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「劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」公開直前!
10年の歴史を振り返る
「コード・ブルーアワード発表イベント」

2018年07月04日

「劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」コード・ブルーアワード発表イベント

<左から、武矢けいゆうさん、増本淳プロデューサー、西浦正記監督、久代梨奈さん、むらせさん>


2008年7月期に放送がスタートした医療ドラマ「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」。誕生から10年を経て、ついにファン待望の映画「劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」の公開が近づくなか、7月4日、東京・台場のフジテレビマルチシアターにて、10年の歴史を振り返る「コード・ブルーアワード発表イベント」が行われました。
イベントには西浦正記監督と増本淳プロデューサー、そして同シリーズの大ファンだという外科医の武矢けいゆうさん、NMB48の久代梨奈さん、ものまねタレントのむらせさんが出席。映画の公式ホームページで実施され、テレビシリーズ計3シーズン、計33話から「最も泣けた回」「最も感動した台詞」など六部門を選ぶ「コード・ブルーアワード」の結果を見守りました。果たして、その結果は? ファンの熱気に包まれた当日の模様をレポートいたします。


西浦正記監督

今日は集まっていただき、ありがとうございます。先ほど、応募総数が5000通だと聞いて、僕としてはかなりびっくりしています。何はともあれ、皆さんの「コード・ブルー」に対する情熱、エネルギーみたいなものにとても感謝しています。今日は短い時間ですが、楽しんでいってください。よろしくお願いします。
増本淳プロデューサー

今日は足を運んでいただき、感謝しています。今日は(キャストではなく)僕と監督で申し訳ないと思っています。これだけ多くの方に来ていただいて、皆さんとお話しできるのを楽しみにしていますし、感謝しています。できれば、くだけたイベントにしたいなと思っていますので、質問に限らず、ご意見など皆さんの声を聞かせてもらえればなと思います。よろしくお願いします。
武矢けいゆうさん

「コード・ブルー」の関連記事はブログ(「外科医の視点」)で60本以上書いていまして、100万回くらい読んでいただいております。もしご存じなければ、すぐにチェックすべきかなと(笑)。今日は京都からやって来ました。僕も(作品の)大ファンなので、楽しませていただければと思います。よろしくお願いします。
MC:今日はわざわざ京都から...。もし登壇しなくても、お客さんとして来ていたかもしれないですか?

武矢さん:
どっちみち応募していたと思います。

MC:武矢先生は「コード・ブルー」を絶賛されているとうかがいました。特にどんな点が、他の医療ドラマと違う点でしょうか?

武矢さん:
これはもう五時間くらい話したいのですが(笑)、強いて一つ言うなら、リアリティの追求に隙がない点ですね。例えば、一秒しか映らない心電図モニターの画面とかICUの患者さんの尿をためているパックの量が医学的に妥当だったり、点滴の製剤が適切だとか、こういったちょっとしか映らない部分もすべて適切で、衝撃的でした。それに会話の中に、専門用語や業界用語がガンガン出てくるところも、他の医療ドラマと全然違うところで、字幕で説明したりもせず、すごいなと。

MC:今のお話を聞いて、西浦監督はいかがですか?

西浦監督:
そうですね。医療監修の先生にはずっと現場に付きっきりで細かくカットを見ていただいたので、そのあたりはとてもこだわっています。

MC:続きまして、芸能界の「コード・ブルー」ファンを代表しまして、こちらのお二人をご紹介します。

久代梨奈さん

「コード・ブルー」は、常に危険や時間との戦いのなか、ドクターヘリのカッコ良さだったり、家族の愛だったり、友人との絆だったり、そんなところが感じられるので、大好きです。シーズン1が放送されていたとき、私は小学生だったのですが、そのときからずっと見ていて、大好きだったので、今日はこのイベントに参加できて本当に嬉しいです。
むらせさん

今日は僕のことを、(キャストの)ご本人だと思っていただいて...。早速ですが、山下智久さんが演じる藍沢先生。「白石、指揮官になれ」。次は藤川先生。「こっち、見て! まずは深呼吸して。落ち着こうか」。続いて白石先生。「どっちでもいいと思う。あなたは命から逃げない」。檜山先生。「謝らなくていい。これは治る傷」。最後には灰谷先生の「はい」の言い方を。「はいっ!」。以上でございます。これをやりたくて来ました。名取先生のもあるんですよ。「は~~い」。この衣装も僕、自前なんですよ。


MC:西浦監督、いかがですか?

