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映画35周年を記念して先代の声優陣がサプライズ登壇!
さらにサプライズ! 大山のぶ代からの手紙にドラ泣き!?

2015年02月14日

「映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記(スペースヒーローズ)」公開記念「ドラえもん映画祭2015」トークショー

<左から、野村道子さん、水田わさびさん、大原めぐみさん、小原乃梨子さん>

今年で35周年を迎える「映画ドラえもん」シリーズ。最新作「映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記(スペースヒーローズ)」の公開を前に、神保町シアターにてシリーズ全35作を35日間にわたって上映する「ドラえもん映画祭2015」が開催されています。

そして、2月14日、今年でレギュラー声優になって10年を迎える水田わさびさん、大原めぐみさんがトークショーを実施。10年目を迎えた心境などを語りました。そしてなんと、サプライズゲストとして先代の声優陣の小原乃梨子さん、野村道子さんも登場! 新旧レギュラー声優が夢の競演を果たし、水田さん、大原さんが感激の涙を流しました。

レギュラー声優交代にまつわるエピソード、さらには「ドラえもん」への思い入れや、藤子・F・不二雄先生の知られざる素顔などが存分に語られたトークショーの模様をレポートいたします。

水田わさびさん(ドラえもん役)

みんな、こんばんは! 大人のみんなはちょっと恥ずかしいかな(笑)。今日はこうしてお越しいただいて、ありがとうございました。子供の頃を思い出して楽しかったですか? 私も思い出しています。
大原めぐみさん(野比のび太役)

皆さん、こんばんはー! お尻は痛くないですか? 短い時間ですが、皆さんと楽しい時間を過ごせたらと思っております。最後までよろしくお願いします。


MC:「映画ドラえもん」は今年で35周年。さらに、水田さんと大原さんもレギュラー声優10周年を迎えますが、いかがですか?

水田さん:
10年って、言葉にするとすごい時間のように感じますが、正直、あっという間でした。「もう10年?」という感じです。

大原さん:
何も分からない状態でスタートしたので、はっきり言って最初の頃の記憶はないんですよね(笑)。今もそうなんですけれど、その日、その一回を全力でやっていたので...私、何していたんですかね?

水田さん:
めっちゃのび太くんやっていたよ(笑)。

大原さん:
やっていました(笑)? そんな感じで、あっという間に10年経ってしまいました。

水田さん:
でも、10年経ったけれども、今も常に新鮮な感じはします。

MC:10年前にドラえもんとのび太の声優に決まった時のことは覚えていますか?

水田さん:
覚えていますよ~! 私、一番最後に「あなたです」と言われたんです。めぐみちゃんの方が先に「あなたです」と言われていました。あの一人ずつ呼ばれる感じ...地下の部屋でみんなで待っていて、一人減り、二人減りして、どんどん人がいなくなっていって、めぐみちゃんも先に呼ばれて...。(めぐみちゃんは)どういう風に呼ばれました?

大原さん:
それがですね、私、恐ろしいほど記憶力がなくてですね...覚えていないんですよ(会場笑)。とにかく頭が真っ白でした。

水田さん:
本当に? あ、そういえば、他の三人からは聞いたことがあるのに、めぐみちゃんからは聞いたことがないです。10年間たくさんおしゃべりしているのに(笑)。覚えていないからということ?

MC:本当に全然覚えていないんですか?

大原さん:
そうなんです。すみません(会場笑)。

水田さん:
さすがのび太くん(会場笑)。

大原さん:
これは喜んでいいのかな(笑)。とにかく、嬉しかった気持ちと、驚いて「大丈夫かな?」と思った気持ちと、いろいろな感情がぶわ~っと沸いてきたのは間違いないです。

MC:プレッシャーはありました?

