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超豪華出演陣が揃い踏み!
すべての日本人に捧ぐ企業エンターテインメントが完成!
「七つの会議」完成報告記者会見&完成披露舞台挨拶

2019年01月16日

「七つの会議」完成報告記者会見&完成披露舞台挨拶

<左から、福澤克雄監督、世良公則さん、朝倉あきさん、藤森慎吾さん、及川光博さん、
野村萬斎さん、香川照之さん、北大路欣也さん、吉田羊さん、音尾琢真さん、鹿賀丈史さん>


ドラマ「陸王」「下町ロケット」をはじめ「半沢直樹」の原作となった「オレたちバブル入行組」ほか数々の代表作を生み続ける作家・池井戸潤。その作品群の中でも"傑作"と、呼び声が高いクライムノベル「七つの会議」(集英社文庫刊)がついに映画化。「働くことの正義」とは? そして守るべき信念とは何か? 現代を生きるすべての日本人に捧ぐ企業エンターテインメントの傑作がいよいよ完成しました。1月16日に六本木のザ・リッツ・カールトン東京で完成報告記者会見を実施。主演の野村萬斎さんをはじめ、香川照之さん、及川光博さん、音尾琢真さん、藤森慎吾さん、朝倉あきさん、吉田羊さん、世良公則さん、鹿賀丈史さん、北大路欣也さん、福澤克雄監督ら総勢11名のキャスト・スタッフが集結。男性陣はスーツ、女性陣は着物といった新年を彩る華やかな衣装で登壇しました。
そしてその後はTOHOシネマズ 六本木ヒルズに場所を移し、完成披露舞台挨拶を実施。映画に向き合った思いを熱く語りました。その模様を詳しくレポートします。


【「七つの会議」完成報告記者会見@ザ・リッツ・カールトン東京】

野村萬斎さん(東京建電・営業一課の万年係長 八角民夫役)

本日はようこそお集まりくださいました。いよいよこの日が来たなと、胸の高鳴りがおさまらない感じでございます。今日は登壇者の皆さん、会社の格好から役者の格好になっていて、きらびやかで心が浮いております。
香川照之さん(東京建電・営業部長 北川誠役)

(マイクを探していた香川さんに、北大路さんがそっとマイクを差し出す。香川さんは恐縮した様子で)一番恐れ多い方からマイクをいただいてしまいました(笑)。昨年の5月、6月と暑い時期に撮影をしておりました。私にとっても、慣れ親しんだ福澤組ということでしたが、映画という、ドラマではない枠の中で二カ月間できたことを非常に新鮮に思い、楽しむことができました。野村萬斎さんをはじめ、重厚な俳優の方々と一緒に芝居をできたことは、私にとりましても財産になりました。それがこのように二時間という一本の映画に繋がったことにも、とてもワクワクしております。何より確かな福澤組の画の積み重ねになっております。どうか皆様、この映画が一日も長く皆様の目に触れますよう、お力添えをいただきたいなと思います。
及川光博さん(東京建電・営業二課長 原島万二役)

ハーイ、ミッチーです。(会場笑) 及川光博です。絵に描いたような平凡な男というキャラクターです。そんな人なかなかいないんですけれどね。でもパッとしちゃいけないのだろうと思って、全力でパッとしないように気をつけました。
音尾琢真さん(老舗のネジ製造工場の四代目 三沢逸郎役)

今、登壇されている素晴らしい俳優の皆さんと一緒にこの映画に出られていること、本当に嬉しく思っています。しかし撮影の時には、実際に私がお会いできたのは萬斎さんだけでした。今日はまさに重鎮と呼ばれる皆さん、大先輩の方々がたくさんいらっしゃって、撮影の時よりも今日が一番緊張しております。
藤森慎吾さん(東京建電・経理部課長代理 新田雄介役)

(チャラい感じで)どうもでーす。よろしくお願いします。(共演者たちのざわついた声に)いや本当にギリギリまでどういう風に行こうか迷っていたんですけれど、やっぱりいつも通り行こうと思いまして。撮影以来、半年ぶりくらいに皆さんにお会いしたんですけれども、やはりものすごく緊張しています。正直、ここに来たくなかったです。(会場笑い) それぐらい豪華な皆さんに撮影中囲まれて、こんな経験は一生に一度あるかないかの貴重な経験でございました。精一杯、新田という小物の役を演じました。ぜひ楽しんでいただけたらと思います。
朝倉あきさん(東京建電・営業一課員 浜本優衣役)

私を知らない方もたぶんいらっしゃると思いますが、本当に素晴らしいキャストの皆さんと共に、池井戸潤さんの世界、そして福澤さんの世界に入れて、本当に幸せでした。しかし同時に撮影当時は緊張の連続でした。それを思うと今日はものすごく和やかな気持ちでいるので、もしかしたらリラックスしている状態は良くないかもしれないなと今は思い始めております。本当に素晴らしい作品ができたことを、一生懸命皆さんに知ってもらえたらと思います。
吉田 羊さん(八角の元妻 淑子役)

そうそうたる俳優の皆さんが出演なさっていると存じ上げておりましたが、実際にこうして並んでみると圧倒されております。私も試写で拝見しましたけれども、 TBS の日曜劇場の世界がぎゅぎゅっと詰まっています。そしてそれをスクリーンサイズで浴びるように体験でき、本当に最後まで面白く、あっという間の映画でした。ぜひ皆さんにも楽しんでいただけたら嬉しいなと思います。
世良公則さん(東京建電・副社長 村西京助役)

