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原作者・池井戸潤も太鼓判! 野村萬斎へのサプライズの手紙も!
「七つの会議」初日舞台挨拶

2019年02月01日

「七つの会議」初日舞台挨拶

<左から、福澤克雄監督、朝倉あきさん、及川光博さん、野村萬斎さん、香川照之さん、
片岡愛之助さん、吉田羊さん、北大路欣也さん>


池井戸潤の人気小説を豪華キャストで映画化した「七つの会議」が2月1日についに公開! 東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて舞台挨拶を行い、野村萬斎さん、香川照之さん、及川光博さん、片岡愛之助さん、朝倉あきさん、吉田羊さん、北大路欣也さん、福澤克雄監督が登壇しました。サプライズで原作者の池井戸さんからの手紙が読まれるなど、大きな盛り上がりを見せました。こちらの舞台挨拶の模様をレポートいたします。


野村萬斎さん(東京建電・営業一課の万年係長 八角民夫役)

今日はようこそ御高覧いただきありがとうございました。皆さん、息はしていますか? 私も初めて試写で観た時、息をつめていて終わった時にハーっと息を吐いた覚えがございます。感想などをつぶやいていただければと思います。ドキドキしながら今日この日を迎えました。
香川照之さん(東京建電・営業部長 北川誠役)

私も萬斎さんと同じで、久々の映画出演ということもあり、この日が来るのをワクワクしながら待っておりました。ご覧のとおり、一本道の分かりやすい映画であると自信を持っております。この作品は、「もし一本観るならば、この映画を観てください」と自信を持って言える映画です。どうか皆様には、一人でも多くの方にそのことをお伝えいただいて、より多くの方々にこの映画を観ていただきたいと思っております。
及川光博さん(東京建電・営業二課長 原島万二役)

よろしくお願いいたします。万二がジャンプしてバンジージャンプ! 

香川さん:
(挨拶は)それなの? 一発芸? どうしてもやりたかったのね?

及川さん:
皆さん、楽しんでいただけましたでしょうか? いや、映画の話ですよ(笑)。すみません、自分の中の表現欲求に勝てませんでした...。

片岡愛之助さん(東京建電・営業一課長 板戸宣彦役)

私もストーリーは全部知っていながら観たのに、非常に息をのんで緊張しました。先ほどから皆さんもおっしゃっているように、一人でも多くの人にこの映画を観ていただきたいです。ですからTwitter、ブログなどでつぶやいてください!
朝倉あきさん(東京建電・営業一課員 浜本優衣役)

皆さんは、映画をご覧になった後なので、どう思っていらっしゃるかが気になります。ですが、私は、今ここに立てていること、そして、「ものすごく濃密な時間だったあの時から、とうとうこの日を迎えたのか!」という思いで本当に胸がいっぱいです。
吉田 羊さん(八角の元妻 淑子役)

自分が出演した映画をお客様に初日に観たいと思っていただける、こんなに役者として幸せなことはございません。お忙しい中、お集まりいただいた皆様には感謝申し上げます。今日の舞台挨拶はあと30分ほどで終わりますので、終わったらサッと帰っていただいて、8時から「ぴったんこカン・カン」(TBS系)という番組に出ておりますので、リアルタイムで見ていただけたら嬉しいです。
北大路欣也さん(東京建電・親会社ゼノックスの代表取締役社長 徳山郁夫役)

皆さんの魂のぶつかり合い、いやあ、すごいですね。私は最後に出ていくので、大変な覚悟が必要でした。皆さんのエネルギーに支えられて何とか無事に務められました。福澤さんに、この作品に呼んでいただいた喜びでいっぱいです。そしてこの映画がヒットすればもっと嬉しいです。
福澤克雄監督

ありがとうございます。嬉しいです。何が嬉しいって、女性のお客様が多いことが本当に嬉しいです。「この話は男の人にしか分からないのではないか?」と思って、わかりやすく作ったつもりなのですが、面白かったでしょうか? 池井戸先生の素晴らしい本を汚してはいけないと一生懸命作りました。堅苦しい題名ですが、分かりやすい話に作りました。僕、"大ヒット"が大好きなんです。映画ならば大ヒット、TVならば高視聴率にするために監督には運気が必要です。この映画の大ヒットのためにも運気をちょっとでも伸ばしていけたらと思います。

MC:今回初めてのサラリーマン役、池井戸潤作品への出演。初日を迎えてどんなお気持ちですか?