大原さん:
今あります。10年目を迎えて、今じわじわ感じています(会場笑)。

水田さん:
たしかに、年数が経つにつれてじわじわ来ます。10年前は体も今より元気だった訳です。10年経つと、体力もあるつもりですが、「打ったことのないインフルエンザの予防接種も受けておかないとダメかな」とか思います(笑)。暮れにも健康診断に行きました。やっぱり健康を維持していかなくてはいけないので、その辺でもじわじわとプレッシャーがきますね。それをプレッシャーと言うのはあっていますかね(笑)。昔はそういうことを考えていなかったので...。がむしゃらでしたし、インフルエンザのワクチンなんて受けたことなかったです(笑)。

MC:実は、水田さんにも大原さんにも言っていませんでしたが、ここでサプライズゲストをお呼びしたいと思います。2004年まで声優を担当されていました、小原乃梨子さん、野村道子さんです!



水田さん&大原さん:
おお! すごーい!

水田さん:
ええ! 嬉しい!

大原さん:
私、すごく緊張して、変な汗をいっぱいかいてきました!

水田さん:
さっきたまたま前のシリーズのことを話していたばかりなんです。私、前の「ドラえもん」に何度か出させてもらったことがあったので、「私、地方出身で訛りがひどいから、訛りを直してもらったことがあったんだ」なんてことをずっと話していたんですよ! うわ~(笑)!

大原さん:
もう言葉がありません(笑)!

小原乃梨子さん(野比のび太役)

サプライズゲストとして出演したのが初めてだったので、どういうことになるのかと、とても楽しみにしてきました(笑)。今日はよろしくお願いいたします。
野村道子さん(源しずか役)

皆さん、しばらくでございます。たぶん皆さんがまだ、8歳とか9歳とか10歳の頃に劇場などでお目にかかったことがあるんじゃないかと思います。(しずか役を勇退した)あれから10年経ってしまいましたが、なんとか頑張って生きております(笑)。今日は本当に楽しみにして参りました。よろしくお願いします。


■ここで、参加できなかったドラえもん役の大山のぶ代さんからのお手紙が読み上げられました!

大山のぶ代さん(ドラえもん役)
皆様、こんにちは! 大山のぶ代です。今日は「ドラえもん映画祭」おめでとうございます。ぜひ参加したかったのですが、あいにく風邪をひいてしまい、大事をとりまして欠席させてもらいました。本当にごめんなさい。時が経つのは早いものですね。「映画ドラえもん」が35周年を迎えるんですね! いろいろと思い出が蘇ってきます。特に私にとっては「のび太の恐竜」です。初めての映画ということで感激したことは忘れません。ピー助のかわいらしさが大好きです。
また、たくさんのゲスト声優の方々に映画に参加してもらい、とても楽しかったですね。その中でも、森繁久彌さんが出てくださったことが、印象に残っています。これからも「映画ドラえもん」をよろしくお願いいたします。今の出演者の方々もお体にくれぐれも気を付けて頑張ってもらいたいと思います。それでは、バイバイ! 大山のぶ代


水田さん:
すごいです...。すみません、今、気の利いたことが言えない体になってしまいました。すごいです...はい(会場笑)。素直にワーッと感情を出したいんですけれど、カメラの距離が近すぎて、一生懸命抑えています(会場笑)。

小原さん:
でも、私たちも久しぶりで、大山さんの手書きのお手紙だったので、私たちにもお手紙をくださったようですごく嬉しかったです。

野村さん:
ええ、そうね。

小原さん:
ね! でも、(今日は風邪で欠席ですが、普段は)元気なようですよ、大丈夫。肝付兼太さんもお風邪かな? 今、風邪がすごい流行っていますからね。あなたたちも気を付けてください。

水田さん&大原さん:
はい! ありがとうございます!

野村さん:
でも、(今年の映画の)録音は終わったんでしょう?

水田さん&大原さん:
はい! 終わりました!

小原さん&野村さん:
良かったですね(笑)。

水田さん:
3月公開だと、風邪やインフルエンザが流行る、一番しんどい時にアフレコするんですけれど、それをずっとやっていらっしゃったって、すごいことだなっていつも思うんです!