地獄の福澤組を、事故なく乗り切れた自分を褒めてやりたいと、クランクアップの時には思いました(笑)。素敵な俳優の皆さんと一緒に一時を過ごせたこと。そして打ち上げでぶっちぎりのパフォーマンスを見せていただけた萬斎さんの姿が目に焼き付いています。一人でも多くの皆さんに観ていただけるように、力をお貸しくださいますよう、よろしくお願いします。
鹿賀丈史さん(東京建電・親会社ゼノックスの常務取締役 梨田元就役)

私は常務取締役、非常に権力を持った男です。権力を持った男は一つ間違えると危ないものです。容赦がない押し付けであるとか、くだらない悪口であるとか...。いろいろ探したんですけれども、なかなか自分の役のいいところが見つかりません(笑)。最後まで本当に悪い男だなというのが感想ですけれども、映画の中ではそういう人間も必要です。この作品もある意味、楽しませていただきました。非常に重厚な作品となっておりますので、一人でも多くの皆さんに観ていただきたいと思います。
北大路欣也さん(東京建電・親会社ゼノックスの代表取締役社長 徳山郁夫役)

福澤監督、よくぞ声をかけてくださいました。心から感謝しております。おかげで本当に素敵な皆さん、チャーミングな皆さんとご一緒できて嬉しく思っております。最後の会議のシーンに私は登場するんですが、今にも爆破しそうな火山の噴火口の中で演じているような緊張感がありました。あちこちから地鳴りが響いてきて、ある意味では凄まじい場面だったと思います。いずれこの山は大爆発します。多分それは2月1日だと思います。 期待をしております。
福澤克雄監督

池井戸先生のドラマは日曜劇場で結構長年やっておりました。初めての映画ということで、日曜劇場を見ていらっしゃるお客さんにも観ていただきたいんですが、映画ということで苦労もしました。でもキャストの皆さんのお力を借りてどうにか面白い作品を...。監督としては自分から面白いとはなかなか言いづらいので、皆さんに判断していただきたいと思いますが、なかなか手応えがある作品ができたと思っております。ぜひとも一人でも多くの方に観ていただきたいと思います。

MC:まずは萬斎さんと香川さんにお伺いしたいと思います。萬斎さんは八角、こちらはぐうたら社員で、かたや香川さんが演じた北川はモーレツ部長という、このコントラストが本作の魅力の一つかと思います。それぞれ演じられてみていかがでしたか? そして野村萬斎さんと香川さんは初共演ということですからお互いの印象をぜひ聞かせてください。

萬斎さん:
ぐうたら役でした。最後まで観るとそうとも言い切れないかもしれないですけれども。まあ僕自身、結構ぐうたらなので、そういう意味では入りやすかったかなというのが役作りとしてはありました。先ほどの予告編にもありましたが、「売って、売って、売りまくれ!」と、香川さんのすごい会議から始まるんですよね。僕は福澤監督の作品には初参加の新参者ですが、皆様は経験者なんです。「売って、売って、売りまくれ!」から始まって、香川さんから手本を示していただいて、こういうテンションで来るのかと。手も腫れちゃうぐらいの、身を切って演じるというお手本を示していただいて助かったというか、身の振り方も決まったような気がします。ありがとうございます。

MC:香川さんはいかがでしょうか?

香川さん:
萬斎さんがおっしゃったように、冒頭のシーンはクランクインの日に撮っていて、 ほとんど北川がしゃべり続けていました。それを及川さんが怯えながら「分かりました」というような構図だったんです。その中、萬斎さんはただひたすら居眠りをすると。

萬斎さん:
クーッ。(と寝たふり)

香川さん:
ただ、ご自身はぐうたらだとおっしゃっていましたけれども、もちろんそのようなことは全くないんです。先ほど及川さんとも話していたんですが、常に姿勢が良くて、一度姿勢を決めると動かないという。

及川さん:
ぶれないですよね、軸が。

香川さん:
若い頃からこの姿勢でずっと来られたからだと思います。だから萬斎さんにとって一番きつい姿勢は(寝たふりをしながら後ろに反りながら)クーッというのじゃないか、という話をしていたんです。それぐらい萬斎さんにとっては対極の挑戦だったと思います。そういう意味では福澤組経験者として、クランクインのシーンで、「まずはこういうようなテンポで行くんですよ」ということを心がけていました。ここは本来、12ラウンドでやらなきゃいけないものなんですが、スタミナの八割をこのシーンで使おうと思って入りました。あとは福澤監督がスピードよく、テンポよく、パンチを出していくので。とにかくセリフをかぶるようにかぶるように、あのシーンは言おうと思っていました。(及川さんの方を見て)それでミッチーがね...。

及川さん:
全然僕も、セリフがあと二行残っているのに言わせてくれないんですよ(笑)。ぶった斬られて。

香川さん:
同時に言うのが好きなんですよ。セリフが終わってから言うんじゃなくて。お客さんが何を言ってるのか分からなくても、でもこの人たちは喧嘩してるなというのは伝わるので。多分福澤監督はそういうのが好きだろうなというところから。そうすると五ページくらいの台本が三ページ分ぐらいに縮まるんですよ。

MC:香川さんの演技で省略されるわけですか。及川さんは結局そのセリフは言えたんですか?