西浦監督:
いやっ...。すてきなファンだなと思います。

MC:それでは「コード・ブルーアワード」の発表にうつりたいと思います。まずはテレビ放送回にスポットを当てまして、「エピソードアワード」の発表です。「最も泣けた回」「最も元気をもらった回」「最も考えさせられた回」をそれぞれ発表していきましょう。

「最も泣けた回」は、1st シーズンの第6話


MC:会場にいらっしゃる方でも、この回を選んだ方が多いようですね。こちらは藍沢のおばあちゃんが、運び込まれてくる回ですね。ですが、おばあちゃんは藍沢のことを忘れてしまっているということで、「無償の愛」というタイトルがついていました。

西浦監督:
ものすごく大変ではあったのですが、(山下智久さんが)藍沢のキャラクターをとても作り込んでいて、すごく繊細な泣き芝居だったので、テイク1でOKでしたね。

増本プロデューサー:
いや、テイク2ですね。

西浦監督:
ああ、そうか。とてもいい芝居が撮れた記憶がありますね。

増本プロデューサー:
実はこのエピソードは、我が家の実話なんですよ。僕自身は八歳まで祖母に育てられていました。祖母は大腿骨を折って入院してから調子が悪くなりました。家族の中で僕が一番一緒に時間を過ごしていたので、「淳に会えば、思い出すだろう」ということになったのですが、僕のことも覚えていませんでした。自分が病院にいることも分かっていなくて、「飲みこむと危険だから、小銭をしまってくれ」とお医者さんに言われました。すると祖母は「お金がなくなった」と大騒ぎして、説明をしても、分かってもらえませんでした。それ以前は、祖母は怒ったりしない人だったのですが...。そこで、「お金は渡すけれど、何を買いたいの? ほしいものがあれば買ってくるよ」と言うと、「自分で買いたい」と言うんです。そこで病院のコンビニに連れて行くと、手当たり次第商品をかごに入れるんですね。「そんなに買ってどうするの?」と聞くと、涙をポロポロ流して「淳に買ってやりたいんだよ。いっぱい買ってあげると約束したんだよ」と。その瞬間、ああこれが「無償の愛」なんだなと思いました。そこでこのエピソードを作ったんです。

久代さん:
そんな裏話が聞けて、嬉しいです。

増本プロデューサー:
「無償の愛」を描きながら、当時の僕はドラマ作りが面白くて、仕事を優先していたので、全然祖母のお見舞いにも行かなかったんです。(第六話の)編集のときには、西浦さんが気を使って、僕を編集室に一人にしてくれました。

西浦監督:
そんなこともありましたね。

増本プロデューサー:
やっぱり、この回は冷静には見られなかったですね。だいぶ、美化されていますけれど、(このエピソードが第一位になり)祖母に伝えられたらいいですね。

MC:武矢先生は今のお話、いかがですか?

武矢さん:
この第六話を見て、すごくリアルだなと思いましたし、ご自身の体験だと聞いて、やはりそうだったんだなと。

「最も元気をもらった回」は、3rdシーズンの第10話


MC:藤川先生が巻き込まれた、地下鉄崩落事故の回でしたね。

増本プロデューサー:
どこで元気をもらったんでしょうね...。

MC:実際にお客様に聞いてみましょう。

お客様:
「これからも続いていくんだな」という希望と、五人がそれぞれの道を進んでいく姿に、「自分も頑張ろう」と元気をもらえた回です。

西浦監督:
いろんな捉え方をしてもらえて、嬉しいですね。作り手としては「こう見てほしい」というのはなくて、きれいごとを言うわけじゃないですけれど、見てくださる方が感じる方向でいいのかなと思います。

増本プロデューサー:
これは本当に大変な撮影でした。もちろん実際の地下鉄の駅では撮影できないので、使っていないトンネルをお借りして、そこに我々で線路を引いて、がれきを乗せて作ったオープンセットで撮影しました。一番長いスタッフで、あそこに一週間くらい寝泊りしたんですかね。むしろスタッフの元気がなくなる回でした(笑)。でも、皆さんに元気になってもらえたのは嬉しいですし、スタッフに伝えたいですね。「頑張りが伝わったよ」と。ありがとうございます。

MC:むらせさんは、元気をもらったエピソード何かありますか?

