまじき、エンターテインメント色の強い映画です。だいたいこの方は、賞取りの監督なんです。今回はそういう意味で、大ヒットという賞を取ると思います。
一言で言うと、伊丹十三の再来という感じです。タイトルが「後妻業の女」というでしょ? 伊丹さんは「マルサの女」など、"女シリーズ"の映画を多く手がけていました。この映画も伊丹作品同様、軽快で、明るいんです。このしのぶちゃんが、どちらかと言うと、殺人鬼なんですね。それなのに、明るい! 僕は殺される役だけれど(会場笑)、納得して殺される。『しのぶちゃんなら、もういいや』って。むしろ、しのぶちゃんに殺されるのは功徳だと思って、死ぬわけです。そういう意味で、最後まで明るく楽しく観ていただける娯楽映画になっております。ぜひご覧になってください。あんまり秘密は言っちゃいけないけれど、すぐに分かるから(笑)。今日はこのくらいで。
尾野真千子さん(中瀬朋美役)

相当暴れました。大御所(大竹さん)を結構、叩きました。楽しみにしていてください。
笑福亭鶴瓶さん(舟山喜春役)

うちの嫁が近所の奥さんと一緒に「64‐ロクヨン‐」という映画を観に行ったら、この映画の予告編が流れて、俺の尻が出てきて、(帰宅後)ものすごく恥ずかしかったと言っていました。あんなぎょうさん、俺のお尻を宣伝で使うのかなと。内容は言えませんが、すごいシーンがあります。私と大竹さんの...。

津川さん:
この映画の唯一の欠点だね。あそこだけは目をつむっていてください。
永瀬正敏さん(本多芳則役)

裏社会の探偵...らしいです。僕はお尻、出していません。昔、しのぶさんとご一緒したときは、いっぱいお尻を出したんですけれど、今回は鶴瓶さんのお尻を楽しんで帰ってください。
水川あさみさん(三好繭美役)

新地のホステスを演じました。観たこともない大きなスパンコールがついたドレスを着せられて、500円玉がついているのかと思うほどでした(笑)。本当に楽しい経験をさせてもらいました。いろんな欲にまみれたお話ですけれど、とても楽しんでいただけると思いますので、ぜひご覧ください。
風間俊介さん(岸上博司役)
ここに並んでいるキャストだけじゃなくて、登場人物全員クセ者揃いで、絶対近所にいてほしくない人たちばかり出てきます。そんなクセ者たちの宴を皆さん、安全な客席からのぞいていただければと思います。そんな素敵な映画に仕上がっています。
鶴橋康夫監督

本当によく来ていただきました。誰も来てくれなかったら、どうしようと昨日は本当に眠れませんでした。これだけたくさん来ていただいて、こうして(壇上で)並んでいますが、ここにいるのはみんな仲間です。特に津川さんとは、約40年近くになります。本当に今まで(映画の中で)死んでいただきました。このような仲間たちがいて、僕は監督業が続けられるんです。
実は、尾野さんとご一緒した(ドラマ)「坂道の家」のロケハンで、「後妻業」の本を見つけました。表紙の顔を見ただけで、津川さんだと思いました。似ても似つかないんですが(笑)。 鶴瓶さんは僕の憧れの人で、ずっとファンでした。映画の中では、この二人(大竹さんと尾野さん)がモメます。焼肉屋で肉をぶつけ合ったり...。


鶴瓶さん:
言うたらアカン! 誰か、止めな!

鶴橋監督:
大竹さんも(付き合いは)30年くらいになります。今回、後妻業を演じるわけですが、とにかく可愛い女を演じてもらおうと思いました。ビックリしないでください。そして豊川です。この人は、僕の恩人です。「愛の流刑地」という作品では、ずっと全裸で演じてくれました。若い同志だと思っています。永瀬です。この人は、本当は鞍馬天狗みたいな役が似合う。正義なら正義。不正義なら不正義。でも、僕の作品の場合はいつも正義と不正義の間を走ってもらっています。最後は見ものです。

鶴瓶さん:
だから、ネタバレを言うたらアカン!