及川さん:
だからしっかりと言おうと思っているのを、ボキボキと折られるので、(結果的に)そういう顔になっているんですよ。「ええ!」という。

香川さん:
(及川さんの)最後の一行ぐらいは、僕の最初の一行で潰すという感じなんです。パンチをうたせないという。

及川さん:
クリンチ(相手の動きや攻撃を止める格闘技の技術)どころじゃない。食べられちゃった(笑)。

香川さん:
そして横で萬斎さんは、このきつい姿勢で寝ている(笑)。

MC:これが初共演の思い出ということですね 。引き続き及川さん朝倉さんにお伺いします。非常に緊迫感のあるシーンが多い中で、原島そして浜本の二人には非常に絶妙なデコボコ感があり、ほっこりとさせられたところもあるんですが、相棒として演じられてみていかがでした?

及川さん:
素晴らしい"相棒"でした! (会場笑い)

MC:即答ですね。

及川さん:
本当に緊迫感のあるシーンの連続で。ともすれば作品がシリアスになり過ぎる中で、二人で相談しつつ、監督にも指示をいただきました。先ほどおっしゃったように、ほっこりするような、微笑ましい風通しのいいシーンになるといいなと思っていました。

朝倉さん:
ほとんどが及川さんのアイデアです。私は初日からすごく緊張していましたが、それを全て打破して導いてくださいました。その勢いが、だんだん自分の中でも出てくるようなところもありました。本当にもっともっと、という風にさらにスピードをかけていただきました。結構コミカルな表情もたくさんありましたけれど、そこのきっかけはほとんど及川さんです。

及川さん:
何も出ないよ(笑)。

朝倉さん:
いえいえ。きっかけは全部、先輩に作っていただきました。

MC:そのやり取りを画面で観て、初めて知ったのが音尾さんだと思いますが、音尾さんは今回演じてみていかがでしたか?

音尾さん:
その前にちょっと肩を回していいですか。(と言いながら、肩をぐるぐる回し始める) 緊張のあまり、先ほど後ろを振り向いたら肩がつりまして(笑)。今痛くて。それくらい緊張感のある映画でした。私はもちろん緊張感のあるシーンではありましたが、萬斎さんと土屋太鳳さんと一緒のシーンだったんです。なので、ちょっとデレデレしましてですね。(会場をクスクス笑い) ちょっと本番でNGを何回か出しました。段取りがあまりうまく踏めなくて、監督に「音尾さん、この映画あまりやる気ないんですか?」と怒られたという思い出があります。


MC:監督、そういった記憶はありますか?

福澤監督:
結構撮影も最後の方だったんですよ。萬斎さんと香川さんがウワーッとやるシーンから急に音尾さんのところに来たんです。でも音尾さんはなんか乗ってこないので。「適当にやっているのかな」と思いまして、「どうなんですか?」と言ったら緊張していたというそれだけの話でした。

音尾さん:
(囁くように)緊張していたんですよ。

MC:緊張とデレデレが一緒になっていたと。

音尾さん:
一緒になりましたね(笑)。

福澤監督:
「陸王」の時は全然そんなことなかったのに。なんでいつもと違うんだろうと思っていたら、緊張していたという。

音尾さん:
「陸王」は男ばかりのシーンだったので気楽だったんですよ。

萬斎さん:
しかもネジ工場の中に太鳳ちゃんがいると、急に花が咲いたようになるからね。

音尾さん:
そうなんですよ。すっかりウキウキしてしまいました。なんだか申し訳ございません。

MC:その裏話を思い出しながらネジの工場のシーンを観たいと思います。さて続いて藤森さんですが、新田というキャラクターは非常に癖が強く、作品のアクセントになっておりました。藤森さん自身も芸人ではありますが、狂言師の萬斎さんがいらっしゃったり、様々なジャンルの超一流の方々との共演ということになりました。今回の共演ということについてはいかがですか?

藤森さん:
やはりめちゃめちゃ緊張しますよ。狂言の世界から萬斎さんがいらっしゃったり、落語、歌舞伎、音楽、様々なジャンルの、それぞれすごい方が代表で来ていて。「芸人の代表が僕で大丈夫なのかな」という思いもありながらでした。でも撮影に入って、監督によく言われたのは「新田はとにかく嫌味な、嫌なやつでいてくれ」と。(後ろを振り向いてじっと見ている香川さんに気づき)こっち向かないでください、緊張するので。(会場笑い) バラエティの仕事が多いと、テレビの前でニコニコしていることが多いですが、(映画では)ずっと嫌な、しかめっ面というか、ニタッというような表情を作っていました。こんなこと言ったら生意気に聞こえるかもしれないですけれど、だんだん撮影が進むにつれて、少しずつその役が入ってきました。バラエティの現場でも、「お前、なんか機嫌が悪いのか」「人相が悪いな」と言われるぐらいでした。

香川さん:
(後ろを振り向きながら地声で)「王様のブランチ」でもニコリともしなかったじゃない!

藤森さん:
マイクを使ってくださいよ。(会場笑) ブランチでまさに言われたんですよ。なんでこんな怖い顔をしているんだというくらい、映画の世界観に入れたのかなと自分では思っております。非常に貴重な体験でした。

MC:今の雰囲気とは違うということですね。

藤森さん:
すごくキリッとした顔です。女の子たちの楽しいVTRを、ずっと睨みつけるように見ていましたからね。

MC:「七つの会議」での顔が出ていたということですね。続いて吉田羊さんに伺います。元とはいえ、萬斎さんが演じる八角と夫婦だった淑子を演じられています。どのようにイメージしていたか、そして吉田さんの目から見て、組織に生きるサラリーマンの姿はどう映っていらっしゃったのでしょうか?