野村さん:
1月の終わりから2月の始めなのよね。でも、すっごい風邪の時もあったわよね(笑)。

小原さん:
うん、ちょっと観たくないぐらい(笑)。誰かが鼻が詰まっていたりね。でも、そこをなんとか発声の技術を使って、お腹にグッと力を入れて、決してのどに力を入れないようにして、苦節何年のたまものでやりましたよね(笑)。

野村さん:
そうそう。かべさん(たてかべ和也さん)がまったく声が出なくなってしまったりね。1日目はOKだったのに、2日目に。

水田さん:
あのかべさんが? お酒飲みすぎちゃいましたか?

野村さん:
飲みすぎと風邪を一緒にやっちゃったのね(笑)。そんなこともありましたよ。

小原さん:
でも、私たちって普段のテレビシリーズの時って非常にダメじゃない(笑)? ところが映画になると突如ヒーローになるでしょ? だから、つい嬉しくなって頑張っちゃう(笑)。あなたもそう?

大原さん:
はい、そうです(笑)。気持ちが普段以上に入っちゃいます。

野村さん:
映画が終わって初めて、私たち、やっと新年という感じでしたものね。

小原さん:
そう。2月が終わるまでは気が抜けないというかね。でも、テレビシリーズの時もいろいろなゲスト声優の方が来てくださるけれど、映画の時って、本当にいろいろな方が出てくださるので勉強になりましたよね。大山さんも(手紙に)書いていらしたけれど。



野村さん:
そうですね。

小原さん:
あんまりお目にかかれないような方にお会いしたりしてね。

MC:印象に残っている方はいらっしゃいますか?

小原さん:
皆さんご存知ないかもしれないけれど、NHKの巌金四郎さんとかね。憧れだったような方たちがじゃんじゃん出てくださったので、とても嬉しかったです。

野村さん:
今でもそうでしょう?

水田さん:
そうです! 普通じゃ会えないような方と会えるって、劇場版ならではだなと本当に思います。

野村さん:
私たちね、ゆずの子たちにサインしてあげちゃったものね(会場笑)。

小原さん:
そうなの! ゆずが主題歌をやった時にね。ね~(会場笑)!

野村さん:
あと、小錦さん(笑)。

小原さん:
そう、小錦さん! 私たち、ハワイまで行っちゃったんです(笑)! ハワイのお家に呼んでもらってね。

MC:藤子・F・不二雄先生の思い出って何かありますか?

小原さん:
お二人は?

大原さん:
私たちはお会いしたことがないんですよね...。

野村さん:
じゃあ、私(笑)。名古屋で「ドラえもん」の舞台挨拶がありまして、その後にみんなでご飯を食べて、新幹線に乗って帰る予定だったんです。けれども、ちょうど名古屋マラソンというのがあって、車が遅々として動かなかったんですね。それで、新幹線に乗り遅れるんじゃないかということで、小さいバスの中で「皆さん、チケット手に持ってください! 荷物しっかり持ってください! 駅に着いた途端にみんなで走ります!」と言われて、私たちハイヒールだったんですけれども、新幹線に乗るために他人のことも構わずにすごい勢いで走ったんです。そうしたら、先生がもう先に乗っていらしたんです。早いんですよ(笑)。しかも、足が長いの! ぴょんぴょん階段を上って、息もぜえぜえしていないんです(笑)。私たちがぜえぜえしている間に、新幹線が出発しました。

小原さん:
あれは焦りましたね(笑)。すごかったですね。あれで私は、「藤子先生はアスリートだったんだ」と思いましたよ。

野村さん:
先生の思い出は、それが一番強いですね(笑)。

小原さん:
私は、ハワイで先生とゴルフをしたことがあるんですよ。普段はあまりゴルフをなさらない方なんですけれど、そういう時は先生も参加されるんです。ハワイはティフトン芝といって、ふわ~っとしていてボールが落ちるとスーッと中に入っちゃうんですよ。しかも私たちは上手じゃなかったものですから、ボールがあっちにいったりこっちにいったりで、その度に私たちはボールを探し回るんです。その時に、先生が「この芝は本当にボールが好きなんですね。きっと(ボールが)出てきた時はふっくらしちゃっていますよ」なんて言いながら、大笑いしてカートで回りました。富山弁で、冗談ばかり言うんです(笑)。ものすごく楽しい先生でした。