鶴橋監督:
水川あさみさんです。奈落からあがってくる女の役です...。

鶴瓶さん:
あっ、終わり?

鶴橋監督:
俊介です。僕は(風間さんが)大好きで、俊介としのぶちゃんの坂元裕二のドラマ(「それでも、生きてゆく」)、これもすごかった。「鈴木先生」も面白かった。不思議な子です。今回は豊川さんをいびり、永瀬さんに...。

風間さん:
いや、言っちゃダメです! こんな素敵な監督のもとで、みんな伸び伸びしていました。

MC:撮影はこのように楽しく進んでいったんですか?

大竹さん:
とてもにぎやかでした。今もそこ(舞台袖)で、ずっとしゃべっていて、うるさかったですよ。本当に毎日楽しく、過ごしていました。1年前なので、懐かしいですけれど。

MC:小夜子は可愛さもありつつ、怖い女性ですね。演じるのはとても楽しかったそうですね。

大竹さん:
こんな監督と一緒ですから。悪いことはしているんですけれど、絶対に自分は幸せになるっていう強い信念のもとに、柏木と動いていたので、本当に楽しかったです。

MC:豊川さんは、小夜子を大竹さんが演じるなら、ぜひご一緒したいと思ったそうですね。

豊川さん:
そうですね。小夜子役には大竹さんしかいないと、今も確信しております。小夜子と柏木のシーンは、ずっとしゃべくりまくっていますけれど、とても楽しいシーンになっていると思います。

MC:大竹さんと尾野さんのバトルシーンも見どころですね。ワンテイクの長回しで撮影したそうですが、尾野さん、覚えていらっしゃいますか?

尾野さん:
はっきり、覚えています! あんな経験は、なかなかできないなと思います。監督が「お尻、蹴れ」って言うものですから...。

大竹さん:
撮影する場所だけ決まっていて、あとはもうアドリブで、ワンテイクということもあって、撮影部、録音部、照明部、衣装部全員が本番一回で済むようにと、すごくいい緊張感を作ってくれました。それが映画の喜びだったので、本当に面白くて、私も(尾野さんに)ビンタが入った瞬間、「よし、決まった!」みたいな感じでした。

尾野さん:
ビンタ入った瞬間、「クソババア」と言ってしまって(会場爆笑)。

大竹さん:
終わった後で、真千子ちゃんが手を震えさせながら、「私、今、クソババアって言うたん?」って...。我を忘れて、「クソババア」って言っていたから(笑)。

尾野さん:
この場を借りて謝ります...。

MC:津川さんにも、大竹さんの演技の感想をうかがえればと思います。

津川さん:
撮影の時に、二人でダンスするシーンがあるんだけれど、監督の注文で、お尻をギュッといきなり握ってくださいって言われたんです。最初は品のいいおじさんだって言っていたのにいきなりお尻を。でも僕は即座に分かりました。この歳になると、タイプの女っていうのは、匂いで分かるんですよ。すれ違っただけで、タイプだって分かる。誰でもいいってわけじゃない。しのぶちゃんとすれ違った時にね、「俺のタイプ」って思っているんです。で、思わず尻を握りたくなる。この歳なら、それもあるんです(会場笑)。そう思わせる雰囲気が、しのぶちゃんにある。つまり、この役は縦から見ても、横から見ても、斜めから見ても、大竹しのぶにピッタリ! 適役。しのぶちゃんね、芝居がうますぎます。うますぎて、あんまり賞とかあげたくない人なんだけれど、この映画だけはもう全面的に、僕なら賞をあげたいと思うくらいピッタリです。豊川くんも地で演じているんだろ(会場爆笑)? 久しぶりに地の豊川くんを見た気がするんだけれど、とにかく、しのぶちゃんの演技には僕も大いに助けられた。ということです。

MC:映画の後半では、大竹さんと鶴瓶さんの芝居が多くなりますが、いかがでしたか?

