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岡田准一 阿部寛 尾野真千子らが新社会人に熱いエール!!
「エヴェレスト 神々の山嶺(かみがみのいただき)」
フレッシャーズ限定試写会

2016年03月01日

「エヴェレスト 神々の山嶺(かみがみのいただき)」フレッシャーズ限定試写会

<左から、阿部寛さん、尾野真千子さん>

夢枕獏の世界的大ベストセラーを完全映画化した「エヴェレスト 神々の山嶺(かみがみのいただき)」の完成を記念し、3月1日に東京・半蔵門のTOKYO FM ホールにて、フレッシャーズ限定試写会が行われました。
連載開始から20年以上。その間、国内外で映画化オファーが殺到しながらも、そのスケールの壮大さから成立に至らず、"映像化不可能な小説No.1"と言われ続けてきた作品が遂に奇跡の映画化となりました。
上映後、サプライズで会場に現れたキャストたちに、フレッシャーズからは大きな歓声が上がりました。トークショーでは、キャストから社会人の先輩として「挑戦」することの素晴らしさを伝え、フレッシャーズへエールが贈られました。これから社会に羽ばたく新社会人の希望に満ちた笑顔が印象的なトークショーの様子をレポートします。

岡田准一さん(深町誠役)
今日は皆さんとお会いできるのをすごく楽しみにしていました。これから新社会人としていろいろなことに挑戦していくと思います。本作は、僕たちも"挑戦"をしながら撮ってきた"挑戦"の映画です。いかがでしたでしょうか(会場拍手)? 今日は皆さんとゆっくり話をして帰りたいと思います。
阿部寛さん(羽生丈二役)

今日は皆さんの参考になるようなことが話せればいいなと思います。
尾野真千子さん(岸涼子役)

元気な挨拶ありがとうございます。本日はよろしくお願いいたします。


MC:今回のテーマが"挑戦"ということですが、今日、お集まりいただいているフレッシャーズの皆さんも、春から社会人として新しい挑戦が始まります。ということで、キャストの皆さんにはそれぞれのデビュー当時の思い出などを語ってもらえればと思います。

岡田さん:
(阿部さんに)何年前ですか(会場笑)?

阿部さん:
30年前です。

岡田さん:
30年...。僕は20年前です。

尾野さん:
私も20年前です。

岡田さん:
同期なんです(会場笑)。

尾野さん:
阿部さん、当時の気持ちは?

阿部さん:
モデルから、演技のことから、全然分からなかったです。「はいからさんが通る」という映画で伊集院少尉 という軍人役を演じたんです。

岡田さん:
初台詞とか、覚えていますか?

阿部さん:
初台詞はね、確か笑っているっていう...。「アッハッハッハ」って(会場笑)。

岡田さん:
難しいですよね。

阿部さん:
難しい(笑)。

岡田さん:
笑う演技って結構難しいんですよ。

MC:当時のお気持ちや、フレッシュマンだったときの思い出、記憶などはありますか。

阿部さん:
私は、監督の前では台詞を全部覚えていたのに、実際にカメラが回って(頭が)真っ白になって立ちっぱなしになってしまったことがありました...。

MC:阿部さんがですか?

阿部さん:
それは今でも、すごくいい思い出です。そういうことってなかなか経験できないから...。皆さん、これからいろいろフレッシュな経験をすると思います。そのときはすごく緊張すると思うし、自分にとっては悔しいことかもしれないけれど、後々、一生の宝になると思います。ぜひ、緊張してください。

MC:悔しい気持ちをバネに頑張ってくださいという、エールをもらいました。岡田さんはデビュー当時はいかがでしたか?

岡田さん:
僕は20年前の夏に大阪から出てきました。「バレーボールできるか?」と聞かれて、「普通」って答えたら、V6に入ることになりました。最初の3年間くらいは覚えていないんですよね。

MC:覚えていらっしゃらない?

岡田さん:
覚えていないんですよ。社会に出て、いろんな人に出会うし、(自分が)何をしたらいいかって考えられなかったです。言われることばっかりで、本当にずっと怒られ続けていました。普通はジュニアっていう研修生の期間があって、そこで踊りやいろんなことを学んで、やっとデビューするんですが、僕はそういった期間がほとんどなかったので何もわからなかったです。最初に出たのが、グループで出演したドラマだったのですが、本当に怒られて...ひどかったです。

MC:例えば、どんな怒られ方をしたんですか?

岡田さん:
芝居をしながらモニターを探したりとか...。どうやって芝居をしたらいいのか分からないので、恥ずかしくてしょうがなかったです。3、4年間くらいはスタッフにも怒られて、メンバーにも指導をしてもらっていました。芝居はとにかく大きな声を出せとか、そういうアドバイスをもらいながらやっていたのを思い出しますね。

MC:今の岡田さんを見ていると、想像できないですね。

岡田さん:
そうですね。何もできなかったです。何も知らないっていうことを、最初はそれさえも分からなかったです。それで、途中で知ったかをする時期がくるんですよ。僕でいう「シュガー時代」。

MC:シュガー時代?