吉田さん:
私が想像するに、八角さんは仕事のことを家庭に持ち込まないタイプの人だろうなと思い、物言わぬ夫の信念を推し量り、そして応援できる理想の妻でありたいなと思いながら演じました。私は会社勤めの経験がないので、サラリーマンの皆様の苦労というのはこの映画を観て知ったのですが、もしこの方たちが私の旦那様ならば、帰ってきたら一品おかずを増やして提供したいなと思います。

萬斎さん:
点数を上げるなぁ(笑)。

香川さん:
(地声で)何を増やすんですか?

世良さん:
マイク、マイク! (会場大笑い)

MC:素敵でございます。続いて鹿賀さんに伺いますが、梨田という役は非常に権利を持っている厳しいイメージがある役ですが、実際に演じられてみていかがでしたか。

鹿賀さん:
嫌でしたね(笑)。普通に嫌でした。喋る言葉が本当に嫌味っぽくあり、また笑い方が「ウワハハァ」と。この男は何だろうと思いました。最終的には、弱い男の裏返しじゃないかと思ったりもしました。皆さんには、酷いことを言わせていただきました。今までやった映画の中で、一番悪い役だと思います。

MC:一番悪い鹿賀さんが見られる映画ということですね。

鹿賀さん:
たぶん、そうだと思います。

MC:続きまして世良さんと北大路さんにお伺いします。この作品の象徴と言っても過言ではない御前会議。こちらのシーンですが、都内のホテルの大宴会場で、まる二日間におよぶ撮影だったと伺っております。世良さん、印象的だったことはありますか?

世良さん:
先ほど北大路さんがおっしゃった通り、根っこが熱い男たちですね。今日いらっしゃっていない橋爪(功)先輩にしても、(片岡)愛之助さんにしても、皆さんすごく男の煮えたぎったエネルギーのようなものがありました。結構広い場所なんですけれども、室温が二度ほど上がるんですよ。皆さんが揃うと、それぞれが自分の中にあるコアなエネルギーを、ストレートに噴火させていく。僕は演者としてそこにいたんですけれど、おそらく一番近いところで俳優さんたちのエネルギーを感じ取れたことが、とても刺激になったし面白かったですね。

MC:本当に広く、人数としては少人数ですけれども温度が上がることがあったということですね。

世良さん:
そうですね。セットの奥行きというのですかね。そこに御前様が登場されると、一気に狭く感じるぐらい...。

萬斎さん:
お城かなと思うくらい。天守閣とか大広間にお殿様が。

世良さん:
そう。お殿様が登場という感じがしましたね。

MC:ではそのお殿様にお伺いしたいのですが、御前会議で印象的だったことはありますか?

北大路さん:
前半の、マグマのぶつかり合いというんですかね。実際にその場にはいませんでしたが、感じておりました。「これは生半可できたら、えらいことになるぞ」と、前の日は緊張しておりました。実は私、髭を生やしていたんです。五センチくらい生えていましたかね。これでいきたいと思って監督にお話をしたら「駄目です!」と。「そんなヒゲは要りません」の一言で(笑)。二日前に剃りました。なんか鏡を見て、ずいぶん貧相になったなと思いました。でも御前会議に行かなければいけないので、髭を生やすことで逃げていたかなと思い、気合いを入れ直して現場に行きました。大変な緊張感の中で、一段上からちょっと見下ろすというか、「なるほど」という感じで見させてもらいました。とにかくあの広さにはびっくりしましたね。でも「あの空気を自分のものにしろ」という監督の命令だったと思うので、その空気感に負けないように、あそこに座るのに精一杯でしたね。

登壇者たち:
いやいやいやいや(笑)。

北大路さん:
本当にすごかったです。無事に終わってよかったです。

【記者との質疑応答タイム】

Q:野村萬斎さんにお伺いしたいんですけれど、池井戸潤先生の原作で初めてのサラリーマン役に挑んだ感想を教えてください。

萬斎さん:
「サラリーマン役がやってきた」という純粋な喜びもつかの間というか。また地に足がついていないような役かなと思いつつ、でも話が進行していくうちに大きな真相がわかっていき、サスペンスとしてもやりがいがあるなと思いました。そして正義というものを、会社の正義、自分の正義を抱きながら全員が激しく生きているという。とにかく総当たり戦でもありますが、そこが演じていてこんなにも楽しい毎日はなかったなという気はいたしますね。もちろん熱い戦いもあれば、ドーナツもたくさん食べました(笑)。何個食べたかな。甘いシーンもありましたけれど、楽しませていただきました。

Q:福澤監督にお伺いしたいのですが、キャスト陣の中で会社員に向いてるなとか、会社員になっても成功するだろうなと思う方がいらっしゃったら教えてください。

福澤監督:
皆さん大丈夫だと思いますが...。及川さんは失敗するんじゃないかなと思います。(会場笑)

及川さん:
ちょっと待ってくださいよ(笑)。

福澤監督:
自由すぎますからね。

香川さん:
(地声で)電車に乗れないでしょう。

及川さん:
切符の買い方は分からないですけれど...。あ、今は切符じゃないのか。

福澤監督:
僕は会社員ですが、及川さんは無理かな。あと音尾さんは雰囲気的にちょっとついていけないんじゃないかな。(会場笑い) あとは皆さん大丈夫です。

Q:池井戸先生が現場にいらっしゃったと伺ったのですが、何か現場で声をかけていただいたことや、先生とのエピソードがあれば聞かせていただきたいです。

萬斎さん:
現場においでくださったのは、最後のエンドロールの芝居をしているシーンでした。原作にない部分だったので、ここで先生が登場かというのはショッキングでもあり、恥ずかしい思いをしたところもありました。先ほど対談をした時に、「小説とは別物だ」というお言葉をいただきました。これ、たぶん褒めているんですよね。(香川さんに)そうですよね。

