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主演・岡田准一さんと伝説の登山家・三浦雄一郎さんらが人生を語る!
「エヴェレスト 神々の山嶺(かみがみのいただき)」
大ヒット御礼舞台挨拶

2016年03月24日

「エヴェレスト 神々の山嶺(かみがみのいただき)」大ヒット御礼舞台挨拶

<左から、八木原圀明さん、三浦雄一郎さん、今井通子さん>

男たちの挑戦を描いた感動のスペクタクル超大作「エヴェレスト 神々の山嶺(かみがみのいただき)」。その大ヒット公開を記念し、TOHOシネマズ スカラ座にて、御礼舞台挨拶およびトークショーが行われました。
映画の上演後に1人で登場したのは、山岳カメラマン深町誠を演じた主演の岡田准一さん。作品を観終わったばかりの観客から大きな歓声が上がりました。さらにスペシャルゲストとして、エヴェレスト登頂記録をもつ登山家の三浦雄一郎さん、本作の山岳監修を務めた八木原圀明さん、女性初のアルプス三大北壁登攀に成功した今井通子さんという、山のレジェンド達が登場。
トークショーでは、岡田さんの迫真に迫る演技の素晴らしさや撮影の合い間に八木原さんとイエティ(雪男)を本気で探した話などで大盛上がり。今井さんには、山の怖さを最初に教えてもらったと、岡田さんは当時の出会いについて振り返りました。

トークショーの最後には、三浦さんが80歳の時にエヴェレストの登頂で使ったカラビナを岡田さんにプレゼント。「これは三浦さんの魂」と、毎日カバンにつけて挑戦し続ける人生の糧にしたいと語りました。そんな山に魅せられた4名の熱き舞台挨拶の様子をレポートします。

岡田准一さん(深町誠役)
1年前に阿部さん、尾野さん、スタッフの皆さんとエヴェレストに登りました。ずっと監督が「この作品は阿部さんと岡田のラブストーリーなんだ、山を越えた男同士の話を撮りたいんだ」と言っていたことを今、思い出します。皆さんにその熱さ観てもらったと思います。阿部さん、尾野さん、スタッフを代表して今またお話ができるのを嬉しく思っています。


MC:公開前には、皇太子御一家を含め、さまざまな著名人の方と映画をご覧いただきました。岡田さんも愛子さまの隣のお席でご覧になりましたが、いかがでしたか?

岡田さん:
本当に緊張しました。皇太子さまには山の話をしてもらいました。愛子さまともお話させてもらって、すごく緊張しました。

MC:どんなお話をしましたか?

岡田さん:
大事なお話なんで、秘密にさせてもらえたらいいなと思いますけれど...(会場笑)。ぶっちゃけると、僕が過去に出演した作品を何作か観てもらっていたようで、「観させてもらいました」というお話をしてくださいました。

MC:岡田さんは、それになんとお答えになりましたか?

岡田さん:
「ありがとうございます」というお返ししかできませんでした。緊張感がありましたね。

MC:なお、本日はスペシャルゲストの方をお招きしています。登山家の三浦雄一郎さん、登山家の今井通子さん、そして日本山岳協会会長 八木原圀明さんです。
まず三浦雄一郎さんです。プロスキーヤーでもあり、登山家でもあります。今まで3度、エヴェレストの登頂に成功されています。3度目は世界最高齢80歳での登頂に成功し、ギネスブックに認定されています。まさに羽生のような、挑戦し続けている男です。実は岡田さんは、本作品の撮影前に三浦さんが開かれている三浦ドルフィンズさんで低酸素トレーニングなどをされて、撮影に向かわれたということです。


岡田さん:
山に登るにあたって三浦さんのVTRなどを観させてもらいました。スキーで降りていくところは、すごかったですね。

MC:続いて、今井通子さんです。登山家であり、医師でもあります。女性登山家として世界で初めて、アルプスの三大北壁、マッターホルン、アイガー、グランドジョラスを完全登攀する偉業を成し遂げました。エヴェレストでは、世界冬季最高到達点を記録した冬季チョモランマ峰登山隊の隊長もされています。そして、日本山岳協会の八木原圀明さん。世界屈指のヒマラヤ登山家としても知られています。本作の舞台エヴェレストの南西壁の冬季世界初登攀を達成されています。本作では山岳監修として岡田さんを含め、一緒に帯同し、撮影にも携わっていました。それではまず、三浦さん、作品をご覧になっていかがでしたか?

