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佐藤浩市、緒形直人、永瀬正敏、父親役3人が登壇!!
「64-ロクヨン-」大ヒット御礼舞台挨拶

2016年06月19日

「64-ロクヨン-」大ヒット御礼舞台挨拶

<左から、緒形直人さん、佐藤浩市さん、永瀬正敏さん、瀬々敬久監督>

横山秀夫氏による傑作サスペンスを前後編二部作で映画化した「64‐ロクヨン‐」。その大ヒットを記念して前後編イッキ観上映が、6月19日TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて開催されました。父の日にちなんで、映画の中でそれぞれ娘を持つ父親役を演じている佐藤浩市さん、緒形直人さん、永瀬正敏さん、瀬々敬久監督が舞台挨拶に登壇。佐藤さんは三國連太郎さん、緒形さんは緒形拳さんという偉大な父親について語り、両者と共演経験のある永瀬さんも思い出を語るなど父の日にふさわしいトークで会場は大盛況! その舞台挨拶の模様をレポートいたします。

佐藤浩市さん(三上義信役)

通算15回目の舞台挨拶になります。本当にありがとうございます。
緒形直人さん(目崎正人役)

今回、圧倒的に面白い台本と、難しい役をいただきました。覚悟を持って目崎役を演じました。現場では約14キロもお痩せになった永瀬さんを近くに感じながら、心を持っていかれますから、なるべく見ないようにしていました。役に集中して頑張りました。みんな力を出し切った作品です。もっと多くの方に観てもらいたいです。今日、観てもらったような、前後編イッキ観の良さを皆さんも伝えてください。本日はありがとうございました。
永瀬正敏さん(雨宮芳男役)

今日はありがとうございます。お尻の方は大丈夫でしょうか(笑)? こういう機会が設けられて、一気に観てもらえる機会ができてよかったなと思います。
瀬々敬久監督

こうやって一気に観てもらうのは本当に嬉しいです。今日は本当にありがとうございます。今後も「64‐ロクヨン‐」という映画をぜひ応援してやってください。ありがとうございました。


MC:瀬々監督、横山秀夫さんの原作の映画化にあたり、一番強く意識したことが、娘を持つ三人の父親をどう描くか? ということだったと伺っています。実際、どう描くことを心掛けたんでしょうか?

瀬々監督:
答えの内容が少しズレますが、原作の『64(ロクヨン)』をずっと前に読んでいたのですが、今回、映画化しようと思った時に思い浮かんだ映画がありました。クリント・イーストウッド監督の「ミスティック・リバー」という映画です。今回も加害者、被害者、捜査する側という男たちが出てきますが、ボタンの掛け違い、立場が変わっていたら、人生が変わっていてもおかしくない、という発想がどこかにあって、そういう部分でこの映画を作れないかと思いました。だから、「前編」は個人と組織の話ですが、「後編」は個人と個人の話にしようと思って作ったんです。

MC:佐藤さん、緒形さん、永瀬さんは意外にも初共演なんですね。共演が決まった時のお気持ちと実際に共演されての感想をお聞きしたいと思います。

佐藤さん:
永瀬くんとは以前共演するはずだった映画の撮影が直前に中止になり、それ以来、ご縁がなく...。緒形くんとは、お父様(緒形拳さん)と「魚影の群れ」という映画で3カ月お世話になりました。その現場に当時中学生だった彼(緒形直人さん)が遊びに来たという...実際には会っていないのかな?

緒形さん:
行きましたよ。

佐藤さん:
会っていた(笑)?

緒形さん:
行きましたがお会いはしていないと思います。

佐藤さん:
そういう感慨深いものがある中で初共演ということで、お二人と共演できることは楽しみでした。実際、やってみると不思議なもので、初共演でもお互いに個として役者としてきっちりやっている人間同士、何か共通言語はあったなと感じました。永瀬くんとは相米慎二さんという共通の監督がいたり、緒形くんとは緒形拳さんの主演映画で僕の父の三國連太郎も出ている「復讐するは我にあり」の印象がある中で共演することができたと思います。

緒形さん:
ようやく浩市さんとご一緒できると思って台本を読みましたら「これ、一言もしゃべれないな」と思いました...(苦笑)。永瀬さんとは「もっとしゃべれないな」と思いました。そんな感じでしたけれど浩市さんは、安定感、安心感と、柔軟性と全てを兼ね備えていて、どう当たってもちゃんと返ってきました。大ベテランの役者さんとご一緒しているような感じでした。

佐藤さん:
まだ自分は若手だと思っているのか(笑)?