岡田さん:
角砂糖を片手に...(会場笑)。何かおかしくなる時期が皆さんにもたぶん来ると思います(笑)。僕はご飯を食べなかった時期がありました。でも、糖分を摂らないと死んじゃうので、角砂糖を食べながら打ち合わせを聞いたりしていました。仕事して5~6年経つと調子に乗る時期っていうのがきます。

MC:苦くも甘い思い出を聞かせてもらいました。尾野さんは同じく20年前は...?

尾野さん:
デビュー作となった、映画「萌の朱雀」があるんですけれど、その映画に出演するのにスカウトされた場所が学校の下駄箱だったんです。

MC:スカウトさんが学校にいらっしゃったんですか?

尾野さん:
そうなんです。実家の近くの学校なんですけれど、地元で生まれ育った人を使いたかったらしくて、子どもがいるところといえば学校なので、監督さんが学校に来てスカウトしてくれました。でも、映画というものをまったく分かっていない時代だったんですね。地元に映画館もないし、映画といえばハリウッド映画みたいなものしか知らないし...。ただ「面白そうだからいいか」みたいな感じでした(笑)。芝居なんて分からないし、人前に出るのも苦手でした。

MC:えっ、そうなんですか? 意外ですね。

尾野さん:
台本に書いてあることもさっぱり分からなくて、ト書きって言われても「どういう意味?」という感じでした。それで台本を読んでも分からないと言っていたら、監督に「もう台本は読まなくていい」と言われました(笑)。「とりあえず、監督さんが言うことをしゃべってみて、気持ちとかは、そのとき感じたことをそのままやればいいんじゃない?」と言われて、芝居をせず、映画に出ました。

MC:そういった撮影方法だったから楽しめたっていうのはありますか?

尾野さん:
芝居が楽しいというよりは、東京の人を見るのが初めてだったので、人と会うのが楽しくて、この世界に入れば、またそういう人たちに会えるかなと思って飛び込んだのが始まりです。

MC:これまで皆さんは、さまざまな方と共演されてきたかと思いますが、それぞれ、先輩にもらったアドバイスの中で、これは忘れられない一言だなというものがあったら、ぜひ教えてください。

岡田さん:
僕は10代の頃に、大御所の俳優さんとお仕事をさせてもらう機会が多かったんです。僕が18歳ぐらいの頃に、渡哲也さんにお会いしたときに、(渡さんが)僕に向かって「岡田さん、よろしくお願いします」と深々と頭を下げてくれました。それからずっと、撮影があるときは、渡さんがいらっしゃる部屋に毎朝コーヒーを持って行って、稽古をしたりしていました。今でも渡さんは「岡田さん」って言ってくださいます。大先輩からそんな丁寧なご挨拶をしてもらって、こういう方が現場で信頼を集めているんだなと思いました。18歳ぐらいの頃にこういう方に出会えたことが、僕にとってすごくいい経験だったなと思います。

阿部さん:
岡田さん...(会場笑)。今日から僕も「岡田さん」と呼ばせてもらおうかと思います(会場笑)。僕がデビューしたてのときに、大御所のカメラマンさんが撮影が終わった後に酔っ払って「阿部くん、自分の身は自分で守らなきゃだめだよ」って言ったんです。そのときはその言葉の意味が分からなかったんです。後々仕事をしているうちに、衣装は自分で決めていなくて監督さんに任せていたし、そういえばいろんなことを人任せにやっていたんだなって考えるようになりました。ずっと、酔っ払って言われたことが頭の中にあります。フレッシュなときに言われた言葉を、今もこうして、30年くらいずっと励みにして、心に刻み続けています。

MC:カメラマンさんは、もしかしたら覚えていないかもしれないですね。

阿部さん:
覚えていないと思いますね。でも、自分には刺さりましたね。

尾野さん:
売れない頃に、「滑舌が悪いから、ボイストレーナーのところに習いに行った方がいいんじゃない?」とその当時のマネージャーに言われました。当時はお金もなく、バイトに忙しかったので、当時の事務所の社長さんに相談してみたんです。そうしたら「お前は何がしたいんだ」と聞かれて「女優です」と答えたら「じゃあ、お前は何を見せたいんだ?」と聞かれたので「自分...ですかね」と答えたんですね。そうしたら「習ってしまったらお前じゃなくなる。自分を出したいんだったら、お前はお前のままでいけ」と言ってくれたんです。その時、私は私でいいんだなと思いました。今の自分があるのは、当時、この話を聞いたおかげだなと思います。

MC:今日は本物のフレッシャーズがいるということで、せっかくなので、直接質問をしてもらおうかと思います。

フレッシャーズA(女性):
本日は熱くなれる作品を観させてもらい、ありがとうございます。社会人としての仕事というものが漠然としか分からないので、楽しく働けるかが不安です。楽しく働ける秘訣があれば教えてもらいたいです。

岡田さん:
ここは阿部さんが...(会場笑)。阿部さんと共演させてもらって、どんどん、阿部寛さんから羽生丈二に近づいていって...、マイナス20度の中でずっと霧吹きで自分の顔を凍らせているんです。