三浦雄一郎さん

すごく迫力があって、実際に山での岡田さんの姿は、一流の登山家という雰囲気と足取りがしっかり出ていました。演技だけじゃない、アスリート的な雰囲気がすごかったと思います。


岡田さん:
ありがとうございます。三浦さんには、三浦ドルフィンズで教えてもらいました。今井さんとは昔ラジオで対談したことがあって、その時に初めて山の怖さを教えてくださった方なんです。八木原さんとは一緒にエヴェレストに登って、一緒にイエティを探しましたもんね(笑)。日本のイエティ研究家ですもんね?

八木原圀明さん

間違いありません(笑)。


岡田さん:
ずっとイエティを探しているんですよ。山の上の方で、僕も一緒に探しました。たまにイエティと間違えて、「あれ、イエティいたぞ」って言ったら、八木原さんだったということがありました(笑)。先輩なのにごめんなさい(笑)。

MC:今井さんは本作を観て、いかがでしたか?

今井通子さん

岡田さんと対談した時に、岡田さんが山屋のようにものすごい情熱でしゃべっていて、目の奥が燃えていたんです。ところが、今回の映画では、人を追いかけるカメラマンの役だから、目の輝きがまた違っていてビックリしました。今はまた目が燃えていますね。


岡田さん:
燃えていますか(笑)? ありがとうございます。今井さん、超人なんですよ。羽生丈二ぐらい伝説の女性です。昔、話を聞いた時は僕が山を登り始めたばかりで、「山の上の方ってこんなにすごいんだ」ということを教えてもらいました。超人なんですよね?

八木原さん:
普通の女じゃないからね(会場笑)。

今井さん:
最近は洋画の山岳映画が多かったので、この作品が出来た時は本当に嬉しかったです。「日本も負けてないぞー」と思いました。本当に素晴らしい映画です。リアル感のいっぱいある映画になって、本当に良かったと思います。

三浦さん:
映像的にも、そこに行った人にしかわからない雰囲気が全部出ていました。

MC:八木原さんは映画をご覧になっていかがでしたか?

八木原さん:
私はヒマラヤにばかり行っていたんですが、エヴェレストにも登っています。我々は山登りの辛さを知っていますけれど、役者としていくら鍛えていたとしても、5200m級のところで演技をするというのは大変だなと思いました。特に、阿部さんとの迫力のあるシーンを観て「役者やの~」と思いました。

岡田さん:
ありがとうございます。

MC:撮影時、岡田さんの様子はいかがでしたか?

八木原さん:
やっぱり中心になる人というのは、周りの人をよく見ていたり、たいしたものだなと思いました。自分がダメになったらこの映画がパーになっちゃうというのもあったと思います。覗いてはいませんが、部屋に戻ってから鍛えていたんじゃないですか?

岡田さん:
いやいや、そんな余裕はない場所だったんですけれどね。ただ、八木原さんをはじめ、日本の山屋さんはものすごく優秀な方々ばっかりで、皆さんに命の安全を守ってもらいながら、なんとか登れたという感じです。感謝しています。

MC:三浦さんは、エヴェレストに2013年、80歳の時に登頂されました。この時はどんなお気持ちでしたか?

三浦さん:
エヴェレストには、この物語の発端でもある「ジョージ・マロリーが頂上に登ったかどうか」ということに、学生時代から興味をもっていました。実際にエヴェレストに初めて登ったのは、エドモンド・ヒラリーと言っていますが、ひょっとしたら、ジョージ・マロリーが登っていたんじゃないか、というミステリーがあるんです。1953年5月29日、僕が20歳の時、公式ではエドモンド・ヒラリーがエヴェレストに初めて登頂したんですが、僕もエヴェレストに一度は登ってみたいと思っていました。それから50年経って、70歳、75歳、80歳と、3回も登りました。もう1回行ってみたいですね。

MC:80歳、3度目の登頂の際のお気持ちはいかがでしたか?