野村さん:
その時に、藤子先生は仕事で先にお帰りになって、藤子先生がお嬢さんを一人置いて帰られたんですね。「大丈夫ですか?」と聞いたら、「ハワイイ子には旅をさせろ(かわいい子には旅をさせろ)」と洒落をおっしゃって、大笑いしました(笑)。

小原さん:
そんなこともありましたね(笑)。この「ドラえもん」の映画は、大人だけの試写会というのをやっていたんですけれども、来たことがある方はいますか? あー、すごい! えらい! 何回かあったんですけれども、一番最初の時は確か池袋で、狭いところにみかんだかビールだかの箱を置いて、先生がお立ちになるんです。その横に私が立つと、もうギリギリなんですね。そこで先生は「良い子の皆さん、こんばんは!」とおっしゃったんです。覚えていらっしゃる(笑)? そうやって笑わせてくださったんです。オールナイトだから、18歳以上じゃないといけなかったのね。だから、まだ小さかった人たちは「早く18歳になりたいと思った」ってよくおっしゃっていましたよ。もう楽しいことばかり。先生のお話すると、長くなっちゃいます。あなたたちには気の毒だけれど...。

水田さん&大原さん:
もっと聞きたいです!

小原さん:
先生のお話をする会を開きましょう(笑)。

水田さん:
よろしくお願いします!

MC:せっかくですから、水田さん、大原さんから、小原さん、野村さんにお聞きしたいことはありませんか?

水田さん:
私、「ドラえもん」のオーディションを受けた時に、「受けたことを言わないでください」と言われていたんです。それで、たまたま道子さんとお会いする機会があって、道子さんから「『ドラえもん』のオーディション受けたんでしょ?」と言われたんですけれど、私、「受けていないです! 知らないです」と言ったんですよね(笑)。それで「何言っているのよ。私たち、代わるのよ」と言われて、「ええーっ!」となって、「私は知っているから言っていいのよ」と言われました。その時にやっと「はい! 受けました!」と言いました(会場笑)。もう、すごい衝撃でした。というのも、私は何だか分からないけれど声をかけられてオーディションに行ったという状態で、それが「ドラえもん」のオーディションだというのも、ましてや世代交代することも分かっていなかったんです。なので、「なんで私、ドラえもんの声出しているんだろう」と思いながらも、「何かの時のためにかな」なんて勝手に思っていました。しかも「誰にも言わないで」と言われていたので、道子さんから「代わるのよ」と聞いた時は本当に衝撃でした。...あ、いいエピソードがあって良かったです(笑)。

大原さん:
私は、10年経ってやっと声が安定してきたんですけれど、声を安定させるコツというか、のび太くんの声をどうやって維持されてきたのか伺いたいなと思いました。

小原さん:
のび太くんの顔を見ると、ああいう声になるのよ。「ハイジ」のペーターの顔を見ると、ああいう声になるのよ(会場笑)。

野村さん:
でも、だいたいそうですよね(笑)。よく頼まれて、「そんな20年も昔の声なんか出ないわよ」と思うんだけれど、絵を見ると出るのよね。あれ、不思議よね。

大原さん:
すごいですね...! 私、最初の頃は本当に不安定で、のどでしゃべっていたので、叫ぶ時は本当にキンキンしてうるさいぐらいだったんですね。それを小原さんにもご指摘いただきまして、じゃあどうしたらお腹から声が出るかというのを、ボイストレーニングに通ったりずっと研究して、最終的には筋トレが一番重要だということに気付いたんです。そこに行きつくまで本当に時間がかかってしまって、5、6年かかりました。

小原さん:
でも大丈夫。みんなもう10歳だから。

野村さん:
小原さん、横綱だからね(会場笑)。大山さんもそうだけれど、声優界の横綱ですよ。本当に私は横綱に囲まれて頑張りました(笑)。

小原さん:
いろいろな役があるじゃない。私の場合は、美女ちゃんから始まっていますから、まさか自分に男の子ができるなんて思っていなかったの。でも、私たちの仕事って、手を挙げて「やりたい」と言える仕事じゃないじゃない。プロデューサーとかディレクターとか皆さんから「どう?」と言われて、「え、なんで?」と思いながらも、「私の中にもそういうところがあるのかな」と思う。みんな、そうじゃない? みんな、どこかしらから引っ張ってきて、それを広げていくのかなと思うけれど、そんなものじゃない?