香川さん:
はい。

萬斎さん:
小説は小説で買って読んでいただいて、映画は映画でチケットを買って観ていただくという二枚看板の感じを先生もご推奨されていました。どうかそのようにお書きいただけますでしょうか? (会場笑い)

Q:それでは登壇者を代表して、野村萬斎さん。ご挨拶をお願いできますでしょうか。

萬斎さん:
本当に楽しくもスリリングな現場でした。とにかく福澤監督のもとで統率が取れ、スタッフ・キャストが一丸となり、大きな船に乗って物を作るという楽しさが満ちあふれた映像になっています。ですから役者一人一人が乗っています。私も初めて試写を観た時に、ストーリーや自分の芝居も知っているのに手に汗を握って息を詰めました。終わった途端に「はぁ」と幸せのため息をついたという感じです。そういった食べ応えのある作品でございます。そして本当に一人一人が、一生懸命生きているサラリーマンや人々が群像劇として活写されています。ご覧いただければどこかに皆さん当てはまるのではないかなと思いますし、またそういう方を支える方々にもぜひともご覧いただきたいという風に思っております。まあ理屈はともかく役者の演技合戦を、格闘技ファンならご満足いただけると思います。(香川さんに)いただけますよね。

香川さん:
代表して申し上げます。満足いたします。

萬斎さん:
というお墨付きでございますのでね、ぜひこぞって老若男女、お越しいただければと思います。


【「七つの会議」完成披露舞台挨拶@TOHOシネマズ 六本木ヒルズ】

<左から、福澤克雄監督、世良公則さん、朝倉あきさん、藤森慎吾さん、及川光博さん、
野村萬斎さん、香川照之さん、北大路欣也さん、吉田羊さん、音尾琢真さん、鹿賀丈史さん>


野村萬斎さん(東京建電・営業一課の万年係長 八角民夫役)

テンポが速くて、息つく暇のない映画ですが...息をして観てください。(会場笑い) 僕も試写を観た時に、思わず「息をするのを忘れていた...」ということはないんですが(笑)。でも観終わった後に(深いため息で)「フワーッ」ときますんでね。ご期待いただきたいと思います。
香川照之さん(東京建電・営業部長 北川誠役)

(客席を見渡して)こんなに女性が...。まさに女性に観ていただきたい映画となっております。一見、男性ばかりの出演者のようですが、あらゆる年代の男性・女性が、それぞれの感じ方ができる映画に意外にもなっています。スクリーンの中は僕でも若手だと言われるくらい、おじさん! おじさん! またおじさん! (会場笑い) 昭和生まれのおじさんがどれだけパワーを持っているかということを観ていただきたいと思います。
及川光博さん(東京建電・営業二課長 原島万二役)

ハーイ、皆さん。キラキラしていますか? 皆さんこれからご覧になるということで、見どころがぎっしり詰まった映画になっております。一度と言わずに何度でも味わっていただきたいなと思います。一度目は巧妙なストーリー展開を楽しんでいただく。二度目は豪華キャストの演技バトルを味わっていただく。そして三度目は...お好みで(笑)。ひつまぶしのように味わってください。(手を前に差し出すようにお辞儀をして)召し上がれ!(会場笑い)
音尾琢真さん(老舗のネジ製造工場の四代目 三沢逸郎役)

この映画、見てお分かりになりますように非常に豪華な出演陣が揃っております。先ほどの会見では、あまりにも豪華な出演陣に私も緊張してしまい、開始早々に肩の筋がつるという事件が起きました(笑)。ずっと会見中、肩を押さえておりました。それくらい見応えがあるということでございます。きっと皆さんはこれから映画を観て、面白すぎて、つったことも忘れてしまうぐらいになるでしょう。(優しい声で)存分に、つっても大丈夫ですよ。

香川さん:
音尾くん、何を言っているか分からないよ!(会場笑い)

音尾さん:
僕にも分からなかったです(笑)。今日は分からないままお届けしたいと思います。(会場笑い)

藤森慎吾さん(東京建電・経理部課長代理 新田雄介役)

(チャラい感じで)どーも、藤森でーす! 映画、ご覧ください。この豪華メンバーに福澤監督。もうこれは面白いに決まっています。以上です! (会場笑い)もう私、緊張で何もしゃべることがございません。でも今回貴重な経験をさせていただいたと、本当にありがたく思っております。お楽しみください。
朝倉あきさん(東京建電・営業一課員 浜本優衣役)

もう本当に、この、ものすごく、すごすぎるオーラを持つ先輩方と一緒にやらせていただきました。その記憶を思い返すと、今でもとにかく手に汗が噴出して止まらないんです。そのオーラ、それぞれのキャラクターの魅力が爆発して、ぶつかり合っている映画になっていると思いますので、どうぞ皆さんたっぷりと、楽しんでいただけたらなと思います。
吉田 羊さん(八角の元妻 淑子役)