三浦さん:
山のてっぺんに立つのは気持ちいいですよね。地球上のてっぺんに3回も立たせてもらいました。ただし、これは神様から「いらっしゃい」と言われないと登れない山であると思いました。地震や事故があり去年もおととしも、誰もエヴェレストに登れなかったんです。誰でも登れる山でありながら、女神からいらっしゃいと言われない限りは、辿り着けないという世界です。

今井さん:
三浦さんは、登る前にスキーで滑降しているんです。

三浦さん:
僕の場合は、8000mから氷の壁を落ちてきて、岩にぶつかって運よく命が助かったんです。

今井さん:
神様、それも認めていますよ。

三浦さん:
「もう一回、人間やりなさい」って、拾い上げてもらっています。

岡田さん:
そのVTRを僕も見させてもらいました。本当にすごかったですね。

三浦さん:
最後はパラシュートが命を救ってくれました。

MC:今後はおいくつで登頂しようと?

三浦さん:
今度は90歳になったら登頂したいです。それまで生きていたら、やってみたいと思います。

MC:岡田さんもまたエヴェレストに登りたいと言っていましたね?

岡田さん:
そうですね(笑)。

三浦さん:
(岡田さんに)100歳になったら登って!

岡田さん:
もし登るとしたら、90歳までには登りたいですね(笑)。 もう山の世界で伝説の三人です。やっぱり挑戦し続けるというのはすごいなって思います。今日、三浦さんが来られた時に、すごく重いリュックを背負って入ってこられたんですよね。トレーニングですか?

三浦さん:
習慣です。今日履いている靴も1.5kgの靴です。

岡田さん:
そういう風にチャレンジを続けるという生き方が出来ているから、このお年でも山に登れるんですね。もう、尊敬の気持ちしかないです。

三浦さん:
でもこれ、趣味でやっているようなものですからね。

岡田さん:
リュックは何kgですか?

三浦さん:
今日は15kgぐらいかな。そんなに重くないですよ。

岡田さん:
何が入っているんですか?

三浦さん:
家内に、「あんた、何を入れているの? 調べなさい」と言われているんですけれど、次から次にいろんなもの入れちゃうんです...。だんだん重くなっているだけなんですよ。

MC:岡田さんがギネス記録を目指して81歳でエヴェレストで登頂されるとなると、今から46年後、2062年になりますが、いかがでしょう?

岡田さん:
その年までチャレンジができたり、ずっとやりたいと思えるものがあるというのが、すごいですね。イエティを探している時もすごかったんですよね。日本ではそうでもないんですが、世界ではイエティというのは身近な存在であることもあり、八木原さんのイエティに対する情熱がすごかったです。

三浦さん:
本人もそうとうイエティに似ていますよ。

岡田さん:
似ていますよね。見間違えるぐらいです(笑)。

八木原さん:
そんなに褒めなくたっていいですよ(笑)。

岡田さん:
年を重ねても山を愛するとか、チャレンジがあるというのは、生きる上で勉強になります。自分もそうなりたいと思います。

MC:今井さんも女性登山家の第一人者ですが、グランドジョラスの山頂で結婚式をされたんですよね?

今井さん:
本当は頂上で式をやろうと思ったんですが、ものすごい吹雪で無理だったので頂上に雪洞を掘って、そこに泊まりました。翌朝、晴れたので、結婚式をやったんです。お赤飯の缶詰とシャンパンを持って行って、仲間達と式をしました。それから、帰らなくてはいけないんですけれど、みんなシャンパンを飲んじゃったんですよ。それこそヨレヨレになってみんなで歩いて下山しました。楽しかったんですよ。

岡田さん:
これはちょっと普通じゃない。すごい方ですよね?

八木原さん:
さっきから言っています(会場笑)。

岡田さん:
話を聞いているとお医者さんなんですけれど、1日1~2時間しか寝ないんですよね?