むらせさん:
3rdシーズンの第10話といえば、藤川先生がある意味、主役で、僕としては本当に嬉しかったですね。最初の頃は"できない"タイプの先生だったので、印象的ですね。藤川先生が主役でもいいエピソードだと思います。でも、僕が一番元気をもらったのは、1stシーズンのときに、藤川先生が患者さんの手を取ったら、自分も電気ショックを受けて、感電しまうシーンですね。あれに一番元気をもらいました! (作動中の)AEDとか本当、近づいちゃいけないんだなって。

MC:ほかに藤川先生の好きなシーン、ありますか?

むらせさん:
3rdシーズンで藤川先生が、冴島先生に言った言葉です。「おれは、ドクターヘリだ」。あっ、違った! 「おれは、フライトドクターだから」が好きです!

「最も考えさせられた回」は2ndシーズン第8話


MC:人一倍患者と向き合う緋山先生が、医療過誤を起こして、遺族から訴えられそうになるエピソードでした。

西浦監督:
たまたま会議のシーンで、現場に行きました。

増本プロデューサー:
たまたま、というのは実はこの回は、西浦監督が演出じゃないんですよ。

西浦監督:
(戸田恵梨香さんが演じる)緋山のお芝居がものすごくて、今まで見たことがないような迫力を感じて、とても震えた覚えがあります。そしたら増本プロデューサーが、その後キャストのオーディションで、このシーンを使ったりしていました。それくらい、すごいシーンになっていました。

増本プロデューサー:
このシーン、芝居が難しいんで、オーディションで横峯を選ぶときに新木(優子)さんとかにやってもらったんです。この回を撮ったのは、関野(宗紀)っていう監督なんです。西浦さんがリーダーシップでグイグイ現場を引っ張るタイプだとすると、関野はどちらかといえば、オタク系の人物。人と会うよりコンピュータをいじっているほうがいいタイプなんです。なので、「戸田恵梨香さんの芝居が一番多い回を、彼に任せて大丈夫かな?」とも思いました。戸田さんは割とはっきりものを言うタイプですし、そこに吹けば飛びそうな男ですから。ところが、うまくハマりまして、このシーンを打ち合わせしながら、作っていって、これだけのシーンになったというのは、「あっ、人との組み合わせってこういうことなんだな」とすごく感じたシーンですね。良くできていますね。

MC:武矢先生、先生と看護師の関係性みたいな点はいかがですか? 相性の良し悪しなど。

武矢さん:
それはありますね。手術ですと、道具を出してくれるタイミングなどで、やりやすさ、やりにくさは出てきますね。「最も考えさせられる回」にこのエピソードが選ばれるというのが、「コード・ブルー」が社会に与えた影響の大きさを実感させますね。というのも、これって緋山先生が訴訟に巻き込まれるわけですが、DNRオーダーという、死期を間近にした患者さんが、心臓や呼吸が止まった時に延命処置をしないという同意ですね。緋山先生は、その書類にサインさせるということが、この回では翼くんという少年が患者さんでしたけれど、「翼くんを死なせるということなんです」と、「それに平気でサインさせる医者は狂っていると思う」と、緋山先生は言うんですね。当時、緋山先生って医者になって二~三年で、若くて現場経験もそこまでない医者が語る正論ですね。それが現場の我々に突き刺さるというか、こういう思いを忘れていたなと思わせる。確かにその通りで、患者さんとの間で信頼関係ができていて、お互いに同意ができているなら、わざわざ書類にサインをもらう必要があったのだろうかと、それが一つ。でも、この回では訴えたのが、翼くんのお母さんじゃなくて、お母さんのお兄さんだったんですね。これが非常リアルでした。現場でしばしばあるんですよね。よく病院に来る近しい人とは信頼関係ができているのですが、必ずトラブルになるときっていうのは、病院にあまり来ない少し離れた親類の方が、「なんで、あのとき...」という話をしてくることが多いんですね。だからこそ、書類に頼らざるを得ないという現場の矛盾をすごくリアルに描き出していますね。すばらしい回だと思います。