ここにいらっしゃる、そうそうたる俳優の皆様は、それぞれ一癖も二癖もあるキャラクターを演じております。観るシーンすべてが見どころという映画です。組織と戦う男たちがメインの話ではありますが、私が演じるところでのサラリーマンの家族ですとか、朝倉あきちゃん演じる女性社員の目線ですとか、そういったシーンを全体の流れの箸休めにしつつ、最後まで一気に楽しんでいただきたいと思います。
世良公則さん(東京建電・副社長 村西京助役)

(隣の福澤監督をさして)この監督が隣にいるので、あれもしゃべろう、これもしゃべろうと思っていたのですが。この圧力ですから(笑)。ただここにいる俳優陣全員が、この監督の圧力に屈しないように、一緒にそのパワーを押し返すという意味では、緊張感とパワーあふれる仕事ぶりとなっています。ぜひ最後まで楽しんでください。これ以上は皆さんがおっしゃっているので言うことはないです。全部が見どころです。
鹿賀丈史さん(東京建電・親会社ゼノックスの常務取締役 梨田元就役)

撮影に入るときにまず、監督にご挨拶をしたんですが、その時に監督から「僕はしつこいですから」という言葉をいただきました。でもそれはしつこいというよりも、丁寧に撮っていただいたということです。中身の濃い、いい映画になっていると思います。私の役は立場上、権力を利用して、高圧的な態度で東京建電の連中にいろんな注文を出したりします。言ってみれば嫌な役なわけですが、ある意味、楽しませてやらせていただきました。最後までごゆっくりご覧ください。
北大路欣也さん(東京建電・親会社ゼノックスの代表取締役社長 徳山郁夫役)

昭和のおじさんです。(会場笑い) 福澤監督にお声をかけていただいて今、ここに立っています。素晴らしい皆さん、本当にチャーミングな皆さんとご一緒できて大変幸せに思っております。私は最後の方に出てまいりますが、その前半の緊張感というか、すごいバトルの後なので私も心を引き締めて、会議に出席いたしました。2月1日。この大きな山は、きっと大噴火すると私も期待しております。
福澤克雄監督

今回の「七つの会議」。原作はものすごく素晴らしいんですが、映像化するには非常に難しい作品でした。それでもぜひともチャレンジしたいなと思い、やりました。会議なんて、一昔前はドラマにならなかったんですが、池井戸先生が作ったものは「七つの会議」という、会議がタイトルに入っているわけです。本当に緊張しました。でも会議が七つあるわけじゃないんですよ。ネタばらしみたいなことを言って申し訳ありませんが。(会場笑い) 最後の最後は、大きな御前会議というものがあります。本当に精神を込めて撮りました。監督の身でこれは面白いですとは言いませんが、一生懸命作った映画ですので、面白かったら宣伝してください。

MC:まずは萬斎さん、香川さん、及川さん、そして藤森さん。この昭和の男たち、サラリーマンを演じられました。とにかく一癖も二癖もあるサラリーマンだったと思います。特に萬斎さんは、初めてのサラリーマン役だったと思います。皆さんご自身の役を演じられてみていかがでしたか?

萬斎さん:
最初にお話をいただいた時は、「やった!サラリーマンの役が来た!」と思って小躍りしました。しかし、居眠りしたりとか、浮いた役だなと思いました(笑)。でも全体で本当に楽しんで演じました。ちょっとやさぐれたおじさんの悲哀があったために、猫背を勉強しようと思いました。家で練習したわけじゃないんですけれども、普段姿勢が良すぎると言われるんですよ。

MC:香川さん。 萬斎さんの姿勢はいつも良かったですか?

香川さん:
萬斎さんは本当に動かないんですよね。重心がパッと決まったらずっとこのままで。


及川さん:
鳥で言うとハシビロコウみたいな。(会場笑い) ずっと動かない鳥の。

香川さん:
だから居眠りのような姿勢は一番きつかったんじゃないかと思います。普通は軸がぶれて「クァー」と寝る方が筋肉痛にならないのに、次の日は筋肉痛になられたんじゃないかな、というくらいに普段の姿勢はよろしゅうございます。

MC:萬斎さん、姿勢を崩してみてどうでしたか? 何か影響は出ましたか?

萬斎さん:
何か気分が変わるものですね。(会場笑い)

MC:どう気分は変わりましたか?

萬斎さん:
自信がなくなったりですとか、いろいろな意味で。

香川さん:
やさぐれるのもいいものでしょ。

萬斎さん:
そうですね。ポッケに手を突っ込んでやさぐれて、風にあおられながら(笑)。


及川さん:
カットがかかってから姿勢が良くなるという珍しいパターンですけれどね。

MC:香川さんは癖のあるサラリーマンでしたが。

香川さん:
実際に原作もそうですし脚本もそうでしたが、会議というのは静かに行われていくというイメージがあるんですけれども、それじゃドラマにならないわけですよ。割と荒々しい表現だったり、そこまで言うのか、ということが前半からフルスロットルで展開します。まず僕は福澤さんに、実際に世の中の大企業の上層部で行われている戦略会議だったり、株主総会だったりという会議はそういったものなんですかとお聞きしたら、「そうだ」と。一歩間違えれば危ない話し方をしている。だから「大丈夫です、香川さん!」と言うんです。「この通り言っていいんですか、本当に」「言っていいから」「じゃあ僕本気でやっちゃいますよ」「やっちゃってください」と言うから、皆さんが期待する僕の芝居になっていますよ。(会場笑い) 皆さんが観たい、そのままをお届けするので。また香川照之がやっているなと、僕がそれをやりだしたら笑ってください。笑うところですから。ジャイさん(福澤監督)がやっていいって言うんですから。池井戸さんも、銀行員時代にご自身の体験として持っていらっしゃることだから、池井戸先生が書かれていることにもリアリティがあります。皆さんご覧になって、実際の日本の大企業の会議もこういうレベルでやられているということも分かっていただきたいですね。