今井さん:
寝る時には24時間寝たりもします。

岡田さん:
すごいパワーがある方ですよね。

MC:次の目標を聞かせてください。

三浦さん:
エヴェレストの前にあるチョ・オユーという8201mの山があるんですが、そこの頂上からスキーで滑り下りようと思っています。今、83歳なんですけれど、できれば85歳の4月にヒマラヤに行って、秋にもう一度行って、3度目にチョ・オユーに行こうと計画しています。

今井さん:
実は、私、チョ・オユーを登っているんですけれど、三浦さんが滑るには本当にいい斜面だと思います。また目標としては、今年の8月11日は山の日で祝日になっていますが、まだあまり知られていないんです。ただ、今回この映画をつくってもらい、山の日タイアップポスターというものまで作ってもらい、大変感謝しています。これからは大人になって社会貢献をしなくてはと思っています。私は医者なのですが、心理学をやっていまして、森が人を癒す力を科学的に研究しています。日本では60カ所のセラピーが出来る場所を行政と一緒につくっています。韓国、中国にも研究者が行って、進めているので、自然全体、山を全体で人間が生きやすいところにしたいなと思っています。

八木原さん:
私もこの身体で山登りをしようと思っても誰も誘ってくれませんので、日本山岳協会の会長としては、山の日を認知・周知してもらう活動をしたいと思います。また、スポーツクライミングを東京オリンピックの公式種目に選んでもらって、ちゃんとした競技として確立していく、そういった活動に力を入れていきたいと思っています。

今井さん:
ヤギ、もう登れないの? 私は違うよ。

八木原さん:
身体を見ればわかるでしょ(笑)

今井さん:
私は育爺(いくじー)という言葉をつくって、世代を超えてもっと下の世代、小学校から中学校のお子さんたちに岩登りとか自然を知ってもらう活動をやっています。

岡田さん:
今日は伝説の方々とご一緒して、ずっとチャレンジし続ける素晴らしさを感じました。年を重ねてもその場所、場所で使命を感じて行動されていることを素晴らしいと感じます。この映画で、阿部さんとエヴェレストを登ろうという約束をしました。ぜひ、いつか阿部さんと行きたいと思います。阿部さんからはちょっと考えさせてくれとは言われていますが、行くという約束は取り付けていると僕は思っています(笑)。一緒にイエティを探したいなと思います。

三浦さん:
絶対登れますよ。大丈夫!

岡田さん:
本当ですか?

今井さん:
ちょっとアドバイスをすると、エヴェレストって上の方行くと、岩場がありますよね? 岡田さんもロッククライミングをやっているから、とりあえず、アイガーに登ってから行った方がいいですよ。

岡田さん:
映画になっている場所ですね。

今井さん:
アイガー行く時にも、映画をつくれば?

岡田さん:
そうですね(会場拍手)。まずオリンピックの競技で勉強して応援させてもらいます。

八木原さん:
ぜひ! 岡田さんが応援団長になってくれれば、絶対間違いなし!

今井さん:
お願いいたします。

MC:実は、三浦さんから岡田さんにプレゼントがあるということです。三浦さんが80歳で登頂した時に使っていたものですね?

三浦さん:
はい。山頂で命を守ってくれたカラビナです。ぜひ何かの機会にお守りになればと思います。

岡田さん:
ありがとうございます! すごいですね。嬉しいです。山屋さん、お世話になった方からお守りでもらったことがあったんですが、それが三浦さんが登られたものをもらえるなんて...。チャレンジ精神の塊のような、命を守ったカラビナということで、チャレンジできる人生を歩めるよう、毎日カバンにつけていたいと思います。

三浦さん:
ありがとうございます。

MC:阿部さんと登る時にも自慢できそうですね。

岡田さん:
そうですね。「このカラビナ、何か知っていますか? 三浦さんの魂ですよ」って、いろんな人に自慢します。

MC:最後に岡田さんより締めのご挨拶をお願いします。

岡田さん:
今日は本当にありがとうございました。まだまだ大ヒットということで、こうして舞台挨拶をできて、伝説の山屋さん、山に携わる方々とお話できたのは、とても幸せだと思っています。僕も、年を重ねても皆さんに喜んでもらえる作品をつくるために、挑戦できる自分であり続けたいと思いました。この映画も「生きるとは何なのか?」ということが詰まった、人間の生き方が問われている映画となっています。その熱さをたくさんの方に勧めてもらって、さらに大ヒットとなるよう、ご協力のほどよろしくお願いします。

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