増本プロデューサー:
先生にそう言ってもらえると、本当に嬉しいです。実は僕、2004年に「白い巨塔」というドラマをやっているのですが、そのときに思いついたエピソードなんですよ。そのときは、唐沢寿明さん演じる財前が、患者さんにちゃんと説明せずに手術してしまったせいで、裁判に敗れるという話にしました。あの頃、財前はいい医者だと思っていたんですね。患者さんに「大丈夫です、僕が治しますから」と言い切っちゃうんですよね。そのせいで、最終的には裁判で負けてしまうんですけれど、今、むしろ僕はそういうお医者さんに会いたいなと常々思っています。今はどちらかといえば、「情報を全部あげますから、自分で決めてください。失敗しても、私たちの責任じゃありません。患者さんが決めたんですからね」っていうお医者さんばかりになってしまっていますよね。いつからそんな殺伐とした会話をする病院になってしまったんだろうなと「白い巨塔」のときに思いました。本来だったら、お医者さんと患者って、ちゃんと信頼関係ができていたら、「お願いします」「任せてください」で済むはずなのに、「じゃあ、サインしてください」っていうのは悲しいなと、それでいつか、このエピソードをやりたいと思ったんですね。

武矢さん:
確かにこの10年で、現場で書類が増えました。だからこそ、「こういう緋山先生のような気持ちを失ってはいけないんだ」と感じさせてくれるシーンなんですよね。

MC:本当に、武矢先生「コード・ブルー」の話、五~六時間はいけますね。

むらせさん:
ちなみに翼くんのお母さん役、吉田羊さんだったんですよね!

MC:ここまで「エピソードアワード」を発表しました。続きまして、テレビシリーズの放送回にスポットを当てた「名台詞アワード」の発表です。こちらは「最も感動した台詞」「最も元気をもらった台詞」「座右の銘にしたい台詞」の三部門で投票していただきました。

「最も感動した台詞」は、「ありがとう、君のおかげで、6人が生きる。君はこんな言葉、いらないかもしれないけど」(名取)


MC:この台詞に込められたメッセージはどんなものですか?

増本プロデューサー:
そもそも、このエピソードはやるつもりはなかったんですよ。でもこの後の回で、子どもへの臓器移植の話をやる予定だったので、臓器移植について取材をしていたんですね。臓器移植ネットワークに取材したときに、緋山が持っていたまさにあの書類を見せてもらいました。臓器の行き先を見せられて、かなりの衝撃を受けました。「あっ、こうやって自分が死んだ後、臓器の行き先が書かれて、みんなに紙で回るんだ」と、今までの取材で一番の衝撃だったので、これはやったほうがいいなと思いました。この回で緋山と(有岡大貴さん演じる)名取を近づけて、いい師弟関係にしたいなと思って、ちょうど作っていたサントラのデモを聞きながら、車で移動していたら、ふいに名取先生が涙している姿が浮かんできました。なぜ泣くかというと「僕は患者に寄り添いたいけど、寄り添えない」と。慌てて路肩に車を停めて、書き留めた台詞なんです。本当はもっと感動する台詞って、いっぱいあると思うのですが、これが選ばれるというのは、投票した人の知性の高さというか、難しいものを選んだなという印象ですね。

むらせさん:
この台詞でシャンプーするじゃないですか、僕の彼女が看護師さんなんですが、結構、シャンプーがうまいんですよ。「リアルだなー」と。それとこの回って、臓器移植のシーンもリアルだったじゃないですか。初めて見て、結構「うわー」ってなりましたね、すごく思い出深いです。

増本プロデューサー:
多分、テレビでやったのは初めてじゃないですかね。実際、あれくらいの数のお医者さんが、手術室に入って、臓器を持っていくんですね。

久代さん:
そのシーンを見たときは、やっぱり衝撃的でした。実際こういうことが起こるのかなと思うと、少し胸が痛くなったんですが、それによって、また生きる方もいるんだなと思うと、考えさせられました。自分が今、健康でいられるのも、感謝しなきゃなと思いました。

「最も元気をもらった台詞」は「よくやった。」(黒田、橘、藍沢)