大原さん:
勉強になります! ありがとうございます!

水田さん:
私も聞きたいことがあります。5人で(1枚の色紙に)サインする時のサインの配置はどうだったのか、ちょっと気になっているんですよね(笑)。私たちはいまだに固まっていないんです。先輩たちの配置を受け継げば、私たちも長く皆さんに観てもらえるんじゃないかなと思いまして...。

野村さん:
私たちは、まずは大山さんから始まるから、大山さんの書いた位置によって、それぞれ自分の書く位置が分かるんですよ(笑)。

水田さん:
色紙がありましたら、だいたい大山さんはどの辺りに?

野村さん:
ど真ん中(会場笑)。

小原さん:
大横綱よ(笑)。

水田さん:
ああ、なるほど(笑)。では、参考までに続きを。次は小原さんですか?

小原さん:
どの辺だと思う?

水田さん:
ど真ん中に書いてあったら、自然と右とか上の方に行きたくなりますけれど...。

小原さん:
なんとなく小さいです(笑)。あとの人たちのことを考えるから。

水田さん:
あと3名書かなきゃいけない、宛名も書かなきゃいけない、と...。

小原さん:
そうそう。縦書きの人もいるでしょ? そうすると、バランスがあるじゃない? だから、なんとなくそうなります。

水田さん:
なんとなく。だから、まず大山さんの書いた場所で決まるんですね。私たちは、誰から書くかも何も決まっていないんです。

小原さん:
決めちゃえばいいじゃない(笑)。

水田さん:
今度、固めます! 守備位置を(笑)。

大原さん:
わさびさん、お願いします!

野村さん:
だって、書く量が半端じゃないでしょう? 毎年、毎年(笑)。

水田さん:
ポスターに書く時は、だいたいキャラクターの横に書けばいいんですけれど、改めて「色紙に」と言われた時に「あれ? どうしたらいいんだろう。そういえば、かべさんは『俺らはもう場所が決まっているんだよ』とおっしゃっていたな...」と思いまして。

小原さん:
自然に決まるわよね、26年ぐらいやると(笑)。あなたたちもこれから長くなるんだから、そろそろ位置決めをしたほうがいいわね。

水田さん:
じゃあ、私、バッと真ん中に書きます! まずは練習を...(会場笑)。

大原さん:
はい(笑)。

MC:せっかくなので、今日はお客さんからも質問を受け付けたいなと思います。

女性Aさん:
小原乃梨子さんにお聞きしたいんですが、のび太くんを演じた中で一番思い入れの深い作品を教えてもらえたらなと思います。

小原さん:
大山さんのコメントと一緒なんですけれど、やっぱり「のび太の恐竜」かな。藤子先生が最初に「のび太はボクなんですよ」とおっしゃったんです。「あ、そうなんですか!」「ボクは運動が全然ダメで、空想したりするのが好きで、のび太はボクなんです。そして、ボクの夢は、映画を作って、あの大きな画面の中でのび太くんや5人の仲間が大活躍するところ、それをボクは観てみたい」とおっしゃっていたんです。そしてできあがったのがあの「のび太の恐竜」なんですね。先生も恐竜が大好きだったんです。本当に覚えていますね。東宝の映画を撮るスタジオで、寒い中で初めて録音したんですけれど、先生が本当に感動していらっしゃるのが分かって、私たちも感動しました。特に私、ラストシーンが好き! たまらないでしょう? あれを思い出しただけで涙が出ます。どういう思いで先生があれをお描きになったのか。それが一コマ一コマ動くのを観るのはどんな思いだったか。先生の憧れだった手塚先生が「鉄腕アトム」などを映画にしたいと思っていた訳でしょう? 「それを先生は実現できたんだな...先生の夢が叶った!」と思って、すごく嬉しかった...。そういう思いでもう一回観て! ね! ありがとう!