阿部さん:
それ、誤解するから。ナルシストじゃないし(笑)。

岡田さん:
真摯に役に臨んで、楽しんで演じていました。

阿部さん:
僕は仕事を好きになったときからが楽しかったですね。それこそ、僕のシュガー時代にもこういう話があったんですよ。

岡田さん:
阿部寛のシュガー時代ですか(笑)。

阿部さん:
お金は入ってきたんですけれど、楽しくなかったんですね。仕事のことが分かり始めるまで5、6年は掛かったんです。でも、ようやく楽しさが分かり始めて今に至ります。好きになることから始めましたね。

岡田さん:
僕も最初は何かを否定してしまったりしたんですけれど、楽しくなってくるときって、意図に気づくんだと思います。それは上司だったり、クライアントであったり...。理解していくことを止めないっていうのが大事なんだと思います。

尾野さん:
私も最初は楽しくなかったですね。

岡田さん:
しんどいよね。

尾野さん:
しんどいことが多かったですね。けれど自分が求められていることにふと気がついたときに「あっ、楽しいな」って思えました。ため息をつけるところを見つけたとき、次、頑張ろうって思ったりしましたね。

フレッシャーズB(女性):
素敵な映画をありがとうございました。観ている方も一緒に極限状態になるような作品でした。私は来年から社会人になります。大きな希望を持っております。一つ上の姉がいて、新社会人だったのですが、毎日帰りが遅くて、忙しくて初心を忘れてしまいそうになっていたんです。皆さんもお忙しいお仕事だと思いますが、どのようにして初心を忘れないようにしているのか、お話を伺いたいです。

岡田さん:
初心忘るべからずと言いますが、丁寧に仕事をするとか、最初の頑張りたいっていう気持ちとかは、たまに忘れてしまうときもあるんですよね。働くと、いろんなことを飲み込んだり、毎日に追われたりすることもたくさん出てきます。自分のやりたいこととは違ったことが起こるのも仕事ですよね。ただそのときの出会い、今回の撮影で言うと、阿部さんや尾野さんとの出会いが考え直すきっかけになりましたね。阿部さんの役作りに対する向き合い方とか、エヴェレストに登りましたけれど、尾野さんは女性一人で大変だったと思うんですね。お風呂にも3週間、入れない。それでもみんなに気を遣われないように一番元気でした。(尾野さんは)「私は普通でした」って言うんでしょうけれど...(笑)。阿部さんは、こんなに真摯に自分の顔に霧吹きを吹きかける、そういう役作りができるようになれるかな、とか...。そんな風に周りを見て影響を受けたり、自分が忘れていたことを思い出したり、その時々でありますね。追われているときに心に余裕を持ったり、視野を広く持ったり。深呼吸して、余裕があるように心掛けてみてください。

フレッシャーズB(女性):
ありがとうございます。

MC:最後に、これから社会に出て行くフレッシャーズの皆さんにエールをお願いいたします。

尾野さん:
私は頑張るということが嫌いでした。自分はこんなに頑張っているのに、どうしてこれ以上、頑張らなければならないんだっていう...。でも、結局頑張らないと前には進めないんです。そのうち、「頑張るっていうことを好きになってみよう」と思うようになって、無理矢理好きになるようにしました。いろんな人に「頑張るのが好きなんです」って言うようにしました。そうすると、自然と前に進めました。皆さんも、きっとそういうときが来ると思います。これ以上、「頑張れ」って何で言われるのって...。けれど、頑張ってください。それ以上のことは言えませんが、頑張れば、一歩進みます。頑張ってください(会場拍手)。

岡田さん:
いい言葉でしたね。

阿部さん:
感動したな。

岡田さん:
どうですか? お願いします(笑)

阿部さん:
皆さん、これから社会に出て行って、今までとは違うギャップがあると思います。理不尽なことも言われるかもしれない。集団の中で生活していくと、自分の思ったようにいかないこともあると思います。諦めざるを得ないこともあると思いますし、自分は自分なので、諦めてもいいこともあると思うんだけれど、自分を諦めないでほしいなって思いますね。その気持ちを、この映画を観て、皆さんなりに解釈して持って帰ってもらえたら嬉しいなって思います(会場拍手)。

岡田さん:
お二人とも素晴らしいアドバイスなので、僕から言えることはほとんどないですけれど...。社会に出て仕事をすると世界が広がるけれど、自分が頑張っているのに何で認めてくれないんだろうっていう悔しさとか、みんな経験することだと思います。そのときに自分がどういうことができるのか? 自分の仕事が誰に繋がっているのか。
きっと、いい仕事というのは、その先に誰かの笑顔がある。それがなかなか見えない仕事をしている人もいると思いますが、きっと誰かの役に立っている。地域や社会の役に立っている。それを感じられるかどうかで大きな差があると思います。今回の映画が、誰かの心や人生に影響を与えて、いい時間を過ごせたと思ってもらえたらと願っています。きっと20代は大変ですけれど、30代になったときに自分のことを知れるようになると思います。できるだけたくさんの人と関係を築いて、ピュアな気持ちを持って、前に進んでいってほしいなと思います。応援しています。頑張ってください!


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