MC:ファンの皆さんにとっても、「コード・ブルー」を代表する台詞かと思います。

西浦監督:
実はですね、どのシーンだったかは細かく覚えていないんですよね、回数はそこそこあった気がして...でも、黒田先生とフェローの緊張感みたいなものから解放される、短いけれども、伝わる台詞だなと思いますので、納得ですね。

増本プロデューサー:
(柳葉敏郎さん演じる)黒田先生は途中から、随所にアドリブで言い出したんですよ。台本に全然入れていないのに。多分、視聴者の反応がいいからなんでしょうね。監督にも「言っていいか?」ってよく相談していましたもんね。

西浦監督:
それで「うーん、いいですよ」とか「ここはやめておきましょう」とか、相談しました。

武矢さん:
僕も褒められて育つタイプなので(笑)、言ってほしいなと思います。黒田先生って、本当に怖いキャラじゃないですか、実際、こういう怖い外科医の先生はいるので、普段怖ければ怖いほど、こういう褒めてもらったときは嬉しくて、「ようやく信頼をちょっとだけ勝ち取れたかな」「また頑張ろう」という気持ちになれますね。

「座右の銘にしたい台詞」は「先の見えない暗闇に一人佇み、時に、心が折れそうになる。この先に、光が無かったら。歩いた方向はまるで逆で、光から遠ざかる結果だったら。そんな時は思い出してほしい。一人ではつらい暗闇を、共に歩ける仲間の存在を。求めるのは光そのものじゃない。光を一緒に探すことのできる仲間だ。それさえあれば、歩き続けることができる。ダメなら向きを変えて、また歩き出せばいい。仲間とともに。」(白石、藍沢)


むらせさん:
長っ!

MC:長いですけれど、仲間の存在を意識したという点が印象深いのでしょうか。

増本プロデューサー:
トンネル事故に結び付けて、うまいこと言ったみたいになっているのが、いいんですかね。実は大規模災害の設定って、最後に伝えたいメッセージから決めるんですよ。1stシーズンでトンネル事故を選んだのは、トンネルなら昼夜撮影できるし、雨も関係ないっていう理由もあるんですけれど(笑)、やっぱり、ずっと答えが見えずに暗闇を歩いていた藍沢たちが、「医者として頑張っていこう」という答えを見つけたという象徴として、"暗闇のトンネルからストレッチャーを運ぶ五人"を描きたいなと。SPドラマで電車の脱線事故を選んだのは、"黒田との別れ"を描きたかったのですね。電車に乗っている人って、誰かとお別れして、どこかに出かけるというか...で、駅に戻ってきて再会するとか。出会いと別れの場所といえば、駅なので。

MC:武矢先生は、お好きな台詞ありますか?

武矢さん:
僕は「救命の世界に、奇跡はない」ですね。「コード・ブルー」が他のドラマと違うのは、やっぱり奇跡が起こらないという点だと思うんですね。他のドラマだと、エース級のドクターがいて、最終的にはどんな窮地でも救ってくれます。「コード・ブルー」ではドクターヘリが到着すれば、一件落着かと思わせて、実際にはどんどん人が亡くなります。どれだけ藍沢先生たちが技術を磨いて、知識を蓄えても、救えない患者さんがいるというのが「コード・ブルー」の特徴だし、それが現実の医療なんですね。我々は一生懸命に技術を磨くし、一生懸命に知識を蓄えて、勉強するのですが、現実は救えない患者さんがたくさんいます。その中で我々はどうやって、努力を続けて、次の患者さんを救うために頑張るのかというところが、「コード・ブルー」の登場人物と共鳴するんだと思います。そこが一番好きですね。

MC:久代さんはいかがですか?

久代さん:
えっと、私は白石先生が言った「彼らの成功も失敗も、一緒に背負ってみせる」という台詞です。1stシーズンのときから、フェローとしてみんなで頑張ってきた人たちが、こうやってみんなでいろいろ、救助とか経験してきて、それがあってこそのチームワークに感動しました。実際、私もグループで活動しているので、自分にも響く言葉だったなと思いました。

MC:むらせさんはいかがですか?

むらせさん:
僕は山下さんから「名医って何ですか?」と聞かれた黒田先生が言った「その答えは、現場にしかない」という台詞ですね。お笑いも現場で受けるかが大切で、現場がすべてなので。でも、ちょっと「あれっ?」て思ったのが3rdシーズンで、藍沢が、現場に行こうとする白石を止めて「お前が(現場ではなく)指揮をとれ」って言うんですよ。「『コード・ブルー』って惑わすなあ」って思いました(笑)。

MC:以上、「コード・ブルーアワード」の発表でした。続いて、お客様からのご質問やメッセージを受け付けますが、いかがでしょうか?