鶴瓶さん:
監督とお会いして、ずっと喫茶店でベッドシーンの説明を受けたんです。「ここでこうやって、まさぐるんだ」とかね。いや、僕、自分でやりますからって言っていたんです(笑)。で、実際、現場に行くと、監督は(大竹さんを)触らせてくれないんですよ。大竹さんをよっぽど好きなんでしょうね。「それ以上はダメだ」ってね。だから、もう全然、近づくこともできなかったんですよ。ひどいですよ、この人は! キスシーンもあって、あれ、(台本に)何て書いてあった?

大竹さん:
舌が...。

鶴瓶さん:
舌が絡まるとか、そう書いてあるから、こっちもガッーといくじゃないですか。そしたら、この人(大竹さん)が歯をグーッと食いしばって、逃げているんですよ(会場爆笑)。もう、(台本と)全然違う。ね、ひどいですよ、あれは。

津川さん:
そりゃ、逃げますよ。鶴瓶さんが真っ裸になって前に突っ立ったら、逃げますよ。

鶴瓶さん:
いやいや、そういう台本なんですよ。もういい、言うわ。ひょうたんみたいな前貼りしてるんですよ。

MC:永瀬さんは、大竹さんとの駆け引きが多い芝居だったと思うんですが?

永瀬さん:
そうですね。久しぶりにご一緒してうれしかったです。

MC:風間さんも、大竹さんとかなり壮絶なバトルがありますね。

風間さん:
そうですね、大竹さんとの共演は2回目なんですけれど、どちらの作品も首を絞めたり、すごいことになっています。でも、裏では和気あいあいした雰囲気で、お話もさせていただいています。今回は大阪が舞台で、みなさん関西弁が達者な方ばかりで、大竹さんと僕だけ、東京出身なので、一緒に関西弁頑張ろうねって話をしていたんですけれど、しのぶさん、前のダンナ様が関西の方だったなと。そういう意味では、僕が一番、関西弁頑張らないといけないなと思いました。

MC:水川さんも、これまでにない大胆な役どころでしたね。

水川さん:
でも、すごく楽しかったです。もう、どんどんどんどん攻めていく役だったので。

豊川さん:
俺の愛人の役だもんね。忘れてたわ。

水川さん:
すごくイヤそうでしたよね。

豊川さん:
いえいえ、師匠と大竹さんに負けないくらい、すごくダイナミックなラブシーンがありますから。

MC:さて、この作品ですが、モントリオール世界映画祭のワールド・グレイツ部門出品が決定いたしました! 海外の皆さんへのお披露目となりますが、大竹さん、いかがですか?

大竹さん:
監督と一緒に、(モントリオールに)行ってきます。こういう作品が、どう評価されるのか、とても楽しみです。

MC:最後に鶴橋監督から、皆さんへのメッセージをお願いします。

鶴橋監督:
本当にありがとうございました! 観終わった後に、酒を飲みながら人生を語ってほしいと思います。僕はずっとテレビ(ドラマの演出)をやってきましたが、テレビ放送というのは一人で観るものです。今日はこうして、皆さんのお顔を拝見しまして、本当に嬉しいです。
あっという間です。 あっという間の2時間です。うちの死んだ親父は言っていました、「無理するな」と。社会派とか言われて、今までは難しく作ろうとしていました。死んだおふくろは「(ドラマや映画の中で)人ばっかり殺して」と、お地蔵さんめぐりをしていました。早くに死んだ弟も、鼻で笑っていました。しかし、今回は、死んだ家族も、あまりのことに茫然としていると思います。
僕は本当に誇りに思っています。スタッフがたくさんいて、登場人物もここにいっぱいいて、本当に幸せです。しかも、トロントに行ける。えっ、トロント?


MC:あっ、いえ、モントリオールです。

鶴橋監督:
トロントの近くのモントリオールにも行けますし、これも皆さんのおかげです。誇りに思っています。今日は来ていただいて、ありがとうございました! 皆さんが3人ずつに勧めてもらえれば、きっと1000万人になると思いますので、僕もやっと蔵が建つかなと思っております。ひとつ、よろしくお願いします。

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