萬斎さん:
池井戸先生と福澤監督のゴールデンコンビ(ドラマ「半沢直樹」「下町ロケット」「陸王」の演出を福澤監督が務める)ですからね。ファンの皆さんの目が肥えていらっしゃるので、前作との比較も含めて緊張した数カ月でありました。でも、ヒットの結構いい知らせが来ていたのでホッとしております。今、これだけ作品に対して拍手をいただけていることに、本当に「やって良かったな」と思います。今回は群像劇でありますので、会議自体は大きくないかもしれないけれど、「正義とは何か?」すごく大きなものを扱っていたと思います。そこに興味や共感を抱いていただけたのではないか? 個人ではなく、日本の企業の在り方を含めた問題提起になったのではないか? と、手応えを感じております。

MC:その中で核になっていくのが、"顔を近づけて"の言葉の応酬。印象的だったことや苦労を教えてください!

萬斎さん:
本当に僕は初参加だったので、このテンションの高さは、まるでぶつかり合いのようでした。リハーサルから長く回すし、格闘技の試合のような感じで、毎回臨みました。香川さんの「売って売って、売りまくれ!」という言葉は「やって、やって、やりまくれ!」と感じていました。それを受けるミッチー(及川光博さん)やラブリン(片岡愛之助さん)の振り回され方がすごく対照的で、非常にスリリングでしたね。そこに私も呼ばれたんだなと感じました。

香川さん:
今、萬斎さんがおっしゃられた冒頭のシーンが、撮影初日が終わって二日目の撮影でした。いよいよってところで、あのシーンから始まったんですね。坂戸が外されて、原島が...というシーンもその日の内に、一日かけて撮ったんです。萬斎さんの役はご存知のようにただ寝ているだけですから、「これ、誰がエンジン回すんだ?」って思いまして...まあ、僕がやるしかないですよね。試合は、1ラウンドでまず様子を見るというやり方もあるんですが、今回の「七つの会議」という試合は1ラウンドからいかなきゃいけないと思いました。1ラウンドで八割がたのスタミナを使おうと、あのシーンにかけました。「どれだけ早くセリフを言うか」に八割がたをかけていましたね。萬斎さんが安心して寝ていられるように。

萬斎さん:
八割のパワーというか、とにかく人のセリフ食いまくってしゃべるなと...(笑)。

及川さん:
本当にね。せっかく覚えてきたセリフを...。

香川さん:
半分以上つぶさなきゃいけなかったからね。

及川さん:
それが良かったです。エンジンをかけていただきましたし、素晴らしかったです。1ラウンドで僕はノックアウトされて、吐いてしまった感じです。冒頭のシーンがクランクインしてすぐの撮影で本当に良かったなと思います。一気に世界観が把握できたし、演じていてとにかく楽しかったです。原島は誰かを怒鳴りつけたり、プレッシャーをかけるキャラじゃないけれど、皆さんの迫力ある演技、そして表情筋が、まるで鉄板焼きのアワビのように...よく動く筋肉だなって思いました。それを目の当たりにできて楽しかったです。

MC:特に表情筋がすごかったのは?

及川さん:
そりゃもちろん、香川さんしかいないでしょ。

香川さん:
アワビ俳優って...(笑)。

及川さん:
アワビの地獄焼き! ありがとうございました。

愛之助さん:
僕は、ノルマに追いかけ回されて、最初から怒ってばかりなんです。机をバンバン叩いて、何度も叩いていたので、手が痛かったです(苦笑)。印象的だったのは、普段はそんなに怒ることはないけれど、今回萬斎さんを怒ってばかりで、怒り疲れました。僕はこのチームで撮るのは「半沢直樹」ぶりなので、非常に久しぶりという感じでした。監督から「もっと激しく!」と、いろんな怒り方を要求されてやっている内に、「黒崎(「半沢直樹」での愛之助さんの役柄)になっているよ」って言われました。あの時は、めっちゃ嬉しそうに何を笑っているのかなって思っていたんですけれど、「いけない引き出し」を開けていました。せっかく(黒崎の)おネエから普通の男性に戻れたと思ったのに...「いけない引き出し」を開けかけていましたね。

福澤監督:
ちょっと、そういうところがあったので注意しました(笑)。

MC:女性から見たこの作品のみどころはどういうところでしょうか?