MC:その香川さんから激しく言われる役が、及川さんになるわけですね。

及川さん:
はい。そんな香川さんの大迫力の芝居を、目の前で見ていました。「ああ、人間の表情筋ってこんなに動くんだな」と。(会場笑い) 「表情筋のアスリートだな」とそんな風に感じました。大迫力の、例えば爆発シーンとかアクションシーンとかはないんですが、それでも迫力がある映画となっておりますので。その中で原島万二という男は、迫力がない男でございます。

MC:とてもマイルドな、映画の中でもアクセントになる役ですね。

及川さん:
ありがとうございます。朝倉あきさんと一緒にコンビを組みまして、ほのぼのとした探偵小説と言うんですかね。

朝倉さん:
はい(笑)。唯一ほっこりするところとして観ていただきたいなと思っています。私は香川さんと一緒に行動するところは多くあるんですけれども、香川さんの表情の迫力みたいなものは実際には受けていないんです。むしろそれをそばで見ているような立ち位置です。こっちも心臓が締め付けられるような思いをしました。

香川さん:
迫力、迫力とおっしゃいますけれど、映画の中では中堅以下のクラスですね。それこそ北大路さんをピラミッドの頂点とする上層部は、鹿賀さん、世良さん、そしてここにいらっしゃらない橋爪(功)さんもそうですが、僕をゴミのように扱う立場ですから。(会場笑い) 僕なんて北大路さんの前では借りてきた猫ですからね。本当にもう、どうしても出向させられそうな気がするんですよ。怖いです。

MC:萬斎さんと香川さんは初共演となりますが、かなり顔が近くなるシーンがありましたね。激しいシーンもあったと思いますが、共演してみていかがでしたか?

萬斎さん:
こんなにね...「チューできるな」なんて一瞬思いました。(会場爆笑) それぐらい顔を近づけるんです。僕もこういう距離感でね。(と言いながら二人顔を近づける)と言いながらもその迫力は予告編にも出ていたかもしれません。ここは見どころなんじゃないかと思います。

MC:今もバッチリ、タイミングと息が合っておりましたね(笑)。藤森さんもクセがあるサラリーマンでしたね。

藤森さん:
今回、僕は経理部なんですが、ほとんどの皆さんは営業部。僕もあまり会社勤めをしたことがないので分からなかったんですが、映画の中ではめちゃくちゃ経理部と営業部って仲が悪いんですね。やはり経理がいろいろ経費を管理している身ですから。ただでさえ僕は、この並びを見てもわかるとおり、小者ですよ。その小者がこの迫力のある方たちに、寄ってたかっていじめられるというね。これはぜひ、私のやられっぷりを楽しんで観ていただきたいなと思っています。先ほども話題になっていましたけれど、萬斎さんや香川さんとこういった距離でお仕事をすることが、僕の芸人人生の中であるなんて思ってもいなかったので、本当にいい思い出ができました。

香川さん:
引退? (会場笑い)

藤森さん:
引退してもいいと思っています。それぐらいの経験をさせていただきました。

及川さん:
すごくここからグッと伸びていくと思います。

藤森さん:
本当ですか?

及川さん:
(藤森さんが演じた)新田は素晴らしかった。

藤森さん:
ありがとうございます。そう言っていただけると幸いです。

MC:吉田さん、朝倉さん。女性からしますと、このキャストの皆さんの中で誰が上司だったら嬉しいか、誰と一緒に働きたいなと思いますか?

朝倉さん:
同じ会社で働いたらということですよね。そうですね...でもやはり、萬斎さんが上司だったら面白いなとは思います。

世良さん:
今、昭和のおじさんがみんな、ドキドキしていましたよ(笑)

登壇者:
(大笑い)

香川さん:
みんなドキドキしていましたね(笑)。

朝倉さん:
現場でも私がこんな感じなんですが、話し終えるのをゆっくりと待ってくださったり、見守ってくださっているような感じもしました。なんとなく上司としてだとすごく頼りになるんじゃないかなと思いました。

MC:萬斎さん、一票入りました。

萬斎さん:
光栄でございます(笑)。

MC:吉田さんは誰が上司だったらいいなと思いますか?

吉田さん:
私は香川さんがいいです。

香川さん:
うるさいよ、僕は(笑)。

吉田さん:
(即答で)知っています。(会場笑い) 皆様ご存知の通り香川さんはこれだけの...おしゃべりが過ぎるので。(会場笑い) でも香川さんは本当に努力家で、そして頭もいいし、マニアックでいらっしゃるんですよね。なので、何を聞いても...きっと1を聞いて100どころか、5,000くらい返ってきそうです。

香川さん:
その内4,500くらいは適当なことを言っているけれどね(笑)。

吉田さん:
ですから毎日違うテーマで質問して、いろいろな知識を教えていただきたいと思います。

MC:香川さんにも一票入りました。

香川さん:
昭和で良かった。僕は適当なことばかり言っていますが。どちらにしても上司としてはどうなんですかね。

MC:そうやって返してくれるということがいいんですよね。

吉田さん:
そうですね。知らない知識をたくさん教えてくれそうなので...。昆虫以外でお願いします。(会場笑)

香川さん:
(笑いながら)まあ、吉田さんに虫の話をしてもね。(会場笑い)

