「HERO」初日舞台挨拶
<左から、北川景子さん、濱田岳さん、小日向文世さん、松重豊さん、角野卓造さん>
2001年の連続ドラマからスペシャルドラマ、劇場版第一弾、そして昨夏の連続ドラマと長年にわたり愛され続けてきた「HERO」の劇場版第二弾がついに7月18日(土)に公開! 東京・台場のシネマメディアージュにて舞台挨拶が行われました。
主演の木村拓哉さんをはじめ、北川景子さん、杉本哲太さん、八嶋智人さん、濱田岳さん、小日向文世さん、吉田羊さん、正名僕蔵さん、松重豊さん、角野卓造さんというおなじみの"城西支部"の面々と鈴木雅之監督が登壇し、本作に込めた熱い思いを語りました。舞台挨拶は全国166館にも生中継されており、この劇場版「HERO」を誰よりも早く目撃した観客を前に行われた、白熱の舞台挨拶の模様をレポートいたします!
木村拓哉さん(久利生公平役) |
皆さん、朝早くから僕らキャスト・スタッフが気持ちを込めて作った、今回の映画「HERO」を受け取ってくださって本当にありがとうございました。今、ここシネマメディアージュを含めて全国166カ所でこの舞台挨拶を観に劇場に来てくださった皆さんにも感謝しております。
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北川景子さん(麻木千佳役) |

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去年、連続ドラマから参加させてもらって、初めての劇場版「HERO」への出演です。「HERO」をご覧になったお客様を今初めて拝見して、皆さんの笑顔がはじけていたのでとっても嬉しくなりました。
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杉本哲太さん(田村雅史役) |

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田村雅史役の杉本哲太です。本日はどうもありがとうございました!
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八嶋智人さん(遠藤賢司役) |

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はい、元気ですかー? (客席:「イェーッ!」)。残り166館の皆さんも元気ですか? (客席:「イェーッ!」)。聞こえた! 奇跡的に! 元気だったらそれでいい! ありがとうございました。
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濱田岳さん(宇野大介役) |

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中学の頃に観ていた「HERO」にまさか自分が出られるとは思っていませんでした。そしてこの映画に出演できるなんて本当にすごいです。今日は貴重な経験をありがとうございます。
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小日向文世さん(末次隆之役) |

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2001年から大きな病気もせずに役者を続けられて、またこうやって城西支部のメンバーとしてここに立てたことを本当に幸せに思っています。ありがとうございます!
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吉田羊さん(馬場礼子役) |

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馬場礼子さんは最初は年齢設定があったんですが、いつのまにか「年齢不詳」になっていました...。それは私のせいで...すみません。
今日は皆さんにお会いできて本当に嬉しいです。
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正名僕蔵さん(井戸秀二役) |

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映画を観てソーセージを食べたくなった人? (客席:「はーい!」)。ですよねぇ? ありがとうございます!
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松重豊さん(川尻健三郎役) |

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楽しんでもらえましたか? この城西支部のメンバー、いるだけで楽しいので、日本中の皆さんに楽しんでもらえたらいいなと思っております。
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角野卓造さん(牛丸豊役) |

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今日は皆さんと一緒に初日を迎えられてとても幸せです。ありがとうございました。
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鈴木雅之監督 |