朝倉さん:
男性ばかりの会社で、あまり女性社員が多くない課でしたが、その中で「それぞれが思いをむき出しにしてぶつかると、こうも迫力出るのか!」と現場で思いました。例えば、「恋人や旦那様が『会社でどれだけ苦労しているのか』『こんなに思いをむき出しにすることもあるのかな』...と、想像できるかな?」と思ったり、女性が職場で、「こういう現場を見ているのかな」と思いました。この作品は、男性の不器用さみたいなものが伝わってくるかなと...そういう大変さにも注目していただけたらと思います。

吉田さん:
この映画は、組織と戦う男たちの硬質なお芝居がメインで、その中で我々女性が演じるのは、女性ならではの気配りや、しなやかさなどです。それがとかく垣間見える素敵なシーンになっているなと私は思っています。福澤監督は、働く男たちを下支えする女性を描くのがすごくうまいと思っています。この映画でもそういった女性の魅力がふんだんにちりばめられているんじゃないかと思いますので、女性のお客さまにもたくさん観ていただけたらと思います。

MC:吉田さんとのシーンはいかがでしたか? 同僚たちとのシーンとはまた違ったものでしたか?

萬斎さん:
そりゃそうですよ。こんなにきれいな方と向かい合って、ちょっと寂しかったり、悲しかったり、唯一メロウな感じだったり、戦闘服を脱いだ一面が見られて好きなんですよ。

吉田さん:
設定が設定だったので、甘いシーンはありませんでしたが、この夫婦はきっとこの距離感で長く付き合ってきたんだなと感じられるいい距離感だと思います。

MC:北大路さんが出演する御前会議は大きな見どころですね。

北大路さん:
前半の皆さんのパワーをあの会議場で受けなきゃならない。どんな会場になるだろうとドキドキワクワクして現場に行きました。そしたら、あの大きな会議場でした。でも、小さな会議場だったら僕はすっ飛んでいますよ。あの大きな会議場の空気に支えられて、僕はあの場をしのいだんです。びっくりしましたが「これは僕を助けてくれる」と思いました。皆さんのパワーをあの大きな会議場の空気が和らげてくれるんですよ。ちょっと引いたところから見ることができたんですね。最初は会議場の大きさにびっくりしましたが、その大きさに支えられましたね。

MC:萬斎さんは、今回、初めてサラリーマン役でしたが、次、「これをやってみたい」というのはありますか?

萬斎さん:
ぐうたらではない役がいいかなって気もします。ちょっと悪役めいた「スナイパーをやってほしい」というリクエストを時々いただきます。セリフは少なそうですけどね。現代の忍びみたいなものですかね?

及川さん:
ちょっとカッコ良すぎて意外性がないかな? 宇宙人とかどうですか? ピンポン玉みたいな触覚が付いた...。

香川さん:
ケムール人?(特撮テレビ番組「ウルトラシリーズ」に登場する宇宙人で、頭頂部にチョウチンアンコウのような突起がある)

及川さん:
異形のといいますか...。

萬斎さん:
やはり異形ですかね...(苦笑)?

及川さん:
まとっているオーラが、一般的ではないかなと...思いません? 朝倉さん。

朝倉さん:
はい! 現場でも私は「どこまで近づいていいのかな?」っていう緊張感でずっといました(笑)。

及川さん:
話しかけるにしても「『萬斎さん』って変じゃない?」って。

朝倉さん:
でも、「萬斎さん」でいいのだろうかって雰囲気があって...。

萬斎さん:
工場でも二人がくっついていて、僕だけぽつんと...(苦笑)。

及川さん:
その異質感、孤高のオーラをうまく使った宇宙人です!

香川さん:
弱いフェンシング部を立て直す選手はいかがですか? (フェンシングのポーズをしながら)姿勢がいいですから。

MC:姿勢の良さがポイントですか?