MC:昆虫NGが出ました(笑)。そしてサラリーマンの話がいろいろと出ましたが、音尾さんは違った形でこの作品に参加されていますね。

香川さん:
音尾さん、さっきから見ていると、重量級の格闘家みたいに見える。

音尾さん:
どう答えていい例えなんですかね(笑)。僕だけ会社員というよりは作業着を着て出ている、下町のネジ工場の社長です。福澤監督の作品は映画『祈りの幕が下りる時』や「陸王」というドラマにも出ました。「陸王」ではジャージ、『祈りの幕が下りる時』でも作業着。そして今回も作業着。いつかスーツを着られる役者になりたい。(会場笑い) 最近めっきりスーツを着ていないんですよ、本当に。でもね、いつかスーツを着られることを願いつつやってまいります。でも僕がこの作品に参加した時はすでに、全体の大きな会議のシーンや、大事なシーンを撮り終えていて、ほぼ終盤戦だったんですよね。実際にこの中で現場でお会いしたのは、萬斎さんだけです。しかもお会いしてすぐに萬斎さんはオールアップして、いなくなっていたんですよ。酷くないですか? (会場笑い)

MC:撮影の順番がそうだったとは思うんですけれどね。

香川さん:
カット候補だったんじゃないの? (会場笑い) とりあえず音尾くんは最後の方でいいだろうと。

音尾さん:
いやいや、そんなことないですよ...。でも現場では、土屋太鳳さんにお会いできたので、僕はそれで満足です。

MC:とても笑顔になっていますね。そして鹿賀丈史さんですが、ものすごい権力を持っているかなり厳しいイメージの役柄ですが、実際に演じられてみていかがでしたか?

鹿賀さん:
そうですね。厳しいというか、いやらしいというか。立場を利用して、東京建電の連中に無理難題を押しつけるという。人間として...好きになれません! (会場笑い) そうお思いになると思います。芝居だから、もちろんやりますけれども。やった後に、なんだかなという思いがどこかに残りました。

MC:演じられていてもどこかでそういう風に思われていたわけですね。鹿賀丈史さん自身も好きになれないキャラクターというのはどのようなものなのか。この後じっくりとご覧いただきたいと思います。そして世良さん、北大路さんにお伺いしたいのですが、御前会議という非常に重要なシーンがありました。こちら都内のホテルの大宴会場でまる二日間。大変な撮影だったと伺っております。世良さん、どんなことが思い出に残っておりますか?

世良さん:
今日はいらっしゃっていませんが、橋爪先輩とか、愛之助さん。そういう意味では一人一人がエネルギーを持っている俳優さんで、それこそ昭和のおじさんばかり。本当に大きなシチュエーションを用意していただいて、とても豪華でした。それこそ我々一人一人がとても小さい存在に見えるようなとても大きな空間の中で丁々発止、男たちがバトルを繰り広げているんです。監督が我々に、そういう大きなシチュエーションを、ポンと投げかけてくれる。それを我々がどれだけ自分たちの情熱とパワーで埋め尽くすことができるのか。戦い続けた二日間でした。その場にいられたことを、嬉しく思います。

MC:そして社長が北大路さんということですが。御前様はいかがでしたか?

北大路さん:
私もいろいろな会議の場面というものは経験しておりますが、こんな会場は初めてです。びっくりしました。何故この会場が選ばれたのか、というのはこの作品に詰められているすべての思いが、あの大きさの中にしか入らないんだと思います。それくらいテーマが大きかったのだと思います。単なる正義だけじゃなくて、人間が生きている、生かされているという一つの大きなシチュエーションに、皆さんが登場している。その大きさが、あの会議場のような気がしましたね。私はその場面しか出ていませんけれども、その大きさを一人一人が感じましたね。

香川さん:
ここよりも広いですよね。

北大路さん:
すごいですよ。本当にビックリしました。ぜひご覧になって、その場面を楽しんでいただきたいと思います。やはりこの作品の大きさの象徴だと思っています。

MC:今、御前会議の話が世良さんと北大路さんからありましたが、やはり見どころの一つになっていますよね。

福澤監督:
そうですね。会議ですから。会議がドラマになる、映画にもなるというのは見せないと、というところで気合いを入れました。

MC:ぜひその気合いのシーンをご覧になっていただきたいと思います。では、これからご覧になる皆さん、そして全国の皆さんに萬斎さんからメッセージお願いします。

萬斎さん:
会議が映画になっております。爆発シーンとかはないと思いますけれども、そういう大スペクタクルというよりは、みんなの圧の強さにものすごい衝撃を受けるんじゃないかと思います。とにかくこの池井戸先生の作品を、この福澤監督の手綱で、ものすごい勢いで走りました。その成果をご覧いただきたいです。原作の池井戸先生からもお褒めの言葉をいただいております。「原作を読んだ方も映画は違うから」と。映画が良かったと思ったらぜひ原作も買っていただくと、相乗効果にもなります。今日のご感想などをいろいろとたくさん呟いてください。一度じゃ分かりませんから二度、三度と観ていただいてね。(及川さんにちらっと目配せ)

及川さん:
ひつまぶしのようにね(笑)。

萬斎さん:
会議の数なんて数えなくていいですから。エンドロールのところも私、八分しゃべりますから。そこの言葉もメッセージとして受け取っていただきたいと思います。とにかくたくさん皆さんに吹聴していただいて、多くの方にご覧いただけるよう感想お待ちしております。どうぞよろしくお願いします。

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