【お客様の質問】

Q:1stシーズンから3rdシーズンにかけて、緋山先生が毎回毎回、大きな事件だったり、裁判だったり、怪我だったりに巻き込まれるんですけど、なんで緋山先生なんだろうと思っていたんですが。

西浦監督:
全員、何かしら事件に巻き込まれてはいるつもりなんですけれど。

増本プロデューサー:
あれでも、戸田さんに言わせると「ドラマが足りない、もっとくれ」って言われるんですけれど(笑)。

西浦監督:
Sっ気があるのに、Mっ気もすごくあるんですよね。

Q:エキストラとして劇場版に参加したのですが、海ほたるでの撮影で、転んで血まみれになってしまいました...。

西浦監督:
現場にたくさん医者がいたのに。

お客様:
お医者さんはいたんですけれど、ちょっと助けてもらえなくて、私の横を走り去ってしまわれました。

西浦監督:
(その場で)言ってくださいよ。ごめんなさい!

お客様:
でも「コード・ブルー」をきっかけに夢をもらったので、映画もすごく楽しみにしています。

Q:藍沢先生をはじめ、五人のキャラクター設定はどのように生まれたんですか?

増本プロデューサー:
まず、実際に取材したお医者さんたちがベースになっています。誰がどのモデルというわけではないのですが、皆さんのいろんな要素を集めて、キャラクターを作っています。そこに自分の思いというか、あの五人って誰にでも共感できると思うんですけれど、みんなの中にある何かの思いをデフォルメすると、彼らになるということですね。野心をデフォルメすれば、藍沢になるし、優柔不断なところをデフォルメすれば白石だし。配役に関しては、最初は山下くんに白石をやってもらうつもりだったんですよ。直前にやっていた「プロポーズ大作戦」や、さらにさかのぼると「池袋ウエストゲートパーク」で物静かな画家の少年を演じていたり、割と現代的で線の細いキャラクターが多かったので、そこから考えて一番近いのは白石だなと思っていました。ところが、実際にお会いすると、割とムキムキした男っぽい人で、でもちょっと影もあるという。それで白石より、藍沢のほうがいいなとなりました。山下くんにも「ひょっとしたら、ものすごく嫌われ者になってしまうかもしれないけれど、藍沢をやってほしんだよね」と、藍沢役をお願いしました。

MC:そして、ファンの皆さんが期待している「劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」が、ついに7月27日より公開となります。劇場版はどんな作品になるでしょうか?

増本プロデューサー:
いや、もう、皆さん、映画ということで、スケール感や大きな見せ場などを期待してくださっていると思います。ドラマでも相当大きな事故を描いてしまっているので、正直映画で超えられるのか不安もあったのですが、まったく大丈夫です! 自信を持ってお届けします。期待して、観に来てください! 見どころとして一つお伝えしたいのは、"128分全部見どころ"で、最初から最後まで飽きさせずに観てもらえる自信はあります。最後のエンドロールも特別版になっておりますので、ぜひ楽しみにしていてください。「コード・ブルー」といえば、毎回エンドロールが話題になるじゃないですか、今回もすべての予想を裏切って、西浦監督がすばらしいクオリティに仕上げてくださったので、ぜひご期待ください。

西浦監督:
エンドロールは、ヘリと五人の関係性をどう描こうとか毎回こだわっているんですけれど、1stシーズンならヘリが先に飛んでいて、五人が後ろから追いかけるという構図にしているんですね。で、2ndシーズンはヘリと五人がともに進む。3rdシーズンはともに躍進するというイメージで仕上げました。

MC:今回の劇場版は、成田空港と海ほたるで連続して、大規模な事故が起こるというストーリーになっています。そして、藍沢たち五人の旅立ちも描かれているということです。さあ、西浦監督、今日お集まりのファンの皆さんのために、もう一つ何か劇場版の見どころをお願いします。

西浦監督:
えっと、「1stシーズンから出ているフェローじゃなかった人が出ます!」

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