緒形さん:
いやいや...器の大きさを感じました! 永瀬さんは、こういう役だったので現場でしゃべれないのは当然なんですが、それでもマネージャーさんを介して「こういう役どころですので、距離を置かせてもらいます」と伝えてくださるんです。本当に繊細で、雨宮役はこの人しかいないと思いました。自分のことしか考えていない自分はやっぱり目崎だなと思いました。

永瀬さん:
浩市さんは、先ほどもおっしゃいましたが、別作品でご一緒できず、デビュー作の監督である相米慎二監督という共通点もあり、自分にとってはスペシャルな俳優さんなので、やっとご一緒できたなという思いでした。それがこのタイミングだというのは嬉しく思っています。緒形さんは同年代でいろいろ観ていましたし、やっと一緒の現場に立てるんだなと思っていました。実際にご一緒して役柄上、浩市さんも僕もあまりしゃべれないのですが、いろんな思いはありました。とても勉強になりました。緒形さんは、現場で最初に会ったときに「あ!」と手を上げてしまった自分がいて、とてもいい方なので、つい「イカン!」と思って「終わったら...」と言ったのを覚えています。

佐藤さん:
二人ともお酒をたしなまないので、夜にご一緒することもなく、役の上ではよかったなと思います。

MC:つい声をかけてしまいそうになるのもわかりますが、だからこそマネージャーさんにメッセージを託したんですね?

永瀬さん:
そうですね。ツンケンするのもね...(笑)。次回は、「浩市さん!」「緒形さん!」と言える現場がいいですね。

MC:今日は父の日です。ご承知のように、佐藤浩市さんは三國連太郎さん、緒形直人さんは緒形拳さんと、父親が先輩俳優でもあるご家庭で育ったわけですが、父親はどんな存在でしたか?

佐藤さん:
一言ではとても言えないんですけれど...。父親が"彼"(三國さん)であることで、自分がお芝居や映画というものを考えるにあたっては助かったなと思います。いい面、悪い面含め、三國連太郎という人が僕を育てたなという感謝の思いはあります。

緒形さん:
そうですね...、父親としてしか見ていなかったです。子どもが観られる映画に出ていなかったので...(苦笑)。狂気的な役ばかりでしたから。それでいて、メイクを落とさず帰ってくるんですよ。返り血で赤くなっていたり、真っ黒のクマが入っていたり...。そういう父を見てよく友達は凍り付いていました。ずいぶん迷惑しました...(笑)。

MC:緒形さんは、三國さんと「北辰斜めにさすところ」でも共演されていますね。

緒形さん:
三國さんは佇まいからすべて勉強になりました。立っているだけで画になるんです。いろいろお話もさせてもらいましたが「君はそのままでいいから。そのままやっていってほしい」と言ってもらえてそれだけで嬉しかったです。

MC:佐藤さんは、緒形拳さんの印象はいかがでしたか?

佐藤さん:
当時の映画ですから3カ月くらい撮影があって、映画を撮影している場合、大概、役者はそれ1本で他の仕事はしないんですよね。大間町(青森県)に3カ月いて、函館に1カ月いたんですが、大間町にいる間ずっとロケセットで寝泊まりしていて、そこで生活をされていたんですよ。撮影が終わるとロケセットの家に帰られて、テレビもなかったんじゃないかな? 電気くらいは通っていたかな...? ずっとそこにいられる緒形さんを見て「役者はそうしなきゃいけないのかな...?」と思っていました。でも、その後そういう人は見ていないんで...よかったなと思いました。

MC:佐藤さんはホテルに泊まられたのですか?

佐藤さん:
その当時、大間町にはホテルがなく旅館でしたが...。

MC:永瀬さんは三國さんと「息子」、緒形さんとは「隠し剣 鬼の爪」で共演されていますね。

永瀬さん:
お二人とも本当にデカい方だなと思いました。三國さんとご一緒したときは僕もすごく若かったんですが、こんな若僧にもいろいろお話してもらい、お芝居も全部受けてくださり、勘違いで「僕、三國連太郎と同じくらいじゃん?」と思えるような感じでやらせてもらえるんです。実際に映画を観るとまったくやられまくっていて...。役者さんってこんなにすごいんだなと初めて感じた方でした。緒形さんも、映画で観ていた方で、最初はすごく緊張していたんですがとても良くしてもらいました。最後に直筆のお手紙をもらいまして、素晴らしい書で、今でも大切に持っていますね。

MC:改めて瀬々監督、三人の共演はいかがでしたか?

瀬々監督:
「後編」の終わりの方は、三國連太郎と緒形拳が戦っているように観えました。お父さんのDNAはあるんだな、相米さんのDNAもあるんだなと思いました。そんなところですね。

MC:この映画「64‐ロクヨン‐」ですが、「前編」は公開44日で観客動員数140万人、「後編」は9日で75万人を突破し、累計215万人を超えました。

佐藤さん:
多くの方に観てもらえることで、こういうスタイルのエンターテインメント映画が、波及していけば大変ありがたい話です。本日はありがとうございました。

■舞台挨拶の終わりには、大ヒットを記念し、"64"にちなんで紅白"蒸し(64)"まんじゅうを64個限定で客席に投げ入れ、大盛況のまま舞台挨拶は終了しました。

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