香川さん:
もちろんですよ。萬斎さんと言えば姿勢ですから。フェンシング選手役だとほとんど顔見えないですけれどね。

萬斎さん:
まあ、そういう素晴らしいストーリーがあるなら...。

香川さん:
当然、ドタバタコメディですよ、ちょっと恋愛要素も入るような...いいですか?

萬斎さん:
女子が多い方がいいですね。

香川さん:
女子は多くないですね。全然ダメな、いつもお酒を飲んでいるような暑苦しい監督もいるでしょうね(笑)。

及川さん:
フェンシングのお面をとったら宇宙人っていうのはどうですか?

香川さん:
おかしいでしょ! どっちをベースにするんだよ。

福澤監督:
今回は萬斎さんのような、圧倒的な主役臭がする人が必要だったんですよ。前半は全く活躍しないじゃないですか? 原作を読むと、だれが主役かわからないんですよ。でも映画は主役が必要なんです。最初は寝ているだけだけれど「この人、主役なんだろうな」って匂いをさせる役者さんが必要だったんです。萬斎さんは昔から好きだったのでお願いしようと思いました。

MC:ここで、サプライズで原作者の池井戸潤先生からお手紙を頂戴しております。私が代読いたします。

【池井戸潤さんからの手紙】

本日、「七つの会議」が新たな門出を迎え、私にとって忘れられない日になりました。素晴らしい作品に仕上げていただいた福澤監督、スタッフ、キャストの皆様に感謝いたします。そして萬斎さん、怒涛の番組出演、地方キャンペーンなどの宣伝活動、お疲れさまでした。
萬斎さんが座長として作品を背負い、作品の魅力を最大限に引き出す姿を原作者として、とてもありがたく拝見しました。実は映画の八角は、原作のイメージとかけ離れたもので、きっと萬斎さんは原作を読んでないに違いないと、勝手に決めつけていました。ところが先日、萬斎さんは原作を読み込んで臨まれたと聞いて、驚きました。原作での役柄を知ったうえで、あの八角像を作り上げたのは"天賦の才能"以外の何物でもありません。萬斎さんの役者としての間口の広さ、奥深さに感銘を受けました。その場ではお伝えできませんでしたが、萬斎さんが作り上げた八角は、小説と映画の垣根を超え、間違いなく「七つの会議」の主人公となりました。ぐうたらで正体不明の八角も、こんな魅力あるキャラクターに演じられて、喜んでいると思います。映画「七つの会議」がよりたくさんの方々に見ていただけるよう祈念してやみません。初日、おめでとうございます。
池井戸潤

萬斎さん:
身に余るお褒めの言葉をいただいて恐縮至極でございます。本当に周りの皆さんが助けてくださいました。皆さんが一生懸命生きている中で一人、冷ややかというか、愛を持って見つめる目線を大事にしようと思っておりました。変な奴ですが、変な奴が第一次形態、第二次形態とシン・ゴジラじゃないけれど変わっていく姿を心掛けました。ちょっとずれた目線が本物を見ているということを心掛けたつもりですし、そういうものを小説から感じ取っていたんですね。長くなってしまいますが、映画の台本も、ものすごくカッコよく八角が書かれていて「ちょっとカッコ良すぎるんじゃないですか?」とカッコ悪い部分も入れていただきました。それがロイヤルコートというアパートになったりして、これは監督、スタッフさんといろいろ話し合ってみんなで作り上げた八角だと思います。本当に皆さんにこの場を借りて感謝申し上げたいと思います。

MC:最後に全国の皆さんにメッセージをお願いします。

萬斎さん:
ここにいらっしゃる多くの方が、働いていらっしゃるでしょうし、その方を支えていらっしゃる方もいると思います。「働くことの正義」を観終わった皆さんは実感されていらっしゃるのではないかと思います。「会議が映画になるのか?」と監督はずっと心配されていました。でも、映画を撮っている最中、みんなアドレナリンが出まくりで「これは絶対に面白くなるに違いない」と感じておりました。全体の三分の二を撮り終わった頃、監督からエンドロールの独白を渡されました。この作品をこう結びたいという思いが溢れていたその文章に感動しました。この映画、一人一人の出演者が一生懸命生きて、働いている人たち、支えている姿を描いております。皆さん、そういう姿に共鳴、共振されるでしょうし、エンドロールの私の拙い語りも最後まで聞いて、何かお持ち帰りいただければと思います。

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