女性Bさん:
今の方の続きになってしまうのですが、他の方も思い出に残っている作品など、ご自分が出ていない作品でも何かありましたら、お話を聞かせてもらえればと思います。

野村さん:
私は「のび太の海底鬼岩城」ですかね。あの時はしずかちゃんが大活躍で、それがまたミュージカルにもなりまして、その時に三ツ矢雄二さんとデュエットするところがあったんですけれど、私は譜面が読めなくて、三ツ矢さんだけ一人でどんどん進んでしまって、三ツ矢さんが録ったあと私一人残されて何回かやらされたのを覚えています(会場笑)。

水田さん:
私は、他のところでも言っていることなので、素直に「のび太の恐竜2006」が一番です。(涙をこらえながら...)オーディションで決まっても、クビになるかもと思いながらやっていたから、映画をやると決まった時は「あ、ドラえもんを続けさせてくれるんだ」と思ったんです。その気持ちが一番大きかったですね。

野村さん:
クビになると思っていたの!?

水田さん:
本当に5人で「1クール続けようね!」「2クール続けようね!」と、一個ずつハードルを越えていたんですよね。やっぱりネット社会ですから、触れたくないものも見てしまうし、「ねえ、見た? 『ドラえもん』」って、電車に乗っていても隣で私のこと言っているし、自転車止めても隣で私のこと言っているし...。声優というお仕事は裏方で面が割れてないから生で評判が聞けてしまうんです。だから、「1クール頑張ろう」「2クール頑張ろう」と思いながらやってきて、映画が決まって「あ! 映画やらせてもらえるんだ! しかも『のび太の恐竜』だ!」と思って、やっぱり一番すごく印象に残っていますね。

大原さん:
私も同じく「のび太の恐竜2006」です。ピー助との別れのシーンで泣いて、感情が入りすぎて言葉にならない...。でも、それだとお客様には伝わらない。気持ちが上がりすぎるとしゃべれないし、しゃべれると今度は気持ちが下がってしまう、その自分との葛藤が何回もあって、何回リテイクしてもらったか分からないぐらいなんですけれども、本当に難しかったです。声優という仕事はこんなに難しいことなのだ、というのを、その時にまた改めて痛感しました。本当に、先代の方は皆さんすごいなと思いました。

小原さん:
スタートが声優からでしょ? これは大変ですよ。私たちは、「ドラえもん」が始まった時は洋画の吹替えの方もやっていたし、ほとんどの人が他の作品でメインキャラクターをやっていますから、そこにくるまでにいっぱいの時間があったのね。それもなしで、いきなりの大役でしょ? それは考えただけで恐ろしいことのような気がする。本当に許されるなら個人レッスンしたいぐらいでした。

大原さん:
うわあ、泣けますよー!



小原さん:
でもね、それは違うなと思ったのは、私たちは私たちのキャリアの中から出てきたあうんの呼吸があって、一回本読みでリハーサルをしたら、次は本番、というのをずっと続けてきた一つの呼吸みたいなものがあったの。(いくら教えようと思ったとしても)それはあなたたちがいきなりやることになっても、できる訳がない。どうせ聞こえてくるのは「前の方が良かった」とか、そんなことに決まっていますよ。(視聴者は)それに慣れている訳ですもん。でも、私たちは、新しいものが始まった時には、必ずどんな番組でもその洗礼を受ける訳ですから、それを越えて10年続いたら本物だと思うの。だから、あなたたちは本物でしたね!

大原さん:
(涙を流しながら...)うわーん!