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今日は暑い中を初日に来てくださってありがとうございます。そしてキャストの皆さん、ありがとうございました。いい作品になっていると思います。もし外に出て、暑くなったらまたこの涼しい部屋に戻ってきてくださってかまいませんのでどうぞよろしくお願いいたします。
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MC:今回は事前の試写会が一切なかったので、ここにいらっしゃる皆さんがまさに初めて「HERO」をご覧になった観客の皆さんです。改めてどのような気持ちか教えてください。
木村さん:
昨日までは、この映画は僕らキャストやスタッフのものだと思っていたんですけれど、今日をもって、客席に座ってくださっている皆さんのものになるので、どんな形でも構いませんので、皆さんなりの楽しみ方をしてもらえればと思います。
北川さん:
去年のドラマの時は、麻木千佳という子を皆さんは、どんなふうにご覧になっているんだろうかと不安もありました。今回映画になって、映画自体をお客様が受け入れてくださったんだなというのを今感じて、一生懸命やってよかったなと思います。そして「HERO」はこんなにもたくさんの方に愛される作品なんだなというのを目の当たりにして、そんな作品に参加できたことを光栄に思います。
MC:それでは城西支部の面々ということでにぎやかに進めてまいりましょう。「誰が一番なのか?」ということをうかがいますので、それぞれ「この人だ」と思う人を指差してください。まず最初ですが、城西支部の皆さんは本当に役柄がマッチしているなと思いますが「実は一番役柄とギャップがあると思う人は誰だと思いますか?」。それではどうぞ!
■それぞれが思う人を指差す。松重さんを指す人が多数!
MC:圧倒的に松重さんですがどういうところが...?
木村さん:
川尻部長は若干キレやすいところありますけれど...。
松重さん:
僕はキレませんよ!
木村さん:
キレませんね。そこは全く違います。
八嶋さん:
20年前はしょっちゅうキレていましたよ?
松重さん:
そこ、黙って!
木村さん:
本当に本人はものすごく温かくて、おおらかで...あと、ものすごく食される方ですね。なんだろう? 川尻部長の、一瞬みんなを緊張させるような感じは共通していますが、すごく温かいんです。
松重さん:
複雑な気持ちですけれど、光栄です。ギャップがあると言われるのは、役者冥利に尽きますね。
八嶋さん:
役者冥利に尽きるんですか?
松重さん:
やっぱそうじゃない? 普段と差があると言われる方がさ...。
八嶋さん:
岳くんは? 2票入っていたね。
正名さん:
あんまり普段は子どもっぽくないですよね。キーキー言わない方ですよね。
八嶋さん:
"皆さま"用にかわいく演じているってこと?
正名さん:
あ、そういうことですかね?
八嶋さん:
角野さんとは親子役やったこともあるんですよね?
角野さん:
あります!
濱田さん:
僕が9歳の頃です。
八嶋さん:
角野さんはご自分とおっしゃっていましたけれど、どうしてですか?
角野さん:
私はどうしても「次席」というと児玉清さん(故人)のことを思うので「あぁ、僕とは違うんだ...」とそこに落差を感じるんです。
八嶋さん:
角野さんは、こういう舞台挨拶でももっと時間があったら話してもらえるんですが、角野さんの言葉ってすごく感動的じゃないですか? いつもお話ししてもらう時に、聞いていてすごく感動してしまうんですよね。すごくかっこいい、二枚目だなと思いますね。だから、角野さんは角野さんでカッコいいです。角野さんなりの次席でいいじゃないですか? ねぇ、皆さん(場内拍手)?
MC:しかも今回は牛丸次席検事の娘さんも一瞬、登場します。やっぱり娘さんはあの人だったんですね!
八嶋さん:
やっぱりと思っていてもなかなか来ないでしょ? 絶妙なタイミングで来たでしょ? それは監督のセンスです!
MC:2つ目の質問です。「この中で一番NGが多いのは誰ですか?」。せーのっ。
■杉本さん本人以外、全員が杉本さんを指差す(場内爆笑)。
八嶋さん:
哲太さんは誰を指したんですか?
杉本さん:
小日向さん(笑)。
小日向さん:
僕、哲太さんには負けた。数では...。
杉本さん:
なんか、納得できないですねぇ...。
八嶋さん:
哲太さんがNGを出した時、長いシーンとかは逆にみんなが結束しましたね。誰か一人が失敗するとまた最初からやり直すので、逆にそこで結束力が高まるんです。いいところがありますよね、木村さん?
木村さん:
そうですね。セットで全員で円陣を組んで気合いを入れてから撮影に臨んで一発OKをもらいました!
MC:あのオープニングの長回しで、皆さんが出勤してくるところも一発OKだったんですか?
木村さん:
そうです。
八嶋さん:
本番はってことですよね? それまでにいっぱいNGは出していますから。...ということでよろしいですか? 哲太さん。
杉本さん:
(むっとした表情で)はい。
MC:では続いて「このメンバーで、一番ドSな方は誰ですか?」。
■木村さんが圧倒的多数を獲得! 木村さんは小日向さんを指名。
木村さん:
え? え? え?
八嶋さん:
鋭いのかな? いろいろ、人のイジリ方が。
木村さん:
そうですか? 僕は全然、人のことをイジっていないですよ。
八嶋さん:
小日向さんは本当にSだと思うんですけれど...。
木村さん:
"ブラック・コヒ"がいるんでね。
八嶋さん:
たまに出てくるんですよ。悪いコヒさんが、ブワーってね。
小日向さん:
僕、Sじゃないですよ。木村くんですよ!
八嶋さん:
木村さんはコンスタントSです。
小日向さん:
僕、どこでSなのか気づいていないんですよね。
木村さん:
本人が気づいていないんですよね。他人のNGを誰よりも喜ぶんですよ。
八嶋さん:
自分はNG出すと「出していない」みたいな顔するんですよ。そういうのも全部拾って、ツッコんでいくのが木村さんてことですよね? 景子ちゃんは木村さんがSだって思うわけでしょ? どういうところがSだって思います?
北川さん:
一回、「超ド級のSだと思う」ってご自身でおっしゃっていたので...。
木村さん:
(撮影の時)「よーい、ハイ」の後「1・2・3」で扉を開けてくれよって監督がみんなに要求することがあって、それぞれの取調室で待たされる時間があるじゃないですか? そういう時、ずっと取調室に分かれて待っているんですよ。麻木千佳ちゃんが「どうしよう? どうしよう?」って言っているので「ジタバタしてんじゃねーよ」って言ったんです。「え? 木村さん、何でそういうこと言うんですか?」って言うから「テラ級ドSだからお前、黙れ!」って言ったんですよ...(苦笑)。
八嶋さん:
はいテラ級いただきました!
北川さん:
テラ級でした!
八嶋さん:
役柄的には羊ちゃんが一番Sっぽいですけれど...。
吉田さん:
礼子ちゃんはSですけれど、私は"N"。「ニュートラル」のNです。相手に合わせてSにでもMにでもなるという。
八嶋さん:
聞き分けがいい女だなって思っちゃうよ!
吉田さん:
でしょ? 作戦だから(笑)。
八嶋さん:
僕はTVシリーズの時はずっとアドリブで「Sと見せかけて実はMじゃないか?」ってのを延々5分くらい言っていたことがあります。ちょっとは使われていましたよね?
吉田さん:
うん、辱められた(笑)。
MC:だんだん時間が迫ってまいりましたので、木村さん、最後にうかがいますが「HERO」の映画は2本目になりますが、いずれも「HERO」というシンプルなタイトルです。「2」もないですし、サブタイトルも付かないですね。どちらも「HERO」だけですが、このタイトルに込められた思いをお聞きしたいと思います。
木村さん:
14年前の2001年のTVシリーズから今日に至るまで、一切タイトルの変更もないですし、それだけ物語の中に出てくる久利生公平をはじめ、皆さんが一切ぶれずに今日まで続けてきたということで、サブタイトルが必要ないんじゃないかと思います。特定の人がヒーローということではなく、その場に存在する人、今日で言ったらこの壇上にいるみんなもそうですし、客席に座ってくださっている皆さんもヒーローの一人と僕は考えています。
MC:木村さん、それでは最後に皆さんにメッセージをお願いしたいと思います。
木村さん:
今回はああいう形で終わりました。「このまま終わるのか?」「続くのか?」は、きっと皆さん次第だと思います(会場拍手)。ということで、僕らが作った、1カット1カットを積み重ねた本編をたくさん楽しんでください。ありがとうございました。

<左から、鈴木雅之監督、正名僕蔵さん、吉田羊さん、八嶋智人さん、杉本哲太さん>
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