小原さん:
やっぱり10年はかかるのよ。それに、もとの演技が舞台から始まるのと、声から始まるのとでは違うんですよ。私たちは、舞台からスタートしていますから、演技が何かということの根っこをそこで捕まえているんです。その連中がバッと集まってサッとやって最高のものができたんです。それをみんなで大切に、大切にやってきました。私たちはホームドラマだと思っていましたからね。
それに、SFというのは、"すこし不思議(SF)"なだけで、特別なものでもなんでもないの。そこらへんに5人が浮いていても不思議でもなんでもないということに、私たちは心も体もなってしまっているの(笑)。事実、先生が考えたひみつ道具を研究しているグループもあるじゃないですか。そして現にどんどん実現しているじゃないですか。先生が以前、「もう小原さん、困っちゃうんですよ」「どうなさいました?」「ボクの考えたものがどんどん実現していくんですよ」「いいじゃありませんか」「もう、困っちゃいます...」とおっしゃったんです。その「困っちゃいます」というのは、嬉しそうなの(笑)。イヤじゃないのね。「え、そんなことが現実になるんだ」ということなの(笑)。だいたい、パソコンだのFAXだの、そんなものが出てくるなんてね。それを先生が考えだされた。やっぱり藤子先生ってすごいなあって、つくづく思います。
ですから、それをどういう形でも、次の世代がまた次の世代へと伝えていく。作品は残りますから、それを大切にして、映画の形にして残していったら素晴らしいんじゃないでしょうか。だから、あなたたちの力はすごいんですよ!


水田さん:
先輩たちがあるからこそです。

小原さん:
先輩たちには、何もなかったんです。あったのは、先生の漫画です。先生の漫画を読んで読んで読んで、こういうことね、と感じて...。だから、結局は先生がいたからなのよね。先生の作品があったからなのよね。これを大事に思ってくださるファンの方やスタッフの方がいて、それを映画にする東宝さんがいたり、いろいろな方のたくさんの力でここまで来たんですから、ここからもね。あと35年では終わりませんよ(笑)! あと大事なことは、健康です。肝付さんもお風邪でしょう? あの方、(普段は)すごく元気なのよ。

水田さん:
すごく元気です。

小原さん:
あの方、風邪ひくのね(会場笑)。ぜひお大事になさってくださいね。肝ちゃん、元気でね! 大山さんも元気で、かべさんも元気でね。そういう意味で、年齢は制限がありますけれど、作品には時間の区切りはないですから、ね!

野村さん:
そうね。私、老後に絶対に観ようと思って、いっぱい録ってあるんですけれど、まだ(忙しくて)全然観れていないんですよね(笑)。だから、いつかゆっくり観ようと思っています。

小原さん:
10年ってすごい月日なんですよ。だから、次の10年を目指して。ね! 体に気を付けて。筋トレ! 腹筋!

水田さん&大原さん:
腹筋! 頑張ります!

■最後に、水田さん、大原さんからメッセージが送られました!

大原さん:
今日は小原さんと野村さんにお会いできて、とっても驚きました。そしてとっても嬉しかったです。皆さんに恥じないように、一生懸命頑張っていきたいなと改めて思いました。皆さんも応援よろしくお願いします。今日はありがとうございました!

水田さん:
サプライズゲストのことを聞いていなかったので、さっき東宝の宣伝の方に「やっぱり最後の締めの言葉って、3月7日の映画公開のことでいいんですよね?」と聞いたら、「そうですね。映画の告知お願いします」と言われたんですが、言える空気ではない...ですよね(会場笑)。

MC:言ってください(笑)。

水田さん:
「映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記(スペースヒーローズ)」3月7日公開です。もしよろしかったら、観てもらえると嬉しいなと思います。いや、もう、本当に! 今日はビックリしました! いろいろなサプライズを受けてきましたが、最高記録に達しました! 日本語がおかしくなってしまいました(笑)。普段会うのとはまた違って、役としてこういう場で会えるというのは、この企画を実現してくださったスタッフの皆さんにも本当に感謝です。こうして来てくださって...小原さん、野村さん、ありがとうございます。私、昨日の夜に旧作を観たりしていたんです。私たちって、作品も観るんですけれど、どうしても先輩たちのお芝居を観てしまうんです。だから、それが私の今の課題でもあるので、「どうして大山さんはこんなにロボットっぽくできるんだろう」と思いながら観ていて、今日こうしてお話を聞くことができてパワーをたくさんもらうことができました。また明日から頑張れるなって思いました。本当にありがとうございました。皆さんもありがとうございます。とっても頼りないですけれども、今後ともドラえもんをよろしくお願いします!